「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2/11分:巣くう会集会&声明の巻)

救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2020.02.14)安倍総理に運動方針を報告 家族会・救う会
 過去に自ブログで「即時一括全員帰国に固執していいのか?」と書きながら「即時一括全員帰国」の決議文を救う会会長・西岡、家族会会長・飯塚が安倍に手渡す場面に同席するのだから荒木もわけの分からない男です。一体、荒木は拉致問題で何をしたいのか。


家族会・救う会合同会議報告

西岡力救う会会長)
 ご本人の希望もあって家族葬にされたということで、私たちはお悔やみに行けませんでした

 本来、家族会や巣くう会の連中を呼んで「盛大に葬儀してもいい」ところ家族葬にしたのは何故だろうと思います。まあ西岡ら巣くう会は内心では「宣伝の場所が一つなくなったじゃねえか!」と怒りを感じてるのでしょうが。

 私から嘉代子さんについてひとこと申し上げます。よき日本人で私たち全体を指導してくださったんだなと思っています。繰り返し私に言われたのは、「家族会・救う会に来る国民のカンパは貴重なものです。西岡先生大切に使わなければだめですよ」ということで、そのことを思い出します。

 吹き出しました。一体何を指導したのか。「カンパは大事に使って下さい」レベルが西岡の言う「指導」なのか。

 色々な情報で、恵子さんが北京に出てきたとか、(5人が帰国した)9月17日には恵子さんが生きていたという誤報が午前中出たのですが、その度に、「恵子だけではだめなんだ。全員取り戻さなければいけないんだ」と、その渦中で言っておられたことを覚えています。

 やれやれですね。俺が西岡の立場なら「取り戻すことが可能なら恵子さんが先でもいいんですよ」「最終的に全員取り返せばいいんですから」「恵子が先では、他の家族に申し訳ないとかそんな変な遠慮しないで下さい。むしろ恵子さんが早く帰ってきた方が拉致運動も盛り上がるんです」というところですが、勿論西岡はそんなこと言いません。

「きちんとしたことをしなさい」、「恥ずかしいことをしてはならない」ということを教えてくださったお母さんだったなと思っています。

 「河野談話否定論垂れ流し」「特定失踪者デマ垂れ流し」などと言う「恥ずかしい事をしてる腐れウヨ」がよくもいったもんです。というか、そんな「当たり前のこと」が「教えてもらうこと」なのか。

横田早紀江横田めぐみさん母)
 (ボーガス注:有本嘉代子さんは)本当に日本人でした。

 俺的には「日本国籍保有者=日本人」ですが「本当の日本人」て何なのか。「新渡戸稲造的・武士道」だの言い出すのか。
 であるなら、「モリカケ」「桜を見る会疑惑」などという「およそ新渡戸的・武士道からかけ離れた男」安倍を批判したらどうなのか。
 どっちにしろ拉致集会で「本当の日本人」なんて言葉が出る意味が分かりません。


今後の運動方針

 私たちはこれまで一貫して「全拉致被害者の即時一括帰国」を実現せよと求め続けてきた。その方針に変わりはない。

 やれやれですね。もちろん「全拉致被害者の即時一括帰国」が簡単に実現可能ならそうすればいい。
 実現が容易に出来るのなら誰も「段階的帰国」なんか主張しない。
 しかし「実現が無理そう」だから「誰一人帰国できないのよりは一人だけでも帰国できた方がいい」「段階的帰国でいいじゃないか」「段階的帰国を何度も何度も繰り返せば全員帰国に近づくじゃないか」といってるのですが「とにかく、全拉致被害者の即時一括帰国」というのだから呆れます。
 しかも
1)この全被害者は政府認定被害者に限定されず特定失踪者まで含む。しかし特定失踪者は既に40人もの人間が国内で発見されており信頼性に乏しい
2)政府認定拉致被害者に「死亡者はいない」という前提で巣くう会、家族会は話をしているが、曽我ミヨシさんのような高齢者*1は、病気で死去していてもおかしくない
と言う意味で「全員帰国」と言う話にはあまりにも問題がありすぎます。

 全拉致被害者の即時一括帰国が実現するのであれば、私たちは帰ってきた拉致被害者から秘密を聞き出して国交正常化に反対する意志はありません。

 こういうのを「語るに落ちる」といいます。そもそも、家族会、巣くう会が「拉致最優先」ならこんなことを思いつくことすら困難でしょう。拉致最優先なら「国交正常化それ自体に賛成する理由も、反対する理由もない」。
 「拉致の解決につながるなら国交を正常化しようとしなかろうとどっちでもかまいません」というのが普通の考えでしょう。まあ俺個人は国交正常化(国交樹立)した方が解決につながると思いますが。
 「国交正常化に反対したい」と巣くう会や家族会が思ってることが多くの人間に見透かされてる、そして、だからこそ北朝鮮どころか、日本国民が『家族会や巣くう会は、拉致を解決する気なんかねえんじゃねえか?。ばかばかしい。そんな奴らに付き合えるか?』と思って拉致が風化してると自覚してるからこそ巣くう会や家族会はこんなことを言い出すわけです。
 とはいえこっちは「なら何で経済制裁固執するの?」「何で駐在事務所設置に反対するの?。なんでそう主張した石破元自民党幹事長に悪口するの?」「本当は国交正常化に反対してるんでしょ?」としか思わず、何ら納得などしませんが。
 大体

拉致被害者の即時一括帰国が実現するのであれば

云々というのであれば「何、じゃあその全員即時一括帰国という条件が実現しなきゃ国交正常化を妨害するの?」「全員即時一括帰国が実現しないと国交正常化を妨害するとして、その理由は何?。妨害すると全員即時一括帰国が実現するの?」て話です。
 大体「全員」に「特定失踪者」なんて与太入れてる時点で「実行不可能な条件」であり、こんなお為ごかしを北朝鮮が信じるわけもないでしょう。というか巣くう会や家族会は「俺たちが妥協してるのに北朝鮮が不誠実だ」と言いたいだけではないのか。まあ、そんなことをしても日本人の大多数はもはや拉致への関心など失ってると思いますが。

 安倍晋三首相はこれを受け「金委員長と無条件で会談して拉致問題の解決を図る」との方針を明らかにした。

 以前も書きましたが「無条件」というなら当然ながら巣くう会、家族会が主張する「全拉致被害者の即時一括帰国」なんてもんが会談直後になくても「今後の拉致解決を期待してとにかく会談する」ということになるでしょう。とにかく「無条件で会う」わけですから。
 ところがそれについてどう解釈すべきなのか、安倍は回答を逃げ続けるのだから全然「無条件」ではない。
 「無条件で会談する」と舌先三寸で言っても、「実態がどう見ても無条件ではない」のだから北朝鮮が会談したがるわけもない。
 北朝鮮からすれば「俺(安倍)が無条件で会うといったのに北朝鮮が蹴ったといって居直る考えしかねえだろ、手前!」と考えるのは当たり前です。

 膠着状態が続くが、かつてなく厳しい制裁が北朝鮮政府を追い詰めている。
 私たちは、対北朝鮮制裁が効果をあげている今こそが拉致問題解決への大きな機会だと認識している。

 「お前ら、家族会や巣くう会は小泉訪朝から『北朝鮮は今、制裁で追い詰められてる、すぐに屈服(あるいは崩壊)する』ってずっとそんなことしか言ってねえじゃん。でも未だに北朝鮮は小泉訪朝から崩壊しないで17年間も続いてるよね?。お前らの言う日本への屈服とやらもしてないよね?。お前ら言ってること大嘘じゃん。だから蓮池透さんがお前らを批判したんだろ」て話です。

 日本国内にも日朝国交正常化を優先して即時一括帰国要求に疑義を呈する勢力が存在することに怒りを禁じ得ない。

 怒りを禁じ得ないのはこっちの方です。
 「即時一括帰国」なんてもんにこだわって一人も帰ってこないなんて最悪の結果はまずいと思うから「一人も帰国しない最悪の結果だけは回避しましょう」「段階的帰国を何度も繰り返せば全員帰国に近づくから、いいじゃないですか」といってるのにそれが「日朝国交正常化を優先」だそうです。
 「アホか?」ですね。
 段階的帰国主張とは「日朝国交正常化」とは全く関係ない。単に「一人も帰国できない最悪の結果」だけは避けたいというだけの話です。
 こんなことをいう巣くう会、家族会の方が「語るに落ちています」。つまりは彼らの「即時一括帰国要求」とは日朝国交正常化を妨害することが目的の訳です。彼らは「段階的帰国」を認めたら国交正常化が妨害しにくくなると思ってるわけです。
 巣くう会、家族会の主張は「とにかく俺は日本で一番優秀だと言われる東大に行くんだ!」「とにかく俺は日本で最も優秀だとされる官庁・財務省に入るんだ!」レベルの暴論です。
 まあ、それで東大に行ける、財務省に行ける優秀な人間はいいでしょう。
 しかし大抵の人間はそんなに優秀じゃない。
 だから通常は滑り止めとして「国立なら一橋など」「私立なら慶応、早稲田、上智など」を受けるわけです。
 就職先だって普通は色々な省庁や企業などを回って面接試験などを受ける。財務省しか回りませんでした、という強者は普通いない。
 そこで「東大以外の受験もしたら?」「財務省以外も回ったら?」といったら「東大や財務省に行くことを妨害するのか!。怒りを禁じ得ない」というくらい巣くう会や家族会は気が狂っています。
 俺のあげた例なら「お前が東大や財務省に行ける保証がないから忠告してやったのにふざけるな」であり、家族会、巣くう会の場合は「そんなオールオアナッシングのやり方では最悪の場合は一人も帰国しない恐れがあるから、一人でも帰国できるならそうすべきですよ、といったのに国交正常化の方が大事か、とか意味不明な非難はやめろ!」です。まあ、巣くう会や家族会はもはやまともに相手が出来ませんね。
 巣くう会の場合は「日朝国交正常化を妨害することが目的の右翼団体。拉致云々は口から出任せ」と分かってるので「まあ仕方ない」と思えます*2が、家族会の場合は「お前ら、国交正常化を妨害することが目的の反北朝鮮右翼団体なのかよ?。それとも救う会におだてられてチヤホヤされればそれでいいのか?。それで良く拉致最優先と言えるな?。よく拉致被害者家族が高齢化して時間が切迫してると言えるな?」「蓮池透さんの除名が拉致の解決のため仕方なかった、蓮池は家族会の活動を妨害する裏切り者だと未だに言う気か?」と心底呆れます。
 大体、荒木和博(ら)も、いよいよ拉致問題に関するスタンスの変更を余儀なくされるのか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が指摘するように「特定失踪者調査会代表」「予備役ブルーリボンの会代表」「元巣くう会事務局長」荒木和博すら「即時一括全員帰国でいいのか?」と疑義を呈しているのに、全く何を言っているのか。

 繰り返し強調するが、調査報告書の受け取りや日朝合同調査とそのための連絡事務所設置などは、私たちが求めるものではない。

 意味が分からないですね。なんで「調査報告書の受け取りや日朝合同調査、連絡事務所設置」を否定するのか。
 何で「そんなことはなくていい、とにかく全員即時一括帰国だ」というのか。
 まあ何度も書いてて正直飽きてますが「とにかく全員即時一括帰国だ」が可能ならそうすればいい。何も「調査報告書の受け取りや日朝合同調査、連絡事務所設置」をしなくても拉致が解決するなら誰もそうしろとはいわない。「とにかく全員即時一括帰国だ」でも誰も文句言わない。
 それでは解決しそうにないから「まず調査報告書を出してもらって、それにダメ出ししよう」とか「いっそ、合同調査した方が手っ取り早いんじゃないか」とか「交渉するなら北朝鮮に常駐事務所置いた方がいいんじゃないか」とか言ってるんでしょうよ。
 何でそれが「拉致の解決に逆行する」と思えるのか。
 むしろ「とにかく全員即時一括帰国だ」なんてことにした方がよほど拉致の解決に逆行するでしょうよ。

 「部分的解決」はありえない。

 まあ誰も「部分的解決でいい」とは言いませんよ。
 しかし「全員即時一括帰国」なんて言ったら最悪の場合「部分的解決どころかゼロ回答」ですよ。そんなんでいいのか。
 そして最悪の場合「部分的解決(一部の人間の帰国)でも、ゼロ回答よりはマシ」と覚悟することが必要ですね。だって「拉致被害者が皆生きてる保証」も「死亡した拉致被害者の遺骨がきちんと保管され、死亡理由もはっきり分かってる保証」も悪いけどどこにもないわけですから。
 「拉致被害者で死亡した人間がいるが、死亡理由も遺骨も分からない」なんてケースがないなんて保証はどこにもありません。

 認定未認定にかかわらない全拉致被害者の即時一括帰国

 政府未認定つうのは特定失踪者です。呆れて二の句が継げませんね。何で日本政府が認定しないのか。認定できる根拠がないからでしょうよ。実際、既に40人もの特定失踪者が日本国内で発見され、警察に発表されたわけです(警察発表を否定するわけにも行かず、荒木ら巣くう会もその事実を渋々認めている)。そんな怪しい代物まで拉致扱いして帰国を求めるとかどれほど非常識なのか。
 そんなことをすれば北朝鮮には「ああ、仮に全員拉致被害者を帰したとしても、巣くう会や家族会は『まだいるはずだ』と根拠レスで因縁つけて制裁を続行しようとするんだろうな。だったら日本と交渉しても何の利益もない。日本と交渉する必要ねえな。中国、ロシア、韓国、米国と交渉すればいいや」となるのは目に見えています。どう見ても拉致の解決に逆行している。
 せめて「政府認定拉致被害者」に話を限定したらどうなのか。

以下の4点を重点項目とする。
重点項目
1 ブルーリボン普及
2 アニメ「めぐみ」学校上映拡大
3 被害者一人ひとりに思いを寄せる活動
 「熊本の拉致被害者 松木薫さん(小冊子)」(熊本県
 「県内版拉致問題啓発小冊子(マンガ)」(鳥取県
 「母が拉致された時僕はまだ1歳だった(ドキュメンタリーコミック)」双葉文庫
 「被害者の思い出(パネル)」(救う会)
4「北朝鮮側主張の問題点(政府パンフレット)」についての啓発活動

 呆れて二の句が継げませんね。啓発活動すれば拉致が解決するのか。日本人が「横田めぐみさんなど拉致被害者がかわいそう」と思えば拉致が解決するのか?。北朝鮮との外交交渉以外に解決の道なんかありません。
 しかも『「母が拉致された時僕はまだ1歳だった(ドキュメンタリーコミック)」双葉文庫』て。特定の出版社(双葉社)の商売に協力するのがどう拉致の解決につながるのか。
 それにしても、巣くう会の「アニメ・めぐみ上映活動」もそうですし、例の「領土・主権展示館」もそうですがウヨ連中は本当に「啓発活動という名前の自己宣伝(俺たちは正しいんだと宣伝すること)」が大好きですね。
 もちろん「領土・主権展示館」も俺に言わせれば「馬鹿げたオナニー行為」です。そんなことをしたところで竹島北方領土が戻るわけではない。
 やるべきことはそんなことではなく韓国やロシアとの外交交渉です。まあ、安倍にそんな能力があるとは思ってませんし、それ以前に「外交意欲があるかどうかさえ」怪しいと思っていますが。
 結局、拉致も領土問題も「解決の展望が見えない」から、にもかかわらず「何かやってる振りだけはしたいから、格好付けだけはしたいから」、啓発活動にのめり込むんでしょうね。「解決の展望があれば」啓発活動なんぞより外交交渉に力を入れるでしょう。
 ぶっちゃけ、ばかばかしいと思います。

・国民大集会を、家族会・救う会拉致議連、知事の会(北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会)、地方議連(拉致問題地方議会全国協議会)の5団体主催で4月に開催する。また今年2回目の国民大集会も実施する。

 やりたければ勝手にやればいいと思いますが、そんな集会をやったところで拉致が解決するわけでは全くありません。
 「頑張るぞ、エイエイオー」なんて中身のない集会を何度やったところで拉致の解決になんかつながりません。

・根拠なく被害者死亡説を主張する国内の政治家、言論人*3、学者*4らを強く批判する。

 むしろ生存説の方が根拠ないですが。むしろ「制裁を受けてまでいつまでも隠す理由はないのではないか?」「帰国させた拉致被害者とそうした違いを付ける理由があるのか?」ということで「帰国させない拉致被害者の多く(あるいは全て)」はもはや死亡したと見なすことはむしろ合理的推測です。

・国家犯罪である拉致問題と他の人道問題を同じに扱うことに強く反対し、拉致被害者救出の最優先を訴え続ける。

 おいおいですね。他の人道問題、つまり「日本人妻帰国、残留邦人遺骨回収などより拉致が最優先」「日本人妻や残留邦人の遺族などより俺たち拉致被害者を最優先しろ」などとふざけたことを言う理由は何なのか。日本人妻や残留邦人の遺族に対して失礼です。
 思い上がるのも大概にしろという話です。

北朝鮮急変事態時などの緊急事態に備えて、救出プラン作成とそのための法的枠組み作りを求める。

 そもそも拉致被害者の居場所が分からないのだから「有事が起きようとも」救出のしようがない。救出プランだの法的枠組みなど作っても意味がない。有事が起こったら基本的には「見すてる」以外の選択肢はあり得ません。
 つまりは「有事が起きないようにすること」が大事です。

朝鮮学校に対する自治体補助に対して、拉致に関する教育内容の観点などから反対する。
朝鮮大学校各種学校認可取り消しを求める運動を行う。

 おいおいですね。そんなことと拉致の解決と何一つ関係ない。
 「中国国内の日本人学校尖閣は日本の領土と教えてるのはけしからん」「韓国国内の日本人学校竹島は(以下略)」「ロシア国内の日本人学校北方領土は(以下略)」「領土問題の解決のために日本人学校を懲らしめる」といって中国や韓国、ロシアが国内の日本人学校を痛めつけ、締めあげるような暴論です。

・総連中央が競売された中央会館に居座る問題について、その不明朗さを追及する。

 そもそも「競売後の建物から立ち退かないといけない」なんて決まりはありません。従って「居座る」とまるで違法行為をしているかのように表現すること自体がおかしい。
 落札者が「今後も使用していいですよ」といったらそれで終わる話です。そもそも朝鮮総連をビルから立ち退かせれば拉致が解決するのか。ただの嫌がらせじゃないですか。

・総連系歌劇団公演に地方自治体が後援をすることに反対する。

 ばかばかしいですね。そんなことをすることがどう拉致の解決につながるのか。ただの嫌がらせじゃないですか。

よど号グループ関係者への旅券返納命令のほか、日本人拉致に直接的間接的*5に関与した者に対する法的措置の早期実現を求めていく。

 これまた「ばかばかしい」ですね。今更「法的措置(逮捕起訴による有罪判決の獲得?)」なんてもんが可能なわけもないでしょう。そんなことが可能ならとっくの昔に逮捕起訴してるでしょう。かつそんなことは「拉致被害者の帰国」と言う意味での「拉致の解決」には何一つ関係ない。
 「よど号グループ関係者への旅券返納命令」が何を意味するのかよく分かりません。したがって特にコメントはしません*6が、少なくともそんな事が拉致解決につながらないことだけは確かです。

・米国トランプ政権へ拉致問題の深刻さと被害者救出への協力を求める働きかけを行う。

 まあ、ばかばかしいですね。トランプ以前のブッシュ子、オバマだってリップサービスだけでろくに協力などしてない。トランプとて同じでしょう。これは「米国にとって一番大事なのは核、ミサイル問題」「当事者でない拉致問題などどうでもいい」という事情を考えれば分かりきった話です。

・政府に、安保理事会を通さず独自で国際刑事裁判所に拉致の責任者を訴追することについて積極的な検討を求める。

 巣くう会、家族会の言う「ICC国際刑事裁判所)に訴追する拉致の責任者」が誰を意味するかによりますが「それは金正恩だ」なんていったら日朝交渉は成り立ちません。
 とはいえ、おそらく「それは金正恩だ」と言い出すのでしょうが。いずれにせよ、そんなことは「拉致被害者の帰国」と言う意味での「拉致の解決」には何一つ関係ない。

・韓国、タイ、ルーマニア、米国*7等の家族*8との連携を継続する。

 前も書きましたが「外国版特定失踪者(例:スネドン君)」なんて根拠薄弱な「論外な代物」は勿論、「本物」であっても「外国の拉致被害者のこと」なんかに手を出したら、余計、日本人拉致被害者の問題が解決しなくなりますよ。
 ここは「心を鬼にして」、

・我々日本人にとって一番大事なのは日本人同胞です。
・申し訳ありませんが、外国人のことまで面倒見られません
・あなた方の国の政府にそういうことは要望して下さい。あなた方の国の政府があなた方の要望に応じないとしたら諦めて下さい。あなた方の国の政府を差し置いてまで日本政府や日本人が動く義務はないと思います
・それであなた方が我々日本政府や日本人を恨み、憎んでも一向にかまいません

といって連携などやめるべきでしょう。ええ、俺はそういう「身内(この場合は日本人同胞)が一番大事な人間」です。つうかマジな話「外国人拉致被害者が救出できなければめぐみの帰国が遅れてもいい」と横田奥さんは思ってるんでしょうか?。とてもそうは思えませんが。

・フランスをはじめとし、まだ家族が名乗り出ていない外国人拉致事件についても調査、啓発を続け国際連携の輪を広げる。
・中国が自国の拉致被害者救出に取り組まざるを得ないように圧力をかける。

 おいおいですね。「フランスや中国に北朝鮮拉致被害者がいるがまだ名乗り出てない」と見なす根拠はどこにもありません。
 「海外版特定失踪者」をでっち上げたいだけの話でしょう。
 それにしても「圧力」ねえ。アンチ中国のウヨ団体・巣くう会が「拉致解決」を口実に中国に嫌がらせしたいだけにしか見えません。

・再度「死亡・未入境」などという虚偽報告が出たら、すぐそれに反論する。

 おいおいですね。実際に出た報告を分析しない限り「虚偽かどうか分からない」のに、そして今のところそうした報告は出ていないので分析できないのに、「全員生きてるはずだ、死亡発表は虚偽に決まってる」というのだから呆れます。

・政府未認定の拉致事件が日朝協議の中で、取り残されることがないように、政府に「認定の有無にかかわらず全被害者の救出」の実現を求め続ける。

 おいおいですね。巣くう会、家族会が「政府未認定の拉致の疑いがある事件」について「認定できるだけの証拠を集めて認定を求める」ならともかく「未認定でも北朝鮮との交渉の場に持ち出せ」というのだから正気ではありません。
 北朝鮮から「政府として拉致認定してないのに交渉に持ち出すとはどういうことなのか?」「交渉に持ち出したいならまず拉致認定しろ。それが出来ないなら交渉に持ち出すな」と批判されるだけの話です。北朝鮮も「日本は本気で交渉する気があるのか」と呆れ交渉意欲をなくすことでしょう。まあ「交渉意欲をなくさせること」こそが巣くう会の目的でしょうが家族会がそんなもんにつきあっていいのか。

・特に寺越事件に関して、真相究明と政府認定を求める運動を強化する。

 当事者である寺越母子が「拉致ではない」といってるのに何のためにそんなことをするのか。迷惑極まりない話です。

*1:1978年の拉致当時、46歳なので存命だとしても87歳

*2:もちろん「納得する」ではなく「最初から道理も何もない話が通じない巣くう会のようなバカは説得しようがない」という諦めです。

*3:例えば田原総一朗氏のことか?

*4:例えば和田春樹・東大名誉教授のことか?

*5:「間接的に」という「謎の言葉」が怪しいですね。拉致に全く関係なくても、「お前は拉致実行犯ホニャララに金を貸していた。その金が活動資金になったかもしれない」などと無理矢理こじつけて、『間接的に関与した』と言いがかりを付けるのではないかと危惧します。

*6:もちろん巣くう会、家族会の言う「よど号グループ関係者」が「旅券返納命令」を受けても仕方ないような違法行為をしていれば、俺も「返納命令」に反対はしません。しかし、「単なるよど号グループシンパ」にすぎない人物を違法行為もしてないのに「あんな連中のシンパ活動など許せない」として「旅券返納命令」を要求するなら無茶苦茶です。とはいえこの巣くう会、家族会の声明だけではその判断がつかないのでコメントなしとしました。

*7:韓国、タイ、ルーマニアルーマニア曽我ひとみ夫妻証言による)は明らかに拉致被害者がいるようですが、米国(スネドン君)というのは巣くう会が勝手に放言しているだけで根拠のある話ではありません。つまりは「米国版特定失踪者」にすぎません。

*8:「政府」と書かない点が興味深いですね。つまりは韓国、タイ、ルーマニアの政府は「本物の拉致被害者の場合」でも「無理だよ、そんなの」で乗り気ではないのでしょう。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2月11日分:高英起の巻)

北朝鮮の「奥様」を魅了した料理ユーチューバー(高英起) - 個人 - Yahoo!ニュース
 「中流階級以上の話(つまり田舎ではない都市住民の話)」であることに注意が必要ですが、こうしたことがはやる程度に「経済が発展している」、つまりは、巣くう会辺りの言う「北朝鮮崩壊論」は根拠薄弱だと言うことが改めて言えるかと思います。

 「南朝鮮(韓国)も同じ民族なのに、食文化にいいも悪いもあるものか。発展した先進技術を受け入れ、朝鮮のものとして作り上げようというのが労働党の思想であり政策なのだから、問題にはならない」(情報筋)
 富裕層の女性たちは「旧正月に食卓に出せば夫に喜ばれ褒めてもらえる」とウキウキしているとのことだ。
 かくして、韓国文化が北朝鮮にジワリジワリと浸透していくのだ。

 まあ「韓国文化が普及して朝鮮労働党支配の危機」とでも言いたげな「アンチ北朝鮮」高ですが「何だかなあ」ですね。
 別に中国において日本文化などが普及してもそれは必ずしも「中国共産党支配の危機」になどつながってないわけですし。
 まあ、北朝鮮が豊かになること、あるいは韓国文化の普及自体は悪いことではないですね。そういうことは北朝鮮の暴発を阻害する効果を持つでしょうから。

黒坂真に突っ込む(2020年2月11日分)

◆黒坂ツイートにコメント

黒坂真
 日本共産党本部の皆さん。30年前、金丸氏は訪朝し、植民地支配だけでなく戦後も謝罪するという約束をして金日成と会いました。小沢一郎さんも一緒に訪朝。この前に、有本恵子さんのお父さんが訪朝する議員に恵子さんの件を依頼。しかし訪朝団は何もしなかった*1。なぜかを、小沢さんに聞いて頂きたい。

黒坂真
 日本共産党本部の皆さん。小沢さん*2から、金丸*3訪朝実現の経緯と平壌での金日成、金丸会談の実態について聞き出せたら面白い。金丸訪朝により、第十八富士山丸船員二人が帰国出来ました。

 野党連合政権へ「政治決断」を/小沢政治塾 志位委員長が呼びかけという小沢政治塾での志位講演に茶茶入れをしている気らしいですがばかばかしいですね。まだ「西松建設疑惑で過去に志位氏が批判していた小沢氏の主催する政治塾で講演していいのか?」のほうがまともな批判でしょう(まあ、俺個人は安倍打倒のためにはやむを得ないと思っていますが。ただし政治的クリーンさを重視し「過去のこととは言え、西松疑惑の小沢氏との連携は嫌だ」という支持層も居るでしょう。そこは価値判断ですので『それは間違いだ』とは俺も言いませんが)。
 そもそも「金丸氏の腹心の一人」「元自民党幹事長(海部*4総裁時代)という元自民最高幹部」とは言え小沢氏が、金丸訪朝について熟知しているとは限らない。
 いずれにせよ小沢政治塾で講演した程度で「小沢氏から志位氏が金丸訪朝について詳細を聞きだしたら面白いのに」と因縁付けられる言われもない。志位氏なんぞより、例えば「昔は同じ自民党幹部だった森*5元首相」「昔は同じ民主党幹部だった菅*6元首相」などの方がよほど小沢氏との付き合いは長く深いのではないか?
 あるいは小沢氏にインタビューするまでもなく、政府、自民党内に金丸訪朝の記録が秘密裏に保管されてるのではないのか?。黒坂は安倍に「政府及び自民党内」の「金丸訪朝についての記録の有無」を調査するよう求めるべきではないのか(まあ仮に、政府及び自民党内に関係記録があったとして安倍が公開するとは思えませんが)。
 いずれにせよ「黒坂の茶茶入れはくだらない」ですが確かに「どういう経緯で金丸訪朝が実現し、どういう経緯で第18富士山丸船長、機関長が帰国できたのか」は興味深いところです。
 もちろん「日朝国交正常化時の経済支援を約束する、いわゆる三党(自民党社会党朝鮮労働党)合意」とのバーターで帰国できたことだけは間違いないでしょうが。
 蓮池氏、地村氏、曽我氏の帰国も「日朝国交正常化時の経済支援を約束する、日朝平壌宣言とのバーター」ですし、基本的にバーター取引以外に拉致解決の道はないでしょう。経済制裁を続ける現状がいかに馬鹿げているかと言うことです。

*1:単に「北朝鮮を追及できるだけのネタがなかった」とか「第18富士山丸船長、機関長を解放を最重要視した」とかいったことでしょう。

*2:中曽根内閣自治相、自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、民主党幹事長(鳩山代表時代)、自由党代表など歴任

*3:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)など歴任

*4:自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田、中曽根内閣文相を経て首相

*5:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*6:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相。現在、立憲民主党最高顧問

今日の産経ニュースほか(2020年2月11日分)

◆TBS「あさチャン」の「北村大臣答弁」での田崎史郎コメントがマジで酷かった
 まあ、そもそも「安倍友」で「スシロー(安倍と高級寿司店での会食をよくするので)」の異名を持つ田崎なんかにコメントを求めること自体が非常識ですが、「北村が岸田派だ」と言うことをやたら強調して「あんな奴を閣僚候補として派閥推薦する岸田政調会長が悪い」と田崎が放言したのには「安倍の疑惑で岸田にネガキャンかよ!」「そんな放言を垂れ流すのがTBSなのかよ!」「ワイドショーとはいえTBSも落ちたもんだな!」と心底呆れました。
 そもそも北村答弁が支離滅裂になるのは、安倍の無茶苦茶な言い逃れの尻拭いをしているからであって元凶は安倍でしょうに。北村個人だけが悪い訳では全くない。こうしたマスゴミの「デマと言っても過言ではない安倍免罪報道」が「支持率の低下」を阻み、安倍長期政権を下支えしているわけで心底絶望的な気持ちになります。


「建国記念の日」奉祝秋田県大会 政府主催奉祝行事や憲法改正推進求める - 産経ニュース
  少なくとも建前では「建国(2/11)祝賀」「改憲」「教育勅語賛美」は別物なのだがためらいなくワンセットで宣伝し戦前美化ウヨであることを見事に露呈しているのが滑稽です。しかし、改憲を進めるに当たって「教育勅語賛美」などの戦前美化は自民支持層ですら多くは「ドン引き」で「改憲に逆効果」だと思いますが、そう言う常識はこの種のウヨにはないようです。


検察官は定年延長「適用されない」 39年前に政府答弁:朝日新聞デジタル
1)過去の政府答弁との整合性のチェックをしてなかった、あるいは
2)チェックをし、事務方から「問題がある」と指摘があったが「野党やマスコミが気づかなければ問題ない。気づかれたらそのときに考える」という無責任な態度で安倍政権がごり押しした
ということでしょう。どちらにせよ呆れた話です。当然、こんなデタラメな案を事務方から進んで出すわけもない。


安倍内閣 「支持する」45%「支持しない」37% NHK世論調査 | NHKニュース
 いつもながらげんなりしますが地道に批判していくほかはないのでしょう。それにしても先日の京都市長選での「自民との相乗り」には「そういうことをするから安倍支持率が下がらないんだろ」と立民などには心底呆れます。「国政と地方政治は別」なんていいわけが通用すると思ったら大間違いです。
 自民支持層は「結局、勝ち馬に乗れれば、立民や国民民主は京都みたいに自民と手を組むんだろ。国政ではそれが出来ないから自民叩きしてるだけだろ?。そんな奴ら信用できるか*1」となるし、一方、自民批判層も「自民と相乗りするような連中が信用できるのか?」となる。そこで自民批判層がこぞって共産支持でもしてくれると小生的にありがたいのですがなかなかそう上手くもいかないところがつらいところです。

 感染拡大を防ぐため、入国の制限をさらに厳しくすべきか聞いたところ、「厳しくすべき」が74%、「厳しくすべきではない」が14%でした。

 そりゃマスコミが危機感をあおるような報道ばかりしますからね。「中国の側が出国制限してること」「今のところ感染率も死亡率も高くないこと」を考えれば「制限を厳しくする必要」など全くないと思いますが。


【産経抄】2月11日 - 産経ニュース

 韓国には、「建国記念日」がいくつもある。まず日本統治から解放された1945年8月15日を記念した光復節は、祝日となっている。「光復」は主権を取り戻すという意味だ。
▼保守派は3年後の8月15日を李承晩・初代大統領の下で始まる、大韓民国のスタートとして重んじてきた。もっとも北朝鮮に融和姿勢をとる文在寅大統領は、日本統治時代の1919年3月1日に起きた抗日独立運動を建国の起点にする考えを示す。
▼これに対して、10月3日の開天節は、国民が政治的立場を離れて朝鮮民族の出発点として祝う日である。天神の子である桓雄(ファンウン)と熊から変じた美女との間に男児が生まれる。檀君(タングン)と名付けられ「朝鮮」の始祖となる、神話がもとになっている。

 「李承晩体制に批判的だから」「三・一独立運動を重視するから」という文大統領の態度は別に「親北朝鮮」ではないでしょうよ。

 敗戦後、神道を敵視する米軍は(ボーガス注:紀元節の)廃止を命じた。

 神道ではなく「国家神道」ですね。GHQにとって問題は「国家と神道のつながり(政教分離の徹底)」の訳です。神道それ自体を「今、中国政府が法輪功をカルト宗教として敵視するように*2」、あるいは「トルコ・エルドアン政権がフェトフッラー・ギュレン派を反政府テロ集団として敵視するように*3」敵視していたのなら、「政教分離の徹底(国家神道の廃止)」なんてレベルではすまず、「明治時代の廃仏毀釈」「中国の文革」のような形で全国各地の神社が跡形もなく破壊され、神官や巫女も一人残らず「その宗教者としての地位」を剥奪され一般人になっていたでしょう。
 当然ながら、そうなれば「靖国神社も跡形もなく破壊され、靖国の神官も全員一般人と化す」ので「靖国神社問題」なんてもんは「その後、靖国を再建しない限り」起こりようもないわけです。
 勿論現実にはそんなことはなかったわけです。
 まあ、GHQが神社を強制的に破壊などしなかったのは当然だと思います。「アンチ神社本庁」の俺だってさすがに「ブルドーザーなどで靖国神社明治神宮出雲大社伊勢神宮を破壊すればよかった」「神官や巫女を一人残らずその地位を剥奪すれば良かった」とは思いません。
 問題はGHQが「神社界の公職追放をしなかったこと」だと思いますね。その結果、国家神道万歳のウヨ分子が生き残り、神社本庁を戦前賛美の組織にしてしまった。
 まあ政財官界の公職追放もいわゆる逆コースでおざなりになり岸信介*4賀屋興宣*5などウヨ政治家が復権するわけですが*6
 GHQは「制度としての国と神道のつながりは、憲法政教分離規定などで断ち切った」。まあ、「それでOK」と思っていたのでしょう。
 しかし「神社本庁内部の国家神道万歳派」は神社業界から追放されず生き続けた。彼らは「性懲りもなく」国家神道の「戦後における復活」を画策するわけです。
 そのための「紀元節復活」「靖国の国営化(1970年代に画策するが、野党の反対は勿論、全日仏、新宗連など普段は自民党よりの宗教団体(神社本庁を除く)までもが反対して挫折)」「天皇、首相の靖国参拝要求」「(可能ならば)政教分離原則を骨抜きにしたかたちの改憲」などであり、だからこそ批判がされるわけです。


【主張】建国記念の日 連綿と続く歴史祝いたい - 産経ニュース

 初代神武天皇が即位したとされる日

 産経ですらさすがに「とされる」と書くわけです。

 天皇を戴(いただ)き続けてきた世界でもまれな国柄である。その国に生を受けたことを感謝せずにいられない。

 意味が分からないですね。天皇なんてもんは「日本国王(今は象徴ですが)」でしかありません。英国、デンマークなど他国の国王と大して変わりない。
 産経が「天皇制万歳!」というのは外国にも「国王制度支持者はいる」ので別に問題ないとしても「世界でもまれ」などと非常識なことを言うのには呆れます。

戦後、この日に批判的な見方が出てきた。

 そりゃそうでしょう。
 まず第一に神武即位なんてもんは事実ではありません。
 また、神武即位の日がなぜ2/11になったかというと、神話で神武が即位したとされる「紀元前660年の正月(太陰暦)」を太陽暦換算すると「2/11になる」と計算したからです。当然ながら「正月に即位したのなら正月でええやん」つう考えもあり得る。
 まあ「正月は以前から祝日なのでその日を即位の日にしてもありがたみに欠ける→2/11にしました」てことでしょうが。
 第二にこうした天皇崇拝が戦前の「無謀な戦争」を産んだわけです。
 そして「建国つうなら、憲法に関係した日がええんやないか(たとえば憲法記念日となってる憲法施行日5/3)」「建国つうなら独立を回復した日がええんやないか(たとえば安倍が「主権回復の日」として記念行事した、サンフランシスコ講和条約発効の4/28*7)」つう「建国記念の日」を設けるにしても別の日がいいのではないか、という声も建国記念の日制定当時にあったわけです。

 建国記念の日ができたのは、戦後20年以上*8もたってである。いまだにこの日に反対する声がある。いいかげんにしたらどうか。

 何年経とうが間違ってるもんは間違ってるわけです。
 その産経の理屈なら
北方領土(1945年から「ソ連→ロシア」支配)は、日本支配を離れてからもう70年以上経っているのに、未だに返還を求める声がある。いい加減にしたらどうか』
『『南京事件の責任者として』東京裁判松井石根・元中支那方面軍司令官(1948年死刑執行)が、南京軍事裁判で谷寿夫・元第6師団師団長(1947年死刑執行)に死刑になってからもう70年以上経っているのに、未だに南京事件否定論がある。いい加減にしたらどうか』
竹島(1953年から韓国支配)は日本支配を離れてからもう60年以上経っているのに、未だに返還を求める声がある。いい加減にしたらどうか』
天皇靖国参拝をしなくなってから(1978年のA級戦犯合祀に不快感を感じて、昭和天皇がそれ以降は参拝を取りやめ*9、その後、前天皇も現天皇も参拝せず)、もう40年以上経っているのに未だに参拝を求める声がある。いい加減にしたらどうか』
天皇訪中(1992年)からもう25年以上経っているのに、未だに非難する声がある。いい加減にしたらどうか』
河野談話(1993年)は発表されてからもう25年以上経っているのに、未だに撤回を求める声がある。いい加減にしたらどうか』
などともいえるわけです。どれ一つとして産経は賛同しないでしょうが。

 建国記念の日を祝う国の式典は今年も開かれない。残念でならない。
 政府は式典を主催し、堂々と祝うべきである。

 それこそ「建国記念の日制定(1966年)から50年以上経ってるんだから、もう諦めろよ、いい加減にしろ」でしょうね。で、この社説で気づいたんですが、極右・安倍ですら「政府主催の建国記念の日式典」はやってないんですね。その結果、ウヨの

「安倍の野郎、何故政府主催の建国記念の日式典をやらない!」
「なぜ、河野談話を正式に撤回しない!」
「今年の春に習近平国賓で招くとかふざけるな!」
「なぜ尖閣自衛隊を駐留しない!」
「なぜプーチンにあんなにへいこらするのか!」

などと不満は高まるわけですが、結局は「改憲のためには仕方がない。石破や石原、岸田じゃ改憲できるか分からない」の一言で終わるわけです。

*1:とはいえそれを口実に国政私物化・安倍の支持など勘弁してほしいですが。

*2:これについてはたとえば「法輪功」とは何か人類の汚点―法輪功の首謀者・李洪志「法輪功」非合法化は人権保護のため、中国代表が発言「法輪功は滅亡の運命」人民日報が論評参照

*3:これについてはたとえばトルコ:放送24局 免許取り消し 公務員2.5万人処分 - 毎日新聞フェト:世界規模の反逆組織参照

*4:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山一郎総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*5:戦前、第一次近衛、東条内閣蔵相。戦後、終身刑判決を受けるが仮釈放。公職追放も解除され政界に復帰。自民党政調会長(池田総裁時代)、池田内閣法相など歴任

*6:もちろん「公職追放がなくても国民(政界の場合)や神社界(神社の場合)が自浄能力を発揮して排除しろよ!」つうのも一理はありますが。

*7:ただしこの日については沖縄では「屈辱の日(沖縄が米国支配であり続けたため)」と呼ばれ、安倍の基地問題への酷い態度とセットで安倍の式典開催には「沖縄無視」という批判が起きました。

*8:1966年のこと(当時は佐藤内閣)。

*9:これについてはウィキペディア富田メモ」参照

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2/11日分:高世仁の巻)(副題:有本嘉代子が死去)

有本恵子さん拉致の全貌 4-八尾恵の法廷証言 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 拙記事「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2/10日分:高世仁の巻)(副題:有本嘉代子が死去) - bogus-simotukareのブログで取り上げた高世記事有本恵子さん拉致の全貌 3 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。

 八尾は、自分に与えられた任務が、彼ら*1の配偶者を拉致することだと理解した。

 証言が事実なら「何だかなあ」「ホンマかいな?」ですね。
 「配偶者なら北朝鮮国内の女性(北朝鮮国民)でええやん?」「日本人配偶者がほしいとしても、別にだまして連れてこんでも、よど号グループにシンパシー感じてるようなお姉ちゃんに『よど号グループが配偶者見つけたいようやけど、あんたどや?』と正直に話をすればええやん?」「だまして連れてくる場合でも、向こうが『結婚の意思ない』言うた時点で返せばええヤン?」とか思わずには居られません。
 そもそも結婚相手なんて拉致してどうするんだ、て話ですよねえ。そんなん、ただのストーカーと同じじゃないですか。
 まあ、それはともかく。
 前も同じ事を別記事で書きましたが「だまして連れてきても拉致(有本さんなどの場合)」つうなら「荒木、島田、西岡ら巣くう会のウヨ」は慰安婦問題でも同じ態度とれ、て話です。
 慰安婦問題になると「暴力的連行だけが問題だ」と言い出すのだから、そのデタラメさには呆れて二の句が継げません。

*1:よど号グループのこと

新刊紹介:「経済」3月号

「経済」3月号について、「興味のある内容」のうち「俺なりになんとか紹介できそうな内容」だけ簡単に触れます。「赤旗記事の紹介」でお茶を濁してる部分が多いです。
 http://www.shinnihon-net.co.jp/magazine/keizai/


◆巻頭言「コンビニ残酷物語」
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
主張/コンビニの営業/過酷な働き方ただすルールを
コンビニ業界の健全発展へ/共産党 加盟店守る緊急提言
加盟店の営業と権利を守り、コンビニ業界の健全な発展をはかるため、コンビニ・フランチャイズ法の制定を/日本共産党の緊急提言/2019年6月7日 党国会議員団
「元日休ませて」/コンビニユニオン セブン本部に嘆願書/過労で限界 客少なく廃棄も


◆随想「ジェンダー平等へ」(長尾ゆり)
(内容紹介)
 筆者は全労連副議長・女性部長であり、全労連の「ジェンダー平等の取り組み」について述べている。

参考
ジェンダー平等へ行動/全労連女性部が定期大会/安倍改憲断念に


世界と日本
◆COP25の結果と課題(早川光俊)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
COP25閉幕/日本政府の態度が世界の足を引っ張った/小池書記局長が指摘
主張/COP25の閉幕/気候危機打開へ行動強化こそ
日本は石炭火発やめろ/COP25報告会 削減目標引き上げを


◆インド:経済悪化と社会危機(西海敏夫)
(内容紹介)
 「社会危機」とは「ヒンズー極右(反イスラム)」「反パキスタン」である「インドの安倍」モディにより、「カシミール問題でのパキスタンとの対立激化」「インド国内の反イスラム・ヘイト犯罪の増加」が発生しているという話です。
 「経済悪化」とは「経済のモディ」をウリにしてきたところ、深刻な不況に直面しているという話です。その不況の深刻さは「ネトウヨ」が騒ぎ立てる「中国や韓国の景気停滞」よりも明らかに深刻であり「中国や韓国がなくても日本にはインド市場がある(ネトウヨ)」などとは言えないレベルの深刻さです。
 かつこのような不況下では「インドと日本が手を組んで中国封じ込め(ネトウヨ)」どころの話ではありません。「中国ビジネスのインドにおける重要性」がますますアップしてきたわけです。

参考

イスラム教徒排除の動き?2つの政策に揺れるインド | 国際報道2020 [特集] | NHK BS1
・インドでは、先月(2019年12月)、国籍法が改正されたことに対して、各地で抗議が続いている。一部の州では治安部隊との衝突にまで至り、これまでに25人が死亡する事態に。
・インドの人口を宗教別に見ると、イスラム教徒は、ヒンドゥー教徒に次いで多く、インドの人口の14%程度、約1億7000万人にのぼる。こうしたイスラム教徒たちが“イスラム教徒への差別だ”と抗議している理由は2つ。1つは、先月、モディ政権が公約としてきた政策「国籍法の改正」が議会で可決、成立したこと。もう1つが去年(2019年)8月にインド北東部・アッサム州で公表された住民登録簿だ。これがイスラム教徒への差別だと受け止められているのだ。
◆混乱を生んだ政策(1)アッサム州住民登録簿の公表
 イスラム教徒が多く住むインド北東部のアッサム州では、州政府が去年8月に公表した住民登録簿が現地で不安を呼び起こした。
 この住民登録簿で、1971年以前に本人か、家族が、インドに住んでいたと証明できなければ登録簿から抹消され、無国籍状態となり、最悪の場合国外退去になる可能性がある。1971年といえば、イスラム教徒が多数を占める隣国バングラデシュが(ボーガス注:パキスタンから)独立した年で、この(ボーガス注:パキスタンとの)独立戦争の前後に、数百万人ともいわれるイスラム教徒がインドに流入した。この時期以降に不法に流入した移民を排除しようと作られたのが今回の住民登録簿。イスラム教徒など約190万人が居住を証明できず、無国籍状態になるおそれが出た。さらに、モディ政権は、この1971年以前に居住していたかどうかを確認するための住民登録簿の作成を(ボーガス注:アッサム州にとどまらず)全土に広める意向を表明。インドにいる約1億7000万人のイスラム社会に動揺が広がった。
◆混乱を生んだ政策(2)インド国籍法の改正
 一方で、この4か月後の去年12月、モディ政権は移民を救済するとして「国籍法の改正」を打ち出した。この改正では、迫害を受けてインドに逃れたバングラデシュアフガニスタン、それにパキスタンの3か国の出身者に、インド国籍を与えるとする。ところが、その対象は、ヒンドゥー教など6つの宗教の人たちだけで、3か国で多数派のイスラム教徒は対象外としたのだ。
 住民登録簿によって「無国籍」になり、国籍法の改正でも、イスラム教徒だけが救済されずに排除されるのでないか、イスラム教徒の怒りが爆発した。
◆モディ政権はなぜイスラム教徒に対して強硬な姿勢を取るのか?
 背景にはヒンドゥー教の教えに基づいた国作りを目指すヒンドゥー至上主義がある。インドでは、長年、ヒンドゥー教徒イスラム教徒の間で、対立が繰り返されてきた。支持基盤がヒンドゥー至上主義団体であるモディ首相はヒンドゥー教徒寄りの政策をとってきた。去年(2019年5月)の総選挙で圧勝したことで、よりその傾向を強めていて、1期目に実現できなかった国籍法の改正など、イスラム教徒への圧力ともなるような政策を実行に移している。
◆インドの理念を守れ!ヒンドゥー教徒も反発
 こうした政策はヒンドゥー至上主義者には強烈なアピールとなっている一方で、実はヒンドゥー教徒の間からも反発を招いている。
 ヒンドゥー教徒の大学生、リヤ・ドゥベイさん(22)は、授業の合間にデモに参加している。
「メディアではイスラム教徒だけの抗議デモだと言われていますが、そうではありません。(ボーガス注:ガンジーや初代首相ネールによって確立されたインドの国是である)インドの世俗主義を守るために抗議しています」(ヒンドゥー教徒の大学生、リヤ・ドゥベイさん)。
 “インドの憲法ではすべての宗教は平等”と小学生のころから教わるその理念が今、揺らいでいるとドゥベイさんは危機感を持っている。
 国際社会も厳しい目を向け始めている。国連人権高等弁務官事務所は、国籍法の改正はイスラム教徒への差別だとして懸念を示している。国の分断を招きかねない政策は、当面、インドを揺さぶり続けるとみられる。

 しかしウイグル問題では「中国がイスラム差別をー」という日本ウヨ連中、あるいは日本マスコミが「インド・モディ政権のイスラム差別」には何も批判をしないのだからそのデタラメさには改めてうんざりします(このNHK報道のようなモディ政権批判は日本では「ウイグル問題での中国批判」に比べたら実に少ない)。「日本ウヨ&日本マスコミ」連中はただの反中国、反共でしかありません。彼らのデタラメさは全く腹立たしい限りです(こうしたデタラメさについては西海論文も批判していますが)。
 そして「民主国家インド」において「多数派であるヒンズー教徒」の支持をバックにモディが「少数派イスラム差別」に走ってることで分かるように民族差別とは「民主化すればなくなる類の話」ではありません。インドのように「選挙民の多数が差別者」ならば民主化しても差別はなくならない(だからこそ違憲立法審査権があるわけです)。
 少なくとも短期的には「中国の民主化は『民主国家インドでのイスラム差別』のようにかえってチベットウイグルに対する差別を激化させる危険性があること」に注意が必要でしょう。

スズキ、19年4~12月純利益36%減 インドで苦戦 :日本経済新聞
・スズキが7日発表した2019年4~12月期連結決算は純利益が前年同期比36%減の1165億円だった。
・主力市場のインドは景気の減速で新車需要が落ち込んでいる。

「さっぱり売れない」インド新車市場 スズキなどに打撃:朝日新聞デジタル
 インドの新車販売の不振が長引いている。中長期的に人口増と経済成長が見込める世界4位の市場だが、様々な要因がからみあった不振に見舞われ、回復には時間がかかるとの見方が強い。インド市場を収益源とする日本の自動車大手の業績にも悪影響が出始めた。

インド経済失速、GDP+4.5%に鈍化(ニュースソクラ) - Yahoo!ニュース
 インド経済の失速が深刻になっている。
 昨年7~9月の実質GDPは4.5%と6四半期連続での成長鈍化となり、13年1~3月以来6年ぶりの低成長となった。産業別にみると、製造業の低迷(前年比-1.0%)が深刻だ。モディ政権成立後では2018年1~3月に8.1%と8%台を付けたのがピークであり、その後「メーク・インディア」(インドで作ろう)などの掛け声にもかかわらず、経済活動の水準は悪化をたどってきたわけである。
 さらにインド準備銀行は昨年12月に2019/20年度(19年4月~20年3月)の実質成長率見通しを従来の6.1%から一挙に5%に引き下げた。しかし、その予測ですら景気スローダウンを過小評価している恐れがある。
 GDPの過半のシェアを占める個人消費の低迷が深刻である。とくにインドの製造業の40%を占める自動車産業では深刻な販売低迷に直面している。昨年4~9月の自動車販売は前年比-23%の落ち込みとなった。二輪車販売は地方経済の先行指標であるが、これも前年比-16%の落ち込みとなっている。


◆西アフリカの通貨の行方:新通貨ECOの導入をめぐって(佐々木優*1
(内容紹介)
 西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)において2020年より導入が計画されている新通貨ECOについて論じられています。

西アフリカで新共通通貨 「フランス支配の名残」と決別へ - 産経ニュース
 CFAフランはユーロとの固定相場。通貨の安定性が評価される一方、フランス政府の管理下に置かれ、加盟国から「植民地支配の名残だ」と批判されていた。
 ECOは引き続きユーロに固定されるが、各国が外貨準備高の50%をフランス国庫に預けるとの条項は撤廃。ワタラ氏は「今日は西アフリカにとって歴史的な日だ」とコメントした。

ということで「フランスからの自立」が目的の訳ですが、まだ導入されておらず、今後の動向に注目と言ったところです。


特集『非正規4割:働き方に未来はあるか』
◆インタビュー『日本の労働・雇用はどこまで変わったか:リビング・ウェイジ〔暮らせる賃金〕と「防貧」』(後藤道夫*2
◆生計費調査から見た子育て世帯のふつうの暮らし(中澤秀一*3
(内容紹介)
・後藤記事は『リビング・ウェイジ〔暮らせる賃金〕』という副題から、また中澤論文は『生計費調査』『ふつうの暮らし』というタイトルから想像がつくかもしれませんが、「賃金のアップ」、特に最低賃金のアップについて論じられています。

参考
主張/最低賃金1500円/中小企業支援強化がカギ握る


ハローワークの「就職氷河期世代」支援:必要な支援に不十分な体制(山田守)
(内容紹介)
 政府が打ち出した「就職氷河期世代支援プログラム」について論じられています。まだ始まったばかりで評価は難しいとしながらも「予算と人員が明らかに不十分であり、まず予算と人員を増やすことが必要」という論調です。


◆保育士が足りない:「公定価格」における賃金水準と職員配置の問題(小山道雄*4
(内容紹介)
 副題の『「公定価格」における賃金水準と職員配置(ボーガス注:基準)の問題』というのが「保育士が足りない」の回答になっている論文です。
 つまり
1)公定価格(国や自治体から保育所に支給される委託費)が低く抑えられているからこそ、コストカットのため「低賃金&少人数・長時間労働」が助長され、であるからこそ「保育士のなり手が少ない→足りない」
2)職員配置基準が低く抑えられているからこそ「少人数・長時間労働」が助長され(以下略)
と言う話です。
 当然ながら「公定価格と職員配置基準の引き上げ」が「保育士のなり手不足解決に必要」というのが小山論文の結論です。

参考
保育労働 過酷な現場/参院委で田村智子議員 配置基準見直せ
主張/保育園に入れて!/悲痛な声受け止め打開策急げ
保育報酬下げ 厚労省が撤回/自治体・施設などの批判受け/副食費実費めぐり


◆若者の自立とは何か:就労支援と社会福祉政策の課題(加美嘉史*5
(内容紹介)
 従来の「若者自立支援」において「就労を重視する」あまりに、「就労できない人間の挫折」を助長していないかという指摘がされています。


特集『行政のAI化は自治体をどう変えるか』
◆「スマート自治体」構想と公務労働(黒田兼一*6
(内容紹介)
 いわゆるスマート自治体について「公務のスリム化」を口実にしたサービス低下や「職員の非正規化」につながることがないようにすることが必要としている。


マイナンバーカード強制に反対する自治体労働者(佐賀達也)
(内容紹介)
 赤旗などの記事紹介で代替。

公務員にマイナンバーカード/総務省が強制ねらう
 総務省が「マイナンバーカード」の普及を促進するため、公務員にカード取得を半ば強制するような動きに出ています。政府の方針を受けて自治体当局と共済組合が一体になって、公務員と家族らに取得を「勧奨」するもので、自治労連の中川悟書記長は「任意とされるカード取得を事実上強制するもので許されない」と批判しています。

東京新聞:全公務員、マイナンバーカード 年度内取得 事実上強制:政治(TOKYO Web)
 政府が国・地方の公務員に、十二桁の個人番号や住所、氏名、生年月日が記録されたマイナンバーカードを二〇一九年度末までに取得するよう促していることが分かった。六~七月に、中央省庁や自治体などに対して、職員へ取得を促すことと、取得状況を報告することを指示した。カード取得は法律上の義務ではない。通知は事実上の強制だとの指摘もある。

マイナンバーカード未取得「理由提出を」 各省庁職員に:朝日新聞デジタル
 国家公務員らによるマイナンバーカードの一斉取得を進めるため、各省庁が全職員に対し、取得の有無や申請しない理由を家族(被扶養者)も含めて尋ねる調査をしている。内閣官房財務省の依頼を受けたもので、氏名を記入して上司に提出するよう求めている。調査を受けた職員からは、法律上の義務でないカード取得を事実上強要されたと感じるとの声が出ている。

マイナンバー カード強制はおかしい:北海道新聞 どうしん電子版
・政府は国・地方の公務員に本年度末までのカード取得を求めている。
・加えて問題なのは、公務員に対し、その家族も含め、カードの取得状況を調査していることだ。
 「強制と感じる」との反発が出ているのは当然である。
 交付を申請しない人には、その理由まで尋ねるケースもあるという。明らかに行き過ぎだ。


マイナンバーの利用拡大と「プロファイリング」の危険性(黒田充)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
主張/マイナンバー運用/なし崩し拡大はあまりに危険
戸籍紐づけ 危険拡大/マイナンバー 戸籍法改定案に反対/藤野議員


生活保護行政の焦点:保護基準引き下げに抗する「いのちのとりで」裁判(田川英信)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介などで代替。
生活保護は命のとりで/裁判支援 「全国アクション」設立
社会保障の再構築を/「いのちのとりで裁判」支援組織集い
守ろう生活保護費/いのちのとりで裁判 緊急集会開く
生活保護裁判の原告交流合宿/初の取り組み 「励まされた」/静岡・熱海
いのちのとりで裁判全国アクション


厚労省の生保基準「物価偽装」をただす(白井康彦*7
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介などで代替。
生活保護費大幅削減のための物価偽装を暴く(白井康彦)
保護費引き下げのウラに物価偽装|いのちのとりで裁判全国アクション(白井康彦)

低所得者をさらに貧しくしている厚労省「物価偽装」の爪痕 | 生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ | ダイヤモンド・オンライン
 2013年、“物価偽装”に最初に気づいた白井康彦氏(当時、中日新聞生活部編集委員)は、2014年、生活保護ケースワーカーを主対象とする雑誌『公的扶助研究』で、次のように述べている。
「昨年、食品の偽装表示が大問題になった。自分は『厚生労働省はもっともっと悪いことをした』と叫びたい」

貧困と生活保護(18) 生活扶助の引き下げに合理的な根拠はあったか? : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)
生活保護下げるな、倉林氏 「物価偽装」で基準改定
生活保護削減 根拠ない/“物価偽装”を追及/衆院厚労委
浮かび上がる「物価偽装」 |高橋ちづ子(日本共産党衆議院議員)


◆真に実効性あるパワハラ指針の策定を求めて(新村響子*8
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

パワハラ 該当しない事例削除を/厚労省指針素案 宮本氏が主張
 指針素案は、「パワハラに該当しない例」の一つとして「経営上の理由により、一時的に、能力に見合わない簡易な業務に就かせること」と記されています。宮本氏は「違法な配転・降格、追い出し部屋*9など違法なリストラを行う際の弁解として、使用者側がしばしば行う主張だ」とただしました。

ここが問題 パワハラ指針素案/対象狭く リストラ正当化も
 素案では、パワハラに該当する例と該当しない例を示していますが、これが問題です。
 例えば、管理職である労働者を退職させるため、誰でもできる業務を行わせることはパワハラだと指摘。一方で、「経営上の理由で一時的に能力に見合わない簡易な業務に就かせる」は、パワハラにならないとしています。
 全労連は、「追い出し部屋」など無法なリストラ手法を正当化する危険性を指摘。「使用者は違法行為について『経営上の理由』をあげる。責任逃れの弁解を例示することは許されない」として削除を求めています。

主張/パワハラ防止指針/救済阻害する素案は撤回せよ
 素案が示す「パワハラに該当しない例」は全く不適切です。とくに「経営上の理由により、一時的に、能力に見合わない簡易な業務に就かせること」を除外したことは重大です。企業で相次ぐ「追い出し部屋」など違法なリストラなどの正当化につながります。

「該当しない例」削除を/宮本氏批判 パワハラ指針案で/衆院厚労委
 宮本氏は、「懲戒処分に基づき処分を受けた労働者に対し、通常の業務に復帰させるために、その前に、一時的に別室で必要な研修を受けさせること」についても、「JR西日本福知山線の大事故の要因となった『日勤教育*10のようなパワハラ研修が正当化されかねない」と削除を要求。パブコメの意見をよく反映させることも求めました。

正当化生む定義・事例残す■就活生・フリー救済明記せず/パワハラ指針労政審了承 公募意見を無視
 厚生労働省労働政策審議会の分科会は23日、職場のパワーハラスメント防止に関する指針を決定しました。指針案に1139件の公募意見が寄せられ大半が修正を求めていましたが、「すでに議論ずみ」だとして修正なく了承されました。
 リストラに使われかねない「処分を受けた労働者に別室で研修を受けさせる」ことや、「社会的ルールを欠いた労働者に一定程度強く注意する」ことは該当しないとしました。「一定程度」という恣意(しい)的解釈の余地を残したままです。


◆国際原燃料市場の歴史的な構造変化(萩村武)
(内容紹介)
 シェールオイルの開発によって米国が「世界最大の産油国」となっていることが取り上げられている。
 筆者の問題意識からもっぱら「米国が世界最大の産油国化→アラブ産油国やアラブ産油国によって形成されるOPECの政治力低下*11→トランプのイラン敵視とイスラエル傾斜」あるいは「石油産業保護のためのトランプのCO2削減論敵視」という観点から論じられている(もちろん「シェールオイル開発による米国の世界最大の産油国化」という現象はそうしたトランプ政権の「イラン敵視、イスラエル傾斜」「CO2削減論敵視」という観点以外からも論じる事が可能&必要であるし、そうした『イラン敵視とイスラエル傾斜』『CO2削減論敵視』はシェールオイル開発によって必然的にもたらされたわけではありません。あくまでも『トランプ政権が親イスラエル&反アラブ(特に反イラン)&環境軽視』であるがゆえに生じた事態です)。
 トランプ政権のそうした「イラン敵視、イスラエル傾斜」「CO2削減論敵視」という不適切な外交政策是正のために国際社会がどう立ち向かっていくかが問われているとしている(まあトランプが落選すれば事態は改善するでしょうが)。

参考

米、世界最大の産油国 外交・通商でトランプ流加速 :日本経済新聞
・米国の原油生産量が2018年、45年ぶりに世界首位に返り咲いた。
・親イスラエルに傾くトランプ政権は産油国イランの制裁強化をにらむなど、エネルギー地政学は歴史的な転換点を迎えた。
原油生産の拡大はトランプ流の外交・通商政策に拍車をかける。ポンペオ米国務長官は12日、テキサス州の会合で「豊富なエネルギーを外交の道具に使い、米国の国益を強力に追求する」と強調した。
・米国の増産がトランプ氏の警戒する原油価格の高騰を抑え、イラン産を締め出しても市況への影響は限られるとの読みがある。
 トランプ氏は25日、イスラエルが1967年にシリアから奪ったゴラン高原の主権をイスラエルに認めた。シリアのアサド政権の後ろ盾となるイランはトランプ政権を痛烈に批判しているが、米国は親イスラエル路線を一段と鮮明にしている。
・長期で見れば原油生産の拡大は米国の「脱・中東」を招く。トランプ氏はシリア駐留の米軍撤収をめざすなど、中東から手を引く意向だ。

*1:明治大学助教

*2:都留文科大学名誉教授。著書『収縮する日本型「大衆社会」』(2001年、旬報社)、『反「構造改革」』(2002年、青木書店)、『戦後思想ヘゲモニーの終焉と新福祉国家構想』(2006年、旬報社)、『労働、社会保障政策の転換を:反貧困への提言』(共著、2009年、岩波ブックレット)、『ワーキングプア原論』(2011年、花伝社)など

*3:静岡県立大学短期大学部准教授

*4:全国福祉保育労働組合副委員長

*5:仏教大学教授

*6:明治大学名誉教授。著書『戦後日本の人事労務管理』(2018年、ミネルヴァ書房)など

*7:中日新聞生活部編集委員。著書『生活保護削減のための物価偽装を糾す! :ここまでするのか! 厚労省』(2014年、あけび書房)

*8:日本労働弁護団事務局次長

*9:追い出し部屋については「追い出し部屋」不当/二審も勝訴「配転無効」/大阪高裁ソニー仙台TEC 「追い出し部屋」消滅/労組「リストラ暴走とめるまでたたかう」「追い出し部屋」撤廃/日立超LSIシステムズ 組合結成、運動で成果大企業のリストラ対象者受け入れ パソナ系会社に「辞めさせ部屋」/参院委で小池氏告発 厚労相「調査する」パソナ「辞めさせ出向部屋」/転職活動強いる片道切符参照

*10:日勤教育』については私服で乗務を監視/事故後も運転士に圧力/ビデオで隠し撮りまで/JR西日本日勤教育/恐怖だけ残った/黙ってないで声あげる福知山線脱線/「日勤教育」が事故誘発/事故調最終報告 JR西の安全管理批判、を参照

*11:当然ながら現状はOPECの減産による「第三次石油危機」という事態の可能性は低いわけです。OPECが減産しても米国が増産することでカバーできる上に、それが予想されるためそもそもOPECが『石油危機的な事態を狙って』減産に動くとも思えません(米国が増産して石油価格がだぶついているため、石油価格を上げるための減産ならあり得ますが)。むしろトランプ政権が「米国第一主義」から石油減産による脅しをかける可能性の方が高い。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年2/10日分:荒木和博の巻)

痛恨の極み【調査会NEWS3185】(R02.2.10) : 荒木和博BLOG

・口先だけで「痛恨の極み」といっても意味がない。ならば、なぜ小泉訪朝後17年も拉致が解決しない(拉致被害者が一人も帰国しない)のかを分析して、どう拉致を解決するのかを首相は語るべきだ
・そもそも「痛恨の極み*1」というのは謝罪と言えるのか?(俺の要約)

と荒木がこの駄文で書いてるのを見て唖然としました。
 いや口先だけで

「痛恨の極み」
「慚愧に堪えない」
「遺憾に思う*2
「万死に値すると思っている、問題が解決しないのは政権トップの私の責任だ」
「本当に申し訳ない、自分の無能さを心から恥じている」

などといくら謝罪や反省などの言葉を連ねても無意味なのは「拉致問題に限らず」何でも、その通りです。
 「そもそもお前、本当にそう思ってるのかよ。北朝鮮が悪い、と責任転嫁して終わりじゃねえのか、安倍」つう思いもある。
 ただ、それなら荒木ら救う会はどうなのか。
 巣くう会は拉致が解決しない理由を分析してまともな具体策を立ててるのか。まさか「経済制裁、この道しかない」「北朝鮮は追い詰められてる」「全員即時一括帰国、この道しかない」「裏切り者の蓮池透は家族会から除名、この道(以下略)」「北朝鮮には駐在事務所なんか置かない、この道(以下略)」なんてのがまともな方策だと「小泉訪朝から17年も経った」この期に及んで未だに強弁する気なのか。
 そして「安倍が舌先三寸」だとしても、巣くう会は安倍ほどにも「拉致が解決しなくて本当に申し訳ない」という言葉を拉致被害者家族の前で述べたことがあるのか?
 「北朝鮮が悪い」「日本政府(小泉から現在の第四次安倍に至る歴代政権)・外務省が悪い」「俺たち巣くう会は悪くない」で居直ってるのが巣くう会ではないのか。
 そんな「巣くう会の一員」荒木がよくもまあ安倍に向かって「痛恨の極み、なんて舌先三寸の言葉はいらない。解決の具体策がほしい」「そもそも痛恨の極みという言葉は謝罪といえるのか?」なんて言えたもんです。荒木には「恥を知れ」と言いたい。

*1:「遺憾に思う」のような「自らの責任を曖昧にしている言葉ではないか」という意味です。

*2:まあ遺憾だと「反省」「謝罪」とは少し違いますが