今日の産経ニュースほか(コロナ問題以外:2020年5月22日分)(主として黒川賭け麻雀問題)

旧民社委員長、塚本三郎氏が死去 - 産経ニュース
 「まだ生きてたのか。とっくに死んでると思ってた」というのが率直な感想です。
 1927年 - Wikipediaによれば、塚本と同じ「1927年生まれの政治家」では三塚博*1(2004年死去)や 金泳三元韓国大統領(2015年死去)がいますが彼らは既に故人ですからね。まあ旧民社もとっくの昔に消滅したし、完全に過去の人です。
 それにしても産経ですら「国家基本問題研究所理事頑張れ日本!全国行動委員会愛知県本部顧問」(塚本三郎 - Wikipedia参照)という塚本の極右ぶりには触れないでごまかしています(さすがに民社党消滅後、自民入りしたことには触れていますが)。旧民社党所属議員時代から、塚本はまともではありませんでしたが、晩年は国家基本問題研究所理事、頑張れ日本!全国行動委員会愛知県本部顧問という「絶句するしかない姿」に転落していたわけです。さすが「非常識極右」西村真悟(父親・西村栄一民社党書記長、委員長を歴任)、名古屋市長・河村たかし春日一幸の元秘書)や特定失踪者問題調査会代表・荒木和博、つくる会会長・高池勝彦などが所属していた政党だけのことはあります。この「非常識極右ぶり」で「民社党」を名乗れる神経も理解しがたいものがあります。


塚本先生の訃報に接して : 頑張れ日本! 全国行動委員会 愛知県本部

 民社党書記長時代の鄧小平に民主主義の何たるかを説教した話は圧巻でした。

 吹き出しました。トウも「ピノチェトクーデターを賛美した奴が何を抜かしてるのやら」と心の底から呆れていたでしょう(塚本三郎 - Wikipedia参照)。


宣言下で賭けマージャン4回、朝日社員認める - 産経ニュース

 朝日新聞社は21日、東京高検の黒川弘務*2検事長とのマージャンに参加した50代男性社員が同社の聞き取りに、緊急事態宣言下で計4回、現金を賭けてマージャンをしたと認めたと発表した。
 同社広報部によると、社員は5月1日と13日のほか、4月13日と20日にも都内の産経新聞記者の自宅で、産経記者2人や黒川氏と現金を賭けてマージャンをしたと説明。
 この3年間に4人で月2、3回程度の頻度でマージャンをしており、1回の勝ち負けは1人あたり数千~2万円程度だったと話しているという。社員は平成29年から編集部門を離れ、黒川氏の定年延長など一連の取材・報道には関わっていないとしている。
 同社広報部は「緊急事態宣言中だったこととあわせて社員の行動として極めて不適切であり、皆さまに不快な思いをさせ、ご迷惑をおかけしたことを重ねてお詫びします。取材活動ではない、個人的な行動ではありますが、さらに調査を尽くし、社内規定に照らして適切に対応します」とコメントした。
産経新聞社は記者の取材過程における不適切な行為について調査を進めており、事実関係が確定した段階でさらに詳細な内容を紙面などを通じて公表する方針です。

 調査結果について、いつ産経から公式発表が正式になされるのかが問題です。


【主張】賭けマージャン 自覚を欠いた行動だった - 産経ニュース
【産経抄】5月22日 - 産経ニュース

【主張】賭けマージャン 自覚を欠いた行動だった - 産経ニュース
 本紙記者2人が、取材対象者*3を交えて、賭けマージャンをしていたことが社内調査で判明し、謝罪した。
 取材過程に不適切な行為があれば、社内規定にのっとり、厳正に処分する。取材のためと称する、不正や不当な手段は決して許されない。

【産経抄】5月22日 - 産経ニュース
 確かに現場の記者は、取材源の人物から情報を得るために、あらゆる手立てを講ずる。担当する検事の趣味の登山に、早朝から付き合う*4囲碁が好きな捜査官に合わせて猛勉強して、有段者になった記者を知っている。
▼とはいえ、文春報道が事実なら今回は、記者として守るべき矩(のり)を踰(こ)えたといわなければならない。密閉空間で4人が長時間にわたって向かい合うのは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言をないがしろにする行為だ。賭けマージャンは賭博罪に問われる可能性もある。
検察庁法改正をテーマにした小紙の先週のコラムで、「黒川氏に『検事の本懐』を聞いてみたい」と書いた。「記者の本懐」とは何か。自らに問わなければならない、深刻な事態である。

 とした産経がこの記者を懲戒処分するのかどうかがまずは注目されます。週刊文春の取材に対して「ノーコメント」で逃げた産経では期待できませんが、さすがに「賭け麻雀などたいした問題ではない」とは居直れなかったわけです。
 ちなみに「相手に接近するために囲碁」云々といえば

大久保利通 - Wikipedia
・趣味は囲碁。藩主・島津斉彬の死去(1858年)の後に、碁好きの島津久光(斉彬死後の事実上の藩主、斉彬の弟)に接近するために碁を学んだといわれるが、それ以前の嘉永元年(1848年)の日記に碁を三番打って負けたとの記述があり、損得を抜きにして好きであったと思われる。また大の負けず嫌いで、対戦相手に当り散らすようなことはなかったが、碁で負けたときは露骨に機嫌を悪くした。
大隈重信*5
「(碁に関しては)岩倉*6と大久保*7は両人ともなかなか上手であった。どちらかと云うと大久保の方が少し上手であった。ところが大久保は、激し易い人であったので、岩倉はその呼吸を知って居るから、対局中常に大久保を怒らせて勝ちを取った」
「道楽の少ない男で、碁が一番大好きであった。大久保は碁に負けると厭な顔をするけれども、決してその場では腹を立てない。併し家に帰ると家人や書生に当り散らしたそうだ。ナンでも碁に負けて帰ると、玄関から足音が違ったという評判であった」

というエピソードがあります。まあ、当時の武家社会では「囲碁は武士のたしなみの一つ」だったという点に注意する必要がありますが。

*1:中曽根内閣運輸相、竹下内閣通産相、宇野内閣外相、自民党政調会長(海部、宮沢総裁時代)、幹事長(河野総裁時代)、橋本内閣蔵相など歴任

*2:松山地検検事正、大臣官房長、法務事務次官、東京高検検事長など歴任

*3:黒川検事長のこと

*4:そこまでするのは完全に癒着だと思いますが。

*5:参議、大蔵卿、第1次伊藤、黒田、第2次松方内閣外相、首相など歴任

*6:参議、右大臣を歴任

*7:参議、大蔵卿、内務卿を歴任

高世仁に突っ込む(2020年5/22日分)

文春スクープに見る検察と新聞のなれ合い - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 なれあってるのは「検察、警察と記者クラブ」だけではなく、特に有名なのが「テレビの許認可権限を持つ総務省(旧郵政省)とテレビ局」「大手芸能事務所(例:ジャニーズ事務所)とテレビ局」「政治家と番記者(特に悪名高いのがその関係を隠そうともしなかった読売のナベツネ(中曽根番記者)と中曽根*1元首相)」でしょうが、それはともかく。

 新聞、テレビなどのメディアが、こうした関係を清算しないと、権力の闇に関するスクープはもっぱら雑誌から*2という情けない、そして民主主義にとって危うい事態が続くのではないか。 

 まあ、「なれあいはよくない」「それではなれあった相手に対して批判的な報道なんか出来ない、それでいいのか」つう部分だけ見れば高世の主張は正論です。
 しかし「家族会、巣くう会となれ合って、特定失踪者という明らかなデマ(既に国内で40人近く発見、全て北朝鮮など関係ない)すら批判できない高世」が「自分の醜態を棚に上げて」よくもこんなふざけたことがいえたもんです。
 あるいは高世が書いた著書『神社は警告する:古代から伝わる津波のメッセージ』(2012年、講談社)は『神社本庁の組織購入を狙ったいわゆる提灯本』であり『神社本庁と高世のなれ合い』ではないのか。
 高世の『北朝鮮問題での酷い言動』とそれに対する批判については
これじゃあ「ジャーナリスト」でなくて「反北朝鮮活動家」だ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
そういう例を出すのなら、拉致問題だってやっぱり金(対価)次第じゃないか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
を紹介しておきます(なお、小生も過去に色々とそうした高世批判を書いています)。
 また、高世の『神社は警告する』については、俺は
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「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(7/30分:高世仁の巻)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ
『神社は警告する』が出ました! - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 「神社は、浸水線のぎりぎりで助かっていたんです」

 ただの偶然だろ、津波でぶっ壊れた神社もあるんじゃないの?としか思わないが。ま、高世のことだから「過去の経験からそうなるように神社が建てられてたんです(さすがに神主の超能力でわかった、神道ってすごいとかそこまでひどくないだろう)」と言い出すのだろう。神社本庁から金でももらってるのかとか「神社本庁の組織購入目当ての出版か(まあ、こんなトンデモ本で神社はすごいとか神主に言われてもどん引きだが)」と疑いたくなる(今後詳しく説明するそうだ)。でもそれって証拠がないと「ただの仮説」でしかないし、「何故そうしたことが外部どころか、神社関係者にすら伝わらなかったのか」「だったらそもそも浸水線のぎりぎりどころか、絶対に津波が来ない高台に建てるんじゃないの?」などといった当然の疑問に高世は答えられるのか?。TBS「報道特集」の企画を講談社で書籍化したそうだが、TBSも講談社も社員にバカしかいないのか?
 それはともかく高世は北朝鮮商売だけじゃ食ってけなくて、こういうこともやるんですねえ。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(9/30分:高世仁の巻)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ
靖国ではなく千鳥ヶ淵を - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 去年『神社は警告する』(講談社)という本を書いた私は、日本列島における神社の伝統と神道を高く評価しているが、靖国神社だけは「日陰」の存在としてありつづけるしかないと思う。

 そういう切断処理はやめた方がいいと思いますよ。靖国も日本の神社の一部、それも「非常に大きな一部(経済力とか政治力とかの面で)」なんですから。靖国は「日本神社の異端児だ、以上」ですむわけがない。それですむんだったら「中国共産党は偉大だ、ただし文革は除く」とか何でもありになってしまう。靖国は「ただし」の一言で済む話じゃないでしょう。
 「戦前を礼賛する靖国の存在は今の日本では認められない」「過去の日本の戦争について神社界は反省が足りなかった、つくる会教科書支持などの恥ずべき過去を謝罪したい」などと神社本庁が反省表明して正式に靖国を廃止でもするならともかく、存続させながら「日陰の身にしたから解決」ってわけにはいかないでしょう。大体都心の一等地にあんなでかい神社があるのを廃止もしなければ「交通の不便なド田舎(例:秩父や群馬、栃木の山の中とか)に移転もしない」でどーすれば「日陰の身」になるのかさっぱりわかりませんが。首相が参拝しなきゃ「日陰の身」って話じゃないでしょう。
 つうか「伊藤律の存在を消そうとした日本共産党がどーのこーの(後で触れます)」言いながら「神社界は靖国の存在を消せばいいんだ(廃止するという意味ではない)、過去の戦争礼賛を反省しなくてもいいんだ」って自分の言ってることが変だと高世は思わないんですかね。 

で批判しています(正直、高世も、大して儲からなかったらしいこの本の出版は既に黒歴史扱いしているふしがありますが)。
1)巣くう会、家族会による「フジテレビのウンギョンさんインタビューバッシング」「週刊金曜日ジェンキンスさんインタビューバッシング」「田中均バッシング(そして外務省からの追放*3)」「特定失踪者デマ」などの無法、
2)そしてそんな無法をマスコミも与野党もろくに批判せず『政治や報道の方向性が巣くう会、家族会言いなりにゆがんだこと(例:1)小泉訪朝による『日朝国交正常化とのバーター取引による拉致解決路線』が巣くう会、家族会に屈服した廃棄され、制裁路線に変更、2)安倍が突如、ポスト小泉の有力候補として浮上)』を批判した高嶋伸欣氏の著書のタイトルは『拉致問題で歪む日本の民主主義』(2006年、スペース伽耶)ですが

拉致問題それ自体が民主主義をゆがめたのではなく、拉致問題を不当に政治利用した家族会、巣くう会が民主主義をゆがめたのでタイトルがややミスリーディング。『拉致被害者家族会(及び巣くう会)が歪める日本の民主主義』が本当は正しい。

と言う点を除けば俺は「大筋では高嶋氏の巣くう会、家族会批判」には同意します(この本については俺は購入して持っています)。
 また「蓮池本については購入していませんが(ただし図書館や本屋で斜め読みはしました)」、蓮池透拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(2015年、講談社)も高島氏と似た認識で、安倍*4、巣くう会、家族会を批判しています。
 実際、『全てを家族会のせいには出来ませんが』、家族会が安倍を持ち上げなければ、奴は首相にはならなかったでしょう。
 安倍が「拉致で成り上がる」までは小泉政権下での有力政治家は「福田*5官房長官と谷垣*6財務相」でした。
 安倍が首相にならなければ、モリカケ桜を見る会検察庁定年延長問題など起こるわけもない。
 日韓関係もここまで悪化しないだろうし、新型コロナも蔓延せずに済んだかもしれない。
 もちろん『拉致問題で歪む日本の民主主義』といっても、2006年時点で、高島氏が『モリカケ桜を見る会などを想定しているわけもない』ですが、2006年時点から酷かった「家族会の安倍持ち上げ(安倍がポスト小泉の有力候補の一人として浮上し、実際に首相に就任)」については

 安倍の慰安婦否定論(2006年時点で奴がそう言う男だと言うことは明白)が世間に広く流布したり、官房副長官時代の『NHK慰安婦番組潰し』に見られるような安倍のメディア恫喝が安倍が出世することでより酷くなり*7、民主主義がゆがむと共に、それでも家族会が安倍を支持し続け、安倍批判派をいたずらに敵視することで、あきれ果てた安倍批判派(良識派)が家族会から距離を置き、拉致問題が風化することを危惧する(俺の要約)

として危惧の念を表明していました。
 また、いわゆる「小泉*8郵政選挙」で皮肉にも『衛藤晟一』『平沼赳夫*9』『古屋圭司』ら拉致右翼議員*10が「郵政民営化反対だったため」に自民離党に追い込まれ、刺客候補まで送られたこと*11についても、高島氏は

・平沼らが拉致議連所属議員ということはメディアの多くは全く取り上げず、郵政民営化反対議員として、『改革派・小泉の敵』としてのみ描き出したこと
小泉首相による『平沼ら拉致右翼議員の自民党からの事実上の追放』について、『盟友のはずの安倍』が何も出来なかった無能さ
・こうした平沼らへの『改革派・小泉の敵』というメディアの報じ方について、家族会、巣くう会が何一つ対抗できなかったこと*12

をあげ

・『郵政選挙での平沼ら拉致右翼議員の離党劇』は拉致の風化を象徴する出来事であり、また安倍の無能さを象徴する出来事ではないか

という危惧の念を表明していました(これについては郵政国会 - Wikipedia郵政造反組復党問題 - Wikipedia参照)。
 実際「2006年(高島著書の刊行年)から現在(2020年)」にいたるまで『高島氏の危惧』はどんぴしゃり、いつまで経っても拉致の解決の見通しは立たず、それどころか拉致は風化し、そして安倍が首相として「民主主義をゆがめる無法(例:今回のスキャンダルで辞任したとは言え黒川の無茶苦茶な定年延長)」をやる惨状です。
 で、高世には高島氏や俺のような『拉致被害者家族会が歪める日本の民主主義』という認識はないのか。
 2006年時点で『拉致被害者家族会が安倍持ち上げや無法な田中均バッシングなどで歪める日本の民主主義』『このままでは拉致被害者家族会にすり寄ってる来るのは西岡力・巣くう会会長、島田洋一・巣くう会副会長など、ウヨばかりになり、良識派は家族会を見すててしまう。家族会は巣くう会と縁切りすべきだ』という「先見の明を示した高島氏」に対し、2020年の今になっても巣くう会、家族会持ち上げしか出来ない高世本人が『明らかに人として劣ってる』という認識はないのか。
と高世を問いただしたら
1)しどろもどろになるか
2)『俺は巣くう会や家族会が日本の民主主義をゆがめたと思ってない、高島の主張には賛同しない』『仮にそうだとしても、俺には関係ない(お前も巣くう会や家族会を持ち上げただろ、高世!)』などと強弁のどっちかなんでしょうねえ。
 いつもながら思うことですが高世も呆れたクズです。奴が会社ジンネットを潰したことは「本当に良かった」と思うし、そういう「クズさ」がボディブローのように効いたこと(まともな人間は高世のクズさに呆れて縁切り)も会社倒産の一因ではないかと思いますね。

*1:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*2:リクルート事件と森友疑惑は朝日新聞のスクープなので、高世が言うほど新聞も馬鹿にしたもんではありません。

*3:田中均追放劇の成功が安倍の『モリカケでの官僚への虚偽答弁強要』『黒川検事長定年延長』といった無法を助長したことは明白でしょう。

*4:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*5:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*6:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相自民党総裁、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*7:実際、安倍政権下において、安倍の恫喝による『NHKクロ現』キャスター国谷裕子降板、『テレ朝報ステ』キャスター古舘伊知郎降板が起こります。

*8:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相

*9:村山内閣運輸相、森内閣通産相小泉内閣経産相たちあがれ日本代表、日本維新の会代表代行、次世代の党党首など歴任

*10:ただし郵政離党組には野田聖子小渕内閣郵政相、自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)、第四次安倍内閣総務相など歴任)、堀内光雄(宇野内閣労働相、橋本内閣通産相自民党総務会長(小泉総裁時代)など歴任。富士急行オーナー)のような『拉致右翼』ではない議員もいました。

*11:もちろんそれら郵政離党組の多くは復党し、たとえば衛藤(現在、第四次安倍内閣少子化等担当相)、古屋(第二次安倍内閣国家公安委員長自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代))は安倍政権下で閣僚など要職につきます。当然、刺客候補の多くは「使い捨て」になりました。

*12:ただしこれについては1)『田中均氏をいたずらに敵視した家族会、巣くう会』が『郵政反対派を敵視する小泉』に酷い目(家族会、巣くう会が持ち上げる衛藤、平沼、古屋の自民党追放)に遭わされても同情しない、2)郵政選挙での悲劇、不遇を嘆くのなら、自分たちが酷い目に遭わせた田中氏のことを少しは考えて謝罪したらどうか、と言う趣旨のことを高島氏は書いています。俺も同感です。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年5/21分:荒木和博の巻)

賭け【調査会NEWS3268】(R02.5.21): 荒木和博BLOG

 参加者の中には20歳の大学生もいましたが、彼からすれば小泉訪朝・5人の帰国のときはまだ2歳くらいです。

 荒木と一緒にズーム会議など俺なら「御免被ります」がこの「20歳の大学生」て右翼活動家なんでしょうか?

 ですから私たちはもう一度初心に返って、これまで知らなかった一人ひとりに伝えていく努力をしなければならないと、議論をしていて痛感しました。

 やれやれですね。
 そもそも「小泉訪朝(2002年、今から約18年前)の頃幼くて、今は20代」なんて人間に拉致を知らせなくても「小泉訪朝時は中学生(13歳)以上だったので、それなりに知っています。小泉首相の記者会見もテレビで見ました」などという「30代以上の人間」が知っていれば「拉致の解決」と言う意味では何の問題もありません。
 なぜなら現在、20代の人間は日本社会において通常、大した役職に就いていないからです。
 政界であれ、官界であれ、財界であれ、学問の世界であれ、芸能界、スポーツ界であれ、どこであれ、それなりの役職(地位、立場)に就いている人間は「一部の例外を除いて」ほとんど「30代以上」であり、そうした人間は「2002年当時は中学生以上の年齢」でリアルタイムで小泉訪朝を見ており、そうした人間が拉致について知っていれば、拉致被害者救出と言う意味では何の問題もない。
 大体、荒木らの運動に人が寄ってこないのは「荒木ら巣くう会一味」の「非常識極右ぶり(拉致解決のために九条改憲が必要と言い出す)」や「デマ屋ぶり(特定失踪者デマ)」に呆れているからです。
 そうした「非常識極右ぶり」や「デマ屋ぶり」を是正しない限り、荒木がどんなに宣伝したところで、荒木らと付き合うのは同類の「非常識極右」「デマ屋」しかいません。ズームだのYouTube動画だのと言う宣伝方法が問題なのではない。
 そしてどんなに社会から見すてられようとも、拉致が風化しようとも荒木ら巣くう会は「非常識極右」「デマ屋」という部分を是正することなど出来ないでしょう。結局、荒木ら巣くう会には「衰退と忘却、風化の一途」と言う道しか残されていません。

 いわゆる「対日有害活動」が明らかになれば、これまた悪い例えですが、空気感染のようなもので、新聞もテレビも皆が報道し、多くの人に爆発的に拉致問題への関心を高めることができるはずです。何なら賭けても構いません。

 「黒川検事長の賭け麻雀などではなく、マスコミが北朝鮮の対日有害活動(スパイ活動のこと?)をもっと宣伝すれば拉致への関心が高まるのに」だそうです。
 やれやれですね。
 1)拉致への国民の関心が低下していること
 2)そして、その状況を打開する展望も方策も荒木ら巣くう会には何一つなく、このように愚痴ることしか出来ないこと
を事実上認めて恥ずかしくないんでしょうか?
 マスコミに「黒川の賭け麻雀より北朝鮮拉致でも報じろ」などと逆ギレし、こんな責任転嫁をしたところで何がどうなるものでもないでしょうに。

黒坂真に突っ込む(2020年5月21日分)

黒坂真
 共産主義者は昔から、宣伝、扇動を重視します。

 吹き出しました。なら黒坂らウヨが宣伝をしてないのかといったらそんなことはないわけで「アホか」ですね。
 政治運動をするには支持者を増やさないといけないわけで、共産党に限らず、どこの政治勢力だって宣伝はします。

黒坂真
 日本共産党本部の皆さん。台湾が中国とは別の国家として存在する事を日本共産党が認めたら良いですね。
志位和夫
 日本共産党は、WHOへの台湾のオブザーバー参加は当然と考えます。感染症とのたたかいはグローバルなものであり、地理的な空白があってはなりません。

 「そんなことをしたら中国との断交は不可避」「台湾と国交結んでる国なんて全部で15か国*1しか存在しない」「G7*2G20*3など有力諸国は台湾と国交なんか結んでない」ので日本共産党もさすがにそんなことは認めないでしょうがそれはさておき。
 別記事高世仁に突っ込む(2020年5/16日分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログでも書きましたが、「蔡英文がWHO参加を独立論に利用しようとしている」以上、「オブザーバー参加」は全然「当然」ではありません。
 中国も「独立論に悪用しなければオブザーバー参加は認める」としており、実際、馬英九総統時代はオブザーバー参加していたことは浅井基文先生の記事
WHO総会:米中対立?|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページが指摘しています(いずれ浅井先生も志位氏批判記事を書くかと思います。その時は紹介する予定です)。
 そうした事実を「故意に無視」*4し「オブザーバー参加は当然」という志位委員長には心の底から失望しました。とはいえ、それでも「他野党よりはマシ」と思うので消去法で支持しますが。それにしても黒坂も「ミニ野党の共産党」ではなく「自民、公明と言った与党」に「台湾が中国とは別の国家として存在する事を認めること」を求めたらどうなのか。与党に求めないことをミニ野党に求めたあげく「そのようにしないのは中国へのへつらいだ」と言い出すのだからいつもながら呆れます。「共産党の中国へのへつらい(?)」より「自民、公明の中国へのへつらい」をまず先に問題にしたらどうなのか。

黒坂真リツイート
 日本共産党本部の皆さん。医学者に米中協力の見通しを質問してどうなりますか。願望を答えるしかない。
志位和夫
共産・小池*5議員「かつてはポリオ、天然痘で米ソが協力した。(ボーガス注:コロナ問題で)米中が対立しているのは問題だ。国際協力をどう考えるか」
尾身諮問委会長「政治的な損得をおいて、ヘルスのために団結することが重要だ。日本政府はリーダーシップをとってほしい」

 言ってる意味がさっぱり分かりません。医学者に『米中協力した方がコロナ予防にもつながると思うがどうか』と聞き、『私もそう思います。日本政府も米中協力促進のためにリーダーシップをとってほしい(まあそれ以外の回答は普通ないでしょうが)』という回答を得ることには充分意味があるでしょう。 
 そもそも小池氏は『米中協力の見通し』なんか質問してない。『米中協力すべきではないか』という『あるべき論』を質問してるわけです。
 とはいえ、さすがの黒坂も「対立して何が悪い、コロナ予防に悪影響などない」とはいえないようです。もちろん「反中国・親米」黒坂の立場では「対立はコロナ予防に逆行するが、全て中国が悪い」という話になるわけですが。

黒坂真が池内さおりをリツイート
 池内さおりさん。御指摘のような貧困は、労働者の祖国ソ連では国が責任を持って解決しているので根絶された、という話だったのです。宮本百合子スターリンソ連の欺瞞を告発したジイドを「こわれた鏡」と徹底批判する評論を残しています。
◆池内さおり*6が Chakinをリツイート
 そう思います。
 本来、政府が行うべきことの怠慢により、ご飯にさえ困る子どもたちや、母子世帯などの孤立と貧困が生み出されている…。
 根本的に政治の責任を問い、変えていかなければならないと共感します。コメントありがとうございます!これからも真摯に向き合い続けます。
◆Chakin
 子ども食堂を善意の方の寄付やクラウドファンディングで賄ったりとか本来なら政府がきちんとするべきだし子ども食堂が無くてもいい社会にするのが政府の役目だと感じている。正直共産党ってイメージ良くなかったけど真摯に日本を考えてくれてると思った

 いつもながら「貧困問題をどう考えるか」ではなく「どう日本共産党に因縁を付けるかしか考えてない」上にその因縁ネタが「フルシチョフスターリン批判前までは日本共産党スターリンに批判的でなかった」とはどんだけバカなのかと心底呆れます。

黒坂真
 推測ですが、昨年ぐらいから不破氏は影響力を失ったようです。不破氏が行った路線転換が否定されてきましたから。

 「不破氏が行った路線転換」=「不破委員長時代の日中両党関係回復(1998年)」、「路線の否定=ウイグル問題、香港デモ問題での最近の中国批判」のようですが、まあ、「デマカセもいい加減にしろ」ですね。
 もちろん「地位的には一常任幹部会委員(建前上は志位委員長、小池書記局長より下の立場)」「高齢であり、若かりし頃に比べれば当然、バリバリやってるわけではない」とはいえ「常任幹部会委員」と言う役職に就く人間(それも委員長、議長経験者)を、志位委員長らが公然と無視するわけもないでしょう。
 大体、1998年の党関係回復当時も別に「中国べったりではない」でしょうし、現在においても「文革時のように党関係が断絶したわけではない」。
 なお、1998年と言えば前年(1997年)に「文革当時の最高幹部の一人・鄧小平」が死去しています(鄧小平自身はむしろ文革では打倒される側でしたが)。トウの死去で分かるように文革時の最高幹部があらかた亡くなったり、存命でももはや「過去の人間」になったからこそ「関係は回復した」のでしょう。中国共産党としても「文革時の幹部」を気にする必要がなくなった。

 

*1:ツバル、パラオマーシャル諸島ナウルスワジランドグアテマラ、セントクリストファー・ネイビス、セントビンセント・グレナディーンニカラグア、ハイチ、パラグアイベリーズホンジュラスセントルシアバチカン市国

*2:米英仏独伊、カナダ、日本

*3:G7諸国(米英仏独伊、カナダ、日本)プラスBRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)、メキシコ、アルゼンチン、オーストラリア、韓国、インドネシアサウジアラビア、トルコ、EU

*4:まさか知らないわけではないでしょう。知らないならそれはそれで問題ですが。

*5:共産党政策委員長、副委員長などを経て書記局長

*6:衆院議員。日本共産党中央委員

今日の産経ニュースほか(コロナ問題:2020年5月21日分)

「 現行法でウイルス第二波を防げるか 」 | 櫻井よしこ オフィシャルサイト
 いつもの「緊急事態条項・改憲」という火事場泥棒発言ですが、
1)休業補償について、改憲案に何も書かないのでは到底国民の賛成が得られるとも思えない(しかしどう見てもよしこらには書く気がない)
2)(安倍批判派の小生としては『なんとも微妙な気持ち』ですが)、台湾、韓国と違い、無為無策で後手に回った上に、『国民に外出自粛を訴える』以外にはPCR検査も増やさずろくな対策をとってないにもかかわらず、公式発表データを信じる限り、一時期の感染爆発を脱した(もちろん第二波はあり得るが今のところは第二波は来てない)とみられる
3)(それをどう評価するかはともかく)多くの日本人は不要不急の外出を避け、事業者も「一時休業」「テイクアウトや通信販売のみ」「営業時間の短縮」など行い、何もコロナ対応しなかった人間は皆無
ということで今ひとつ迫力のないよしこです。


【産経抄】5月21日 - 産経ニュース

 テニス*1、サッカー*2ラグビーなど、欧米発祥のスポーツはカタカナ表記が普通だが、野球だけは漢字が定着した。

 確かに野球以外では「海外発祥のスポーツで漢字表記が定着している」というと「卓球」「(マイナースポーツですが)水球」ぐらいしか思いつきません。

「ぼくは夏の高校野球は藪(やぶ)入りだと思っている」。
 高校野球を愛してやまなかった作家*3阿久悠は小紙にこう書き残した。
「日本中に散らばっている人々が八月の何日間かを甲子園に集まり、郷土愛を意識する」。
 新型コロナウイルスは、日本人にとって大切な夏の風物詩を中止に追い込んだ。

 ということで夏の高校野球の中止が正式に発表されました。

*1:漢字だと庭球

*2:漢字だと蹴球

*3:むしろ作詞家だと思いますが。

高世仁に突っ込む(2020年5/21日分)

100年前の「スペイン風邪」流行の教訓 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 「100年前のスペイン風邪」については小生もスペイン風邪(1918~1920年)での著名人の死去について(追記あり) - bogus-simotukareのブログで以前触れています。

 2年間で米軍はインフルエンザで57,460人の死者を出した。第一次大戦での米軍の戦死者が50,280人だから、戦争より犠牲者が多かったのだ。

 ちなみに「話が脱線します」が、そして「豆知識」ですが「戦死より病死の方が多い」と言えば、

脚気をめぐるお話(その2) | 株式会社ファンペップ
 日清戦争(明治27~28年)では4万人を超える兵士が脚気に罹り脚気による病死者が4千人以上(死亡率10%)に昇るほどの蔓延でした。
 陸軍省医務局の公式記録では、「我軍ノ脚気患数ハ総計4万1431名……全入院患者ノ約四分ノ一」を占め、「銃砲創(戦傷者)1ニ付キ(脚気罹患者は)実ニ11.23」、戦死者977人に対して脚気による死亡者は4,064人であり、「古今東西ノ戦役記録中殆ト其ノ類例ヲ見サル」と書かざるを得ない惨状でした。

軍医森林太郎と脚気
 明治27~28年の日清戦役では、陸軍の戦死者がわずか977人にたいし、傷病患者約28万人、患者死亡約2万人であり、脚気患者は約4万人という奇妙な現象が起こる。
 明治37~38年の日露戦争では、陸軍の戦死者約4万6千人、傷病者35万人であり、そのうち脚気患者25万人という驚くべき数字になる。しかも、戦病死者3万7千人中、脚気による死者が約2万8千名に登った。

耳寄りな心臓の話(第21話)『 銃弾よりも多くの命を奪った脚気心』|はあと文庫|心日本心臓財団刊行物|公益財団法人 日本心臓財団
 日清戦争明治27年)では4万人を超える脚気患者がでて死者が4千人ちかくもあり、日露戦争では25万人もの脚気患者がでて戦傷病死者4万余人のうち病死者が3万人を占め、病死者の多くは脚気心(ボーガス注:脚気が原因の心臓病のこと)によるものだったとされています。

戦時下で多くの命を奪った「脚気」が感染症と疑われた理由 (3/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)
 日清戦争日露戦争の頃、日本の軍隊では脚気が流行して多くの軍人が命を落とした。海軍の軍医だった高木兼寛はこれを「何らかの栄養の問題」と察知し、海軍の軍人に麦飯などを食べさせた。結果、脚気は激減した。麦にビタミンB1があったからだ。軍人さんの食事は当時高級食材だった白米で、おいしい「銀シャリ」を腹いっぱい食べるのが贅沢だったのだ。そして、皮肉なことに田舎では粟やヒエを食べていた(かもしれない)若者たちが、軍に入ると脚気を発症したのだ。
 同じ頃、陸軍でも脚気が大流行していたが、陸軍ではこの病気を「栄養の問題」とは考えず、一種の感染症だと思っていた。頑健な若者が狭いところで集団生活を送っていて流行する病気だから、というわけで、それなりに理にかなった理屈だった。陸軍軍医だった有名な作家、森林太郎森鴎外脚気感染症だと思っていた。この誤謬(ごびゅう)のために陸軍はながく脚気に苦しめられる
 日露戦争が終わったのが1905年、鈴木梅太郎ビタミンB1を発見したのが1910年。海軍は脚気の原因を完全に理解していたわけではなかったが、それでも「こうすれば脚気にならない」という実利的な方法を開発したということだ。

脚気の原因はビタミン不足 判明した後も続いた理由は:朝日新聞デジタル
 海軍軍医の高木兼寛によって麦飯中心の食事が脚気を予防することが1884年に示されましたが、陸軍ではあいかわらず脚気が発生し、日露戦争(1904~1905年)では大量の死者が出ました。通説によれば、海軍では脚気による死亡者はゼロだった一方で、陸軍では敵軍の攻撃による戦死者以上に兵士が脚気で亡くなったのだそうです。
 1911年にビタミンB1が発見され、1924年には日本でも公的に脚気の主因がビタミン欠乏であることが認められました。これで脚気が減少すると思いきや、あまり変わりませんでした。太平洋戦争で食糧事情が悪化して脚気が増えたのではなく、戦前から年間に1万人前後の人が脚気で亡くなっていました。日本の脚気が終息するのは戦後になってからです。おそらく、白米を好む食文化のためでしょう。戦前戦中の日本は白米こそがごちそうで、十分な副食を食べる習慣ができるまではビタミンB1不足に陥りやすかったのです。

ということで、日清、日露戦争の死者で一番多かったのは戦死者ではなく「脚気による死者」らしいですね。当時は脚気の原因(ビタミンB1不足)が分かっていなかったからですが。でも現在の我々は「脚気が過去にそれほど恐ろしい病気だった」という認識はもはやないわけです。まあ、「脚気が過去の病気になったこと」は悪いことではないですが人間の認識なんて割といい加減なもんだということです。
 だから「高世も書いていますが」今回のような新型コロナでもないと100年前のスペイン風邪なんか意識しない。
 歴史上は過去にも「地震による津波」があったのに、「最近はなかった」ので東日本大震災津波で、大量の死者が出てびっくりしたりするわけです。

耳寄りな心臓の話(第21話)『 銃弾よりも多くの命を奪った脚気心』|はあと文庫|心日本心臓財団刊行物|公益財団法人 日本心臓財団
脚気の伝染病説論争
 東大に赴任中のドイツの内科医・ベルツ博士の進言もあって、東大・衛生学教授で後に(ボーガス注:東京帝国大学医科大学)学長*1を務めた緒方正規(まさのり)らは脚気を細菌感染による伝染病と考えて脚気病菌発見の論文まで発表したこともあって、陸軍軍医総監・石黒直悳*2(ただのり)や後任の森林太郎*3らも脚気伝染病説に同調しました。森林太郎はご存じ作家・森鴎外のことであり、陸軍からのドイツ留学では細菌学の大御所・コッホ*4に師事していた北里柴三郎*5らと親交があり、帰国後に小説『舞姫』やアンデルセンの『即興詩人』の翻訳を発表した明治を代表する文筆家であり、二足の草鞋(わらじ)を穿きながら軍医総監まで上りつめた医師でもあったのです。
 一方、イギリス留学の経験のある海軍軍医・高木兼寛*6(かねひろ)は脚気が欧米では見られないことから食事が関係しているのではと考え、練習艦の遠洋航海中の食事を麦食やパンに変えるなどの比較実験を重ねて脚気の発生しないことをつき止めたのです。その他の研究も重ねて日本初の医学博士号を取得し、後に東京慈恵会医科大学の前身を築きました。
 このように、脚気の原因が食料にあるとする高木説に対し、脚気細菌説をとる陸軍の石黒、森らとの間に大きな論争となりましたが、日露戦争に突入しても陸軍の白米至上主義は変わず、戦地では多くの犠牲者を出すことになったのです。この間の海軍での脚気患者は僅かに数十名で死亡者はゼロだったということです。
 ドイツ留学中の北里柴三郎も細菌学の大御所のコッホとともに脚気伝染病説を否定する論文を外国で掲載したことから、(ボーガス注:当時、伝染病説を採る)親元の東大との間に大きな軋轢が生じてしまいました。破傷風菌の純培養に成功し、帰国したものの東大には席がなく、これを見兼ねた福沢諭吉が屋敷の一部に衛生研究所を造り提供しました。後年、北里は福沢の恩義に報いるべく慶應義塾大学に医学部を創設して、初代学部長を務めました。
 このように、日清・日露戦争では多くの兵士を外地に送った陸軍は白米を主食として給食し続けたために戦わずして脚気心による多数の死者を出したことになります。
 脚気問題も、明治の終わり頃になって、東大農学部鈴木梅太郎教授が米糠(ぬか)から脚気予防に有効な成分としてオリザニンを抽出したことで、落着しました。

と言う高木兼寛のエピソードも、高木兼寛 - Wikipediaが紹介する

吉村昭『白い航跡』(上、下)講談社文庫、1994年(高木を主人公とした小説)
◆ドラマ『大いなる航海 : 軍医高木兼寛の280日』(2003年・南日本放送開局50周年記念番組、原作・吉村昭、主演・榎木孝明

などによって割と最近では有名かなあと思います。

【参考:脚気

被告4人「かっけ」、川口署で留置中ビタミン不足で 成人男性の3分の1の摂取「体調管理に努める」
 川口署に留置されている20~30代の男性被告4人が10月、ビタミンB1不足による「かっけ」と診断されていたことが7日、県警への取材で分かった。現在は症状が回復しているという。
 県警留置管理課によると、男らは9月ごろ、脚のしびれなどを訴え、医師の診断を受けた際、カロリーとビタミンB1不足を指摘された。
 同署など県警の20施設では、越谷市の業者が納めた弁当を1日3食提供している。9月に検査機関で栄養素を確認したところ、ビタミンB1が成人男性の1日の摂取目安量の3分の1程度だったという。県警は現在、20施設の留置人に栄養ドリンクを1日1個支給している。
 県警留置管理課の間下泰晴次席は「一部の被留置者に栄養素が欠乏していたとの診断を踏まえ、糧食業者に対する指導を徹底し、被留置者の体調管理に努めたい」としている。

いまどき脚気 どうして? : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)
◆Q
 埼玉県警川口署の留置施設で20~30歳代の4人が 脚気と診断されたというニュースが11月にあったよ。脚気ってまだあるんだね。
◆ヨミドック
 毎日食べていた弁当の栄養が偏っていたようです。脚気はビタミンB1の欠乏で起こります。欠乏が続くと、心不全や 昏睡状態になり亡くなることがあります。大正時代は、年間1万~3万人が死亡していた怖い病気でした。栄養がひどく偏ると、今でも起こり得ます。
(中略)
 実は、脚気まで行かなくても、ビタミンB1不足の人は多いんです。厚生労働省の調査(2017年)では、ほぼすべての年代の平均摂取量が、必要量を下回っています。ビタミンB1は、炭水化物からエネルギーを生産する時に欠かせません。不足すると疲れやすくなったり、太りやすくなったりします。豚肉や大豆、魚卵、玄米、ナッツ類など、ビタミンB1の多いものを食べましょう。

*1:現在の東大医学部長に当たる

*2:1845~1941年。陸軍軍医総監、陸軍省医務局長、日本赤十字社社長など歴任

*3:1862~1922年。軍人としては陸軍軍医総監、陸軍省医務局長など歴任

*4:1843~1910年。炭疽菌結核菌、コレラ菌の発見者

*5:1853~1931年。ペスト菌の発見や破傷風の治療法確立で知られる。北里研究所初代所長、慶應義塾大学医学科(現・医学部)・初代医学科長、慶應義塾大学病院・初代病院長、日本医師会初代会長

*6:1849~1920年。海軍軍医総監、海軍医務局長など歴任

今日の産経ニュースほか(コロナ問題以外:2020年5月20、21日分)(追記あり:主として黒川賭け麻雀問題)

《独自》国家公務員法改正案、政府が廃案方針固める - 産経ニュース
 事実なら「おいおい」ですね。今まで言っていたことをまるきり否定して、当初方針の継続審議を辞めていきなり廃案にするとはどう言う神経をしているのか。
 黒川の検事長辞任で廃案に方針変更したようにしか見えませんが、奴の不祥事と廃案と何の関係があるのか。

 新型コロナウイルスの感染拡大で雇用環境が急速に悪化する中、公務員の定年延長の必要性は薄れたと判断した。
 「民間企業が苦しい中、公務員を優遇するのはおかしい」(政府高官)として方針を転換した。

なんてのはへりくつでしかない。黒川が辞任する前から「雇用環境は悪化していた」し、「雇用環境が悪化しているから定年を延長しない」というのも意味不明です。
 そもそも定年延長は「年金支給年齢が引き上げになるから、(あるいは少子化で人手不足が危惧されるから)国家公務員の定年を延ばす(そして将来的には地方公務員や民間にも定年延長波及を目指す)」つう話ではなかったのか。であるならば「雇用環境」云々、「公務員優遇」云々なんて話ではない。
 野党などだって「国家公務員の定年延長一般」には反対していない。あくまでも野党などが反対していたのは「検察の捜査権が不当に侵害される恐れのある検察庁法改定」に限った話である。
 そして気になるのは「検察庁法改定」はどうなるのか、と言う話ですね。まあ、検察官だけ定年延長なんてのも筋が通らないので、普通に考えればこちらも廃案でしょうが。結局、他の人間はともかく、「少なくとも安倍に限れば」、検察官の定年延長をしたいが為の、検察庁法改定がメインであり、それをごまかすための「国家公務員法改定」にすぎなかったのでしょう。
 で、黒川が辞任し、「黒川ほど安倍のいいなりに動く検察官僚」も他にいない(そう言う意味では確かに「余人に代えがたく」安倍としても違法な定年延長に踏み切ったのでしょう)。
 次期国会で検察庁法改定が通る可能性も低くなったので、検察庁法改定は諦めた、だから「マヌーバーとしての国家公務員法改定も辞めた」と。
 まあ、普通の人間ならまずやらない行為です。「今まであんなに国家公務員法改定の必要性を訴え、次期国会での継続審議で可決したいとしていたのは何だったのか?。野党も反対していたのは検察庁法改定だけだろうに?」つう話になりますから。
 仮に「辞める」にしても、普通の人間はもう少し時間をおいてからにするでしょう。でないと言い訳もしづらい。


黒川検事長 賭けマージャン報道 - 産経ニュース

 文芸春秋が運営するネットメディア「文春オンライン」は20日、東京高検の黒川弘務検事長(63)が、産経新聞社会部記者2人、朝日新聞社員と賭けマージャンをしていたと報じた。
 報道では、黒川氏は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が続いていた今月1日夜、東京都中央区内にある産経新聞記者宅を訪れ、6時間半にわたって賭けマージャン*1をした後、産経記者がハイヤーで目黒区内の黒川氏宅まで送ったとしている。
 産経新聞が用意したハイヤーを黒川氏が利用したことについては、5月1日の料金が2万5千~3万円ほどになるとした上で「便宜供与となる」とした。記者との賭けマージャンを含め、国家公務員倫理規程に抵触するおそれがあるとする人事院の見解を紹介した。
◇不適切行為あれば対処
 井口文彦・産経新聞東京本社編集局長見解
 今回の文春報道で、産経新聞は文春側から、社会部記者2人が黒川弘務・東京高検検事長と賭けマージャンをしていたことの確認を求める取材を、18日午前に受けました。
 産経新聞は、報道に必要な情報を入手するにあたって、個別の記者の取材源や取材経緯などについて、記事化された内容以外のものは取材源秘匿の原則にもとづき、一切公表しておりません。
 取材源の秘匿は報道機関にとって重い責務だと考えており、文春側に「取材に関することにはお答えしておりません」と回答しました。
 ただし、本紙は、その取材過程で不適切な行為が伴うことは許されないと考えています。そうした行為があった場合には、取材源秘匿の原則を守りつつ、これまでも社内規定にのっとって適切に対処しており、今後もこの方針を徹底してまいります。

 ということで産経も「問題行為があれば適切に対応(懲戒処分?)する」と言い訳せざるを得なくなりました。それにしても文春の賭け麻雀疑惑追及に「調査する」とはいえず当初「取材源の秘匿ガー」とはよくもまあ酷い詭弁がはけたもんです。


黒川検事長 賭けマージャン報道「事実関係承知せず」官房長官 | NHKニュース
 ということで「反黒川派(検察内部の?)のたれ込み*2」でしょうが「渦中の人物」黒川検事長が「朝日記者1名、産経記者2名」と賭け麻雀をやっていたことが週刊文春によって暴露されました。文春としても以前からつかんでいたネタではあるものの「絶好のタイミング」を狙った結果「今国会での法案可決挫折(しかし次期国会可決を狙い継続審議)」の今がベストなタイミングだと思ったのでしょう。
 それにしても黒川も呆れた馬鹿者と言うべきでしょう。
 何せ「接待賭け麻雀」、つまり「黒川に対し故意に負けていた可能性」があり、当然ながらそうなると「かなりの多額」でしょうし、その場合「特ダネを得るために黒川に事実上の賄賂を渡していた」という疑いがあり、週刊文春記事や野党も指摘するように賭博罪限定ではなく「贈収賄や国家公務員倫理規程違反」すら成立する疑いがあります。そしてその「贈賄のカネ」が記者個人の私費ではなく「産経から経費として出ていた」なら会社ぐるみの不正になるわけです。
 もちろん「賭け麻雀」も重大な問題なのでこれで黒川が「懲戒処分」を受け検事長を更迭されて当然ですが、その場合でも「定年延長の不正」も別途追及されるべきです。
 なお、本当かどうか知りませんが「接待賭け麻雀で故意に負けてた」と言う話で良く出てくるのが「自民党の国対が社会、公明、民社の国対にわざと負けてカネで買収してた(勿論共産は対象外)」という噂話です。

東京高等検察庁の黒川弘務*3検事長が緊急事態宣言のさなかの今月、賭けマージャンをしていた疑いがあると「文春オンライン」で報じられたことについて東京高検は「コメントできない」としています。
自民党の幹部は「本当であれば、賭けマージャンは、まずい。辞めざるをえないだろう」と述べました。
立憲民主党の安住*4国会対策委員長は、記者団に対し「黒川氏は東京高等検察庁検事長という立場にあり、事実であれば、即刻、進退に直結する話だ。注視していきたい」と述べました。
立憲民主党蓮舫*5参議院幹事長は、記者団に対し、「国民に自粛を要請しているさなかに賭博という違法行為を行っていたとは思えないが、政府は本人にヒアリングをして事実関係を明らかにするべきだ。刑法に違反するような人が、国民の立場に立って巨悪を捕まえられるとはとても思えず、事実なら人事院の指針に沿って処分するべきだ」と述べました。
・国民民主党の玉木代表は、記者会見で「事実であれば、刑法の賭博罪などにあたり、最高責任者である検事総長に就くことは国民が納得しないし、今の検事長ポストにとどまることが適切かどうかも問われる。自身の口で事実関係を明らかにするべきで、説明責任を果たせないならば、『任にあらず』とならざるをえない」と述べました。
公明党の石田*6政務調査会長は、記者会見で「検察は法と証拠に基づいて適正に職務を遂行していると思っているが、報道が事実であれば、賭けマージャンはやってはいけないことで、職務を続けられる話ではないだろう」と述べました。
日本維新の会の遠藤国会対策委員長は、NHKの取材に対し、「事実であれば、甚だ遺憾だ。本来、きちんと範を示すべき検察官が賭けマージャンをしていたとすると、検事長の職を辞めざるをえない」と述べました。
共産党の小池*7書記局長は、記者会見で「事実であれば、検事長の座にとどまることは許されず、即時、罷免するべきだ。安倍政権は、閣議決定までして黒川氏の定年を延長しており、単なる任命責任で済ませられる問題ではない。政権の責任は重大で厳しく問われる」と述べました。
社民党の福島*8党首は、記者会見で「日本は賭博を禁止しているので、賭けマージャンは刑法違反になる。また緊急事態宣言が出ている中でやっていたということで、もし事実であれば、2つの意味で極めて問題だ。黒川検事長はきちんと説明責任を尽くすべきだ」と述べました。

 公明や維新と言った自民の類友ですら公然と黒川をかばえないわけです。それにしても東京高検も「現在事実関係を調査中」くらい言ったらどうなのか。ノーコメントとは全く無様です。

 NHKの取材に対し、朝日新聞社は50代の東京本社の男性社員が今月1日と13日の夜にマージャンに参加していたことを認め、「勤務時間外の個人的行動ではありますが、不要不急の外出を控えるよう呼びかけられている状況下でもあり、極めて不適切な行為でおわびします」と回答しました。
 また、マージャンで現金を賭けていたかどうかについては「事実関係を調査している」としています。
 一方、産経新聞社は「取材に関しては、従来からお答えしていません」としています。

 朝日が「調査中」なのに対し、「ノーコメント」とはいつもながらデタラメな産経です。記者を懲戒処分する気らしい朝日と違い、おそらく全力でかばうつもりなのでしょうが。


黒川検事長が辞意 賭けマージャン、法務省調査に認める [検察庁法改正案]:朝日新聞デジタル
 ということで黒川が文春報道を「大筋で事実だ」と認め、辞任の方向ですが、仮に彼が辞任したところで「定年延長の不正」を安倍政権が認めたわけでもなく、次期国会での「検察庁法改定」を取りやめると発表したわけでもありません。問題はまだまだ追及の必要があります。
 また黒川の麻雀相手である朝日記者、産経記者が「何物なのか」「懲戒処分をするのかどうか」などを朝日や産経に問いただしていく必要もあります。


法務省、黒川氏の賭けマージャン認める - 産経ニュース
黒川検事長が辞表提出 - 産経ニュース
自民・石破元幹事長「黒川氏辞職は当然」 - 産経ニュース
 予想の範囲内ですが、賭け麻雀の事実を黒川が正式に認め辞表を提出しました。


吉川友梨さん不明から17年 コロナ影響でチラシ配布中止、動画で情報提供求める(1/2ページ) - 産経ニュース
 残念ながらもはや彼女の所在が分かることは望み薄です。


共産・不破元議長の妻、上田七加子氏死去 - 産経ニュース
 年齢を考えれば予想の範囲内ではあります。日本共産党の長老幹部として今後も活躍して欲しいと思いますが、不破氏(1930年生まれ)とていつ亡くなってもおかしくない年齢ではあります。


愛知知事、芸術祭負担金支出求め名古屋市を提訴 異例の法廷闘争へ - 産経ニュース
名古屋市、芸術祭負担金巡る訴訟で全面対決の姿勢 - 産経ニュース
 河村も呆れたバカです。大村氏が「減額したとは言え補助金を支給した文化庁」は訴えなかった以上、訴訟を回避しようと思えばいくらでも回避できたでしょう。


【主張】慰安婦団体 反日集会やめ像の撤去を - 産経ニュース
 「一部の元慰安婦」の支援団体批判をネタに「俺たちが正しい」と強弁するいつもの産経です。
 しかし

慰安婦問題の件・1つ目 - 誰かの妄想・はてなブログ版
 ただ一つだけ間違いないことは、李容洙氏と尹美香氏の対立の原因が何であろうとも、アジア・太平洋戦争中の従軍慰安婦問題は旧日本軍・政府による戦時性暴力であり、現日本政府にはその責任があることに変わりはないということです。

李容洙氏が2020年5月7日の記者会見後に表明した立場文について - 誰かの妄想・はてなブログ版
 李容洙氏はまさに“慰安婦問題は日本政府による犯罪行為であり、日本政府が公式謝罪と法的賠償等を行なうことで初めて被害者たちの名誉と人権が回復される”という立場を前提とした上で正義連を批判しています。

と言う指摘の通り「元慰安婦の支援団体批判が正しいかどうか」と「産経の慰安婦認識が正しいかどうか」「河野談話やクマラスワミ報告書、アメリカ下院決議や林博史氏、吉見義明氏などの慰安婦認識が正しいかどうか」は何の関係もありません。
 「部落解放同盟モードアバンセ事件のような不正を起こせば解放同盟の主張、活動が全否定できるのか」といったらそう言う単純な話ではないのと同じです(もちろん不正は批判されて当然ですが)。
 あるいは「蓮池透氏の家族会、巣くう会批判」あるいは「安明進がシャブで逮捕されたあげく、『シャブのカネほしさに拉致問題であることないことデマを飛ばした』と自白したこと」あるいは「荒木和博の特定失踪者デマ(国内で特定失踪者発見)」をネタに

・巣くう会、家族会批判
安明進批判
・荒木和博批判(特定失踪者デマ批判)

をするのなら「そもそも拉致なんてなかった」と言いだしたら正気を疑われるでしょうが、産経の今回の行為はそれに近いものがあります。
 また、今日の産経ニュース(コロナ問題以外:2020年5月14日分) - bogus-simotukareのブログでも書きましたが、その産経の理屈なら「蓮池透氏の家族会、救う会拉致議連批判(バーター取引を否定するのはおかしい。救う会拉致議連は単に北朝鮮叩きや改憲といった右翼運動に拉致を政治利用するウヨ集団ではないのか?)」を理由に「バーター取引を主張する田中均氏、和田春樹氏などの正しさが裏付けられた」「救う会拉致議連北朝鮮叩きや改憲運動など右翼運動に家族会を政治利用しているだけだ」ともいえるでしょうにねえ。
 蓮池氏の批判については「ほとんどの拉致被害者家族はそんな批判をしてない」「蓮池氏が間違ってる」「巣くう会は改憲運動に拉致被害者家族を政治利用なんかしてない」という癖に、「慰安婦支援団体(拉致問題での救う会に当たる)批判」を始めたのは元慰安婦の中でも「現時点では」李容洙(イ・ヨンス)氏など「ごく少数にとどまる*9」のに「ほとんどの元慰安婦はそんな批判をしてない」「李容洙(イ・ヨンス)氏などが間違ってる」とは言わず「慰安婦支援団体が反日慰安婦を政治利用していることが明らかになった」と言い出す産経らウヨはいつもながらデタラメです。

【追記】
 極右勢力、ユン・ミヒャン疑惑を悪用し、“歴史修正”狙う : 政治•社会 : hankyoreh japanと言う記事をハンギョレが書いていますが、産経がやっていることがまさに『極右勢力、ユン・ミヒャン疑惑を悪用し、“歴史修正”狙う』ですね。

*1:そもそも「賭けない麻雀」でも「6時間も麻雀」というのは「記者と官僚の適切な関係」とはとても言えないでしょう。

*2:うがった見方をすれば「黒川がお荷物になった安倍サイドがリークして切り捨てた」つう可能性も一応はあるでしょう。

*3:松山地検検事正、法務省大臣官房長、法務事務次官などを経て東京高検検事長

*4:民主党国対委員長(菅代表時代)、野田内閣財務相などを経て立憲民主党国対委員長

*5:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)、民進党代表などを経て立憲民主党副代表(参院幹事長兼務)

*6:第1次安倍内閣厚労副大臣、福田、麻生内閣農水副大臣などを経て公明党政調会長

*7:共産党政策委員長、副委員長などを経て書記局長

*8:社民党幹事長、党首、鳩山内閣少子化等担当相、社民党副党首などを経て党首(再登板)

*9:今日の産経ニュース(コロナ問題以外:2020年5月14日分) - bogus-simotukareのブログでは「だけ」と書きましたがその後、若干増えたようです。いずれにせよ多数派ではなさそうですし、支援団体を批判する彼女らは勿論産経のような慰安婦認識はしていません。