珍右翼・黒坂真に突っ込む(2022年1月17日分)

◆黒坂のツイート

黒坂真リツイート
 新自由主義という言葉の定義がなければ、国会答弁はできません。志位さんが新自由主義という語の定義をすべきです。どうにでも解釈できる言葉だから。
志位和夫
志位「新自由主義における『自由』とは誰にとっての『自由』か」
首相・答弁なし
志位「新自由主義が日本経済を〝脆く弱い経済〟にした事実を認めるか」
首相・答弁なし
志位「その責任は誰にあるか」
首相・答弁なし
何の証明もなく「財界応援という指摘は当たらない」
これじゃ議論になりませんな
命・経済・平和守る提案 岸田政権の姿勢問う/志位委員長の代表質問/衆院本会議
 志位氏は、日本経済を“もろく弱い経済”にしてしまった責任が「大企業の利益を最大にするために、財界の要求にこたえて、人件費を限りなく削減していくことを応援してきた歴代自民党政権にある」と批判。(1)労働法制の規制緩和(2)社会保障費の自然増削減路線(3)大企業と富裕層への減税と一体の消費税の連続増税―の3点を指摘し、歴代自民党政権の財界応援政治と決別し、転換する意思を迫りました。
 岸田首相は具体的指摘には答えず、「財界の応援との指摘は当たらない」と強弁。答弁不能となりました。

 黒坂には「おいおい」ですね。
 そもそも

令和4年1月17日 第二百八回国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説 | 令和4年 | 総理の演説・記者会見など | ニュース | 首相官邸ホームページ
 市場に依存し過ぎたことで、公平な分配が行われず生じた、格差や貧困の拡大。
 市場に任せれば全てが上手くいくという、新自由主義的な考え方が生んだ、様々な弊害を乗り越え、持続可能な経済社会の実現に向けた、歴史的スケールでの「経済社会変革」の動きが始まっています。
 私は、成長と分配の好循環による「新しい資本主義」によって、この世界の動きを主導していきます。

として「新自由主義からの脱却」を演説したのは岸田なのに全く黒坂は何を言っているのか。

黒坂真
 平塚らいてうさんは昔の日本共産党ハウスキーパー制度を批判していた

 黒坂のあほさにはいつもながら呆れます。
 第一にハウスキーパー制度など、勿論今の日本共産党は実施していないし、そうした過去の制度を肯定もしていない。
 第二に平塚は

平塚らいてう - Wikipedia
◆1962年(昭和37年)には、野上弥生子いわさきちひろ*1岸輝子*2らとともに「新日本婦人の会」を結成。

創立50年 発展誓い合う/新日本婦人の会がつどい2012.10.18
 新婦人は1962年10月19日、婦人運動家の平塚らいてうさん、童画家のいわさきちひろさんなど32人の呼びかけで誕生しました。

ということで、戦前はともかく、戦後は日本共産党に近い立場でした。少なくとも平塚においては「戦前に彼女が行ったハウスキーパー批判」は「あくまでも戦前共産党に対する批判」に過ぎなかったわけです。
 第三に「慰安婦は公娼」とデマったり、杉田水脈「女はいくらでも嘘をつく」を擁護したりする「女性差別者のクズ・黒坂」がよくもこんなことがいえたもんです。

黒坂真
 吉岡正史さん。「非核の政府を求める会」の皆さんは、中朝露の核軍事力についてどうお考えなのでしょうか。昔の日本共産党は、ソ連や中国の核兵器は世界平和を守ると宣伝。

 黒坂のバカさには呆れて二の句が継げません。「中朝露の核軍事力」について「なくすべき」と考えてるに決まってるでしょう。
 「昔の日本共産党」は「ソ連、中国といった共産国の核保有に甘かった」かもしれませんが「今は明らかに違う」わけです。

黒坂真リツイート
 中野顕さんの呟きから明らかなように、日本共産党は金融資産市場廃止を目指している。日本共産党は株式会社という制度そのものを、無くしたい。
◆中野顕
 実体経済が停滞すると、金融が増大し、マネーゲームが広がる。かつては好景気の時は賃金が上がったが、「架空の」好景気のもとでは、賃金は上がらない。格差は世界史上空前レベルになる。しかし、それでも金融は実体経済に既定されるから恐慌が起こる。「金融化」は、資本主義の停滞と腐敗の象徴。

 いつもながら黒坂の非常識な「デマツイート」には呆れます。
 中野氏の主張の是非はともかく、彼は「実体経済と乖離したマネーゲーム、博打」と化した「金融市場」に一定の法的規制を加えるべきだと言っているに過ぎず、「金融資産市場廃止」「株式会社制度廃止」だの一言も言っていない。

*1:画家。日本共産党衆院議員だった松本善明氏の妻で、ちひろ自身も党員

*2:俳優座創設者の千田是也の妻で女優。混血児差別を描いた『キクとイサム』(1959年、今井正監督)、山本宣治代議士を描いた『武器なき斗い』(1960年、山本薩夫監督)、『松川事件』(1961年、山本薩夫監督)などの社会派作品にも出演。

岸田の施政方針演説を読んで雑感(2022年1月17日)

 岸田の所信表明演説を読んで雑感(副題:改めて松竹伸幸に悪口する) - bogus-simotukareのブログで紹介した令和3年12月6日 第207回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説 | 総理の一日 | 首相官邸ホームページの「続編」であり「演説者は同じ岸田」で「12月の演説から1ヶ月しかたってない→演説内容にそれほど大きな変化がない」ということで「感想内容」は岸田の所信表明演説を読んで雑感(副題:改めて松竹伸幸に悪口する) - bogus-simotukareのブログとかなりかぶります。
 早速岸田の演説を見てみましょう。

岸田文雄首相の施政方針演説全文(1/4ページ) - 産経ニュース
二 新型コロナ対応
 G7(先進7カ国)で最も厳しい水準の水際対策により、海外からのオミクロン株流入を最小限に抑えてきました。
 この対策により、3回目のワクチン接種の開始、無料検査の拡充、経口薬の確保、医療提供体制の充実など、国内感染の増加に備える時間を確保できました。
 当面の対応として、2月末まで、水際対策の骨格を維持します。
 私から各自治体に、自己点検を依頼し、医療提供体制の確保に万全を期すよう要請しました。
 即応病床数の確保は順調に進んでいます。
 また、今後重要となる在宅・宿泊療養に対応する地域の医療機関を、全国1・6万、「全体像」の計画をさらに3割上回る体制を準備できました。
 陽性と判断されれば、直ちに健康観察や訪問診療を実施するとともに、必要な方へのパルスオキシメーターの迅速なお届け、経口薬へのアクセスの確保を徹底します。
 ワクチンについては、医療関係者、高齢者3100万人を対象とする3回目接種の前倒しについて、ペースアップさせます。
 感染拡大が懸念される地域において、予約なしでの無料検査を拡充します。
 ファイザー社の経口薬についても、月内に200万人分の購入に最終合意し、来月できるだけ早くの実用化を目指します。
 これまでワクチンの接種対象ではなかった12歳未満の子供についても、希望者ができるだけ早く、ワクチン接種を受けられるよう、手続きを進めます。
 在日米軍の駐留に関わる保健・衛生上の課題に関し、地位協定に基づく日米合同委員会において、しっかり議論していきます*1
三 新しい資本主義
(デジタル田園都市国家構想)
 まずは成長戦略。第一の柱はデジタルを活用した地方の活性化です。
六 地域活性化
 デジタル以外の地域活性化にもしっかりと取り組みます。
 農林水産業については、輸出の促進と、スマート化による生産性向上により、成長産業化を進めます。
 観光産業についても、新型コロナの影響への適切な支援を図りつつ、コロナ後を見据え、観光産業の高付加価値化を推進します。
 日本酒、焼酎、泡盛など文化資源のユネスコへの登録を目指すなど、日本の魅力を世界に発信していきます。

 「かなり長い引用になりましたが」岸田の所信表明演説の主な内容が「コロナ対策(感染防止、治療)」と「新しい資本主義*2」であることが見て取れます(勿論拉致など明らかに重要課題扱いされていません。まあ、それは安倍や菅義偉も同じですが)。

 本年は、沖縄の本土復帰50周年です。この節目の年に、復帰の歴史的意義を想起し、沖縄の歴史に思いを致します。強い沖縄経済を作るための取り組みを進めます。

 沖縄に触れた部分がこれだけなのだから呆れます。建前ですら「基地被害の軽減」とは言わなかったようです。そして「強い沖縄経済」とやらに「具体性が全くない点」も何ともかんとも。

八 外交・安全保障
 重要な隣国である韓国に対しては、わが国の一貫した立場に基づき、適切な対応を強く求めていきます。

 「我が国の一貫した立場」「適切な対応」は「日本政府(安倍、菅、岸田政権)は悪くない。全て韓国が悪い。韓国が『誠実な対応』をとれば全て解決する」の意味だろうと見当がつきますが、はっきり表現して韓国の反発を買うことは避けたいようです。岸田の「日頃の言動」を知っていれば意味が分かりますが、予備知識なしでこれだけ読んだのでは意味が分かりません。

九 憲法改正
 先の臨時国会において、憲法審査会が開かれ、国会の場で、憲法改正に向けた議論が行われたことを、歓迎します。
 憲法の在り方は、国民の皆さんがお決めになるものですが、憲法改正に関する国民的議論を喚起していくには、われわれ国会議員が、国会の内外で、議論を積み重ね、発信していくことが必要です。
 本国会においても、積極的な議論が行われることを心から期待します。

 令和3年12月6日 第207回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説 | 総理の一日 | 首相官邸ホームページでもそうでしたが今回も「憲法改正についての議論を歓迎」と他人事発言で「岸田自民は何を改憲したいのか」明言できない岸田です(勿論、岸田においても、安倍や菅と同様に改憲の本丸は九条でしょうが)。
 勿論「護憲派は岸田への油断は禁物」ですが岸田が「下手に改憲に触れると野党の批判で政権運営が危うくなる危険がある」と考えていることは確かでしょう。

*1:触れるだけマシですが「地位協定改定」を明言できない点が所詮、岸田の限界です。

*2:岸田はこの言葉に明らかに格差是正新自由主義脱却のイメージを持たせようとしていますが、「新しい資本主義」の最大の売りは「デジタル田園都市国家構想」なのだからどこが「格差是正新自由主義脱却」なのかという話です。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年1/17日分:荒木和博の巻)

国府台事件 (日本における外事事件の歴史15): 荒木和博BLOG

 この事件は、昭和32(1957)年4月下旬、北朝鮮工作員としての教育を受けた韓国籍の男が、日本を拠点に対韓国工作を行う任務を帯びて、多額の米国ドルによる資金を携行して福岡県福岡市の博多海岸付近から密入国し、後に千葉県の市川市内を拠点に工作活動を行い、その後千葉県警によって検挙されたという事件です。
 しかし、残念ながら現時点でこの事件に関する報道記事を見つけることができていません。したがってこの事件に関しては東京法令出版発行の「諜報事件判例研究会」による『諜報事件判決集(昭和53年6月25日発行)』の“国府台事件”判決文の内容から紹介したいと思います。

 呆れて二の句が継げません。そんなことと「特定失踪者問題調査会」の「建前上の目的」である「拉致被害者帰国」と何の関係があるのか。何の関係もない。
 「北方領土返還」を建前とする目的の団体のサイトで「スターリン粛清」や「プラハの春弾圧」を取り上げるくらい馬鹿げている。
 なお「国府台」で「こうのだい」と読むそうです(国府台 (市川市) - Wikipedia参照)。


台湾と韓国 なぜこんなに対日感情が違うのか(R4.1.17): 荒木和博BLOG
 7分50秒の動画です。タイトルと説明文で分かるように、拉致解決は全く関係ありません。
 ウヨの荒木が「親日の台湾に比べて、反日の韓国が不愉快だ」と悪口するだけの馬鹿話です。
 この話、いくらでも突っ込みどころがある(ということで文章が少し長くなります)。
 まず第一に「台湾は親日」という認識が歪んでいる。
 例えば

慰安婦問題「日本は謝罪を」 馬英九前総統 少女像 台湾で初設置 | 注目の発言集 | NHK政治マガジン2018年8月14日
 台湾南部で、地元の人権団体が台湾で初めてとなる慰安婦問題を象徴する少女像を設置し、除幕式に出席した野党・国民党の馬英九前総統は日本政府は謝罪すべきだと訴えました。
 除幕式には、過去にも慰安婦問題で日本政府に謝罪を求めていた国民党の馬英九前総統が出席し「日本政府は賠償し、謝罪すべきだ。台湾の人々は、日本による植民地の歴史に加え、日本が女性たちに長年の苦しみをもたらしたことを忘れてはならない」と訴えました。

蔡総統が「釣魚台列島は中華民国の領土」と重ねて表明、争いの棚上げと共同開発求める2020.6.11
 日本の沖縄県石垣市が、釣魚台列島(日本では「尖閣諸島」と呼称)の「行政区域」としての字名を「登野城」から「登野城尖閣」に変更することを計画中であることが関心を集めている。中華民国(台湾)で釣魚台列島を管轄する台湾北東部・宜蘭県の林姿妙県長(県知事)は8日に記者会見を開き、蔡英文総統を招いて釣魚台列島に上陸し、街区表示を行うことで主権を守る考えを明らかにした。
 蔡英文総統は10日午後、民進党中央執行委員会に出席した際に報道陣に対し、釣魚台列島は中華民国の領土であり、これは政府の一貫した立場だと指摘。その上で、関係各方面に対し、「争いは棚上げして共同開発を目指す」という原則を堅持し、平和的な方式で争いを解決することで地域の平和と安定を維持していこうと呼び掛けた。
 蔡英文総統は林姿妙宜蘭県長の招きに感謝すると共に、中央政府は情勢に応じて慎重に対処し、主権を確保すると同時に地域の平和と安定も維持できるようにすると強調した。

というニュースは荒木らウヨの「台湾親日論の間違い」を示しています。
 台湾との間にも「韓国との間の竹島問題」同様の領土問題「尖閣問題」があり、荒木らウヨが「親日派扱いする蔡英文」もこの件では「尖閣は日本の領土です」なんて言わない(そもそも李登輝陳水扁馬英九といった歴代総統で、総統在任中に「尖閣は日本の領土です」なんて言った人は一人もいませんが)。
 そして、馬氏に至っては慰安婦問題で日本を批判するわけです。荒木らウヨの立場ではこうした蔡発言、馬発言は「反日発言」のはずですし、「現職総統や前総統」の発言は「一部の少数派」とはとても言えず軽いものではない。
 まあ荒木らウヨは「蔡英文反日発言」は「都合が悪いので、平然と無視」し、「馬英九氏の反日発言」は「馬(あるいは馬氏が所属する国民党)は中国の飼い犬」「昔はともかく今は馬は総統では無い(国民党は与党ではない)」などと罵倒するわけですが。なお、「話が脱線しますが」蔡英文が「同性婚容認派、脱原発派」であることも荒木らウヨは「都合が悪いので、平然と無視」します。
 第二に「韓国は反日」という認識が歪んでいる。
 たとえば、「荒木が反日呼ばわりする金大中氏」は「金大中事件光州事件死刑判決」の時に「金氏支援で動いた日本人(宇都宮徳馬氏や和田春樹氏など)」とは交友関係がありました。金氏が批判した日本人とはあくまでも荒木のような「戦前美化の極右」でしかない。
 あるいは『紅白歌合戦への「KARA」や「少女時代」の出場』

AKB宮崎美穂卒業「あー!言えたー!」自身のYouTube生配信で発表 - AKB48 : 日刊スポーツ2021年12月12日
 AKB48宮崎美穂(28)が12日、自身のYouTube生配信で、同グループ卒業を発表した。
 宮崎は、指原莉乃(29)や北原里英(30)らと同じAKB48の5期生メンバーのひとり。12人いた5期生メンバーのうち、最後の在籍メンバーだった。
 卒業の決め手は「次にやりたいことが明確になってきたのがきっかけだった」という。
 最後の活動は2月末を予定。卒業後は韓国に活動拠点を移す予定だという。
 現在は語学を勉強中だといい「もっと完璧に韓国語を話せるようになる自分を想像していて、そこでもうワンステップアップしたいと思っています。帰ってきた時にはもちろん、もっと成長した自分を見せるつもりだし、韓国にいる間はYoutubeとかSNSを通じて日本にいる皆さんにもちゃんとコミュニケーションとるつもりでいるので心配しないでください」と呼び掛けた。
 渡航時期については「今、なかなかこういう状況で難しいと思うので、落ち着いてから」とした上で、「いつからいつまでという期間をはっきりとはまだお伝えできないんですけど、そういう計画であるということは自分の口から今日お伝えしようかなと思ったので、今日お伝えしました」と話した。

なんてことも「韓国は反日」という認識の誤りを示しています。
 「韓国は反日」なら韓国国内からの批判を恐れて「KARA」や「少女時代」は紅白出場を辞退したでしょう。
 宮崎さんの話にしても「反日の韓国で頑張りたい」なんて物騒な話では勿論ない。既にAKBグループからは、アイドルグループ「IZ・ONE(2018年10月から2021年4月まで活動)」メンバーとして「本田仁美」「宮脇咲良」「矢吹奈子」が韓国で活動した実績があります。
 第三に「台湾の親日」には以下のような要素があります。
1)「蒋介石の国民党」支配への現地住民の反発
 「日本の方がましだった」という話です。
 二・二八事件 - Wikipediaが有名ですね。そして今の政権与党・民進党は「国民党・蒋介石を批判する政治勢力」の流れにあるわけです。
2)「台湾より圧倒的に優位な立場にある」中国との対立
 言うまでも無いですが「台湾と国交を持つ国」はほとんどなく、国連に加盟しているのも中国です。
 この状況下で日本において「台湾万歳、アンチ中国」なんて人間は荒木のような「戦前美化の日本極右」ぐらいしかいない。昨今、中国批判を強める日本共産党ですら「日本極右」ほど「日中友好を軽視していない」。
 その結果として蔡英文などが「本心ではなく党利党略」で安倍や高市などウヨ連中にこびるわけです。
 「台湾の親日」はそういう意味では「ダライラマが安倍や櫻井よしこにへいこらしてる(ダライ・ラマも付き合う人を選んだほうがいいんじゃないの - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)」のと何一つ変わりません。
 一方、韓国も「北朝鮮との国力の違いがそれほど無い」朴正熙時代などは「かなり日本にこびていた」。しかし今や韓国は「世界に冠たる経済大国」です。もはや韓国(人)にとっては、北朝鮮は「脅威」「打倒の対象」よりもメロドラマのネタ程度のものなのだろう(たぶん日本も同じ 関川某も自分の書いたことを撤回しろとおもう) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が指摘するように、もはや「貧乏国・北朝鮮」との対抗のために「日本にこびる必要は全くない」。
 これが現状とは逆で「中国は貧乏国で、台湾は恐れる必要は無い」とか「北朝鮮は経済大国で韓国にとって未だ脅威」ならおそらく、荒木らウヨにとって「台湾が反日で韓国が親日」になっていたでしょう。というか朴正熙時代はそういう意味から「親日だった」わけです。
 ただし、以前も今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年5月30日分) - bogus-simotukareのブログで触れましたが、その朴ですら文世光事件では

文世光事件 - Wikipedia参照
◆この事件の為、日韓関係は当時、日韓国交正常化後、最悪の状態に陥ったといわれる。韓国側の主張によれば、朝鮮総連の関与は明白であったにも関わらず、日本側がそれを認めず、朝鮮総連への捜査を行わなかった事、文が所持していた拳銃が大阪府内の派出所より盗まれた物であった事による。
◆謝罪のない日本側に対し、朴大統領は「日本は本当に友邦なのか?」と激怒し、ついには「(ボーガス注:1972年に国交正常化した)中共だけが一番なのか。日本と断交しても安保、経済に問題はない」、「日本は赤化工作の基地となっている」という言葉まで出た。しかし、朴大統領の側近が「このまま断絶してしまえば、今までの苦労が水の泡になってしまう」と説得し、日韓双方で、
 ・日本政府が遺憾の意を表明する。
 ・かかる事件の再発防止。
 ・日本から特使派遣の合意をすること。
という内容で合意し、最悪の事態はまぬがれた。
◆事件から4日後の8月19日に執り行われた朴の妻の葬儀(国葬)において、日本からは田中角栄*1首相が出席した。その際、田中首相の「えらい目に遭われましたね」という言葉に朴大統領は言葉が軽すぎるとかえって憤慨したと言われている。
◆加えて、8月29日に木村俊夫*2外相が国会答弁の中で「客観的に見て、韓国には北朝鮮による脅威はない*3」と述べたことで、かねてから日本国内でKCIA(韓国中央情報部)によって引き起こされた金大中拉致事件に対する日本からの非難を受けたことにより鬱積していた反日感情が一気に爆発、連日日本大使館前には抗議のデモ隊が押し寄せ、9月6日には群衆が日本大使館に乱入し日章旗を焼き捨てる事態にまで発展した。その後急速に関係は悪化し、国交断絶寸前にまで至った。
 事態を見かねた日本政府は9月19日に自民党親韓派の重鎮として、韓国国内でも評価の高かった椎名悦三郎*4自民党副総裁を政府特使として訪韓させることによって両国間での問題決着がはかられた。朴大統領は椎名との面談の席上で、「喪中にある大統領一家や国民が悲しみと怒りに満ちているこの時に、日本が引き続き、こんな風な姿勢を取れば、友邦とは認められないのではないか」、「(日本の姿勢は)政治と外交、法律に関係なく、東洋の礼儀上、ありえない事」、「日本外務省には秀才やエリート官僚が集まっていると聞いたが、どうやってこのような解釈ができるのか」など、激しい言葉で日本を非難した。退出した椎名副総裁は「長い公職での人生でこれほど罵倒されたことはなかった」と憤懣やるかたない表情で語り、付き添っていた金鍾泌首相があわててなだめる一幕もあったという。

として「自民党政権相手」にマジギレしています。「朴の親日」が「方便でしかないこと」がよくわかります。
 それにしても荒木が文在寅氏に対して「妻(金正淑氏)は裏千家の資格を持っていて、娘は国士舘大学に留学している。インチキ反日だ」と動画で言い出したのには吹き出しました(そもそも「妻や娘は別人格」つう問題もありますが)。
 ちなみに「金正淑、茶道」でググったら

【令和日本と世界】韓国・文大統領は最高の反面教師 “衆愚政策”強行でどうなるか実演…日本人が“毛針”かからぬよう警告 (2/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト(八幡和郎)2019.7.8
 文氏の家族は意外だが親日的らしい。
 金正淑(キム・ジョンスク)夫人は、裏千家の茶道をたしなんでいたそうだ。
 シンガポールに移住した娘は、国士舘大学に留学していたことがあるらしい。

“反日大統領”文在寅 意外に日本好きな素顔と家族 | FRIDAYデジタル2019.8.3
 文氏のプロフィールや家族を調べてみると、意外に日本好きな一面が浮かび上がってきた。
 ’18年9月に野党議員が文氏の経費(’17年5月~’18年8月)を調べた。際立ったのは日本料理店の使用頻度だ。寿司店だけで473回、合計約632万円を使っていたのである。
「文大統領は日本の料理や書物が大好きなんです。『文在寅の書斎』(邦訳未刊)という著書がありますが、三島由紀夫などの日本の作家の本を好んで読んだと書かれています。中でも影響を受けたのが、労働問題を取り上げた雨宮処凛の『生きさせろ! 難民化する若者たち*5』だとか。韓国の若者社会を考える際に、とても参考になったそうです」(韓国在住ライター)
 家族も日本好きだ。文氏には今年36歳になる長女ダヘ氏がいるが、日本の大学に留学していたことはあまり知られていない。留学先は東京・世田谷区にある国士館大学だ。
国士館大学は保守的な校風です。当然、文大統領も校風を理解していました。ただ娘さんが日本の武道に興味を持っていて、国士館への留学を望んだそうです。夫人の金正淑キム・ジュンスク)も、日本文化への関心が強い。文大統領と結婚直後、釜山市に住んでいた時には、日本の伝統的茶道の一流派である『裏千家』の教室に通っていました」(韓国大手紙記者)
 文氏の長男でアニメーターのジュニュン氏も、日本文化から強い影響を受けている。’18年12月に韓国紙『京郷新聞』のインタビューに答え、次のように語った。
〈中学生の時に日本のアニメにハマり、小遣いをすべてアニメビデオ購入にあてていました。釜山には、日本のアニメを違法コピーしたビデオやアイドルの写真集を安く売る店が、いくつかあったんです。父から小遣いをもらうたびに、バスでそうした店に通っていた。私の部屋は日本の漫画本やビデオが天井まで積み上がるほどでした。宮崎駿より、『エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督に影響を受けましたね。今の私があるのは、日本のアニメのおかげです〉

家族が親日的な文在寅大統領、なぜ反日発言が多いのか|NEWSポストセブン女性セブン2019年8月22・29日号
 産経新聞ソウル駐在客員論説委員黒田勝弘さんは言う。
「長女のダヘさんは、日本の国士舘大学に留学していました。金正淑夫人も茶道が大好きで、釜山に住んでいた頃には裏千家の教室に熱心に通っていた」
 さらに韓国国内で、アニメーターとして活動する長男のジュニンさんは『エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督に大きな影響を受け、《今の私があるのは、日本のアニメのおかげ》とのコメントが報じられている。
「文大統領自身、寿司が大好きで、6月の大阪サミットでも寿司をたくさん食べていたそうです」(黒田さん)
 日本好きのわけは、その生い立ちにあるという。
「文大統領は釜山の学校を出ていて、選挙区も釜山です。地理的にも日本に近く、町そのものが親日的な地域。『さしみ』や『あじ』『あなご』などは日本語としてではなく、日常の言葉として定着しているほど」(黒田さん)

なんて記事もヒットしており、何もこういうバカを言ってるのは荒木だけではないらしい。
 「日本文化を愛好する」のと「荒木らウヨの戦前日本正当化を批判する」のと何ら矛盾しない。
 id:Bill_McCrearyさんが批判する

聞き捨てならんニュース - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2014.11.26
 黒田氏が解説する。
『端的に言って、韓国人は寿司屋のカウンターで日本の「サケ」やアサヒビールを飲み、握り寿司をつまみながら「安倍はケシカラン!」と反日の気炎を上げている。
(中略)
 村上春樹の新刊発売で書店に行列ができるのは海外では韓国だけだし、東野圭吾の作品はみんなベストセラーでソウル大図書館の貸し出しナンバーワンである。韓国人たちはハルキ・ワールドに憧れ、東野圭吾の推理世界にハマっているのだ。
(中略)
 韓国人はいわば「昼は反日、夜は親日」であり(中略)見事な(?)二重構造になっている。』

じゃあてめえら産経新聞社社員は、中国製品を使っていないのかという話になる - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)2016.3.17
【ソウルからヨボセヨ】日本製発電機で暖とり「反日!」 性根の入らぬパフォーマンス - 産経ニュース
反日活動家が日本製の発電機で暖をとりながら日本大使館前で反日パフォーマンスをやっているのだ。

 馬鹿、そういうつまらん言いがかりをつけるものじゃない(呆れ)。ある国の政府や政策に批判的であることと、その国の工業製品を使用したり、文化(映画、絵画、文学、音楽、アニメーションのような創作物、建物、自然、歴史、食品その他いろいろありますわな)に親しんだりすることは、話の次元が違います。ベトナム戦争の時代だって、米国のベトナム撤退を叫ぶ学生だって、サリンジャーなどの米国文学を読むし、コカコーラは飲むし、米国のロックやフォークを聞いたし、米国映画も見たし、あるいはヒッピー文化にあこがれたわけです。ある国に批判的である=その国のあらゆるものを否定してその国の工業製品も使わない、なんて話ではない。
 別に話は米国に限りません。英国やフランスを私は、その歴史において民主主義に関して果たした役割を大いに評価しますし、この2国は大好きです。しかしそれは、これらの国々の植民地での行状を批判しないというものではないし、また核兵器保有などを支持するわけではない。私は英文学もフランス文学も大好きだし、ブリティッシュロックやフランスのシャンソンも好きだし、英国映画もフランス映画も大好きです。しかしそれは、たとえばフランスのアルジェリア戦争を支持するわけではない。当たり前ですが、アルジェリア戦争を推し進めた政治家や支持した人より、それに反対したフランス人のほうを支持します。
 これは米国だって同じです。ベトナム戦争を推し進めた米国人より、それに反対する米国人を支持するし、米国で差別をしている人よりは、それに反対する公民権活動家のほうが支持できます。そう考えれば、トランプやクルーズやルビオよりは、ヒラリー・クリントンバーニー・サンダースのほうが支持するに値すると私には考えられるわけです。日本だって、産経よりは、その他の日本人を韓国人だって支持するし、韓国の慰安婦のために動いてくれている日本人を「日本人だから」というので批判したら、それは話が違うだろうと考えて、私としてはその批判する人を批判することになるわけです。
 だいたい記事に出てくる日本製品の暖房用の発電機って、たぶんこれ使っている人たちは、それが日本製品であるかどうかなんて別に意識していなかったんじゃないんですかね。もちろん意識していたからって、そんなことは議論するようなことではありませんが。愚にもつかない言いがかりにもほどがあるというものです。
 そもそもその国に批判的ならその国の工業製品を使うのは変だなんて話をしだしたら、じゃあ産経新聞の記者たちが使っているPCやスマートフォンその他は、中国製の部品が使われているじゃんって話になったらどうするんですかね。また100円ショップの商品などにも中国製が多いでしょう。産経新聞は他紙より薄給でしょうが、でもそれなりに金をもらっているから、100円ショップなんか絶対行かないし買わないし使わない、っていうことですかね。そんなこともないでしょうけど。で、この記事を書いた黒田にしたって、中国製品使っていないの、黒田さん、って聞かれたら、彼はどう答えるんですかね。黒田が万が一中国製品を使用していないとしても、他の社員はどうなんですかねえ。使っていないなんてこともないでしょう。どうせ回答がないか聞くにたえない詭弁を使って逃げるだけでしょうが、なんとも無様な話です。どうしようもない馬鹿とはこのことです。

という「産経・黒田の寝言」と「荒木の与太」は大して変わりません。
 「百田尚樹のような嫌韓国ウヨ小説家」ならともかく「村上春樹東野圭吾)が好き」の何が不思議なのか?
 それはともかく俺的には「文氏の娘の国士舘大学留学」には「国士舘ってウヨ大学じゃ?」つう疑問がありますが最近はそうでもないんですかね?

*1:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*2:佐藤内閣官房長官として沖縄返還に尽力。その後も佐藤内閣経済企画庁長官、田中内閣外相など歴任

*3:まあ当時において実際にそんな脅威はないですが。今ならなおさらです。

*4:戦前、岸信介商工大臣(東条内閣)の下で商工次官。戦後、岸の誘いで政界入り。岸内閣官房長官自民党政調会長(池田総裁時代)、池田内閣通産相、外相、佐藤内閣外相、通産相自民党副総裁(田中総裁時代)など歴任。佐藤内閣外相時代に日韓国交正常化を実現。また三木武夫を総裁に指名したいわゆる椎名裁定で知られる。

*5:2010年、ちくま文庫

リベラル21の「アンチ中国(アンチ習近平)」に突っ込む(2022年1/17分)

リベラル21 五輪を踏み石にゴールの党大会へ?それともコロナが・・・?(田畑光永

 今は中国にとって大変な時期であり、この時代を乗り切れるリーダーは習近平しかいない、というふうに多くの国民に思わせることが必要である。

 「リーダーが習近平しかいない」かどうかはともかく、米中対立が深刻な今「今は中国にとって大変な時期」であることは事実でしょう。そして多くの国民に思わせることが必要という田畑の言葉は、「皮肉にも」中国が「英米仏独などの複数政党制国家」とは同一視できないにせよ「ある種の民主性を持っていること(それが言い過ぎなら民衆の意思を無視して何でも出来るわけではないこと)」を示しているわけです。田畑ら反中国分子はそうした「ある種の民主性」を無視したがりますが。
 そうした「ある種の民主性」を指摘しているのが新刊紹介:「経済」2021年9月号(特集:中国と日本)(副題:浅井基文ブログ記事(中国関係)をこの機会に「多数」紹介する)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで紹介した

「中国的民主」とは何か|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ2020.5.2
「人民」と「中国的民主」|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ2020.5.27
中国の「全過程民主」|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ2020.6.13
中国共産党統治に対する中国人の満足度|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ2020.7.20

といった浅井基文氏の記事であり、これだけでも俺は「浅井氏>絶対に越えられない壁>田畑、阿部治平らリベラル21のアンチ中国分子」ですね。まあ「リベラル21の民主性欠如(いつも寄稿者が固定メンバーの上、批判コメントは平然と掲載拒否)」を考えれば「中国の方がリベラル21よりましでは?」と言いたくなります。

 「農村に最後まで残っていた最貧困層1億人を貧困から脱出させた、これは世界史的な偉業である」とか、「コロナ禍で欧米では多くの死者を出したが、中国の死者は人口比では非常に少ない、これは中国の社会制度が優れているからである」とか、「中国はどこの国よりも多く、何億人分ものコロナ・ワクチンを他国に提供した」とか、「宇宙開発で大きな成果を上げた」とか、自国をほめそやす報道がこれほど多い国はほかにない。すべて「習近平新時代」のたまものと国民に刷り込むためである。

 習氏が三期目を狙うかどうかはともかく、「政府が自国の成果をアピールする」のは民主国家でもある話です。
 日本において「鳩山一郎首相の日ソ国交正常化」「佐藤首相の沖縄返還、日韓国交正常化」「田中首相日中国交正常化」などは宣伝されなかったとでも言うのか。

 習近平をトップにいただく政府は国民が首を傾げるようなことや、困っていることには素早く手を打って、社会を健全なものとするのに力を尽くすというアピールにも余念がない。
 大儲けしているアリババのような企業に独占禁止法違反や脱税などを理由に巨額の罰金を課したり、芸能人のファンクラブが募金の多寡で人気を競うのをやめさせたり*1、男性タレントの女性まがいの服装、態度をもてはやすのを禁じたり、かと思えば、激しい受験競争の産物である学習塾や予備校を取り締まったり、閉校させたり、学校での試験のやりかたに注文をつけたり、それなら子供はもっと遊ばせろというのかと思えば、家庭でオンライン・ゲームで遊ぶのを認める時間を週日は何時間、習末は何時間と細かく制限したり、とまあ口うるさいこと大変なものがあった。
 特に驚かされたのは、日本でもよく見かけるいわゆるテレビ・ショッピング番組で人気の商品プレゼンターの黄薇さん(芸名「薇娅」)というタレントに昨年末、浙江省杭州市の税務当局が脱税でなんと13.41億元(日本円でざっと240億円)という巨額の追徴金やら罰金やらを課したニュースだった。
 どんな事情があったのか分からないが、そんなに多額の追徴金やら罰金やらを課すところまで、いったい税務当局は何をぼんやりしていたのかという疑問がわく。なにかからくりが潜んでいるのではないかと勘繰ってしまう

 既に書きましたが赤字部分こそが「ある種の民主性」が中国にあることの証明の訳です。
 それにしても「巨額の追徴金や罰金」というだけでろくな根拠もあげずに「なにかからくりが潜んでいるのではないかと勘繰ってしまう」のだから田畑のバカさには呆れて二の句が継げません。

 政権の意向を忖度して庶民の不都合をないがしろにする事例は相変わらずである。最近ではこんな話が伝えられている。
 昨年12月22日の『人民日報』によれば、あの万里の長城の東端の街として有名な河北省秦皇島市山海関区の古城区域内(昔からの城壁内)では、去る2019年から石炭を燃やすことが禁じられているが、それが昨年からは薪を燃やすことも禁じられたという。
 記事は「現地の管理者は真面目に反省し、具体的な方法を提示して、民衆の現実の困難を解決すべきである」と言う

 勿論「温暖化防止」つう話でしょう。「生活の不便さ」はあるでしょうが、「温暖化」の問題を考えればなかなか難しい話です。
 「アンチ中国分子」田畑のように、河北省行政当局に悪口してすむ簡単な話でもないでしょう。
 なお、田畑は指摘しませんが、この記事が党機関紙『人民日報』と言う点が重要ですね。人民日報も何も「何でもかんでも政府万歳」ではないわけです。

 命令は党大会を控えてなんとか威信を高めたい習近平に自分の働きを認めてもらおうという役人たちのあがきと言える。

 習主席や「中国の一党独裁」がどうこうという話ではないですね。中国ではない「民主国家」でも「出世のために成果を上げよう」と役人が動くのは普通だし、その場合に「適切な認識でなければ」不具合が起こるのも当たり前の話です。無理矢理「中国の独裁批判」にこじつけてるのが全く馬鹿馬鹿しい。

*1:法律で規制することの是非はともかく、こうした行為への批判(CD購入金額などの多寡でファンを競わせるいわゆるAKB商法など)は日本でもあります。

今日の産経ニュースほか(2022年1/16、18、19日分)(追記あり)

教育立国へ超党派協議会 役員に安倍、野田元首相 - 産経ニュース

 「教育立国推進協議会」の設立総会が19日、東京都内で開かれた。会長に自民党下村博文文部科学相が就任。最高顧問には、自民党安倍晋三立憲民主党野田佳彦両元首相と公明党山口那津男代表が就いた。
 役員には、立民の泉健太代表や日本維新の会馬場伸幸共同代表、国民民主党玉木雄一郎代表も名を連ねた。今後、教育現場の課題について民間から意見を聞き、政府に提言する方針だ。

 「安倍様の復権が進む!」「これで共産と立民の野党共闘が終了の方向に行くかもしれない」と大喜びらしい産経ですがそれはさておき。
 「安倍が最高顧問、下村が会長」などという「極右議連」に参加して恥じないというのだから泉(立民代表)と野田(立民最高顧問)のバカさには心底呆れます。だからこそ俺は「共産支持」のわけですが。
 「自民の二軍」国民民主、維新や「泉代表ら立民執行部によって自民二軍化の恐れが出てきた」立民を除外したら選択肢としては俺的には「共産しかない」ですからね。「単にリベラル派でしかない(共産主義マルクス主義支持ではない)」「土井社会党時代ならたぶん社会党を支持していた*1」俺的には「共産には失礼ながら」党勢が強ければ、「他のリベラル政党」れいわや社民でもいいのですが「将来はともかく」現在においてこの両党は「支持率や議席数で共産を下回り」、また事実上「福島党首や山本代表の個人商店」でしかないでしょう。社民党やれいわについて、党首以外の幹部(幹事長、政策審議会長、国対委員長、選対委員長など)の名前*2が出る人間がどれほどいることやら(前身の社会党は最大野党でしたが多くの議員が民主党に移ることで没落したわけです)。
 この点、志位委員長以外にも「小池書記局長」「田村政策委員長」などが「それなりに知られている共産」とは大きな違いがあることは否定できない。
 それにしても枝野が今も代表ならさすがにこんな議連には参加しないのではないか。枝野の代表辞任が本当に痛い。
 これでは「連合言いなりに、共産敵視で野党共闘をぶち壊す日」も近いのではないか。立民支持層もこんな行為を容認していいのかと言いたいですね。
 まあ、この議連が「まともな有識者に意見を聞き、まともな提言を出せば」いいですが、安倍と下村では「ウヨに意見を聞いて非常識なウヨ提言」が落ちでしょう。


【正論】「愛子天皇」待望論は国を滅ぼす エッセイスト動物行動学研究家・竹内久美子 - 産経ニュース
 「産経なら予想の範囲内」とはいえ、非常識すぎて二の句が継げません。愛子さんに失礼ではないか。

 信頼のおける雑誌と思っていた老舗出版社の週刊誌2誌までもが、「愛子天皇が誕生する日」「愛子天皇に前のめり」などというタイトルを掲げている。

 ウヨの産経なので、ウヨ出版社が発行する「週刊文春と新潮」でしょうか?。「アエラ朝日新聞)、週刊現代講談社)、ポスト(小学館)」などではこういうことは書かない気がします。

 (ボーガス注:愛子天皇待望論という)この、つくられつつある世論は、秋篠宮家の眞子さまのご結婚によってますます勢いを得た。
 これまで皇室にほとんど興味を持っていなかった人々が、その衝撃的なご結婚によって秋篠宮家を最低最悪の皇族とみなすようになった。秋篠宮家から天皇が現れることだけは我慢ならない、秋篠宮家の人々を見るだけでも気分が悪い、秋篠宮家の会計監査をして全員皇籍離脱させよ、などと憎悪の念を露(あら)わにするようになった。
 世論誘導にはめられた人々が、(中略)秋篠宮家にはどんな暴言を吐いても構わないと信じている。

 吹き出しました。「秋篠宮(父)や悠仁君(弟)」と真子さんは別人格であり、「あの結婚に不快感を感じる人間」でも、秋篠宮悠仁君に「あいつらに天皇になってほしくない」「あいつらはクズだからどんなに悪口しても問題ない」と敵意を燃やしてる人間もいないとほとんど思います。というよりは「愛子天皇支持=秋篠宮敵視」という「デマ」レッテルを「女帝反対派」産経が貼ってるだけで、産経も「デマの流布」は自覚してるでしょう。

 女系天皇の出現で皇室の歴史は終わり、別の王朝が始まるのである。愛子天皇を待望している人々が本当に狙っているものとは、実は皇室の滅亡であり、それは日本国の解体をも意味する。
 皇室と日本国を滅ぼしたい勢力が、なぜこれほどまでに幅を利かせることになったのだろう。それは、皇室のことに国民は口出ししてはならない、不敬である*3という国民のおとなしさ、ルール遵守の精神に対し、皇室破壊、日本国滅亡を狙うかのように、朝日、毎日、NHK、共産などの反日左翼、外国の勢力が付け入り、勢力を伸ばしてきた結果ではあるまいか。
 皇室を命がけでお守りするはずの宮内庁は、戦前の宮内省とは違い、皇族を監視する機関となり果てた。GHQ(連合国軍総司令部)による、皇室と日本国を弱体化する計画の一環のためだ。

 女性天皇支持者を「皇室と日本国を滅ぼしたい勢力」呼ばわりしたあげく、「朝日、毎日、NHK、共産などの反日左翼(日本共産党はともかく、そもそも朝日、毎日、NHKは左翼ですらない)」「宮内庁は、戦前の宮内省とは違い、皇族を監視する機関」とは常軌を逸していますね。そもそも誰が監視するのか。「政権与党=自民党」である以上、それは「自民党による監視」でしかあり得ませんがそういう理解でいいのか。
 それはともかく『なぜこれほどまでに幅を利かせる』のかといえば、第一に「女性天皇以外に天皇候補者不足の現実的な解決策が無いと思うから」。第二に「過去の日本(推古天皇など)にもヨーロッパ(英国のエリザベス女王など)にも女性天皇、国王がいるから」。
 第三に「女性天皇反対論が異常な女性差別にしか見えないから」。第四に「この産経記事のように女性天皇反対論が『反日左翼の謀略ガー』とデマを流すから」。
 第五に「マスコミ報道を見る限り愛子さんは普通の平凡な女性で、特に崇敬も生じない代わりに、敵意も生じないから」に過ぎません。


<新型コロナ>検査パッケージの停止方針に埼玉・大野知事疑問「どう経済活動を進めていくのか」:東京新聞 TOKYO Web
 いや「ワクチン・検査パッケージ」は当面中止すべきだと俺(埼玉県民)も思いますね。
 勿論「一方で経済支援も必要」なのは事実ですが。
 しかし、「大野は考えが甘すぎないか」と思いますが、それでも「まん防」を「東京都、千葉、神奈川」とともに要請してるだけ、「埼玉より状況が酷いのに要請しない大阪の吉村」よりは大野の方がマシでしょう。というか吉村ほど酷い知事も他にいませんが。なんで「コロナ無策」で状況を悪化させても「維新支持が衰えないのか」は全く理解に苦しみますね。
 「大阪府民はバカか?」と言いたくなる。「在阪マスコミの維新万歳の報道の悪影響」なのか。
 なお、「ワクチン・検査パッケージ」について「条件付きで継続する場合」でも、国として統一基準を示すべき所「自治体に丸投げ(したがって完全中止する自治体もあれば埼玉のように継続する自治体も出てくる)」という岸田政権の態度は「マトモに感染予防する気があるのか」と言いたい。
【2022年2月6日追記】
 これを書いたときは「ワクチン・検査パッケージを使わない=酒を出さない」かと思っていたのですが、埼玉県以外の自治体は
1)認証店なら酒の提供を「4人以内」「8時まで」などの条件付きで認める
2)国の「ワクチン・検査パッケージ」は使わないが、類似の制度を県の制度として使う
ですからねえ。1)や2)では「外食業での酒の提供」について「埼玉県が特段に甘い」とはいえず、むしろ「厳しい可能性すら出てきた」ことを追記しておきます。


御嶽初黒星、照富と並ぶ 1差に平幕2人 大相撲初場所 - 産経ニュース
 「好成績」で優勝すれば「大関貴景勝(けが)、朝乃山(出場停止処分)の休場」という有利な条件があるとはいえ、「3場所で33勝以上」という「大関昇進の最低ラインもクリアできる」ので「今場所での大関昇進」の可能性も出てきたのに、最後まで好調を維持できない御嶽海の「いつもの弱さが出てしまった」ということでしょう。今日の相撲中継で「解説の北の富士」が対戦前に「北勝富士には失礼だが、御嶽海がいつも通りの力を出せば負けることはない相手」といったように北勝富士は決して「難敵」ではないのですが。
 しかしそれでも

 大関・正代は関脇隆の勝に寄り切られ、元気なく6敗目。隆の勝は6勝目を挙げた。ともに敗れた両小結は明生が6敗目、大栄翔が7敗目。

というふがいない他の三役(正代、明生、大栄翔)に比べれば御嶽海は奮闘している。


東大前刺傷 「被害者に心よりおわび」逮捕少年の父親がコメント - 産経ニュース
 未成年者である以上「謝罪も仕方が無いか」と思う反面「長期間に及ぶいじめでの被害者への謝罪」等と違い「突発的な犯行で予測できなかった」と言う意味では俺個人はあまり親を批判する気はありません。

*1:団塊ジュニア(1970年代後半生まれ)の俺が選挙権を得た「1990年代後半」には「社会党」は「自社さ連立政権(1994年)への失望」「鳩山、菅の結成した民主党(1996年)に社会党議員が多数移籍したこと(ただし、後に「自由党」「新党友愛」「民政党」などを吸収して最大野党になる民主党もこの時点では「ミニ野党の一つにすぎず」明らかに力不足)」から衰退過程に突入。一方、最大野党だった新進党は1997年に崩壊し「自由党小沢グループ)」「民政党(羽田グループ)」「新党平和公明党)」「新党友愛(旧民社党)」などと四分五裂。自民一強状況でした。一方、共産党は「テリー伊藤の『お笑い革命日本共産党』刊行(1994年)」「矢野狛江市長、吉田足立区長の誕生(1996年)」「都議選での躍進(1997年)」「長尾東大阪市長の誕生(1998年)」「上田耕一郎『国会議員』(平凡社新書)刊行(1999年)」などで「戦後第三の躍進(第一が終戦直後、第二が1970年代初め)」の時期にありました。俺が共産支持になったのも「1990年代後半に選挙権を得た」と言う要素が大きいと思います。

*2:社会民主党 (日本 1996-) - Wikipediaれいわ新選組 - Wikipediaを見れば分かります。

*3:不敬罪が存在した「天皇主権国家」戦前日本ではないのでそんなことは全くない。

常岡浩介に突っ込む(2022年1月16日分)

常岡*1を見てると
1)無駄にプライドが高いので、自らの「ジャーナリスト廃業状態」を素直に認めない上に
2)そのプライドの高さを「ジャーナリストとして活動をまともに再開」や「いっそジャーナリスト廃業を正式に宣言し、路線転換し、その転換した業務でまともに活動」というまともな形で満たすことが出来ず
3)今後も、詭弁で自分の「ジャーナリスト廃業状態をごまかす(今もジャーナリストとしてマトモに活動しているかのように強弁:ただし、ツイッターで『著書の刊行(なお、常岡の最新著書は2015年の『イスラム国とは何か』(旬報社))』『雑誌記事の執筆』『テレビ、ラジオ出演』『講演会の講師』などの『最近の業務報告』がまともに出来ないので廃業状態がモロバレ)」つうみっともないまねしか出来ないんだろうなあ、哀れだなあとは思います。
 こういうのは結局は「当人のやる気の問題」が大きいので、「他人がどうこうできる物」でもないでしょうが、「常岡の面倒を見て、まともに社会復帰させよう」つう人間も、もはやいないのではないか。高世仁も完全に常岡を見捨てたようですしね。

常岡浩介がリツイート
安田峰俊*2リツイート
 中国にもいるよねこういうおっさん。単なる親〇〇派にとどまらず相手国の体制に取り込まれる*3タイプ、国内では少ない(いた場合は精神的に不安定な人*4である傾向が強い。某総領事*5がRT*6する日本人パンダハガー*7の皆様*8的な)けれど、当該国在住邦人の場合は日本人社会の有力者が多かったりするから困りもの
◆Kei Tamura
 日本財団会長で、ミャンマーに対する日本外交にも大きな影響力を持つ笹川氏のブログが、(ボーガス注:ミャンマー軍事独裁政権に甘いと)一部の関係者の間で波紋を広げている。

 常岡がバカなのは以前からわかりきっていましたが、安田も「俺が思っていたのとは違い、呆れたバカ」のようです。
 「ミャンマーに甘い笹川」を批判するのに「中国モー」と言う必要はどこにも無いし、「具体例」を何も出さないので、安田が「誰のどんな親中国言動」を問題視してるのか全く分かりません。
 そのうち、福島香織のような「反中国ウヨ路線に思い切りシフト」していくのか。

常岡浩介がリツイート
 長崎市長を殺した暴力団幹部は無期懲役になりたくて犯行に及んだんだっけ。
「死ぬまで刑務所でメシを食わせてもらいたい」というクズも結局いるので、「死刑になりたい犯罪者を回避するための死刑廃止」は悪手
◆dia feliz
・派手な無差別殺人事件をおこす犯罪者の多くが言う事
 「死にたかったので、死刑になりたかったから」
 だから死刑は廃止して終身刑にした方がいいんだよ。
・すぐ苦しみが止まるから死刑なんてなまぬるいよ。死刑になりたいからと人殺しする場合が多いから死刑廃止終身刑がいい
・自殺率が高いし社会問題を放置する政府も加害者だし大問題だと思います。でも自分が仕事や人生でうまくいかないとやけになったからといって、通行人や子供や障がい者を虐殺したりや会社に放火して大量を焼き殺していい理由にはならないです。
・無差別というけど実際は女性や子供やお年寄りやホームレス等弱者狙いが多い。社会のせいとか言い訳するがじゃなぜ上司や政財界等権力者に怒らない?。なぜ弱者を殺すの?。卑怯すぎるんだよ。どうせ死ぬ気なら権力者に立ち向かって有名になれ
・弱者を狙うな。死ぬ気で権力者や自分を貶めた加害者に立ち向かえばいじゃんか。最後まで卑怯なんだよ

 「dia feliz氏のツイート」には「ほとんど異議なし」ですが、それはともかく。「京都アニメ放火殺人事件(36人殺害)や東大刺傷事件(昨日1/15発生、幸いにも死亡者は出なかったようです)のような輩もいるのだから、死刑が犯罪抑止につながるとは必ずしもいえない」「むしろ助長することすらある」「むしろ無期懲役の方が罰として重いのではないか」という批判(死刑廃止派の俺は全く正論だと思いますが)への「これ」が常岡の反論のようです(呆)。
 まあ、死刑廃止派の多くの「廃止理由のメイン」は死刑冤罪であって「死刑による犯罪助長の恐れ」など「サブの理由」でしかないのですが。
 つうか「一生刑務所にいたい」のなら「普通の人間*9」がやることは「窃盗や詐欺のような比較的軽い犯罪」を何度もやることであって「無期になりたいから殺人」というのは「殺人では死刑のリスクがある」と言う意味で「死刑が日本に存在する今」まずあり得ない話ではあります。
 そもそも「普通の人間」は「スーパーで万引き」「留守の民家で空き巣」「電車の網棚から置いてある鞄を泥棒」(窃盗)、「食堂で無銭飲食」(詐欺)ならまだしも「恨みもない見ず知らずの人間」なんか「保険金殺人」「身代金目的誘拐プラス殺人」「強盗殺人」、何であれ「精神的ハードル」が高くて殺せるものではない。
 「長崎市長を殺した暴力団幹部」の「無期懲役狙い」云々は「よほど頭がおかしい」か「真の動機を隠してる」かどっちかでしょう。何せ、長崎市長射殺事件 - Wikipediaによれば「被告側の控訴→最終的な判決は無期」とはいえ、一審では「犠牲者が1名にとどまるとはいえ、選挙期間中の現職市長暗殺であり社会に与えた衝撃は重大」として「死刑判決」が下っています。死刑判決のリスクはさすがに暴力団幹部もわかる「はず」です(いずれにせよ「無期になりたいから殺人」など、レアケースです)。
 なお、現在、死刑廃止論の影響もあって「死刑はそう簡単には執行されない(特に日弁連が冤罪認定してる名張毒葡萄酒事件(既に獄中で病死)、北海道警爆破事件(まだ獄中で存命)のような場合はまず執行されない)」ので「かなり無期懲役に近い代物(執行されないまま獄中で病死することも多い)」になっています(勿論建前は死刑なので仮釈放はありませんが)。

常岡浩介がリツイート
 残念すぎる。偉大な人を失った
毎日新聞北海道報道部
 北海道警の裏金問題を実名で告発し、その後ジャーナリストとしても活動した元道警釧路方面本部長の原田宏二さん*10が昨年12月に亡くなりました。83歳でした。ご冥福をお祈りします。

常岡浩介がリツイート
◆全国市民オンブズマン連絡会議事務局
訃報 原田宏二さん 83歳 明るい警察を実現する全国ネットワーク 前代表 : 市民オンブズマン 事務局日誌
 原田さんは2003年に北海道警の裏金を実名で告発したのち、「明るい警察を実現する全国ネットワーク」の代表として警察官からの相談を受けたり、警察の裏金・不正に対して活発に活動していました

常岡浩介がリツイート
清水潔*11
 大変残念です。警察の内部不正を決して許さず、また捜査力の低下を心から心配していました。
 ホルモンをつまみに甲類の焼酎を梅酒で割って飲むのが好きで、よくお付き合い頂きました。
 心よりお悔やみ申し上げます。

 警察裏金問題についてのツイートなど、ここしばらく全くしてなかった常岡が原田氏の死去をネタに「昔の過去自慢(常岡の長崎放送時代の裏金追及)」を始めるのだから大笑いです。おそらく常岡は「長崎放送退社→戦場ジャーナリスト転身後」は原田氏との交流などもなかったでしょうしね。それにしても「原田宏二」でググっても彼の訃報記事が全くヒットしないのには絶句します。「マスコミが警察に忖度してるのか」と疑いたくなります。

常岡浩介がリツイート
◆駒木明義*12
 弾がどちらから飛んで来るかわからない、超危険な取材現場。
◆西村大輔*13(GLOBE編集長)
 この写真が8年前にキエフ市中心部のマイダン広場で展開された戦闘の時の写真を見つけました。私がいたのは反政府派で、当時の親ロシア派政権の治安部隊と戦闘中。周囲では銃弾がピュンピュン飛び交い死体が運ばれるのを何度も見かけました。

 「危険な取材」どころか今や「取材など何一つやっていないと思われる常岡」がこんなリツイートをしたところで物笑いの種でしかない。「俺も西村氏のように危険な取材を海外でやってきた」と自慢したいのでしょうが、「そんなことより今の業務報告をしろよ」ですね。まあ、「事実上廃業状態」で報告できることは何もないのでしょうが。

常岡浩介がリツイート
◆平野高志
「彼らは、米国を含む多くの国で政治を腐敗させることに成功した。日本で同じことを実現できないと考える理由はない」

 「彼ら」とはプーチンロシアのことですが吹き出しました。
 「世界各国の汚職」は「プーチンが黒幕」という単純な話ではないでしょうに。
 そして既に「モリカケ、桜疑惑」という「首相(安倍晋三)の疑惑」が発覚している日本において「プーチンの政治工作による政治腐敗の危険性ガー」。
 「アホか、既に加計学園電通とかが政治腐敗させてるだろ」「おととい来やがれ」「そんなことよりモリカケ、桜疑惑、電通ピンハネ(持続化給付金疑惑)疑惑でも批判しろ」ですね。
 まあ、平野という人物は、彼の著書『ウクライナ・ファンブック』(2020年、パブリブ)のアマゾンレビューに寄れば『2014~2018年、在ウクライナ日本国大使館専門調査員』だそうなので「ウクライナびいき、アンチロシア」なのでしょうがそれにしても言ってることがあまりにも非常識です。

*1:著書『ロシア 語られない戦争:チェチェンゲリラ従軍記』(2011年、アスキー新書)、『イスラム国とは何か』(2015年、旬報社)など

*2:著書『和僑:農民、やくざ、風俗嬢。中国の夕闇に住む日本人』(2016年、角川文庫)、『さいはての中国』(2018年、小学館新書)、『もっとさいはての中国』(2019年、小学館新書)、『性と欲望の中国』(2019年、文春新書)、『八九六四・完全版』(2021年、角川新書)、『現代中国の秘密結社』(2021年、中公新書ラクレ)、『中国vs.世界:呑まれる国、抗う国』(2021年、PHP新書)など

*3:安田にとって「単なるシンパ」と「取り込まれる」の違いは何なのか?。「取り込まれる=体制にズブズブに食い込んで利権漁る」つうことなのか。ただし、それだと「精神的に不安定(安田)」云々とつながってこないし意味が分かりません(意味を知りたいとも別に思いませんが)。

*4:「精神的に不安定」の根拠は何?。普通に考えて「そうすることが『日本国の国益』『自分個人、あるいは自分の所属する組織(企業など)の利益』と言う意味で利益になると思うから」でしょうに。当たり前ですが「日本国内に住む」からといって「外国との間に、つながりや利害関係がない」なんてことはありません。例えば「中国人観光客の訪日に期待する日本の観光企業関係者」とか。そもそも根拠もなく相手の精神状態を云々すること自体が馬鹿げています。

*5:具体的に誰?(追記:安田が「戦争」「ウンコ」「害虫駆除」…1日の投稿110件、中国“ツイ廃”総領事を40日追跡して見えたもの | 文春オンライン中国総領事、吠える 安田峰俊・薛剣|文藝春秋digitalで非難する薛剣・大阪総領事のことのようです。薛剣氏については、安田記事以外にググってヒットした中国の真の姿を見てほしい 薛剣(中国総領事)|文藝春秋digital(薛剣氏の文春への寄稿)や中国大使 ツイッター開設 日本の対中感情改善の思惑か | 中国 | NHKニュース(2021.10.27)、中国駐大阪総領事 斎藤知事を表敬 記念行事の共催呼び掛けも|総合|神戸新聞NEXT(2021.11.4)、「タンタンは私より先輩の外交官」中国総領事が視察 返還時期など言及せず 神戸|神戸|神戸新聞NEXT(2021.11.5)、薛・中国総領事「経済協力 積極支援」 「まゆまろ」ネクタイ姿で来訪 知事に着任あいさつ /京都 | 毎日新聞 (2021.11.16)、中国出身・隠元禅師の木像「里帰り」、中国総領事が黄檗宗に提案:朝日新聞デジタル(2021.12.18)、隠元の精神、日中つなぐ 薛総領事、住職らと懇談 宇治・万福寺 福建省、木像の“里帰り”要望 /京都 | 毎日新聞(2022.1.10)を紹介しておきます。)

*6:「安田に対して揚げ足取り」すれば賛同コメントが無い限り、RTは必ずしも「賛同を意味しない」し、批判コメント付きのRTなら当然、批判を意味します。というと「揚げ足取りだ」と安田は言うのでしょうが、一応プロなのですから、そのあたりは正確な文章を書いたらどうか。

*7:直訳すると「パンダにハグする人」。意味としては「親中国派に対する蔑称」。

*8:具体的に誰?

*9:まあ、「一生、刑務所にいたい(社会復帰を諦めてる)」時点である意味「普通ではない」のですが。

*10:著書『警察内部告発者』(2005年、講談社→後に『たたかう警官』と改題して2009年、ハルキ文庫)、『警察VS警察官』(2006年、講談社)、『警察崩壊:つくられた「正義」の真実』(2013年、旬報社)、『警察捜査の正体』(2016年、講談社現代新書

*11:著書『桶川ストーカー殺人事件:遺言』(2004年、新潮文庫)、『騙されてたまるか:調査報道の裏側』(2015年、新潮新書)、『殺人犯はそこにいる:隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』(2016年、新潮文庫)、『「南京事件」を調査せよ』(2017年、文春文庫)、『鉄路の果てに』(2020年、マガジンハウス)

*12:朝日新聞論説委員元朝日新聞モスクワ支局長。著書『安倍vs.プーチン:日ロ交渉はなぜ行き詰まったのか?』(2020年、筑摩選書)

*13:西村大輔 - Wikipediaによれば朝日新聞上海支局長、瀋陽支局長、中国総局長など歴任

新刊紹介:「前衛」2022年2月号(追記あり)

 「前衛」2月号について「興味のある内容」のうち「俺なりに何とか紹介できそうな内容」だけ簡単に触れます。「俺の無能」のため「赤旗記事の紹介」でお茶を濁してる部分が多いです。
◆今月のグラビア『戦時増産体制の犠牲者たち:山口・長生炭鉱強制動員と「水非常」』(安田菜津紀*1、佐藤慧)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。
長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会 - chouseitankou ページ!
海底炭鉱に眠る183人、墓標は2つ「同列扱いできぬ」:朝日新聞デジタル2020/12/11
1942年2月「長生炭鉱」水没事故 「遺骨収集し尊厳の復活を」 宇部で犠牲者追悼集会 /山口 | 毎日新聞2021/1/31
<EYES> フォトジャーナリスト 安田菜津紀さん 炭鉱に負の歴史:中日新聞Web2021年8月5日


◆対談『COP26が合意した1・5℃目標・脱炭素:気候危機打開へ国民的共同の年に』(浅岡美恵*2(気候ネットワーク代表、弁護士)、笠井亮*3日本共産党衆院議員、国会議員団気候危機対策委員会責任者))
◆インタビュー『気候変動は社会構造の限界から 変革に希望はある』(uka(ゆか)さん)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
主張/COP26岸田演説/脱炭素に逆行する姿勢は重大2021.11.5
国際社会から取り残される日本政府の態度厳しく批判/COP26 田村氏が記者会見2021.11.13
主張/COPと岸田政権/1.5度目標達成へ姿勢を改めよ2021.11.16


野党共闘優位のなかの岸田ビジョンの正体:岸田版「新しい資本主義」の虚像と実像(二宮厚美*4
(内容紹介)
 岸田の「新しい資本主義」が「アベノミクス」など過去の新自由主義施策への反省に基づく「適切な是正措置」ではなく「ただのイメージ戦略に過ぎない」と批判。「モリカケ、桜」という「安倍の犯罪行為」すら黙認する岸田に「政策是正など期待できない」とする。
参考
中小淘汰 軍事優先/「新しい資本主義」提言案/政府が第2回会合2021.11.9
「新しい資本主義会議」/財界人ら 大企業支援や規制緩和を要求/議事要旨で判明2021.11.23
主張/与党税制大綱/不公平是正を置き去りのまま2021.12.15


辺野古・大浦湾の豊かな自然を守るために工事の即刻中止を:「ホープスポット」認定の意義と保護の必要性(安部真理子)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
米NGO 辺野古「希望の海」認定/新基地から守る場所/自然保護協会、沖縄県に要望2019.10.30


◆ドイツ総選挙をどう見るか(木戸衛一*5
(内容紹介)
 いろいろな指摘がされていますが、小生を含む共産支持者にとってやはり「注目せざるを得ない」のは「左翼党の議席減」でしょう。
 筆者は「左翼党の有力票田だった旧東ドイツ」において左翼党支持から極右政党「ドイツのための選択肢」支持への移動が見られると指摘。そうした状況は「左翼党のみならず」、ドイツ民主主義にとっても脅威としています。
 また「ライバル」である左派政党「社民党」「緑の党」との「差別化」に失敗したこと(特に社民党緑の党が「野党共闘による政権交代」をアピールできたのに対し、独自路線の左翼党にはそれが出来なかったこと)が「左翼党の不振の大きな理由」とみています。
 なお「キリスト教民主同盟の下野」についてはメルケルの責任を問うています。彼女と党執行部が「長期政権にあぐらをかき」ポストメルケルを育ててこなかったこと、またメルケル長期政権によって「キリスト教民主同盟への支持=メルケルへの支持(メルケルの政党だから支持するのであって政策での支持ではない)」となってしまったことが「メルケル退任」で「完全に裏目に出た」としています。
 また、「社民党党首ショルツ(今回、首相に就任)」が「メルケル政権で副総理・財務相(2018年3月から2021年12月まで)」を務めたがために「メルケルへの支持→ショルツへの支持」になってしまった面(つまり今回社民党に投票した保守層がかなりいる)と見ています。
【追記】
 木戸論文については「マンガ論争 24」で対談&木戸衛一「ドイツ総選挙をどう見るか」 - 紙屋研究所が触れていることに気づいたので紹介しておきます。紙屋の指摘している部分については、小生の「上の要約」ではうまく触れられなかったので紙屋記事を一部紹介しながらコメントしておきます。

「マンガ論争 24」で対談&木戸衛一「ドイツ総選挙をどう見るか」 - 紙屋研究所

 女性、LGBTなど、抑圧されたマイノリティのアイデンティティを主張する「アイデンティティ・ポリティクス」である。「ブラック・ライヴズ・マター」(BLM)運動の影響がそれに拍車をかけたことは言うまでもない。ところが「アイデンティティ・ポリティクス」は、いささか一般庶民の感覚からずれた展開を示している。(「前衛」p.92)

 木戸が「一例」としてあげたのは、言語のジェンダー化の問題だ。
 記事を読んだだけではよくわからなかったのだが、次のネット記事を読んで、こういう話かと理解した(正しくないかもしれないが)。

第6回(最終回) 女性形と男性形 – 地球はとっても丸い
 一般的に「先生」を指す場合は、男性形の「Lehrer」(単数複数同じ)である。しかし男女差別であるとし、「Lehrerinnen und Lehrer(女性教師に複数形と男性教師の複数形)」を使うことが増えてきた。このとき、女性形から先にいうのが暗黙の了解にと*1なっている。

 その例証として、木戸は「フランクフルター・アルゲマイネ」紙の世論調査を紹介。例えば「男性名詞とともに常に女性形を書くジェンダー的に正しい言葉遣い」をするのに理解を示すのは19%しかなく、71%が「やりすぎ」と答えている。
 このような世論状況のもとで、左翼党の中はどうなっているのか。

 左翼党の中で「アイデンティティ・ポリティクス」に手厳しい批判を加えているのが、ザーラ・ヴァーゲンクネヒトである。(「前衛」p.92)
 「アイデンティティ・ポリティクス」についてヴァーゲンクネヒトは、大都市に住み高学歴・高収入で、グローバル化EU統合の恩恵を受けている「ライフスタイル左翼」が、社会問題や再分配の問題よりも、ライフスタイルや消費習慣、道徳的態度の問題を政治テーマ化し、自分たちを模範に伝道していると強く批判した。(「前衛」p.94)

 2021年6月にはヴァーゲンクネヒトに対する除名動議騒動までおきている。
 木戸は、ヴァーゲンクネヒトが緑の党社会民主党の有志と「立ち上がれ」運動を起こしたことについて、「不服従のフランス」やコービン労働党の動きにならったものだと見つつも、ヴァーゲンクネヒトの動きは「左翼党内の亀裂をむしろ深めた(ボーガス注:その結果、選挙での議席減も招いた)」(p.94)と冷静に見ている。
 ヴァーゲンクネヒトのようなやり方では、分断が煽られてしまう。
 しかし、だからと言って、「ライフスタイル左翼」批判に学ぶことがないわけではない。ジェンダー平等の課題として押し出されている問題が、その国の資本主義制度のどのような矛盾から生じているかを常に左翼は考えるべきであって、その中でも、経済や再分配の問題と切り離したり、それを後回しにしたりするようなやり方をすれば、「ライフスタイル左翼」とみなされてしまうということだ。
 ジェンダーや気候危機の問題が、生活から浮き上がってしまうような提起の仕方に、注意すべきなのである。

 まあ、これは紙屋個人がそういう価値観であることは勿論でしょうが、党執行部や木戸においても「単にドイツ左翼党を評価してるだけではなく、日本共産党衆院選での議席減に対する反省」という意味合いもあるでしょう(ただし、日本共産党は「少なくとも主観的には『ライフスタイル左翼』とやらを目指したつもりはない」でしょうが)。
 この点については今日のしんぶん赤旗(2022年1/1日分)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで紹介した志位発言をご覧頂ければと思います。「反共分子」リベラル21あたりが悪口雑言するほど共産党は「党は常に無謬」というようなスタンスでは全くありません。むしろ「そうした思い上がり」はリベラル21の方にこそ「強く感じます」。
 さて 2021年6月にはヴァーゲンクネヒトに対する除名動議騒動までおきている。というヴァーゲンクネヒトですがググったところ

◆ドイツ社民党党首、シュレーダー政権財務相、左翼党共同代表を歴任したオスカー・ラフォンテーヌの妻
オスカー・ラフォンテーヌ - Wikipediaによれば「四人目の妻」だそうです。
◆ドイツ左翼党で副党首や国会議員団長を務めた

ということで、そういう「幹部級の人間」が「除名騒動」では「議席減」もやむを得ないでしょう。
 リベラル21は「コメント拒否常習の非民主的サイト」のくせにやたら「日本共産党の党内民主主義ガー」を言いますが「党内民主主義」は「左翼党の内紛劇→議席減」でわかるようにそれ自体は「選挙での躍進」につながる物では必ずしもありません。

【参考:ヴァーゲンクネヒト】

選挙の看板 : 死して屍拾う者無し2017.9.7
 左翼政党といえば。
 党首じゃないんだけど、人気のある政治家が居ましてね。
 ザーラ・ヴァーゲンクネヒトさんて言うんだけど。
 45歳くらいかな。
 この人色気があって美人だなとアタイは思うわ。
 彼女のどアップの看板が街中にたくさん貼られてるよ。
 ほぼこの党の顔扱い*6
 東ドイツ生まれで父親がイラン人だとか。
 幼少期に父親は失踪したらしいので母親に育てられたんだって。
 彼女は恐らくこの政党でもっとも人気がある政治家じゃ無かろうかと。
 「もっともセクシーなドイツの政治家トップ10」なるランキングがありまして。
 そんな下世話なランキングがあるのか?!って思うでしょー!
 あるんだな、これが。
 そんで、彼女はいつも1位なのよ。
 そんなザーラ・ヴァーゲンクネヒトさんだけど。
 数年前に同じ政党の政治家と再婚されたってウィキに書いてて。
 ふーんと思ったけど。写真見てびっくり。
 どえらい爺さんじゃないですか!ってね。
 旦那ラフォンテーヌ氏*7は71歳だとか。

 2017年時点で45歳つう事は、今年で50歳ですね。つまり「日中国交正常化」「沖縄返還」の年(1972年)に生まれたと。
 ドイツはどうか知りませんが日本では

◆山口公明党代表(1952年生まれ)
◆志位共産党委員長(1954年生まれ)
◆福島社民党党首(1955年生まれ)
◆岸田首相(1957年生まれ)
◆玉木国民民主党代表(1969年生まれ)

なので「1972年生まれ」なら「政界では若手扱い」でしょう。


◆座談会『メディアは2021総選挙をどのように報道したのか』(岩崎貞明*8/砂川浩慶*9/松元千枝/水島宏明*10
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

赤旗権力を助けて感謝されるメディアの野党共闘攻撃2021.12.4
 「赤旗」日曜版の取材に、自民党本部関係者は「野党共闘の脅威」を表立って口にしないことについて「そりゃそうでしょう。『野党共闘が効果があった』とか『恐ろしかった』とか公に言うと、野党が『それなら野党共闘をどんどんやろう』ということになりかねない。だからメディアが『野党共闘が効果なかった』『失敗した』とキャンペーンを張っていることに、私たちは感謝していますよ」と語っています(11月28日号)。権力の監視どころか、権力を助け、権力から惜しみない感謝をよせられるようでは、メディアの恥ではないでしょうか。
 作家の中村文則さんは、「毎日」電子版2日付の「中村文則の書斎のつぶやき」で、今回の衆院選について「『野党共闘』は、立憲民主党日本共産党選挙協力がうまくいった所などで成果を上げ、数字上でも与党を追い詰めていた。与党自らも、(ボーガス注:産経、読売など)自民党を常に支持する媒体も、応援団の論客も、こぞってその選挙協力を必死に批判していたから、つまりそれだけ嫌だったのだろう」と指摘し、次のようにのべています。
 「野党共闘を嫌う理由の『共産党アレルギー』は言い訳で、本当はひそかに与党を利したいのではないか」「選挙後、いろんなマスコミが『なぜ自民党が勝ったのか』みたいなことを真顔で書いていて、飲んでいたコーヒーを何度も噴き出しそうになった。あなたたちがそういう報道をしているからだろう。日本のマスコミの多くは、ジャーナリズム精神をひそかに捨ててから、もう大分年月がたっている」

TBS「news23」で選挙報道が激減! フジ「Live News α」は選挙を捨てた? - 水島宏明|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
 これまで国政選挙のたび比較的熱心に選挙報道に時間を割いてきた看板ニュース番組で、選挙期間中にもかかわらず、従来の衆院選挙ほど選挙を扱わなかったのである。
 その典型がTBS「news23」である。
 ジャーナリズムの世界に身を置いてきた者として、「news23」という看板だけは同じ名称とはいえ、その中身が大きく変質してしまったと言わざるをえない。
 視聴率が獲れないから「選挙報道を捨てる」という傾向は他局でも見られる。特にあからさまなのが、公示日を除いて選挙について報じなかったフジテレビの「FNN Live News α」だ。


特集『いまこそ学童保育の施策の抜本的な拡充を』
学童保育にとって大切なこと:その歴史から学ぶ(石原剛志*11
学童保育に欠かせない指導員の仕事:その配置、専門性と待遇を考える(小野さとみ)
◆子どもたちが安心して関係を築ける人数の学童保育を:「40人以下」の実現を考える(嘉村祐之*12
◆「経営(運営)主体の多様化、民営化」がすすむ学童保育(賀屋哲男)
学童保育施策をより充実させるために(千葉智生*13
(内容紹介)
 赤旗などの記事紹介で代替。
「学童保育」都道府県の約半数で減少 コロナ禍で利用料払えず | 教育 | NHKニュース2021.12.30
学童保育待機1万3000人超 21年5月時点、2年連続減: 日本経済新聞2022年1月4日
赤旗
主張/学童保育の「基準」/放課後の安心へ責任を果たせ2018.12.17
主張/学童保育の課題/政治の責任で地域格差解決を2019.11.10
学童保育 大わらわ/学校ごとに違う授業時間 行政の財政支援がほしい/分散登校 開始目前/横浜2020.5.29
賃上げ対象 学童保育も/埼玉 梅村氏に連絡協議会要望2021.12.8


◆検証 2020東京オリンピック オリンピックの歴史に汚点を残した大会(上)(末延渥史)
(内容紹介)
 「コロナ禍での開催強行」「当初予算を大幅に超える開催費用」などが批判されている。
参考
主張/閉幕した東京五輪/強行が命の危機を加速させた2021.8.10
主張/パラ・学校観戦/子どもたちを危険にさらすな2021.8.21
主張/東京パラの開幕/「命を最優先」とは相いれない2021.8.25
主張/菅政権とオリ・パラ/感染爆発招いた責任免れない2021.9.5
五輪・パラ感染855人/「密」生み出す 医療に負担 対策費膨張/強行が生んだ問題数々2021.9.7
東京五輪に1兆4530億円/招致段階試算の2倍/組織委発表2021.12.24
コロナ現場 支障明白/オリパラ医療動員 池川都議が批判/都議会特委2021.12.26


ジェンダー覚書:The personal is political『女性差別撤廃条約・第9回日本政府報告』(米沢玲子)
(内容紹介)
 女性差別撤廃条約に関する「日本政府の国連への報告」について『夫婦別姓』など国連の指摘に対して『日本政府が指摘通りにやらないことの言い訳(自己正当化)』に終始しており、全く評価できないと酷評している。


◆論点『三菱電機の監禁部屋・追い出し部屋撤廃のたたかい』(米田徳治*14
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。
三菱電機女性社員が15年間のパワハラを初告白 性教育と称したセクハラ、「独居室」で救急搬送、15分離席で懲戒処分に(1/6)〈dot.〉 | AERA dot. (アエラドット)2021.12.17
赤旗
三菱電機に追い出し部屋/労働者に退職迫る ユニオン 撤回要求/冷暖房なし 監視カメラ 仕事与えず2021.11.11
追い出し部屋 実態告発/三菱電機 女性労働者支援の集会/電機・情報ユニオン2021.12.21


◆暮らしの焦点『北海道・道東地域で初の赤潮被害 運動と要請で緊急支援事業が実現』(田井共生)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
道漁業被害支援求める/紙議員質問主意書 政府「対応を検討」2021.11.6
赤潮被害に国支援必要/北海道釧路町 畠山氏、町長と懇談2021.11.14
北海道赤潮/被害総額は80億円/紙氏質問主意書 政府が答弁書2021.11.25
国、漁業者に一部支援/北海道 太平洋赤潮被害/紙氏に答弁書2022.1.13


メディア時評
◆テレビ『NHKならではの大型企画』(沢木啓三)
(内容紹介)
 NHKスペシャル『新・ドキュメント太平洋戦争』の紹介。
参考

太平洋戦争80年 真珠湾攻撃の爪痕 今なお深く | NHK | WEB特集2021年12月2日(NHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争」取材班/在米ジャーナリスト 野口修司)
 私は、NHKの戦争や原爆関連の海外取材に40年近く携わってきた。
 今から29年前に放送したNHKスペシャルのシリーズ「ドキュメント太平洋戦争」もその1つだ。
 今回、NHKでは、真珠湾攻撃から80年というタイミングで、29年前のシリーズ以来となる太平洋戦争の“通史”「新・ドキュメント太平洋戦争」を立ち上げることになった。
 沈没したアリゾナの生存者が生きていることが分かった。しかし日本のメディアの取材には、高いハードルが想像される。
 80年経過したとはいえ、布告無しで攻撃され、仲間が多数死傷している。重油まみれの仲間が、苦しみながら焼け死んだ様子も目の当たりにしている。
 日本の取材、しかもテレビインタビューの可能性はかなり低いと思った。
 その後、いろいろ手を尽くし時間をかけてようやく娘と直接交渉できるまでに至った。
 元アメリカ海軍の兵士、ルー・コンター氏、100歳。真珠湾攻撃当時、アリゾナ号の操舵手だった。
 コンター氏には、あくまでも、12月7日当日、アリゾナに乗っていて目撃したこと、感じたこと、触ったこと、匂ったことを中心に聞きたかった。ありがたくも2回インタビューの機会を得て、コンター氏の生の言葉を聞くことができた。
 真珠湾攻撃がいかにアメリカ軍全体にぬぐいがたい感情を植え付けたか、声を絞り出すように語った。
「当時私たちアメリカ人は、日本人のだまし討ちを許そうとは思いませんでした。日本人は、私たちが学んできた“行動規範”や“常識”とは違う世界で生きていると考えていました」

赤旗きょうの潮流 2021年12月8日(水)
 ラジオから流れてきた開戦のニュース。弟は「うでがなる、うでがなる」。学校では校長先生が「勝つと思って居れば必ず勝ちます」と勇ましく
▼当時山形市国民学校に通っていた少女の手記です。最初は少し恐ろしい気持ちだったのが日本軍の進撃に「万歳」をしないではいられなくなった、「女でも兵隊さんになって行かれる時は私も行こう」と決意していきます
▼1941年12月8日。アジア・太平洋戦争の始まりを、国民はどう迎えたか。
▼個人の視点から歴史の大きなうねりを追体験していくNHKの「新・ドキュメント太平洋戦争」。穏やかな人びとの営みが、なぜアメリカとの戦争に向かっていったのか。その頃の日記や手記からみえてくるのは生活の不満を背景にした誘導宣伝や「お国のために」という愛国心でした

エゴドキュメントから見えるリアルな太平洋戦争 | NHK | WEB特集
 太平洋戦争の開戦から80年。
 戦争の現実に迫る手掛かりとして注目されているのが、当時の市民や兵士の日記だ。
 個人の視点で綴られることから「エゴドキュメント」とも呼ばれる日記には、表現の自由が制約された時代に、誰にも言えなかった「本音」が記されている。
 全国の資料館や個人宅600か所をおよそ1年間かけて取材した中で、印象に残った日記や資料をエピソードとともに紹介したい。
NHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争」取材班/リサーチャー 上島妙子・ディレクター 長野怜英)


◆スポーツ最前線『北京五輪で問われる人権問題』(和泉民郎)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。なお、俺個人は「外交ボイコットには否定的な立場であること」をお断りしておきます。
中国に人権抑圧の是正と五輪憲章の遵守を求めよ│中国・台湾│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会2021.12.13
中国に対し国際法に基づく冷静な批判を/北京冬季五輪への政府代表派遣見送り 小池書記局長会見2021.12.25


文化の話題
◆映画『女性監督作品に光当てた東京国際映画祭』(児玉由紀恵)
(内容紹介)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。児玉記事では女性監督作品として「ヴェラは海の夢を見る」「市民」「オマージュ」が紹介されています。田中絹代について「全く触れてない」のは個人的には「いかがなものか」と思います。
 なお、「東京国際映画祭での田中絹代監督作品上映」については以前世間に知られ始めた「田中絹代が映画監督だった」と言う事実(2021年12/24版)(追記あり) - bogus-simotukareのブログ世間に知られ始めた「田中絹代が映画監督だった」と言う事実(2021年12/28版)(追記あり) - bogus-simotukareのブログで取り上げたので紹介しておきます。
参考

過酷な女性の運命、今を映す 東京国際映画祭コンペ作: 日本経済新聞
 市山尚三氏がプログラミング・ディレクターに就き、コンペ15作品の中身はがらりと変わった。
 全体の特徴としては「アジア」と「女性」の2つが挙げられる。
 市山氏は同時開催した映画祭「東京フィルメックス」の創設者で、未公開のアジアの秀作を紹介し続けてきた。それだけに地域別でアジアが9本と割合が大きくなったのは必然だろう。
 女性監督は共同監督含め4人だが、女性が主人公の作品が過半だった。男性優位社会にあらがう女性の姿を映す作品が多く、主要賞3本は女性監督が強い母親像を描いた。審査委員長の仏俳優イザベル・ユペールは「女性の過酷な運命が描かれているが、彼女たちは勝ち負けにかかわらず未来に目を向けている。今を映している」と評した。
 東京グランプリの「ヴェラは海の夢を見る」コソボのカルトリナ・クラスニチ監督の長編デビュー作。判事として名声のある夫が秘密を抱えて自殺したことで、残された中年ヴェラの暮らしが窮地に陥る。この本筋の展開に加え、家父長制の下での母娘の衝突を描くことで、ヴェラがたどった苦難の人生を想起させる巧みな物語だった。
 審査委員特別賞を受けたのはルーマニア出身のテオドラ・アナ・ミハイ監督「市民」。北部メキシコに住む中年シエロが、犯罪組織に誘拐された娘を自力で捜し出すために闇社会に分け入っていく。温和そうな母親が悲しみと怒りによって変貌していく様子には鬼気迫るものがあった。
 ロドリゴ・プラ、ラウラ・サントゥージョ共同監督「もうひとりのトム」は最優秀女優賞を受けた。注意欠陥多動性障害ADHD)の息子への投薬治療を拒んだ母親が育児怠慢と見なされ社会から責められる。親子が引き離されそうになる中、淡々と息子に愛情を注ぐ母親の姿が胸を打つ。

女性の生き様を描いた女性監督による作品が躍進、2021年の東京国際映画祭(オルタナ) - Yahoo!ニュース2021.12.20
 2021年秋に開催された第34回東京国際映画祭は、男女平等を目的の一つに掲げた。コンペティション部門の最高賞「東京グランプリ」を受賞した「ヴェラは海の夢を見る」のほか、「ムリナ」「オマージュ」など女性監督による女性の人生をテーマとする良作を数多く紹介した。
 東京国際映画祭は2021年3月、映画界の男女比の変革を目指す国際的な活動「Collectif 50/50」に世界で157番目、アジアでは最初に参加した。東京都知事賞も受賞したカルトリナ・クラスニチ監督の「ヴェラは海の夢を見る」は、同映画祭初のコソボからの出品作だった。夫を亡くした60代の女性が差別の中でも自立していく物語で、手話が重要な役割を果たす。
 クロアチアのアントネータ・アラマット・クシヤノヴィッチ監督の「ムリナ」は、2021年カンヌ国際映画祭のカメラドール(新人監督賞)受賞作。島暮らしの娘をムリナ(クロアチア語ウツボ)になぞらえ、支配的な家庭からの脱出を描く。上記2作品は、価値観の異なる母娘の対立もテーマとなっている。
 「パラサイト 半地下の家族」の家政婦役イ・ジョンウンが主演したシン・スウォン監督の「オマージュ」は、1960年代の韓国映画界に足跡を残した女性監督たちを追想する物語である。
 なお、上記3作品の日本での一般上映や配信は、まだ決まっていない。

*1:著書『君とまた、あの場所へ:シリア難民の明日』(2016年、新潮社)、『それでも、海へ:陸前高田に生きる』(2016年、ポプラ社)、『写真で伝える仕事』(2017年、日本写真企画)、『故郷の味は海をこえて:「難民」として日本に生きる』(2019年、ポプラ社)、『あなたのルーツを教えて下さい』(2022年、左右社)

*2:著書『低炭素経済への道』(共著、2010年、岩波新書

*3:著書『政治は温暖化に何をすべきか』(2008年、新日本出版社

*4:神戸大学名誉教授。著書『生きがいの構造と人間発達』(1994年、労働旬報社)、『現代資本主義と新自由主義の暴走』(1999年、新日本出版社)、『自治体の公共性と民間委託:保育・給食労働の公共性と公務労働』(2000年、自治体研究社)、『日本経済の危機と新福祉国家への道』(2002年、新日本出版社)、『構造改革とデフレ不況』(2002年、萌文社)、『構造改革と保育のゆくえ』(2003年、青木書店)、『憲法25条+9条の新福祉国家』(2005年、かもがわ出版)、『ジェンダー平等の経済学』(2006年、新日本出版社)、『福祉国家の姿とコミュニケーション労働』(2007年、文理閣)、『格差社会の克服』(2007年、山吹書店)、『新自由主義破局と決着』、『保育改革の焦点と争点』(以上、2009年、新日本出版社)、『新自由主義からの脱出』(2012年、新日本出版社)、『橋下主義解体新書』(2013年、高文研)、『安倍政権の末路:アベノミクス批判』(2013年、旬報社)、『終活期の安倍政権』(2017年、新日本出版社)など

*5:大阪大学教授。著書『ドイツ左翼党の挑戦』(2013年、せせらぎ出版)、『変容するドイツ政治社会と左翼党』(2015年、耕文社)

*6:社民党における福島氏」「立民党における辻元氏」のような感じですかね。

*7:ウィキペディアに寄れば1943年生まれ。ヴァーゲンクネヒトが「1972年生まれ」だとすると30歳近く年の差があります。

*8:雑誌『放送レポート』編集長。専修大学特任教授

*9:立教大学教授。著書『安倍官邸とテレビ』(2016年、集英社新書

*10:上智大学教授。著書『ネットカフェ難民と貧困ニッポン』(2007年、日本テレビ)、『内側から見たテレビ:やらせ・捏造・情報操作の構造』(2014年、朝日新書)、『母さんが死んだ:しあわせ幻想の時代に(増補版)』(2014年、ひとなる書房)

*11:静岡大学教授

*12:国学童保育連絡協議会副会長

*13:国学童保育連絡協議会事務局次長

*14:電機・情報ユニオン委員長