珍右翼・黒坂真に突っ込む(2022年11月24日分)

◆黒坂ツイート

黒坂真リツイート
◆マスコミを鵜呑みにするな大事なニュース
 志位さんは中朝露による日本攻撃などありえないと確信。

 志位氏云々ではなく岸田政権だってそんなことは考えてないでしょう。ロシアがウクライナ戦争で苦戦すると共に、欧米の制裁で経済的打撃を受けてるのを見て「同様の苦戦と経済制裁が予想される」日本侵攻をしたがる国があるわけもない。
 軍事費にかけてる金額を考えれば「自衛隊ウクライナ軍」でしょうし、NATO非加盟国のウクライナと違い、日本は日米安保によって米軍が同盟国である。
 ロシアと地続きのウクライナと違い、日本は島国であり侵攻はより困難です。この種のウヨが放言するほど「日本侵攻」のハードルは低くない。まあ、本心では「一部の気違い」を除きこの種のウヨも「故意のデマ垂れ流し」で本心では外国の日本侵攻がありうるとは全く思ってないでしょうが。

黒坂真
 中村正男さん。アジア政党国際会議とやらで、志位さんが何をどう発言しても日本の政治に影響はありません。勿論、外国の政治に影響は皆無。イスタンブール宣言がどんな中身でも、各国の政治に関係はない。
ブロック政治回避 競争より協力を/「イスタンブール宣言」採択/アジア政党国際会議閉会
「イスタンブール宣言」/党の提案が反映された 志位委員長が歓迎
戦争の心配のないアジア、核兵器のない世界をめざして/アジア政党国際会議第11回総会への公式文書発言/日本共産党幹部会委員長 志位和夫

 この黒坂の物言いだと「志位氏」「共産党」云々ではなくそもそも「アジア政党国際会議」「イスタンブール宣言」自体が無価値と言うことになるでしょうが、そこまで放言し「アジア政党国際会議の参加政党(勿論日本共産党に限らない)」を侮辱する度胸は「将来はともかく」現時点では黒坂にもないようです。

黒坂真
 新婦人おきなわさん。中国共産党は台湾、沖縄の攻撃、支配を策しています。日本共産党が政権に参加し基地のない沖縄、が実現すれば中朝露は共謀して日本を同時攻撃しますよ*1中国共産党は沖縄、ロシアは北海道、朝鮮労働党は大都市にミサイル攻撃。自衛隊弾道ミサイルを大量保有するべきです。

 「何が根拠だ」ですね。中国が沖縄へ、ロシアが北海道へ侵攻する意思があると評価できる根拠がどこにあるのか。
 そもそも「ウクライナ戦争」に片がつかない限り、日本に限らずロシアは「ウクライナ以外の外国」に侵攻する余力などないでしょう。ポーランドのミサイル着弾(結局、ウクライナ誤爆と判明)が当初から「ロシアのミサイルだとしても誤爆であって故意の攻撃ではない」と見なされていたのも「ロシアにポーランドと戦争する余力などない」からです。
 勿論「ウクライナ戦争にどんな形で片がつくか」わかりませんので「ウクライナ戦争終結後」のロシアを今から云々するのは馬鹿げています。とはいえ、「ロシアの勝利*2」にでもならない限り、仮にプーチン体制が続いた*3としても、「戦争での軍事的打撃、制裁での経済的打撃」によってウクライナ戦争終結後のロシアは対外侵攻など当面できはしないでしょう。

黒坂真リツイート
 山添拓議員は以前、ロシアの日本攻撃は米軍による反撃を招くことを考慮すると合理的ではない、と発信しましたね。山添拓議員は内心では、日米安保が日本を守っているとお考えではないでしょうか。
◆山添拓
 反撃能力=敵基地攻撃能力の保有と増強が、「抑止力」のために「不可欠」とする政府の有識者会議報告書。
 しかし実際には、米軍を守るために集団的自衛権の行使として使われ、日本への反撃を招く危険が最も現実的な危険。専守防衛どころではない。こんな道に進んではならない

 第一に勿論、山添氏の指摘は「客観的事実の指摘」にすぎず、彼が「在日米軍の存在」を是としているという話では全くないので言いがかりも甚だしい。
 例えば「中国が北朝鮮と軍事同盟を結んでいる以上、中国との戦争を覚悟しないと北朝鮮への軍事攻撃はできず、そんなことは米国はしないだろう」というのは「客観的事実の指摘」にすぎず、「中朝軍事同盟」を是としてるという話では必ずしもないのと同じです。
 まあ、それ以前にウクライナで苦戦するロシアが「日本に限らず」他国に侵攻する余裕などありませんが。 
 第二に「敵基地攻撃能力の是非」と「日米安保の是非」は別問題です。
 「敵基地攻撃能力の肯定(あるいは否定)」は「日米安保の肯定(否定)とはイコールではない」。従って「日米安保は必要だ」という黒坂のツイートは、山添氏の「敵基地攻撃能力」批判には全くなっていません。

*1:「基地のない沖縄」の基地とは米軍基地であり、自衛隊基地ではないので同時攻撃するわけもない。この黒坂のツイートが本心なら黒坂は【1】「基地のない沖縄」の基地を自衛隊基地も含むと曲解しているか、【2】自衛隊の軍事力を過小評価しているかどちらかでしょう。どちらでも非常識ですが

*2:その可能性は低いでしょうが

*3:勿論崩壊する可能性もあります。

今日のロシアニュース(2022年11月23日分)

「露ミサイル、ポーランドに着弾」と報じた記者を解雇 AP通信、言語道断の誤報 - 産経ニュース

 APは匿名の米情報機関高官の話として「ロシアのミサイル」と速報。

 勿論、ウクライナのミサイルだったわけですが、当たり前ですが人間は「神ではない」ので誤報自体はあり得ます。当然、誤報自体は解雇理由にはならない。
 誤報が「正当な解雇理由」になるとしたら1)故意の捏造(例えばそんな発言をした高官はおらず記者の捏造、匿名にしたのも捏造を隠すための不正行為:ニューヨークタイムズ『ジミーの世界』事件(ジャネット・クック*1)、朝日新聞伊藤律単独記者会見』事件のようなケース)、2)故意の捏造を疑われてもおかしくないほどの杜撰な取材による誤報(産経の『ミンダナオ島日本兵発見』報道(そんな日本兵は存在せず)、『江沢民死去』報道(実際には存命)など)のどちらかでしょう。ただし「APが詳しい説明をしないで逃げているのか」この産経記事だけではその辺りは全く分かりません。
 それにしても今日の「TBSラジオ森本毅郎スタンバイ」で森本氏が「解雇の経緯がよく分からない、APはもっと詳しく説明すべきだ」と言ったのには同感ですが、「そもそもウクライナ誤爆か分からない、米国やNATOがそう言ってるだけでゼレンスキーは否定している」と言いだしたのには絶句しました。どうみてもこの事件は「ウクライナ誤爆(しかしゼレンスキーが素直に認めないだけ)」で決定でしょうに。
 米国やNATOが故意に嘘をついてる、あるいはあやふやな根拠で断定したとでも森本氏は強弁する気でしょうか?。TBSラジオなり、森本氏なりに詭弁を吐いてまでゼレンスキーをかばいたい理由でもあるのか。とはいえそれでも、コメンテーターに「デマ右翼」「安倍信者」上念司や田中秀臣を登場させる文化放送「おはよう寺ちゃん」等、「他局の朝の番組」に比べればTBSの方がずっとマシですが。吉田照美福井謙二文化放送の朝のMCだった時代は上念や田中などは出ず、むしろ「安倍に批判的なルポライター森功*2」が出て「モリカケ疑惑など安倍批判を話す」などして「今の寺島時代ほど酷くなかった」んですがね(その頃は今と違い、俺もたまには文化放送を聞くこともあった)。
 安倍に批判的な森氏をコメンテーターから外して「安倍信者の上念や田中」をコメンテーターに呼んでくる(その結果、MCもある程度安倍に批判的で、それなりにまともな吉田や福井から、上念や田中に調子を合わせて恥じないバカ右翼の寺島に代わる)とは、文化放送は会社の体質が完全におかしいですね。だからこそ俺は朝のラジオは今はTBSしか聞きませんが(勿論フジサンケイのニッポン放送は論外です)。


「ロシアの残虐性変わらぬ」 識者3人がトークライブ 大阪正論プレミアムサロン - 産経ニュース
 産経なら予想の範囲内ですが江崎道朗*3、グレンコ・アンドリー*4、大高未貴*5と、1)誰一人ウクライナやロシアの専門家ではない、2)それ以前に識者と呼べるようなまともな人間ではない点が失笑物です。

 第1部では映画「樺太1945年夏・氷雪の門」を上映。

 スターリンソ連プーチンロシアを同一視するのは「秀吉の朝鮮侵略」と「明治新政府朝鮮侵略」を同一視するくらい無茶苦茶でしょう。

 江崎氏は「ロシアのような専制主義国家では経済が発展しない。だから他国を侵略するしかない」と指摘。

 この理屈だと【1】「経済先進国」である欧米列強や日本の侵略(米国のフィリピン支配、英国のインド支配、フランスのベトナム支配、オランダのインドネシア支配、日本の韓国支配、ナチドイツのポーランド侵略など)、【2】米国のベトナム戦争イラク戦争はどう評価されるのか?。江崎は「これらの行為は全て侵略ではない」だの「これらの国々は全て専制主義国家で経済が遅れてる」とでも言うのか。
 あるいは「経済が発展し、対外侵略もしていない中国」は江崎的には「専制主義国家ではない」のか?(反中国の江崎がそんな認識とはとても思えませんが)。
 「専制主義国家であるかどうか」と「経済の発展」は全く関係ないでしょう。
 そもそも本当に経済がどん底だったら「武器の自主開発も外部からの購入」もできないのでむしろ戦争なんかできません。
 矛盾だらけの珍論と言っていいでしょう。

*1:1981年に『ワシントン・ポスト』に書いた記事『ジミーの世界』でピューリッツァー賞を受賞したが、後にこれは捏造記事であり、ジミーと言う少年は存在しないことが判明した。クックは記事の捏造を認め、ワシントン・ポストを退社し、ピューリッツァー賞を返上した(ジャネット・クック - Wikipedia参照)。

*2:著書『「アベ友」トンデモ列伝』(共著、2018年、宝島社)、『官邸官僚:安倍一強を支えた側近政治の罪』(2019年、文藝春秋)、『悪だくみ:「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』(2019年、文春文庫)、『菅義偉の正体』(2021年、小学館新書)、『墜落:「官邸一強支配」はなぜ崩れたのか』(2021年、文藝春秋)、『国商:最後のフィクサー葛西敬之』(2022年、講談社)など

*3:日本会議専任研究員。2018年にアパ日本再興大賞を、2019年に正論新風賞を受賞。2020年に右翼団体『救国シンクタンク』を設立し理事に就任。著書『コミンテルンルーズヴェルトの時限爆弾:迫り来る反日包囲網の正体を暴く』(2012年、展転社)、『アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄』(2016年、祥伝社新書)、『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』(2017年、PHP新書)、『日本占領と「敗戦革命」の危機』(2018年、PHP新書)、『朝鮮戦争と日本・台湾「侵略」工作』(2019年、PHP新書)、『日本は誰と戦ったのか:コミンテルンの秘密工作を追及するアメリカ』(2019年、ワニブックスPLUS新書)、『緒方竹虎と日本のインテリジェンス』(2021年、PHP新書)、『米国共産党調書』(2021年、扶桑社)、『幕末・明治日本のインテリジェンス(仮)』(2023年刊行予定、PHP新書)など

*4:2016年にアパ日本再興財団が主催する「真の近現代史観」懸賞論文に投稿し、学生部門優秀賞を受賞。著書『プーチン幻想』(2019年、PHP新書)、『ウクライナ人だから気づいた日本の危機』(2019年、扶桑社)、『NATOの教訓』(2021年、PHP新書)など

*5:2004年4月の日本文化チャンネル桜開局以降から、2017年3月迄、番組キャスター。著書『日韓「円満」断交はいかが?:女性キャスターが見た慰安婦問題の真実』(2014年、ワニブックスPLUS新書)、『日本を貶める:「反日謝罪男と捏造メディア」の正体』(2020年、ワック文庫)、『習近平のジェノサイド』(2021年、ワック文庫)、『「日本」を「ウクライナ」にさせない!』(2022年、ワック文庫)など

今日の中国ニュース(2022年11月23日分)

【大手町の片隅から】乾正人 「秋葉原警察」を徹底調査せよ - 産経ニュース

 野党はなぜ、この問題を追及しないのだろうか。

 産経は「野党は中国に甘い」と印象操作したいようですが、勿論「中国の私設警察が秋葉原にある(あるいは今はないが過去にあった)」ことを証明する「堅い証拠」が今のところないからです。産経だってこのコラムで適当なことを書き飛ばしてるだけであって「具体的な証拠に基づいた追及報道」をしてるわけでは全くありません。大体、本当に中国が秋葉原でそんな違法行為をしてるのなら、野党の追及ではなく「警察や検察の摘発」を要求すべきではないのか。
 

習氏「唯物論的中華帝国」の論理 東大教授・平野聡 - 産経ニュース*1

 習近平氏は、最高指導部の(ボーガス注:7人の)政治局常務委員(チャイナ7)に自らと縁の深い人物を新たに4名*2も登用する一方、党エリート育成組織である「共産主義青年団」(共青団)出身者を排除した。共青団出身者には李克強首相ら、西側諸国との関係や経済合理性をそれなりに考慮する実務家が多かったが、もはや彼らの知見は重視しないと言わんばかりである。

 産経文化人らしいとはいえ、赤字部分には吹き出しました。習指導部に「西側諸国との関係や経済合理性をそれなりに考慮する実務家がいない」かのようなアホな印象操作も大概にしたらどうか。
 そもそも

中国共産党中央政治局常務委員会 - Wikipedia
習近平
 福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記を歴任
◆李強氏
 浙江省長、江蘇省党委員会書記、上海市党委員会書記を歴任
◆蔡奇氏
 杭州*3長、浙江省副省長、北京市長、党委員会書記を歴任
◆李希氏
 延安市党委員会書記、遼寧省長、党委員会書記、広東省党委員会書記を歴任

と地方回りしてきた人間たちが「実務家でない」わけもないでしょう。
 これが東大教授かと絶句しましたがよく考えたら小堀桂一郎、酒井信彦、藤岡信勝等と言った非常識ウヨ連中も東大教授でした(勿論まともな東大教授もいるが)。

 一部では「胡氏は体調不良で退場した」と説明する向きもあるが、筆者はそうは考えない。

 あるいは「習指導部の方針に対する抗議の意志で自主退場」説もありますが、ろくな根拠もないのに「習指導部による強制退場」を主張するから呆れます。


EU大統領、12月訪中 欧州、北京詣で相次ぐ - 産経ニュース

 欧州連合(EU)は24日、ミシェル*4EU大統領が12月1日に中国を訪問し、習近平国家主席と北京で会談すると発表した。
 習氏が10月の中国共産党大会で総書記として3期目続投を決めて以来、EU首脳の訪中は2人目。ミシェル氏に先駆け、今月4日にはショルツ独首相が北京入り。マクロン仏大統領も、来年初めの訪中を表明している。

 「詣で」とは反中国の産経らしい表記ですが、要するに「批判はする」にしても産経のような反中国(敵視)はどこの国もしないわけです。


岸田首相が中国に過度の防疫措置緩和を要請 首脳会談で習氏に - 産経ニュース
 「過度の防疫措置」とはいわゆる「ゼロコロナ政策」のことですが、「岸田主張の是非」「中国がこの要請に応じるかどうか」はともかく問題は何故そんなことを言うのか、ですね。
 産経記事にも書いてありますが
1)中国に進出した日本企業の活動の妨げになる恐れがある
2)中国市場の需要が縮小し、中国市場へ輸出する日本企業の妨げになる恐れがある
ということですね。
 このようなことを要請すること自体、「日本にとっての中国市場の重要性」を示しています。つまりは産経のような非常識な反中国は「日本の政府や企業」にとって現実的にあり得ない。

*1:筆者の平野には『清帝国チベット問題』(2004年、名古屋大学出版会)、『「反日」中国の文明史』(2014年、ちくま新書)、『大清帝国と中華の混迷』(2018年、講談社学術文庫)の著書がある。

*2:4名の新任は李強氏(上海市党委員会書記からの任命。首相就任が予測されている。習氏が浙江省党委員会書記時代に浙江省党秘書長)、蔡奇氏(北京市党委員会書記からの任命。現在、党中央書記処常務書記)、丁薛祥氏(党中央弁公庁主任からの任命。副首相就任が予測されている。習氏が上海市党委員会書記時代に上海市党秘書長)、李希氏(広東省党委員会書記からの任命。現在、党中央規律検査委員会書記)

*3:浙江省省都

*4:ベルギー首相を経てEU大統領

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年11/23日分:荒木和博の巻)

知られていない横田めぐみさん拉致の真実【調査会NEWS3682】(R4.11.24): 荒木和博BLOG
 重要なことは「めぐみ氏が生きてるならどうやって帰国させるか、死んでるならどうやって遺骨を回収するか」であってそれにつながらない話はたとえ「真実」であっても全く無意味ですが、荒木のことだから「その無意味なこと」をやるのでしょう。かつ「真実かどうか怪しい話」でしょう。


◆荒木ツイート

レブラくん(RBRA)予備役ブルーリボンの会 on Twitter: "2001年創設の予備自衛官補制度は、一定期間の訓練を受けた自衛官未経験者を予備自衛官として任用する制度。まだご存知ない方も多いのではないのでしょうか。YouTubeゲストは予備自衛官補制度に関わった元陸将補 偕行社安全保障研究員の鈴来洋志さんです🦓❗ #予備自衛官 https://t.co/KijUlQZMsK https://t.co/4TPlRCEcij" / Twitter
レブラ君とあやしい仲間たち その110 - YouTube

 13分4秒の動画です。タイトルと説明文だけで見る気が失せます。そんなことが拉致被害者帰国と何の関係があるのか。
 この会は「予備役ブルーリボンの会」であって「ブルーリボン」が重要でしょうに。予備自衛官のことなら何でも話していいわけではないでしょうに。
 なお、今回登場の鈴来(すずき)洋志については彼のツイッター鈴来洋志 (@SuzukuruSUZUKI) / Twitter、ブログすずくるのお国のまもりを紹介しておきます。
 鈴来洋志さんのプロフィールページによれば「昭和59年に防衛大学校を卒業し3等陸尉に任官。第1混成群長(沖縄)、幹部学校戦略教官室長(目黒)、富士学校企画室長(富士)、第6師団幕僚長(山形)として勤務し、平成29年12月に会計監査隊長(市ヶ谷)を最後に退官(陸将補*1)」「偕行社*2現代戦研究会座長。防衛懇話会事務局次長」だそうです。
 荒木一味にガチで共感してるのか、それともしがらみで付き合ってるのかはともかく元幹部自衛官(最終階級は陸将補)がよくこんな非常識な極右連中と交際できるとげんなりします。田母神や「ヒゲの佐藤」のことも考えれば自衛隊とは「右翼の巣窟なのか?」と呆れます。

荒木和博 on Twitter: "令和4年11月24日木曜日「荒木和博のショートメッセージ」第954号。感情を共有することはできませんが、彼らがどう考えているだろうかと思えてみることは必要です。 https://t.co/zv6sNvAzJ0" / Twitter

 7分15秒の動画です。タイトルと説明文だけで見る気が失せます。
 第一にそんなことは想像しようがない。第二にそんなことは想像しても拉致被害者帰国に役立つわけでもない。

荒木和博 on Twitter: "今日11月23日付「北海道新聞」。支援者の方が送ってくれました。釧路は特定失踪者の多いところです。 https://t.co/6FZOOwU0Wz" / Twitter*3

 以前も別記事「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年11/18日分:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログ北海道新聞を批判しましたが、「右翼新聞の産経や読売ならまだしも」リベラル扱いされる北海道新聞ですらこんなアホな投書を掲載かと絶句です。この話が仮に事実だとしても「拉致未遂だという根拠はない」し、そもそもこの話が「実際の北朝鮮拉致事件から後智恵で思いついた投書者の捏造、作り話」ではないと言う保証もどこにもない*4でしょう。
 仮に事実だとしても拉致被害者帰国や拉致実行犯逮捕につながる話でもない。俺が担当ならこんなアホな投書は掲載しません。

荒木和博 on Twitter: "金正恩「あの右の列の手前から2番目の子、良くない?」 左手前「私的にはその向こうの方がよろしいかと」 と言っているかどうか分かりませんが労働新聞2018.11.18「敬愛する最高領導者金正恩同志におかれてはテガンガラス工場を現地指導された」+α。 https://t.co/q0ymtjPkJ1" / Twitter

荒木和博 on Twitter: "金正恩「鴨緑江のここから上陸して、新義州の町を廃墟にする、って映画よくない」 右「まあすでに廃墟みたいなもんでございますし…」 と言っているかどうか分かりませんが労働新聞2018.11.16「敬愛する最高領導者金正恩同志におかれては新義州市建設総計画を指導された」+α。 https://t.co/K8el1oBjuC" / Twitter

荒木和博 on Twitter: "「パパ、あれに乗ってどっか行きたいね」 「うん、みんなそう思ってるんじゃないかな」 と言っているかどうか分かりませんが労働新聞2022.11.19「核には核で、正面対決には正面対決で 朝鮮労働党の絶対普遍の対敵意志厳粛に宣言(以下長いので略)」+α。 https://t.co/I0H9rGInZN" / Twitter

荒木和博 on Twitter: "金正恩「大阪じゃこうやって『バーン』と言われたら『やられた』と言って倒れないといけないんだからな」 金正恩の向こう「そうすれば銃殺の弾が節約できますな」 と言っているかどうか分かりませんが労働新聞2005.11.20「敬愛する金正恩同志をお迎えして新製した地下電動車の試運転が行われた」+α。 https://t.co/5UcR8WX2nc" / Twitter

荒木和博 on Twitter: "金正恩「すげーなあ。よくこんなに集めたもんだ」 左「わが国のフォトショ技術の粋を集めました」 と言っているかどうか分かりませんが労働新聞2016.11.17「黄金海歴史想像の先駆者たちが轟きわたる万船の鼓動の音とともに繰り広げられた魚台風(以下略)」という長いタイトルの記事。 https://t.co/B42YKEeNUR" / Twitter

 パロディのつもりのようですが「拉致被害者帰国(荒木の建前上の目的)」に何ら関係ない「くだらないおふざけ」であり心底呆れます。もはや荒木も拉致問題でまともなことを語ろうとする意欲もないのか?

*1:戦前の陸軍少将に当たるとされる。戦前の陸軍中将、または陸軍大将に当たるのが陸将

*2:日本陸軍陸上自衛隊OBの親睦組織

*3:勿論「国内で40人以上発見され、そのほとんどが自発的失踪(北朝鮮拉致どころか犯罪被害ですらなかった)」である上に「犯罪被害の場合(例:足立区女性教師殺人事件 - Wikipedia)」も北朝鮮と全く関係なかった特定失踪者など北朝鮮拉致ではない。

*4:まさか北海道新聞も投書掲載に当たって投書者に聞き取り調査をするなど「裏取り取材」をし「話が真実」と確認したわけでもないでしょう。

珍右翼・黒坂真に突っ込む(2022年11月23日分)

◆黒坂ツイート

黒坂真リツイート
◆prive-tomasu1204
 「(ボーガス注:アジア国際国際)会議でこんな美しい事を言いました!これが平和外交!」と日本共産党自画自賛する姿には、もううんざりです。
 現実に愛する人の命と国を護るために侵略者と戦い命を犠牲にしてる人々*1がいる中で、よくそんな綺麗事言うだけで自画自賛できるなと、腹立たしさを感じます。
戦争の心配のないアジア、核兵器のない世界をめざして/アジア政党国際会議第11回総会への公式文書発言/日本共産党幹部会委員長 志位和夫
 ロシアが今年2月に始めたウクライナへの攻撃は、武力行使を禁じた国連憲章に違反した明白な侵略です。多数の民間人、原発を含む発電所、病院など社会インフラへの無差別の攻撃は、国際人道法に反する戦争犯罪です。一部のウクライナ領土の一方的なロシアへの併合は、国連憲章国際法に反するものであり無効です。人類を人質にとった核兵器の先制使用の威嚇は、国連憲章および核兵器禁止条約に反し、世界を破滅に導きかねない危険な動きであり、広島・長崎の惨禍を身をもって体験した被爆国の政党として、絶対に容認することはできません。
 10月12日に開催された国連総会の緊急特別会合は、ロシアによる併合決定の撤回、ロシア軍の即時・完全・無条件撤退を求める決議を、加盟国の約4分の3にあたる143カ国の圧倒的な賛成多数で採択しました。私は、この決議を心から歓迎するとともに、ロシア政府がこの決議に従うことを強く求めます。
 国連総会決議が、戦争のエスカレートと犠牲者の拡大を抑え、人道危機を打開するために、ウクライナの主権と領土保全を尊重しつつ、対話と交渉など平和的手段による平和的解決を呼びかけたことは、きわめて重要です。
 私は、国連総会決議を踏まえ、(ボーガス注:今回のアジア国際政党会議の)総会宣言に次の内容を盛り込むことを提案するものです。
 「ウクライナの事態を深く憂慮し、総会は、国連憲章の諸原則に従い、国際的に認められたウクライナ国境内でのウクライナの主権と領土保全を尊重しつつ、政治的対話、交渉、調停およびその他の平和的手段による平和的解決をはかることを要請する」
 イスタンブールの地から、アジアの政党の総意として、国連憲章の擁護、対話と交渉による平和的解決の声を、国際社会に発信しようではありませんか。

 こういうのを言いがかりと言います。ならば共産党ウクライナ問題で何をすればこの御仁は納得するのかと言えば、何をしようとも納得しないでしょう。
 そもそもこの悪口では「国連総会のロシア非難決議」自体が「きれい事で無意味」にならないか。いやそれどころか、ウクライナ問題に限らず「(政治的意義はあっても)強制力を持たないあらゆる政治声明」が「きれい事で無意味」にならないか。
 また、そもそも偉そうなことを抜かす、この御仁自体、ウクライナ問題で一体何をしてるのかと言えば何もしてないでしょう。
 この御仁のツイートhttps://twitter.com/tomasu1204を見ても「ノーコメントでマスコミ記事(それも、英語が不得意な、ほとんどの日本人には理解困難な海外メディアの英文記事)にリツイートしてるツイートばかり」で何を考えてるのか、どんな活動をしてるのか、全く分かりません。偉そうなことを抜かすのなら「自らの考えを積極的に述べるような」もう少しまともなツイートをしたらどうなのか。
 そしてこういう御仁に「そんなあなたはウクライナ問題で具体的に何をしてるのか?。あなたのツイートを見てもその辺りが全くわからないが?」「自分は何もしてないのに共産党に悪口雑言するのはおかしくないか?」と指摘すれば「そんなことを何故お前に教える必要がある」、「無力な自分にできることなど何もない」等と無責任に逆ギレするであろう事も容易に予想ができます。
 ただの反共右翼が共産党に因縁をつけてるに過ぎない。醜悪極まりないですが、この種のバカ右翼は「賛同が得られる」と思い込んでるのでしょうね。確かに「この種のバカ右翼」の同類(例:黒坂)は賛同するのかもしれませんが。

黒坂真
 中野顕さんら日本共産党職員の皆さんは、イスタンブール宣言とやらによりプーチンが心を改め、ロシア軍にウクライナからの撤退指令を出すとお考えでしょうか
ブロック政治回避 競争より協力を/「イスタンブール宣言」採択/アジア政党国際会議閉会
「イスタンブール宣言」/党の提案が反映された 志位委員長が歓迎

 中野氏が言ってもいないことを捏造して藁人形叩きする黒坂には心底呆れます。
 中野氏も志位氏も「イスタンブール宣言に関与したアジア政党国際会議参加者」もそんなことは考えてないでしょう。
 そもそも、その黒坂の屁理屈では日本共産党云々以前に「イスタンブール宣言」とそれを出したアジア政党国際会議自体が無価値にならないか。但し、黒坂もそこまで言う度胸はないようですが。
 大体この黒坂の物言いでは「救う会大会の決議(例えば全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会報告4参照)」も

 黒坂さんら救う会関係者の皆さんは、救う会大会の決議とやらにより金正恩が心を改め、拉致被害者を帰国させるとお考えでしょうか

とも言えてしまう*2(恐らくそうした批判に黒坂は賛同しないし、『救う会を馬鹿にするな』等、悪口するでしょうが)。まあ、俺個人は救う会大会決議について「何の役にも立ってない独りよがりの馬鹿げた代物」とは思っていますが。

*1:ウクライナ軍のことか?

*2:決議の是非はともかく勿論、救う会決議も「北朝鮮拉致被害者を帰せ」と非難していてもそれは別に「北朝鮮指導部の改心」を狙ってるわけではないでしょう。

今日もkojitakenに悪口する(2022年11月23日記載)

「なぜリベラルは嫌われるのか」などどうでも良いが、「否応なしに社会がリベラル化している」のは事実 - kojitakenの日記
 「(夫婦別姓が現実化してないとは言え)夫婦別姓支持が増えてる」「LGBTへの差別的視線は以前に比べれば減ってる(例:自治体のパートナーシップ制度)」などのリベラル的傾向は無論あります。
 しかし、これらは「日本社会をリベラルにしたい」と言う方々(夫婦別姓支持派、LGBT活動家など)の地道な努力が実を結んだ物です。
 何もしなくても「日本社会がリベラル化する」かのようなid:kojitaken(恐らくリアルな政治活動は何もしてないただの口舌の徒)の物言いは「努力した方々への侮辱」であるとともに「政治運動の軽視」としか言い様がない。
 一方で「死刑賛成派がいつまでたっても全然減らない(世論調査では過半数以上が死刑存続派)→それを口実に政府が死刑廃止に後ろ向きで死刑廃止の展望が見えない」という日本社会の「反リベラル的な面」も当然あるわけですし。
 そもそもこうしたkojitakenの物言いは

こたつぬこ(木下ちがや)氏が山本太郎を「右派ポピュリズム」と認定。妥当だと思う - kojitakenの日記
 今の与野党*1の全党首や各党の前の党首*2まで含めて「誰も支持できない*3

と言う物言いと矛盾しないのか。日本が「リベラル化してる」のに「全与野党の党首」を支持できないとはどういう意味なのか。
 「全与野党の党首」を支持できないのは、kojitakenにとって「リベラル派の党首」がいないor少ないからではないのか?

hhasegawa*4
 「なぜリベラルは嫌われるのか*5」への一つの有力な解答は、否応なしに社会がリベラル化しているから、ではないの。いかに保守政権*6が続いても、我々は男女共同参画を推進します、と言わねばならない。一方、昭和中期には、なぜ家で妻を殴ってはならないのか教えるのは、左翼に対しても至難の業であった。

 kojitakenは評価してるようですが俺的には「長谷川はアホか」ですね。
 第一に「昭和中期(昭和は1926~1989年(約63年)なので「20年スパン」で、前期1926~1946年(ほぼ戦前とイコール)、中期1947~1966年、後期1967~1989年か?)」には左翼においてすら「妻を家で殴っていい」なんて暴力に肯定的な価値観があったという根拠は何なのか。
 ちなみに「妻を殴る」つうと、以下のような有名な話がありますね。

佐藤栄作 - Wikipedia
 癇癪持ちで、我慢するのは苦手だったという。発話がドモリぎみということもあり、腹を立てると口より先に手が出ることが多かった。手が早いといっても殴ることは少なく、テーブルをたたいて怒りの言葉を発したという。寛子夫人が週刊誌の対談*7で「私は若いころ主人に殴られたことがある」と漏らしたことから、訪米の際、米誌に「ワイフ・ビーター(妻を殴る男)」として紹介されたことがある。

 退任会見での例のエピソード(マスコミ相手に「偏向報道」云々と放言したことでマスコミ記者全てが佐藤の退任会見を抗議の意味で欠席:佐藤栄作 - Wikipediaにも簡単な説明がある)を連想させる「佐藤の短気な性格」ですがそれはともかく。
 「寛子夫人」の対談相手は作家・遠藤周作で、遠藤がエッセイで「一躍自分が有名になった」なんて書いていた記憶があります。多分俺が「ワイフビーター発言」について初めて知ったのは遠藤のエッセイです(遠藤のエッセイが手元になく完全なうろ覚えですが)。
 寛子夫人もさすがに若いころ*8のわけです。リアルタイムで今も佐藤に殴られてるとは言わない。うろ覚えですが、遠藤のエッセイでも確か「昔のことで今はそんなことはない」と夫人も「エクスキューズをつけていた」と書いていたと記憶しています。佐藤も「妻を殴って何が悪い」とは野党などに対して確か言ってない。むしろ、「少なくとも建前の世界」では昭和中期においても「妻を殴るのはまずい(特に佐藤のような公人は)」という価値観があったのではないか。
 勿論、DV防止法ができたのが2001年で割と最近のことではある、つまりDV(配偶者や恋人による暴力)が社会的に問題にされるようになったのは割と最近のことではありますが。
 第二に「男女共同参画を推進」というのは少なくとも自民党政権においては「少子高齢化で労働力が不足する」ところ「女性労働力で埋める」という「リベラルとは評価しがたい側面」もあるので手放しで評価できる話ではない。

【参考:ワイフビーター】

北原みのり
 佐藤栄作首相妻が訪米中*9に「夫にはよく殴られました」と語り「日本の首相はワイフビーター」と問題になったのは1969年。
 バンクーバー総領事の男が妻を殴って逮捕され「妻を殴るのは日本の文化*10」と言ったのは1999年。

【参考終わり】

 同性愛者の差別で悪名高かった共産党もだいぶ前に立ち位置を改めた。

 反共分子id:kojitaken(自称・社民党支持)らしくて「不当な偏見、誹謗」として怒ったり、呆れたりするよりも「笑い事ではない」ものの、「お前はアホか?(横山ホットブラザーズ*11風に)」「寝言は寝て言え」と馬鹿馬鹿しくて吹き出しました(勿論、共産支持者として怒りや呆れの感情はありますが)。
 まず第一に「同性愛者の差別で悪名高かった共産党」というのは何が根拠なのか。むしろ

赤旗
「生産性のために生きていない」/渋谷で杉田暴言に抗議2018.8.6
暴言常習の杉田議員 政務官に/問われる任命責任2022.8.13

という「生産性発言・杉田(現在、岸田内閣総務大臣政務官)」

LGBT差別発言 怒り広がる/社会から排除やめよ/自民党本部前2021.5.23
 自民党議員によるLGBT(性的マイノリティ)への差別発言が大きな問題になっています。21日には東京都千代田区にある自民党本部前で抗議が呼びかけられ、雨のなか約100人が参加。「自民党は差別をやめろ」と怒りの声をあげました。
 問題の発言は、自民党が20日に行ったLGBT新法をめぐる会合のなかで出されました。簗和生衆院議員は「生物学上、種の保存に背く。生物学の根幹にあらがう」。山谷えり子参院議員は「体は男だけど自分は女だから女子トイレに入れろとか、(中略)、ばかげたことが起きている」と発言。どれも誤った認識と偏見による差別です。
 自民党本部前には、「発言の撤回を求めます」「トランス女性を犯罪性と結びつけるな」などと書かれたプラカードが並び、当事者の人らがスピーチしました。

赤旗主張/杉田氏政務官起用/首相は差別的言動を許すのか2022.8.13
 文部科学省副大臣に就いた簗(やな)和生・自民党衆院議員も昨年の同党の会議でのLGBTの議論の中で「種の保存」に反すると述べて問題になりました。同氏の起用についても曖昧にできません。

という「『種の保存に反する』発言の梁(現在、岸田内閣文科副大臣*12

「同性婚反対」地方にも旧統一教会の影 市長選支援、市議と勉強会 | 毎日新聞2022.11.5
 「同性愛は心理的障害」「同性カップルの子育ては問題あり」。
 富山市議会の自民党会派が1月に開いた勉強会で、講師として招かれた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体の関係者がそんな考えを示し、同性パートナーシップ制度への反対を訴えた。
 資料によると、講演では同性愛や性同一性障害を「心理的障害」とし、「家庭崩壊や性道徳の退廃が原因となって、性自認が混乱したり、同性愛に依存するケースも少なくない」などとする学説を紹介。「同性カップルの子育ては悪影響がある」「制度のニーズは高くない」などと主張し、「同性パートナーシップ制度の拡大に歯止めをかけましょう!」と呼び掛ける内容だ。

議員ら会合でLGBTQ差別冊子、「加担怖い」 当事者の神職ら抗議:朝日新聞デジタル2022.11.15
 性的マイノリティーへの差別的な内容を含む講演録が掲載された冊子が6月、自民党の国会議員が参加する会合で配られた。発行は神社本庁の関連団体「神道政治連盟」(神政連)と「神道政治連盟国会議員懇談会」。
 冊子は6月13日、東京都内のホテルで開かれた同懇談会の会合で配布された。弘前学院大学の楊尚眞(ヤンサンジン)教授の講演録が掲載され、「同性愛は心の中の問題であり、先天的なものではなく後天的な精神の障害、または依存症」「個人の強い意志によって依存症から抜け出すことは可能」などの記載があった。

という「統一協会神社本庁*13(どちらも同性愛に差別的)とズブズブ」の自民などの方がよほど「同性愛差別で悪名高い」のではないか。
 他にも「同性愛、自民党」でググる

自民・井上比例候補/LGBT差別発言連発2022.7.4
 自民党井上義行*14参院比例候補が街頭演説で、LGBTなど性的少数者を差別する発言をくり返しています。
 井上氏は6月22日、自身の出陣式で「同性愛とかいろんなことで、どんどん『かわいそうだ』と言って、家族はできないで、家庭ができないで、子どもたちに本当に日本を引き継いでいけるんですか」「しっかりと家族を生み出す環境をつくっていかなきゃいけない」などと発言。2日、神奈川県の小田原駅前での街頭演説でも「家族をしっかりとつくるために、私は同性婚には反対」と主張しました。

「同性婚気持ち悪い」性的マイノリティへの差別発言をSNSに投稿 自民党県議が抗議受け謝罪「勉強不足だった」(東海テレビ) - Yahoo!ニュース2022.10.4
 謝罪の言葉を繰り返したのは、自民党に所属する愛知県の渡辺昇県議。抗議をしたのは、ジェンダー平等を求める団体の代表や、LGBTQの当事者たちです。
 事の発端は9月27日、渡辺県議がフェイスブックに投稿したあるメッセージでした。
<渡辺県議の投稿>
同性結婚なんて気持ち悪い事は大反対!」
 キューバ同性婚が合法化*15されたことを、ジェンダー平等を求める団体の代表が投稿。それに対し、渡辺県議がこのコメントを書き込んでいました。
抗議した人:
県議会議員の発言として到底容認し難く、発言への謝罪・撤回、(ボーガス注:自民党による)渡辺議員への厳正な処分を求めて厳重に抗議します」

自民愛知県議が同性婚差別発言/性的少数者ら抗議文2022.10.5
 自民党の渡辺昇・愛知県議がフェイスブックで「同性結婚なんて気持ち悪い事は大反対」と性的マイノリティへの差別発言を投稿していた問題で性的マイノリティの当事者らが4日、渡辺議員と議長、自民党県議団に発言への謝罪と撤回、厳正な処分を求める抗議文を提出しました。
 渡辺議員の発言は9月27日、「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」の井田奈穂事務局長が投稿したキューバ同性婚が認められたことを紹介する記事に対してコメントしたもの。現在は削除されています。
 渡辺議員は「これからあのような発言はどんな場でもしない。本当に申し訳ありませんでした」と述べました。

SNS上で「同性婚気持ち悪い」 県議が自民党県議団を退団 愛知- 名古屋テレビ【メ~テレ】2022.10.6
 SNSで同性婚について「気持ち悪い」などとコメントした愛知県の渡辺昇県議が所属する自民党の県議団を退団しました。
 自民党の渡辺県議は先月、ジェンダー平等を求める団体の井田奈穂さんのSNS上の投稿に「同性結婚なんて気持ち悪い事は大反対!」などとコメントしました。
 コメントについて4日、井田さんや性的マイノリティの支援をする団体から抗議を受け、渡辺議員は「勉強不足だった」などと謝罪しました。
 自民党愛知県議団によりますと渡辺議員は6日、「一身上の都合」を理由に離団届を提出し承認されたということです。
 また、渡辺議員は県議団に提出した文書で(ボーガス注:即時辞任はしない物の)来年春の県議選に立候補しない意向も示したということです。

という絶句する記事がいろいろとヒットします(そして未だに自民はこれらの「同性愛差別」について「一部(渡辺県議の謝罪と自民党県議団退団)を除いて」ほとんど公式には謝罪していません)。「同性愛者の差別で悪名高かった共産党」とは単に「反共分子(自称・社民党支持)id:kojitaken」の不当な偏見ではないのか。
 こんな「LGBT差別政党」が政権与党なのによくもまあkojitakenも

「否応なしに社会がリベラル化している」のは事実

等と寝言が言えたもんです。勿論既に述べたように「LGBTについてリベラル的な動き(例:自治体のパートナーシップ制度)も一方ではありますが」話はそんなに単純じゃないでしょうに。
 第二に「同性愛者の差別で悪名高かった共産党」「だいぶ前に立ち位置を改めた」というのは志位氏の公式謝罪*16のことでしょうが、あれ以前から勿論、共産党は同性愛差別のスタンスではありません。
 それ以前から同性愛権利擁護の立場だったところ党内外から「1970年代の認識について正式に謝罪した方がいいのでは」と言う声があったのでそうしただけの話です。
 なお、以前も書きましたが、わかりやすい例を挙げるとアラン・チューリング - Wikipediaの自殺(1954年)でわかるように欧米でも比較的最近まで同性愛者は差別されていましたし、今でもトランプ派等「欧米の極右派」は同性愛者を差別しているわけです。同性愛差別が世界から消え去ったかのようなkojitakenの物言いは明らかに不適切です。


こたつぬこ(木下ちがや)氏が山本太郎を「右派ポピュリズム」と認定。妥当だと思う - kojitakenの日記

 幸いにも渡辺照子氏をはじめとしてあそこから脱出する人たちも少なくない。

 れいわから立民に移った渡辺氏をやたら持ち上げるkojitakenですが以前も書いたように「支持率がれいわより高く、財政基盤もきちんとしている立民」に移籍することは「損得勘定」の面から「おいしいこと」でありkojitakenほどに評価できる話ではないでしょう。
 この件は単にkojitakenの「れいわに批判的な人間ならそれだけで持ち上げる」という異常な「アンチれいわ」でしかない。

*1:勿論国会(自民、公明、立民、維新、国民民主、共産、社民、れいわなど)や地方議会(新社会党沖縄社会大衆党など)に議席がある主要政党限定でしょうが

*2:前自民総裁の菅、前立民代表の枝野、前維新代表の松井(大阪市長)と言ったところを想定しているのでしょう。

*3:政治とは「消去法だ」「ベストがなくてもベターを選ぶべきだ、そうでなければ支持できる人間がいないから何もしない→結果的に現状容認にしかならない」と考える俺の立場ではこうしたkojitakenの物言いは無責任でしかない。俺は「共産党支持」ですがそれはあくまでも「消去法(ベターな選択)」であり、共産党に「欠点が何もない」と思ってるわけではありません。

*4:長谷川晴生(東京理科大学非常勤講師)。経歴や業績については長谷川 晴生 (Haruo Hasegawa) - マイポータル - researchmap参照

*5:そもそも反リベラルがリベラルを嫌ってるだけの話(にもかかわらず嫌ってることに正当性があるかのように強弁してる)でしかないでしょう。

*6:自民党政権のこと

*7:ググったところ週刊朝日1973年2月23日号のようです。

*8:佐藤と寛子夫人の結婚は1926年(大正15年)なので「若い頃=戦後、政界入りする前=戦前の官僚時代」ということでしょう。

*9:これは北原氏の勘違いで寛子夫人は訪米中にそう言ったわけではなく、訪米以前の『国内の週刊誌対談』でそういったこと、米国マスコミが佐藤訪米において「寛子夫人発言に触れたこと」は佐藤栄作 - Wikipediaの記載の通りです。

*10:さすがに1999年時点でこれは完全に時代錯誤でしょう。この総領事も本気と言うより、みっともない言い逃れではないか。

*11:トリオ漫才だが、2020年に横山アキラが、2022年に横山マコトが死去し事実上解散している。(横山ホットブラザーズ - Wikipedia参照)。

*12:ちなみに共産に「同性愛差別ガー」と悪口するkojitakenが「杉田の総務大臣政務官就任」「梁の文科副大臣就任」について「岸田は何であんな同性愛差別者を政務三役にしたのか」という批判記事を書かないのが興味深い(梁や杉田の名前でkojitakenの日記をサイト検索しても記事がヒットしません)。共産にくだらない因縁をつける前にまず「岸田を批判」したらどうなのか?。「反共分子」kojitakenがLGBT問題をまともに考えてないこと、「共産叩きのネタ程度にしか考えてないこと」がモロバレです。どれほどLGBT共産党に対して失礼なのか?

*13:森首相が「神の国発言」をした神道政治連盟国会議員懇談会神社本庁系の団体

*14:井上と「同性婚否定」統一協会との癒着については例えば霊感商法の旧統一協会 自民・井上議員を支援/参院選 集会招き「信徒になりました」と紹介/ジャーナリストの横田氏が音声入手(2022.7.16)、井上義行氏、旧統一教会の賛同会員を退会 「自民党の方針で」:朝日新聞デジタル(2022.8.31)参照

*15:これも拙記事積極支持ではない消極的支持(諦め)であれ、「デマ扇動やメディア統制による詐欺的支持獲得(いわゆるポピュリズム)」であれ、国民の支持無しでは独裁は成り立たない(追記あり) - bogus-simotukareのブログで書いたこと「独裁も国民の支持を得るためにいろいろとやること」の一例ではあるでしょう。「同性婚を容認しろ」という国民世論が無視できず、また容認することでむしろ「政権基盤の強化になる」と思ったからキューバ政府はこうしたのでしょう。

*16:これについては例えば志位和夫 on Twitter: "大会の最終日、綱領改定にかかわる全党討論で出された意見を踏まえ、1970年代に「赤旗」に掲載された論文などで、同性愛について性的退廃の一形態とのべたことについて、「当時の党の認識が反映したものであり、間違いであったことを大会の意思として表明したい」と報告いたしました。" / Twitter赤旗日本共産党第28回大会/綱領一部改定案の討論についての志位委員長の結語(2020.1.20)参照

リベラル21「関東大震災と中国人」をネタに「王希天」烈士について触れる

リベラル21 関東大震災と中国人
 本文を読めば内容が分かりますが、関東大震災では在日朝鮮人だけでなく在日中国人も虐殺されました。
 朝鮮人虐殺や亀戸事件*1、甘粕事件(左翼活動家の大杉栄伊藤野枝を虐殺)に比べればあまり知られてない気がしますが。
 この点は

◆仁木ふみ子 *2関東大震災・中国人大虐殺』(1991年、岩波ブックレット
◆仁木ふみ子『震災下の中国人虐殺:中国人労働者と王希天はなぜ殺されたか』(1993年、青木書店)
◆田原洋『関東大震災と中国人:王希天事件を追跡する』(2014年、岩波現代文庫
→田原『関東大震災王希天事件:もうひとつの虐殺秘史』 (1982年、三一書房)の改題、文庫化
今井清一*3関東大震災と中国人虐殺事件』(2020年、朔北社)

と言った著書もあります。
 その犠牲者の中で特に著名なのが上で紹介した著書の副題にもなっている王希天です。
 著名な理由として第一に彼は当時「在日中国人労働者のリーダーの一人」でした。
 亀戸事件で虐殺された労働活動家たちのような地位に彼はあったわけです。
 第二に彼は

王希天 - Wikipedia
 1974年1月、中華人民共和国政府から、「革命烈士」の称号を追贈

されています。この辺り、後で触れますが「周恩来首相」が彼の知人だったという事情があるようです。

参考

王希天と中国人虐殺-関東大震災時の虐殺事件② - 尾形修一の紫陽花(あじさい)通信2017.8.31
 王は中国で周恩来の同窓だったことがあり、日本に留学する周に影響を与えた。東京で一緒に撮った写真もあるのである。パリに留学した周とも文通が続いていたらしい。

『関東大震災と中国人 王希天事件を追跡する』その1 | 荒野に向かって、吼えない…2017.9.24
 王については資料の不足から不詳な点も多いが、1915年頃に日本に留学生としてやって来たとみられる。日本滞在中だった周恩来とも交遊が生まれたようだ。周は74年に王を「革命烈士」にしている。
「革命烈士の遺族には、国家的な優遇措置があり、事実、王振折*4一家の暮らしは、各段レベルアップした模様だ。
 したがって、(ボーガス注:労働運動のリーダーであるが故に日本軍に敵視され虐殺という非業の最期を遂げたとは言え、中国共産党員ではなく)革命運動のなかで斃れたのではない王希天に革命烈士の称号が与えられたのは、周総理との在日時代の濃密な親友関係なしには考えられないような気がする」。

日本最長の日記 | 取材ノート | 日本記者クラブ JapanNationalPressClub (JNPC)宮武剛*5
 社会部のサブデスク時代、当番日の夕刊で一人の元軍人の訃報に接した。遠藤三郎*6・元陸軍中将である。関東軍参謀副長や航空兵器総局長を歴任し、戦後は開拓農民へ転じ、そのかたわら日中国交回復に尽力した異色の人物であった。
 当日の加藤順一デスクが「あの人の日記はすごい内容らしいよ」とつぶやいた。すぐ動くのが社会部育ちの性なのだろう。二人で埼玉県・狭山市のご自宅を弔問した。ご家族に日記を拝読させてもらえないか、と頼んだところ、「生前から外への持ち出しは厳禁でしたが、書庫で読まれるなら」と許しを得た。
 日記には、一箇所だけ墨で塗りつぶした記述があった。30歳の陸軍砲兵大尉だった大正12(1923)年、関東大震災の灰燼が漂う9月11日のこと。
『午後、寸暇を得て警備区域を巡視す。●●●●●て問題惹起す ●●●● 夕陽西方(にしかた)に春(うすず)く頃、第三中隊を訪問す』
 最初の抹消部分には「王奇天に就」と、添え書きされ(奇は遠藤の誤記)、やはり後年に書いた雑用紙のメモも挟んであった。
 王希天は、中国・吉林省生まれ、一高予科から名古屋の第八高等学校*7に学び、当時は大島町(東京江東区)で中国人労働者の生活支援に取り組んでいた。その活動を陸軍と警察は「反日活動」とみなし、大震災の混乱に乗じ殺害を図ったのだ。
 実行犯は遠藤とも親しい中尉で、軍刀を持って切り殺し、死体は逆井橋から中川(江東区・旧中川)に投げ捨てた。旅団長や中隊長と共謀のうえで、山下奉文*8(ともゆき)少佐(後の大将)や阿部信行*9少将(後の首相)らも隠蔽工作へ走った。
 すでに幾つかの史料や証言で概要は明らかになっていたが、遠藤日記の詳細な記述は決定打と言ってよかった。
 戦後のひもじい時代を知る程度の私にとって、この日記はまるでタイムマシーンであった。関連証言を集め、傍証を固め、夕刊に110回連載し、その後「将軍の遺言*10」と名づけて単行本にまとめた。
 それで仕事を終えたつもりだったのだが、ある日、二木ふみ子さん(元日教組婦人部長)からの連絡で、27歳で非業の死に倒れた王希天には妻子がいたこと、周恩来と親友であったことを知った。二木さんは、王希天の足跡を丹念にたどり、奇しき因縁を独力で発掘された。
 敗戦後、遠藤は埼玉県狭山市で開拓農民となり、軍人と軍隊が国家を滅亡に陥れた前半生を悔い、「軍備亡国」を唱えた。晩年は中国侵略の最前線に立った体験を振り返りながら「日中友好元軍人の会」を結成し、国交回復へ井戸掘り役の一人となる。訪中は5回に及び、毛沢東周恩来、廖承志*11らと親交を深めた。
 周恩来首相と遠藤との会談は時に3時間余にも及んだが、現代史を代表する政治家が、若き日、あの王希天の友であったことを、遠藤は終生知らない。周恩来もまた、遠藤と王との関わりを知る由もなかった。

*1:この事件については例えば赤旗関東大震災直後の亀戸事件とは?(2007.9.11)参照

*2:1926~2012年。日本教職員組合婦人部長、「全国高校女子教育問題研究会」会長、「中国山地教育を支援する会」世話人宋慶齢日本基金会副理事長、NPO中帰連平和記念館館長など歴任。著書『無人区長城のホロコースト:興隆の悲劇』(1995年、青木書店)、『ある戦後:中国と日本のはざまを生きる』(2010年、ドメス出版)など(仁木ふみ子 - Wikipedia参照)

*3:1924~2020年。横浜市立大学名誉教授。著書『大空襲5月29日:第二次大戦と横浜(新版)』(1995年、有隣堂)、『大正デモクラシー』(2006年、中公文庫)、『横浜の関東大震災』(2007年、有隣堂)、『濱口雄幸伝(上・下)』(2013年、朔北社)など

*4:王希天の息子

*5:毎日新聞東京本社社会部副部長、科学部長、論説委員、論説副委員長など歴任。著書『介護保険とは何か』(1995年、保健同人社)、『年金のすべて』(2000年、毎日新聞社)、『介護保険のすべて』(1997年、保健同人社)、『介護保険の再出発』(2006年、保健同人社)など(宮武剛 - Wikipedia参照)

*6:1893~1964年。関東軍作戦主任参謀、関東軍参謀副長、陸軍航空本部総務部長、軍需省航空兵器総局長官など歴任(遠藤三郎 (陸軍軍人) - Wikipedia参照)

*7:名古屋大学教養部の前身

*8:1885~1946年。1935年に陸軍省軍事調査部長に就任するが、皇道派だったため1936年の226事件で失脚、歩兵第40旅団長として朝鮮龍山へ左遷される。その後は支那駐屯混成旅団長、北支那方面軍参謀長、第4師団長、陸軍航空総監兼航空本部長、第25軍司令官(マレーシア)、第1方面軍司令官(満州)、第14方面軍司令官(フィリピン)など歴任。戦後、マニラ虐殺事件の責任を問われて死刑判決

*9:1875~1953年。陸軍省軍務局長、陸軍次官、第4師団長、台湾軍司令官、首相、翼賛政治会会長、朝鮮総督など歴任。戦後、戦犯容疑で逮捕されるが、裁判開始直前になって突如起訴予定者のリストから外されたといわれており、裁判を巡る謎の一つとされている。

*10:1986年、毎日新聞社

*11:1908~1983年。中日友好協会会長を務めた