「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年6/22分:荒木和博の巻)

政府のメッセージが足りないという話(R3.6.22): 荒木和博BLOG

 令和3年6月22日火曜日のショートメッセージ(Vol.445)。昨日拉致特での質疑について話しましたが、その続きです。日本政府に北朝鮮へのメッセージが決定的に欠けているという話。「条件を付けずに向き合う」ではメッセージになりません。

 6分5秒程度の動画です。
 「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年6/21分:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログで取り上げた拉致特質問ワクチンの北朝鮮への供与について(R3.6.21): 荒木和博BLOGの続きです。
 「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年6/21分:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログでも書きましたが「お前(荒木)は何を言っているんだ?(ミルコ・クロコップ)」「ちょっと何言ってるか分からない(サンドイッチマンの富沢)」ですね。
 なお、「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年6/21分:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログで書いたことをまた書いても蛇足なので少し違うことを書きます。今回は特に荒木の動画については説明しません。
 まず第一に「日本政府は北朝鮮相手にメッセージを沢山出しています」。
 そのメッセージとは「我々は巣くう会、家族会の言いなりです」「巣くう会、家族会が即時一括全員帰国でなきゃ制裁解除するな、とか平壌に常駐事務所なんか置くな、というからその通りにします」というメッセージです。メッセージとは何も「北朝鮮に何か言うこと」のみを意味するわけではない。巣くう会、家族会の集会に拉致担当相が参加して、そこでの巣くう会、家族会の主張(例えば、即時一括全員帰国でなきゃ制裁解除するな、とか平壌に常駐事務所なんか置くな、とか)に何ら異論も出さないことによって政府はそういうメッセージ(私たちは巣くう会、家族会の言いなりです)を北朝鮮に送っている。
 第二に、「『ワクチン提供の意思がある』のようなメッセージをもっと出せ」と言う荒木が「自衛隊拉致被害者救出」と放言するのはどういう意味なのか。
 「メッセージを出す」というからには、そこでは「金丸訪朝による第18富士山丸船長、機関長帰国」「小泉訪朝による北朝鮮拉致被害者帰国」「カーターやクリントンの訪朝による身柄拘束米国人の帰国」「米国国務省米朝交渉によるワームビア君帰国」のような「日朝交渉による拉致被害者帰国」を想定しているのではないのか。
 にもかかわらず一方で荒木は「自衛隊拉致被害者救出」と放言。「メッセージを出しても意味が無い、交渉成立の可能性はない」「北朝鮮には拉致被害者を帰国させる意思がない」と荒木が思うから「自衛隊拉致被害者救出」ではないのか。
 意味がわかりません。もちろん、動画を見ても荒木の脳内において「メッセージを出せ」と「自衛隊拉致被害者救出」がどう「矛盾なく両立するのか」はさっぱりわかりません。

◆1)矛盾しないと思ってるのか
◆2)一見矛盾するがこの動画でその矛盾をきちんと説明できた(一見矛盾するが実は矛盾してない)と思ってるのか
→本気で1)や2)だと思ってるのなら「明らかに矛盾するだろ!」「矛盾しないという説明なんかどこにもないだろ!」と呆れますが
◆3)矛盾するし説明不能と思ってるので説明を逃げたのか
→3)だとして、よくそんな無茶苦茶なことが出来るもんだと呆れますし、そんな無茶をやる意味が分かりませんが

はともかくこの動画で荒木の脳内において「メッセージを出せ」と「自衛隊拉致被害者救出」がどう「矛盾なく両立するのか」はさっぱりわかりません。
 第三に、

「条件を付けずに向き合う*1」ではメッセージになりません。

という荒木ですが「条件を付けずに向き合う(首脳会談する*2)」は安倍政権時代からのメッセージでした。安倍時代には何も文句は言わなかった荒木が、菅時代になって、森ゆう子参院議員(立民)が「交渉の糸口を作るために、台湾に提供したように北朝鮮にワクチン提供したらどうか?。まずは日本政府がワクチン提供の意思があると表明したらどうか?」と政府に参院拉致特別委で質問したら、突然「森議員に賛成です、提供意思があると表明すべき」と言い出すのは何なのか?。意味が分かりません。つうか、本気でそう思ってるのなら森質問が出る前から『お前がそう言え、荒木』『森質問が出るまで黙って無くていいんだぞ?』て話です。
 「立民にはウヨ仲間の松原仁(野田内閣で拉致担当相)がいる。事情が何であれ、この森質問は松原も了解した話だろう。森質問を批判したら松原との関係が悪くなる。それは避けたい」つう話なのか。
 もちろん、こうした俺のような感想「荒木が何言いたいのか意味不明。交渉で取り戻したいのか、交渉を諦めて自衛隊で取り戻したいのか」は俺だけではなく「巣くう会、家族会」「日本政府、与党、外務省」「野党各党」「6カ国協議参加国(米国、韓国、中国、ロシア)」なども感じるところでしょう。
 「北朝鮮にメッセージ」と「自衛隊で救出」はまるで話が違うのであって「A案、B案など複数の解決策を提案するのは当然だ」と言うレベルの話ではない。

*1:向き合うとは「小泉・金正日会談」「トランプ・金正恩会談」のような「安倍・金正恩会談」「菅・金正恩会談」を意味しますが荒木がそうはっきり書かないのはどういうことなのか?

*2:とは言っても「条件を付けずに、と言うなら首脳会談後すぐに拉致被害者帰国の成果が出なくても、その結果、巣くう会や家族会が反発しても(将来成果が出ることを期待して)会うのか?」という質問に安倍や菅がまともに答えられない時点で「条件は明らかに付いています」が。だからこそ、こんなメッセージは北朝鮮も相手にしない。

今日の中国ニュース(2021年6月21日分)(副題:楊海英の馬鹿さに心底呆れる)

【正論】台湾に対して日本ができること 慶応大学名誉教授・池井優 - 産経ニュース

 世界一親日的な台湾を「第二の香港」にしてはならない。

 吹き出しました。「世界一」呼ばわりの根拠は何なのか。まあ、それ以前に「第二の香港」て何?、ですが。
 台湾への中国侵攻などどう考えてもあり得ませんからねえ。
 それにしても、この池井氏、本業の

◆『駐日アメリカ大使』(2001年、文春新書)
◆『語られなかった戦後日本外交』(2012年、慶應義塾大学出版会)

などの日本外交史などよりも

◆『白球太平洋を渡る:日米野球交流史』(1976年、中公新書)
◆『大リーグへの招待』(1977年、平凡社カラー新書)
◆『ハロー、スタンカ*1、元気かい:プロ野球外人選手列伝』(1986年、講談社文庫)
◆『野球と日本人』(1991年、丸善ライブラリー)
◆『メジャーリーグに挑戦する男たち』(1998年、NHK出版)

などで野球マニアとして有名ですが、こんなに右寄りな御仁だったわけです。


【JAPAN Forward 日本を発信】初の生物兵器戦争か(1/2ページ) - 産経ニュース
 ろくな根拠もないのに新型コロナを「武漢研究所で(731部隊ペスト菌のように)培養されていた生物兵器が流出したのかも?」と放言するデマ記事です。心底呆れます。
 まず第一に「研究所流出説」自体が一つの仮説にすぎません。むしろ今でも有力説は「コウモリ食・原因説」などの「流出否定説」でしょう。第二に流出説は「新型コロナの研究をしていたのが流出」という主張ではあっても必ずしも「生物兵器として培養していた」と言う説ではありません。例えば日本にも「ウイルス研究施設」はありますがそれはもちろん「生物兵器としての培養」を意味しません。


〈独自〉尖閣諸島の映像配信を計画 9月にも開始、国会議員有志ら - 産経ニュース
 ばかばかしい。本気でこんなことが問題解決に役立つと思ってるのか?。なお、この件については尖閣映像の配信計画で加藤官房長官「安定的な維持管理に」 - 産経ニュースということで、菅政権は、「自民党関係者(久間*2元防衛相など)が関わってる」ので非難はしない物の、日中関係に配慮し、さすがに積極的に支持する気は無いようです。


◆楊のツイート

楊海英
 私は会員ではないが、日本現代中国学会の有力な理事達は、中国を美化し続けている。曰く、ウイグル人ジェノサイドもないとか。まるでヒトラーナチスを擁護するような人達が、学者を名乗る

 やれやれですね。楊も「学者の端くれ」ならば
1)「日本現代中国学会の有力な理事達*3」とは誰なのか、具体的な名前を出した上で
2)「いつどこで、その御仁がウイグル人ジェノサイドがない」と言ったのか、根拠を上げて示した上で
3)「これこれこういう理由でその否定説は間違ってる」と批判するという
まともな形で批判したらどうなのか。
 おそらく楊が名前を出さないのは
1)そんな理事は日本現代中国学会にいない
2)そうした理事はいるが、「楊(静岡大学教員)の発言が静岡大学あるいは『楊が所属するその他の組織(楊が加入している学会など)』を必ずしも代表しない」のと同様に、別にその理事の発言は「日本現代中国学会」の会としての意見では無いし、理事の中には彼を批判する人間もいる。にもかかわらず不当にも楊が、(攻撃したい理由が何かはともかく)日本現代中国学会を攻撃しようとしている(そのため、そうした理事が誰かを明確にせず、日本現代中国学会全体がそうした理事が多数派であるか*4のように印象操作している)
のどちらかでしょう。どちらであれ楊はクズでバカですが。もはや静岡大学(楊の勤務大学)、岩波書店講談社筑摩書房(楊の著書の版元)などは楊に対して厳しい対応をすべきではないのか。
 いずれにせよ「実害がなければ」、日本現代中国学会も楊のこうしたツイートを黙認するかもしれませんが、楊に煽られた阿呆ウヨが学会相手に迷惑行為に及ぶようなことがあれば、楊への法的措置も考えるのではないか。
 というか今、日本現代中国学会のサイトを見たのですが、全ての理事が中国に批判的とは限らないでしょうが

日本現代中国学会ホームページ(敬称略)
◆阿古智子
 常任理事(会計担当)、東京大学教授。著書『貧者を喰らう国:中国格差社会からの警告【増補新版】』(2014年、新潮選書)、『香港 あなたはどこへ向かうのか』(2020年、出版舎ジグ)など
◆倉田徹
 常任理事(関東部会代表)、立教大学教授。著書『中国返還後の香港』(2009年、名古屋大学出版会)、『香港』(共著、2015年、岩波新書)、『香港危機の深層:「逃亡犯条例」改正問題と「一国二制度」のゆくえ』(編著、2019年、東京外国語大学出版会)、『香港雨傘運動と市民的不服従(第二版)』(共著、2020年、社会評論社)など
◆梶谷懐
 平理事(関西部会所属)、神戸大学教授。著書『「壁と卵」の現代中国論』(2011年、人文書院)、『現代中国の財政金融システム』(2011年、名古屋大学出版会)、『日本と中国経済:相互交流と衝突の100年』(2016年、ちくま新書)、『中国経済講義』(2018年、中公新書)、『幸福な監視国家・中国』(共著、2019年、NHK出版新書)など

等明らかに、中国に批判的な人間が学会理事にいるのに、楊もよくこんなツイートが出来たもんです。楊が「中国シンパ呼ばわりする学会理事」よりもむしろ阿古氏のような理事の方が『学会への誹謗は辞めよ!』と楊に怒りだしても不思議ではないでしょう。
 まあ、

日本現代中国学会ホームページ(敬称略)
大西広
 平理事(関東部会所属)、慶應義塾大学教授。中国関係の著書に『中国経済の数量分析』(編著、2003年、世界思想社)、『中国特需』(編著、2004年、京都総合研究所)、『中国はいま何を考えているか』(2005年、大月書店)、『チベット問題とは何か』(2008年、かもがわ出版)、『現場からの中国論』(2009年、大月書店)、『中国に主張すべきは何か』(2012年、かもがわ出版)、『中国の少数民族問題と経済格差』(編著、2012年、京都大学学術出版会)、『中成長を模索する中国』(編著、2016年、慶應義塾大学出版会)、『中国は社会主義か』(共著、2020年、かもがわ出版)。

などは楊の言う「中国に甘い学者」に当たるかもしれませんが、どっちにしろ阿古氏のような人間が役員でいる以上、楊の発言は学会への誹謗でしか有りません。

【参考:阿古氏らの中国政府批判(他にもあるでしょうが)】
香港情勢の激化が米中の緊張をさらに深める 立教大・倉田徹教授:東京新聞 TOKYO Web2020.8,3
日本企業も関与「中国ウイグル族弾圧」で行われる苛烈な「強制労働」:阿古智子 | 記事 | 新潮社 Foresight(フォーサイト) | 会員制国際情報サイト2020.9,30
(インタビュー)香港、強まる共産党支配 東京大学教授・阿古智子さん:朝日新聞デジタル2021.4.27

*1:1931~2018年。シカゴ・ホワイトソックス (1959年)、南海ホークス (1960~1965年)、大洋ホエールズ (1966年)で活躍(ジョー・スタンカ - Wikipedia参照)

*2:橋本内閣防衛庁長官、第一次安倍内閣防衛相など歴任

*3:日本現代中国学会の理事全てが否定説だというならともかく、そうでないならこれは「日本現代中国学会の理事」に対する悪質な誹謗です。なお「達」と複数形と言うことは楊にとっては「最低でもそうした理事が二人いる」のでしょう。

*4:恐らくそうした理事が理事会の多数派なら楊も名前を山ほど出してるでしょうからむしろ「少数派」ではないか

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年6/21日:島田洋一の巻)

◆島田のツイート

島田洋一
 パンダは中共の外交武器の一つ。ひたすらパンダ愛一色の日本のメディアは、危うい
「母子で見たい」「涙出る」 双子パンダ、ファンら祝福―東京:時事ドットコム
 上野動物園(東京都台東区)でジャイアントパンダ「シンシン」に双子の赤ちゃんが生まれ、同園を訪れたファンらは23日、「母子で見たい」「涙が出る」と口々に喜びの声を上げた。
黒柳徹子が上野動物園でパンダの双子誕生を祝福「一頭でもうれしいのに」 - 社会 : 日刊スポーツ

 「うん、知ってる」「1972年の田中訪中、日中国交正常化後に送られたカンカンとランランとかな」で終わる話です。昔あった「象のインドからの贈呈」なんかも同じ話です。
 ちなみに

日中戦争から一帯一路まで「パンダ外交」の呪縛|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
 欧米の動物愛護精神にいち早く気付き、パンダを外交の道具に仕立て上げたのが中華民国蒋介石主席・総統夫人だった宋美齢だ。日中戦争中の41年に宋がアメリカにペアを寄贈し、パンダは外交デビューを果たした。

ということで蒋介石時代がいわゆる「パンダ外交」のスタートのようです。

島田洋一
 五輪を中止しろと叫んできた共産党立憲民主党幹部は、ワクチン接種が進み、五輪報道が増えるほどに賛成世論が強まるという簡単な先読みすらできない「動体視力」ゼロの存在である。とても国政など任せられない

 まず第一に、そもそも立民も共産も「世論調査だけを中止論の根拠」にしてるわけではなく「蔓延の危険性」を問題にしている。
 第二に世論調査結果は「蔓延の危険性の適切な評価」とは限らない。一般市民は勿論、感染症の専門家ではない。例えば「当初は世論調査ではGOTOトラベル、イート支持」が多かったため、政府は実施に踏み切りましたが、その結果、コロナが蔓延。世論も「トラベル、イート反対」に意見が大きく変わり、結局、今トラベル、イートは中止です。五輪も「開催強行→コロナ蔓延→批判意見増加」という「トラベル、イートの二番煎じ」にならない保証はどこにもない。
 ワクチン接種が進んだとはいえ、今の接種ペースでは五輪開催までに全ての接種が済むわけでは全くありません。正直、賛成論は「無観客開催」「観客数・制限開催」であっても俺は「考えが甘すぎ」「中止が無難」と考えています。
 第三に賛成論もさすがに「無観客開催」「観客数・制限開催」であり「通常開催」ではありません。
 第四に「女性天皇導入論(世論調査では支持者が多数だが、島田らウヨは『伝統に反する』として反対し、元皇族の皇族復帰を主張)」がわかりやすいですが、島田らウヨは必ずしも「世論調査に従っていない」。
 第五にその島田の物言いなら、例えば「世論の反対意見を読み間違え(甘く考え)」、法案(検察庁法改定案、今回の入管法改定案)を提出したものの、結局廃案に追い込まれた自民は「動体視力ゼロ」ではないのか。まあ、島田のような輩はこの場合は「反対意見が間違ってる」で片付けるから呆れますが。
 以上の意味で島田の物言いは全く馬鹿げています。

島田洋一
 (ボーガス注:体力が男性並なので、女性が勝てるとは思えない、男性から女性に性転換した)トランスジェンダー「女性」のスポーツ女子部門参加が問題となっている。有力な解決策は、女子と男子でなく、女子と無差別部門に分けること。無差別には男子、トランスジェンダー、女子いずれも参加できる。女子部門は生来の女子のみ。無差別部門を設けることを、左翼活動家も差別だとは言えないだろう

 『トランスジェンダー「女性」のスポーツ女子部門参加』について最近話題になった
NZのローレル・ハバードがトランスジェンダー初の五輪代表 重量挙げ女子87キロ超級に出場― スポニチ Sponichi Annex スポーツ2021年6月21日
五輪=トランスジェンダーのNZ重量挙げ選手、東京大会へ 史上初 | ロイター2021年6月21日
トランスジェンダー選手が東京五輪代表に、五輪出場は史上初 「不公平」と物議も - BBCニュース2021年6月21日
ローレル・ハバード選手、トランスジェンダー初の五輪出場へ。けが乗り越え「暗闇から抜け出した」 | ハフポスト2021年6月21日
を紹介しておきます。
 島田が何をどや顔してるのかさっぱり分かりませんが、「そうした解決法」が選手など関係者の多くが賛同する望ましいものであれば「それがいい」でしょう(ただし東京五輪においてはそうした措置ではないようですが)。誰も反対しない。一方で「反対者が多ければ」採用されず、「もっと賛同者の多い案」が採用される。それだけの話です。俺はこの問題については無知なのでこれ以上はコメントしません。
 問題は「多くの人間が納得する、ベターな解決策」であって、まともな人間なら、この問題について「俺の解決策が一番正しいんだ」などと勝ち負けを競ってるわけではない(島田は勝ち負けを競ってると誤解したあげく『俺の勝利』と自慢したいようで呆れますが)。
 まあ、島田案が「結果的にベターな策」だとしても、島田の場合「まともに検討して出てきた」案とは思えない辺りが何ともかんともですが。

珍右翼・高世仁に突っ込む(2021年6/21日分)

クルド人への生活者としての支援を - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 私は自分史ビデオの制作を「なりわい」の一つにしている。クライアントの人生を30分から1時間の映像作品にするもの

 つまりは高世はもはや「ジャーナリスト廃業」のわけです。
 クライアントの目的が「結婚式」「金婚式、銀婚式」「定年退職での送別会」「還暦、古希などの祝い」「葬儀」か何かはともかく、極めて私的な話にすぎないでしょう。だからこそ高世も「クライアントの依頼が何か」書かないのでしょう。恐らく書きたくない。たぶん「個人情報の保護の観点から」「クライアントに書くなと言われた」という話ではないでしょう。
 「結婚式(あるいは金婚式、還暦の祝い、葬儀など)で流す動画を依頼された」レベルのことなら書いても「個人情報保護の上で」別に問題は無いでしょう。おそらくクライアントもその程度では文句を言わない。しかし元ジャーナリストとして「落伍者」感があって書けないのでしょう。まあ、無様で滑稽だと思います。

 土曜(19日)のテレビニュースに、在日クルド人を支援する松澤秀延さんが紹介されていた。

 松沢氏の名前でぐぐる<ひと物語>故郷追われた民族支援 クルドを知る会代表・松沢秀延さん:東京新聞 TOKYO Web(2019.6.3)、(ひと)松沢秀延さん 日本に住むクルド人を支援して25年になる:朝日新聞デジタル(2020.9.17)等の記事がヒットしますので紹介しておきます。


「リンゴ日報」を買い支える市民のふんばり - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 高世記事のタイトルは中国云々ですが、それについてはコメントしません(従ってこの記事に『中国』カテゴリーもつけない)。

 晴れ間をぬって自転車散歩。

 昨今の高世の記事にはこのように「サイクリング」の記事が多い。他は「家庭菜園」の記事が多いですね。つまりは「事実上ジャーナリスト廃業」で暇な時間には専ら「サイクリングと家庭菜園」ということですが。

 今月の「焚き火のある風人塾」を6月22日(火)21:00から開催します。
 今回は6回目で『気づきの宇宙史 138億年 ⑥138億年を生きる』です。これが各論の最終回になります。
 私たちがなぜ生まれてきたかを問うことは、どう生きるべきなのかという「倫理」を考えることにもなります。   

 なぜ産まれてきたと言えば、身もふたもないことを言えば「(セックスか人工授精かはともかく)両親が子作りしたから」ですよね。それ以上でもそれ以下でもない。何か目的があって我々は生まれてきたわけではない。
 そして「何故生まれてきたか」と「どう生きるべきか」は全く関係が無い。
 もし高世が「親のおかげで生まれてきたのだから、親の希望を叶えるべきだ」と言うなら勘違いも甚だしいでしょう。
 そりゃ「親と子」で親しい関係ならこんなに喜ばしいこともない。しかし「親子は別人格」であり「意見が一致しないこと」も多々あるわけです。結局どう生きるべきかは「自分の価値観に従って生きる」しかないし、その場合、価値観は色々です。
 「仕事のため」「家族のため」「社会のため」「趣味のため」、まあ色々生きる意義、目的はあるでしょうがこれらは個人個人が自分で考えて見つけるしかない。何か「こうすればどう生きるべきか答えが見つかる」なんて、そんな便利な話はどこにもないでしょう。

「つながって、つながって、つながりあって、ひとつ」のコスモロジーから、なぜ人を殺してはいけないのかの問いにも挑戦します。

 以前も「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年4/21分:高世仁の巻) - bogus-simotukareのブログ高世仁に突っ込む(2020年12/8日分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで書きましたが「何故人を殺してはいけないのか」なんて問いは「コスモロジー」なんてご大層なもんじゃ有りません。

「人を殺しても構わないなんてことでは、人間と人間の信頼関係が成り立たず、人間の協力関係による社会運営が成り立たず、人間社会が崩壊してしまう」

レベルで充分回答可能でしょう。
 まあ

◆何故人を殺してはいけないと言いながら、死刑や『戦争での殺人』という処罰を受けない『例外的に許される殺人』があるのか?。
◆人を殺してはいけないというのなら森鴎外高瀬舟』での安楽死(?)行為も許されないのか?
ヒトラー暗殺計画のような独裁者の暗殺(ヒトラー暗殺計画は未遂に終わりますが)もダメなのか?。

つう殺人がらみの「難問(『殺人だから全てダメ』とは言いがたい)」はありますが、それにしたって高世の言う

 ビッグバンからの138億年を大きく振りかえり、この宇宙のなかで人類はどのような存在なのかを確認します。

などという話とは関係のない話です。

 ビッグバンからの138億年を大きく振りかえり、この宇宙のなかで人類はどのような存在なのかを確認します。

で「死刑や安楽死ヒトラー暗殺計画という殺人が許されるべきか」なんて答えは出てくるわけではない。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年6/21分:荒木和博の巻)

拉致特質問ワクチンの北朝鮮への供与について(R3.6.21): 荒木和博BLOG

 令和3年6月21日月曜日のショートメッセージ(Vol.444)。11日の参院拉致特委で森ゆうこ立憲民主党拉致問題対策本部長の質問がネットで話題になっています*1拉致問題の進展を前提として北朝鮮にワクチン供与を申し出るのはどうかということで、衆議院では自民党山田賢司議員も同趣旨の質問をしています。この種のメッセージは常に出すべきだと思います。

 4分45秒程度の動画です。
 「お前(荒木)は何を言っているんだ?(ミルコ・クロコップ)」「ちょっと何言ってるか分からない(サンドイッチマンの富沢)」ですね。
 マスコミが報じてるので「皆さん、ご存じでしょうが」既に日本は台湾にアストラゼネカワクチンを提供しています。
 そして

新型コロナ: 東南アジア5カ国へワクチン提供、外相発表 台湾に続き: 日本経済新聞
 茂木敏充外相は15日の記者会見で新型コロナウイルスのワクチンをベトナムインドネシア、タイ、フィリピン、マレーシアの計5カ国に提供すると発表した。

ということでベトナムインドネシア、タイ、フィリピン、マレーシアにも今後アストラゼネカワクチンを提供する予定です(まあ、だからこその森質問ですが)。
 であるなら、日本が「提供する用意がある」といったら北朝鮮が「アストラゼネカワクチンをくれるというならもらう」といったら、日本は提供せざるを得ない。まさか自分から「提供する用意がある」といったのに反故にするわけにも行かない。ましてや「台湾には提供済み」「ベトナムインドネシア、タイ、フィリピン、マレーシアにも今後提供予定」です。
 つまりは「この種のメッセージ*2は常に出すべき」という荒木は
1)本気で提供する気がある
2)日本が「あげる」と言っても北朝鮮が日本に「ください」とは言わないと勝手に決めつけてる。「アンチ中国」を強める台湾・蔡英文政権が「習近平政権に借りを作りたくない」という理由で「中国政府のワクチン提供の申し出」を速効で拒否し、その後、日本からのアストラゼネカをもらったように。北朝鮮は長い付き合いがある中国やロシアのワクチンならもらうが日本や米国からはもらわない*3
3)巣くう会や家族会の批判を恐れて、日本政府が「あげる」とは絶対に言わないと思ってる
のどれかでしょう。
 荒木の主張が、1)ならベスト(ただしその可能性はどうみても皆無)、2)でも「まだマシ(もしかしたら、荒木の場合、これかもしれないが一番可能性が高いのはやはり3)でしょう)」、3)が「最悪」ですね。
 たぶん3)なのでしょうが、3)でありながら「ワクチン提供などもってのほか」とは言わず、「ワクチン提供の用意があると日本政府は言え」と言い出す荒木の「脳みそ」は俺には理解不能ですね。どういう脳みそをしてるのか。
 かつ「ワクチン供与OK」と言いながら「経済制裁」を荒木が主張するのも全く理解に苦しみます。また、この荒木の「ワクチン提供の意思があると表明すべき」という立場なら今からでも「蓮池透氏の家族会除名撤回」を家族会に働きかけたらどうなのか。
 いずれにせよ荒木が本心から「ワクチン提供の意思があると表明すべき」と思うのなら「最低限」、「巣くう会・家族会の公式声明」としてそのような声明を出させるように動くべきでしょう。政府が「ワクチン提供の意思があると表明」したがらない最大の理由は「家族会、巣くう会の政府攻撃の可能性」ですから。巣くう会、家族会が「政府は北朝鮮にワクチン提供すべき」という声明を出せば、政府も喜んで「提供の意思表明」をするのではないか。
 荒木が「巣くう会・家族会の公式声明」としてそのような声明を出させるように動かない限り*4、荒木のこうした言動は3)としか理解しようがないでしょう。
 荒木もいつもながら下劣で卑劣な男です。
 いずれにせよ、森質問が出たこと、そして「森氏に対する積極的な賛同意見は少ないものの、批判意見も少ないこと(まあ、拉致が風化してるからですが)」は俺的には「巣くう会、家族会など反北朝鮮右翼の政治力衰退」「今後、バーター取引による日朝交渉進展の見込みが多少出てきた」と言う意味で「悪いこと」ではありません。

*1:まあ主としてネトウヨが「北朝鮮に甘い」などと悪口してるのですが。

*2:「ワクチン提供の意思表明」以外には荒木にとって、何が「この種のメッセージ」なのか、さっぱりわかりませんが。「この種のメッセージ=人道支援」と言う意味で「食料援助」「水害対策支援(堤防工事への技術者派遣など)」でしょうか?(荒木が本心でそんなことを言ってるとはとても思えませんが)

*3:もちろん、その可能性はありますが、「絶対に北朝鮮は日本や米国からワクチンをもらわない」と断言できるほどの話ではないと個人的には思います。もらう可能性は充分あるのでは無いか。

*4:恐らく荒木はそのようには動かないでしょうが。それどころか今後、「巣くう会・家族会の公式声明」として「ワクチン供与するな」と言う声明が出たあげく、それを荒木も黙認or賛同することすらありうるでしょう。

広末涼子が出演した松本清張原作のテレビドラマ『地方紙を買う女』は、だいぶ原作とテイストが違うようだ、ほか(注:ネタばらしがあります)

 倍賞千恵子が主演した松本清張原作のテレビドラマ『顔』は、だいぶ原作とテイストが違った(ボーガス注:松本清張『顔』のネタばらしがあります)(追記あり) - bogus-simotukareのブログ関連記事であるとともに万引きとかの依存はここまでひどい - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)の関連記事でもあります。
 万引きとかの依存はここまでひどい - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)を読んで俺が思い出したのは松本清張の短編小説地方紙を買う女 - Wikipedia(1957年発表)ですね。
 速攻でネタバレしますが「地方紙を買う女=犯人」の犯行動機が「万引き依存症の女(別に貧乏なわけではない)が犯行現場をデパートの警備員に見つけられるが、警備員は悪党で、犯行を黙認する代わりに金と肉体関係を要求。渋々応じたものの次第に精神的に耐えられなくなり」云々つう物だったかと思います(今、手元に本がないのでうろ覚え)。小生は最初読んだときは万引依存症という設定に「どうも説得力を感じなかった(自分はそんな依存症では勿論ないので)」のですが万引きとかの依存はここまでひどい - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)を考えるに「昔からそういう女性も中にはいる」のでしょう。

<「地方紙を買う女」 その6 映画化> : のすたる爺の書斎から
 「地方紙を買う女」は、昭和34年12月に、『危険な女』という題で、日活で映画化された。監督は若杉光夫、芳子は渡辺美佐子、夫が下元勉、殺される男が大滝修治*1、真相を追求する作家杉本が芦田伸介と、劇団「民芸」のメンバーが並ぶ。
 「地方紙を買う女」は、(ボーガス注:テレビドラマとしては)昭和32年のNHK版から平成19年までに8本作られ、出演者は、藤野節子*2池内淳子*3、筑紫あけみ*4岡田茉莉子*5、夏圭子*6安奈淳*7小柳ルミ子*8内田有紀*9と多彩である。(ボーガス注:その後、2016年(平成28年)に今回ネタにする広末涼子版が作られています)

ということで何度かドラマ化されており小生は

地方紙を買う女 - Wikipedia「松本清張の地方紙を買う女・昇仙峡囮心中」 (1981年) - Samurai Spirit ※画像転載禁止 -参照
◆1981年版
 1981年11月14日、テレビ朝日「土曜ワイド劇場」(21:02-22:51)で放映。サブタイトル「昇仙峡囮心中」。
◆キャスト
 潮田芳子(犯人):安奈淳
 杉本隆治(探偵役の小説家。山梨県の地方紙『甲信新聞』に時代小説『野盗伝奇*10』を連載):田村高廣
 庄田咲次(被害者):室田日出男

を土曜アンコール劇場で見たことがあります。
 さて、今回はググって見つけた

地方紙を買う女 - Wikipedia参照
◆2016年版
 『松本清張ドラマスペシャル・地方紙を買う女〜作家・杉本隆治の推理』という題名で、2016年3月12日(21:00-23:06)、テレビ朝日にて、松本清張二夜連続ドラマスペシャルの第一夜として放送された。原作やテレ朝1981年版が山梨県昇仙峡を犯行場所としているのに対し石川県関野鼻を犯行場所としており、輪島市琴ヶ浜海岸などで撮影された。
◆キャスト
 杉本隆治:田村正和(探偵役。小説家。石川県の地方紙『金沢日々新聞』で推理小説「遠い記憶」を連載)
 潮田芳子:広末涼子*11(犯人。代議士秘書・潮田早雄の妻)
 田坂ふじ子:水川あさみ(杉本のアシスタント)
 潮田早雄:北村有起哉(代議士秘書、芳子の夫)
 庄田咲次:駿河太郎(被害者。東京のデパート警備員。芳子を恐喝していた)
 福田梅子:須藤理彩(被害者。庄田の愛人で恐喝の共犯者。東京のデパート店員)

という2016年版についての感想ブログにコメントしてみたいと思います。
 さて、

山梨県の地方紙『甲信新聞』に時代小説『野盗伝奇』(原作やテレ朝1981年版)→石川県の地方紙『金沢日々新聞』で推理小説「遠い記憶」を連載(2016年版)
◆犯行場所は山梨県昇仙峡(原作やテレ朝1981年版)→石川県関野鼻(2016年)

と改変されてるのは早速「何だかな」感がありますね。石川を舞台にした清張小説なら例えばヤセの断崖 - Wikipediaを舞台としたゼロの焦点 - Wikipedia(1959年)がありますからね。

地方紙を買う女 ~作家・杉本隆治の推理 - 悪意ある善人による回顧録

◆概要
 小説家の杉本(田村正和)は、地方紙・金沢日日新聞の連載が決まり、東京から金沢へ移住。自らの作家生命を賭け、連載小説「遠い記憶」の執筆に専念している。
 そんな折り、東京に住む芳子(広末涼子)という女性から「『遠い記憶』を読みたいので購読したい」という手紙が新聞社に舞い込んだことを聞かされる。
 数日後、芳子から「遠い記憶」がつまらなくなったから、と購読を断る手紙が送られてきた。小説は最近になって面白くなってきたはず。杉本は芳子の一連の行動に一つの決断を下した。
「この読者は、私の小説が読みたくて、新聞を購読したのではない」と。
 ならば、なにが目的で金沢日日新聞を購読したのか。杉本とふじこは、芳子が購読を希望した日付の新聞から詳細に読み返し、東京と北陸を結ぶある心中事件の記事を見つける。それは東京のデパート警備員・庄田(駿河太郎)と愛人でデパート店員の梅子(須藤理彩)の遺体が関野鼻で発見された、というものだった。
 芳子が読みたかった記事は、この心中事件に違いない。

 本作の感想に移ろう。
 主人公・杉本隆治は、作家人生を賭けて金沢に居を移して地方紙に小説を連載している人物である。彼自身は勝利に縁のない作家だと自虐していたが、転居先の家の豪華さや助手を雇っている現状から見て、金には困っていないように見える。それなりに成功した作家だといえる。
 そんな彼の連載小説が気に入ったから、新聞の定期購読がしたいという手紙が新聞社に送られてくる。金沢でしか普及していない地方紙を、東京に住む婦人がである。この不自然さから、杉本は女性が自分の小説が目当てではないとすぐに見破る。
 疑惑の女性・潮田芳子からの定期購読依頼があってからしばらくして、関野鼻という断崖絶壁の社屋で男女が心中遺体が発見される。この遺体発見の記事が出されると、芳子はすぐさま新聞社に手紙を送る。曰く、小説がつまらなくなったから新聞の定期購読をやめたい、という。
 彼女の発言に作家としてのプライドがいささか傷ついたのか、それとも推理作家としての好奇心がまさったのか、杉本は助手の田坂とともに心中事件について調べ始める。

 宮部みゆき責任編集『松本清張傑作短篇コレクション』(2004年、文春文庫)、宮部みゆきオリジナルセレクション『松本清張傑作選・戦い続けた男の素顔』(2013年、新潮文庫) の編者である宮部みゆきは確かエッセイで「普通に考えれば杉本の行為はおかしいが、小説家として私はその気持ち(自作小説に対するある種の自負、プライド)が分からないでもないし、杉本の行動は清張さんが日頃思ってることの表明だろう」「もちろん杉本の行動のおかしさがこの小説の面白さのメインなのだが(まともな根拠で捜査が始まるのではこの小説の面白さも減少する)」と言う趣旨のことを書いていたと記憶していますが、まあ、そうでしょうねえ。
 ファンの感想が作者の自分と違うからと言って「おかしい」「嘘をついてるんじゃないか」とか普通思わないんじゃないか。ましてや「何で嘘をついてるのか知りたい」とか思わないんじゃないか。「知ってどうするんだ」と言う話です。
 しかも小説においてもドラマにおいても「心中事件を偽装ではなく芳子の殺人」と杉本が疑う根拠は
1)芳子が読みたいといった時期が被害者の推定死亡時期
2)芳子が読むのを辞めたいといった頃に、地方紙に被害者の遺体発見と『心中の見込み、事件性なし』という警察の判断が報じられた
ということだけです。犯行動機は、杉本に追い詰められて*12自殺する芳子の遺書で初めて分かるのであって、それまでは芳子と被害者の関係性は全く分かりません。
 犯行時刻に犯行現場近くで彼女が目撃されたわけでもなければ、犯行現場に彼女の遺留品があったわけでも無ければ、犯行に用いた毒物の入手先がわかったわけでもない。
 およそ殺人扱いできる決定的根拠は何もない。
 しかし清張的には「杉本は自分の分身」であり杉本的な気持ちが非常に強い人間なんでしょうねえ。

 いろいろすっ飛ばして事件の真相を述べてしまうと、男女の心中事件は杉本の見立てどおり、芳子による殺人事件なのであった。
 この死んだ男女は愛人関係にあったらしいのだが、特に男の方が稀に見るクズ野郎なのであった。妻子がいる身でありながら、一緒に殺された女以外にも多くの浮気相手がいたらしい。デパートの警備員というとそこまで裕福な身分ではないと思われるのに、女をとっかえひっかえできるとは、その性欲の強さに恐れ入る。
 芳子はこの男女によって万引き犯の汚名を着せられ、弱みを握られてしまう。政治家秘書の妻であった芳子は男女の理不尽な要求を断ることができず、芳子はついに男に身体を許してしまう。
 とはいうものの、そこに至る前に芳子の幸せは既に失われていたのだから、泣きっ面に蜂状態だったとも言える。というのも、芳子は政治家秘書の夫である実母の介護をするために、夫と15年間も離れて暮らしていたという。それもう夫婦としては破綻しているのではないかと視聴者としては思われるのだが、それでも芳子は夫を愛していたらしい。しかし芳子は、義母の介護をするために子どもを堕胎するように夫に頼まれてしまい、しかも堕胎手術が失敗したことによって二度と妊娠できない身体になってしまったというのだ。
 正直、不幸が重なりすぎていつ自殺してもおかしくないほどの状況だったと思うのだが、それでも芳子は耐えていた。身寄りのなかった芳子は、いつか夫と二人で暮らせる日を夢見ていたのである。
 しかし、芳子にたかるクズ男とその愛人の要求は度を越していき、ついには一生付き纏ってやるとまで言い放った。そこでついに、芳子の堪忍袋の緒が切れたのである。

 「大幅に原作改変してるなあ」感がありますね。 倍賞千恵子が主演した松本清張原作のテレビドラマ『顔』は、だいぶ原作とテイストが違った(ボーガス注:松本清張『顔』のネタばらしがあります)(追記あり) - bogus-simotukareのブログでの倍賞千恵子と同じパターンでしょうが、「万引き依存症」て
1)万引き依存症ではなく、デパートの警備員と店員がグルになっての万引きでっち上げ
2)義母の介護や堕胎手術の失敗で、それ以前から精神ズタボロ→その結果、不当な要求に応じてしまった(これはこのドラマのオリジナル設定で原作にはない)
なんて設定に改変しないと「視聴者に同情してもらえない(そして広末のイメージに傷が付く?)」ほどの「悪行」なんでしょうか。
 そしてデビュー当時の広末ならともかくこの頃(2016年)の広末ですら未だに「清純派扱い(万引き依存症設定などもってのほか)」なんでしょうか。
 いや視聴者はともかく制作サイドはそういう認識なのでしょうが、「いや万引き依存症より、『どんな事情があるにせよ』殺人の方が罪として重いやろ」「広末ってもう清純派と違うやろ」感があります。
 そして、このドラマにおいては「殺人犯ではあるが恐喝被害者」広末よりもむしろ「被害者ではあるが恐喝犯」須藤の方が「同情の余地のない悪人」として描かれるわけです。
 まあ、須藤もブレイクしたのはNHK連続テレビ小説天うらら』(1998年)で清純派扱いだったのが、やはり年をとれば「芸の幅を広げよう」と悪役もやるわけです。広末や倍賞千恵子みたいに全然、悪人役をしない人も一方ではいますが。

 自分が脅迫している女が企画した温泉旅行*13にほいほいついて行って、出された食事に何の疑いもなく手を伸ばすなんて、毒を盛られているとは一片も考えなかったのだろうか。まあ、それほど相手を下に見れる人間でなければ他人を脅迫なんてできるはずもないのだが。

 まあ、これは2016年版だけでなく、原作や1981年版でも思うことですね。

 このクズ野郎が心中したと報じられたことによって、男の子供たちは絶望しているという。お父さんは自分たちのことなど考えないで、他所の女の人と死んでしまったのだ、という具合に。しかし父親が自殺ではなく他殺だったのなら、子どもたちにとっての救いになるとは妻の発言である。
 これは、正直どうなのだろう。確かに心中というと外聞が悪いけれど、他殺も犯行動機如何では相当に外聞が悪いと思われるのだが。何せ殺された理由が、「(ボーガス注:デパート警備員の権限を悪用して、万引きをでっち上げて)何の罪もない婦人を(ボーガス注:罠にはめたあげく、肉体関係や金銭提供を強要し)骨の髄まで脅迫しつづけたから」である。自分の父親がそのような極悪人だったと知った子供たちは、心中したと聞かされた以上の絶望を覚えるのではないか。

 実は原作や1981年版には「被害者男性の家族」は出てこないのでこれは2016年版オリジナルです。しかしこのブログ主が言うように「恐喝相手から殺された」なんてむしろ「自殺の方がまし」の気がしますよねえ。
 しかも原作は「万引き依存症」*14であり犯人女性にも一定の非があるのに対し、(広末の清純派イメージに忖度して原作を改変したのか)2016年版は「警備員による捏造、でっちあげ」ですから。

 話が脱線してしまった。まとめに入りたいと思う。
 今回、(中略)芳子を広末涼子氏が演じていた。
 芳子役の妖艶な演技が非常に怖かった。なんというか、目が普通じゃないというか、油断したら取り殺されそうな迫力があった。なんにせよ、名演だったことに疑いはない。
 およそ2時間ほど、楽しませてもらった。

 機会があったら見たいとは思います。

*1:テレ朝『特捜最前線』(1977~1987年)の人情刑事役でブレイクするまでは大滝氏はこのように悪人役も多いです。ただしテレ朝『特捜最前線』の人情刑事役で善人イメージが強まってからは彼は悪人役を全くやらなくなりますが

*2:1957年(昭和32年)のNHK

*3:1960年(昭和35年)のKRテレビ(今のTBSテレビ)版

*4:1962年(昭和37年)のNHK

*5:1966年(昭和41年)のフジテレビ版

*6:1973年(昭和48年)のフジテレビ版

*7:1981年(昭和56年)のテレビ朝日

*8:1987年(昭和62年)のフジテレビ版

*9:2007年(平成19年)の日本テレビ

*10:清張は『地方紙を買う女』(1957年)発表の1年前(1956年)に地方紙に『野盗伝奇』(現在は中公文庫で入手可能)という小説を連載しており、明らかに杉本は清張の分身として描かれている。

*11:田村と広末はこのドラマ以前にもTBSオヤジぃ。 - Wikipedia(2000年、親子役)、TBSおとうさん (テレビドラマ) - Wikipedia(2002年、親子役)で共演している(田村正和 - Wikipedia参照)。

*12:とはいえ杉本の推理には「決定的な根拠は何もない」ので正直、自殺する必要性に乏しい気もしますが。

*13:原作や1981年版では石川県への温泉旅行ではなく山梨県昇仙峡へのハイキングですが

*14:追記:1981年版を見たのにも関わらず「動機設定をすっかり忘れていましたが」1981年版は「松本清張の地方紙を買う女・昇仙峡囮心中」 (1981年) - Samurai Spirit ※画像転載禁止 -によれば、「被害者の男=ヤクザのヒモ」という設定なので、2016年版同様、「原作(万引き依存症)よりも芳子の落ち度は少ない」。しかも2016年版が「でっちあげ」と改変してるとは言え、「万引き」という原作設定に忠実なのに対して、「万引き」が出てこない1981年版の方がもっと大幅に改変しているわけです。

今日の産経ニュース&しんぶん赤旗ニュースほか(2021年6月20、21日分)

仏地方選でマクロン大統領の与党が惨敗 - 産経ニュース
 マクロンを評価してないので別に惨敗しても何とも思わないのですが、「2位は極右「国民連合」」というのにはげんなりですね。
 とはいえ

・「国民連合」は2015年の前回選挙から7ポイント得票を減らした。
共和国前進は、社会党環境政党に続き、5位だった。(つまり社会党環境政党が1位『保守系野党の共和党』や2位極右「国民連合」よりも残念ながら少ない得票に終わったが、それなりに健闘はした)

と言う点は俺にとって「やや明るい材料」でしょうか。もちろん「橋下維新ほど酷くない」とはいえ、マクロン新党とは「きちんとした支持基盤のない政党」なのでちょっとしたことで沈没するのでしょう。


【栃木「正論」友の会】倉山満氏「旧宮家の皇籍復帰、できれば300年に1度の功績」 - 産経ニュース

 (ボーガス注:女帝導入論は)悠仁親王殿下がいらっしゃらなかった時代の話で、「もう終わった話」

 本気で「悠仁君誕生で危機は去った」と倉山が思ってるのなら「現状のままでいいはず」なのに「元皇族の皇族復帰」を主張するのだから全くデタラメです。

 皇室はジェンダーや男女平等と無縁だ

 女帝否定論を主張する以上、当然「そうなる」でしょうがよくもためらいもなく言えたもんです。


映画助成金不交付は違法 ピエール瀧さん有罪で 東京地裁 - 産経ニュース

 清水知恵子裁判長は、「映画製作会社は出演者の犯罪行為とは無関係」と述べ、不交付には合理性がないと判断。瀧さんは脇役で「映画によって、国が違法薬物を許容するとのメッセージが広がる恐れがあるとは認めがたい」とした。

 菅政権では非を認めず、控訴する可能性がありますがひとまずは素直に喜びたい。


【産経・FNN合同世論調査】次の首相、菅首相が3位浮上、小泉氏は後退 - 産経ニュース
 タイトルが酷いですね。「小泉jrが3位から4位に落ちて、菅首相が4位から3位になった」てそれは産経にとって喜べることなのか。
 それにしても、ワクチン対応で菅を批判しながら『次の首相1位・河野(ワクチン担当相):19.2%』とは理解に苦しみますね。
 なお、第二位が「安倍批判で安倍政権や菅政権に干されている」石破(16.4%)というのは分かります。いずれにせよ、もはや「安倍の再々登板の目」はなさそうです。
 さて、『立憲民主党枝野幸男代表は4.4%』というのには「最大野党としてそれでいいのか」とげんなりしますが、もっと情けないのが『自民党岸田文雄政調会長は2.9%』ですね。
 安倍にへいこらし、「安倍からの禅譲*1」を狙ったものの、菅が首相となって思惑は外れ、菅政権下で干されたことで、自民支持層における知名度や政治的影響力が衰退。一方で、「干されても安倍批判」で安倍批判派の一定の支持を得る石破と違い、安倍にへいこらしたことでそうした票は全て石破に取られたわけです。
 派閥ボスでありながら、まるで人気が無い。まあ、岸田氏は「菅だって首相になるまでは人気なんか無かった(石破や俺の方が菅より人気があった)。菅は二階幹事長と麻生副総理・財務相が担いだ神輿だ。俺も麻生や二階に担がれればいいんだ。とにかく首相になれば人気なんか後からついてくる。河野(第四次安倍内閣で外相、防衛相、菅内閣で行革相)や小泉jr(第四次安倍内閣菅内閣環境相)だって大臣になるまでは人気なんか無かった。日本の政治家人気なんてその程度の物だ」と思ってるのでしょうし、それは「ある程度正しい」のも事実ですが。


【池袋暴走事故公判詳報】(1)「妻と娘の名前言えますか」 遺族の被告人質問始まる(1/2ページ) - 産経ニュース
 こういう記事を読むと「遺族が被告人に質問できる制度は廃止した方が良くないか」と思いますね。
 名前を言わせて何がしたいのか。言えなければ「反省が足りない」と非難するのか。そんなことを法廷でして何の意味があるのか。そもそも90歳の老人、それも認知能力に問題があって事故を起こした「疑いがある」老人に「そんなことが言える」と思える遺族の脳みそは俺には理解不能ですね。年齢を考えれば言えなくても全くおかしくないでしょう(一応お断りしておけば、「漢字までは書けない」と断っていますが、正しい名前を言えています)。


【池袋暴走事故公判詳報】(2)遺族の質問に飯塚被告「心苦しいが、過失はないものと思います」(1/3ページ) - 産経ニュース
 当たり前ですが「過失があるかないか(現時点では被告人は過失を否定)」なんてことは検事が既に質問した、あるいは今後質問する話です。
 そうした「質問のプロである検事」以上の質問が「遺族に出来る」と思う人間は普通いないでしょう(多くの場合、遺族は検事や弁護士のような訴訟のプロではありませんし、今回も勿論(?)遺族は法律の素人です)。つまりこんな質問は「やるだけ無意味」です。というと、遺族は怒り出すのでしょうが「検事が遺族以上に上手にやるであろう事」を「やりたい」といってやることに何の意味があるのか。ただの自己満足でしかない。そして俺は「そんな自己満足」のために法制度をつくるのは馬鹿げてると思うし、そんなことに時間を使うのも時間の無駄だと思います。


【池袋暴走事故公判詳報】(3)「私たち遺族が強い怒りがあるということは伝わっていますか」(1/3ページ) - 産経ニュース
【池袋暴走事故公判詳報】(4) 遺族「あなたは人間の心を持っていない」 飯塚被告は沈黙多く(1/2ページ) - 産経ニュース
 そんな恨み辛みを法廷でぶつけて何の意味があるのか。遺族の気持ちがスカッとする以外の意味は無いでしょうが、裁判とはそういう目的でやるもんじゃないでしょう。繰り返しになりますがもはや「遺族が被告人に質問できる制度は廃止した方が良くないか」と思いますね。
 それにしてもマスゴミもこうした遺族の声は喜んで取り上げて飯塚被告をバッシングする一方で「自殺した近畿財務局職員・赤木氏の遺族(妻)」の安倍、麻生批判は、ろくに報じないのだから、マスゴミ連中(もちろんフジサンケイを含む)の下劣さには心底反吐が出ます。
 なお、正直、俺は飯塚被告には「ある種の誠実さ」を感じますけどね。彼は「ある意味誠実だから」こそ「自分には過失がない」という信念の元に「過失がない」と言ってるのでしょう。

【池袋暴走事故公判詳報】(5完)被害者父「心の底からの『ごめんなさい』を」(2/2ページ) - 産経ニュース
裁判官
「(きょうの公判で)警察の取り調べの際に『(アクセルとブレーキの)踏み間違えがあったと認めた方が刑が軽くなる』といわれたとの発言がありましたが、その発言をしたのはどなたですか」
飯塚被告
「私を取り調べた人です。刑が軽くなると言ったかどうかは定かではないが、『(ボーガス注:裁判官や遺族の?)心証が良くなる』と言われました」

だそうなので、過失否定は「罪を逃れたい」という話では恐らくない(その信念が正しいかどうかには勿論疑問がありますが)。計算高い人間だったら、「検察が過失を主張する」以上、情状酌量をむしろ狙うでしょう。
 また、彼に「ある種の誠実さ」がなければ遺族の怒りに対して言葉を詰まらせるようなこともないでしょう。


首相、入管法改正に意欲 田原総一朗氏との面会で - 産経ニュース
 ジャーナリストを自称し、現在、NPO万年野党(どこの政党が与党になろうとも、常に野党の精神で批判を行うという意味)なる団体の会長を務めてる人間が「菅の太鼓持ち、御用聞き」です。呆れて二の句が継げませんね。
 「菅の太鼓持ち、御用聞き」のどこが「ジャーナリスト」「万年野党」なのか。あの「狭量な性格の菅」が快く面会してくれると言うことが「田原氏や彼を会長とする万年野党」のインチキ性を物語っています。
 なお、NPO万年野党の役員は、田原氏以外も

万年野党の団体概要・活動方針、役員のご案内|政策NPO万年野党2018年8月当時
【アドバイザリーボード】
堺屋太一*2(作家。小渕、森内閣経済企画庁長官)
高橋洋一嘉悦大学教授。菅内閣内閣官房参与(但し失言により引責辞任))
竹中平蔵東洋大学教授/慶応義塾大学名誉教授。小泉内閣経済財政諮問会議メンバー、経済財政担当相、総務相を歴任。第二次安倍内閣産業競争力会議メンバー、未来投資会議(産業競争力会議の後継組織:2020年10月に廃止)メンバー。現在、菅政権で国家戦略特区諮問会議メンバー)
【理事】
原英史(株式会社政策工房代表取締役社長)

という「自民党寄り」の連中ばかりだから呆れます。こんな連中が役員で、どこが「万年野党」なのか。
 自民党に批判的な人間はまるでいません。
 まあ、「役員が自民党シンパ揃い」という「万年野党」の内容があまりにも酷いので今やほとんど話題にもなりませんが。しかし「政策集団」を名乗るのはまあ良いにしても、堺屋だの竹中だのを役員にして「万年野党(どこの政党が与党になろうとも、常に野党の精神で批判を行うという意味)」を名乗れる神経には心底呆れますね。どこまで面の皮が厚いのか。


選手の性的動画販売疑い 名誉毀損初適用、男逮捕 千葉県警 - 産経ニュース
 確かに「客観的な意味」で選手の名誉は毀損されてるのでしょうが、もちろん犯人たちの犯行目的は「選手の名誉を毀損したい」わけでなく「選手のセクシーな姿で性欲を満たしたい」という「性犯罪的な話」なので「ズレがある」ように思います。 
 「性犯罪処罰法の抜け穴(競技中のビーチバレー選手の水着姿、新体操選手のレオタード姿などを性欲を満たす目的で撮影、販売することを現行法では処罰しづらい)を現行法で無理矢理ふさいだ」ということでしょうか。本当は適切な法改正をすべきだと思います。


中学女子アスリートの水着画像を無断転載 サイト運営の男逮捕 - 産経ニュース
 確かに著作権法違反ではあるのでしょうが(以下略)。選手の性的動画販売疑い 名誉毀損初適用、男逮捕 千葉県警 - 産経ニュースについて上に書いたコメント同様「処罰したい理由はおそらく性犯罪云々」なのだから、現行法(児童ポルノ法など)で処罰できないのなら本当は適切な法改正をすべきだと思います。


ラーメン100円「ありがとうボタン」 茨城、コロナ困窮者支え(1/2ページ) - 産経ニュース
 「困っている人のみボタン」と言うのは果たして適切なのか、少々疑問に思います。
 というのも、そうしたボタンを押せば「困ってる」と周囲に宣伝することになってしまい、気の弱い人間にとっては精神的にきついものがあるからです。むしろ「値段を若干高くし、ラーメンの具や麺を少なくしても」誰でも注文できるとした方が良くはないか。
 記事を信じる限りは「そうした弊害は今のところない」そうですが。


国民には自粛要請なのに「深夜国会」疑問の声 - 産経ニュース
 深夜国会批判といっても「野党の反対を無視して、与党が採決を強行するから深夜国会になる。与党が悪い」「野党は深夜国会にしてくれとは頼んでいない」ではなく「野党が反対するから悪い」というのだからいつもながら産経は気が狂っています。


【産経・FNN合同世論調査】内閣不支持率5割超、ワクチン接種「遅すぎる」6割超す - 産経ニュース
 政権当初の高支持率に比べたらましですが、俺的には「まだ高すぎる」ですね。


菅原前経産相に罰金40万円、公民権停止3年の略式命令 - 産経ニュース
 河井のように起訴されて実刑判決が出るべき話だと思います。


静岡知事に川勝氏/「リニアより水」訴え4選はたす/共産党が自主支援
 自民候補がリニア推進、川勝が慎重論(反対ではない)というところ、リニア反対派・共産にとって「自民候補の当選」という最悪の事態は回避するため、党としての候補擁立はせず、また川勝を「よりましな候補」として応援(ただし川勝との間に政策協定を結ぶなどしたわけではなく勝手連的応援)したそうです。まあ、仕方が無いのかなとは思います。


「土地規制法」付帯決議の危険性・抗議行動の報告とツイッターデモ第2幕 | ちきゅう座

 今回、立憲が(ボーガス注:廃案を目指す共産党や市民団体などに相談もなく勝手に)提案した修正案が可決成立するという最悪の事態は(ボーガス注:自民が立民の修正案に賛同しなかったために)回避できましたが、総選挙を前に、この問題ある野党第一党をどう鍛えるのかが問われているのだと思います。

 立民批判している点は一定程度、評価できますが、「立民の問題点を批判し、是正させる」とはっきり言えず「鍛える」などという曖昧な言葉を使っている点は「やれやれ」ですね。何でこう日本の「自民批判派」「自称リベラル」の多くは最大野党(立民に限らず、立民以前の民主党も含む)にやたら甘いのか。


塩崎元厚労相が引退表明 次期衆院選に出馬せず - 産経ニュース
 第一次安倍政権官房長官、第二次安倍内閣厚労相を務めた「安倍の元側近の一人(少なくとも過去においては側近だった)」が、菅首相(第一次安倍内閣総務相、第二~四次安倍内閣官房長官)、下村政調会長(第一次安倍内閣官房副長官、第二次安倍内閣文科相自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代))など「他の元側近」と違い政界引退を表明し、後継指名もしない(できない?)のは「何だろう?」とは思います。


小此木国家公安委員長、横浜市長選出馬で調整 - 産経ニュース
 政令市とは言え、そして神奈川選出とは言え、現役閣僚の衆院議員が、横浜市長選に鞍替え予定とはよほど、自民が人材難なのか。


【沖縄戦76年 荊の伝承】(上)反戦運動に不都合な人間「真実明かせばパージ」(1/2ページ) - 産経ニュース
 もはや「多数の証言などで疑う余地のない」集団自決の軍命令(これについては例えば、林博史沖縄戦 強制された「集団自決」 』(2009年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)など参照)を

上原正稔(まさとし)さん、78歳。

などという一個人の放言で否定しようというのだからいつもながら産経も良い度胸です。
 「批判」に対して

 以前は地元紙に沖縄戦のノンフィクションを連載するなど知られた存在だったが、今は表舞台から姿を消し、知人のマンションに身を寄せる。
 「沖縄戦の真実(ボーガス注:もちろん軍命令否定のこと)を明らかにしようとすれば、パージ(追放)されるさ」。
 上原さんは自嘲気味に笑った。

として産経相手に「迫害されてる」などと放言する上原某氏のクズさにも心底呆れます。
 さすがに「以前は地元紙に沖縄戦のノンフィクションを連載」当時は「軍命令否定」などしていなかったのが途中から「何故か変節」し産経ら日本ウヨと同様に「軍命令を否定」。呆れられて使われなくなっただけのことでしょうに何が「パージ」なのか。
 「何故変節した」のかが意味不明ですね。まともな脳みそならそんな否定が出来る話ではないことは誰でも分かります。そんなことをしてもメリットがあるとも思えない。左派どころか自民党ですら「沖縄の自民党」は軍命令を否定したりしない。
 「櫻井よしこ・国家基本問題研究所理事長ら『軍命令否定ウヨ』と親しい安倍がでかい面をする」今の自民中央はその点、「第一次安倍政権下での教科書検定問題(軍命令の記述を検定で削除させ沖縄県民の批判を浴びる)」でわかるように「軍命令を否定したがってる」のは明らかですが、それでも「批判が怖くて」はっきりとは否定できない。


【沖縄戦76年 荊の伝承】(中)消される郷土の「英霊」 戦争美化のレッテル貼り - 産経ニュース
 有料記事なので途中までしか読めませんが、「沖縄戦での死者」、それも職業軍人ならまだしも「本来、戦争に参加する必要など無い学徒兵」を英霊と顕彰すれば「戦争美化」と非難されるのは当たり前の話でしょう。


【沖縄戦76年 荊の伝承】(下)特攻隊の辞世34首奉納へ 兵隊さん、ここにいた - 産経ニュース
【沖縄戦76年 荊の伝承】(特別掲載)吹けよ吹け吹け…特攻隊員辞世の句34首 - 産経ニュース
 有料記事なので途中までしか読めませんが、「沖縄戦での死者」、それも「神風特攻」を英霊と顕彰すれば「戦争美化」と非難されるのは当たり前の話でしょう。

*1:「岸から池田への事実上の禅譲(総裁選はしたが岸派が池田を支援)」「竹下による宇野後継指名(総裁選はせず)」など過去にそうした前例はあります。

*2:堺屋は2019年2月に死去しているので既にアドバイザリーボードではありません。2018年8月の役員名簿を未だに載せ続けて更新もしないのは恐らく故意の「役員隠蔽」ではないか。「万年野党」の実態が「万年・自民党支持集団」であることがモロバレなので結果、「更新しないこと」になったのでしょう。