今日の産経&中国&朝鮮・韓国ニュースほか(2019年7月7分)

東京新聞:<各駅停車>朝鮮学校への補助金:埼玉(TOKYO Web)
 今年、埼玉県知事選があるわけですが、「新しい県知事には是非補助金をきちんと支給してほしい」「ぜひ支給すると選挙戦において明言する知事候補が出てほしい」とするコラムです。全く同感なので紹介しておきます。


北朝鮮、揺れる要求/核保有の野望隠す意図か - 牧野愛博|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
 「またアンチ北朝鮮の牧野か」ですね。
 基本的に北朝鮮の主張は牧野が言うほど揺れてはいないでしょう。
 「体制保証すれば核廃棄してもいいが、体制保証がなければ核廃棄しない」、これが北朝鮮の要望です。
 したがって「核保有の野望隠す」なんてことはない。「体制保証すれば核廃棄してもいい」のだから「核保有」は絶対的な目的ではない。
 ただし経済小国、軍事小国「北朝鮮」は正直「核カード」以外に手持ちの札が少ない。当然ながら重要な札である「核」はそう簡単には捨てられない。ただしそれは「絶対に捨てない」ということではない。
 と思って牧野文章を読んでいて「なるほど、こりゃ、俺と牧野じゃ話が通じないわ」と思いました。
 牧野は「北朝鮮は最低限、朝鮮戦争終戦協定*1米朝国交樹立がないと体制保証とは認めないだろう」が「米国が体制保証すること(終戦協定と国交樹立)はない」と決めつけてる。なるほどそれならば「北朝鮮は核廃棄しない」でしょう。ただしそれは「核保有の野望」と言う話ではない。そして、牧野がすべき主張は「米国が体制保証すること(終戦協定と国交樹立)はない」と決めつけることではなく「体制保証とのバーターで核廃棄を目指すこと」でしょう。まあ牧野の場合本心は「米国云々」ではなくアンチ北朝鮮の立場から「米国が体制保証すること(終戦協定と国交樹立)をしてほしくない」のでしょうが。


玉城沖縄知事、自衛隊のF35導入批判 - 産経ニュース
 玉城氏の批判には全く同感なので紹介しておきます。高額な軍用機を大量購入する財政の余裕はないし、「米軍と共に海外で戦争しない限り」そんなことをしなければいけない事情もないでしょう。


慶大教授は問う「中国のデータ国家主義は悪いだけか」:朝日新聞デジタル

 国家が主導して、膨大な個人データを収集・活用して社会を改革しようという中国。海を隔てた日本では、不気味と見る向きも多い。しかし、医療政策が専門の宮田裕章・慶応大教授は、そんな固定的な見方に異を唱えている。

 いやーこういう「我々は中国について偏見で物を言ってないか?」つう記事を見ると嬉しくなりますね。
 詳しくはリンク先を見てほしいですが宮田氏が言ってるのは「俺の理解」では以下のようなことです。
・そうしたデータ収集活用は確かに個人情報保護の観点でリスクがないとはいわない。中国ももしかしたらそうした問題を抱えてるのかもしれない。
 しかし便利であることも一方では事実だし、そうした方向に動いてるのは何も中国だけではない。日本や欧米だってそういう面はある。例えば、いわゆる「ビッグデータ」と言うのはそういう話だ。
 安直に「中国が個人データを集めて個人監視しようとしてる、怖い」というのではなく「個人情報をきちんと保護し、個人の不当な監視などに悪用されないよう注意した上で」、「個人情報データをどのように社会のために活用していけばいいか」という議論をしていくべきではないか(もちろんこう主張する宮田氏はそうしたデータ活用を進めたいのでしょうが)。少なくともこうした動きが「中国のような独裁国家限定」と思ったら大きな間違いだ。


慰安婦像に日本人装い唾か 韓国人4人、制止され「日本語使った」 - 産経ニュース
 こんな馬鹿がいるのかと呆れますが、「なりすまし」云々を強調しようとする産経のゲスさにも呆れます。
 相手は酔っ払いであり「酔っ払いのバカが馬鹿な行為をやっただけ」の話であり、こんなことで「日本に対する韓国側の言いがかり」云々みたいに書くのは「はあ?」ですね。
 「日本語を使えば、日本人観光客と思われて大目に見てもらえる」とか酔っ払いどもは無茶苦茶なことでも考えてたんでしょうか?。どっちにしろ韓国の慰安婦問題での批判は何ら言いがかりではないですし、この酔っ払いのバカどもについても、すぐに「韓国人だった」と警察発表がされたわけです。


文在寅政権進む「親日狩り」、学校の日本痕跡清算する初条例…済州島、シンボルの木の扱いで混乱も - 産経ニュース
 産経記事が事実なら「戦前植民地統治時代の物を何でもかんでも不合理な物として否定してないか?」「あまり望ましくないのではないか?」「戦前日本の英語排撃のようになってないか?」と個人的には思いますがそれはさておき。
 ここで問題になってるのは「戦前の植民地時代から韓国に残ってる日本色の強い物で不合理な物はなくす(例:戦前に作られ植民地支配正当化の疑いがある校歌)」つう話です。
 少なくとも建前では「日本に関係のあるものは全て否定する」つう話ではありません。
 なくす(廃止する)対象として
1)「戦前の植民地時代から韓国に残ってるもの」
2)「不合理な物」
つう二つの条件が必要なわけです。
 そして今のところ「韓国国内に話はとどまっており」、日本人が何かしないといけないわけでもない。正直、「少なくとも日本人にとっては」産経が騒ぎ立てるほどの話ではないでしょう。


【浪速風】 韓国へ輸出規制 かの国は信頼を重んじよ - 産経ニュース
 「徴用工判決ガー」「信頼関係ガー」「だから報復も仕方がない」の産経には呆れますが、一般論としては「問題解決は交渉でしか解決しないことが多く」、その場合「信頼関係を築くこと」は大事なことです(もちろん徴用工問題について言えばむしろ信頼関係を破壊してるのは安倍自民の方ですが)。
 しかし北朝鮮拉致問題においては「信頼関係なんかどうでもいい」「とにかく北朝鮮は日本に従え」が産経ですから呆れます。それで拉致問題が解決するわけないでしょう。小泉訪朝が成功したのも「ある種の信頼関係」が日朝間に成立したからであり、一方、その後、なんの成果もないのは「対北朝鮮経済制裁」で信頼関係を破壊したからです。


孟前総裁の妻、ICPOを提訴 「夫を保護せず」主張 - 産経ニュース
 ICPOを提訴した理由がよく分かりません。事情はどうあれ中国に帰国したのは孟前総裁の意思でしょうし、保護云々て何をしてほしいのか。
 彼が「亡命しなかった」のはICPOのせいではなく「あえて言えば」彼の個人責任だと思いますし、亡命申請をするならその申請先は「ICPOではなく、ICPO本部のあるフランスなど外国政府」ではないのか。
 中国が帰国要請し、彼が亡命申請しない(そして帰国する)と言う状況でICPOに出来る事ってあるんでしょうか?。また帰国後の状況を問題にするにしても、「仮に妻の言うように政治的迫害だとしても」それはもはや「一般的な人権問題」であって「ICPOの管轄外の問題」の気がします。
 もう少しわかりやすい記事を書いてほしいのですが、妻の主張自体がわかりづらいのか。


安倍首相、対韓輸出管理体制見直しの正当性主張 - 産経ニュース
 今回の措置を正当化するには「制度目的(制度の建前)が軍事転用の防止」である以上、「韓国による軍事転用の疑いを示す証拠」を「ウソでも」提出するしかないのに「徴用工判決ガー」ですから呆れます。明らかに制度目的を逸脱している。一般論で言って「制度目的を逸脱した行為」は違法で無効です。
 韓国によってWTOに提訴されたらどうするかなどということは、他の人間はともかく「少なくとも安倍は」何一つ考えてないことが分かります。ここで安倍が言ってることをWTOに持ち出されたら確実に負けるでしょうね。WTOは安倍に忖度して日本政府を勝たせる理由もないでしょうし。
 「頭が悪い上に性格も下劣」。およそ首相の器ではありません。

【追記】
「北朝鮮問題絡め圧迫」=安倍首相発言で韓国メディア:時事ドットコム
 「徴用工ガー」では「WTOに提訴されたら負ける」と言われたのか「(軍事転用の疑いがある)不適切事例があった」といいだしたそうです。しかし普通なら「こういう事例があるので規制を強化したい」と韓国に通知し、お互い交渉してから決定でしょう。それもなしにいきなり、一方的に規制強化したあげく当初は「徴用工ガー」、「それはおかしい」といわれたら「不適切事例があった」と主張を変更したあげく、何が不適切なのかまともに説明しないというのではなんの説得力もありません。WTO提訴されれば敗訴は不可避でしょう。
 そもそも本当に「(軍事転用の疑いがある)不適切事例があった」のなら韓国にきっちりと抗議し是正措置を要求するのが当たり前です。輸出規制で済む話ではない。それをしない時点で「口から出任せ、嘘八百」であることはモロバレです。


訪日韓国人、前年比4・7%減少 さらなる冷え込みも - 産経ニュース
 勿論この減少理由が何かは分かりません。
 一番ありうる理由は「政治的理由(安倍の極右嫌韓国政治への反発)」ではなく「日本は他(例:ヨーロッパ)と比べて観光地としての魅力に乏しいと思う韓国人が増えてきた(金がかかる割に大して楽しくない)」でしょうが、それにしても、安倍の例の行為は「愚行」と言うべきでしょう。
 「どうしても日本の京都奈良に行きたい」などの「強い訪問意欲」があるならともかくあんなことをすれば「日本以外のホニャララ(例:オーストラリア)やチョメチョメ(例:台湾)も魅力的だな」と思う程度の「訪日観光旅行を考えてる韓国人」は「安倍があんなことやるんじゃ、日本はしばらく行かない方がいいよな。どうしても今すぐ日本を旅行したいわけでもないし」ということになりかねません。つまり「どの程度影響するかどうかはともかく」訪日韓国人旅行客を減らしかねない。


【北朝鮮核問題】ビーガン北朝鮮担当特別代表が欧州訪問へ - 産経ニュース
 先日、米朝首脳会談があったばかりなので「それについての説明行脚」ですかね。


【この本と出会った】藤原書店社長・藤原良雄 『吉田松陰』徳富蘇峰著 感銘受けた世界史的視野(1/2ページ) - 産経ニュース
 今時、吉田松陰をただ絶賛て、「藤原書店社長」もどんだけ右翼なんですかね。
 もちろん吉田松陰は「偉人」でしょうが、「彼のアジア侵略思想」が明治以降の日本に与えた影響を考えれば今時手放しで礼賛できる人間じゃないでしょう。まして、今は「戦前礼賛ウヨ安倍」が首相ですからね。
 これは何も吉田松陰だけじゃない。例えば「中国改革開放の父・トウ小平*2」なども「偉大」でしょうが天安門事件に触れずに「偉大だ」とだけ言っていたら「何を考えてるんだ?」と思われても仕方ないでしょう。


【産経抄】7月7日 - 産経ニュース

 〈学もし成らずんば死すとも還(かえ)らじ…人間(じんかん)/到(いた)る処(ところ)/青山(せいざん)有り〉。幕末の志士、村松香雲が15歳で郷里を発(た)つ日に詠んだとされる。
▼志を遂げずには故郷に帰るまい。世間のどこにでも死に場所(青山)はある、と。
 自分の命、あるいは命に等しいものを犠牲にしても成し遂げたい何事かは、昭和39(1964)年の日本にもあった。
▼その人は東京五輪を前に医師からこう迫られた。
 「オリンピックか、目か」。
 聖火に関する行事万般を託された、中島茂という文部官僚である。五輪の母国、ギリシャから聖火を空輸する計画に忙しい中、左目に重い眼病を患った。
▼治療に割く時間はない。医師に告げて、聖火を運ぶ日本航空の機体「シティ・オブ・トウキョウ」号に飛び乗っている。39年8月半ばからひと月近い長旅に、五輪の命運を懸けた(夫馬信一*3著『1964東京五輪聖火空輸作戦』*4)。
▼後に中島は「気にしてたら立派な聖火リレーはできない」と語ったという。
 ギリシャからの帰途、左の視力を失った中島はしかし、聖火の見張りを他の誰にも委ねなかった。国立競技場に燃え盛ったのは、光を犠牲に届けた火だった。来年、新たな聖火を引き継ぐ人たちにも、記憶にとどめてほしい裏面史である。

 「カミカゼ特攻すら美化する産経」らしいコラムですがそういう話を美談にしてほしくないですね。
 「イヤー中島さんの左目が失明したけど、聖火リレーが出来たからよかったよね」てそういうのはおかしい。ご本人、「聖火リレーにどうしても関与したかった」ので、それで満足だったのかもしれませんが後世の人間が美談にしたらダメでしょうよ。
 本来なら「治療に専念して他の人間に代わるべきだった」わけです。

参考

東京五輪聖火リレー功績に脚光 神埼出身の故中島さん 回顧本で発掘 |行政・社会|佐賀新聞ニュース|佐賀新聞LiVE
 1964年の東京五輪の回顧本で佐賀県出身者の功績が取り上げられている。神埼郡神埼町(現神埼市)出身の故中島茂さん(1914~2007年)で、ギリシャを含め十数カ国・地域を巡る聖火の空輸に奔走した。2年後の東京五輪パラリンピックを前に、過去の聖火リレーの苦労や舞台裏に光を当てている。
 著書は『1964東京五輪聖火空輸作戦』で、ノンフィクション作家の夫馬信一さん(58)=東京都=が今年出版した。
 中島さんは国外空輸の最中に左目を失明している。以前から中心性網膜炎を患い、「五輪か目か」と医者から告げられていた中、五輪を優先した。周囲に心配をかけないようにと、空輸中は症状を明かさなかった。夫馬さんは「当時の五輪組織は、とんでもない働き方を強いられた。中島さんら現場の存在はそれだけ大きかった」と話す。
 宏子さんは「父はリレーの成功が誇りだった。この本で思い出がよみがえった」と感じ入る。多くの人たちが準備に関わる2度目の東京大会の成功を祈っている。
 『1964東京五輪聖火空輸作戦』は原書房刊。A5判、318ページ。2500円(税別)。


ダライ・ラマ14世84歳で声明 亡命60年「チベット人は団結」 - 産経ニュース
 声明を出さないわけにも行かないのでしょうが「ああ、そうですか。でも賛同はしません(中国)」で終わってしまうある意味むなしい状態になっています。


日韓の歴史問題と安倍政権の対韓輸出規制措置|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ

 今や有権者の多く(20歳代から40歳代)は、書き換えられた歴史教科書に基づいて歴史を教えられて育っています。私自身、1990年代に大学で日本政治を講義していたとき(講義の終わりに任意でメモを提出することを学生たちに求めていました)、学生たちが提出するメモの記述内容で、アジアに対して行った日本の侵略戦争・植民地支配についてすでに間違った歴史を信じ込まされていることを思い知らされて、何度も愕然としたことを今も鮮明に覚えています。そういう彼らが今や40歳代なのです。

 「30代以下」については知識がないので何も言えませんが「今、40代の小生」からすれば「え、そうなの?」ですね。

 私は「安倍政治に引導を渡す」ことにはもちろん賛成です。しかし、それだけで日本政治が根本から変わるとは到底考えられません。

 もちろんそれは「安倍を生み出した構造(戦前への無反省、中韓への差別意識日米安保を『当然の前提』として容認していることなど)」がすぐに消えるわけではないからです。
 「トランプが大統領を辞めてもそれで万々歳じゃない」と言うのと同じです。とはいえ「まずは安倍をやめさせること」でしょう。


【昭和天皇の87年】進撃する日本軍 中国軍司令官がとった驚きの行動とは… - 産経ニュース

 上海で日本軍を食い止め、長期戦に持ち込んで欧米列国の介入を招こうとした蒋介石の戦略は、崩壊したといえるだろう。

 この点、今日の産経&朝鮮・韓国ニュースほか(2019年7月6分) - bogus-simotukareのブログで紹介した昭和天皇の発言「一発がつんと中国軍をぶったたけ(俺の要約です)」が一見、成功したように見えます。その結果、昭和天皇ら日本政府は中国をなめ、戦線を拡大していくことになります。しかし蒋介石はそうした日本の予想に反し戦争を継続して抵抗していきます。

 ほぼ無傷で上陸した第10軍は独断で南京への追撃を開始。陸軍中央が定めた上海と南京の中間にある制令線を勝手に越えてしまった。軍司令官の柳川平助*5は、首都南京を一気に攻略して蒋介石の戦意をくじこうとしたのである。

 笠原十九司*6本多勝一*7などが指摘していることですが「十分な準備なしに南京に侵攻したこと」は「準備不足で食糧不足だから、捕虜に食料が与えられない、とはいえ解放するわけにも行かない→いっそ殺せばいい」と言うとんでもない形(捕虜の違法な殺害)で南京事件を助長することになります。そして南京事件はもちろん「違法で不道徳な行為(戦争犯罪)」ですが、それだけではなく「欧米の日本批判が更に厳しくなる→蒋介石が政治的に有利になる」と言う形で日本の首を締めていきます。
 別に「南京事件がなくても日本への批判は強まった」でしょうがさらに「強まる」わけです。
 日本軍は「軍事力で勝てばいい」としか思っておらず「その行為を政治的、道義的に正当化しようとすること」にあまりにも無関心でした。その結果が南京事件です。
 戦後、南京事件については、東京裁判で「松井石根(事件当時、中支那方面軍司令官)」に、南京軍事法廷で「谷寿夫(事件当時、第6師団(熊本)師団長)」にそれぞれ死刑判決が下ります(なお、第10軍司令官・柳川は1945年1月に病死しています。東京裁判時に存命でも松井や谷とは違い、なぜか裁かれていない「南京事件現地軍幹部」もいるので、なんとも言えませんが存命なら、柳川が南京軍事法廷に戦犯として起訴され死刑判決かもしれません。そうなると柳川の部下である谷は訴追されなかった可能性も出てきます)。
 なお、こうした捕虜への無法は南京事件だけではなく有名な事件では「バターン死の行進」があります。「バターン死の行進」では第14軍(フィリピン)司令官の本間雅晴*8が死刑になります。

 唐は、その命令が行き届かないうちに幕僚を連れて南京城から脱出、ひそかに揚子江を渡った。蒋介石に誓った絶対死守の方針を、いともあっさり投げ捨てたのだ(※2)。
 この唐の、敵前逃亡ともいえる行為が中国軍将兵を激しく混乱させたのは言うまでもない。

 こうした唐の行為が無責任であることは言うまでもありません。とはいえそれは「南京事件(捕虜の違法虐殺など)での日本の責任」を軽減する物では全くありません。

 一方、予想外の事態に日本軍も狼狽(ろうばい)した。南京が陥落した13日以降、投降兵が続々と出現したからだ。陸軍中央も各軍上層部も、統制を失った捕虜が大量に出ることを想定していなかった。その結果、捕虜の処置は現場部隊に丸投げされ、現在まで論争の続く大問題が起きてしまう。

 「捕虜の違法殺害があったかどうか」など「違法行為があったかどうか」についていえば、論争なんかどこにもありません。産経など極右歴史修正主義者がデマで「捕虜虐殺などの違法行為の存在を否定しようとしているだけ」にすぎません(南京事件では捕虜虐殺以外にも民間人の虐殺もありますが)。
 なお、笠原氏などが指摘していることですが、こうした捕虜虐殺を正当化しようとすると日本軍にとっては完全にブーメランになります。
 というのは戦陣訓で「原則、降伏が禁じられたため」、日本軍では司令官が自決した場合以外はまず降伏があり得ず「日本軍捕虜」は大部分「統制を失った捕虜」だからです。

*1:単なる終戦宣言なら米国にとって実行のハードルが低い(北朝鮮にとってのプラス面)が、協定と違い、米軍が一方的に破棄する危険性(北朝鮮にとってのマイナス面)が否定できません。

*2:副首相、党副主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席などを歴任

*3:著書『幻の東京五輪・万博1940』(2016年、原書房

*4:2018年、原書房

*5:台湾軍司令官、第10軍司令官、第二次近衛内閣司法大臣など歴任

*6:都留文科大学名誉教授。著書『アジアの中の日本軍』(1994年、大月書店)、『日中全面戦争と海軍:パナイ号事件の真相』(1997年、青木書店)、『南京事件』(1997年、岩波新書)、『南京事件三光作戦』(1999年、大月書店)、『南京事件と日本人』(2002年、柏書房)、『南京難民区の百日:虐殺を見た外国人』(2005年、岩波現代文庫)、『南京事件論争史』(2007年、平凡社新書→増補版、2018年、平凡社ライブラリー)、『「百人斬り競争」と南京事件』(2008年、大月書店)、『日本軍の治安戦』(2010年、岩波書店)、『第一次世界大戦期の中国民族運動』(2014年、汲古書院)、『海軍の日中戦争』(2015年、平凡社)、『日中戦争全史(上)(下)』(2017年、高文研)など

*7:著書『中学生からの作文技術』(朝日選書)、『新・アメリカ合州国』(朝日文芸文庫)、『アイヌ民族』、『アメリカ合州国』、『アラビア遊牧民』、『植村直己の冒険』、『NHK受信料拒否の論理』、『カナダ=エスキモー』、『きたぐにの動物たち』、『釧路湿原:日本環境の現在』、『検証・カンボジア大虐殺』、『50歳から再開した山歩き』、『子供たちの復讐』、『殺される側の論理』、『殺す側の論理』、『事実とは何か』、『実戦・日本語の作文技術』、『しゃがむ姿勢はカッコ悪いか?』、『憧憬のヒマラヤ』、『職業としてのジャーナリスト』、『先住民族アイヌの現在』、『戦場の村』、『そして我が祖国・日本』、『中国の旅』、『天皇の軍隊』、『南京への道』、『日本環境報告』、『新版・日本語の作文技術』、『ニューギニア高地人』、『冒険と日本人』、『北海道探検記』、『滅びゆくジャーナリズム』、『マスコミかジャーナリズムか』、『マゼランが来た』、『新版 山を考える』、『リーダーは何をしていたか』、『ルポルタージュの方法』(以上、朝日文庫)、『本多勝一戦争論』、『本多勝一の日本論:ロシア、アメリカとの関係を問う』(以上、新日本出版社)など

*8:台湾軍司令官、第14軍(フィリピン)司令官など歴任

今日の中国ニュース(2019年7月4日分)

ペマ・ギャルポの証言「現在のチベットは文化大革命時代と同じ弾圧下にある」(2019年6月30日 講演会報告) | 一般社団法人 アジア自由民主連帯協議会
 いくら何でもさすがに文革よりはマシでしょう。
 こんなんは「今のトランプ米国はマッカーシー赤狩りと同じ状況」「今のロシアはスターリン粛清と同じ状況」「今の日本は戦前ファシズムと同じ状況」並に無茶でしょう。

 チベットウイグル、モンゴル*1で起きたことが、今、香港で起きていて、次には台湾で起こりそうになっている。

 デマも大概にしてほしいですね。台湾に中国が軍事侵攻するとでも言うのか。


ウイグルから香港まで......中国の欺瞞政策が「火薬庫」をつくる | 楊海英 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

中国共産党1921年に結成された直後は、開明的な民族政策を打ち出していた。22年7月には、「モンゴルとチベット、回疆(イスラムの新疆)を民族自治連邦とする」と宣言。
 1927年になると、共産党中華民国の政権与党・国民党との対立が激しくなる。国民党は孫文の思想を受け継ぎ、民族同化政策を推進。例えば漢民族内モンゴルに入植させて、モンゴル人の草原を耕地化した。共産党は国民党の同化政策を「反動」「反革命」と非難し、モンゴル人の支持を取り付けた。
 1931年11月に共産党江西省に中華ソビエト共和国を樹立。その憲法大綱に「諸民族に自決権を与え、中国から離脱して独立国家を樹立する権利を認める」と定めた。その後、国民党軍の掃討を受けて中国北部へ逃亡する際も、「チベット人の独立を支持する」とのスローガンを掲げていた。
 内モンゴルに程近い陝西省延安に到着した後の1935年12月、毛沢東は宣言書を公布した。
 「モンゴル人はコーカサス*2諸民族やポーランド人が(帝政ロシアから)独立したように、独立と自由の権利を有する」。
 毛の民族自決を容認する姿勢に感動したモンゴル人は共産党を支持し、中華民国を打倒するのに協力を惜しまなかった。
 結局、全ては裏切られた。1949年に共産党が打ち立てたのは民主連邦ではなく、人民共和国だった。自治区自治州などを設置しても、実権を握る共産党書記は漢民族

 毛沢東中国共産党指導部が約束を破ったと悪口する楊です。
 この楊の指摘が正しいとして
1)蒋介石が内戦に勝利したとしてもチベットウイグル内モンゴルの独立はなかった
2)プンワン(プンツォク・ワンギャル)が中国共産党に入党したのはある意味自然なことであった(このあたりのことは阿部治平の『もうひとつのチベット現代史:プンツォク=ワンギェルの夢と革命の生涯』(2006年、明石書店)が詳しいですが)
とはいえるでしょう。
 そして、1)だからこそ楊が「中国共産党どころか漢民族全体を敵視し日本ウヨにこびへつらう転落の道に進んだ」ことも容易に想像がつきます。まあ楊の態度は最低最悪ですが。


CNN.co.jp : 「女性は魅力的でなければ」 ダライ・ラマが失言で謝罪
ダライ・ラマ、女性めぐる発言で謝罪=「より魅力的でないと」:時事ドットコム
 ダライが聖人でも何でもないろくでも人間であることがよく分かるニュースだと思います。ダライと「その取り巻き連中」にはいつもながら軽蔑や憎悪と言ったネガティブな感情しか感じません。
 それにしてもダライを謝罪に追い込んだ英国民(勿論中国シンパではない)は実に立派です。


トルコ大統領、中国非難から一転「ウイグルの人々は幸せに暮らしている」 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
トルコ大統領、新疆に肯定的 「人々は幸せに生活」=中国メディア - ロイターニュース - 国際:朝日新聞デジタル

トルコ大統領、中国非難から一転「ウイグルの人々は幸せに暮らしている」 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
・中国を訪問中のトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン*3大統領は2日、習近平*4国家主席との首脳会談の中でこれまでの姿勢を一転させ、新疆ウイグル自治区少数民族は幸せに暮らしていると語った。
 同自治区ではウイグル人イスラム系を主とする100万人以上の少数民族が施設に収容されているとみられ、中国政府による弾圧への批判が高まっている。
 こうした中国政府のウイグル政策について、イスラム教国はおおかた沈黙を貫いていたが、トルコ外務省は2月に声明を発表。イスラム教徒でチュルク語系の言葉を話すウイグル人に対する中国政府の措置は「人類にとって大きな恥だ」と非難していた。
 しかし新華社によると、2日に北京の人民大会堂で習氏と会談したエルドアン大統領は、批判的だった態度を軟化させ「トルコは常に『一つの中国』原則を支持している」と述べ「新疆ウイグル自治区の多様な民族が、中国繁栄の恩恵を受けて幸せに暮らしていることは確固たる事実だ。トルコは、同自治区と中国の関係に亀裂を生じさせようとする者を許さない」などと強調した。

 AFPや朝日などの報道が事実だとしてこの掌返しは一体何なんでしょうか?。中国への非難は最初から「中国から何らかの譲歩を引き出すための計算に過ぎなかった(そして何らかの譲歩が得られた)」のか。はたまた「中国から強烈な反撃を食らって腰砕けになった」のか。

*1:正確には内モンゴルですが。

*2:アゼルバイジャンアルメニアジョージア(旧称グルジア)のこと。

*3:イスタンブル市長、首相を経て大統領

*4:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

今日の中国ニュース(2019年6月30日分)

【主張】G20と米中 自由貿易を守る原則貫け 覇権争いの長期化に備えを - 産経ニュース

 G20と合わせて行われた米中首脳会談で、貿易交渉が決裂する事態は回避された。世界経済全体が悪化するリスクが多少なりとも遠のいたのは歓迎できる。

 さすがの産経も「米国はこの際、中国を関税で締め上げてぼこぼこにしろ」とは言わないわけです。まあ、宮崎正弘などウヨ連中はその種の放言を平然としますが。


【昭和天皇の87年】在留邦人危うし 中国軍精鋭が日本人街に襲いかかった - 産経ニュース
 日本が中国侵略してるのにこういうタイトルとは産経もいつもながらなかなかいい度胸です。

 ナチス・ドイツは日本と防共協定を結んだが、ドイツ国防軍日露戦争でロシアと組んで以来、伝統的に日本を仮想敵国とみなしていた。第一次世界大戦山東省の租借地を奪われてからはその傾向が強く、国民党政府に顧問団を送って軍事力の強化に努めていたのだ。

 「日本が仮想敵」ということではなく*1中国市場にドイツ製武器を売り込むに当たり、セットで顧問団をつけたというだけの話でしょう。
 そもそも日本の中国侵略が本格化するのは満州事変(1931年)以降のことですし、ドイツ軍事顧問団は「満州事変よりずっと前からの話」です(この軍事顧問団による中国軍の軍事力の強化もあって蒋介石はいわゆる北伐(1926~1928年)に踏み切ったとされます)。
 今もそうですが当時においても「巨大な中国市場」はドイツにとっても大いに魅力でした。
 ちなみに、ウィキペディア「中独合作」によれば
1)「ベルサイユ条約で植民地を全て失い、軍事力も制限されたが故に」、第一次大戦終了後は中国においては「ドイツは中国侵略の意思も能力もない」として中国に香港という植民地を持つ英国などに比べると中国人の受けがよかった
2)日本の近代化が主としてドイツを模範にしていたため、蒋介石もドイツを模範にした近代化を考えていた
という面も「ドイツの中国への経済進出」にプラスに働いたようです。
 なお、ドイツとしては日本が中国侵略をすることによって「軍事顧問団などでの中国との付き合い」「日独防共協定などでの日本との付き合い」の矛盾に苦悩し「日中が講和すればいいんだ」ということで有名なトラウトマン和平工作(1937年11月~1938年1月)を仕掛けます。
 しかし日本が和平工作を蹴ったが故にドイツは「日本と中国、どちらをとるか」の選択を迫られ「いずれソ連と戦うには軍事強国日本と手を結んだ方がいい」という反共主義者ヒトラーの判断で日本が選択されます。
 コメント欄で「ジョン・ラーベジーメンス社駐在員)についての指摘」がありましたが日独提携を目指すヒトラー南京事件を理由に日本に批判的なラーベを「日独友好の邪魔者」として冷遇したわけです。
 以前読んだある本*2によればドイツ財界自体は「中国市場の魅力」や「蒋介石政権を支持する米英がドイツに反発する恐怖」から中国を選択したかったようですが。「歴史にイフはない」ですが、この時ドイツが中国を選んでいれば、日中戦争の継続もなく、ひいては太平洋戦争もなかったかもしれません。いや当時の日本だと「ドイツも中国支持に回ろうが知ったことか」と暴走する危険性もゼロではないですが。


【話の肖像画】チベット難民の医師・西蔵ツワン(67)(1)難民キャンプ経て日本留学 - 産経ニュース

 生まれたころのチベットは独立国として広く認められていました。

 ぶっちゃけそんな事実はないと思いますが。コメント欄で指摘がありますがこの方が生まれた頃って年齢から考えて「1952年」ですからねえ。

*1:そもそもドイツにとって仮想敵となり得るのは英国、フランス、ロシアと言った近隣国でしょう。なんで遠く離れた日本が仮想敵になり得るのか。

*2:ウィキペディア『中独合作』が紹介する田嶋信雄『ナチス・ドイツと中国国民政府:1933-1937』(2013年、東京大学出版会)だった気がします。ちゃんと最初から最後まで読んだわけではなく斜め読みですが。

野原燐&三浦小太郎に突っ込む(2019年6月17日分)

■野原のツイートに突っ込む

野原燐がリツイート
・Gavin Chan
‏ 私に香港独立応援していますというリプライ、引用リツイートはやめてください。(ボーガス注:現実的でないので)香港民主派の中で独立を主張するものは少数派です。

 まあ、確かにそうなんですけどね。
 ちなみに、野原が交遊している三浦小太郎は東京オリンピック2020 選手行進で観たいのはウイグル、チベット、モンゴルの旗 | 三浦小太郎BLOG Blue Moon*1なんて書いてますが、これは野原的にどうなのか。
 チベットウイグル内モンゴルの民族活動家がそんな主張(自分たちの旗で五輪参加したい)してる事実はないと思うんですけどね。
 しかも、この三浦の文章は単に「旗が見たい」つうんじゃなくて「チベットなどの独立をみたい」といってることは明白でしょう。
 しかしチベットその他において独立論は決して主流派ではない。
 とはいえ、「香港独立とか気軽にいうな、つうならチベット独立とか気軽に言うな、と三浦批判したらどうですか?」といっても野原は「何で、俺がそんなことしなくちゃいかん!」と逆ギレるだけでしょうねえ。
 以前、「野原さんが、自分はネトウヨが嫌いだ、河野談話支持者だつうなら、三浦小太郎氏が右翼団体新しい歴史教科書をつくる会』の理事に就任し南京事件否定論河野談話否定論(慰安婦違法性否定論)の流布に加担していることを批判したらどうですか?」と聞いたら「何で、俺がそんなことしなくちゃいかん!」と逆ギレしたのが野原ですから。 
 そんな野郎が「朝鮮総連幹部は北朝鮮批判したらどうなのか」というんだから呆れます。
 「世間的にはただのチンピラ右翼でしかない三浦小太郎」すら「何らかのしがらみで非難できないような、しかもそのことを俺に指摘されると逆ギレするようなデタラメ人間」がふざけるなと言いたいですね。
 まあ、そういう意味で言えば「元東電社員なのに今は脱原発を訴え東電批判する」蓮池透*2や、「元文科事務次官なのに朝鮮学校無償化除外を批判する」前川喜平*3は偉いです。
 それやると確実に古巣の反感を買う上に、世の中は優しい人ばかりじゃない。
 「お前そんなこと言うなら、東電社員時代や文科省官僚時代にそう言えよ。バカだから自分のやってる愚かさに当時は気づかなかったというのか、それとも保身でだんまりだったというのか知らないけど*4」つう批判は「原発推進派や朝鮮学校無償化除外支持者」から当然出るでしょう。
 俺が彼らの立場だとして同じ事がやれるかと言ったら正直な話、多分やれませんね。そういうストレスフルなことがやれるほど俺は勇敢ではない。
 もちろん前川氏も蓮池氏も「完全無欠な人間ではなく」、いくらでも批判すべき所はあるでしょう。
 また俺が「脱原発派」「朝鮮学校無償化除外批判派」なのでどうしても彼らに対する評価が甘くなることも否定しません。しかし、それを割り引いても彼らは「偉いな」と思います。
 一方でそういう意味では「クズだな」つうのが野原です。三浦小太郎との間に「三浦批判を躊躇する」どんなしがらみがあるのか知りませんけど、偉そうなことほざきながら「三浦ごときただのチンピラ右翼を何一つ批判できない」わけですから。
 それにしても「前川さんの奥さんが中曽根*5元首相の娘(ウィキペディア前川喜平』参照)」つうのは「安倍批判を躊躇する」しがらみになりそうですがそうでもないんですかね。

野原燐
・43事件*6体験者としても知られる詩人金時鐘*7についての講演と、本人のスピーチなどが今日、阪大中之島センターでありました。
・駐大阪大韓民国総領事のひとが来賓挨拶
・スピーチも好感を持てた。
・大統領が偉いと、部下も良い人がいるのだなと感心しました。

 文大統領を「大統領が偉いと、部下も良い人がいるのだなと感心しました。」と野原君が高評価するとはねえ(まあ金時鐘氏を尊敬すると公言する野原君的には「来賓挨拶に来ただけ」で「総領事はよい人、上司の文大統領もよい人」なんでしょうが。つうか、野原君は『太陽政策には否定的だった』と思うんですが違うのかしら?)。
 で、一方、三浦が事務局長を務めるアジア自由民主連帯協議会が文大統領についてなんと言ってるかというと

【動画あり・報告文】主催講演会(19年4月20日)高在雲氏「自由民主主義を破壊する文在寅政権の実態」 | 一般社団法人 アジア自由民主連帯協議会
 「自由民主主義を破壊する文在寅*8政権の実態」と題して、高在雲氏(アジアの自由を守る日韓会事務局長)の講演会が開催されました。
 高氏は1920・30年代のイタリアの共産主義者、アントニオ・グラムシ*9の「陣地戦」という概念を紹介、このグラムシの思想と戦略に、現在の文在寅政権の本質はすべて根差していると述べました。グラムシは、先進国では労働者が蜂起して革命を起こすことは難しく、革命家たちは、行政、立法部に浸透してそこに「陣地」「基地」を建設し、そこを中心として社会主義革命に向かうヘゲモニーを拡散させるべきだ*10と説きました。
 特に、労組、学会、言論界、文化芸術界、宗教界などを通じて、社会全体に浸透し、そこで資本主義を否定する理念を拡散させていくことによって、イデオロギー面で社会の主導権を握る、いわゆる「文化共産主義」を展開することがグラムシの戦略であり、韓国はこれが完ぺきなまでに成功してしまったと高氏は指摘しました。
 また、今回の朴槿恵大統領弾劾は完全に北主導であり、2016年3月、4月の段階で、既に北の労働党は労働新聞で朴槿恵弾劾を訴え、韓国内部の従北派に指令を出していた、その結果起きたロウソク民衆クーデター(高氏はあの運動は民衆の運動ではなく左翼クーデター*11だと述べました)によって成立した文在寅政権は、完全に韓国の自由民主主義の破壊を目指していると指摘しました。朴槿恵大統領弾劾は、まさに、ねつ造されたデマによるネットでの印象操作*12により始まったものである(中略)と高氏は述べました。
 文在寅政権を支える秘書室と大統領首席室のメンバーは、その65%がNL派*13であり、その象徴である秘書室長*14の任鐘ソク*15は典型的な北朝鮮崇拝者であり、今彼らが行おうとしているのは、三権分立の否定*16と、憲法を自由に改正することも、国会ではなく彼らの機関だけで進めようとしている*17と高氏は批判、韓国の民主主義の危機を訴えました。
 しかし、このような政権が韓国で誕生してしまい、今も一定の支持を受けているのは、韓国保守派にも大きな責任がある、韓国保守には、真の哲学も、国家意識も、自分たちが主権者として国家を守り民主主義を守るという信念も欠けていた。これが共産主義者に付け込まれてしまったことを、私たちは忘れてはならないとして、高氏は講演を結びました。
(文責:三浦小太郎)

です。三浦がアジア自由民主連帯協議会の事務局長である以上、そしてこの「文大統領を『北朝鮮の手先』『隠れ共産主義者』呼ばわりし『崔順実疑惑を理由に朴クネ下野を求める運動(いわゆるろうそく革命)』についても『北朝鮮の謀略』などと悪口*18する講演書き起こしの文責」が三浦である以上、こうした「文大統領全否定」は三浦の価値観でもあると見ていいでしょう。
 で「文大統領は偉い」という野原がこうした三浦の言動『文大統領を北朝鮮の手先呼ばわり』を批判するかと言ったら批判しないのでしょうねえ。本当に野原を見てると「野原さんは、何も言わずに黙ってれば。お前は何か言えば言うほど、自分が言ってることデタラメだと言うことが露呈されて恥をさらすぞ」「何であんた、そこまで三浦小太郎にへいこらせなあかんの?。三浦の子分なの?」といいたい。
 で、こういう俺の批判コメントが嫌なんでしょうね。noharra’s diaryへの俺のコメント投稿を拒否してるんだから本当に呆れます。「誠実ぶってるので、一見誠実そうに見えるが、実際は不誠実極まりないことが一寸したことで露呈する」野原ほどのクズもなかなかいない気がします。まあ、俺が知ってるのではMukkeがそういうクズですが。でも「はてな村からとんずらしただけ」、Mukkeの方が「まだいくらか、まともだった」とはいえるでしょう。

*1:「モンゴル」というタイトルですが「外モンゴルの旗」はもちろん既にありますし、文脈から見て内モンゴルですね。

*2:著書『私が愛した東京電力福島第一原発の保守管理者として』(2011年、かもがわ出版)、『13歳からの拉致問題』(2013年、かもがわ出版)、『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(2015年、講談社)、『拉致と日本人』(共著、2017年、岩波書店)、『告発:日本で原発を再稼働してはいけない三つの理由』(2018年、ビジネス社)など

*3:元文科事務次官。著書『これからの日本、これからの教育』(共著、2017年、ちくま新書)、『面従腹背』(2018年、毎日新聞出版)、『前川喜平「官」を語る』(2018年、宝島社)、『前川喜平 教育のなかのマイノリティを語る:高校中退・夜間中学・外国につながる子ども・LGBT・沖縄の歴史教育』(共著、2018年、明石書店)、『前川喜平が語る、考える。:学ぶことと育つこと、在日とアイデンティティー、あなたと私。』(共著、2018年、本の泉社)、『ハッキリ言わせていただきます! 黙って見過ごすわけにはいかない日本の問題』(共著、2019年、集英社)、『同調圧力』(共著、2019年、角川新書)

*4:蓮池氏はともかく前川氏は「官僚当時から無償化除外は違法な差別でおかしいと思っていたが保身で言えなかった」とはっきり言っています。

*5:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*6:これについてはウィキペディア済州島4・3事件」を参照ください

*7:著書『「在日」のはざまで』(2001年、平凡社ライブラリー)、『猪飼野詩集』(2013年、岩波現代文庫)、『朝鮮と日本に生きる:済州島から猪飼野へ』(2015年、岩波新書)、『増補 なぜ書きつづけてきたか』(金石範氏との共著、2015年、平凡社ライブラリー)など

*8:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*9:著書として『革命論集』(講談社学術文庫)、『父から子どもたちへ』(晶文社セレクション)、『新編 現代の君主』(ちくま学芸文庫)、『グラムシ・セレクション』(平凡社ライブラリー)、『知識人と権力』(みすずライブラリー)など

*10:グラムシの主張はある意味当たり前ですし、そうした「陣地戦」をやってるのは何も「左翼や共産主義者」だけではありません。わかりやすい例で言えば「米国のFOXニュース」「日本のチャンネル桜」なんぞはそうした運動の一種の訳です。しかし、「レーニンロシア革命」が絶大な権威を持つ時代には衝撃的主張だったわけです。

*11:参加者には保守派もいますので左翼クーデターなどと言うのは明らかにデマです。

*12:崔順実疑惑批判は「新聞、テレビといったマスコミでも行われ、その中には朝鮮日報のような保守マスコミもあった」のだから完全なデマです。

*13:北朝鮮シンパのこと

*14:日本で言えば官房長官に当たる重要ポスト。普通に考えて、韓国においてそんなポストの人間が北朝鮮シンパの訳がないでしょう。「太陽政策支持者は北朝鮮シンパだ」といういつもの言いがかりです。

*15:ソウル市副市長など経て大統領秘書室長(ウィキペディア「任鐘ソク」参照)

*16:むしろ「徴用工判決」に「文政権はなんとかしろ」と無茶苦茶なことを言い「三権分立だから何も出来ない」といわれたら逆ギレした三浦のような日本ウヨの方が「三権分立否定」でしょうよ。

*17:憲法を自分たちだけで好き勝手に改正したい」てそれむしろ、三浦のような日本ウヨのことでしょうよ。

*18:俺も文批判はしてはいけないとか、文氏には何の問題点もないとは言いませんが『北朝鮮の手先』『隠れ共産主義者』呼ばわりは明らかに「事実に反する異常な誹謗」でしょう。もちろん『ろうそく革命は北朝鮮の謀略』なんてのは完全なデマです。

このままでは衰退して滅亡するしかないぞ、チベット亡命政府(副題:阿部治平の共産党への悪口に「ホンマ、デタラメやな、この爺」と改めて思う)

「このままでは衰退して滅亡するしかないぞ、チベット亡命政府」と小生が思ってることは
今日の中国ニュース(2019年3月11日分) - bogus-simotukareのブログなど過去記事で書いてきましたし、
インドで亡命生活60年の人と中国政府のもとで働いたその兄弟とでは、明らかに兄弟のほうがチベットの人たちの役に立っている(ほかに学校のことなど) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)の筆者Bill_McCrearyさんもおそらく同意見であろうかと思います。だからこそMukkeやI濱Y子のようなチベット狂信者には俺やBill_McCrearyさんは明らかに嫌われてますが。
 まあ「当事者」でもなければ「阿部治平*1やI濱Y子*2のような自称支援者でもない」部外者なんでチベット亡命政府が滅亡しようと知った事じゃないんですけど。そしてMukkeやI濱Y子が俺を嫌おうと「不愉快ですが、実害もない」ので知ったことじゃないんですけど。
 何せチベット亡命政府には何の展望もない。
「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(オランダ編) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(日本の自治体編) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(英国・インド編) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(ハリウッド編) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
などでわかるようにファーウェイなど今や世界的大企業がゴロゴロ存在する「経済大国」中国が一帯一路やAIIBで着々と国際社会での政治力を高めてる。
 その一方で
今日の中国ニュース(2019年3月11日分) - bogus-simotukareのブログ
インドで亡命生活60年の人と中国政府のもとで働いたその兄弟とでは、明らかに兄弟のほうがチベットの人たちの役に立っている(ほかに学校のことなど) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)を読んで頂ければ分かりますが、ダラムサラに亡命する人間は年々減ってる。
 亡命した人間でも二世、三世などといった若者は「出来れば欧米に行きたいです」「だってダラムサラにいても仕事がなくて貧乏だし」と日本マスコミの取材に平気で答える。実際に欧米にも行ってる。で行った人間は必ずしもダラムサラを支援なんかしない。
 日本マスコミの取材にチベット亡命政府関係者も「このままではチベット亡命政府が将来続けられるか不安」と語る。亡命政府の所在地ダラムサラはインドにありますが「AIIBに参加する」など中国の経済関係を深めるインド政府も最近じゃダライに冷たい。
 日本においては「そうした不安の結果」、『とにかく支持してくれれば誰とでも手を組む』とダライ一味は反中国のデマ右翼とも平気で手を組む。
 「ダライ一味(チベット亡命政府)とウヨ」の野合については、例えば
「国家基本問題研究所」・自民党国会議員の面々がダライ・ラマと面談 - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
安倍晋三がダライ・ラマと面談した - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
ダライ・ラマも付き合う人を選んだほうがいいんじゃないの - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
をご覧下さい。首相時代の安倍ならまだしも「自民党が野党に転落し、その自民党において安倍も無役だった谷垣執行部時代」の安倍に逢うのだからダライ一味には呆れます。
 一方で安倍が首相になると
ね、首相に復活したら安倍は動いてはくれないだろ(今後に期待?) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
ははははは 私と同じことを当事者が語っているじゃないか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
ということで安倍はダライに全く会わなくなるのだからダライ一味も無様です。
 それでチベット亡命政府に何の展望があるんだつう話です。まあそういえばおそらく阿部治平なんぞは「中国の無法をボーガスは容認するのか」「ダライ猊下は頑張ってる」「ボーガスのような中国ビジネス目当てに、チベット亡命政府に冷たい輩の方が問題なんだ」と怒るのでしょうが「現実問題として何の展望もないこと」は事実でしょう。
 さて、ここで、これから、この記事の副題『阿部治平の共産党への悪口に「ホンマ、デタラメやな、この爺」と改めて思う』について触れます。そんな阿部が書いた共産党への悪口がこれです。
リベラル21 このままだと次も負けるぞ共産党阿部治平
 正直、小生は
「党員でも後援会員でもないライトな党外の一支持者」
「申し訳ないが消去法で共産党を選択してるに過ぎないので、今後『共産党より魅力的な政党』があればいつでもそっちを支持する人間」です(勿論現時点において、他野党、つまり『希望の党騒動などやらかして安倍を利した旧民進党系(特に自民党との違いが明白でない国民民主)』『支持率が共産より低い社民』などは俺にとって魅力はないわけですが)。
 とはいえそんな「ライトな支持者に過ぎない」小生でも阿部とリベラル21には「ふざけるな!」という怒りを禁じ得ませんね。
 まあ、小生だって「日本共産党の打つ手が全て成功してる」とか「全て日本共産党のやってることが正しい」とは思っていません。
 先日の統一地方選でも「個別の選挙区はともかくトータルでは微減しています」し、衆院大阪補選での「宮本たけし氏の無所属出馬」もその志には「一応共感します」が「宮本氏は落選したし選挙戦術としてどうだったか」とは思います(もちろんこうした批判は阿部記事でも書かれています)。
 ただし物には言い様があるでしょう。もう少しまともなタイトルがつけられないのか。こんな悪意に満ちたタイトルの文章を阿部やリベラル21は本気で「苦言を呈した」「共産党応援団のつもり」と抜かす気なのか。本気で共産党執行部や党員、後援会員、支持者に批判(?)を受け入れてもらう気があるのか。
 おそらく阿部はこの拙記事「このままでは衰退して滅亡するしかないぞ、チベット亡命政府」を見たら本文を読まずにタイトルだけで「ふざけんな!」とマジギレするんでしょうし(まあ本文読んでも一層マジギレするんでしょうね)。
 まあ改めて「阿部ってデタラメな野郎だな」と痛感しました。
 阿部記事は内容も酷いですね。
 まあ、安易に「こうすれば勝てる」つうのも無責任ですが、阿部はただただ「僕が良くないと思う共産党の問題点」をあげつらうだけです。建設性が何もない。
 しかも「それ、あんたがチベット亡命政府に対してとってる態度と全然違うがな」つうのもある。

リベラル21 このままだと次も負けるぞ共産党
 志位氏はさきの「6中総」の中で、市民連合が党と協力して活動したと述べた。しかしこれは幻を現実と取り違えている。わが村をみているとわかるが、氏のいう「市民連合」や「憲法九条の会」など、すなわち村内の各種「革新団体*3」のメンバーは、どれも「共産党後援会」の顔ぶれとほとんど同じである。ほんとうの意味での市民連合は実現していないのである。

 「いやいや、あんたの村はそうかもしれんけど、選挙区もいろいろやろ。トータルでは微減したけど、個別の選挙区では増やしてる所もあるんやし、当然、今までとは関係の乏しかったタイプの市民運動との連携もあったやろ(その当たりは小生も無知ですが)。自分の住む長野県の村の経験だけで話を始めるとかどんだけふざけてるんや」「ダライ一味の『国際社会はわしらチベット亡命政府を支持してる』つう主張の方がよほど嘘八百やろ?。それでもあんたはチベット亡命政府を何一つ批判せえへんのやからあんたホンマデタラメやな、阿部」つうのも批判としてはありえますが、俺がむしろ言いたいのは「あんたが応援してる、つうチベット亡命政府はどうなんや?、阿部」てことですね。
 「お前、共産党に向かって、支持層がどんだけ拡大してるのかと偉そうなこと抜かしてるようやけど、チベット亡命政府は支援者の顔ぶれがどんだけ変わってるンや。」と
 いや変わらないだけならまだいいですけど日本じゃダライ一味は「高須克弥のような『南京事件否定』『河野談話否定』『ホロコースト否定』のデマ右翼と公然と野合して評判落としてる」「当然、俺のようなアンチ右翼はダライ一味と関係持ちたがらない」つう惨状です。
 それを「日本人がダライ猊下に冷たいのが悪い」とかいって擁護してる野郎・阿部が共産党に向かって「支持層の顔ぶれが変わらない」と抜かすとは何様のつもりなのか。ふざけんな、て話です。
 まあこれはリベラル21も同じです。
 「お前、共産党に向かって偉そうなこと抜かしてるけど、リベラル21は支援者の顔ぶれがどんだけ変わってるンや。サイトに掲載される文章の書き手がいつも阿部治平とか澤藤統一郎氏*4とかワンパターンやないか。まだ前衛や赤旗の方がライターに新顔出す努力してると思うぞ」「そもそもお前らリベラル21は世間にどれほど知られてるンや」と。
 正直「安倍が首相になるほどの日本の右傾化」という大前提を無視して「現時点では安倍を下野させられない」という意味では「阿部治平やリベラル21」とて力不足であることに変わりはないのに、そうした自分の力不足を棚上げして「共産党に悪口しても」何の建設性もありません。
 「単にお前らが共産嫌いの反安倍なだけやないか、共産党を礼賛しろとはいわんが、参院選が近づいてきた6月入ってこの悪口文章*5って非常識にもほどがあるやろ。共産にケンカ売って何か面白いのか。こんなあほなことは市民連合メンバーの山口二郎氏などはやってないやろ」て話です。
 そもそも偉そうなこと抜かせるほど、阿部治平やリベラル21が「共産党以上に政治的成果を上げてる」わけでもなければ*6、偉そうなことを抜かせるほど「外部の批判に開放的」なわけでもないですし。
 それにしても、以前、「リベラル21の阿部記事」コメント欄に
基本的に、理数系の学問振興と政治体制・民主主義の程度は関係ないと思う - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)という趣旨のことをコメントしたら掲載拒否された俺としては「あの程度のコメントを掲載拒否するとはどういうことなのか?」「そもそもあんたの主張は中国が科学技術大国であるという事実によって否定されてるやないか、阿部?」という「阿部&リベラル21のデタラメさ、狭量さ」への怒りが今でも収まりません。まあ、これでひとまず「阿部&リベラル21」への悪口は終わりにします。
 最後に「チベットネタの説明には大変便利ですのでBill_McCrearyさん記事を多数紹介させて頂きました」ので、改めてBill_McCrearyさんにはお礼を申し上げます。

*1:著書『もうひとつのチベット現代史:プンツォク=ワンギェルの夢と革命の生涯』(2006年、明石書店

*2:著書『ダライ・ラマと転生』(2016年、扶桑社新書)など

*3:阿部の村はともかく「市民連合」「九条の会」自体は共産党系組織ではないことは「保守の梅原猛氏」「山口二郎氏(共産よりむしろ立民や社民党に近い)」などがメンバーであることで明白です。

*4:ただし俺個人は澤藤氏には共感する面が多いですが。

*5:参院選が近づいてきたから苦言呈しました」とか言い出すんですかね?

*6:そもそも「国政野党」共産党と違ってリベラル21や阿部治平なんて世間的には無名の存在であり、当然社会的影響力も乏しいわけです。

今日の産経ニュース(2019年5月8日分)

ヘンリー英王子夫妻が男児をお披露目 - 産経ニュース
 でまあ、このメーガン妃は「アフリカ系米国人」のわけですが「日本でアフリカ系(黒人)だの白人系だのと、皇族男子が結婚するなんてことになったら女帝程度の話ですら『伝統破壊』と騒ぐウヨ連中が『なぜ純粋な日本人じゃないんだ』とかいって発狂するんだろうなあ。英国と全然違うなあ」と思ってげんなりします。


衆院で陛下ご即位「賀詞」議決へ 共産含め全会一致の見通し - 産経ニュース
 個人的には非常に残念ですね。天皇制に否定的な小生は「即位がめでたい」とは全く思いませんが、それはさておき。「他の政権ならともかく」現在が「天皇を政治利用する気満満の極右」安倍政権であることを考えればこうした賀詞への賛同は非常に問題があると思いますね。とはいえ、共産党即位式について「政教分離の観点から問題がある」と指摘したことや「明治150年式典を欠席したこと」は評価しますが。


共産、無所属で補選落選の宮本岳志氏擁立 次期衆院選比例19人発表 - 産経ニュース
 宮本氏の実績を考えればある意味「予想の範囲内」であり「当然の擁立」とはいえるでしょう。


維新が「女性宮家」を検討へ - 産経ニュース
 自民にすり寄る第二自民・維新がこうした発言をするとは実に意外です。


国民・玉木代表「女系天皇は慎重に」 - 産経ニュース
 玉木国民民主がなにゆえに低支持率に苦しむのかがよく分かる話です。自民党と多くの主張が一致してるのでは、自民支持層も自民批判派も玉木一派を支持する理由がありません。


「護憲派の訴えは響いていない」 「『令和』って言うな」と叱られた国民・玉木代表が持論展開 - 産経ニュース
 私見では玉木を批判した人間は必ずしも「元号否定派」ではないでしょうね(もちろん元号否定派も居るでしょうが)。問題は元号の是非ではなく
1)元号を安倍が「祝賀ムード作り」に使い悪政をごまかそうとしてることに対する玉木の批判意識のなさ、鈍感さ 
2)護憲派集会で「令和」云々という必然性がない上に、こうした集会に元号否定派が居るであろうと言うことへの配慮のない玉木の鈍感さ
 つまりは、玉木が鈍感であることが批判されているのですが、そうしたことへの反省もなく「護憲派守旧派のように見られてる」と、「逆ギレか?」といいたくなるようなことしか言わないのだから心底呆れます。まあ、玉木が本質的には護憲派でないからこそ、こういう発言が出るのでしょうが。「安倍政権での改憲反対が過半数」であることを考えれば玉木が言うほど、世間は護憲派に否定的ではないでしょう。だからこそ安倍も公然と明文改憲に乗り出せないわけです。


国民・玉木代表「いろんな考えの方がいらっしゃる…」 護憲派集会で「令和って言うな」のヤジに - 産経ニュース

 玉木氏は番組司会者に「アウェー感はあったか」と問われると「(聴衆からの)拍手が立憲民主党枝野幸男代表や共産党志位和夫委員長と比べて少ない印象はあった」と半ば認めつつ

 「お前は護憲派にけんかを売ってるのか。何しに護憲派集会に来たのか?。そんなにヤジを飛ばされたことが不快か?」て話です。まあ、玉木がまともな人間ならこんなことは言わないでしょう。


悠仁さまを「刺そうと思った」 机に刃物、中学侵入の男供述 - 産経ニュース
 「ホンマかいな」ですね。本当に危害を加える気なら、「刃物を机に置く」なんてことはしないで「次回の襲撃機会を狙う」と思うのですが。そもそも、どう見ても「生徒(悠仁君を含む)が不在の機会を狙って、教室に脅しでおいた」様にしか見えませんが。まあ、「そんなことにならなくて不幸中の幸い」でしたが「本当に刺したければ」、授業中に襲ってくると思うのですがね。
 また、こんな自供をしてしまえば「単なる脅迫*1」ではなく「殺人予備(未遂にはならないと思います)」で起訴されかねませんが、そういう自分に不利になるようなことをするだろうかという疑問もあります。まあ、その当たりは今後の裁判で明らかになるのでしょう。


【藤本欣也の中国探訪】ダライ・ラマなきチベット あふれていたのは“あの人”だった(1/6ページ) - 産経ニュース

 習政権は、チベット族が多数居住するチベット自治区青海省などで交通インフラや観光業の整備を進めている。2006年には西寧とラサを結ぶ青蔵鉄道が全線開通。チベット自治区の昨年の経済成長率は9・1%と全国1位を記録した。
 習政権は国営メディアを通じ、「この60年でチベット自治区の人口は3倍に増え、平均寿命も35・5歳から68・2歳に延びた」などと宣伝、民生の向上をアピールするのに余念がない。

 「経済的に豊かなら全てOK」とはいえませんが、一方で「経済的豊かさも大事」なわけです。

 チベット族の女性店員(20)が中国語を上手に話すので、「学校で習ったの?」と聞くと、「働きながら覚えました。小学校しか出ていませんから」。はにかむように答えた。
 彼女のように、街中で話をしたチベット族の若者には中学校に行っていない人が少なくなかった。中国の義務教育は日本同様、中学校までだ。教育施設の不備、過度の家庭内労働、貧困などが背景にある。

 まあ「貧困などにより義務教育を終了してない(しかもそんな女性が20代)」というのは「政治の貧困(失政)」と言うほかないでしょう。とはいえ「ダライ体制ならその点バラ色だったか」というとそれも違うでしょう。

 観光会社に勤めるチベット族の男性(44)も「子供を養っていくのはまだまだ大変」という。ただ、「最近は、中国の経済発展のおかげで暮らしが良くなってきた」とも話す。
 中国当局は、チベット族など少数民族の居住地域で「中国語を学んで貧困から抜けだそう」と指導している。玉樹の住民によると、中国語を教えているチベット仏教寺院もあるという。

 「中国語を学んで」というのが「豊かになろう」だけでなく「同化」という思惑があることはおそらく事実でしょう。
 ただし一方で「中国語を学ぶこと」が「豊かさにすぐにつながるであろうこと」もまた事実です。これは日本のことを考えればすぐに分かります。
 「日本語が使える外国人と、使えない外国人」でどちらがより就職しやすいか。

 22年ぶり公立“夜間中学”開校・・・夜間生徒の8割が外国人 言葉の壁に通訳配置も - FNN.jpプライムオンライン(「めざましテレビ」4月18日放送より)
 日本語だけでなく、外国語も飛び交う教室。こちらは、川口市立芝西中学校陽春分校の『夜間中学』。
 4月16日、公立としては実に22年ぶりに開校した。
 星野泰久教頭は、「最初のほうは日本人が多かったが、だんだんと説明会をするうちに外国人の方が増えてきた」と話す。

なんてのも「就職のために日本語が使えないといけない」という面は明らかにあるわけです。
 もちろん「外国人(?)が、一つの言葉しか使えなくても、働き口があるべきだ」つうのは理想ではありますが、実現が困難な理想です。結局「バイリンガルになって下さい」つう形にせざるを得ないでしょう。まあ、それ「一つの言語で生活できる日本の日本人や中国の漢民族」に比べれば負担ではあるわけですが。

 青海省省都・西寧にあるチベット仏教寺院の名刹(めいさつ)、塔爾寺。参拝に訪れた30代のチベット族男性にも話を聞いた。
ダライ・ラマは私たちの精神的支柱であり救世主。みんな尊敬していますよ」。

 中国のダライへの悪口の是非はともかく、まあ、俺は「こういうダライ崇拝は健全じゃないなあ」と思いますね。だって日本の天皇崇拝なんかと大して変わらないわけですから(こういうとI濱女史や阿部治平、Mukkeなどは激怒でしょうが)。
 「昔から、この社会では偉大な人間だと教えられてきた。だから偉大だと思う」程度の話でしかない。本当に「真剣に考えた結果、ダライ猊下を支持することにした。」つうんじゃないでしょう。欧米諸国のカトリックローマ法王を崇拝するのとは全然違う。
 まあ、中国が「太陽政策的態度(ダライ崇拝なんぞ馬鹿げてると思うが、容認する)」なら「ダライ崇拝なんかいずれ廃れた」のかもしれませんが、「ダライ崇拝を一気に潰す」的な強権的態度をとったが故に反発で「ダライ崇拝が生きてる」つう面があるでしょう。
 とはいえこうしたダライ崇拝って「いつまで続くのかなあ」つう気はします。何せチベットを長く離れてるわけですし。若い世代には「別に中国政府支持でもないけどー、ダライ猊下なんてインドに住む人だしー。あたしらの生活に関係ないすよ」つう人も意外と多いんじゃないか。


中東の親米諸国、トランプ頼みで強権化加速 エジプト、イスラエル、サウジ(1/2ページ) - 産経ニュース
 トランプが強権体制を助長してるのは事実でしょう。とはいえ、「トランプが過剰に肩入れしてるイスラエル」を除けば、オバマ時代とてサウジやエジプトの独裁は容認されてきました。
 イスラエルパレスチナ問題にしたって、オバマ時代だって「トランプよりはマシ」とはいえ、国際社会のイスラエル批判と比べれば、イスラエルへの態度はかなり甘々です。正直、「トランプになってかなり酷くなった」のは事実でも、「トランプ以前がまったく問題なかったか」といえばそうは言えないのが頭の痛いところです。

*1:その場合でも求刑は軽くはないでしょうが。

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年5/8分:高世仁の巻)

原発とジャングル2 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 拙記事「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年5/7分:高世仁の巻) - bogus-simotukareのブログで取り上げた高世記事原発とジャングル1 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。

 ブラジル・アマゾナス州南部のジャングルの民、ピダハン。近代文明のもとに暮らす我々と異なるのは(ボーガス注:1日に2~3時間しか働かないという)労働観だけではなかった。人間関係はどうなっているのか。
 渡辺京二さん*1の「原発とジャングル」で解説、引用されたダニエル・L・レヴェレットの『ピダハン』(みすず書房)から紹介する。
 《結婚以前には、男女は気の赴くままに自由に交わる。同棲すれば結婚したものとみなされるが、既婚者同士が好き合えば(われわれの社会で不倫と呼ばれるケース)、ジャングルへはいって数日間出てこなければよい。戻って来てその二人が同棲すれば離婚が成立して新夫婦が誕生したものと認知される。棄てられた夫、あるいは妻は悲しんだり相手を探したりすることはあっても、騒ぎ(スキャンダル)にまでなることはない。しかも満月の夜の歌と踊りの際は、既婚者であろうと未婚者であろうと自由に交合する。まれには暴力沙汰も起こるが、「暴力が黙認されることはない」。

 「へえ?」ですね。まあ、それが事実とすれば、「ある意味」面白いとは思いますが、それだけですね。現実問題として日本も含め、多くの社会はそういう価値観で動いてないわけです。
 労働観については、まあ、「ピダハンを模範とする必要はない」「1日2~3時間ではないにせよ、過労死が蔓延する日本より労働時間の短い国はたくさんある」とはいえ、「ピダハンのように労働時間が短いのは良いですね」といえるかもしれない。
 「多夫多妻制(?)」「フリーセックス(?)」なんて「短い労働時間」と違って「すばらしいですね」と皆が言える代物じゃないわけです(まあ社会としてならともかく、夫婦が私的な形としてならそういうこと(お互い浮気自由)も一応は可能でしょうが)。
 じゃあ高世は「ウチのかみさんも飽きたから若いお姉ちゃんとセックスをしよう、かみさんが文句言うなら離婚してもいい。子どもも成人したから子どもをどちらが引き取るかという問題もないし」という人生が今後お望みなのか。
 まあ、奥さんも見ているブログでそんなこと書けないでしょうが、俺が高世の奥さんなら「あんた、こんなこと書くなんて、そんなに若い女の子とセックスがしたいの?(苦笑)」と突っ込みますよ。
 つうか「高世は子どもも成人したから浮気して離婚しても子どもをどちらが引き取るかという問題はない」と書いていて気づいたんですが、ピダハンはどうなのか。離婚したときに産まれた子どもが未成年の場合はどういう扱いをされるのか。女性が引き取ることになるのか。だとしたら男は身勝手もいいところでしょう。
 まあ小生は別にフェミニストでもないのですが、そういう点に全く配慮がないらしい高世と渡辺は、フェミニストに「女性への配慮がなさ過ぎませんか?」と突っ込まれても文句は言えないでしょう。

アメリカ先住民の部族は伝統的に平等社会であるが、ピダハンもそうで集落に指導者はいない。集団の結束力は固いのに、公的な強制力は存在しない。》
 要するに、エヴェレットの経験したジャングルの生活は、《権力と支配が存在せぬ平等社会であり、生きるための労働が最小限ですむ、というより労働と嬉戯がかっきりと区別されていない、成員の親和と幸福感がみなぎる社会だった。つまり、文明的装備が最小であるような一種のユートピアだった。》(P17)
 渡辺さんは、ここから、なぜ神話的伝承に、《人類の最古の状態を楽園として描き、以降の経過を堕落・劣化とみなすタイプが多いのか》の謎が解ける気がするという。
 《人類の原始には一種の楽園状態があったとする認識(それは原始共産社会というエンゲルスによる史的唯物論的措定にも反映しているのだが)は、狩猟採集時代の生存の安楽さ、平等性、被抑圧性のおぼろな記憶が、農耕開始後も長く保持されて来たことに由来すると考えておそらく誤りはあるまい。》

 どうなんですかね。そんなご大層な話ではなく、単に「昔は良かった」というノスタルジー、ファンタジーじゃないか。
 つまりは「落語や時代劇、時代小説(黒澤明映画『赤ひげ』など)の人情長屋の世界(江戸時代)」「映画にもなったマンガ『三丁目の夕日』の世界と同じじゃないか(昭和30年代)」が美しく描かれるのと同じじゃないか。
 まあ、「時代劇や三丁目の夕日」の世界が全て「きれい事か」というと見れば分かる通り、そうでもないのですが、とはいえ、貧困や人間関係の悩みなどが描かれても『つらくても苦しくても生きていこう、頑張ればそれなりの幸せがあるはずだ』という描かれ方で終わるのがほとんどで、全くのバッドエンドで終わることはまずありません。

 では、戦後最大の思想家に「原発がいやならジャングルへ戻れ」と言われて、我々は本当に戻れるだろうか。戻れないはずである。

 『せめて「戦後最大の思想家」にカギ括弧をつけろよ』、ですね。高世が吉本隆明*2をそう評価する(のか?)のは奴の勝手ですが、俺はそうは思わないですから。
 つうか原発とジャングル1 - 高世仁の「諸悪莫作」日記を読み返すか、「吉本をそう呼ぶ人が居る」つう予備知識がないとこんなこと書かれても分からないですから素直に「吉本隆明」と書いてほしいですね。
 それはともかく、別にこんなややこしい考察(?)をしなくても「ジャングルに限らず」昔には戻れません。戻れないからこそ「昔が美化されることがある」わけです。戻れないのだからいくらでも美化し放題です。
 そして当たり前ですが「昔に戻ることが幸せとも限らない」。
 まあ、「今が不幸で、将来的にも幸せになれるか疑問だと思うならば」つい人間というものはたとえば「高度成長時代やバブル時代は景気が良くて良かった」「昔はトランプや安倍のようなクズが政権トップになることはなかった」などと過去を美化するもんですが、過去もそんなに立派なもんじゃない。
 どっちにしろそんなこと言ったってどうにもならない。結局の所「過去から存在するもので評価に値するものは残した上で更に改善を図る。評価に値しない物はなくしたり是正したりする」「その場合、海外の事例も参考にする(ピタバンは参考にならないと思いますが)」つう形でリニューアルする以外にはできることもないわけです。

*1:著書『逝きし世の面影』(2005年、平凡社ライブラリー)、『神風連とその時代』(2006年、洋泉社MC新書)、『なぜいま人類史か』(2007年、洋泉社MC新書)、『北一輝』(2007年、ちくま学芸文庫)、『日本近世の起源』(2008年、洋泉社MC新書)、『私のロシア文学』(2011年、文春学藝ライブラリー)、『維新の夢』(2011年、ちくま学芸文庫)、『神風連とその時代』(2011年、洋泉社新書y)、『ドストエフスキイの政治思想』(2012年、洋泉社新書y)、『私の世界文学案内』(2012年、ちくま学芸文庫)、『近代の呪い』(2013年、平凡社新書)、『無名の人生』(2014年、文春新書)、『幻影の明治:名もなき人びとの肖像』(2018年、平凡社ライブラリー)など

*2:著書『老いの超え方』(朝日文庫)、『改訂新版 共同幻想論』、『改訂新版 心的現象論序説』、『定本 言語にとって美とはなにか』(以上、角川ソフィア文庫)、『言葉からの触手』(河出文庫)、『西行論』、『写生の物語』、『書物の解体学』、『高村光太郎』、『追悼私記 完全版』、『マス・イメージ論』、『マチウ書試論・転向論』(以上、講談社文芸文庫)、『今に生きる親鸞』(講談社プラスアルファ新書)、『最後の親鸞』、『カール・マルクス』(以上、光文社文庫)、『詩の力』(新潮文庫)、『超恋愛論』(だいわ文庫)、『源氏物語論』、『初期歌謡論』、『思想のアンソロジー』、『悲劇の解読』、『宮沢賢治』、『柳田国男論・丸山真男論』(以上、ちくま学芸文庫)、『宮沢賢治の世界』(筑摩選書)、『島尾敏雄』(筑摩叢書)、『父の像』、『夏目漱石を読む』(以上、ちくま文庫)、『世界認識の方法』(中公文庫)、『背景の記憶』(平凡社ライブラリー)、『甦るヴェイユ』(洋泉社MC新書)など