今日の中国ニュース(2020年3月22日分)

◆劣化を続ける福島香織

福島香織リツイート
◆山岡鉄秀*1
 福島香織さんと中国が仕掛ける国際情報戦の本質と、それを喜んで受け入れる*2日本の構造について語り合います。日本の属国化*3に邁進する日中友好人士とは何者なのか?既に完了したサイレントインベージョンに国民が立ち向かう術はあるのか?

 近年、

・『赤い帝国・中国が滅びる日』(2016年、ベストセラーズ
・『「中国の悪夢」を習近平が準備する』(2017年、徳間書店
・『中国大自滅:世界から排除される「ウソと略奪」の中華帝国の末路』(渡邉哲也*4との共著、2019年、徳間書店
・『習近平の敗北:紅い帝国・中国の危機』(2019年、ワニブックス

などという

・いつ中国が滅びるの?。何が悪夢なの?
・習主席のどこが敗北してるの?。どこが自滅で排除で末路なの?
・むしろ「滅びる」「敗北」「自滅」「排除」「末路」「悪夢」ってプロ右翼に転落した福島さんじゃないの?

と聞きたくなる反中国クズ本を「極右出版社を版元にして」量産してる福島ですが、ついに(?)、山岡鉄秀などという反中国プロ右翼と「日本の属国化に邁進する日中友好人士」などという陰謀論を語る地点にまで、福島は転落したわけです。
 そして、「山岡に頼まれて渋々」かもしれないがこんな山岡のツイートにリツイートして恥じない。
 おそらく産経在籍時代の福島は「山岡など馬鹿にしていた」でしょうに哀れな女です。
 山岡との対談では「日本の属国化に邁進する日中友好人士」として

河村建夫*5日中友好文化交流促進協会(JCCEPA)会長
河野洋平*6日本国際貿易促進協会理事長
丹羽宇一郎*7公益社団法人 日本中国友好協会(日中友好協会)会長
野田毅*8日中協会会長
林芳正*9日中友好議連会長
宮本雄二*10日中友好会館館長
宗岡正二*11日中経済協会会長

など「日中友好人士諸氏」に聞くに堪えない誹謗でもされるんでしょう。
 まあ、確かにこれら「日中友好関係の有力団体」の幹部は、上に見るように「政財官界の重鎮」なので山岡のような反中国のプロ右翼にとっては不愉快な限りでしょう。

*1:著書『日本を貶め続ける朝日新聞との対決・全記録』(ケント・ギルバートとの共著、2018年、飛鳥新社)など

*2:言うまでもありませんが「山岡が悪口する親中派」は「中国の主張が正当であったり、日本の国益に合致したりする場合」には賛同するだけで、何でもかんでも中国の言いなりではありません。そして中国の主張に賛同できない場合でも「重要な貿易相手国(特に日本の場合は隣国でもある)」であるので山岡のようなけんか腰の態度はとらないだけです。まあ、そもそも「経済大国」中国に対する態度は日本に限らず欧米でもASEAN諸国でもどこの国でもそう言う態度ですが。

*3:むしろ属国化というなら「沖縄基地問題で米国のいいなり」の安倍政権にこそ該当する話でしょう。そして山岡ら日本ウヨの多くは「米国の属国化」は批判せず、批判者を「反米」と悪口するわけです。

*4:著書『中国壊滅』(2015年、徳間書店)、『余命半年の中国経済:これから中国はどうなるのか』(2015年、ビジネス社)、『「中国大崩壊」入門』(2019年、徳間書店)など

*5:小泉内閣文科相麻生内閣官房長官自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*6:新自由クラブ代表、中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長など歴任。著書『日本外交への直言:回想と提言』(2015年、岩波書店

*7:伊藤忠商事社長、会長、経済財政諮問会議議員、駐日大使など歴任。著書『人は仕事で磨かれる』(2008年、文春文庫)、『負けてたまるか! 若者のための仕事論』(2010年、朝日新書)、『金融無極化時代を乗り切れ!』(2010年、文春文庫)、『負けてたまるか! リーダーのための仕事論』(2013年、朝日新書)、『危機を突破する力:これからの日本人のための知恵』(2015年、角川新書)、『習近平はいったい何を考えているのか:新・中国の大問題』、『人類と地球の大問題』(以上、2016年、PHP新書)、『中国で考えた2050年の日本と中国:北京烈日・決定版』(2016年、文春文庫)、『日本をどのような国にするか:地球と世界の大問題』(2019年、岩波新書)、『仕事と心の流儀』、『社長って何だ!』(以上、2019年、講談社現代新書)、『死ぬまで、努力:いくつになっても「伸びしろ」はある』(2020年、NHK出版新書)など

*8:宇野内閣建設相、宮沢内閣経済企画庁長官、小渕内閣自治相・国家公安委員長など歴任

*9:福田内閣防衛相、麻生内閣経済財政担当相、第二次、第三次安倍内閣農水相、第四次安倍内閣文科相など歴任

*10:中国大使、ミャンマー大使など歴任。著書『これから、中国とどう付き合うか』(2011年、日本経済新聞出版社)、『激変:ミャンマーを読み解く』(2012年、東京書籍)、『習近平の中国』(2015年、新潮新書)、『強硬外交を反省する中国』(2017年、PHP新書)、『日中の失敗の本質:新時代の中国との付き合い方』(2019年、中公新書ラクレ)など

*11:新日本製鐵社長、新日鐵住金会長、日本製鉄相談役など歴任

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年3/22分:島田洋一の巻)

島田洋一
 (ボーガス注:カナダのIOC委員、米国陸連、米国水連、英国陸連、フランス水連、NYタイムズワシントンポストなど日本国外の中止、延期派は)中止や延期による損失を(ボーガス注:日本だけでなく)世界で分担すべきことも主張しなければ無責任だ。日本のみ負担となればもう開催に手を挙げる国はなくなる。分担は嫌というなら五輪廃止を唱えるべきだ

 「儲けが出たとき」に利益を配分してるわけではない*1のだから、「損失を分担」と言う理屈は本来は通らないんじゃないですかね?。
 まあ「コロナは特殊なケース」「日本一国で負担したらダメージが大きすぎるので支援を頼む」として「皆で損失負担」つうことはあってもいいかもしれませんが。
 なお、俺個人は「五輪廃止」でも一向にかまわないとは思います。そもそもコロナの件に関係なく「費用負担の重さから」五輪開催に手を上げる都市は減っていますし。

【参考:高まる延期・中止論】

今夏五輪開催は「無責任」 カナダIOC委員が非難 :日本経済新聞
 2014年ソチ冬季五輪のアイスホッケー女子でカナダの4連覇に貢献し、国際オリンピック委員会IOC)委員を務めるへーリー・ウィッケンハイザー氏が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京五輪を予定通り開催することは「無神経で無責任な行為。この危機は五輪よりも深刻だ」と自身のツイッターで非難した。17日、ロイター通信が伝えた。

東京オリンピックの開催延期を要望 アメリカ陸連 | NHKニュース
アメリカの陸上競技連盟は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、アメリカのオリンピック・パラリンピック委員会に対して、東京オリンピックの開催延期を働きかけるよう要望しました。
・東京大会をめぐっては、これまでにアメリカ水泳連盟やブラジルのオリンピック委員会が、開催の1年延期を求めているほか、ノルウェーのオリンピック・パラリンピック委員会は世界的な感染拡大を抑えるまで開催すべきではないと主張するなど、開催時期の見直しを求める意見が相次いでいます。

東京五輪、延期の要望相次ぐ 英米スポーツ団体 - BBCニュース
・イギリス陸上競技連盟のニック・カワード会長は、イギリスの新聞「デイリーテレグラフ」のインタビューに対し、東京オリンピックについて「政府が感染拡大を防ぐ策を講じる中、練習施設が閉鎖されたことで、選手たちはストレスを感じている。予定どおり開催できないと決めるべきだ」と述べ、延期するべきだという考えを示しました。
東京オリンピックをめぐっては、これまでスペインのオリンピック・パラリンピック委員会やアメリカ水泳連盟なども延期を求める声明を出しています。

「東京五輪 延期は必然 練習場所もない」仏水泳連盟会長 | NHKニュース
 フランスの水泳連盟のジル・セジョナレ会長は18日、フランスの新聞のインタビューの中で、「選手たちは少なくとも30日から45日は練習ができない見通しだ。水泳の施設はすべて閉まっている。選手たちは練習ができないという重圧に直面して怒っている。われわれはこのストレスを早く取り除くべきだ」と訴えました。
 そのうえで、「東京オリンピックの大会の延期は必然だ」という意見を示しました。

米メディア「東京五輪の延期・中止を」主張相次ぐ | NHKニュース
 『ワシントン・ポスト』は20日宮城県で聖火の到着式が行われたことに触れ「世界中が歴史的なパンデミックになるおそれがある感染症と闘っているさなかに、オリンピックと日本の当局者たちがあたかも大会を予定どおり開けるかのようにふるまっているのは全く無責任だ」と指摘しました。
 そのうえで「大会がウイルスの培養器となりさらなる拡散につながるおそれがある。現実を認めようとしないのは、金と名誉がかかっているからだ」と厳しく批判しました。
 『USAトゥデー』は、ほとんどの選手が十分に練習できていない現状を紹介し、「選手たちは大会にただ参加するだけでなく、最高の状態で競技がしたいと願っているが、そのための時間はなくなってきている。あらゆるチャンスが与えられるべきだが、それが不可能だと分かったときは、誠実な対応を与えられるべきだ」と、アメリカのオリンピック・パラリンピック委員会がIOCに延期を働きかけるよう求めました。
 また、『ニューヨーク・タイムズ』は18日、「中止せよ。オリンピックを」という見出しで専門家のコラムを掲載し、「新型コロナウイルスについてはまだ多くのことが分かっておらず、世界が不安定な中、オリンピックの開催に固執することは傲慢だ」として大会は中止されるべきだと主張しました。

*1:ですよねえ?

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年3/22日分:荒木和博の巻)

速やかに1年半【調査会NEWS3216】(R02.3.22): 荒木和博BLOG

 山形県酒田市出身で高校卒業後横浜市金沢区の倉庫会社に勤務、昭和58年(1983)失踪した齋藤武さんのことです。昨年9月6日に警察は武さんが平成30年(2018)4月に遺体で発見されたと発表しました。
(質問9)
 過日日本国内で死亡していたと発表された山形県出身の特定失踪者齋藤武さんについて、死亡から発表まで1年半近くかかった理由はなんでしょうか。

 荒木がこんな事で警察に絡む理由が全く意味不明です。
 「発見から公表までのブランクが1年半」つうのは俺も個人的には「もっと早く公表できなかったのだろうか?」と疑問には思いますが、
1)公表の遅れにより重大な迷惑を被った人が居るとか
2)公表が遅れた理由が極めて不適切な理由であることが判明とかでない限り、
「まあ、ご遺族が発表を遅らせて欲しいと言ったとか、何か理由があるんだろうな(ただしご遺族がその理由を語りたがらないので警察も事情を明らかにしたくないのだろう)」としか思いません。
 そして荒木の文章を読んでも1)も2)もなさそうです。

 警察は親族に説明したと言っているのですが、誰に説明したのかは明らかにされていません。

というのはその親族が「詳しいことについては外部に話さないでくれ」と言ってるだけの話でしょう。
 大体、こんなことで警察に絡んで何がどうなるのか。拉致問題解決に役立つわけでもない。むしろ「荒木の野郎、警察を誹謗するなんてふざけてる」「荒木とつるんでる奴ら(救う会拉致議連拉致被害者家族会、特定失踪者家族会など)もふざけてる」などと警察に反感を持たれることは何ら有益なことではない。
 もちろん「正当性のある必要な警察批判」ならしてかまいませんが、荒木の行為はどう見ても「有害無益な警察への言いがかり」です。

 お兄さんで武さんのことを一所懸命探しておられた兄の恵一さんは武史さんが亡くなる3か月前に逝去されています。入院される前「長くなるかもしれないので武のことを頼む」と庄内ブルーリボンの会代表の佐藤忠智さん(武さんの中学の同級生)に伝えたそうです。生前に武さんの情報をお伝えできていたら、どれだけ気持ちが楽になっただろうかと思います。

 警察の発表では「お兄さんの死後の遺体発見」なので生前に伝えようがない話です。

 いずれにしても、失踪者のご家族からすれば消息が分かって再会することが最優先であり、日本にいるのであればそれに越したことはありません。

 「政府認定拉致被害者だけでは駄目だ。特定失踪者も帰国しない限り拉致問題解決とは言えない(当然、特定失踪者も帰国しない限り、制裁解除も日朝国交正常化も出来ない)」と言う一方で、「特定失踪者が国内にいてもたいした問題じゃない」とは良くもふざけたことが言えたもんです。
 むしろ「特定失踪者が国内で40人前後も発見される」などという不祥事について荒木一味は世間に謝罪した上で、拉致問題から引退、撤退表明してもいいくらいです。つうか俺が拉致被害者家族なら「特定失踪者デマ」の酷さに呆れて荒木一味とは縁切りします。
 「特定失踪者デマ」なんか垂れ流すクズが、他の問題では正直に物を言ってるなんて事があるわけがない。
 実際、この件で荒木らを批判したのが蓮池透氏です。
 ところが荒木を擁護して、蓮池氏を家族会から除名するのが拉致被害者家族会なのだから呆れて二の句が継げません。
 呆れて物が言えないつうなら「特定失踪者家族会」とやらもそうですね。「特定失踪者が国内で40人前後も発見される(生きて発見され、自発的失踪だ、北朝鮮など全く関係ないと語った人も居る)」などという不祥事を目撃しながらなぜ「姉の山本美保は北朝鮮で生きてる*1山形県で発見されたという遺体は別人だ。山梨県警は嘘をついている(妹・森本美砂さん)」なんて思えるのか。正気じゃないですね。

 見つかった人についてはそれこそ「速やかに」明らかにすべきだと思っている次第です。

 基本的には全て「速やかに明らかにしてる」でしょうね。隠す理由もないでしょう。ただし「遺族の要望」などがあればすぐには発表しないだけでしょう。

<政府回答>
 御指摘の事案を含め、拉致の可能性を排除できない方を発見した場合には、必要な捜査・調査を行うこととしております。
 また、その結果、拉致の可能性を排除するとの判断に至った場合には、速やかに発表することとしております。

 荒木の警察への言いがかりは論外として、この回答も変な回答です。
 その遺体が「事故死なのか自殺なのか殺人なのか」といった「死亡の経緯」は遺体発見の発表時期には全く関係ない話だと思うのですが。

*1:この件では荒木は、荒木『山本美保さん失踪事件の謎を追う:拉致問題の闇』(2012年、草思社)という著書まで書いています。

黒坂真に突っ込む(2020年3月22日分)(追記あり)

黒坂真
 金正恩は日本のどこかに核ミサイル攻撃を断行すれば、民族の英雄になれますよ。

 もちろんそんなことをすれば在日米軍自衛隊の反撃が予想されるわけで、そんな馬鹿なことを金正恩がするわけもない。
 そんなことが分からないほど、黒坂が馬鹿だとも思えませんので故意に虚言を吐いてるのでしょうが、呆れたクズです。いかに反北朝鮮極右でも、ある程度、常識があればここまで非常識なことはとても言えたもんではない。

黒坂真
 私はこれまでの自民党の総裁や大臣、民主党の党首*1に利権まみれの方や、分別のない方、公務員に怒鳴りちらす方が沢山いたと思います。しかし殺人疑惑を公の文献や国会で提起された方を、長年党首にしていたのは日本共産党だけです。

 「安倍の様々な不祥事(モリカケ桜を見る会疑惑、ニッキョーソヤジなど)」「安倍政権閣僚の様々な不祥事(麻生*2財務相の「ナチス暴言」、甘利*3経済財政担当相(当時)のUR疑惑、河井法相、菅原経産相(当時)の公選法違反疑惑など)」を共産党関係者(党員や支持者)に非難されたら「宮本顕治*4は人殺し!」だそうです。
 まるで「新左翼泳がせ放言」を共産党議員に追及されたら、逆ギレして、「宮本顕治君は人殺し!*5」と暴言を吐いたハマコー浜田幸一衆院議員)のような所業です。
 「宮本氏が党幹部だった」ハマコーの時代ですら、「お前の新左翼泳がせ放言と宮本顕治君云々と何一つ関係ねえだろ、ハマコー」と言う批判は「自民党内からさえ」ありました。宮本顕治氏がもはや故人となった今、「安倍政権への不祥事追及」への逆ギレで、こんなことを言いだしても、黒坂の正気が疑われるだけです。

参考

浜田幸一ウィキペディア参照)
◆元ヤクザ
 テレビ等のメディアにおいて「千葉でヤクザをしていた」と公言。自ら「尊敬する人物」と公言してはばからないのが暴力団「稲川会」初代会長の稲川聖城である。
 国会議員になった当初は笹川良一や町井久之(暴力団・東声会元会長)が後援者になったとされる。
 政治学者の高畠通敏*6は、1980年代半ばのフィールドワークにおいて、当初は浜田を「ヤクザ上がりの政治家」と思っていたところ、「地元では、浜田を現役ヤクザの一員として誰も怪しまないこと」に驚いたという。
◆ラスベガス事件
 1980年(昭和55年)3月6日に発覚した。1973年(昭和48年)11月に「ラスベガスのカジノで、当時の為替レートに換算して4億6000万円程度を一晩ですってしまった」事件である。
 当然そんな大金を浜田が用意できるわけはなく、当時浜田が不動産関係で世話になっていた国際興業社主・小佐野賢治が代わりに用立てて支払った。
 当時の外国為替管理法に違反し、届け出無しで外国に日本円を持ち出して、アメリカ合衆国ドルへ両替した事実(発覚時は公訴時効が成立)や、刑法で賭博を禁じている立場の与党国会議員が、脱法的に海外で賭博を行ったこと、小佐野がロッキード事件で名前が浮上した政商であったことなどで浜田への道義的非難が起こった。
 野党も「浜田問題」を与党追及の柱に掲げたため、まずは自民党の国民運動本部長を辞任、ついで議員辞職を余儀なくされ、さらにこの年に行われた総選挙では自民党の公認が得られず無所属で出馬した(当選し、後に自民党に復帰)
◆法相殴打事件
 1984年(昭和59年)9月19日に、自民党本部が成田空港二期工事に反対する中核派に放火され、炎上した。浜田はいち早く駆けつけ消火にあたった。そこへ住栄作・中曽根*7内閣法相が酔っ払った状態で現れ、「マッチポンプな真似しやがって」と発言した。それに怒りを感じた浜田は、住を殴りつけてしまった。後に住は発言が不適切だったことを認め、浜田に謝罪した。
 1984年(昭和59年)9月20日に、日本テレビのワイドショーにおいて、浜田は「(自民党本部放火事件の)責任は誰にあるというかというと、泳がしていた我々にあると思いますよ。『中核派』を泳がしていた。やっぱり法律違反で破壊するものを泳がした。そういう一つの政策の誤りがあるんじゃないですか」と「過激派の泳がせ政策」を認めている。
◆「宮本顕治人殺し」発言
 1988年(昭和63年)の通常国会衆議院予算委員長に就任。2月6日、予算委員会で質疑に立った日本共産党の正森成二議員が、「過激派への政府の対応は、泳がせ政策ではないか」との趣旨の発言をし、竹下登*8首相が「泳がせ政策などをとったことはない」と答弁した。
 これに対し正森が、自民党本部放火襲撃事件後にワイドショーで浜田が述べた発言を引用したところ、浜田はその発言を認めたうえで「我が党は旧来より、終戦直後より、殺人者である宮本顕治君を国政の中に参加せしめるような状況をつくり出したときから、日本共産党に対しては最大の懸念を持ち、最大の闘争理念を持ってまいりました」と主張した。正森は「質問内容と関係ない」「事実無根の誹謗」などと激昂したが、浜田が正森の言う「泳がせ政策」発言をした事実を肯定したこともあり、正森は浜田とのやり取りを打ち切り、他の質問に移った。
 しかし委員会終了間際、円ドル為替問題についての質疑中であった正森に、唐突に浜田が、
「昭和八年十二月二十四日、宮本顕治ほか数名により、当時の財政部長小畑達夫を(中略)針金で絞め、リンチで殺した。このことだけは的確に申し上げておきますからね。私が言っているのは、ミヤザワケンジ君(〔ママ〕。宮本顕治の誤り)が人を殺したと言っただけじゃないですか。」
と不規則発言(ヤジ)を飛ばした。正森が発言の撤回を求めて抗議し、委員会室は一時騒然となった。
 この時、浜田を予算委員長に推薦した金丸信*9の妻・悦子は「バカ!あんたなんか死んじゃえばいいんだ」と号泣したという。浜田は、結局予算委員長を辞任した。NHKがこの模様を時間の関係上途中で打ち切って「大草原の小さな家」を再放送したことに対し、NHKには苦情の電話が殺到した。
◆その他の逸話
・当初、佐藤栄作*10派入りを希望するも、同期当選の佐藤派議員数名から「ヤクザのハマコーが佐藤派に入るのなら、派閥から出て行く」という声が上がり、断念。川島正次郎*11の派閥に入ることとなった。川島派解散後は無派閥となったが、金丸信の所へ押しかけ強引に用心棒となった。金丸の関係者は浜田を侍らすことを心配したが、金丸は「何とかとハサミは使いようだ。あれはあれで使い道がある」と意に介さなかったという。
・1978年(昭和53年)2月6日開催の衆議院予算委員会において、日本社会党の安宅常彦議員に対し「黙れ!強姦野郎」と、野次を飛ばし問題となった。元毎日新聞政治部記者で政治評論家の三宅久之によると、社会党は当初、浜田を懲罰委員会にかけると激怒したが、当の安宅が懲罰請求に消極的だった。社会党が安宅に事情を聞くと、確かに女性問題があった。このため次の衆院選社会党は公認を出さず、安宅は議員を引退したという。
・1989年(平成元年)の日本社会党のマドンナブーム直後に「社会党北朝鮮から金を貰っている」と発言し問題になった。
・元ヤクザという過去の経歴や、その口の悪さのために、政治家歴が長かったものの、国務大臣に就くことはなかった。浜田によると、いわゆる自民党四十日抗争の後に、大平正芳*12首相から入閣を打診され、一度は受諾した。そのことを田中角栄*13に報告すると「そんなつまらないのはやらずに内閣官房副長官をやれ」と言われたため、田中が手配してくれるものと思って、先の閣僚ポストを断った。しかし田中は手配してくれておらず、浜田は閣僚ポストを逃すことになった。また安倍晋太郎*14からは「自分が首相になったら、国務大臣に登用する」と言われていたというが、結局安倍は首相になることなくこの世を去ることになった。

【追記(豆知識)】
 ちなみに話が完全に脱線しますが「実際に人殺しだったらしい政治家」が伊藤博文*15で、「政敵の流したガセネタらしいがあまりにも酒癖が悪いので殺人の噂が流れた政治家」が黒田清隆*16です。

参考

◆塙忠宝(ウィキペディア参照)
 幕末期の国学者国学者塙保己一の四男。
 文久2年(1862年)、江戸幕府老中・安藤信正の命で、寛永以前の幕府による外国人待遇の式典について調査するも、孝明帝を廃位せしめるために「廃帝の典故」について調査しているとの誤った巷説が伝えられ、勤皇浪士達を刺激。12月21日、自宅前で知人の加藤甲次郎と共に襲撃され、暗殺された。
 忠宝を暗殺した襲撃者については伊藤博文と山尾庸三*17であると言われる。田中光*18が伊藤本人から暗殺時の話を聞いたと証言している。

黒田清隆ウィキペディア参照)
 明治11年1878年)3月28日、肺を患っていた妻の清が死んだ。ところが酒に酔って帰った黒田が、出迎えが遅いと逆上し妻を殺したのだという記事が新聞に載った。黒田は辞表を提出したが大久保利通*19の説得でこれを撤回した。岩倉具視の秘書の覚書によると、伊藤博文大隈重信*20が法に則った処罰を主張したのに対して、大久保は黒田はそのようなことをする人間でないと保証すると述べ自身の腹心である大警視の川路利良に調査を命じた。川路はこれを病死であると結論付けた。黒田はこの頃より酒が過ぎることが多かった。開拓長官時代にも商船に乗船した際に、酒に酔って船に設置されていた大砲(当時は海賊避けのため商船も武装していた)で面白半分に岩礁を射撃しようとして誤射し、住民を誤って殺害したことがあり、これは示談金を払って解決した。大久保暗殺後、薩摩閥の重鎮扱いされても、「長州の伊藤博文山県有朋*21」などに比べ、黒田の評価が低かったのは酒乱も原因の一つとされる。

 まるで本多勝一氏が批判した「石原慎太郎の砲撃未遂話」のようです(たとえばベトナム戦争での石原慎太郎参照)。

黒坂真リツイート
 日本共産党本部の皆さん。志位さんは覇権主義を許さない、と繰り返し強調していますが、中国が覇権のために日本に侵攻する可能性は皆無ですか。

 そりゃあ皆無でしょうね。何せ、「フィリピンやベトナムと争ってる南シナ海領土紛争」「インドとの国境紛争」だって軍事力で解決なんて方針を中国はとっていません。
 ましてや「フィリピンやベトナムより大国の日本相手」にそんな侵攻は「無人尖閣限定」ですらやらないでしょう。もちろん沖縄本島だの本州だのへの侵攻はもっとやらない。
 大体、中国の侵攻なんて安倍だって想定していないでしょう。想定してたら習主席の国賓訪日なんか計画しない。

林潤*22
 他国が軍事力を行使して横暴なこと*23をするのを見て「日本は同じことをする国にはなるまい」と考えるのではなく(ボーガス注:九条改憲で)「日本も武力行使の制限をなくそう」ってなるのはどうなんでしょう。
 踏みにじられた国や人々が「力が弱いからだ」って、よくある被害者叩きと発想が同じだと思います。

 全く同感ですが、これについて「そんな性善主義では国際社会でやっていけない」「力は正義というのが国際社会だ」と平気で居直るのが、黒坂らウヨ連中です。
 その一方で、例えば「ロシアの北方領土侵攻やクリミア編入国際法に反する」「中国のチベット解放は侵略だ」などと非難。
 「おいおい、国際法遵守が大事!なのか、国際法なんて有名無実だから力が正義だ!なのか、どっちなんだよ」ですね。
 大体「日本の武力行使は常に正義」なんて保証はどこにもないのだから、周辺諸国(特に日本の侵略を過去に受けた中韓)にとってこれほど恐ろしいこともないでしょうし、相手が「日本に対抗してこっちも軍拡する」と言われても文句の言える話ではありません。

*1:西松疑惑の小沢代表、故人献金疑惑の鳩山代表のことか?

*2:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二~第四次安倍内閣副総理・財務相

*3:小渕内閣労働相、第一次安倍、福田内閣経産相麻生内閣規制改革担当相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第二~第三次安倍内閣経済財政担当相、自民党選対委員長などを経て、現在、自民党税制調査会

*4:日本共産党書記長、委員長、議長を歴任

*5:但しハマコーはあまりにも興奮したせいか、「宮沢賢治君(→それ、銀河鉄道の夜の作者やろ?)」と言い間違ったことは有名。

*6:著書『市民政治再考』(2004年、岩波ブックレット)、『政治学への道案内』(2012年、講談社学術文庫)、『地方の王国』(2013年、講談社学術文庫)など

*7:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*8:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*9:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、中曽根内閣副総理、自民党副総裁(宮沢総裁時代)など歴任

*10:運輸次官から政界入り。自由党幹事長(吉田総裁時代)、吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、自民党総務会長(岸総裁時代)、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*11:鳩山内閣行政管理庁長官(自治庁長官兼務)、自民党幹事長(岸総裁時代)、副総裁(岸、池田、佐藤総裁時代)、池田内閣行政管理庁長官など歴任

*12:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*13:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*14:三木内閣農林相、福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)など歴任

*15:参議兼工部卿宮内卿、首相、貴族院議長、枢密院議長、韓国統監など歴任。元老の一人。

*16:第1次伊藤内閣農商務相、首相、第2次伊藤内閣逓信相、枢密院議長など歴任。元老の一人。

*17:工部卿、法制局長官など歴任

*18:内閣書記官長、会計検査院長宮内大臣など歴任

*19:参議、大蔵卿、内務卿など歴任

*20:参議、大蔵卿、第1次伊藤、第2次松方内閣外相、首相など歴任

*21:陸軍卿、内務卿、第1次伊藤、黒田内閣内務相、首相、第2次伊藤内閣司法相、枢密院議長、参謀総長など歴任。元老の一人。

*22:岡山市議(日本共産党

*23:例えばロシアのクリミア編入のことか?

高世仁に突っ込む(2020年3/22日分)

財政緊縮が招いたイタリアの医療崩壊 - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 きょうは国立駅前に散歩に出かけた。
 駅南口から真っすぐに延びる大学通り(一ツ橋大学があることから名付けられた)は桜の名所で、例年多くの花見客でにぎわう。
 ここの桜並木は、今上天皇の生誕記念で、1934-35年に植えられた。

 話の本筋ではないですが「1934~35年に生誕記念で植えられた」のなら「今上天皇ではなく上皇(前天皇明仁、1934年生まれ)」だし、「今上天皇徳仁、1960年生まれ)の生誕記念」で植えられたのなら「1960年に植えられた」ことになります。
 でどちらが正しいのかと言えば、「1934-35年に上皇の生誕記念で植えられた」が正解です。
 何でこんな間違いを高世がしたかと言えば

#くにたち桜前線/国立市ホームページ
 昭和8年(1933年)、今上天皇が皇太子として御生誕されたことを祝し、そのころ「大学町(だいがくまち)」と呼ばれていた現在の大学通りの住民たちが「国立町会(くにたちちょうかい)」という会を結束し、昭和9年(1934年)から翌年にかけて大学通り両側の緑地帯へ、当時の谷保村青年団の方々と一緒に桜の木々を植樹しました。

など、「現天皇徳仁)が即位する前に作成された記事(つまり明仁氏が今上天皇だった頃の記事、2019年5月1日より前の記事)」をそのまんま、どこかからコピーした事によるミスのようです。

朝日川柳より
「しゃあしゃあと胸が痛むと鉄面皮」(福岡県 伊佐孝夫)

 もちろんこれは拙記事高世仁に突っ込む(2020年3/20日分) - bogus-simotukareのブログが紹介した高世記事公開された近財局職員の「手記」 - 高世仁の「諸悪莫作」日記で高世が触れた「森友公文書改ざんでの元近畿財務局職員の自殺」についての「安倍首相ら政権幹部のコメント」ですが、俺が「しゃあしゃあと胸が痛むと鉄面皮」と思うのは有本嘉代子死亡時の救う会、家族会連中の「胸が痛む」ですね。
 特に救う会連中には「北朝鮮叩きのネタとして有本を利用しただけだろ、手前。ふざけるな」と怒りを禁じ得ません。しかし「救う会とズブズブ」の高世はそういうことは「絶対に言わない、言えない」んでしょう。

 19日、アメリカは、全ての渡航の中止と海外に滞在している国民に対し、速やかに帰国するよう促した。
 新型コロナウイルスの感染拡大で、すでにEU諸国は、EUへの第三国からの渡航を30日間禁止。ロシアは4月30日まで入国禁止。カナダは国境閉鎖。
 日本は危険国とされ、ほとんどの主要国がきびしい出入国制限をもうけ、入国できても2週間の「隔離」という措置が待っている。
 いやはや驚いた。この事態は予想していなかった。
 グローバル化が国境をなくしていくなどと言われ、若い女性たちが週末に香港に買いものに行ったりするこのご時世に、こんなに簡単に「鎖国」ができるのか!
 経済活動が過去例をみないほどのダメージを受けるのを承知の上で、各国がためらいなく国境を閉じたのである。
 「国家」というくくりの重要性を再認識させられた。
 同時に、各国政府の意向でこんなに簡単に「鎖国」されるとなれば、国家安全保障をあらためて見直す必要があるだろう。
 例えば、マスクの原料のほとんどを中国に頼っていていいのか。
 なにより、食糧が入って来なくなる可能性を見越して、自給率をどうするのか。
 いざとなれば他国に依存しなくてもやっていける国にしなければ。

 「グローバル化が国境をなくす」といったところで「アパルトヘイト南ア、北朝鮮(核ミサイル問題)やロシア(ウクライナ問題)への経済制裁」を考えれば「国境封鎖それ自体」は俺にとっては全然「驚きの事態」ではありません。
 「アパルトヘイト南ア、北朝鮮(核ミサイル問題)やロシア(ウクライナ問題)への経済制裁(国境封鎖的措置)」はあくまでも「レアケースだと思っていた」「感染症でここまでやると思ってなかった」と言う意味では驚きですが。
 それはともかく、日本は「資源のない国」なので、「いざとなれば他国に依存しなくてもやっていける国」と言うのには限界があるでしょう(もちろん食糧自給率の向上は必要だと思いますが)。
 そもそも今回のコロナについて言えば、「人の移動」が制限されてるだけで「物の移動」は必ずしも制限されてないでしょう。

 イタリアのコロナ禍がすさまじい。
 死者が中国のそれを上回って、さらに増え続けている。
 死亡率8%と突出して高いのはなぜか。
 高齢化率の高さはEUで最高、日本に迫るほどだという。
 これとならんで原因に挙げられるのが医療体制の崩壊だ。患者が多すぎて医療の手が届かないというのだ。
 問題はさらにその先だ。
 《イタリアでは近年、医療費削減を進めてきた。病院の統廃合が進み、多くの医師がイタリアを離れた。医療体制の弱体化が、今回のウイルス封じ込め「失敗」で露呈した形だ。》(朝日新聞21日)
 これは他人事ではない。
 日本でも医療費削減で医療・保健体制はすでにお寒い状況になっている。

 高世が言うようにこれを機に「日本の医療、福祉のあり方」について少しでも改善が図られてほしい。

今日の産経ニュース(2020年3月22日分)

大関昇進確実に、朝乃山「自分の相撲を取り切る」 主な一問一答 - 産経ニュース
 「直近3場所・計33勝」という「大関昇進の目安」には「32勝」であと1勝とどかなかったとは言え
1)それなりに評価できる試合内容であった
2)一人しか居ない大関貴景勝が今回負け越しで来場所、角番。来場所でまた貴景勝が負け越すと大関がいなくなる
3)白鵬35歳、鶴竜34歳であり、年齢を考えるといつ引退してもおかしくない→そうなると横綱が居なくなる
と言う中、「33勝基準」にかたくななまでにこだわる選択肢はなかったと言うことでしょう。まあ、負け越しが即引退につながる横綱とは違い「大関からの陥落止まり」と言う点でも昇進決定はしやすかったでしょう。
 まあ白鵬鶴竜のすごさを認めた上でのことですが、「いくら横綱とは言え、年齢を考えたらいつ引退してもおかしくない力士が優勝争いってのは『若手は何をやってるんだ!』と歯がゆいですよ。若手に頑張ってもらわないと困る(NHKでの北の富士の発言の要約)」には俺も同感です。


首相、防大卒業式で憲法改正で自衛隊明記に意欲 - 産経ニュース
 九条改憲派の政治集会ならまだしも、防衛大卒業式ですべき発言でないことは明白でしょう。いつもながら安倍も呆れたバカです。


【花田紀凱の週刊誌ウオッチング】〈763〉文春スクープで森友問題再燃か - 産経ニュース
 さすがに花田は「安倍応援団メンバー」として安倍批判はしないまでも
1)「こんな遺書はどうでもいい代物だ」「遺書の内容が事実か分からない。佐川元局長にも人権がある」「遺族の提訴は因縁つけだ」などとは花田ですら言えないし
2)ましてや「文春記事の存在を無視すること」もできないわけです。


【昭和天皇の87年】「天皇の保障」で脅迫!? こうして憲法は“押し付け”られた - 産経ニュース
 「国民主権天皇は象徴にし、国家神道も止める(政教分離)。そう言う憲法にしないと『裕仁を訴追しろ』『天皇制を廃止しろ』つう米国世論や国際世論(ソ連や中国など)を抑えきれない。大体、今時、国王主権とか国教制度とか時代錯誤だ。明治憲法の大幅な改正は覚悟して欲しい」
 「天皇制廃止などの世論を押さえ込むために日本に軍隊の保有も認めない。これは日本だけでなくドイツ、イタリアも軍隊の保有は認めない方針だから別におかしくない。独立を回復したときに改憲して軍隊を持てばいい。GHQが支配してるのに軍隊があっても意味がないでしょ?」
というGHQ(米国)の主張は「脅し」ではなく客観的事実です。
 それが「脅しだ、不当だ」というなら「明成皇后(閔妃)暗殺の前科がある明治新政府」が「韓国併合条約をのまないとどうなるか分からない」と韓国皇帝に暗殺をほのめかした行為の方がよほど脅しでしょう。
 昭和天皇と側近連中もそうしたGHQの指摘を「全くその通りだ」「象徴として生き残れるなら天皇主権と国家神道は止めてもいい」と思ったから飲んだのであり、一方的に脅されたという話では全くない。
 大体「国王主権とか国教制度とか時代錯誤だ。新憲法ではそういうことは認めない」の何が問題なのか。産経は「今も天皇主権で神道が国教だったら良かった」とでもいうのか。
 軍隊保有禁止にしてもこれは日本だけではなくドイツやイタリアもそうです。問題は「イタリアやドイツは独立回復後に、国民世論も、国外世論も軍隊保有を支持したため、軍隊保有を禁じた憲法を改正し、再軍備が可能になった」が日本は「独立回復後に、国民世論も、国外世論も九条改憲による軍隊保有を支持しなかった*1」ために九条改正がされなかっただけの話です。GHQ云々ではなく「日本人多数派がした選択」、それが「自衛隊保有日米安保は認めるが九条改憲はしない」「PKOは認めるが、ベトナム戦争への韓国軍参戦、イラクフセイン政権打倒戦争への英国軍参戦のような戦闘行為はしない」という今の路線の訳です。そう言うと産経らウヨは今度は「GHQの洗脳ガー」「南京事件は、軍や天皇への嫌悪感を生み出し、天皇象徴化や憲法九条を国民に容認させようとしたGHQの捏造」などと言い出すから呆れますが。
 なお、マッカーサー憲法案がそのまま丸呑みされたという事実は全くありません。色々日本政府から異論や反論がありその結果「天皇象徴(国民主権)」「国家神道廃止」「軍隊保有禁止」という「GHQにとって絶対に譲れない物」以外についてはかなり日本側の要望が受け入れられている。
 例えばマッカーサー案では当初、貴族院の廃止を理由に「国会が一院制だった」のは有名な話です。これに対して日本側が「二院制の方が適切だ」と反論し、「衆参両院の二院制」になったわけです。そう言う意味でも産経流の「押しつけ憲法批判」は成り立たない。


【産経抄】3月22日 - 産経ニュース

甲府市の中学1年生、滝本妃(ひめ)さんは薬局でマスクを買いそびれた高齢女性の姿に胸を痛め、山梨県に手作りのマスク612枚を贈った。お年玉貯金から8万円を下ろし、材料費に充てたという。
・手の温もりを込めた一品。そこから漂う薫り高い人品。一陣の風が吹き抜けるような心地よさを覚えるニュースだった。

 けっきょく甲子園の「感動」というのは、組み体操の「感動」と同じようなものだと思う - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)のコメント欄に

アンドリュー・バルトフェルド
 山梨の女子中学生が自作のマスクを作ったことがNHKで放送されたということですが「どうもなあ」としか言えません。
 「お涙ちょうだい」が嫌いなのもありますが、行政の怠慢だったりデマに踊らされた面を放置しているなと思いましたので。
◆>アンドリュー・バルトフェルドさん (Bill McCreary)
 まああの件は、感心な中学生を紹介する記事というスタンスであり、あの中学生を責めるわけには行きませんが、行政の怠慢やデマ拡散が、マスク不足の側面があるわけで、そういったことを前提としておかないとどうしようもないですね。

という批判コメントがありますが俺も同感ですね。中学生の善意はすばらしいですが、「どうもなあ」ですね。産経のように美談にしていいのか。


【主張】露大統領の任期 「終身独裁化」を危惧する - 産経ニュース
 確かにプーチンの政治手法には「立憲主義(法の支配)*2」「民主主義」と言う点で問題はあるのでしょう。今回の「任期制限の廃止」にしても「対立候補を叩き潰し、異論が出ないようにしてからやった」と言う面はあるでしょう。
 しかしそれならば我が国の安倍の「集団的自衛権容認」「検事長定年延長問題」「自民党総裁任期延長(そしてその後の石破冷遇)」「河井妻参院選擁立を強行しての溝手氏*3潰し」「モリカケ桜を見る会疑惑」はどうなのか。自民党総裁任期延長など「(石破*4元幹事長以外の)対立候補を叩き潰し、異論が出ないようにしてからやった」と言う面(党内民主主義の否定)はあるでしょう。
 溝手氏潰しも、過去(安倍が無役時代)の「谷垣*5総裁を無視して勝手なことをしないで欲しい。首相をやめて、無役になった過去の人間が何様か」という趣旨の溝手発言を根に持った安倍が私怨で実行した無茶苦茶極まりない物(これまた党内民主主義の否定)です(選挙に無理があったことが、この件の遠因ではないかという気がする(河井案里の不祥事) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学))。
 「集団的自衛権容認」「検事長定年延長問題」も従来の政府解釈をろくな議論もなく変更しました。しかも「お手盛りとは言え審議会をつくり、国会審議もやった集団的自衛権容認」はまだしも「検事長定年延長問題」にいたっては野党の追及があるまでは、定年延長についてまともな説明はせず、野党の追及「従来の政府見解と違う!」でぼろが出始めると「口頭決裁で解釈変更をやった。口頭決裁なので公文書がない」と強弁。野党から「重要な決定は公文書を作成することが法律*6で義務づけられている。従来の法解釈変更は重要な決定ではないのか?。内閣自ら違法行為をしたのか?」と問い詰められると「とにかく公文書は作成してない」と事実上の答弁不能になる酷さです。どう見ても安倍の行為「集団的自衛権容認」「検事長定年延長問題」は「立憲主義(法の支配)」に反する。
 「モリカケ桜を見る会疑惑」にいたっては「立憲主義に反する」以前に「税金や国有地の私物化」で「背任(森友)」「公選法違反(桜を見る会)」という犯罪行為に該当する疑い濃厚です。
 そうした安倍を産経が支持してることはどうなのか。 
 そうした安倍の政治手法に「立憲主義(法の支配)に反する」という批判があり、「安倍の破壊した立憲主義(法の支配)を回復する」として

立憲民主党 | 立憲民主党はあなたです。
立憲デモクラシーの会
市民連合 | 安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合

などの団体が出来ていることをどう考えるのかという話です。もちろんこれは「産経は立憲主義(法の支配)を理由にプーチンを批判するな」ではなく「産経は立憲主義(法の支配)を理由に安倍も批判しろ」ですが。
 勿論産経が「安倍首相はプーチンとは違う。首相の行為は立憲主義(法の支配)に反しない。立憲民主党、立憲デモクラシーの会などの批判は言いがかりだ。モリカケ桜を見る会も犯罪ではない。首相は潔白だ」と強弁するだけでしょうが。
 安倍の最大の問題点は俺は「極右反動性(9条改憲河野談話否定論など)」よりも「難しい言葉を使えば(?)」、「立憲主義(法の支配)の否定」、もっと平たく言えば「政治の私物化」だろうと思っています。ここまで酷い首相は歴代自民党には居ない。
 「金脈問題での田中*7首相辞任」「リクルート疑惑での竹下*8首相辞任」「佐川急便疑惑での細川*9首相辞任」「故人献金疑惑、小沢幹事長・西松疑惑での鳩山*10首相辞任」を上回る酷さが「モリカケの安倍」といっていいでしょう(ただし田中辞任についてはいわゆる狂乱物価(ハイパーインフレ)、竹下辞任については消費税導入問題(当時の国民世論は大多数が導入に反対)、細川辞任については社民党、さきがけの政権離脱を招いた国民福祉税騒動、鳩山辞任については社民党の政権離脱を招いた福島*11少子化担当相更迭といった要素もありますが)。
 田中や竹下、細川や鳩山の辞任を考えれば安倍はとっくに辞任しているべきです。
 しかも安倍は田中や竹下ほど有能ではない。田中の「日中国交正常化」のような批判派からも評価されるような業績も勿論ない。
 にもかかわらず長期政権となっていることに多くの人間が危機感や怒りを持ってるわけです。

*1:とはいえ自衛隊保有は容認されたわけですが

*2:産経はこの文章で「法の支配」と言う言葉は使っても「立憲主義」と言う言葉は使いませんが、通説的見解では「法の支配=立憲主義」です。たぶん産経が「立憲主義」と言う言葉を使わないのは「立憲主義の回復」を主張して安倍批判する団体(立憲民主党、立憲デモクラシーの会など)への敵意があるからでしょう。

*3:第一次安倍内閣国家公安委員長

*4:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*5:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相自民党総裁、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)を歴任

*6:行政手続法だったかと思います。

*7:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*8:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*9:熊本県知事、日本新党代表を経て首相

*10:細川内閣官房副長官新党さきがけ代表幹事、民主党幹事長などを経て首相

*11:当時、社民党党首

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年3/21分:天を回せの巻)

加藤健の「天を回せ! ロビー活動で挑む」 : 反日外国人の無法を許すな!

 先日チャンネル桜人気討論番組『闘論!倒論!討論!』に出演し、「最高裁判決によれば日本政府に影響を及ぼす政治活動*1は外国人に認められない」と解説しました。

 もちろんデタラメな解説です。
 つうか、この解説だと「日本国籍を取得してない外国人(日本国籍を取得していない在日チベットウイグル人)」が「日本政府は中国政府をもっと批判せよ、習主席の訪日など受け入れるな」などと言うことは許されないことになるわけですが、そう言う理解で「反中国ウヨ・加藤健」的にいいんでしょうか?
 そう聞かれたら加藤はどう答える気なのか。「その通りです。そんなことは法的に許されない。ペマ・ギャルポ氏のように日本国籍を取得してからそういうことはやりなさい」と回答するのか(多分違うでしょうが)。
 もちろんこういう馬鹿なことを加藤が言うのも「クルド難民が入管の処分に抗議」「在日朝鮮人朝鮮学校無償化除外に抗議」などといった「加藤が問答無用で否定したい外国人の政治活動」しか頭に置いてないというバカが加藤だからです。
 もちろん「国政選挙権、被選挙権」は外国人には認められていませんが「デモ」や「官庁、政治家への陳情」まで含む「政治活動」も否定されてるなんて事はありません。安倍ですらそんな無法なことを言ったり、やったりはしないでしょう。

*1:そもそも「日本政府に何の影響も及ぼさない政治活動」の方が珍しいでしょう。日本国内において「日本政府以外を対象にする政治活動」も少ないでしょう。