今日の産経ニュース(2019年7月22、23日分)

【最初に追記】
 野党共闘しなければ、参議院1人区は野党全敗ものだから、共闘しか道はないだろう(その他雑多な参議院選挙への感想) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)及び荒勝文策教授の暴言を思い出した - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)で拙記事をご紹介頂きました。ありがとうございます。
【追記終わり】
「こども本の森 中之島」名誉館長に山中伸弥氏 大阪 - 産経ニュース
 安倍の明治150年式典や即位30年式典にも参加してたし、まあそういう「権力への批判精神は皆無な人」「研究さえ出来ればいい人」なんでしょう。研究能力と人間性は別とは言え、残念ではあります。
 新刊紹介:「歴史評論」8月号 - bogus-simotukareのブログで紹介した

・『昭和史の天皇 4』(1968年、読売新聞社。のち『昭和史の天皇 原爆投下』として1988年、角川文庫に収録)によれば、当時、京大助教授だった木村毅一(後に教授)の証言によると、広島から京都に戻る際、荒勝(当時、京大教授)は京都に3発目の原爆が投下されるという噂(実際に米軍は京都への投下構想を当初より抱いていた)を聞いて「(事実ならば)原子物理学者としてこれは千載一遇の好機だ。急いで比叡山の頂上に観測所を造って、原爆投下から爆発の状況など、あらゆる角度から、写真や計器を使って徹底的に観測してやろう」と述べた

という荒勝教授なんかはその典型例でしょう。


首相応援先は「12勝8敗1分」 東北1人区は力及ばず - 産経ニュース
 つまりは安倍の応援など勝敗にほとんど影響しなかったとみるべきでしょう。産経は「12勝したから効果があった」と強弁しますが「9敗」ですからね。
 「自民分裂選挙の広島では、安倍が応援した新人が当選したが、自民現職も落選したから1分け。だから12勝8敗1分け」と言うのは詭弁もいいところでそれは「1勝1敗」とカウントし、「13勝9敗」でいいんじゃないか*1
 それにしても産経の図表には吹き出しました。白地の図表(日本地図)で「安倍が応援して当選した場所は赤」「落選した場所は(赤に比べ目立たない)灰色」で「落選箇所が目立たないようにして」います。せめて「赤と青」「赤と黄色」など同じくらい目立つ色にしたらどうなんですかね。


https://www.sankei.com/affairs/news/190723/afr1907230020-n1.html

 沖縄県暴力団幹部の死去をめぐり、市役所と地元紙が批判を応酬する事態になっている。沖縄県沖縄市暴力団幹部に弔電を送ったことについて、琉球新報が「認識の甘さ露呈」と批判したのに対し、市は弔電を送った原因は地元紙の告別式広告だとして「自分たちの責任には言及せず、一方的に市だけを批判したのは不公平だ」と抗議した。
 問題となったのは、今月12日に死去した指定暴力団旭琉会の富永清会長に市が送った弔電。琉球新報は20日付朝刊で事実を報じ、「暴力団にとって葬儀は『義理がけ』と言い、組織の勢力を誇示する機会となっている。公人から弔電を送られたとなれば、反社会的勢力が市民の一人として認められた形になる」と批判する識者談話を掲載した。
 市は産経新聞の取材に対し、弔電を送ったのは琉球新報沖縄タイムスの15日付朝刊で富永氏の告別式広告が掲載されたからだと説明。
市によると、平日は市職員がチェックした上で弔電を送るが、土日祝日は地元紙の告別式広告に掲載された市内在住者へ自動的に弔電を送るよう郵便局に依頼しているという。沖縄市の桑江朝千夫*2(さちお)市長は「(地元紙の)告別式広告では旭琉会会長だということは分かりようがない」と述べた。

 市に悪意はなかったのでしょうが、今後はこれを機に「形式的な弔電」などやめるべきじゃないですかね。「形式的な弔電」だからこういう問題が生じるわけだし、形式的な弔電なんかもらっても遺族も嬉しくないんじゃないか。
 過去には

・ウヨ政治家「木村篤太郎」(吉田内閣法相)の反共抜刀隊構想(政府、自民党の反対でさすがに挫折)
山口組系小西組組長・小西寅松*3が一時、自民党代議士(1946~1960年)を務めた
・安倍と工藤会の関係

など、「暴力団(ヤクザ)と保守政治家の癒着」が事実存在しました。
 この弔電がそのように誤解される危険性は否定できないでしょう。
 琉球新報の批判もそういうことでしょう。
 「分かりようがない」から「今回は許してほしい」が「今後はやめます」なら琉球新報もそれ以上文句言わないでしょう。
 「琉球新報にも非がある」てまあ、琉球新報も今後は広告をチェックしたらどうかと思いますが、「新聞に告別式広告が載る」のと「市が弔電送る」のと全然違うでしょうよ。沖縄市の居直りには心底呆れます。もしかして「俺が自民系だから、琉球新報が非難してるんだ、オール沖縄なら非難されなかった」と変な被害妄想でも市長に(そして産経にも?)あるのか。

参考

沖縄市が暴力団会長に弔電 旭流会会長の告別式に発送 一律発送システムで認識せず - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト
 12日に死去した指定暴力団旭琉会の富永清会長の告別式に、桑江朝千夫沖縄市長を差出人とする弔電が送られていたことが19日までに分かった。私人ではない上に全市民を対象とする発送システムで形式的に送られた形だが、経費は公費で賄われている。識者は「反社会的勢力が市民と認められた形になる」と指摘している。
 市は新聞の荼毘(だび)広告に掲載された全市民に弔電を送っているが内規などの定めはない。平日は職員が広告を確認し送付するが、休日は郵便局側が確認して発送する仕組みになっているという。市長が私人として送る場合には後援会が作業を行う。
 富永会長の荼毘広告は15日付県内2紙に掲載され、同日告別式があった。市は弔電発送を17日に確認。担当者は「このようなケースは想定していなかった」と説明した。弔電や祝電などは担当課の通信運搬費として支出していて、弔電費用は592円だった。
 発覚を受け、桑江市長は「故人を認識せずに送ったことについて、現在の仕組みを再検討する必要がある」とコメント。担当者は「市幹部を含め仕組みづくりを検討する」とした。
 市は2012年4月に「市暴力団排除条例」を施行している。
■市の認識の甘さ露呈 暴力団排除運動に詳しい疋田淳弁護士
 暴力団排除条例をつくり、市民に反社会的勢力との関係を絶つよう促す立場であるにもかかわらず、暴力団に対する認識が甘いと言わざるを得ない。公費を使い、一律に市民へ送る仕組みを続けるならば、一般人とは区別する必要がある。これは差別とは違う。仕組みの見直しや公費を使うことの是非を市議会でしっかりと議論すべきだ。暴力団にとって葬儀は「義理がけ」と言い、組織の勢力を誇示する機会となっている。公人から弔電を送られたとなれば、反社会的勢力が市民の一人として認められた形になる。警察と連携を図って情報を共有し、適切な対応を取るべきだ。


派閥で相次ぐ落選「仕事の機会失い残念」と平井科技相 - 産経ニュース
自民・岸田派、現職4人敗れる 惨敗に力なく - 産経ニュース

派閥で相次ぐ落選「仕事の機会失い残念」と平井科技相 - 産経ニュース
 平井卓也科学技術担当相は23日の記者会見で、参院選で所属する自民党岸田派(宏池会)の現職候補が相次いで落選したことについて「有力議員が仕事する機会を失ったことは残念。おのおのが考えて反省したり次に生かしたりするのではないか」と振り返った。
 岸田文雄政調会長が率いる岸田派は現職9人が立候補し、秋田、山形*4、滋賀*5の選挙区に加え、岸田氏の地元・広島選挙区でも落選した。

 岸田氏が安倍ほどの極右でないこともあって「落選したのは岸田のせいであって安倍総理のせいじゃない」「むしろ岸田の政治力が落ちてよかった」と言いたいらしい産経です(どこまで本気か疑問で強がりの可能性もありますが。もちろん建前では「自民幹部の現職落選」を産経のように喜ぶなど、とんでもない話です)。なお広島では自民分裂選挙となり、安倍が支援した新人が当選しています。
 ちなみに広島で落選した岸田派の候補とは谷垣総裁時代に執行部を無視して好き勝手やってる「無役時代の安倍」のことを「もはや過去の人」と批判した溝手氏(第1次安倍内閣国家公安委員長)です(遅すぎるがよくぞ言ってくれました - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)。「2人区(自民で2議席獲得はさすがに困難)なのに新人を擁立し、現職の溝手氏を落選させる」とは、やはり「けつの穴の小さい」安倍にとってあの発言はよほど不愉快だったんでしょうか。


竹島領空 日本の防衛識別圏外 ロシア機侵犯 - 産経ニュース
【主張】竹島領空の侵犯 無法な露韓機は許されぬ - 産経ニュース

竹島領空 日本の防衛識別圏外 ロシア機侵犯 - 産経ニュース
 日本固有の領土である竹島島根県隠岐の島町)周辺で領空侵犯したロシア軍機に警告射撃をした韓国軍の動きは、領有権を前提とする行為であり、河野太郎外相は23日の記者会見で「日本政府の立場と相いれないことが行われた」と批判を強めた。

【主張】竹島領空の侵犯 無法な露韓機は許されぬ - 産経ニュース
 露韓両軍機の行動は、どちらも日本の主権を侵すもので到底容認できない。

 ロシア批判は分かります。しかし韓国批判つうのは常軌を逸してますね。
 なら韓国が「ロシアの領空侵犯*6」をただ黙って見守ってればよかったのか。現実問題、日本が警告射撃できないわけですから、韓国批判するなら当然ながらそうなります。まあロシアだって「竹島侵攻」なんかする気はないでしょうが、この河野の主張だと「ロシアが竹島に侵攻しようと韓国は何もするな、後で日本がロシアを追い出すから」なんてとんでもない話になるでしょう。

竹島領空 日本の防衛識別圏外 ロシア機侵犯 - 産経ニュース
 露空軍のTU95爆撃機2機と中国空軍のH6爆撃機2機の飛行も確認された。防衛省は一連の動きについて「合同演習の可能性もある」(幹部)とみて、警戒監視と情報分析に当たっている。

 で「合同演習だ」と言う結論が仮に出たら中国にも抗議するのかどうか。

竹島領空 日本の防衛識別圏外 ロシア機侵犯 - 産経ニュース
 防衛省は空自のスクランブルについて「竹島への領空侵犯に対してではなく、中露軍機が『防空識別圏(ADIZ)』に接近、侵入したことに対する措置」と説明している。空自によるスクランブルの対象範囲は、領空よりも広く設定されたADIZを基準としている。ただ、日本の施政権が及んでいないため政府は竹島をADIZから除外している。「竹島にADIZを設定すれば軍事的な緊張が高まる」(防衛省幹部)からだという。

 そりゃADIZ防空識別圏)なんてもんに含めて、今回「ロシアに警告射撃」なんか竹島上でやったら韓国との武力衝突など不測の事態が起きかねませんからね。少なくとも現時点では安倍も(そして産経や国基研なども?)そこまでキチガイではないようです。

【主張】竹島領空の侵犯 無法な露韓機は許されぬ - 産経ニュース
 露軍機の飛行は、日韓両国の一層の対立を煽(あお)る企てだったのではないかと疑われる。

 そう思うのなら韓国への無法な態度はやめろという話です。

【主張】竹島領空の侵犯 無法な露韓機は許されぬ - 産経ニュース
 日本のものである竹島の空が侵されても、日本はレーダーで露韓両軍機の不法行為を眺めているしかなかったということだ。

 ロシア主張でも自国の領空ではない竹島上空を故意に侵入したのならロシアの行為は無法です。
 「韓国が領空だと主張している場所にロシアが正当な理由なく侵入してきても、韓国は何もするな」とは産経も安倍や河野もどういう神経をしてるのか。韓国の行為のどこが無法なのか。ロシアの無法に対抗措置を講じただけじゃないですか。つうか「日露友好」とか抜かしながらこんなことをされることに河野や安倍は屈辱や怒りを感じないのか。「韓国の行為は何ら問題ないがロシアは許せない」と言うのが普通の人間ではないのか。「どっちも問題」として韓国にまで抗議するとはおおよそまともではないでしょう。

【主張】竹島領空の侵犯 無法な露韓機は許されぬ - 産経ニュース
 一自治体である島根県が取り組む竹島返還の運動を、政府の運動へ格上げしてもらいたい。

 安倍は島根県の「竹島の日式典」へ政府高官を毎年送っていますが、それは大臣ではなく、副大臣政務官クラスであり、かつ政府主催事業はやっていません。将来的にはともかく現時点では安倍ですらもそこまで暴走しないと言うことです。大体そんな式典をやって何の意味があるのかと言うことです。島根県や「産経らウヨ」の自己満足でしかない。


日韓、WTOルールで攻防 勝算はどちらに - 産経ニュース
 普通に考えて勝算があるのは韓国の方でしょう。


ジョンソン氏、大差で党首に 英保守党 強硬離脱派、24日に新首相へ - 産経ニュース
 残念ながら今の英国保守党だとこうなるのでしょう。ただし彼が即時離脱派だからといって、すぐに離脱出来るとは限りません。今後もぐだぐだの可能性はあるし、もちろん「離脱イコール幸せ」でもありません。しばらくはドタバタが続くのだろうなと思ってげんなりします。


【浪速風】聖火リレーの起点「八紘一宇」 - 産経ニュース
 タイトルだけで唖然ですね。非常識にもほどがあると言うべきでしょう。


https://www.sankei.com/politics/news/190723/plt1907230042-n1.html
 中高年とて投票率が高いわけではないのですがこれは酷すぎると言うべきでしょう。どうすればいいのか悩ましいところです。就職して経済的に自立すれば少しは上がるんでしょうか。


中国元首相、李鵬氏死去 90歳(1/2ページ) - 産経ニュース
 年齢を考えればいつなくなってもおかしくないし、首相や全人代委員長といった要職を歴任したとは言えもはや過去の人でしょうが紹介しておきます。


https://www.sankei.com/world/photos/190723/wor1907230040-p1.html

 趙氏*7の後任を決める会議で、国内外から批判を浴びていた李氏への支持は集まらなかった。『天安門文書』によると、国家主席だった楊尚昆*8はこう発言したとされる。
 「もし李鵬*9同志を総書記に推薦すれば党は大きな圧力を受けることになる」

 つまりは中国とて国際世論を完全無視することは出来ません。国内問題である天安門事件でこれです。
 国際社会の批判を呼ぶ「台湾侵攻」「日本侵攻」など当然あり得ません。なお、この結果「趙紫陽のような改革派はだめだが李鵬のような強硬派ではイメージが悪い」として江沢民上海市党委員会書記(当時)に党総書記の椅子が回ってきます。


【主張】吉本興業の不祥事 本末転倒もはなはだしい - 産経ニュース

 何か勘違いしているのではないか。必要なのは涙や温情ではない。反社会的勢力との関係を断ち切れなかった芸人と吉本興業の、真剣な反省である。反社との関係を完全に絶つことである。

 「戦前日本の不祥事・神風特攻」を「特攻隊員は純真だった」と涙でごまかす産経が良くもいったもんです。
 あるいは「反社会的勢力・統一教会」と公然と付き合っていた産経が良くも言ったもんです。
 あるいは「安倍が工藤会北九州市を地盤とする広域暴力団)という反社会的勢力に公選法違反の誹謗ビラ配布を依頼した疑惑を無視する産経」がよくもいったもんです。
 それはともかく、産経をまねれば

【主張】産経の特攻美化、本末転倒も甚だしい
 特攻を美化する産経は何か勘違いしてるのではないか。必要なのは「特攻隊員への涙」ではない。特攻という愚かな作戦への真剣な反省である。戦前国家主義との関係を、戦後日本が完全に絶つことである

でしょう。
 無論、特攻を批判することは、特攻隊員への侮辱ではありません。それは特攻という「軍事的成果に乏しく、かつ反人道的な作戦」を国民に強制した戦前日本政府への批判でしかない。
 もちろん吉本も「特攻美化・産経」も「涙」を持ち出すのは合理的な正当化が難しいところを「涙で情緒的にごまかそうとするから」です。卑劣としか言いようがないですが、産経のほうが吉本より悪質です。
 自殺攻撃を美化するとはどれほど低劣なのか。
 そしてI濱Y子女史のような「チベット人焼身自殺美化」も同様に愚劣だと俺は思います。

 事態をさらに悪化させているのは、芸人の虚偽報告を会社が隠蔽(いんぺい)しようとしたことである。不祥事の中身以上に、虚偽や隠蔽を疑われることが致命傷となりかねないことが分かっていない。

 この産経文章をまねれば

 事態をさらに悪化させているのは、南京事件慰安婦の違法性を産経や安倍自民が否定しようとしたことである。不祥事の中身以上に、虚偽や隠蔽が致命傷となりかねないことが分かっていない。

ですね。中国、韓国が問題にしてるのは産経や安倍がデマで居直ろうとすることであって「被害者への経済補償問題」はともかく、「事件の中身」など今更云々する気はない。
 吉本の保身はまだ分かります(支持するではない)。戦前日本の戦争犯罪、それも

南京事件
 「東京裁判松井石根(事件当時、中支那方面軍司令官)に、南京軍事法廷で谷寿夫(事件当時、熊本第6師団長)に死刑判決が下った」
 「事件資料がユネスコ世界記憶遺産登録された」
慰安婦
 「河野談話アジア女性基金で日本も公式に非を認めた」
 「国連クマラスワミ報告、マクドガル報告、米国下院決議も河野談話を支持(産経のような違法性否定論ではない)」

という「違法だと言うことで既に片のついたはずの話(南京事件終戦直後、慰安婦は宮沢内閣時代)」で産経や安倍が「日本は無実だ」と今更居直って何がどうなるのか。日本の国際的評価が落ちるだけです。

*1:追記:当初、安倍の支援した新人も落選したと勘違いして「12勝9敗」と書きましたが、新人の方は当選したようです。「13勝9敗」に修正しました。

*2:沖縄市議、沖縄県議を経て沖縄市

*3:以前、徳田球一について書かれた本を読んでたら「小西が国会内で下劣な野次を徳田に飛ばしたのに激怒した当時の共産党議員が小西をぶん殴った」がために「小西組による徳田へのテロを恐れて」一時、大阪府警が小西組を、警視庁が共産党を常時監視する羽目になったなんて話が出てきました。

*4:高世仁首相官邸が国民民主を支援の怪 - 高世仁の「諸悪莫作」日記で批判していた例の人です。山形と言えば「宮沢内閣官房長官、幹事長(橋本総裁時代)」を歴任した加藤紘一氏(故人)の地元ですが彼の死後、自民の力も昔ほどではないんでしょうか?

*5:当選したのは元知事の嘉田氏のようです。

*6:ただしロシアは否定していますが。

*7:広東省長、四川省長、副首相、首相、党総書記など歴任。天安門事件で役職を全て解任され失脚。

*8:党中央軍事委員会第一副主席、国家中央軍事委員会第一副主席、国家主席など歴任

*9:国家教育委員会主任、副首相、首相、全人代委員長など歴任

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年7/22分:巣くう会集会報告の巻)&朝鮮・韓国ニュース

北朝鮮の貿易額、48%減 制裁影響、中国に依存高まる:朝日新聞デジタル
 仮に事実だとしても「へえ、そうなんだ」で終わる話です。
 「中国への依存度が高まること」によって北朝鮮は中国の要望に対し、今まで以上に一定の配慮をせざるを得ないかもしれない。
 ただし、それは、北朝鮮問題についての「中国の考え」と「日本や米国、韓国の考え」が必ずしも一致しなければ「日本や米国、韓国にとって必ずしもメリットではない」わけです。
 そういう意味ではこうした事実は、北朝鮮問題に関して「中国との密接な意見調整」をしない限り「ある意味どうでもいい話」です。
 なお、もちろん中国は北朝鮮打倒なんて事はしません。北朝鮮を「いわゆる緩衝国」として価値があるとおそらく考えてるでしょうから。
 「統一韓国と中国の国境」に在韓米軍でも置かれるくらいなら「北朝鮮の存続」の方が中国にとってましでしょう。


救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.07.23)北朝鮮の内部情勢と拉致の最新情勢−東京連続集会報告2
救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.07.24)北朝鮮の内部情勢と拉致の最新情勢−東京連続集会報告3
救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.07.25)北朝鮮の内部情勢と拉致の最新情勢−東京連続集会報告4
 最初から最後まで延々「北朝鮮経済制裁で苦しんでる、だから俺たちが勝つ」と放言する巣くう会です。しかし小泉訪朝から16年間同じ事「制裁で勝つ」を言い続けしかも何の成果も上げてないのだから「ああ、そうですか?」と呆れるだけの話です。


救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.07.22)北朝鮮の内部情勢と拉致の最新情勢−東京連続集会報告1

西岡力救う会会長)
 大きく言うと、トランプ政権も安倍政権も、「時間は我々の側にある」と判断しています。

 おいおいですね。「米国にとっての核問題」というのは極端な話、「北朝鮮が米国を核攻撃しない限り」、解決のための時間はいくらでもあるといえるかもしれない(それだとトランプ政権の任期上限の8年間の間に解決しない可能性がありますがそれはひとまずおきます)。
 「日本にとっての拉致問題」は全然違うでしょう。「拉致被害者や家族が高齢化して病死の危機にある、早く解決しないといけない」と以前西岡が言っていたのは一体何だったのかという話です。

 その判断の根拠は経済制裁が効いているということです。

 小泉訪朝(2002年9月)から16年経ってもこんなことが言える神経には呆れますね。小泉訪朝後、巣くう会や家族会の強硬論に押されて、ずっと日本政府が制裁し続けてそれでも「小泉訪朝で帰国した蓮池、地村、曽我一家」以外誰一人として帰国してないのによくもこんなことがいえたもんです。
 もちろん制裁は痛いでしょう。そういう意味では「ある程度効いている」。 
 しかしそれは「中露の北朝鮮支援」もあり、「我慢できる痛さ」であり、「拉致被害者帰国」と言う意味では何一つ効かなかったわけです。
 仮に「制裁で屈服させる」のだとしたら「中露の北朝鮮支援」を封じる必要があります(俺はそんな事は無理だと思いますが)。ところが「こうすれば中露の支援を封じることが出来る」という話を巣くう会も家族会も出来ないわけです。
 ただただ「北朝鮮を支援する中露が許せない」と悪口するだけです。悪口したって中露が支援をやめるわけでもない。
 そして「中露の経済支援があるから制裁なんかしても無駄」なんてことは当初から「制裁の有効性に懐疑的な」和田春樹氏などが言ってきたことです。それを無視し、北朝鮮シンパだの弱腰だのと罵倒していた家族会がバカだったと言うことです。

金聖●(王へんに文、キム・ソンミン)(自由北朝鮮放送代表、脱北者
 今文在寅大統領の政策の結果、日韓関係がかつてなく悪化しているということは、50年間北朝鮮が冠である韓国を吹き飛ばそうとひもを切ろうとしてきた工作が成功したのかもしれない。そのような印象を持っています。

 安倍のせいで日韓関係が悪くなってるのに、安倍政権以前は関係は悪くなかったのに「北朝鮮の工作」云々と言うのだから心底呆れます。しかもその場所が「建前では拉致解決を議論する場所」で「戦前日本美化の極右集会ではない」のだからげんなりします。家族会もよくもまあこんな連中と付き合えるもんです。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年7/22分:荒木和博の巻)

工作員の失敗【調査会NEWS3033】(R01.7.22): 荒木和博BLOG

 この「姜」には越中国分駅にいたのが上陸した後だったのか、あるいは密出国する前だったのか、諸説ある

 荒木らしいですが呆れて二の句が継げませんね。「上陸した後」と「出国しようとする前」では全然違うじゃないですか。
 その程度の事すら断定できないのではこの「姜」なる人間について調査のしようがないでしょうに、調査するというのだから意味不明です。
 と言うか「密入国者」ではあっても「拉致実行犯どころか北朝鮮工作員かどうかすら怪しい」「職務質問しか出来ず、警察がまともな捜査に着手する前に自殺されてしまった」彼を調査して拉致解決とどうつながるのか。そもそも調査のしようがないでしょう。
 調査など、時間と金の無駄以外の何物でもないでしょう。「異常な人間」である荒木とは違う「まともな人間」はそんな馬鹿なことはしない。もちろん「荒木にとって時間は有り余るほどある」、つまり「暇人*1」だから別にこんなことに関わっていてもいいのでしょうが。カネも「拉致被害者家族」から受け取った金の範囲内で「儲けが出るように計算はしてる」のでしょう。むしろこういうどうでもいいことを「何か意味のあること」のように装わないと金儲けできない詐欺師が荒木と言うことです。

 「金日成万歳」と言って飛び降りたという話があり、私たちは後から県警がくっつけた話だろうと思っていました。ビルの上から叫んだところで下では何を言っているのかわからないだろうということで。しかしこれはどうもサウナの中でパニックになって叫んだことのようです

 普通に考えて、叫ぶとしたら自殺前でしょうね。サウナで「金日成万歳」なんて叫ぶ奴はいないでしょうし、サウナの中で叫び声なんか出したら、その時点で「気でも狂ったのか」と言うことで警察の監視がつくでしょう。当然自殺なんかできやしない。つうかなんでサウナでパニックになるのか?
 まあそれ以前にサウナで叫ぼうが、自殺直前に叫ぼうが、そんなことを知っても拉致の解決に何一つ関係ありませんが。

 あの辛光洙も同居していた朴春仙さんに事業資金を何百万だか貸して踏み倒されたのではなかったでしょうか(記憶違いであればすみません)。

 記憶違いかもしれない曖昧なことを平然と書くとはさすが荒木です。普通の人間はそんなことは「記憶違いでないかどうか」きちんと確認した上でない限り書きません。つうか仮にそれが事実として拉致の解決と何の関係があるのか。

 こちらからもっと仕掛けて相手のボロが出るのを誘発すべきだと思います。

 むしろぼろが出てるのは「特定失踪者」なんて明らかなガセネタをしかけたあげく「特定失踪者が生存者として多数国内で発見」となり、あげく不信感をいだいた蓮池透氏に離反された荒木ら救う会の方でしょう。

 軍事的には威力偵察ということになります

 やれやれですね。北朝鮮のどこに自衛隊が偵察に行けというのか。そんなことをしたら領土や領海、領空への違法侵入として攻撃を受けても文句は言えません。どこまで無謀なのか。

 未遂事件もおそらくもっとたくさんあると思います。未遂事件を調べることによって実行された事件について真相究明を進めることができます。

 意味が分からないですね。真相究明とは何のことなのか(そもそも荒木の言う未遂事件とは暴漢の犯行ではあってもそれが北朝鮮の犯行と言えるか疑わしい代物ばかりですが)。
 「犯人の処罰」ならまだしも「拉致被害者の救出」についていえば真相の究明など何一つ必要がない。
 これは何も北朝鮮拉致に限りません。一般の誘拐事件だって「犯人が誰か」ということを追及せずとも被害者救出は可能なわけです。

*1:裏返せば「なぜかメジャーなウヨ運動」に参加しなかった(参加できなかった?)変わり者が荒木と言うことです。

参院選について雑感(7/21)

【最初に追記】
 今回選挙結果について言えば「俺的に嬉しいニュースと悲しいニュースがあるんだけどどっちから聞く?」「じゃあまず悲しいニュースからで」とすると

【悲しいニュース】
・自民改選議席過半数確保
投票率が今回も低かった
  正直「投票率が低い」のではまともな民主主義とは言えないでしょう。
・共産が改選前8議席から7議席に後退
・大阪で共産・辰巳氏落選
【嬉しいニュース】
・京都で共産・倉林氏が現有議席維持。埼玉で伊藤氏が初当選
野党共闘で1人区で10議席獲得(自民が1人区で22勝しており、もっと野党共闘でとりたかったという意味では悲しいですが一定の成果があったと言っていいでしょう)
・立民議席増(正直、立民はあまり評価していませんが、それでも自民、公明、維新よりはマシです)
改憲勢力2/3を阻止

ですね。
 「改憲勢力2/3の可能性あり」などと読売、産経が報じていたいので危惧していましたが、「最悪でもそれだけは阻止したい」という俺の希望がかなったのはよかったです。勿論後で述べるように「安倍による国民民主切り崩し」が危惧されますが、それでも2/3阻止はよいことでしょう。
【追記終わり】
【1】投票後、開票前の感想
 9時に投票してきました。共産支持者として、比例、選挙区(定数4)ともにいつもどおりの投票です。個人名は漢字で書くと間違えそうなのでいつもひらがなです。
 オフクロ曰く「どちらもいつも通り自民*1」で、オヤジ曰く「昨日、知人に頼まれたから今回はどちらも公明」だそうです。
 オヤジ曰く「名前を聞き忘れたので投票会場で名前探すのに手間取った。選挙区候補は政党名だと確か無効票だろ?」「自筆式やめればいいのに*2」だそうです。
 オヤジもオフクロもまあ熱のないこと。
 「どうせ私が投票しなくてもたぶん当選するから」「参院議員は代議士と違って世話になってないから別に落選してもいいけど」「でも選挙は国民の義務だから」だそうです。
 「彼らの与党支持」について俺の考えをいえば、幸いなことに彼ら(両親)は「中産階級」です。それなりの職業(正規職員)について、定年退職した今、それなりに退職金をもらい、年金もそれなりに毎月もらい、預貯金もあります。貧困にあえいでるわけではない。
 「将来的に介護の問題がないわけではない」ですが今のところは元気です。そうなると生活の不安がない。
 「安倍政権のためにワーキングプア」などという生活困難者の気持ちは彼らには分からないでしょう。もちろん「安倍の極右性(戦前美化)や不正(モリカケなど)、反人権(沖縄基地問題など)」などは問題ですが「そうしたものは俺の生活に関係ないからどうでもいい」つう個人主義の立場なら「今、生活にたいして不満がないから与党でかまわない(わが両親)」つう話になってしまう(もちろん生活困難者が全て野党支持か、生活に不安のない中流階級以上が皆与党支持かと言えばそこまで単純でもないですが)。
 あるいはもっと酷いとリベラル21 「先進国で最低の投票率」の汚名返上をで批判されてるように「今、生活にたいして不満がないから投票しない」ということにすらなるわけです。
 「両親へのぼやき」「最近の選挙での低投票率へのぼやき」はこのくらいにします。選挙結果が分かった時点でいろいろ書くつもりです。いや世論調査で「与党過半数が予測されてるから」アンチ与党としてショックで書かない、書けないかな。あるいはそれでも「ポリアンナ的良かった探し」で何か書くか。どうでしょう。書く場合は産経、読売とか見ていると不快になるだけでしょうから、「割と価値観の近いブログやツイート」である五十嵐仁の転成仁語:So-netブログしんぶん赤旗 (@akahata_PR) | Twitter赤旗政治記者 (@akahataseiji) | Twitterこちら赤旗日曜版 (@nitiyoutwitt) | Twitter立川談四楼 (@Dgoutokuji) | Twitter*3などを参照して書くかと思います。
 書くのは7/22になるかもしれません。
 なお、選挙当日は「A氏に投票しよう」「B党に投票しよう」などの政治的呼びかけは不可だった気がしますので、抵触しないような一般的なことだけ書いておきます(なお上に書いたことは単なる政治的感想だと思いますが問題があるなら適宜修正はします。上の文では党名も何も書かないと分かりづらいので党名は書きましたがそういうことで個人名は書くのを控えました。まあ埼玉選挙区で調べれば分かりますが)。
1)棄権、白票は辞めましょう
 それはどう言い訳しようが白紙委任と同じです。先日、TBS報道特集のインタビューで松本正生*4・埼玉大教授(政治学)が

「棄権や白票をすれば白紙委任と同じだから後で文句言っても仕方がないんだよ」
「後で文句言うくらいなら投票しなさい」
「日本に住んでる限り日本の政治の影響をあなたは受けるんですよ。税金納めてるし公共サービスも受けてるんだから。投票しなければ影響がないわけではない」

と言う趣旨のことを学生に言ってる、それは政治学者としても、大人としてもやるべき事だと思ってると言ってましたがそういうことです。
2)与党支持なら与党に、野党支持なら野党に投票しましょう。
 どの与党、野党に投票すべきかはこれは個々人の判断です。「マスコミ報道に寄れば当選可能性の高い候補」「自分の考えに一番近いところ」など各自で判断すれば良いと思います。
 ともかくまずは当たり前のことですが「与党支持なら与党に、野党支持なら野党に投票」ですね。
 あとで「こんなことならA氏(与党でアレ、野党でアレ)に投票しなければよかった」ということのないようにしてほしい。
 たとえば

・今の安倍政権を支持したいのかしたくないのか
憲法九条を擁護したいのか、変えたいのか
・消費税増税(10月予定)を認めるのか、認めないのか
・現政権の韓国への敵対的な対応を容認するのかどうか
モリカケのような不正を容認するのか、しないのか

などとシンプルに考えましょう。いつだってそれ(現与党を支持するかどうか)が「国政選挙の」最大の選挙の争点でしょう。往々にして田舎だと「A先生にはうちの会社が世話になってるから」「知り合いに頼まれたから」などという政策が全く関係ない利益誘導やコネ的な話(ウチの両親なんかそれしかしませんが)が出てくるんですが。せめて、比例くらいは「政党の政策」で選んでほしいもんです。


【2】開票後の感想(7/21)
 事前世論調査では「自民改選議席過半数」の予想でショックを受けそうなので、8時前に寝て、明日見ようかとも思いました。今年は亥年であり、俗に言う亥年現象(亥年の年には与党が苦戦することが多い:単なるジンクス的なものではありますが)が起こればよかったのですがそうはなりそうもありません。
 しかし、8時前に寝られず、寝そびれてしまったのでしばらく開票速報を見ることにします(ショックで早く寝るかもしれません。遅くても10時頃に寝ると思います)。ただもっぱら産経、読売とか見ていると不快になるだけでしょうから、「割と価値観の近いブログやツイート」である五十嵐仁の転成仁語:So-netブログしんぶん赤旗 (@akahata_PR) | Twitter赤旗政治記者 (@akahataseiji) | Twitterこちら赤旗日曜版 (@nitiyoutwitt) | Twitter立川談四楼 (@Dgoutokuji) | Twitterなどを見ていきたいと思います。
 苦しい結果であっても「耐えること」もまた大事なことかと思うことにします。

・吉岡正史
 吉良さん、当確!

・もとむら伸子(本村伸子)
‏ 高良鉄美氏が当選確実。参院選沖縄

1)まあ「東京選挙区の吉良氏当確」「沖縄選挙区の高良氏(野党共闘)当確」は予想の範囲内ですがまずは素直に喜びます。しかし選挙区 定員別当選当確一覧 | 参院選 2019 | NHK選挙WEBによれば、8時20分現在で

選挙区
 自民30、立民8、公明6、国民民主3、維新3、共産1
比例
 自民18、立民8、公明6、維新4、共産3、国民民主2,れいわ1

で「自民の当確の多さ」に「事前世論調査からある程度覚悟はしていた」ものの、改めてげんなり、うんざりします。
 それと維新が図に乗らないかというのと「立民が勘違いしないか」と言うのが不安ですね。
 国民民主が不振のため、選挙後、自民の草刈り場にならないかというのも不安ですが。
 共産はまず小池晃氏(比例)と吉良氏(東京選挙区)が当確ですね。これをどこまで伸ばせるか。
 1人区ですが野党共闘候補として、福島の森氏、長野の羽田氏、愛媛の永江氏、沖縄の高良氏が当確を決めましたが、既に8時20分時点であ1人区の約15選挙区で自民が当確を決めていてげんなりというところですね。1人区共闘は思ったほどの成果が出なかったということになりそうですが、「共闘の問題点を是正する」と言う形で動いてほしいもんです。成功した共闘候補もいるわけですから。
 「共闘は無意味だ」という馬鹿な結論は出さないでほしいところです。
2)大阪選挙区で維新が2議席だそうです。覚悟はしていましたが何であんなごろつき集団・維新を大阪府民は支持するのかと思うとやりきれませんね。なんとか辰巳氏の議席は獲得したいところです。

共同通信速報:
 埼玉選挙区で共産党新人の伊藤岳氏の当選が確実となった。同選挙区で共産が議席を獲得したのは1998年以来21年ぶり。

 本当なら、埼玉県民の共産支持者として「やったぞー」てところですね(幸いにも本当のようですが)。「自民が議席を着実に獲得する」という悲惨なニュースの中、俺的に「数少ない今回の嬉しいニュース」です。「同じく県民で共産支持者だという、拙記事の常連コメント者・バルトフェルドさん(リアルな形では逢ったことはありませんが)」とささやかながら喜びをわかちあいたい。後で拙記事にコメント頂ければ幸いです。
 定数が3から4に増えたので「なんとか議席がとれるんじゃないか」と望みをかけていた物の、最近当選から遠ざかっていたし「立民、国民民主、維新」が候補を立てていたので正直自信はありませんでした。
 「やったぞー」ですね。まあ「俺の票があろうとなかろうと」関係ないのですが、素直に喜びたい。
 順番的には「自民、公明、立民、共産」のようです。できれば「もっと上」で行きたいですが、それは今後の課題として素直に喜びます。
 国民民主や維新が最後の議席にならなくて本当によかった(維新は勿論ですが、俺は国民民主を大して評価していません)。
 意外ですが、吉良氏の次の当確が、伊藤氏のようですね(「意外」というのは、埼玉は残念ながら東京、京都、大阪などに比べ地盤が固くないので)。

清水ただし
 定数4の参議院大阪選挙区について、NHKが全員の当確を出しました。残念ながら日本共産党のたつみコータロー候補は及びませんでした。応援してくださったみなさまに心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 維新2人、自民、公明だそうです。覚悟はしていましたが無念ですね。比例復活とかないんでしょうか。
 復活当選がない場合も、次の衆院選で擁立するとか、有能な彼の復活の場を早くつくることを希望したい。
 それにしても「維新なんぞ支持する府民の馬鹿さ」は当然批判するとして、現職候補の共産に譲ろうともせず、新人候補を立てて、足を引っ張った立民には改めて怒りを禁じ得ませんね。
 公明と共産の差はわずかな上、立民が明らかに共産候補の票を奪ってるので立民が譲って共産支持を表明すれば、共倒れを避け、共産当選の可能性は十分ありました(絶対に当選したとまでは言いませんが)。共倒れなんて馬鹿なまねをして枝野や福山は恥ずかしくないのか。こんなことをしていて安倍に勝てると思ってるのか。「立民さえ良ければいい」という自己中心主義も大概にしろと怒りが収まりません。大阪の辻元氏もなぜ「共産に譲るべきだ」「共倒れだけは避けるべきだ」と言わなかったのか。
 そもそも「辻元氏レベルのベテラン」ならまだしも、新人なんか立てて当選させられるわけがないでしょう。
 「当選できなくても共産よりは上に行けるかもしれない、共産には負けたくない」「共倒れでもかまわない」とでも思っていたのかか(実際には辰巳氏より少ない得票のようですが)。はたまた本気で「当選できる」と思うほど立民は非常識だったの。
 俺は絶対に「立民のバカども」を許す気はありません(共産党はその当たり、あまり立民をくそみそにも言えないでしょうが、俺は党外の一シンパなのでためらいなく立民への怒りをぶちまけます。本来市民団体などから立民批判が出ていい話です)。以前から立民なんぞ大嫌いでしたが「立民なんか絶対に支持しない」という思いを改めて強くしました。そして立民支持者もいい加減、「党派主義はやめろ」「大阪で野党候補を当選させることが最優先じゃないのか」と立民関係者に働きかけたらどうなのか。
 なお、清水氏のツイートhttps://twitter.com/tadashishimizu/status/1152902680831881222にはNHKの予想議席数画像が貼ってありますが、

自民:55~63
立民:16~22
公明:12~14
維新:8~11
共産:5~8
国民:5~7

だそうです。
 「自民の大勝」と「共産の苦境」に絶望的な思いになりますがくじけず戦うしかないのでしょう。「外野のシンパ」に過ぎない小生より、共産の後援会員や党員の方がずっとつらいはずです。
 立民のバカどもは「俺たちが野党第一党だ」と喜んでるのかもしれませんが。俺は「共産ならまだしも」立民なんぞが議席を増やしても少しも嬉しくありません。
 さすがに「自民、公明、維新」よりはマシだと思いますが。21:15分ですが、がっくりきたのでひとまず寝ようかと思います。

【3】開票後の感想(7/22)
 上では、大阪でのショックから立民への悪口を書きましたが、少し気が落ち着いてきました。
 俺は立民への怒りはかわりません。ただしだからといって「野党共闘をやめるべし」とはいいません。
 野党共闘を続けた上でこうした事態をどう防ぐかという話ですね。
 大阪の野党共倒れなど「野党共闘への批判(これで野党共闘してると言えるのか)」がでても仕方がない失態でしょう。
 そしてこの場合、共産の現職を無視して、新人など立てた立民に非があると俺は思います。これは俺の偏見ではないと思います。
 本来なら労組や市民団体(山口二郎氏が幹部を務める例の団体など)が「立民は新人など立てるな、共産に譲れ」と調整能力を発揮すべきなのですが、反共主義にとらわれてるのか*5、調整能力がないのか、そうしないのだから困ったもんです。とりあえず「今回の共倒れを二度と再現しない」それが今後の野党共闘の一つの課題でしょう。
 さて上の文章で「産経などウヨメディアはあまり読みたくない(いずれは読みますが)」「まずは共産党ツイートなどを読んでいきたい」と書きましたので、共産ツイートなどを見ていきます。

共産、改選8議席届かず 野党共闘「躍進」と評価:政治:中日新聞(CHUNICHI Web)
 現有(改選前)8議席を7議席に減らしたことは無念です。日本の右傾化の象徴でしょうか。今後も苦しい戦いは続きますが頑張ってほしい、そう思います。今の日本において共産党は数少ない「信用できる政党」「信念ある政党」「日本の希望、誇り」と俺は思っていますので。
 無力ながら、そして「周囲(まあ要するに家族や知人に反共分子が多いと言うことですが)とのしがらみがあるがゆえに」リアルでの支援はしていませんが、こうしてブログ記事での応援ぐらいはしたいと思います。
 比例獲得議席5が4になってしまったようです*6が、まずは健闘をたたえたい。そして改めてしつこいですが「大阪での立民の振る舞いには怒りを覚えます」ね。
 野党共闘を続けることを前提にした上での話ですが
1)「立民に向かう票(立民は議席を伸ばしています)」をどうやって共産に持ってくるか
2)大阪のような立民の自分勝手な振る舞い(反共主義?)をどう封じるか、が一つの課題でしょう。

志位和夫
‏ (会見で)共産党は東京・京都で現有を確保、埼玉で21年ぶりに議席獲得ができました。大阪の結果は残念ですが立派なたたかいだったと思います。選挙区で3議席確保は健闘といえると考えます。ご支援していただいた皆様に心から感謝いたします。
 野党統一候補が10選挙区で勝利したことは大きな成果です。今回の改選で、野党が議席をもっていた1人区は2選挙区でしたから、2から10は躍進と言っていいと思います。「改憲勢力で3分の2」を阻止したことは野党共闘なしにはあり得なかった大成果です。ぜひとも総選挙につなげたい!

 こうした場合に「よかった捜しがされること」は「ある意味当然のこと」です(ここで言う「当然」とは「それが正しい」と言う意味ではなく「士気を高めたい」と言う意味でそうなりやすいという意味です)。
 とはいえ「自民勝利」という不幸な中でも、志位氏の言うような成果(京都での共産現有議席確保、埼玉での共産の新たな議席獲得、野党共闘での10議席確保、改憲派2/3阻止)があったことは「過大評価は禁物」ですが、それなりに評価していいと思います。
 なお「改憲勢力で3分の2」阻止についていえば、この「改憲勢力」には「野党共闘に一応参加した国民民主」が入ってないことに注意が必要でしょう。
 安倍が「意地でも2/3を目指す」と選挙後、国民民主の右派議員にスカウトをかける可能性は否定できません。

https://twitter.com/jijicom/status/1152927804322750468
時事ドットコム時事通信ニュース)
‏【速報】
 安倍首相は、憲法改正について「国民民主党の中にも議論を進めていくべきだという方はいると思う」と述べました。

なんて記事が早速報じられています(なお、後でも触れますが安倍が「議論」としていることに注意しましょう。)。
 「予想の範囲内」ですが、「2/3阻止」により選挙後早速、国民民主を草刈り場にしようとする安倍です。
 なお、高世仁に突っ込む(2019年7/21分) - bogus-simotukareのブログで高世が批判していた静岡の榛葉(安倍の働きかけによってスズキ自動車会長が榛葉支援に動いたと噂される)は当選したようです。まずは榛葉が「どう動くか」が注目点でしょう。
 もちろん「そのようなスカウト」は自民、「国民民主の右派議員」ともに批判をあびますので、そう簡単にはできませんし、「スカウトしなくても2/3」にならなかったことはよいことです。
 「結局、改憲に向けて動くにしても」安倍としても「改憲をサクサクと進めよう」という気にはさすがにならないのではないか。

倉林明子 参議院選挙京都選挙区候補
 皆さんのお力のおかげで当選することができました。ほんとうにありがとうございました!これからも市民のみなさんと一緒に、暮らしに希望が持てる社会を作っていきます。

 よかった!、ですね。
 京都は共産が強いとは言え、定数2で自民はほぼ当確が予想され、残る1議席を「新人とは言え」、立民・国民民主統一候補(勿論連合が支援)ということでこれは「危ないんじゃないか」と失礼ながら落選の覚悟もしていたのですが、本当によかった。
 この点に立民に反省してほしいところですが、連中は「トータルでは議席が増えたこと」で図に乗り続けるのでしょう。立民の存在が実に不愉快です。

あさか由香 日本共産党 2019年参議院神奈川選挙区候補
‏ 残念ながら力及ばず議席に届きませんでした。申し訳ありません。今回、党派を超えて多くの方に支援いただきました。皆さんと闘えたこと誇りに思います。

 神奈川は複数区であり、当選の可能性がそれなりにあったので実に残念です。

島田洋一
 岩屋防衛相を筆頭に、逃げ腰、思考停止の政治家が多い。野党はさらに論外。
ホルムズ海峡、波高し どうする日本?(特別寄稿) – アゴラ

 選挙期間中のツイートです。選挙後に気づきましたが島田らしい右翼ぶりで吹き出しました(笑い話ではないと真面目な方には怒られるかもしれませんが)。
 「なぜ安倍政権は、ホルムズ海峡に自衛隊を送ると言わないのだ」で選挙期間中によくそう言うことを島田も言えるもんです。島田ほどの極右でもなければそんなことはいわないでしょう。

https://twitter.com/tokoro13/status/1153022744298020864
 所 十三
 N国(ボーガス注:比例1議席)。情けない。泣けてくる。

 黒坂真と所氏のやりとりで彼のツイートを知り最近よく見ています。
 「アンチNHK(要するにウヨなのでしょうが)」だけで比例1議席とか勘弁してほしいですね。まあ、こんなもんに何かが出来るかと言えば何も出来ないでしょうが、その分、共産などの1議席が減ったかと思うと腹も立ちます。

https://twitter.com/tokoro13/status/1153019794108534784
所十三
 他の落選候補でこんな速報出た人いる?当確ならぬ落確w。もしかして(ボーガス注:れいわの山本太郎って)凄ぇ大物扱いなんじゃない?…まぁ衆院選頑張れ!って話だけど。

 まあれいわ・山本氏の場合「比例1位*7に付けてれば当選した」のに「勿論党首として当選したいが、障害者問題をアピールしたい」との考えから、あえて重度障害者2人を1位、2位に付け3位が山本氏ですからねえ(ちなみに4位が蓮池氏)。
 落選したとは言え「1位、2位は当選」したわけですから、「今後、1位、2位の重度障害者の方々の政治活動をどうサポートしていくか(単に客寄せパンダに過ぎないなどと言うことが露呈すれば、れいわへの反感が高まるでしょう)」という問題はありますが、そこさえきちんと対応できれば「人情味のある男」として株は上がるんじゃないか。
 「損して得取れ」て話ですね。まあ実際どうなるかは今後を見ないと分かりませんが。

 最後に「不愉快ではあるのですが」産経の記事を見てみます。


参院選で野党伸び悩み 共闘路線は限界か(1/2ページ) - 産経ニュース
 野党共闘をぶち壊そうとする産経らしいですが「1人区で自民22勝」とはいえ「1人区で野党共闘10勝」なのだから十分成果があったと言っていいでしょう。勿論産経も野党共闘に脅威を感じるからこういうわけで、何の脅威も感じてなかったら何も言わないでしょう。今後も野党共闘は進めるべきです。問題は「野党共闘の進め方」にあるのであって「10勝しか出来なかったから野党共闘に意味がない」なんて結論を出すようでは馬鹿げています。

 独り勝ちした立民と他党との溝が広がれば、今後の連携に綻(ほころ)びが生じかねない。

 産経の思惑には関係なく立民が勘違いし、図に乗り、野党共闘に消極的になる危険性はあります。もちろん「立民の勝利などささやかな勝利に過ぎない」事を考えれば野党共闘をやめるなど、「立民の党の利益」だけを考えても愚の骨頂でしょう。


【主張】参院選で与党勝利 「大きな政治」の前進図れ - 産経ニュース
 引用しませんが「与党が改選過半数議席を獲得したから政権が信任された」と自画自賛する「安倍自民応援団」産経です。
 「その信任の内容(「ウチの両親が典型」ですが安倍政権積極支持と言うより、単に世話になってる地元の自民議員を支持しただけ、別に総理が石破、石原、岸田でも支持したが多い*8だろうとは思います)」はともかく、過半数議席の訳ですから、一応そういう話にはなるでしょう。「いつになったら安倍をやめさせられるのか」という悔しさや悲しみ、嘆きを感じますが今後も戦いが続くわけです。苦しい時期だからこそ各党の覚悟や能力が問われるわけです。俺はその点、共産にはほとんど心配していませんが。
 むしろ立民が図に乗って野党共闘に否定的になったり、国民民主が自民にすり寄ったりする可能性を心配しています。

 与野党憲法改正に前向きな勢力は、改選、非改選合わせ3分の2に達しなかった。

 「改憲勢力」と4文字で書けばいいところ「無駄に長く書く」のは「改憲への警戒感をを減らすため」でしょうか。

 安倍首相は21日夜、民放テレビ番組で憲法改正について「改選議席過半数を得た。しっかり議論していけという国民の声をいただいた。国会で議論が進んでいくことを期待したい」と語った。

 おいおいですね。なんでそういう理解になるのか。「これから俺が書くこと」を「安倍や産経も分かった上での詭弁」でしょうが、俺の批判を書いておきます。
1)改憲勢力は2/3を得られなかったし、自民が勝利したとは言え、立民は議席を伸ばし、野党共闘も10選挙区で勝利しています。
2)選挙の争点は改憲だけではない*9し、実際それほど安倍が「改憲」を争点にしたいのなら「衆院解散で改憲を争点にしたダブル選挙」をしかければよかった話です(もちろん仕掛けてほしいという話ではありません)。そうしたダブル選挙が出来なかった時点で安倍の主張は詭弁でしかありません。
 なお、産経の引用する安倍発言に寄れば、安倍が「議論して行けという国民の声」としていることに注意しましょう。安倍ですら現時点では「改憲を要望する国民の声」とは公言できないわけです。
 しかも「期待したい」です。他人事的な表現なのは「現時点で改憲なんか強烈にアピールすればかえって反感を買うかもしれない」と思ってるのでしょう。
 「改憲するかしないかはともかく議論だけはさせてくれ」としかいえない。勿論こうした「改憲右翼」安倍の態度は所詮「小手先のごまかし」でしかないですが、現時点では安倍が改憲を強烈にアピールできないことを「改憲勢力2/3が出来なかったことの影響」と見なし、「護憲派の一定の成果(勿論過大評価は禁物ですが)」と見なすことは決して「度の過ぎた自画自賛」ではないと思います。
 とはいえリベラル21 護憲勢力が勝利などというのは「リベラル21の自画自賛」も甚だしいとさすがに「護憲派」の俺ですら思います。また、そうした「勝利」について、「自党の議席は残念ながら8から7に減らしたとは言え」、野党共闘で大いに貢献したといっていい共産党についてリベラル21が「冷淡で無礼」なのはいつものことで、共産支持者として本当に腹が立ちますが。
 さてリベラル21 護憲勢力が勝利で「2/3阻止にはイージスアショアの不祥事も大きかったのではないか」と書いていてうかつにも今気づきましたが選挙期間中、安倍が秋田で「イージスアショアの件は申し訳なかった」とわびたのもそういう面があったのかもしれません。
 とりあえず、今の時点ではこれで終わりです。後でしんぶん赤旗|日本共産党五十嵐仁の転成仁語:So-netブログを見て感想を付け加える予定です。


7月22日(月) 与党が過半数を維持したものの改憲勢力が3分の2を下回った参院選:五十嵐仁の転成仁語:So-netブログ
 残念ながら安倍自民が勝利したり共産が議席を減らしたりと言う惨事はあったものの「野党共闘の一定の成果」などプラス面もあったという五十嵐氏の評価です。まあ大筋では小生と同意見ですね。 


2019年参院選当選者│日本共産党
 改選前の現職である仁比氏と辰巳氏が落選したことは残念ですが、彼らの早急な国政復帰を期待したい。
 なお、当選者は東京の吉良氏、京都の倉林氏、埼玉の伊藤氏、比例が小池氏(書記局長)、山下氏(現副委員長、元書記局長)、井上氏、紙氏です。


因縁の対決は維新に軍配 比例で共産党を上回る - 産経ニュース
 反共の産経らしいですが維新が強いのは大阪限定*10ですからね。全国的に基盤がある共産とは比較になりません。たとえば埼玉選挙区では共産が当選し、維新は落選したわけです。
 神奈川の松沢の場合「元県知事」、北海道の鈴木宗男も「元自民」ですから「維新の独自候補」ではなく「維新は大阪でしか強くない」の反論には何一つなっていません。松沢も宗男も可能ならばいつでも自民に移籍する気満満でしょう。

 因縁の対決を制した維新幹部は「次の目標は14議席を獲得した公明党だ」と前を向いた。

 まあフカシですよね。本気ではさすがにないでしょう。これまた「全国に基盤があり、かつ自民党と長年全国で選挙協力してきた公明」と維新では比較になりません。

*1:今の極右・安倍自民と昔の自民では大分政治的に違いますが、そういうことに興味はないのでしょう。憲法擁護のお気持ちを、日本共産党と野党共闘候補へ。 | ちきゅう座の筆者・澤藤氏などは「呆れて二の句が継げない」と嘆くでしょうし、俺も「我が子とは言え」同感ですが。本当、「政治の話をするとケンカにしかならない」のでもはや諦めています。

*2:この点は俺も同感です。

*3:あの談志の弟子(落語家)でありながら、安倍批判派であり「共産党に比較的好意的な御仁」です。

*4:著書『政治意識図説:「政党支持世代」の退場』(2001年、中公新書)、『「世論調査」のゆくえ』(2003年、中央公論新社)など

*5:連合は間違いなくそうでしょうが

*6:大阪で落選した物の、埼玉で新たに議席を得たので選挙区獲得議席3はかわりません。

*7:正直「れいわも共産の比例獲得票を食ったんだろうなあ」と思うと複雑な思いですが

*8:もちろんそれとて「安倍政治に強い怒りを感じてない」という消極的支持ではありますし、俺のようなアンチ安倍の人間にとっては怒りを禁じ得ませんが

*9:実際改憲阻止をアピールしたのは野党の方で、自民、公明はそんなアピールはほとんどしてないでしょう

*10:「大阪だけではなぜ強い」のかわけがわかりませんが。

今日の産経&朝鮮・韓国ニュースほか(2019年7月21日分)

前回下回る出足 参院選投票始まる 未明に大勢判明
 投票率があまりにも低いのは本当に勘弁してほしいですね。マスコミがろくに選挙報道しないのも影響してるのでしょうが。


東京新聞:参院選投票、前回下回る出足 未明に大勢判明:政治(TOKYO Web)
 もちろん「2/3阻止」は、「改憲、護憲」と言う意味でも重要ですが、「阻止しないと、安倍がさらに無茶苦茶やりかねない」と言う意味でも重要です。
 もちろん「不幸にして阻止できなくても」戦うほかないわけですが、まずは「最低でも2/3阻止」を実現したいところです。
 可能ならば「改選議席与党過半数割れ」なども実現したいところです。


米、トルコに「失望」伝達 外相電話会談 - 産経ニュース
 トルコのした行為を褒める気はない*1ですが、「米国ともロシアともつきあう」と言うスタンスは「米国べったり」の日本人としては「ある意味、これこそがあるべき外交」と言う気はします。
 あくまでも、外交とは「国益のための是々非々」だと思います。


【第608回・特別版】文政権の反日は反米・親北と一体 « 今週の直言 « 公益財団法人 国家基本問題研究所
 文氏*2は「反米・親北朝鮮」ではありませんが「太陽政策実施」のために「北朝鮮に融和的」ですし、また「米韓軍事演習中止要求」など、北朝鮮の要望に出来る限りこたえようとはしています。
 それは見ようによっては「反米・親北朝鮮」かもしれない。
 しかし「反日」云々は明らかにそんなこととは関係ないですね。
 「安倍が戦前礼賛極右&韓国差別者だから」文氏は対立しているにすぎません。あの朴クネですら「安倍に批判的な韓国国民世論もあって」安倍にはある程度批判的でした。
 そして石破*3、石原*4、岸田*5など安倍以外の総理ならそんなことにならない。
 例えば太陽政策といえば文氏だけでなく、金大中盧武鉉政権もそうですが、彼らが大統領の時は

金大中(任期:1998年2月~2003年2月)
 橋本*6内閣(1996年1月~1998年7月)、小渕*7内閣(1998年7月~2000年4月)、森*8内閣(2000年4月~2001年4月)、小泉*9内閣(2001年4月~2006年9月)
盧武鉉(任期:2003年2月~2008年2月)
 小泉内閣(2001年4月~2006年9月)、第1次安倍*10内閣(2006年9月~2007年9月)、福田*11内閣(2007年9月~2008年9月)

ですがこれらの時期に反日などと言う話があったのか。無論なかったわけです。それどころか小渕政権時代は金氏が訪日して共同声明が出ている。小泉政権時は2002年に日韓共催サッカーワールドカップが行われています(なお、第1次安倍内閣では安倍ですら今のような無茶苦茶な嫌韓国の態度ではありませんでした)。
 というか前も今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年6月3日分) - bogus-simotukareのブログなどで書いたことがありますが、「北朝鮮融和外交なら反日」というこの珍論ならば「太陽政策金大中氏」は反日でないとおかしいことになりますが実際の金大中氏は「小泉氏の依頼を受けて拉致被害者帰国を金正日に要請する」わ、

金大中ウィキペディア参照)
・1998年の来日に先立って、韓国政府として天皇を表す「日王」の呼称を取り止め、「天皇」を使用することを公式に宣言。
愛子内親王の誕生に際しては「皇室と国民が待ちこがれた皇孫が誕生した事を、韓国国民とともに心よりお祝いします。皇室がこの度の慶事を機に、一層繁栄することを確信します」との祝電を送った

りするわ、反日どころかむしろ親日です。
 しかしこれはむしろ「当然のこと」でしょう。太陽政策を実施するに当たり、日本と「険悪な関係」であるより「親密な関係になり、出来ることならば日本から太陽政策支持を表明してもらい、それが無理でも日本に太陽政策に中立的立場(少なくとも敵対的でない立場)をとってもらう」方が太陽政策は推進しやすいわけですから。
 そして安倍の無法「半導体材料の輸入規制」に対しては「北朝鮮に批判的な保守政党自由韓国党」さえ「この問題では文大統領を支える」と明言したわけです。それで何が「文政権の反日は反米・親北と一体」なのか。
 大体、文氏が本当に反日なら速攻で、安倍に対し「WTO提訴と対抗報復措置」でしょう(お断りしておきますが「WTO提訴と対抗報復措置してはいけない」という意味ではありません。彼が西岡らが言うような反日ならそれによる日韓関係悪化の恐れに躊躇しないだろうという話です)。しかし彼は「将来はともかく」現時点では「口頭での批判、抗議」にとどめてるわけです。
 明らかに彼は日韓関係をいたずらに悪化させることは避けたがっています。
 というか前も今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年6月3日分) - bogus-simotukareのブログなどで書いたことがありますが、ウィキペディア「文世光事件」を読めば分かりますが、文世光事件のときは「日本の交番から盗まれた拳銃で犯行が発生し、私の妻が死んだのにろくに謝罪もない。日本の態度が無礼だ」と怒った朴チョンヒをなだめるために椎名悦三郎*12自民党副総裁が訪韓してるわけです。「日本側(自民党)の戦前美化に甘い」全斗煥ですら「藤尾文相の韓国併合正当化暴言」には抗議して、「中曽根*13首相による藤尾*14更迭」を招いています。大体、朴チョンヒ、全斗煥にしても西岡ら日本ウヨほど「戦前日本万歳」ではないでしょう。政治的思惑から日本批判を控えてるに過ぎません。
 しかし「藤尾暴言」のときの首相が安倍だったら、藤尾をかばって状況をさらに悪化させたんでしょうか。

*1:そもそも評価する能力がありませんので。

*2:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*3:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*4:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*5:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*6:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣通産相などを経て首相

*7:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相などを経て首相

*8:中曽根内閣文相、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*9:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*10:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*11:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*12:戦前、岸信介商工相(東条内閣)の下で商工次官。戦後、岸の誘いで政界入り。岸内閣官房長官、池田内閣通産相、外相、佐藤内閣外相、通産相自民党副総裁(田中総裁時代)など歴任

*13:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*14:鈴木内閣労働相、自民党政調会長(中曽根総裁時代)、中曽根内閣文相を歴任

黒坂真に突っ込む(2019年7月21日分)

■黒坂ツイートにコメント

黒坂真所十三リツイート
 日本の左翼政党で、台湾の政党や運動家と良い関係を維持している政党はありましたか?。右派政治家には、台湾を何度も訪問し政治家や知識人と議論している方は多いかと存じます。

 「日本の左派政党(共産党社民党?)と中国共産党は違う」「日本の左派政党は台湾侵攻なんか支持しない」という所氏への黒坂リツイートです。
 やれやれですね。「台湾独立派」でなければ左派も「台湾の政治家と交流はしてる」んじゃないですかね。一方で右派の「台湾独立派との交流」なんてただのアンチ中国ですからね。かつそんな「右派政治家」は少なくとも「自民党幹部」にはいないわけです。


黒坂真の反中国ツイートに突っ込む漫画家・所十三

https://twitter.com/tokoro13/status/1152743961724801024
所十三
 ‏高野記者については追悼碑が建てられ書籍も出され今年も追悼式典があるなど決して無かったことにされてるわけでも無さそうですよ。
高野記者殉職40年/ベトナム・ランソンで追悼式

 所氏も随分我慢強い方のような気がしますね。そして当初小生が思っていた以上に「共産党に好意的」なのかもしれません。
 たまに黒坂がいう「高野記者がー」に「最近の赤旗にも追悼記事載ってるヤン。別に彼の死去はなかったことにされてないやん」「そりゃ何度も何度もしつこく高野記者の件で日本共産党中国共産党非難したらその方がおかしいんじゃないの?」と言う趣旨のツイートで応じる所氏です。
 それでも「高野記者の名前を挙げた明確な謝罪*1中国共産党から多分出てない」とか言い出す黒坂も「なかなかのタマ」ですが(もちろんほめてない)。

https://twitter.com/tokoro13/status/1152581501034176512
所十三
 領海領空に出入りする挑発ならソビエトもずーっとやってましたが結局それだけでしかありません。
 自国の領土としてる台湾はおろか、(ボーガス注:一国二制度のために)香港にすら軍を入れられないのが今の中国が置かれた立場です。

https://twitter.com/tokoro13/status/1152586544948998144
所十三
‏ 香港でも手を焼いてる中国が台湾を武力で制圧など出来ないし、米軍基地の無い台湾に軍を入れられない中国が米軍基地だらけの沖縄に侵攻出来るはずもありません。
 一度自分が中国の国家元首になったつもりで一番良い日本の利用法を考えてみると良いですよ。(ボーガス注:日本侵攻などすれば)兵の命の損失。(ボーガス注:在日米軍基地があることに寄る)アメリカとの戦争。(ボーガス注:チベットウイグルの統治だって楽ではないのに)一億人を超える言葉の通じない民族の統治、自給率の低い食料の確保、頭が痛くなる事だらけです。

https://twitter.com/tokoro13/status/1152579176257347584
所十三
 (ボーガス注:中国が日本侵攻後)統治のために軍を進駐させれば本国はガラ空き。(ボーガス注:場合によっては)チベットウイグルの蜂起はもちろん(ボーガス注:領土紛争を抱える)インド、ベトナムの侵攻も許す事に(ボーガス注:なりかねません)

 まあ、「中国の沖縄侵攻、日本侵攻」なんて普通に考えれば「中国にとって不利益(戦争で失われる人命、国際的な非難、「反乱鎮圧」など、予想される侵攻後の日本統治のコストなど)が多いが利益は少ない(日本は石油などの資源産出国でないので直接支配してもメリットが少ない)」、「従って中国がそんなことやるとは思えない」そういう話でしかありません。
 所氏も指摘するように香港デモレベルですら、強攻策一辺倒ではなく「条例案撤回」で妥協したわけです。もっとハードルが高い台湾侵攻や日本侵攻はできるわけもない。
 これに対し、黒坂は

黒坂真
・米軍基地*2をなくし、自衛隊を解散したら中国共産党尖閣や沖縄に侵攻しうると考えます。
・私なら親中派を物心両面で支援して親中国政権をつくるように画策します。自衛隊解散、日米安保廃棄を実現する政権が最も中国には望ましい。

リツイートするのだからまあ、「バカに付ける薬はない」という所ですかね。
 中国言いなりの政権なんか出来るわけがないし、一方で「反中国政権」なんてことも日中の経済関係を考えれば無理な話です。
 これに対し、所氏は黒坂に

所十三
 それを今の日本人が望むという設定で既に無理があります。あと、アメリカはそんな甘くありません。日本にそこまでの親中政権*3が出来る前に徹底的に芽を摘み取るでしょう。

とツイートしています。おっしゃるとおりで自民・公明支持者は勿論、野党支持者にしても当面は「黒坂の考えるような親中国」になることはありえません。野党は安倍のような反中国ではないにせよ、黒坂のいうような「中国言いなりではない」。
 また日米安保廃止も自衛隊廃止も現状では「楽な道」では明らかにありません。いや「日米地位協定の改正」「自衛隊軍縮」レベルでさえ「楽な道」ではない。
 そしてチリ・アジェンデ政権相手には「軍事クーデター」を仕掛けたのが米国です。
 いざとなれば米国はそこまでやる。まあ日本相手にそれはないでしょうが「米国をとてつもなく無能で、中国をとてつもなく有能」と描き出さない限り、黒坂のような脅威は現実には成立しません。
 なお、所氏は

https://twitter.com/tokoro13/status/1152569889191690241
所十三
 今の日本共産党の支持者で中国のような体制を許せる人間は一人もいないでしょう。選挙のある日本で支持者を失えばアウトです。それより怖いのは特定秘密保護法共謀罪で国民の権利を奪おうとしてる自民党です。たとえ資本主義でも日本を中国のような国家体制にする事に私は反対します。

https://twitter.com/tokoro13/status/1152521265615212546
所十三
 「共産党」という言葉のイメージだけで毛嫌いする人が多過ぎる。中国共産党とは全く性格の違う日本共産党を名前だけで一緒くたにする印象操作の成果。性格的に中共に近いのは自民党

ともツイートしており俺的に好感が持てそうな御仁です(所氏が共産党支持者なのか、「野党共闘のタッグパートナーとして評価してる」にとどまるのかはともかく黒坂のような反共右翼でないことは確かです)。
 さて他にも所氏のツイートを見てみましょう。

https://twitter.com/aniotahosyu/status/1152580639666761729
所十三リツイート
・古谷経衡
 明日の参院選で自民が50割れということになれば責任論というものが出てくるだろうが(ボーガス注:残念ながら)それはないであろう。問題は、何を言っても何をやっても政権与党は盤石で危機を感じない現体制である。国民を背任すればすぐ下野させられてしまう、という危機感。この危機感を味あわせたい。自公に。よき日本の為に。

 まあネトウヨの古谷ですら安倍の無茶苦茶と「それを容認する日本人多数派」にうんざりしてるようですね。俺もうんざりですが。
 ちなみに古谷のツイートには「安倍総裁のままでいいのか」「今回の参院選で自民が大敗しても、衆院選挙じゃないんだから政権交代なんかない。1998年参院選敗北で橋本総裁が辞めて、小渕総裁が誕生したのと同じ事が起こるだけじゃないですか。安倍や二階が、総裁や幹事長をやめるだけじゃないですか。後継総裁が石破や石原、岸田になるだけじゃないですか」「それで何が悪いんですか?」(以上、俺の要約)つう趣旨の別のリツイートもついていますね。まあ、自民支持層でも「モリカケなどで安倍にはうんざり」ならそう思うでしょう。

https://twitter.com/HIDE_Bell/status/1152613039914401792
所十三リツイート
■湘南魂
‏ 予想通りニュースではカットされたのが宮迫が「今回とは別に当該の反社会勢力から吉本が正規の営業として仕事を受けていた」と語った所と、ロンブー亮が「吉本が在京在阪キー局は吉本の株主だから大丈夫(ボーガス注:と会社に言われた)」と語った所。大きな闇を感じる部分をカット。

 「今回とは別に当該の反社会勢力から吉本が正規の営業として仕事を受けていた」と言う話が事実なら、宮迫としては「会社が以前、そこの仕事を受けたから俺が直接受けても問題ないと思った。それなのに会社はその事実を認めないし、その件について処分者が誰一人いないし、社長も謝罪しない。吉本はクリーンで、まるで俺だけが反社とつながりがあるかの扱いで首切りは納得できない」でしょう。暴露記者会見になるのも当然の話です。しかし「予想通りニュースではカット」ですか(呆)。

参考

所十三(1961年生まれ、ウィキペディア参照)
 駒澤大学卒。駒澤大学漫画クラブOBの漫画家・高橋葉介(1956年生まれ)、芳井一味(1959年生まれ)のアシスタントを務め、1984年(昭和59年)、『月刊少年マガジン』(講談社)で読み切りマンガ『名門!多古西応援団』でデビュー。これが好評だったことから連載(1984~1992年)となる。この他にも『週刊少年マガジン』(講談社)で連載した『疾風伝説 特攻の拓』(1991~1997年)のような、硬派な世界の少年達の漫画を数多く手掛ける。最近では『DINO2』(講談社週刊モーニングに2003年に連載)、『白亜紀恐竜奇譚 竜の国のユタ』(秋田書店週刊少年チャンピオン』に2006~2009年に連載)のような、かねてから興味を抱いていた恐竜をテーマにした漫画を中心に発表している。

*1:イヤー『文革の時はいろいろと済みませんでした(中国)』で現実問題として十分でしょうよ。

*2:そもそも米軍基地は日本防衛のためにあるわけではありません。国防限定なら、米軍基地など必要なく、自衛隊だけで十分です。

*3:日米安保廃棄や自衛隊解散は別に親中国ではないのですがそれはひとまずおきます。

高世仁に突っ込む(2019年7/21分)

首相官邸が国民民主を支援の怪 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 この拙記事につけた「これはひどい」タグは「高世の記事」ではなく「高世記事が紹介する自民党と国民民主党の振る舞い」が酷いと言う意味です。
 むしろ今回の高世記事は「自民党と国民民主党の振る舞い」を批判したよい記事だと思います。

 投票日直前、まさかと思う情報が・・
 静岡選挙区で、首相官邸が国民民主党の候補者を支援するという。さらに、ある番組でそれを報道しようとしたら局内で潰されたというのだ。
【特別寄稿】スクープ! 官邸への忖度か!? 参院選静岡選挙区に関する報道をめぐって、『報ステ』から消えた『6分』のVTR! 官邸は国民民主候補への支援と引き換えに改憲賛成を要求か!? | IWJ Independent Web Journal
 17日の新聞のテレビ欄には、報道ステーションの番組予告では「“大物が続々応援”激しい駆け引き・・・静岡選挙区」とあったのが、用意された6分のVTRが突如降ろされ、「番組の内容を一部変更しました」とのテロップが流れて番組が終わったという。
 そのVTRの内容は、菅義偉官房長官が静岡選挙区で立候補している国民民主党の榛葉(しんば)賀津也候補を支援するよう地元有力者*1に要請しているというもの。
 (ボーガス注:定数2の)静岡選挙区では過去3回、国民参院幹事長の榛葉賀津也*2が自民と議席を分けあってきた*3が、そこに立憲民主党から徳川宗家*419代目*5徳川家広*6が立ち、一転して激戦区になっている。ここに首相官邸が「介入」してきたことは複数のメディアですでに報じられていた。
立憲が国民に「刺客」=官邸参戦で対立激化-静岡【注目区を行く】:時事ドットコム
 《苦境に陥った榛葉に思わぬ強力な援軍が現れた。自民県連関係者は「官邸が榛葉にてこ入れしている」と声をひそめる。複数の関係者によると、榛葉と親しかった官房長官菅義偉が企業や公明の支持母体・創価学会に榛葉支持を働き掛けたという。徳川陣営も察知しており、関係者は「山が動いた。公明が怪しい動きをしている」と警戒を強めている。》(11日時事通信
 また、静岡新聞が13日の朝刊1面トップで《「官邸依頼」で榛葉氏支援》の記事を載せていた。
参院選静岡選挙区 野党激突に「不思議」な動き、官邸介入か|静岡新聞アットエス
 《5日夜、榛葉氏が浜松市中区の中心部で行った街頭演説に、スズキの鈴木修会長が突然姿を現した。
 過去の選挙でも取引先や関係企業を動かして政治的影響力を発揮してきた鈴木会長。2013年の参院選静岡選挙区では牧野氏を支援し、榛葉氏とは疎遠だった。今回選でも、全国軽自動車協会連合会の要職に就いている牧野氏を支援するとみられていた。ところが、鈴木会長は榛葉氏の演説を聴き終えると、記者団に榛葉氏支援を明言。「自民党の牧野氏は1位だから(榛葉氏の)2番目の当選を祈っている」と答えた。関係企業を含め榛葉氏を支援する方針だ。
 7日には袋井市での榛葉氏の集会で、国民民主党企業団体委員長の桜井充*7参院議員が「榛葉氏が厳しいから、自民党静岡県選出の元大臣に『票を回して』とお願いした*8」と明らかにした。
 複数の関係者によると、スズキ以外にも県内の大手企業や団体の一部が榛葉氏の支援に回った。脱原発を主張する徳川氏の当選を阻止したい思惑も透けるが、ある自民関係者は「首相官邸からの依頼だ。(参院選後の)改憲を意識しているのだろう」と話す。榛葉氏に恩を売って(ボーガス注:榛葉氏ないし彼が所属する国民民主党に)改憲へ協力を得る狙いとの分析だ。背景に静岡選挙区で自民が2人目の公認候補擁立を見送り、牧野氏が他候補に先行する選挙情勢もある。》
 問題なのは、こうした報道が忖度によってメディア*9で報じられなくなっていることだ。メディアの責任は重い。

 高世も呆れていますが「報道ステーションの話」が事実ならとんでもない話です。
 それはともかく、このあたりが国民民主が立民、共産党よりも支持率が低い理由の一つであるわけです。つまり日頃の言動から「自民党に寝返るんじゃないのか」と多くの野党支持者に疑われてる。
 そして国民民主(昔は民主党民進党の一部)のような存在が野党にいることが「野党にも安倍自民に近い政党があるなら安倍自民で問題ないじゃん」つうイメージを安倍自民支持層に与えて安倍を利してるのも間違いないでしょう。立民にもこうしたウヨ議員としては「福山*10幹事長」がいますしね(もちろん野党が軒並み、「共産並みの信用できる一貫した安倍批判*11」でも安倍自民を支持する支持者は一定数いるでしょうが)。
 そういう意味で「1980年代以前の野党」と違い「俺にとって信用でき、評価できるのは共産党だけ」つう嘆かわしい状況です。
 正直「何度も繰り返します」が俺は共産支持とは言え、それは他の野党が「政策面や政治姿勢で評価できない(維新。立民、国民民主と言った旧民進党系の諸政党)or評価してもいいが党勢が弱いから(社民やれいわ)」という消極的選択*12です。
 id:Bill_McCrearyさんが嘆くように「社会党が健在だった1980年以前(土井たか子委員長以前)」のほうが「ずっとマシだった」と嘆きたくもなります。
 もちろん社会党も100点満点ではない。社会党も当時「いわゆる国対政治」が批判されていました。
1)金丸(自民党副総裁)、田辺氏(社会党委員長)が一緒に訪朝をするほど、親密なのは「彼らが自民、社会の国対委員長」時代にそうした関係が出来た
2)村山自社さ連立内閣で官房長官を務め「村山内閣誕生の仕掛け人の一人」とされる野坂浩賢氏は社会党国対委員長経験者であり、そのため自民とパイプがあった
のは割と有名な話です。
 したがってこの種の問題が社会党に全くなかったとは言えない。とはいえ最近はあまりにも酷すぎるでしょう。
 「国対政治」と比べても今の「自民党に近い、なんちゃって野党(今回は国民民主)」の態度は酷すぎる。
 なお、徳川某氏について「なぜ静岡?」と思う方もいるでしょう。
 徳川家康は、「北条氏の滅亡後、豊臣秀吉の命令で、関東に移動させられるまで」はもともと静岡を領土としていました。そして将軍引退後は、静岡に駿府城を作ってそこで死ぬまで生活していました。
 家康死後は徳川忠長(三代将軍・家光の弟)が駿府藩主となり、忠長改易による駿府藩消滅後は幕府直轄地として駿府城代が置かれます。
 そうした経緯から、明治維新後、最後の将軍「徳川慶喜」及び幕臣たちは明治新政府によって「駿府(静岡)への移住」を強制されるわけです。

*1:高世の紹介する静岡新聞記事に寄れば軽自動車大手スズキの会長だそうです。

*2:鳩山、菅内閣防衛副大臣、野田内閣外務副大臣を歴任

*3:まあ共産に立ててほしいところですが、「地盤の強い京都」などと違い定数2ではなかなか難しいのでしょう。なお、今回は残念ながら「複数区で自民を落とす」というのが一部(沖縄なんかはそれが可能でしょう)を除いて困難なので勝負の焦点は1人区になります。

*4:もちろん「徳川将軍家(明治以降は華族)の末裔」つう意味です。著名な人間としては貴族院議長、ワシントン軍縮会議全権大使などを務めた徳川家達(16代目当主)がいます。

*5:徳川家康から数えて19代目だそうです。

*6:作家。著書『自分を守る経済学』(2010年、ちくま新書)、『なぜ日本経済が21世紀をリードするのか:ポスト「資本主義」世界の構図』(2012年、NHK出版新書)、『マルクスを読みなおす』(2014年、筑摩選書)

*7:菅内閣財務副大臣、野田内閣厚労副大臣民主党政調会長(海江田代表時代)など歴任

*8:こういうことを選挙集会で公言する当たり理解に苦しみますね。

*9:正確には「テレビ(今回はテレ朝・報ステ)」ですね。高世の紹介する時事通信静岡新聞はそれなりに報じてるわけですから。

*10:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官民主党政調会長(海江田代表時代)を経て立憲民主党幹事長

*11:ここではあくまでも「批判が一貫していて信用できる」と言う意味で「共産並み」と書いており、それ以外のことは問題にしていません。

*12:なお、言い訳しておけば「消極的選択」であっても「選ばれること」は「誇りに思っていい」というか「別に恥ずべき事ではない」と俺個人は思っています。俺は消極的選択ですらたとえば維新を選ぶ気はありませんし。