半沢直樹でいろいろ

 さて半澤2020年版の前半(第一部)は終わったようで(見てないのでどうでもいいのですが)、後半(第二部)が始まったようですね。
 もちろん半澤は勧善懲悪時代劇(まあこれは『下町ロケット』にせよ何にせよ池井戸原作のTBSドラマは全てそうですが)なので、基本的には途中までハラハラドキドキがあっても、毎回、落ちは「半澤大勝利」のわけです。
 シリーズ名探偵物(ホームズ、ポワロ、明智金田一など)や時代劇(水戸黄門、遠山の金さんなど)、特撮物(仮面ライダーウルトラマンなど)で名探偵や「正義の味方」が絶対に死なないし事件も解決するのと同じ話です。
 そう言う意味では「良く言えば」安心してみていられるし、「悪く言えば」サプライズは何もありません。
 まあ、後半も見ない予定なのでどうでもいいのですが、半沢直樹 - Wikipediaを見て思ったことを適当に書いておきましょう。

◆後半・あらすじ(現時点で:半沢直樹 - Wikipedia参照)
 スパイラルの買収をめぐり、電脳雑伎集団の粉飾決算*1を突き止め、不良債権となる恐れのあった電脳雑伎集団への500億円の追加融資を阻止したことで東京中央銀行を救った半沢(堺雅人)は、東京セントラル証券(東京中央銀行の子会社)の営業企画部長から、東京中央銀行本部・営業第二部次長に復帰(ここまでは前半)。
(以下、後半)
 着任早々、大和田(香川照之)からの推薦で破綻寸前の帝国航空の再建という困難な超大型案件を中野渡頭取(北大路欣也)から任される。
 そんな中、的場一郎(大鷹明良)内閣が支持率回復のために内閣改造を行い、サプライズ人事として当選2期目の白井亜希子議員(江口のりこ)が国土交通大臣に任命される。白井議員は就任会見において、自身の目玉政策として帝国航空の改革を挙げ、再生タスクフォースの立ち上げと債権を保有している各銀行に対して一律7割の債権放棄の要請を検討していることを発表する。実行された場合、帝国航空に700億円の債権を保有する東京中央銀行は、500億円もの債権を手放さなくてはならなくなるため、半沢は大和田から政策実行前に帝国航空を建て直し、700億円の債権を回収することを命じられる。

 帝国航空立て直し云々という辺りは映画「沈まぬ太陽」(原作・山崎豊子)の二番煎じ感(ただし半澤が、鳩山内閣をモデルにしているのに対し「沈まぬ」のモデルは中曽根内閣)がありますが、まあ、半澤だから「沈まぬ」ほどの重厚感はないんでしょうね。

半沢直樹 - Wikipedia
◆白井亜希子(江口のりこ):国土交通大臣
 元キー局のアナウンサー。支持率回復を目指す的場政権の内閣改造の目玉として当選2期ながら大臣に大抜擢された。国民からの人気は絶大で、党の重鎮・箕部幹事長(柄本明)も後ろ盾に持つ。

 「元キー局のアナ(小池の場合はキャスターとは言えアナでは無いですが)」で「大臣に抜擢」てどう見ても「小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相だった」小池・現都知事を連想させますがどういう描き方するんですかね?。
 半澤の仲間として描くにせよ、敵として描くにせよ、「何だかなあ」感がありますね。まあ、第一部(前半)では「必要も無いのに」青天白日旗を出すような「おいおい」な「テレビ局」ですのでね。
 「半澤の敵として描く」とネトウヨ辺りが「反日左翼TBSの小池ネガキャン」と騒ぎ出しそうです。
 どうもネット情報によれば「親分の箕部幹事長」ともども半澤の敵らしいですが。
 しかし「漢字は違う(美濃部都知事の「美濃部」では無く箕部)」とはいえ、半澤の敵役が「一般的とは言いがたい名字」の箕部(みのべ)ですか?。
 政権与党幹事長経験者であえて「箕部」に近い名前を挙げれば「安倍(竹下総裁時代の安倍晋太郎*2、小泉総裁時代の安倍晋三)」「小泉総裁時代の武部勤*3」ですが、まあ「安倍、武部と箕部」では「べ」しかあってないし、おそらく安倍や武部はモデルでは無いでしょう。
 前半の「青天白日旗」といい、後半の「箕部」といい、「お前ら、何、サヨに当てこすってるつもりなの?。ウヨに媚びてるつもりなの?。そう言うゲスがお前らなの?(とはいえ俺の邪推が正しいにしても遠回しすぎて視聴者には伝わってないでしょうが)」「そもそも原作者の池井戸自体がその種のゲスなの?。百田尚樹の同類なの?」と小一時間、TBSを問いただしたくなります。何せ「ウヨ芸人・立川志らく司会の嫌韓国ワイドショー」を垂れ流すテレビ局ですからねえ。どうしても「そう言う疑惑の目」で見てしまいますね。TBSラジオは『荻上チキの番組』などまともだと思いますが「ラジオはともかくTBSのテレビは、関口宏の『サンデーモーニング』以外は一寸ねえ(げんなり)」感が否定できません。
 と言うことで俺は今後も半澤はそう言う意味でも見ないでしょう。まあ、堺雅人のどや顔が見ていて気にくわないというのもありますが。俺のような三枚目にとって「二枚目のどや顔」ほど、見ていて不愉快なもんはありませんが、どうも堺雅人(少なくとも半澤予告編での堺雅人)は俺は生理的にあいません。
 それはともかく、で、「反日左翼TBSの小池ネガキャン」と騒ぎ出したその時にはまたTBSが「青天白日旗」のときのような醜態(再放送時には青天白日旗シーンを削除)でも見せるのか(苦笑)。まあ、削除するわけにも行かないでしょうから「小池都知事とは関係ありません」と必死にいいわけでしょうが。
 なお、「当選数回で大臣に抜擢される女性政治家」という辺りは「第二次安倍の稲田行革相(その後も自民党政調会長、第三次安倍内閣防衛相として安倍が重用)」を連想させます。彼女には別に「国民からの人気は絶大」ではありませんし、「その後の安倍内閣」はともかく、少なくとも「第二次安倍内閣」は「支持率低迷」ではありませんでしたし、稲田は「第三次安倍内閣防衛相」としては「都知事選での失言」「南スーダンPKO日報問題」でむしろ「支持率低下」に貢献しましたが。
 なお、過去の女性大臣で「国交相経験者」といえば「森、小泉内閣国交相だった扇千景」しかいないのですが、半澤ドラマは別に扇をモデルにしてるわけでもないのでしょうね。
 さて、半澤ドラマの女性大臣は「幹事長の子飼い」らしいですが、稲田は今は幹事長代行として「党の重鎮・二階*4幹事長も後ろ盾に持つ」ようですね。
 まあ適当に「二階氏の駒」として扱われてる気もしますが。
 さて国交相役の江口氏ですが、まあ、「国民からの人気は絶大」「元アナ」つうなら、「そこそこの美人女優(もちろん演技力前提ですが)」を使って欲しかったところです。
 ググって見つけた画像を見る限り、「平凡なお顔」で「国民からの人気は絶大」「元アナ」に今ひとつ説得力がない気がします。
 じゃあ誰使うんだと聞かれても答えはないのですが、今回、「半澤前半」で、半澤の敵役に回った「スパイラル副社長役の南野陽子」は「元人気アイドルの美人」ですからねえ。探せばいくらでもいるんじゃないか。単に「女性大臣役」なら彼女でもいいでしょうが。
 むしろ「別に美人である必要も無いスパイラル副社長=江口氏」「今回の女性大臣=南野」の方が良かったんじゃ無いか。
 ちなみに半澤ドラマの「再生タスクフォース」とやらはおそらくJAL再生タスクフォース - Wikipediaをヒントにしているのでしょうが、おそらく実際のタスクフォースとは全く関係無いでしょうね(ちなみにJAL再生タスクフォース - Wikipediaにおいても一定の額の債権放棄が行われた)。
 ドラマでは「タスクフォースを立ち上げた」国交相は女性ですが、JAL再生タスクフォース - Wikipediaでは実際には前原誠司*5という男性ですし、「民主党代表経験者」の前原の大臣就任は何らサプライズではなかったし、前原は勿論「当時の小沢*6幹事長の子飼い」でもなかった。まあ、国交副大臣は女性の辻元氏*7でしたが、別にドラマは彼女をモデルにしてるわけでも無いでしょう。彼女は当時は社民党所属ですし。
 ドラマでは「国交相人事が話題」という設定ですがむしろ「鳩山内閣で話題の大臣人事」をあえてあげるなら「第一次安倍内閣での消えた年金問題追及」で「ミスター年金」と呼ばれるようになった長妻昭*8の「厚労相就任」や「民主党支持層以外には当時知名度が低かった」枝野幸男*9の「行政刷新担当相就任(行政刷新担当相は事業仕分け担当大臣として注目を浴び、その後も枝野は菅内閣官房長官、野田内閣経産相などを歴任し急速に、民主党の幹部政治家に成り上がる)」ではないか。
 またJAL再生タスクフォース - Wikipediaは特に「民主党政権の目玉政策」としても扱われては無いでしょう(あえて言えば、目玉政策は子ども手当と高校無償化か?。また、支持率低下挽回で打ち出したという単純な話でも無いですが、民主党政権(菅政権時)が推し進めた政策としては「福島原発事故後の脱原発的政策(太陽光発電の推進など)」があげられるでしょう)。
 ちなみに実際の鳩山内閣での女性大臣は「千葉*10法相」と「福島*11少子化等担当相(当時、社民党党首で、紆余曲折を経て、現在も社民党党首)」です。

*1:半澤のライバル(電脳雑伎集団)が粉飾決算という明らかな不正行為を働いてる(従ってそれを刑事告発するだけでライバルの政治生命が終わる)上、半澤以外はそれを見抜けなかったなど「ご都合主義設定」以外の何物でも無いですね。電脳雑伎集団のスパイラル買収を『まともな手段で食い止めるのか』と思いきや、落ちがこれとはこっちがずっこけます。まあ、「大規模買収を企てたIT企業の粉飾決算」云々というドラマの設定はやはり「ニッポン放送買収を企てたIT企業ライブドア堀江社長(当時)」が後に粉飾決算で刑事訴追され、失脚したこと(ライブドアの経営から排除されたこと)がヒントなのでしょう。もちろんこうした「ライブドア事件みたい!(と言うか明らかにライブドア事件がネタでしょうが)」といった「ワイドショー的なネタ設定」も半澤人気の一因ではあるのでしょう。

*2:三木内閣農林相、福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)など歴任

*3:小泉内閣農水相自民党幹事長(小泉総裁時代)を歴任

*4:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)などを経て現在幹事長

*5:民主党代表、鳩山内閣国交相菅内閣外相、野田内閣国家戦略担当相、民主党政調会長(野田代表時代)、民進党代表など歴任。

*6:中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、自由党党首、民主党幹事長、「生活の党」党首など歴任

*7:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長国対委員長などを経て現在、立憲民主党幹事長代行

*8:鳩山、菅内閣厚労相民進党代表代行(岡田代表時代)、選対委員長(前原代表時代)、立憲民主党政調会長等を経て現在、立憲民主党代表代行(選対委員長兼務)

*9:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*10:日本社会党副書記長、社民党副党首、民主党総務委員長、鳩山、菅法相など歴任

*11:社民党幹事長、副党首などを経て現在党首。

今日の産経ニュース(2020年8月12日分)

【正論】戦後75年に思う 靖国に再び賑わいと首相参拝を 国士舘大学特任教授、日本大学名誉教授・百地章 - 産経ニュース
 「首相靖国参拝政教分離原則違反じゃ無い、過去に違憲判決は出てない*1」だの「東京裁判は不当だから、東条英機元首相らA級戦犯を合祀して何が悪い、彼らは昭和殉難者だ、法務死だ」だのいつもの「ウヨの暴論」でうんざりしますがそれはさておき。
 今更、安倍が靖国参拝すると本気で思ってるんですかね?

 安倍首相は、国難*2打開に向けて英霊に感謝し加護を祈るとともに、中国による尖閣諸島への領土的野望を砕き、国民の独立心を喚起するため、来る8月15日には、是非とも靖国神社に参拝していただきたいと願っている。

 落ちもすさまじいですね。「靖国参拝」は戦没者追悼だという「いつもの詭弁」が完全に消え去っています。
 「『中国への敵愾心』や『愛国心』『国防意識』を強化し、尖閣を守るために靖国参拝すべきだ(俺の要約)」なんて公言して国内外の支持が得られると本気で思ってるんですかね?
 いや、別にこんなことを公言しなくても「靖国批判派」は「それが靖国信者の本音だ(戦没者追悼云々は嘘だ)」と理解した上で、百地らウヨを批判しているわけですが、まさか堂々と「中国への敵愾心を強化するために靖国参拝すべきだ」と言い出すとはねえ。
 中国政府は勿論「百地並の反中国極右」でもない限り、こんなことを公言されてはとても首相靖国参拝なんか支持できるわけが無い。

*1:とはいえ、靖国関係で違憲判決が出た『愛媛玉串料訴訟判決』を百地らウヨが認めるかといったら認めないわけですが。

*2:コロナでアレなんであれ靖国参拝で「国難打開」だの非常識にもほどがあるでしょう。

島田洋一に突っ込む(2020年8月12日分)

島田洋一
 夕刊フジの見出しに「中国狂気」とある。(ボーガス注:香港当局が、リンゴ日報(アップルデイリー)創業者・黎智英(ジミー・ライ)や『民主派の女神』こと周庭(アグネス・チョウ)の逮捕に踏み切った今)これでまだ習近平*1国賓招待に固執するなら「媚中派狂気」だ。
 しかし習近平さんが色々苦労している今こそ慰労に駆けつけて他の媚中派*2に差を付けたいが二階*3、石破氏*4らの本音だろう。

 この期に及んで「安倍政権がジミー・ライやアグネス・チョウの逮捕にろくに抗議せず、習主席国賓訪日を進めるなら、政権トップの安倍*5首相、外交トップの茂木*6外相を批判せざるを得ない。彼らは首相や外相を辞めるべきだ」と言えず「二階ガー、石破ガー」とは島田も呆れたバカ(安倍信者)です。
 大体、二階氏はともかく石破氏のどこが「親中派」なのか。そして「二階氏を幹事長にしてるのは安倍」なのになんで安倍批判しないのか。

参考

周庭さんら逮捕に日本は「重大な懸念」どまり 欧米との落差「弱腰」批判、SNS上で広がる - 毎日新聞【宇多川はるか/統合デジタル取材センター】
 香港の民主活動家、周庭(英語名:アグネス・チョウ)さん(23)や中国に批判的なメディアグループの創業者、黎智英(れい・ちえい)氏(71)らが香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で10日に逮捕されたことについて、日本政府は11日現在、「重大な懸念」を表明するにとどまっている。一方で、欧米諸国は「人権侵害」と厳しく批判していることから、SNS上では、中国に過度に配慮する「弱腰」外交ではないかと、日本政府に、より強い対応を求める声が広がっている。
 菅義偉官房長官は11日午前の記者会見で、「香港情勢について引き続き重大な懸念を有している。今後とも関係国と連携し、適切に対応していきたい」と表明した。6月30日に国安法が成立した際には「同法が制定されたのは遺憾」と述べていたが、それでも欧米との落差は目立っている。

枝野立憲代表、香港民主派逮捕を批判 志位共産委員長「弾圧中止を」:時事ドットコム
 共産党志位和夫委員長はツイッターで「強く抗議し、弾圧の即時中止、釈放を要求する。こうした暴圧は『社会主義』とは全く無縁の専制主義そのものだ」と非難した。

日本政府「重大な懸念」 香港民主活動家逮捕、与野党からも批判:時事ドットコム
 日本政府は11日、香港警察が民主活動家の周庭氏らを国家安全維持法違反容疑で逮捕したことに批判を強めた。菅義偉官房長官は記者会見で「重大な懸念を有している」と表明。同法は中国が香港統制を強化するために制定されたもので、(ボーガス注:日本国内のコロナ蔓延を理由に)無期延期となっている習近平国家主席国賓来日は一層実現が遠のきそうだ。
 香港警察は民主派寄り香港紙「リンゴ日報」創業者の黎智英氏も逮捕。菅氏は「一国二制度の下に自由で開かれた体制が維持され、民主的・安定的な発展をしていくことが重要だ」と指摘した。
 自民党は外交部会などが7月に習氏の国賓来日について「中止を要請せざるを得ない」とする決議を決定。今回の逮捕で保守系議員を中心にさらに反発が強まるのは必至で、中堅議員は「常軌を逸している。日本は中途半端な態度を取ってはいけない」と強調した。
 非難の声は野党からも相次いだ。立憲民主党枝野幸男*7代表は党会合で「人権、表現の自由への弾圧と言っていい状況だ。国際世論で人権を守る声を上げていかなければならない」と訴えた。
 共産党小池晃*8書記局長は会見で、日本政府に対し「『懸念がある』と言って見ているだけでなく、中国に一連の事態を抗議し、弾圧中止と釈放を要求すべきだ」と語った。

 「遠のきそうだ」て、イヤーそれはどうですかね。
 なお
1)そのようなことが安倍政権にできるか(やる意欲や能力があるか)
2)そのようなことをすることの政治的是非
はともかく「国賓訪日で日中友好をアピールする一方で、香港問題で苦言を呈し批判する」という方法論もあります。中国政府批判とは何も「国賓訪日中止」とイコールでは無い。

*1:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*2:「他の媚中派」て具体的に誰なのか?

*3:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長

*4:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*5:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官などを経て首相

*6:福田内閣金融等担当相、第二次安倍内閣経産相、第四次安倍内閣経済再生担当相、自民党政調会長(谷垣、第二次安倍総裁時代)、選対委員長(第二次安倍総裁時代)などを経て第四次安倍内閣外相

*7:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)などを経て立憲民主党代表

*8:共産党政策委員長、副委員長などを経て書記局長

島田洋一に突っ込む(2020年8月11日分)

島田洋一
 何をしてもすり寄ってくる日本の媚中政治家・経営者がいる限り、中共は自制の必要など感じない*1。何をしても毎年巨額の拠出金を払ってくる日本がいるから国連改革が進まないのと同じだ
香港「雨傘」リーダー、周庭氏逮捕 国安法違反、民主運動家で初 - 産経ニュース

 前半はともかく*2、後半は認識として大間違いです。拠出金は扱いとして税金のようなもんで支出拒否なんかできやしません。
 俺が「安倍政権なんか支持してないから一円も税金なんか払わない」といっても通らないのと同じです。
 大体、世界中の国が「国連の方向性が納得いかないので拠出金なんか出さない」と言いだしたら国連が運営できなくなる。
 まあ、島田の言う「国連改革」とやら自体が「日本が常任理事国になれないなんてふざけてる」「クマラスワミ報告とか、ユネスコ南京事件資料登録とかふざけてる」「反日の中露が常任理事国なんてふざけてる」レベルのくだらない代物ですが。

*1:「現時点でも可能なあらゆる手段で釈放を目指そう」と言わない辺りが「おいおい」ですね。

*2:まあ俺個人は前半の「中国敵視」も是とはしませんし、そもそも島田の言う「すり寄ってくる政治家・経営者」は欧米だって同じですが。

今日の産経ニュースほか(2020年8月11日分)

◆最近の文科省ニュース
 つくる会関係記事を探す際に「文科省」「萩生田大臣」などでググった時に見つけた「別の文科省関係記事」をいくつか紹介しておきます。
アイヌ関係】

国の責任で遺骨返還を アイヌ民族2団体が要請 萩生田文科相の発言に抗議:北海道新聞 どうしん電子版
 道内外のアイヌ民族らでつくる2団体は7日、研究者らによって収集されたアイヌ民族の遺骨を国が責任を持って出土地に返還するよう求める申し入れ書を文部科学省などに提出した。アイヌ民族への差別を「価値観の違い」と発言した萩生田光一文科相の謝罪も要求している。
 提出したのは「先住民族アイヌの声実現!実行委員会」と「日本人類学会のアイヌ遺骨研究を考える会」の2団体。申し入れ書は6日に国土交通省、7日には内閣官房にも出した。

文科相、明確な謝罪避ける アイヌ民族「価値観の違い」発言:北海道新聞 どうしん電子版
 萩生田光一文部科学相は11日の閣議後会見で、アイヌ民族への差別を「価値観の違い」などと述べた自身の発言について、アイヌ民族らでつくる団体が謝罪を求めていることに対し「アイヌ文化にしっかり寄り添って支援をしていきたいという気持ちに変わりはない」と述べるにとどめ、明確な謝罪を避けた。
 道内外のアイヌ民族でつくる2団体は、7日に萩生田氏の発言はアイヌ民族へのヘイトスピーチ(憎悪表現)を助長するなどとして、正式な謝罪を求める申し入れ書を文科省などに提出している。萩生田氏は会見で、謝罪するかどうか2度問われたが明確に答えなかった。

新型コロナ感染への警戒を余儀なくされるスポーツ、教育実習、対面授業などの教育の現場!また萩生田大臣にアイヌ民族差別矮小化発言への謝罪はなし~8.11 萩生田光一 文部科学大臣 定例会見 | IWJ Independent Web Journal
 北海道新聞記者より、島根県松江市の高校で96人の大規模な新型コロナ感染が起きた件に関してと、8月7日に「先住民族アイヌの声実現!実行委員会」と「日本人類学会のアイヌ遺骨研究を考える会」が萩生田文部科学大臣に抗議を申し入れた件についての受け止めが問われた。
(中略)
 後の質問は、萩生田大臣が7月12日開業の先住民族アイヌをテーマとする初の国立施設「民族共生象徴空間」(愛称「ウポポイ」、北海道白老町)について行った発言に端を発するもの。
 萩生田大臣は、7月10日の閣議後会見で、先述の施設開館に関連して、アイヌの人々が受けてきた差別の歴史をどう伝えるのかと問われ、「原住民と新しく開拓をされる皆さんの間で様々な価値観の違いがきっとあったのだと思う。それを差別という言葉でひとくくりにすることが、後世にアイヌ文化を伝承のためにいいかどうかは、ちょっと私は考えるところがある」と答えた。
 12日の「ウポポイ」開館記念式典に参加し、その後の会見で、「我が国が近代化される過程において、アイヌの皆様が差別され、貧窮を余儀なくされたという歴史的事実を厳粛に受け止めなければならない」と述べたが、8月7日に関連2団体より抗議を受けた。
 萩生田大臣は問題とされる「価値観の違い」という表現について、「ウポポイが未来志向の共生施設として多くの皆さんに愛されることを願ってした発言」と述べ、北海道新聞記者による重ねての「謝罪はされないということですか」という問いにも、「すでに記者会見で申し上げているとおりでございまして、アイヌ文化にしっかり寄り添って、これからも支援していきたいという気持ちに変わりはありません」と答えた。

萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年8月11日):文部科学省
記者)
 もう一点お伺いいたします。アイヌ民族の関連です。先週ですね、北海道内外のアイヌ民族の方で作る団体が文部科学省の方に要請に来まして、先月の大臣のアイヌ民族の差別について、価値観の違いとした発言について、謝罪を求めました。これについて、大臣として対応される考えがあるか教えてください。あと、もう一点ですね、両団体とも研究目的などとして盗掘された遺骨の、国が責任をもって早期に返還するように求めていますが、これについても対応される考えがあるか教えていただけますか。
大臣)
 7月10日の閣議後会見における私の発言の趣旨につきましては、今まで会見で申し上げてきた通りでございまして、私としては、7月12日に開業したアイヌ文化復興等のナショナルセンターである「民族共生象徴空間(ウポポイ)」が、未来志向の共生施設として多くの皆さんに愛される施設になってもらいたいという思いから発言をしたものでございます。ご遺骨の調査につきましては、政府の「民族共生の象徴となる空間」作業部会報告書において、「人骨の返還や集約の進め方に関する検討を行うために、各大学等の協力を得て、アイヌの人骨の保管状況等を把握する」こととされたことを踏まえ、出土地域や遺族等にできる限り返還するという考え方の下、全大学を対象として、複数回にわたり行ってまいりました。ご指摘の点につきましては、各大学が保管するご遺骨等の収集の経緯に関し、可能な限りにおいて調査し、情報把握に努めていくことが重要だと考えております。
記者)
 確認ですけれども、謝罪はされないということでよろしいですか。
大臣)
 すでに記者会見で申し上げている通りでございまして、私が、アイヌ文化にしっかり寄り添って、これからもしっかり支援をしていきたいという気持ちに変わりはありません。

 謝罪しないとは言え萩生田もさすがに大臣になれば日本会議のような極右暴論「アイヌ否定論」は吐かないわけです。

スマホ関係】

スマホ持ち込みに4条件 中学校向け、文科省通知 :日本経済新聞
 文部科学省は3日までに、原則禁止としている中学生によるスマートフォンや携帯電話の学校への持ち込みを認める上で、トラブル防止に向け4つの条件を設定するよう求める通知を全国の教育委員会に出した。
 通知では、生徒の利用率の上昇や部活動で帰宅が遅くなることなどを踏まえ、(1)学校での管理方法と紛失時の責任の明確化(2)学校や家庭による危険性の指導(3)学校と生徒らが協力したルール策定(4)閲覧対象を制限する「フィルタリング」を保護者の責任で設定――の4条件を提示。これらを満たせば持ち込みを認めるとした。
 文科省は2009年の通知で、小中学校への携帯電話の持ち込みは原則禁止し、遠距離通学などの事情があれば例外的に認めるとしていた。
 保護者からは「災害や犯罪発生時の緊急連絡手段として必要」などの声が年々高まっており、文科省は見直しも検討したが、通学距離がそれほど遠くないと判断。小中学生ともに原則禁止とする09年の通知内容を維持した。
 ただ、中学生については、部活動などで帰りが遅くなる場合があり、持ち込みを許可する学校がある実態を考慮し条件付きの持ち込みを認めた。
 高校生は引き続き持ち込み自体は制限しない。

前川喜平氏、中学校の携帯電話持ち込み認可に「文科省に認める認めないの権限は無い」(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース
 元文部科学事務次官前川喜平氏が1日、ツイッターに新規投稿。文部科学省が中学校への携帯電話持ち込みを条件付きで認めるというNHKニュースを引用し、「文部科学省には、こういうことを認めたり認めなかったり条件をつけたりする権限は、無い」と指摘した。

 各地の教委や各家庭ならまだしも、こんなことは国が一律に基準を示すようなことではないと思いますね。


文科省が「北朝鮮スパイガー」(アサ芸&産経)に公式に抗議
文科省、教科書調査官「北朝鮮スパイ」疑惑報道に撤回要求 | リセマム

 文部科学省は2020年8月6日、週刊アサヒ芸能(7月30日号/徳間書店出版)記事で、文部科学省の教科書調査官が北朝鮮のスパイであるかのような表現がなされていることについて、事実は確認されなかったとし、徳間書店に対し記事の撤回を求めた。
 7月30日号週刊アサヒ芸能記事「『北朝鮮スパイ』リストに『文科省調査官』の衝撃の真相」では、文部科学省の教科書調査官に関し、「韓国・霊山大学の講師に就任。この時、韓国内で活動する北朝鮮工作員に『スカウト』された」「日本に帰国後、別の工作員グループに所属し、活動していると見られている。そのグループは、かつてはオウム事件などに関与し、日本転覆を図ったことがある*1」と掲載。文部科学省によると、これらの事実はいずれも(ボーガス注:教科書調査官に採用する)選考の過程やその後の調査においてもまったく確認されていないという。さらに記事では、教科書検定の公正性について疑念を生じさせるような記述があったとし、文部科学省は遺憾の意を示した。
 また産業経済新聞社*2は、週刊アサヒ芸能(7月30日号)掲載記事を引用した「教科書調査官と北朝鮮の闇」と題する論説委員長の「風を読む」(7月28日)において、「『北朝鮮スパイ』と疑われた人物を調査しなくていいのか」などと、週刊誌記事の内容が事実であるとの前提の論説記事を掲載。当該教科書調査官の「専門的な学識」に関しても事実と異なる記述があったとし、文部科学省は「そのような記事に依拠した憶測に基づいた報道がなされ、教科書検定の公正性について疑念を生じさせるような記事を掲載したことは、誠に遺憾」と述べ、強く抗議した。

 まあ普通に考えて、デマ記事には抗議するでしょうね。しかし「何故、アサ芸が?」と思いましたがよく考えたら「アサ芸の版元」の徳間書店は『反中国、嫌韓国の極右ヘイト出版社』として悪名高いところでしたね。ジブリも徳間なんぞと付き合っててええんか、つう気はします。
 なお、「予想の範囲内」ですが、この文科省の抗議について新しい歴史教科書をつくる会【公式】 (@Tsukurukai) | Twitter新しい歴史教科書をつくる会も何一つ触れずに逃げています。「北朝鮮スパイガー」等と抜かしてたのだから「徳間書店や産経の正当な批判に抗議するなどふざけてる!」とでも言うべきでしょうにねえ。どれほど安倍や萩生田相手に腰抜け、ふぬけなのか。


【風を読む】文科省局長の抗議に答えます 論説委員長・乾正人 - 産経ニュース

 7月28日付小欄で、「週刊アサヒ芸能」に掲載された「『北朝鮮スパイ』リストに『文科省調査官』」という記事を紹介したところ、大きな反響*3をいただいた。
 文部科学省からも6日、瀧本寛(たきもと・ゆたか)初等中等教育局長からご懇切なFAXが届いた。せっかくなので読者の皆さまにもお知らせしたい*4
・週刊誌記事の内容が事実であるとの前提で記事を掲載しているが、調査の結果、記事内容は事実であることを確認できなかった。
・「風を読む」の中で、当該教科書調査官の「専門的な知識」に関する記述も事実と異なる。
 そのうえで、「そのような記事に依拠した臆測に基づいた報道がなされ、教科書検定の公正性に疑念を生じさせるような記事を掲載したことは、誠に遺憾であり、ここに強く抗議します」と書かれていた。
 調査官の疑惑が晴れたのなら結構なことである。
 ただ、小生が書いた調査官の「専門的な知識」に関する記述も「事実と異なる」とある。これは一大事。もしそうなら、ご本人にも読者にも謝らなければならない。
 ちなみにその箇所は、調査官任用のくだりだと推察される。
 調査官になるためには、准教授以上の経歴か担当科目に関して「高度に専門的な学識及び経験を有すると認められる者」でなければならない。調査官は准教授の経歴はなく、「『専門的な学識』に該当するとすれば、毛沢東を礼賛した本*5くらいだ」と書いた。ご指摘のお礼を申し上げるため、さっそく6日の昼前、局長に電話して「どこが事実と異なるのでしょうか」とお尋ねした。
 答えは「手元に資料がない」だった。深夜になって「礼賛していない。他の論文も採用の参考にした」と電話があった。「では、その論文を見せてほしい」と頼んだ*6が、断られた。これでは「事実と異なる」と判断できませんよ。とりあえずご返信まで。

 さて興味深いのは、1)乾のこのコラム以外に産経がこの件について触れた記事が全く見当たらないこと(これが民主党政権下ならこんなもんではすまず、『文科省、本紙記事に不当な抗議』などと1面トップ記事か社会面トップ記事にしたあげく、産経抄や社説で悪口三昧でしょうに)、2)乾が「北朝鮮スパイなどという根拠は見つからなかった」という部分には何一つ反論してないことですね。1)は「乾はこの問題に本気で無いこと(やはりつくる会不合格は育鵬社の謀略?)」がうかがえます。2)は、当初からこんなものを文科省が相手にするとは乾も思ってなかったと「事実上自白してる」のも同然の滑稽さです。
 で、「採用に不透明なところガー」と言い出した(話をすり替えだした、産経風に言えば「ゴールポストを動かした」)乾ですが、それも「准教授の経歴が無い」「採用の根拠にした論文が分からない」程度のくだらない因縁つけです。そもそも仮に調査官氏が「文科省とコネのある人物(調査官氏の大学時代の恩師にして、文科省審議会委員を歴任した御仁など)の影響力による情実採用(採用試験が形式的な物)」だったとしても「是非はともかく」、それと「北朝鮮スパイ云々」や「検定意見の是非」と関係ないので言いがかりも甚だしいですが、それはともかく。
 つくる会に対するアリバイ作り(つくる会不合格は産経の謀略じゃ無い)としてこの駄文を書いただけでどうせ乾はこんなことには本気では無いでしょうね。恐らくこの文章を書いたらこれ以上、この件にはコメントしないでしょう。
 そもそも

・産経と安倍自民がズブズブであること
・加計告発した前川元次官への報復(失敗に終わったとは言え読売を利用した『出会い系バーがー』のネガキャン)、谷垣*7総裁時代に『総裁を辞めた「過去の人」が谷垣総裁を無視して好き勝手なことをしないで欲しい』と安倍批判した溝手氏*8への報復(河井案里刺客候補として擁立し溝手氏を落選させる)、韓国相手のホワイト国除外の件などで分かるように安倍は相手を逆恨みすると何やり出すか分からないキチガイであること

を知った上で「産経への抗議文」ですからね。安倍や萩生田の了解なしにこんなことはやるわけがないし、だからこそ、乾の文章も腰が引けてるし、つくる会にいたっては「何も声明を出さずに黙り」のわけです。
 それはともかく「話が脱線しますが」

幹部名簿:文部科学省
◆初等中等教育局長:瀧本寛(たきもと・ゆたか)

つうのは「難読とまでは言えないにしても」あまり一般的な読み方じゃ無いですね。ルビがなかったら確実に俺は「寛」を「ひろし」と読んでると思います。
 「単なる偶然にすぎない」のですが、何故か文科省幹部の方々には「瀧本局長」以外でも

幹部名簿:文部科学省
【大臣官房】
◆審議官(初等中等教育局担当):蝦名喜之(えびな・よしゆき)
◆審議官(科学技術・学術政策局担当):梶原将(かじわら・すすむ)
◆総務課長:望月禎(もちづき・ただし)
◆国際課長:氷見谷直紀(ひみや・なおき)
【総合教育政策局】
◆政策課長:寺門成真(てらかど・しげちか*9
◆教育人材政策課長:中野理美*10(なかの・りみ)
生涯学習推進課長:根本幸枝(ねもと・こうえ*11
【初等中等教育局】
◆児童生徒課長:江口有隣(えぐち・ありちか)
◆参事官(高校担当):塩川達大(しおかわ・たつひろ)
【高等教育局】
◆学生・留学生課長:西條正明(にしじょう・まさあき*12
【科学技術・学術政策局】
◆科学技術・学術戦略官(制度改革・調査担当):山下恭範(やました・やすのり)
◆科学技術・学術戦略官(国際担当):有賀理(あるが・おさむ)
【研究開発局】
◆研究開発局長:生川*13浩史(いくかわ・ひろし)

などと「あまり一般的で無い姓名」の方が多く、親切にも全員ルビが振ってあります。
 まあ、

幹部名簿:文部科学省
【大臣官房】
◆審議官(初等中等教育局担当):矢野和彦(やの・かずひこ)

などルビが無くても読める姓名も勿論ありますが。


国民・玉木代表、分党を表明 立民との合流めぐり - 産経ニュース
 合同に否定的な玉木が、しかし、ついに合同話に抵抗しきれなくなり、「党代表でありながら」離党に追い込まれたという敗北話です。とはいえ国民民主を吸収した立民の支持率が上がるとも思えませんが。まあ、立民も国民民主も支持しない俺的には今後「過去の希望の党騒動」のような「反共主義に基づく野党共闘破壊=暴挙」を旧民主党連中がしない限り、正直合同するかどうか、興味もありませんが。


国民幹部が「分党」構想否定 泉政調会長「玉木氏個人の思い」 - 産経ニュース
 政調会長にこんなことを言われてしまうとは完全に玉木も落ち目ですね。


【主張】沖ノ鳥島 日本の最南端を守り抜け - 産経ニュース
 以前、浅井基文氏や矢吹晋横浜市立大学名誉教授が

南シナ海問題に関する仲裁裁定|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ
 日本にとってもまったく他人事ではありません。中国の学者も指摘していることですが、(ボーガス注:中国敗訴判決を全面支持するというなら)沖ノ鳥島を「島」とし、200カイリの排他的経済水域を主張することは到底許されないことになります。

南シナ海仲裁裁定の問題点(中国専門家の指摘)|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ
 昨日(7月17日)のコラムで、南シナ海の仲裁裁定の問題点を指摘しましたが、同日付の中国新聞網は、厦門大学南海研究院院長の傅崐成のインタビュー発言を掲載しており、仲裁裁定が南シナ海には「島」の定義に当てはまるものはないと断じたことは「天下大乱」を導くものだと厳しく批判したことを紹介しています。短い発言ですが、私がコラムで書いたことを、国連海洋法条約における「島」の定義と仲裁裁定が採用した「島」の定義との重大な違いを明らかにすることでさらに分かりやすく理解できるように説明するものなので、参考に供します。

 仲裁裁判所は、南沙諸島には「島」に関する厳格な定義に当てはまるものはひとつもないとしたが、このような定義が仮に国際的に受け入れられるとすれば「天下大乱」となる。なぜならば、多くの小島はこの定義の基準を満たさなくなるからだ。
 国連海洋法条約における「島」であるか否かの判断基準は、「人間の居住を維持することができるか否か」である。ところが仲裁裁定が示した判断基準は、「実際に人々が自然に形成した居住集落(浅井注:裁定ではcommunity)があるか否か」である。すなわち、問題が(条約の)「できるか否か」から(裁定で)「実際にあるか否か」にすり替えられている。
 日本が200カイリの排他的経済水域を持つと主張している沖ノ鳥島はやや大きなテーブル大の大きさしかなく、明らかに誰一人としてそこで居住したことはない。
 他方、(南沙諸島にある)太平島は、1000年以上にわたって中国の漁民が長期あるいは短期で居住してきたのであり、仲裁裁定が太平島を島と見なさないのは「極めて驚き」である。

南シナ海判決と沖ノ鳥島の運命 | ちきゅう座矢吹晋
と指摘していたように「人が住めない島は国際法上、島とは言えない」と判断したとみられる「南沙諸島関係での中国敗訴、フィリピン勝訴判決」を前提にすれば、沖ノ鳥島は明らかに「国際法上の島では無い」可能性が高いです。
 何せ南沙諸島の島々は満潮でも海没しませんが、「沖ノ鳥島は満潮だとほとんど海没します」ので(沖ノ鳥島 - Wikipedia参照)。また面積的にも南沙諸島の島々に比べ、沖ノ鳥島の方が小さい。
 しかし、そんなことは無視し

 沖ノ鳥島は、高潮(満潮)時には2つの小島が海面上にわずかに頭を出すだけだが、国連海洋法条約第121条1項にいう、自然に形成された陸地で高潮時にも水面上にあることを満たす、れっきとした島だ。中国の主張は認められない。

と「何の根拠も上げずに」強弁する産経らウヨです。「中国敗訴判決の内容を知らないのか、故意に無視してるのか」はともかく、見事に「人の住めない場所は島では無い」という中国敗訴判決の判決内容をガン無視しています。
 これでわかるように

「中国敗訴判決を『人の住めない場所は島では無い』という部分も含めて全面支持するなら、沖ノ鳥島は島ではないし、沖ノ鳥島が島だというなら、中国敗訴判決の内、少なくとも『人の住めない場所は島では無い』と言う部分については日本政府として公式に批判し、否定せざるを得ないはずだ」
「しかし日本政府はそうしてない以上、『人の住めない場所は島では無い』という部分も受け入れたと見なさざるを得ず、その結果、沖ノ鳥島は『国際法上の島では無い』と国際法廷などで今後見なされる可能性が高い」

という趣旨の『浅井、矢吹氏らの日本政府批判』に対しまともな回答を、日本政府や『産経らウヨ』がしたことは一度もありません。
 なお、浅井氏や矢吹氏はもちろんここで「南沙諸島の島々や沖ノ鳥島を島と考えるべきかどうか」「中国敗訴判決や『中国、フィリピンの主張』をどう考えるべきか」と言う議論はしていませんし、彼らが仮にそうした議論をしていたとして、そしてその主張に問題があったとしても、彼らの「日本政府の態度は場当たりでデタラメ」「中国敗訴判決全面支持と沖ノ鳥島領有権主張は両立しないのに何故そう言う無茶をするのか」「そうした日本政府批判をしない日本マスコミは(そして野党も?)問題だ」という指摘の正当性には何ら影響はありません。
 ちなみに沖ノ鳥島については「現在の蔡英文政権」も中国政府と全く同じ論理で「島では無い、岩だ」としているのですが、「蔡英文親日」という政治宣伝をする上で都合が悪いので、それについては「無かったことにする」デタラメな産経です。

*1:オウムとつながりがあるグループ(そして北朝鮮ともつながりがある?)ってどこのグループよ?、ですね。

*2:産経の正式社名。一応あそこは建前では「経済新聞(日経のお仲間)」です。

*3:ほとんど反響なんか無いですよね。まあ、1)『こんな誹謗デマ記事は許せない』という教育関係者や反極右活動家、朝鮮総連関係者などアサ芸や産経に批判的な人士、2)この種の記事を喜ぶ歴史修正主義極右(特につくる会)には反響があったのでしょうが、1)にせよ、2)にせよ日本では少数派です。

*4:せっかくならこんなコラム「だけ」では無く「1面トップ記事」か、「社会面トップ記事」で知らせた上で「社説&産経抄」で批判してほしかったところです(もちろん皮肉)。まあ、このコラムだけでお茶を濁してる辺り産経が本気で無いのは明白です。

*5:『初期毛沢東の思想』(2000年、近代文芸社)のこと。本当に礼賛してるかどうかは不明。そもそも相手が乾では「読まないで題名だけで礼賛と決めつけてる疑い大」です。分かりやすい例では『ナチドイツ研究』なんか典型的ですが「研究対象にしてる=礼賛してる」ではありません。『ナチドイツ研究者=ネオナチ』ではない。まあ、問題は「礼賛してるかどうか」ではなく「内容が正しいかどうか」と「内容に新規性と独創性(オリジナリティ)があるかどうか」なんですけどね。エセ科学が典型的ですが「内容に新規性と独創性(オリジナリティ)があっても」中身がでたらめでは話になりません。一方で「中身が正しくても過去の学説の焼き直しで、内容に新規性と独創性(オリジナリティ)がない」のでは学者として評価に値しません。

*6:そりゃ乾の言いがかりにそこまでする義務も無いでしょう。これが前例となって何でもかんでも「不正採用だ、違うというなら証明してみろ」と言われても文科省も迷惑です(産経ならそういうことをやりかねませんし)。文句があるなら「不正採用の証拠でももってこい」て話です。

*7:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相自民党総裁、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長など歴任

*8:第一次安倍内閣国家公安委員長

*9:ルビが振ってなかったら、俺は多分「なりまさ」と読んでますね。

*10:女優の手塚理美だとこれで「さとみ」と読みますからね。日本語の難しいところです。

*11:「ゆきえ」でも男性の可能性がありますが「こうえ」ではなおさら性別が分かりません。

*12:ルビが振ってなかったら、俺は多分「さいじょう」と読んでますね。

*13:生川は「いくかわ」「おいかわ」「なまかわ」「なめかわ」「なるかわ」などと複数の読み方があるので予備知識が無ければとても読めません。

今日の中国ニュース(2020年8月10日分)

【話の肖像画】静岡大教授で文化人類学者・楊海英(55)(2)「黒い人間」にされた父(1/2ページ) - 産経ニュース
【話の肖像画】静岡大教授で文化人類学者・楊海英(55)(3)「抄家」で奪われた全財産(1/2ページ) - 産経ニュース

【話の肖像画】静岡大教授で文化人類学者・楊海英(55)(2)「黒い人間」にされた父(1/2ページ) - 産経ニュース
 5歳のとき、父方の祖母が「悪徳分子」とされて「批判闘争大会」に引きずり出されました。
 (ボーガス注:文革期には)祖母の批判集会はその後も続き、同じ年配のモンゴル女性数人と「内モンゴル人民革命党員」「牛鬼蛇神(妖怪変化)」などと書かれた紙を体に貼られ、興奮した群衆から罵声を浴びせられました。

【話の肖像画】静岡大教授で文化人類学者・楊海英(55)(3)「抄家」で奪われた全財産(1/2ページ) - 産経ニュース
 モンゴル語で「抄家(チャオチャ)」と呼ばれる家荒らしです。反動分子の家に乗り込んで家財道具を没収し、抵抗する人をリンチにする。
 当時、私の家はレンガ建てで、まわりのモンゴル人たちは黄泥(おうでい)の家に住んでいたため、生産大隊の大隊長は「レンガ建ての家に住むとは絶対に許せない搾取行為だ」と怒鳴っていました。母が抄家に協力的だったのでリンチは免れましたが、布団以外の全財産を没収されました。
(中略)
 そのころ、母と私は人民公社のヒツジとヤギを放牧しており、草原に約300頭を追う日々を送っていました。
 しかしその1年後、生産大隊から「黒い人間は放牧する権利はない」とされ、家畜を取り上げられることになった。
 こうして私たちは家も家畜も失ったのです。

 なるほど、楊が

楊海英 - Wikipedia
『墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録(上)(下)』 (2009年、岩波書店→2018年、岩波現代文庫)
『続・墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2011年、岩波書店
『ジェノサイドと文化大革命内モンゴルの民族問題』(2014年、勉誠出版
『「知識青年」の1968年:中国の辺境と文化大革命』(2018年、岩波書店

など書いて、文革にこだわる理由が「大変よく」分かります。肉親が酷い人身攻撃を受ければ、恨みや怒りも感じるでしょう。
 まともな文革研究だけやってれば勿論「何ら問題は無い」のですが

楊海英 - Wikipedia
2016年、 第3回国基研・日本研究賞受賞(『チベットに舞う日本刀:モンゴル騎兵の現代史』(2014年、文藝春秋→2020年、中公文庫)と『日本陸軍とモンゴル:興安軍官学校の知られざる戦い』(2015年、中公新書))
2018年、 第19回「正論新風賞」受賞

という楊はもはや「昔はともかく現在においては」「内モンゴルペマ・ギャルポ(あること無いこと*1、中国に悪口する日本ウヨの走狗)」であり、まともな研究者とは言いがたいわけです。
 楊の名誉のためにお断りしておけば2011年に『墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録(上)(下)』 (2009年、岩波書店)で司馬遼太郎賞を受賞して世間的に知られるようになってから、極右方面から「あの男は中国叩きに使えそうだ」と働きかけを受けてから楊の劣化が始まったので「司馬賞受賞以前」の著書はまともかと思います。
 ただし、2016年、 第3回国基研・日本研究賞受賞、2018年、 第19回「正論新風賞」受賞(ちなみに正論大賞 - Wikipediaによれば、この年に正論大賞を受賞したのは改憲極右の西修駒澤大学名誉教授)、百地章日本大学名誉教授、国士舘大学特任教授))なんてことをためらいなくやり「日本ウヨと野合する決意」を表明して以降の著書は「かなり怪しい」でしょう。
 「司馬賞受賞後、国基研・日本研究賞受賞以前(2011~2016年)」の著書は微妙ですね。
 『狂暴国家 中国の正体』(2014年、扶桑社新書→後に『中国人の少数民族根絶計画』と改題して2019年、産経NF文庫)などは著書名といい版元といいかなり怪しそうです。
 ウヨの働きかけがあったとは言え「中国への恨み」が楊に研究者としての誠実さを失わせたと言っていいでしょう。
 「才能はある」のに哀れな男です。

*1:さすがに全て「ないこと」とは言いませんが。

高世仁に突っ込む(2020年8/10日分)

9条の会に「基地引き受け論」を吹っかけた - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 高世仁に突っ込む(2020年8/9日分) - bogus-simotukareのブログで突っ込んだ沖縄の基地を本土が引き取る―賛成?反対? - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。
 もう高世と同類連中には「馬鹿は黙ってろ」としか言いようが無いですね。
 そんなことをやるより救う会や家族会に「蓮池透さんと和解したらどうか?」と「ふっかけたらどうなのか」。
 勿論高世は救う会や家族会が怖くてそんなことはふっかけないわけですが。
 既に高世仁に突っ込む(2020年8/9日分) - bogus-simotukareのブログで突っ込んだので改めては突っ込みませんが、第一に「引き取り論」と言う主張それ自体に「政治的に道理のある主張か」「そもそも現実性があるのか」と言う意味で問題があります。
 第二に「九条の会」とは「是非はともかく」そう言う団体ではない。
 宮沢喜一*1河野洋平*2など日米安保の存在を認める「自民党リベラル(自民党護憲派)的な政治傾向の持ち主」も含む団体が「九条の会」です。
 つまり「米軍基地問題をどう考え、どう解決するか」ということを「是非はともかく」活動目的にしていない。
 「米軍基地の現状を問題視してない人間」でも「九条改憲はダメだ」と考える人間なら参加できるという団体です。
 活動目的で無いことをふっかけるとかどういう神経をしているのか。

 その帰り、駅前で「9条の会」を見かけた。団塊の世代かそれ以上のお歳の人たち数人が、猛暑のなか、宣伝・署名活動をやっていた。
 私は「9条」堅持派ではないのだが、今の政権での改憲は反対なので、ごくろうさまの気持ちも込めて署名した。
 すると「毎月9日に立ってるんですが、きょうは長崎の日にあたって、ダブルでこっちもお願いできますか」とのことで、核兵器廃絶のアピールにも署名することに。
 ちょうどいい機会だと、沖縄の基地負担を本土で引き受けようという運動をどう思いますかと話しかけた。
 その人は、活動歴の長そうな70代の女性だったが、驚いた様子で「えっ、誰がそんなことを言っているんですか?」という。こんな主張を聞くのははじめてらしい。

 そりゃたいていの人はそうでしょう。俺だってこんな「アホな主張」を知ったのは高世の記事米軍基地を「引き取る」 - 高世仁の「諸悪莫作」日記が初めてです。高世の記事を読んでなければこんな主張は今でも知らないでしょう。
 マスコミはほとんど報じない、「立憲民主、共産、社民、国民民主」など主要な政治党派はほとんど参加してないなんてマイナーな運動を知る機会はまずありません。
 その時点でまともな人間は、「ああ、こんなに世間に知られてないんじゃ、この運動には展望が無いな」と思うでしょうに、思わないというのだから高世と同類連中には呆れます。

若い人たちが沖縄のことを知って、啓蒙活動をしているんですよ」と私。
 すると案の定、その女性は「ダメダメ、沖縄の米軍基地をこっちにもってくるなんてダメです」。
 まあ、これが平均的な「9条」派の反応だろう。
 私「いま、国民のほとんどは日米安保を容認してますね。だったら、基地負担を沖縄だけに押し付けず、全国民で公平にという考え方はありえませんか」。

 おいおいですね。
 「日米安保を容認する」ということは必ずしも「私の街に米軍基地が来ても良い」ということではない。
 ならば「ほとんどの日本人は今原発を容認してますよね。ならば可能性の低い脱原発を今訴える前に、まずは原発負担を新潟や福井など一部の原発県に押しつけず、全国民で公平にという考えはあり得ませんか」になるのか。脱原発は非現実的なのか?。脱原発を訴える「非原発県の住民(例えば埼玉県民の俺や都民の高世)」は原発県に原発をおしつける卑怯者なのか。
 「原発を埼玉(東京)にもつくろう」と俺(高世)は言うべきなのか。
  脱原発派・高世ですらそんな馬鹿なことは言わないでしょう(まあ、例は原発でなくてもいいですが)。
 むしろ米軍基地問題で言うべきことは「あなたの街に米軍基地が来たらイヤなのに、『日米安保条約』も米兵犯罪・不起訴密約*3などの『日米安保の現状』も容認する。それって、あなた、考えがおかしくないですか?。そもそも日米安保は必要なのか。廃棄すべきじゃないのか?。仮に必要だとしても米兵犯罪・不起訴密約など、現状のままでいいのか?。」と問いかけるべきでしょう。
 「わがまま」と言われようと「日米安保は支持するが私の街に米軍基地が来たらイヤだ」という人間(自民支持者)は考えをそう簡単には変えないでしょう。本土受け入れなんか支持するわけが無い。
 一方で「そもそも日米安保なんか要らない」とか「現状の日米地位協定などの問題をそのままにして本土に移しても意味が無い。そもそも現状の基地被害の問題そのままでは受け入れる本土住民が新たに生まれるとは思えない」と考える俺のような人間からすれば別の意味で「本土受け入れ」なんか支持しない。
 なんでこう高世と同類連中は馬鹿なのか。

*1:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相等を経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*2:新自由クラブ代表、中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官自民党総裁、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長など歴任。現在、日本国際貿易促進協会会長

*3:これについては例えば吉田敏浩『密約:日米地位協定と米兵犯罪』(2010年、朝日新聞社