今日の産経ニュース(4/22分)ほか(追記・修正あり)

朝日新聞『セクハラ巡る対応「国民をなめている」 自民・中谷氏』
https://www.asahi.com/articles/ASL4Q571YL4QUTFK002.html
 「今頃かよ!」「お前、セクハラ問題での世論の自民&財務省批判がものすごいから慌てて保身に走ってるだけヤン!」「そこまで言うからには最低限、麻生に福田の懲戒処分をさせるんだろうな!。麻生に財務省を代表した謝罪会見させるんだろうな!」ですが、まあ、自民党からこういう批判が出ることはいいことです。まあ本来、彼も安倍や麻生に近いわけではないですしね。こんなことで安倍や麻生と政治的心中したくはないでしょう。


【ここから産経です】
■性被害の子供に無償検査 愛知県警、継続的な支援強化
https://www.sankei.com/west/news/180422/wst1804220063-n1.html
 全国でも珍しい取り組みだそうですが大変いいことだと思います。他県にも広がってほしいと思います。厳罰論ばかりではなくこうした現実的な被害者支援がもっと議論されてほしいもんです。


■自転車レースで転倒、男性重体 他の出場者と接触か 栃木・ツインリンクもてぎ
https://www.sankei.com/affairs/news/180422/afr1804220014-n1.html
 谷垣氏*1も自転車事故で政界引退に追い込まれた*2わけですが、まあ、最低限「この種の重大事故」は「個人の責任で済まない自転車イベント」では避けてほしいですね。
 まあ、「谷垣氏のようなスポーツ自転車はまた話が違います」が自転車ってのは「結構危ないんだ」つう理解はもっと必要かもしれません。


■「首相が総裁選3選目指すなら『やけくそ解散』しかない」 大塚耕平*3民進代表が言及
https://www.sankei.com/politics/news/180422/plt1804220010-n1.html
 何度も書きますがまあ安倍は解散はしない、できないでしょうね。そういうことを安倍がしようとすれば、安倍おろしが起きるんじゃないか。過半数割れしないにしても、議席減は避けられませんし、それが「加計森友疑惑をごまかしたい」という「安倍の私利私欲」では内閣支持率が低下傾向にあることもあって石破*4元幹事長、石原*5元幹事長、岸田政調会長(前外相)などは納得できるもんではないでしょう。
 「解散するなら安倍を下ろしてイメチェンした上で」が自民党の共通認識じゃないか。
 まあ、大塚氏の場合「解散云々」と主張することによって希望との新党計画を正当化するという思惑もあるわけですが。
 ただ「共産、公明の支持率を下回る政党が新党なんかつくっても意味がない」「新党ができようとも、議席数や支持率を考えれば野党の中心は立憲民主党だろう」という反応が世間の反応でしょうね。
 「単純計算*6すれば希望+民進」で立憲民主党の議員数は超える議席数はともかく、新党が立憲民主党の支持率を上回ることは考えがたいですね。下手したら公明や共産の支持率も下回るんじゃないか。


■【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】(15)私が会った孫基禎*7 「過去」よりも「未来」が大事(文化部編集委員 喜多由浩*8
https://www.sankei.com/column/news/180422/clm1804220008-n1.html

 私は「日章旗抹消事件」の話を聞きたかった。事件後、“危険人物”として日本の公安当局からつきまとわれたとも聞く。自伝では、金メダルに輝いたときでさえ、亡国民の悲哀に涙したとつづられている。
 だが、孫は多くを語ろうとしない。過去はのみ込んで「そりゃ、つらかったし、いろいろあったさ」とだけ話したかと思うと、孫は大きな手で私と韓国人通訳の手を包み込んだ。
 そして、「そんな昔の話よりも、もっと大事なことがあるじゃないか。(日韓の)未来は君たちのような若者たちにかかっているのだぞ」と力を込めた。

 「過去よりも未来が大事」といったところでそれは「過去の正しい認識をした上で」という前提条件がつきます。 
 やれ「南京事件慰安婦も捏造」だの「大東亜戦争はアジア解放の戦争」だのという「過去の間違った認識が許される」わけではまったくありません。
 まあ孫氏が「多くを語ろうとしない」のはなんとなく解る気がします。
 いろいろとつらい思いをしたから語りたくない、既に他の場所でもいろいろと語ったことがあるし、つうのもあるでしょうが何せ相手は産経です。下手なことを言って「韓国は反日だ」などと嫌韓国宣伝されてはたまったもんじゃないつうのもあったでしょう。いや「嫌韓国宣伝」どころか、相手が「植民地統治正当化・産経」ではその場で口論にすらなりかねません。


■【新聞に喝!】「スキャンダル政局」報道の危うさ ブロガー・投資家・山本一郎
https://www.sankei.com/column/news/180422/clm1804220006-n1.html
 「投資家だのブロガーだのは肩書きとして使うような職業的なものといえるのか(特にブロガーが)」疑問ですがそれはさておき。
 「加計森友疑惑で安倍総理は無実だ」「そんなことより政策論争をしろ」とのいつもの寝言です。
 自分らが「蓮舫*9二重国籍ガー」などと「疑惑でも何でもないことに因縁をつけていた」くせによく言います。
 大体、「無実」ならとっとと昭恵の喚問に応じればいいでしょう。佐川の喚問にしても「最終的にはやった」ものの散々「やりたくないとごねた」し、今は柳瀬喚問でどうようにごねています。無実なら何でそういうごねることをするのか。

 また、長年ひとつの組織に属し、立身出世を果たしてきた官僚が、女性との関係*10で足をすくわれて人生全体を否定されるような事態となるのは不寛容にも程があります。

 誰も福田の人生を否定などしてませんが。「セクハラをやるような人間」は財務官僚トップにふさわしくないだけの話です。しかも福田が非を認めず「無罪だ」などと被害者へのセカンドレイプをやるから厳しく批判されるわけです。
 そもそも福田と同レベルのセクハラをやれば民間企業の重役だって立派に処分対象でしょう。産経文化人つうのは何でこうクズなのか。


■【財務次官セクハラ疑惑】寺島実郎*11サンデーモーニングで「女性は泣いてごまかす、笑ってごまかす」
https://www.sankei.com/life/news/180422/lif1804220023-n1.html

 ゲストの元共同通信記者でジャーナリストの青木理*12 (52)が「テレ朝の記者が週刊新潮に自分のセクハラ情報を流したことを非難する向きもあるが、公益通報であるという考え方もできる」などと持論を述べ、番組では「強制的に女性の管理職を増やすべきだ」などという意見など、日本は女性の社会進出が遅れているというトーンで進んでいただけに、寺島氏の発言に司会の関口宏*13も一瞬、困惑したような表情を浮かべた。

 寺島氏の非常識さには呆れるしかないですね。


■【編集局から】相手の真意見抜けぬ元次官アウト(副編集長 佐々木美恵)
https://www.sankei.com/column/news/180422/clm1804220009-n1.html
 まあ産経らしい駄文ですね。真意を見抜くとかそういうレベルじゃないでしょう。
 ああいうセクハラ発言は常識人はしません。しかもその場で女性記者は「オブラートにくるんでる表現とはいえ」嫌だという気持ちをぶつけてるわけです。

 それにしても残念なのは記者から相談を受けたテレビ朝日の上司です。若い記者が取材先で嫌な目に遭わされていたらそっと裏口から逃がしてくれたり、その後に担当を変えたりしてくれたものです。少なくとも私の経験では。

 「会社として抗議しろ」つうならともかく、おいおいですね。担当を変えればいいつう問題じゃないでしょうに。担当を変えられた人間は被害から逃げられても「加害の元(福田)」はなくならないんじゃ今後も被害者が出続けるわけで意味がないでしょうに。大体、あんな発言は一発でアウトでしょう。


■「創氏改名を強制なんてウソ」 日韓の真の歴史を学ぼう 講演会を都内で開催
https://www.sankei.com/life/news/180422/lif1804220010-n1.html
 講師が

講師を務めた大阪府の高校歴史科教師、黒田裕樹氏(49)

という時点で唖然ですね。「まともな専門家」はこんな与太講演はしないわけです。


■【田村秀男の日曜経済講座】つじつま合わせに奔走する官僚たち 「財務」本来の使命忘れたか
https://www.sankei.com/premium/news/180422/prm1804220012-n1.html
 「個人的犯行である福田次官のセクハラはともかく」そもそも加計森友の主犯は首相の安倍なのに安倍批判しないで、官僚批判しかしないあたりふざけた駄文としか言い様がありません。
 また福田のセクハラにしても安倍*14や麻生*15が「理由はともかく」福田を厳罰にしない以上、セクハラ問題についてもはや安倍や麻生は福田の共犯と言っていいでしょう。
 なお、消費税増税を理由に財務官僚を批判する田村ですが「財務官僚の上には麻生財務相と安倍首相がいる以上」、消費税増税について安倍、麻生は悪くない、財務官僚だけが悪いという田村の発言は詭弁でしかありません。


■きょう沖縄市長選 翁長*16知事三重苦…連敗・財界離反・健康不安
https://www.sankei.com/politics/news/180422/plt1804220005-n1.html
 何とか勝利したいところですがそれはさておき。まあ、産経も自分が言う程、翁長県政が三重苦だのなんだのという状況にないことは理解しているでしょう。いつものあおり記事です。
【追記】
沖縄市長に自公維推薦の現職 桑江朝千夫氏、翁長雄志知事推す新人破る
https://www.sankei.com/politics/news/180422/plt1804220016-n1.html
 ある程度覚悟はしていましたがやはり残念ですね。ただ「現職は基地問題隠しに終始した」ようですし、ここから「翁長氏が知事選でも苦しい」と見なすのはおそらく短絡的でしょう。もちろん楽な戦いではないでしょうが。


■【昭和天皇の87年】皇族を一斉呼集 天皇の決意はいささかも揺るがなかった
https://www.sankei.com/premium/news/180422/prm1804220016-n1.html
 もはや降伏しないと自分個人の保身どころか皇室全体が危ないという判断に基づく保身なんぞ産経の言うように美化できるもんじゃないでしょうにねえ。
 まあとはいえ、当初「ソ連を仲介役とした和平交渉」に期待していたこともあって「国体護持がないと降伏できない」と昭和天皇が言い続けたが故に、「ソ連参戦」などによる「こうした昭和天皇の方針転換」はいわゆる陸軍強硬派には必ずしも好意的に評価されないわけです。

 昭和天皇は、日本に戦う余力のないことを知っていた。ここは、たとえ理不尽であっても連合国の回答を受け入れ、一刻も早く終戦して国民の被害を最小限に抑えるしかない。

 はっきり言って昭和天皇は自分の保身と皇室の保身しか考えてないですよ。彼にとっては保身ができれば国民が何人死のうがかまわない。まあ「昭和天皇の名誉(?)のために」断っておけば彼に限らず特権階級とは古今東西、そういう生き物ですが。
 彼が敗色濃厚になってもすぐに降伏せず「東京大空襲」「沖縄戦」「広島、長崎の原爆投下」を招いたのもそういうことです。
 しかしこの時点では「国民を死なせても保身はできず」むしろ戦後、「国民の反感を買ったり」「国民を無駄に犠牲にしたとして戦犯裁判にかかる恐れが強くなったり」とデメリットしかないと思ったから降伏を決意したわけです。
 つまり「降伏前に、言質を取って保身することは諦め」、降伏後に「保身することを決意した」わけです。もちろんそこには「ポツダム宣言には国体護持と書いてないが、天皇を戦犯裁判にかけるとも書いてないから連合国も天皇の地位について最終決定はしておらず降伏後の巻き返しが可能ではないか」という判断もあったでしょう。
 しかし理不尽って。敗戦国の君主の身の安全が必ずしも保証されないなんて珍しいことでもないでしょうに。


■【ソウルから 倭人の眼】市民団体が息巻く釜山「徴用工像」設置 訪日前に決断求められる文*17大統領
https://www.sankei.com/premium/news/180422/prm1804220018-n1.html
 もちろんこうした銅像を造ってほしいわけではありませんが、事実だから仕方がないでしょう。そもそもこうなってしまったことの背景には安倍や産経が「慰安婦や徴用工」など戦前日本の問題行為を正当化しようとし、向こうの反感を買ったことが大きいわけですし。
 文大統領の決断といったところで、違法行為でもないし、せいぜい「日韓関係を考慮して設置は控えてほしい」と関係者に働きかけるのが関の山でしょう(そういうことをしない可能性もありますが)。
 でそういう働きかけしたところであまり意味はないでしょうね。市民団体も「文氏のいうことなら何でも従う文氏ファンクラブ」じゃないですし。

 元徴用工の個人請求権は1965年の日韓請求権協定で消滅し、日韓政府間では解決済みだ。

 請求権を主張してるから銅像設置してるのではなく「違法でも不当でもないという産経ら日本ウヨの嘘を許さない」という話だから何の反論にもなっていません。

 韓国にやって来る日本人観光客は激減し、回復の見通しもない。

 それが産経が言うような嫌韓国的理由だとする根拠を産経は何ら提出できません。

 対日関係の改善策について問われると、「ソウルの日本大使館前と釜山の総領事館前の慰安婦像を撤去すること。それだけです」と答えるようにしている。

 そういうバカなことを言うからこそ韓国民が憤激するのだといい加減理解したらどうなのか。「慰安婦は違法」は事実なんだから仕方がないでしょうに。
 そもそも設置が違法でもない銅像の撤去など韓国政府にはやりようがありません。
 つうか「観光客減が嫌なら俺の言うことを聞け」て「サード問題での中国の態度にそっくり」なんですが、産経的には「韓国客で俺が恫喝するのは正しい行為、中国がやると卑劣な行為」つうのか(呆)。

 文氏に極めて近い韓国政府の人物が昨年、「文大統領が理想とする日本との関係は、金大中(キム・デジュン)元大統領と小渕恵三*18元首相による韓日パートナーシップ宣言(1998年)当時の関係です」と言っていた。

 つまりは文氏は反日ではないと言うことです。今の総理が小渕氏なら文氏も「それなりの好意的対応をする」でしょうし、金政権時代の総理が安倍なら日韓関係は冷え込んでいたでしょう。

 ソウルの日本大使館と釜山の総領事館前への慰安婦像放置がウィーン条約に抵触していることも理解しているはずだ。

 抵触はしていませんね。抵触してないからこそ撤去するなんてできないわけです。せいぜい「ウィーン条約の趣旨に反するのではないか」程度の話です。
 「A級戦犯が合祀された靖国への首相公式参拝は、東京裁判を受け入れた日本の態度と矛盾するのではないか」程度の話に過ぎません。
 そして「趣旨に反するのではないか」だって「そういう主張もある」程度の話です。争いのない定説でも何でもない。

*1:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*2:安倍おろしが始まりつつある今」、彼が現役の議員ならと思うと「彼同様に政界引退した山崎拓元副総裁、小泉純一郎元首相のように一定の政治力は有している」とはいえ非常に残念です。

*3:菅内閣で厚労副大臣

*4:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*5:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*6:ただし新党への不参加者が続出すれば立憲民主党の議員数を下回る可能性はあります。なお、既に野田元首相、岡田元民進党代表などが不参加意思を表明しています。

*7:ベルリン五輪男子マラソン金メダル

*8:著書『満州唱歌よ、もう一度』(2003年、扶桑社)、『野口健が聞いた英霊の声なき声:戦没者遺骨収集のいま』(2009年、産経新聞出版)、『北朝鮮に消えた歌声:永田絃次郎の生涯』(2011年、新潮社)、『日本から男の子を育てる場所が消えていく:ボーイスカウトの凋落が日本をダメにした!』(2011年、主婦の友新書)、『旧制高校:真のエリートのつくり方』(2013年、産経新聞出版)、『アキとカズ:遥かなる祖国』(2015年、集広舎)『「イムジン河」物語』(2016年、アルファベータ)、『満洲化物語』(2017年、集広舎)

*9:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)、民進党代表を経て立憲民主党参院国対委員長

*10:「セクハラ」と表現しないあたりが産経らしい。

*11:著書『国家の論理と企業の論理』(1998年、中公新書)、『われら戦後世代の「坂の上の雲」』(2006年、PHP新書)、『世界を知る力』(2009年、PHP新書)、『何のために働くのか:自分を創る生き方』(2013年、文春新書)、『二十世紀と格闘した先人たち:一九〇〇年 アジア・アメリカの興隆』(2015年、新潮文庫)、『シルバー・デモクラシー:戦後世代の覚悟と責任』(2017年、岩波新書)など

*12:著書『日本の公安警察』(2000年、講談社現代新書)、『北朝鮮に潜入せよ』(2006年、講談社現代新書)、『ルポ 拉致と人々:救う会公安警察朝鮮総連』(2011年、岩波書店)、『絞首刑』(2012年、講談社文庫)、『トラオ:徳田虎雄・不随の病院王』(2013年、小学館文庫)、『抵抗の拠点から:朝日新聞慰安婦報道」の核心』(2014年、講談社)、『日本会議の正体』(2016年、平凡社新書)、『安倍三代』(2017年、朝日新聞出版)、『情報隠蔽国家』(2018年、河出書房新社)など

*13:芸能事務所・三桂代表。現在、『関口宏ニッポン風土記』(BS-TBS、毎週土曜)、『サンデーモーニング』(TBS、毎週日曜)の司会を務めている。

*14:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官などを経て首相

*15:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相。現在、第二〜四次安倍内閣副総理・財務相

*16:那覇市議、沖縄県議、那覇市長を経て沖縄県知事

*17:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*18:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相などを経て首相