リベラル21と阿部治平の「常軌を逸したアンチ中国」を今日も嗤う(2020年7/14日分)

リベラル21 中印国境紛争が示唆するもの

 両国とも本格的戦争をやるゆとりはない。特に中国は、とげとげしい対外関係が多すぎ*1、対処しきれないからだ。

 おいおいですね。中印両国が本格的軍事紛争などしないのは「お互いメリットが無い(そんなことをしてビジネスの利益を捨てるのは痛すぎる)」で済む話でしょう。
 そこで「中国は世界の嫌われ者だから」云々と言い出す阿部&リベラル21のアンチ中国ぶりには吹き出しました。
 正直、リベラル21には「阿部なんぞより、岡田充氏浅井基文氏の記事でも載せればいいのに」と思いますね。彼らは「常軌を逸したアンチ中国」阿部に比べればずっとまともな論調だからです。
 ダライラマに「必要以上に」傾倒(と言うか盲従?)しちゃうと阿部やI濱Y子、id:Mukkeみたいな「異常な反中国」になるんでしょうか?

 経済の停滞(「新常態」)や拡張政策、コロナ禍によって習近平主席は政権内部で苦境にあると見られる。

 というのは「大嫌いな習近平には苦境であって欲しい」「いや苦境に違いない」という「アンチ中国、アンチ習近平」のリベラル21と阿部の願望にすぎません。根拠がある話では全くない。
 「経済の停滞」と言う阿部ですが、確かに成長率が鈍化したとは言え「中国レベル(年6%程度の成長率)で停滞」なら、もっと成長率の低い日本や欧米はどうなるのかという話です。
 「拡張政策」てのも「具体的に何?」ですね。尖閣南シナ海での紛争は「領土紛争」であり「拡張政策」とはとてもいえないでしょう。
 「対外軍事行動」ならまだしも、一帯一路やAIIBのような「経済政策」を拡張政策呼ばわりして非難するのも適切では無いでしょう。
 「中東やアフガンで戦争してる米国」や「シリアで戦争してるロシア」の方がよほど「拡張政策」でしょう。
 浅井基文氏も指摘していますが、コロナ禍についていえば中国政府発表を信じる限り、かなり「封じ込めに成功」しています。
 むしろ「コロナ禍」が酷いのは中国よりも「米国やブラジル」の方でしょう。

 南シナ海紛争に関する国際司法裁判所の判決で国際法をまったく無視して強硬策に出たのも、香港問題を解決するのに最も極端な手を打ったのも、政権基盤のゆらぎを反映している。

 とはいえませんね。AIIBにフィリピンやベトナムが参加してることで分かるように、中国とフィリピン、ベトナムの関係はもちろん「領土争い」がある以上、単純な友好親善関係ではありませんが、一方で阿部やリベラル21、「産経など反中国ウヨ」が描きたがるような「敵対関係」でもない。もっと複雑な関係でしょう。
 いずれにせよ「政権基盤の揺らぎ」なんてもんがどこにあるのか。むしろ「政権基盤が揺らいでない」からこそ「強硬手段に打って出た」のではないのか。結局「大嫌いな習近平には政権基盤が揺らいでいて欲しい」「いや揺らいでるに違いない」という「アンチ中国、アンチ習近平」のリベラル21と阿部の願望にすぎません。根拠がある話では全くない。

 次は台湾かもしれない。

 「阿部&リベラル21はアホと違うか(呆)」ですね。中印国境で「軍事的小競り合い」があって死人も出たとは言え、報道によれば、「本格的軍事衝突にエスカレートすることを恐れたせいか*2」銃器や戦車、戦闘機などは使われず、使われた武器はせいぜい「木刀や棍棒、角材や軍刀」で「本格的な軍事衝突とは言いがたい」事件で「次は台湾かもしれない」。
 まともな人間なら到底言えない寝言です。インド相手に「木刀や棍棒、角材や軍刀」しか使わなかった中国が台湾相手にはためらいなく戦車、戦闘機を使うとでも言うのか。はたまた台湾相手にも「木刀や棍棒、角材や軍刀」で襲ってくると言うのか。どっちにしろ馬鹿げた話です。
 阿部が自ブログでこういう寝言を書くのは奴の自由です。しかし

 私たちは護憲・軍縮・共生を掲げてネット上に市民メディア、リベラル21を創った

というお題目を掲げるサイトがこれでいいのか。本気でも「故意のデマ垂れ流し」でも、非常識すぎて呆れて二の句が継げませんね。
 「中国はインドで武力衝突を起こした。次は台湾で武力衝突がー」てどういう脳みそをしてるのか。中印関係と中台関係じゃ全然違うでしょうよ。

 中印国境紛争は、香港・台湾・南シナ海尖閣問題とひとつづきのものとみるべきである。中国が次にどう出るかを検討するためにも、ヒマラヤ・カラコルム山中の相次ぐ衝突を「偶発的事件」だと見て軽視するようなことがあってはならないと思う。

 何を根拠に「一続き」と見るのか全く意味不明ですね。
 もちろん「中印国境紛争」「香港」「台湾」「南シナ海」「尖閣問題」は全く別物とみるべきです。
 「中印国境でインド軍と中国軍が衝突したから、尖閣を舞台に自衛隊と中国軍が衝突するかもしれない」なんて阿部&リベラル21が言いたいなら正気の沙汰ではありません。
 そんな状況で安倍も「秋の習主席国賓訪日」なんて計画しないし、中国もそれに好意的に応じたりしない。なんでその程度の常識もリベラル21と阿部には無いのか。
 「中国が尖閣に侵攻する危険ガー」と産経新聞と同レベルの反中国デマを垂れ流すバカどもが

私たちは護憲・軍縮・共生を掲げてネット上に市民メディア、リベラル21を創った

だそうです。繰り返しますが呆れて二の句が継げません。

◆え、安倍の九条改憲、軍拡をプッシュするために反中国(尖閣侵攻の脅威ガーなど)を煽ってるのがリベラル21じゃねえの?
◆「尖閣侵攻の脅威ガー」と「護憲、軍縮」とあんたらリベラル21的にはどう両立してるの?

ですよねえ。
 浅井基文氏などは

「護憲、軍縮のためにはありもしない中国脅威論*3(正確には『中国の対外軍事行動脅威論』)を批判することが必要だ。国内の人権問題はともかく、また中国の軍事予算をどう評価するかはともかく『尖閣侵攻』であれ『台湾侵攻』であれ、国際的批判を浴びてまで海外での軍事行動を中国が行うことは考えがたい」
「リベラル21や阿部治平のように自称護憲派軍縮派に中国脅威論を唱える人間がいることが嘆かわしい」
「私、浅井個人は脅威論には否定的立場だが、中国の軍事的脅威を云々する場合でも『だからそうした軍事衝突が起きないように日中友好に努力しよう』ならともかく『日本の軍拡』主張など論外だ」
(以上は俺の要約)

と主張してるのにねえ。「阿部&リベラル21」の「常軌を逸した反中国」にはため息が出ます。
 というか、ここまで中国認識が酷いと「阿部&リベラル21」に対して「俺や浅井先生に限らず」各方面から「その中国認識はおかしい」つう批判は出てるでしょう。
 まさか「俺や浅井先生以外は、いわゆる左派やリベラル派では誰一人阿部&リベラル21の中国認識を批判してない」とか「批判者の声に阿部&リベラル21が気づいてない」とも思えない。
 つまりは「俺たちの言ってる中国批判は間違ってない。ボーガスや浅井のように俺たちを批判する方が間違ってる。奴らが不当に中国に甘いのだ」で完全無視してるのが「阿部&リベラル21」なんでしょう。
 俺が「リベラル21に掲載された阿部記事」で批判コメントを投稿しても、阿部は平然と掲載拒否して無視してますからね。偉そうなことを抜かすなら、阿部はせめて掲載した上で俺に反論したらどうなのか。つうかリベラル21って阿部記事に限らず「同感です」つう賛同コメントしか無いのは明らかにおかしすぎでしょうよ。
 「荒らし防止のためにコメント承認制」を口実に、「リベラル21側」が、批判コメントを問答無用で掲載拒否にしてることがうかがえますね。個人ブログならまだしも「私たちは護憲・軍縮・共生を掲げてネット上に市民メディア、リベラル21を創った」なんて偉そうなことをほざくサイトがそんなに「批判無視の自画自讃」でいいのか。そんなんで世間に相手にされるとか、メンバーが増えていくとか本気で思ってるのか。
 「とにかく俺たちに賛同してくれる人たちと一緒に『私も同意見です』『お互い頑張ろう』とかいって気持ちよくなれればそれでいい」つう「オナニー行為」が目的なら最初から

私たちは護憲・軍縮・共生を掲げてネット上に市民メディア、リベラル21を創った

なんて偉そうなこと抜かすな、て話です。俺みたいな個人ブログならまだしも「私たちは護憲・軍縮・共生を掲げてネット上に市民メディア、リベラル21を創った」なんて偉そうなこと抜かしながらやってることはただのオナニーなんて愚劣なだけです。
 そういう「唯我独尊」「他人の批判は完全無視」の「阿部&リベラル21」が日本共産党や中国などに向かって「唯我独尊」「批判に耳を傾けてない」云々などというのは「できの悪い、笑えないコント」でしかありません。まあ、こう言うと逆ギレするのが「阿部&リベラル21」でしょうが。
 こんな「阿部&リベラル21の反中国言論」を支持するタイプの人間は「護憲、軍縮」よりもむしろ「改憲、軍拡」でしょうし、一方で「護憲、軍縮」ならば多くの人間はここまで酷い非常識な「反中国言論」など支持できるもんでは無いでしょう。つまりはこんな「異常な反中国文章」を掲載すればするほどリベラル21から人が遠ざかっていく。
 たぶんリベラル21ってメンバーが増えるどころか、「どんどん縮小してるんじゃないか?」と他人事ながら思います。
 何せ
1)「中国による尖閣侵攻の危機ガー(阿部治平)」など主張が明らかに非常識
2)「秋に習主席訪日予定なんだからそんなことあるわけがないですよ(俺)」などと批判コメントしても掲載拒否して無視
3)半澤健市(1931年生まれ)、岩垂弘(1935年生まれ、元朝日新聞編集委員)、田畑光永(1935年生まれ、神奈川大学名誉教授)、坂井定雄(1936年生まれ、龍谷大学名誉教授)、阿部治平(1939年生まれ)、岡田幹治(1940年生まれ、元朝日新聞論説委員)、澤藤統一郎(1943年生まれ)と寄稿者が固定化し、新味が無い上に、その寄稿者が軒並みジジババ
です。特に半澤なんかジャーナリストでも研究者でも無く「元銀行員」にすぎませんからね。
 <生涯学ぶ かわさき市民アカデミー>(3)受講者の経験・知見を共有 半沢健市さん(84)東京都目黒区:東京新聞 TOKYO Webによれば定年退職後、神奈川大学に入学したという半澤を「神奈川大学名誉教授」で、おそらく半澤とつきあいがある「リベラル21の幹部・田畑光永」が不当に厚遇してるだけの話でしょう。極論すれば「田畑のやってること」は「安倍のモリカケ桜を見る会」での「身内優遇」と何一つ変わりません。まあ、「身内優遇」に税金が投入されて無いだけ、田畑の方がずっとましではありますが。
 これで「リベラル21」のメンバーが拡大したらそれこそ「世界の七不思議」でしょう。リベラル21が不当に敵視している共産党の「赤旗」や「前衛」のほうがよほど寄稿者を「幅広くすること」に気を使ってるんじゃ無いか(もちろん前衛は党機関紙である以上、赤旗記者や党所属国会議員、地方議員の論文が多いことは事実ですが)。

 ことと次第では尖閣に上陸占領し、そのうえで防空識別圏設定もありうる。
 もしも尖閣占領が現実のものとなったとき、わが革新勢力は断固反撃せよと主張するのか、なんらかの妥協を模索するのか、尖閣放棄もやむをえないというのか。どのような政策が日本にとって最良か。私は中国との平和共存を望むが、いざというとき慌てふためかないように、いまから議論を重ねて準備することが必要だと思う。(つづく)

 ばかばかしいとしか言いようが無いですね。
 「秋に習主席が訪日予定」だというのにどういう理解をすれば「中国軍が尖閣に上陸し実効支配し、尖閣上空に防空識別圏設定」なのか。
 つうか「尖閣侵攻があったらどうするか」ではなく「尖閣侵攻が起こらないようにするにはどうするか」つう問題の立て方をどうしてしないのか。どれほど異常な反中国なのか。
(なお、「ばかばかしいとしか言いようが無いですね」から「どれほど異常な反中国なのか」までは後で阿部記事にコメントとして投稿します。どうせ掲載拒否でしょうが)
 「ありえない」中国の尖閣侵攻より、ダライ(1935年生まれ、現在85歳)の高齢化により「近々予想されるダライの死亡」を前に「今まで通り転生霊童で行くのか」それとも「ローマ法王選出のような選挙で行くのか」

 いざというとき慌てふためかないように、いまから議論を重ねて準備すること

が阿部治平ら「ダライ支持者」にとっては必要ではないのか(たぶん今のままだと惰性のまま、転生霊童でしょうが)。というと「ダライ猊下の死亡などと縁起でも無いことを言うな!」と怒り出すんですかね?
 それにしても「わが革新勢力」とは一体誰のことなのかも謎ですが、「我が革新勢力」に話を限定する必要も無いでしょうに。
 「自民党公明党、国民民主党や維新」といったウヨ政党連中が何を主張するかに「阿部&リベラル21」は興味が無いのか。
 まあ、「革新勢力」つうのは「左派」のことですね。全国革新懇などはわかりやすい例です。また東京の美濃部、京都の蜷川、大阪の黒田などは「革新自治体(革新知事)」と呼ばれました。「東京は小池、大阪は維新」という今の惨状にはなんともため息が出ます。
 今だとメジャーどころでは「革新政党(左派政党)=共産党社民党」でしょうか。マイナーなのだと「新社会党」「沖縄社会大衆党」などもありますが。
 昔は社民連もありましたが今は消滅したわけです。「社会党出身者(初代民社党委員長の西尾末広は元社会党書記長)がメンバー」とはいえ「ピノチェトクーデター擁護」「超法規的発言・栗栖弘臣 - Wikipedia参院選に擁立」「元委員長・塚本三郎(故人)が日本会議幹部」「特定失踪者問題調査会代表・荒木和博が元党職員」の「極右」旧民社はさすがに「革新(左派)とは言えない」でしょう。
 「社民連出身の菅*4元首相」「社民党出身の辻元氏*5」がいるとはいえ、保守政治家の枝野*6(代表)や福山*7(幹事長)が幹部の立民は「革新(左派)とは言えない」でしょう。
 リベラル21と阿部の言う「革新勢力」が何を意味するのか、全く分かりませんが、俺の「革新政党」認識はそんなところです。
 なお、以前も書きましたが実は「革新=左派」というのは戦後の使用法で、戦前は「革新=単に新しいこと」でしかない。
 明治時代に立憲革新党 - Wikipediaと言う政党がありますがこれは勿論左翼政党では無い。
 戦前、犬養毅*8が党首を務めた革新倶楽部 - Wikipediaと言う政党がありますが、これは勿論左翼政党ではないし「後に首相になった」犬養も左翼では無い。
 革新倶楽部は後に解散し、主流派は「立憲民政党」に参加し、反主流派は革新党 - Wikipediaを結成しますが、この革新党だって勿論左翼政党では無い。何せ革新党のメンバーはその後大多数が極右政党国民同盟 (日本) - Wikipediaに参加しますし。
 東条英機*9武藤章*10は陸軍革新派、松岡洋右*11白鳥敏夫*12は外務省革新派、岸信介*13は商工省革新派といわれた。「外務省革新派」については戸部良一*14『外務省革新派』(2010年、中公新書)という本があります。
 あるいは226事件青年将校は「昭和革新(昭和維新)」を唱えた。
 勿論、「靖国に合祀されてる昭和殉難者A級戦犯)」白鳥、東條、松岡、武藤は全員左翼では無い。例えば松岡や白鳥は今までの外務省方針「英米協調」を否定して、新方針「独伊連携」を主張したから革新派のわけです。戦前は「新しければ」それだけで「革新」になる。右や左などというイデオロギーは関係ない。
 面白いことに「革新」という言葉の意味が戦前と戦後では大きく変わったわけです。 

*1:いやいやそんなに多いと思いませんが。「国境紛争でのインド」以外はせいぜい「貿易摩擦での米国」「南シナ海紛争でのフィリピン、ベトナム」「尖閣紛争での日本」くらいじゃないか。むしろ中東やアフガンで戦争してる米国の方がよほど「とげとげしい対外関係が多すぎ」でしょう。

*2:だったら最初から小競り合いするなよとは思います。

*3:ただし、中国の経済力や科学技術力が「ある意味脅威だ」と言うならそれはまあ、間違いでは無いでしょう。

*4:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*5:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長国対委員長などを経て現在、立憲民主党幹事長代行

*6:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*7:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官民主党政調会長(海江田代表時代)などを経て立憲民主党幹事長

*8:第一次大隈内閣文相、第二次山本、加藤高明内閣逓信相などを経て首相。515事件で暗殺される。

*9:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、陸軍航空総監、第二次、第三次近衛内閣陸軍大臣、首相など歴任。戦後、死刑判決。後に靖国に合祀

*10:参謀本部作戦課長、中支那方面軍参謀副長、北支那方面軍参謀副長、陸軍省軍務局長、近衛師団長、第14方面軍(フィリピン)参謀長など歴任。戦後、死刑判決。後に靖国に合祀

*11:満鉄総裁、第二次近衛内閣外相を歴任。戦後、戦犯として裁判中に病死。後に靖国に合祀

*12:元駐イタリア大使。戦後、終身刑で服役中に病死。後に靖国に合祀

*13:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*14:国際日本文化研究センター名誉教授。著書『逆説の軍隊』(2012年、中公文庫)、『日本陸軍と中国:「支那通」にみる夢と蹉跌』(2016年、ちくま学芸文庫)など

高世仁に突っ込む(2020年7/14日分)

日本でなぜPCR検査が増えないのか2 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 高世仁に突っ込む(2020年7/10日分) - bogus-simotukareのブログで紹介した日本でなぜPCR検査が増えないのか1 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。

 PCR検査を拡充しますというのであれば、政府、自治体が、検査を受けたい人はこうすれば受けられますよと告知すべきだろう。
 国も東京都も、本気で検査数を増やそうとしているとは思えない。
 東京の一日の感染者200人超が連日続いているのに、何の対策も講じないのはどういうことか?成り行き任せか。

 高世の批判には俺も全く同感です。

 専門家会議の「リスク管理チーム」リーダー押谷仁氏は、Nスペ(3月22日)で「全ての感染者を見つけなければいけないというウイルスではないんですね。クラスターさえ見つけていれば、ある程度の制御ができる」「PCRの検査を抑えているということが、日本がこういう状態で踏みとどまっている(理由)」などと(ボーガス注:日本でのPCR検査の少なさを)正当化していた。

押谷仁 - Wikipedia
◆経歴
・1999年8月から2006年まで、フィリピンのマニラにある世界保健機関 (WHO) 西太平洋地域事務局で感染症対策アドバイザーとして勤務した。赴任中の2002年には重症急性呼吸器症候群 (SARS) が発生し、同僚のカルロ・ウルバニ内科医と共に事態収拾への対応を行った。
・2017年7月より、宮城県感染症対策員会委員。2018年より、宮城県新型インフルエンザ対策アドバイザーチーム委員。2018年5月より、東京都新型インフルエンザ等対策有識者会議委員長。2018年8月より、国の新型インフルエンザ等対策有識者会議構成員。
◆著書
・『新型インフルエンザはなぜ恐ろしいのか』(共著、2009年、NHK出版生活人新書)
・『パンデミックとたたかう』(共著、2009年、岩波新書
◆テレビ出演
NHKスペシャルSARSと闘った男〜医師ウルバニ 27日間の記録〜」2004年2月15日放送
NHKスペシャル「MEGA CRISIS 巨大危機~脅威と闘う者たち~第3集 ウイルス“大感染時代”~忍び寄るパンデミック~」2017年1月14日放送

という経歴から、「新型コロナ問題発生前から」日本有数の感染症専門家扱いされていた押谷(東北大学教授)が「日本を代表するテレビ局NHK」の看板番組Nスペ(NHKスペシャル)で堂々と「PCR検査の少なさ」を正当化する。
 これでは小生や高世のような感染症素人としては、「本当かよ?」という疑念を感じながらもなかなか批判しづらい。
 正直、こうした押谷の発言が「安倍の命令による物でない」「事情はともかく押谷自身が誰からも頼まれてないのに自分から自主的にこう発言した」ならPCR検査の少なさや「今のコロナ蔓延」について安倍ばかりを非難できないでしょう。
 もちろん「PCR検査を少なくしたい」という安倍の命令でこう発言した「モリカケケース」なら安倍の責任も重大ですが。
 それにしても、この件で俺が連想したのは高世の言う「原子力ムラ」よりむしろ、エイズ薬害事件での安部英 - Wikipedia(あべ・たけし)元帝京大副学長ですね。安部も「感染症の権威」押谷同様、「血友病治療の権威」として非加熱血液製剤の使用を推奨し、「コロナ蔓延」と同様の不祥事「エイズ薬害」を発生させたわけです。

今日の中国ニュース(2020年7月13日分)

リベラル21 なんてことをしてくれたんだ!

 ところで、香港の市民運動については米政府、米議会、米国民がかねて強い関心を寄せ、市民運動の側も米国旗を掲げるなど米を頼りにするところがあった。

 まあ、そういう外国依存の運動であるが故に
1)自主性に乏しいから締め上げればすぐに崩壊するとか
2)バックに米国がいる疑いがある。下手に香港民主派の連中に妥協すると米国が図に乗って我が中国相手に何言ってくるか分からないとかで強硬策に打って出たのだろうとは思います。
 で、今のところは香港民主派側に「なすすべなし」のようですからねえ。「香港民主派ってバカ?」と言いたくなります。
 いかに中国が欧米諸国との対立を出来るだけ回避してきたとはいえ、「香港問題」では譲る気は無かったと言うことです。

 米とはなるべくことを構えないようにという習近平路線を転換した理由は何なのか、それが分からなかった。そこへ「再選協力 中国に懇願」という新聞の見出しが目に飛び込んできた。米トランプ大統領に1年半仕えて昨年9月に解任された、ジョン・ボルトン*1前安全保障担当補佐官の回顧録の内容を紹介した6月19日付『毎日新聞』朝刊である。
 内容は、昨年6月に大阪で開かれたG20首脳会議の後に行われた米中首脳会談で、トランプ大統領が「『突然、話題を大統領選に変えて、中国の経済力に言及』し、『米国の農家と、中国による大豆・小麦の購入額が大統領選に与える重要性』について強調したという」のである。
 私は、「これだ」と膝をたたいた、習近平が香港を一気に本土並みの統制下に置く決意を固めたのは。

 あまり関係ないんじゃ無いか。「思いつきの放言が多い」トランプの発言「だけ」で何か決めるほど中国指導部も脳天気じゃ無いでしょう。
 それにしても「ありもしない大量破壊兵器の脅威を理由にイラク戦争を主導したネオコンの一人」であり、その発言がどこまで信用できるか疑問符のつくボルトンをいかにその回顧録が「中国&トランプ叩き」に使えるからと言って「ボルトン個人の主張であり、真相はまだ未確定だが」などのエクスキューズも付けないんだから「田畑光永&リベラル21」も呆れたバカだと思いますね。

 習近平にへんな自信をつけさせたとしたら、トランプも世界的なはた迷惑をしでかしたことになる。米国民のみなさん、選挙ではなにとぞよろしく。

 やれやれですね。トランプの罪悪と言えば今最もわかりやすいのは、そんなことより
1)新型コロナ対応の酷さによる感染者&死亡者増大
2)黒人差別抗議運動をいたずらに敵視することによる「人種・民族対立の助長」
でしょうに。

*1:ブッシュ子政権国務次官補(軍縮担当)、国連大使、トランプ政権国家安全保障担当大統領補佐官など歴任

今日の朝鮮・韓国ニュース(2020年7月13日分)

救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2020.07.13)モリソン豪首相から弔意の表明

 モリソン豪首相から横田滋さんへの弔意の表明がありました。

 そんな弔意が来たことに意味があるのか、豪州が拉致問題で何かしてくれたことがあるのかという話です。いつもながら全く呆れます。


青木理氏、北朝鮮拉致問題での安倍政治を「結果的に何も進まなかった。安倍政権の外交は何だったんだろうか」 : スポーツ報知

 7日放送のTBS系「サンデーモーニング」(日曜・前8時)で、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父・横田滋(よこた・しげる)さんが5日午後2時57分、老衰のため川崎市内の病院で死去したことを報じた。
 スタジオでジャーナリストの青木理*1は、拉致問題について「拉致問題が今の安倍政権の一丁目一番地っていうか、この問題で日朝首脳会談の時に強硬な姿勢を取ったことで当時官房副長官だった安倍さんが政界の階段を駆け上るきっかけになった*2」とした上で、第二次安倍政権の「この7年を見ていると、とにかく圧力をかければいいんだという路線で、最近は無条件で話し合おうなんて言っているんだけど結果的に何も進まなかった。そろそろ日朝にしても日露にしてもひたすら米国に追随する姿勢にしても、安倍政権の外交は何だったんだろうかと総括する時期に入ってきている」とコメントしていた。

 1ヶ月前の古い記事ですが今気づいたので紹介しておきます。 
 今日の朝鮮・韓国ニュース(2020年6月5日分)(副題:横田滋死去)(追記あり) - bogus-simotukareのブログ徳光和夫さん、横田滋さんの訃報に「断腸の思い」の安倍首相に「全力は尽くしているでしょうけど何の答えが出てこないことが残念」 : スポーツ報知と言うスポーツ報知の興味深い記事を紹介しましたが今回も安倍に批判的な発言が「前川出会い系バー報道*3」読売系列のスポーツ報知に載るのが興味深い興味深いと思い紹介しておきます。 
 なお、徳光発言については安倍晋三や巣食う会が自分たちに何をしてくれたのか拉致被害者家族会は考えたらどうか(家族会が安倍の足を引っ張っている事例もある)(追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)もご覧下さい。
 さて「一丁目一番地」とは奇妙な発言ですが比較的最近はやり出した言葉で「最優先課題」つう意味ですね。
 なお、「話が脱線しますが」産経には以前

安倍政権「一丁目一番地」の少子化克服、3枚の壁 - 産経ニュース
 衆院で審議入りした子ども・子育て支援法改正案は、少子高齢化を「日本の持続的成長にとって最大の課題」と位置づける安倍晋三政権の「一丁目一番地」だ。

なんて記事が載り「少子化対策が安倍の最優先課題?」と吹きだしたことがあるのを思い出しました。

*1:著書『日本の公安警察』(2000年、講談社現代新書)、『北朝鮮に潜入せよ』(2006年、講談社現代新書)、『ルポ拉致と人々:救う会公安警察朝鮮総連』(2011年、岩波書店)、『絞首刑』(2012年、講談社文庫)、『増補版・国策捜査:暴走する特捜検察と餌食にされた人たち』(2013年、角川文庫)、『トラオ:徳田虎雄・不随の病院王』(2013年、小学館文庫)、『抵抗の拠点から:朝日新聞慰安婦報道」の核心』(2014年、講談社)、『青木理の抵抗の視線』(2014年、トランスビュー)、『ルポ国家権力』(2015年、トランスビュー)、『誘蛾灯:二つの連続不審死事件』(2016年、講談社+α文庫)、『日本会議の正体』(2016年、平凡社新書)、『情報隠蔽国家』(2018年、河出書房新社)、『安倍三代』(2019年、朝日文庫)、『暗黒のスキャンダル国家』(2019年、河出書房新社)、『時代の抵抗者たち』(2020年、河出書房新社)など

*2:福田官房長官の後任が「細田官房副長官」になったことを考えれば、小泉氏が安倍を全く評価していなかったこと、巣くう会、家族会の)安倍プッシュが無ければ首相の目など無かったことは明白でしょう。むしろ小泉氏が評価していたのは福田官房長官や谷垣財務相(役職は全て当時)でしょう。

*3:どう見ても前川氏の加計告発を恨んだ安倍政権側のリークでしょう。結果的に前川氏が潰せず、むしろ以前から「安倍翼賛メディア」として批判される読売の評判が「そこまで安倍と癒着してるのか」と一層落ちて読売が必死に言い訳していたのが滑稽でしたが。

島田洋一に突っ込む(2020年7月13日分)

島田洋一
 石破茂首相よりは河井杏里*1首相の方が遥かによい

1)河井首相などあり得ないという意味でも
2)石破に今のところ河井夫妻レベルの不祥事など浮上してないという意味でも呆れたアホ発言です。
 大体どこの世界にこんな与太に賛同する人間がいると島田は思ってるのか。
 あえて言えば「モリカケ桜を見る会、布マスク(ユースビオ)、給付金(電通)」と疑惑まみれの安倍よりも「公選法の買収しかやってない河井案里」のほうが首相として遙かに良いでしょう。
 おそらく、河井案里は「河野談話を内心では否定したがってる」安倍のような非常識極右でも無いでしょうし。
 

*1:原文のまま。本当は「案里」が正しい

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年7/13分:荒木和博の巻)

「その後」を考える集い23 in Zoom【調査会NEWS3300】(R02.7.12): 荒木和博BLOG
 「拉致について議論します、初めての方も是非ご参加下さい」と言う荒木ですが
1)今回の議題は何なのか(「拉致について議論」だけではアバウトすぎて話になりません)
2)過去にどんな議論をしたのか
3)過去にどんな人間が参加したのか。政治家、ジャーナリストなど著名人はいたのか。
4)議論の結果が巣くう会などの活動に何らかの形で活用されたのか
5)この文章は元々は登録者に配信された特定失踪者問題調査会メルマガの文章だが、ブログに転載してると言うことは、メルマガ登録者で無くても、参加しようと思えば参加できるのか(まあ、メルマガ登録者以外で参加したい人間がいるとも思えませんが)。それともやはりメルマガ登録者限定なのか
については何の説明もありません。
 おまけに

3、誹謗中傷など全体の流れに相応しくない*1と思われる発言をされた方にはホストである私の判断で退室していただく場合があります

ということで荒木の機嫌を損ねる発言をしたらそれだけで一発退場させられる危険性すらある。
 これで参加したがる「初めての方」はまずいないでしょう。「今回、何が議論されるかも、過去に何が議論されたかも、過去の参加者も、議論の結果が活用されるのかも全て分からない」なんて議論に参加したがる奴は普通いない。
 正直、荒木が本気で「初めての方を歓迎」しているとはとても思えません。

*1:繰り返しますが「誹謗中傷」と「全体の流れに相応しくない」では全然意味が違います。おまけに「誹謗中傷」はある程度具体的ですが「全体の流れに相応しくない」とはまるで具体的ではありません。Aについて話してるときに「BやCについても議論してはどうか」といったらそれは「全体の流れに相応しくない」ことになるのかどうか。

今日の産経ニュース(2020年7月13日分)

鹿児島知事選、現職敗北に「審判厳粛に受け止める」自民・下村選対委員長 - 産経ニュース
 「厳粛に受け止める」といったところで選対委員長を引責辞任するわけでも何でもないのだからくだらない話です。


「東京問題」めぐり 菅氏と小池氏がさや当て - 産経ニュース
菅氏、「東京問題」発言は「東京都が半数以上を踏まえて発言」 - 産経ニュース
 東京の感染者増加について「協力して封じ込めよう」ではなく「国が悪い(小池)」「都が悪い(菅)」とお互い責任転嫁に励んでるというのだから呆れます。


【政界徒然草】離党届提出の須藤元気氏めぐり立民と国民が暗闘 枝野氏は処分を下せるか - 産経ニュース
 どうみても須藤の態度は「立民にいてもメリットないんじゃ無いか。都知事選を契機にれいわに鞍替えした方が美味しいんじゃ無いか」という私利私欲「だけ」しかないでしょうからね。
 枝野ら立民執行部からすれば「立民を踏み台扱いしてるのか。ふざけんな」と言う話であり「離党届受理」ではなく「不受理&除名」としたがっても不思議では無いでしょう。
 まあ
1)都知事選期間中にそれをやると須藤が「悲劇のヒーロー」になって須藤やれいわ・山本を利しかねない、とか
2)都知事選で山本が惨敗して思惑が外れればどうせ須藤は頭を下げて立民に戻ってくるだろうから、とりあえず処分保留でいい、とか
3)「どんな処分をするにせよ、まず須藤と会って慰留ぐらいはしないと(ボーガス注:ただしどうも須藤側が面会拒否してるらしい)。それもしないで離党届受理だの不受理&除名だのではやはりまずいんじゃないか」
とかの意見があって今まで「処分保留」のわけですが、まあ、いずれは何らかの決定がされるでしょう。個人的には正直どうでもいいですが。

 国民民主党には、元格闘家で知名度のある須藤氏を一本釣りしようとする動きもあり

 といったところで須藤など一部の格闘技ファンに名前が知られてるにすぎないし、もはや、国民民主の低迷は著名人を党所属議員にすれば何とかなるというレベルでも無い。