「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう・パート59(追記・訂正あり)

パート58の続き。
■きょうの潮流・2012年12月16日(日)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-12-16/2012121601_06_0.html

「僕自身は小選挙区も比例も共産党に入れました」。2000年総選挙の投票日の発言でした。

僕ってのは忌野清志郎氏です。何でこの赤旗コラムを紹介したかというと三浦小太郎はよく忌野ファンだと言いますが奴は忌野氏の政治志向をどう考えてるんだろうと。
もちろんファンだからってあくまでも音楽のファンに過ぎないわけですから、政治志向が一緒の必要はないですが。忌野氏の政治志向はこれだけでわかりませんが、彼が三浦のような極右でないこと、むしろそうしたものを忌み嫌っていたことだけは確かでしょう。三浦が忌野氏を持ち出すのも、もしかしたら忌野氏のリベラルイメージを悪用して自分もリベラルだと偽装したいのかもしれません。どっちにしろ三浦は極右ですが。


北朝鮮ロケット発射についていろいろ(12/13分)
河信基の深読み「北朝鮮人工衛星打ち上げ成功の意味(上) 」
http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/44502511.html
 
 (上)では河先生は北朝鮮のロケット技術が一定のレベルに達した高度なものとわかったとしています。

河信基の深読み「北朝鮮人工衛星打ち上げ成功の意味(下) 」
http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/44507813.html

(下)で先生は北朝鮮が「日本上空をできるだけ通らない」かなり難度の高い打ち上げ方をした理由を
1)難度の高い打ち上げ方もできるというアピール
2)日本に敵意はないこと、発射はあくまで平和的利用がメインであるとのアピール
と見ています。2)が事実ならば北朝鮮は必要以上に軍事的緊張を高める意図はないわけで喜ばしいことです。

河信基(ha-shingi)‏@hashingi
人工衛星と称するミサイルと日本のマスコミは報じてきたが、人工衛星成功で誤報となった。 いまだに反省なし。
北朝鮮人工衛星ロケットについて韓国や米国政府が言及するときはほとんどロケットと言うが、日本のマスコミがそれを引用するときにはミサイルとすり替えられている。 人工衛星が軌道に乗った以上、ミサイルは完全なる誤報
・日本のマスコミは感情と事実を峻別することを忘れている。北朝鮮憎しから人工衛星ロケットをミサイルと報じ、敵意を煽るのは、戦前の大本営発表を垂れ流して戦争へと国民を煽った恥ずべき歴史の繰返しでしかない。

 マスゴミとしか言いようがない。

高林 敏之‏@TTsaharawi
 今月の安保理議長国モロッコは、隣国西サハラを38年以上も軍事占領し、1991年に安保理が採択した住民投票計画を無視し続ける国。安保理決議を20年以上も侵害する国が安保理理事国に選出され、DPRKの「安保理決議違反」批判声明を読み上げる皮肉!
ところが安保理は、決議を順守しないモロッコへの制裁など一度も審議したことはない。
(中略)
自ら採択した決議も順守しない安保理

 安保理に主体朝鮮を批判する資格はかけらもない。安保理決議を踏みにじる侵略国家モロッコ安保理議長国とは何というブラックジョークか。モロッコが無視するなら主体朝鮮が無視して何が悪いか。ましてや、浅井基文氏によれば「宇宙条約違反の決議の疑い」があるのだからなおさら無視して何が悪いか。せいぜい高林氏のいうように「政治的、道義的是非」を云々するのが関の山だ(高林氏は政治的に不適切とお考えのようだが)。モロッコ北朝鮮への扱いの違い、それは「反米か親米か」「共産か非共産か」「西サハラと韓国の政治力の違い」程度の話に過ぎないのだろうし。


北朝鮮ロケット発射についていろいろ(12/12分)
 最初の感想を一言で言えば「延期するんじゃなかったの?」ですね。次が「成功だったのか、どうだったのか」。衛星が軌道にのらないとしても前回と違って遠くまでとんだからそれだけでも「前回よりは成功」なんでしょうが(追記:衛星がどんな代物かはともかく衛星は周回軌道に乗り今回は成功した模様。おめでとう!。せっかくだから前回みたいに国際メディアを呼んどけば良かったというのは後知恵なんだろう)。
 かの国が何を考えてるのかがさっぱりわからず、純粋に好奇心でいろいろ知りたい。ただ日本のマスコミは平気でミサイルと呼んでるし、ウヨ的なバイアスがかかりまくりにしか見えない。とりあえず「ミサイルって言わない人*1」は俺は「偏見まみれのアンチ北朝鮮じゃないか?」と疑惑の目で見ざるを得ない。で「ロケットと言ってる人」id:motorunder氏(モトガオ氏)や河信基氏などのエントリやツイッターでも見てみる。あとは高英起とかウヨツイッターに突っ込む。

郄英起(高英起:コウ・ヨンギ)‏@dailynkjapan
虚勢を張って無理して発射しようとした。周りを盛り上げるために大風呂敷を広げた。でも、直前になってやっぱり無理っぽい感じがしてきた。だから、どうしようか迷っている、もしくは止めたくなった。でも発射することに未練は残る。←こんな感じでしょうか(汗)

高がこう書いたのが12/9。で打ち上げが12/12。打ち上げ後のツィ。

郄英起(高英起:コウ・ヨンギ)‏@dailynkjapan
昨年の金正日死亡の時も述べたが、情報戦における北朝鮮のスゴさを改めて思い知らされた。

それ自称ウオッチャーのお前が無能力って事と違うのか。

河信基(ha-shingi)‏@hashingi
 北朝鮮人工衛星打ち上げに対して、不意、奇襲と様々なストーリーを作り上げているが、天候が回復し、燃料凍結など技術的なトラブルの心配が無くなり、予定通りに打ち上げただけのこと。狼少年は必要ない。

 実際はどうかは素人にはわからないが「ミサイル、ミサイルと呼んで偏見丸出しのマスゴミ」の「反朝鮮記事」を鵜呑みにするほど「俺はノータリンじゃないんだ」。ま、一つのあり得る可能性の指摘として河先生ツイッターには耳を傾けておきます。

河信基(ha-shingi)‏@hashingi
@clouddance2013 北朝鮮にとって理想的な打ち上げコースは三陸上空から大平洋のコースです。1998年はそのコースを取っていた。 打ち上げには技術的に不利な南方方向へとわざわざ変えたのは、日本を挑発する意思がないことを物語る。

 へえ、そうですか(素人なので真偽については何とも言えない)。ま,技術的に可能なら「平和利用を主張してる」わけだし、日本を挑発する必要もないだろう。

河信基(ha-shingi)‏@hashingi
 中国政府、北朝鮮人工衛星打ち上げに遺憾の意を表明しながらも、北朝鮮にも宇宙の平和利用の権利があると述べる。前段は建前、後段が本音。 中国と北朝鮮は伝統的な同盟国であることを直視する必要がある。

 河先生の分析の是非はともかく、マスゴミの「中朝関係悪化」云々ストーリーを鵜呑みにするほど (以下略)。

河信基(ha-shingi)‏@hashingi
 日本領内に落下する可能性がゼロに近かった北朝鮮ロケットに大騒ぎしながら、活断層による原発災害の可能性が高い敦賀原発廃炉に今一つ鈍感な日本のマスコミ。 確かに、思考経路のバランス感覚が狂っている。

 全く異論なし!。原発事故の方こそ脅威!

沼崎一郎‏@Ichy_Numa
 全ての放送局が、全国ニュースでもローカルニュースでも、異口同音に「人工衛星と称する事実上の長距離弾道ミサイル」と報道するのを聞くと、背筋が寒くなるね。ここまで「報道統制」されるのは、かの国と同じではないか? 自主規制でそうなるとしたら、かの国より恐ろしくないか?

 id:motorunder氏がリツィートしてる沼崎氏のツィート。同感です。同感と思わない人間は俺は評価しない。

地下猫‏@tikani_nemuru_M
 朝鮮共和国が国連勧告に反してロケット打ち上げたのはいかんよなあ。国連勧告に反して朝鮮学校無償化除外を継続しているのと同じくらいいかんよなあ。

 id:motorunder氏がリツィートしてる地下猫氏のツィート。ナイス皮肉!。まあ国連勧告(つまり国際法違反)以前に日本国憲法違反(思想信条の自由、法の下の平等)、教育基本法違反(不当な政治介入の禁止)と思うぜ。そして浅井基文先生も指摘してるが「宇宙条約上、国連安保理決議は本当に正しいのか」と言う議論が一応可能なことに注意。「安保理違反だから違法だ、辞めろ」は「100%当然の論理」じゃない(ま、打ち上げが政治的に適切かはまた話が別だが)。

Nagata Harunori/永田晴紀‏@nagataharunori
北朝鮮が衛星と主張する実質的なミサイル」という報道いい加減にして欲しい。衛星打上げでも批判される理由説明するのめんどくせーという意識が透けて見える。全てのロケットは実質的にミサイルなのだから、我が国のH2だって「日本が衛星と主張する実質的なミサイル打上げ」だろうが。

 id:motorunder氏がリツィートしてる永田氏のツィート。その通り!。「全てのロケットはミサイル」なんだよ。「核保有国自称してるから(で実際にも持ってるんでしたっけ?)」そういう扱いされる(そういう扱いの是非はともかく)んだと思うけど何故そこを説明しないか。

モトガオ‏@motogao
 今回の打ち上げ成功で北朝鮮を非難する決まり文句*2を失った人たちは、「(注:たとえ成功したとしても)国民を飢えさせながら何を衛星打ち上げだ」って理屈に飛びつくだろうけど、その正論は諸刃の剣になることに注意した方がいいよ。「汝らの中で国民を貧窮させていない国のみが衛星を打ち上げよ」って話になるからね。

 まあ、程度の差こそあれ困窮してない国民がいない国なんてどこにもないからな。つうか日本だと北朝鮮とか「国民の困窮」とか関係なくそういうやつがでかねないと思うね。ロケット打ち上げなんか金になるのかというネオリベ方面からの批判。ま、金になれば何も言わないんだろうが。ちなみに河信基先生とか「スーパーゲームズワークショップエンタテイメント」とかには「ウヨ扱いされてる」、そして「俺もウヨだと思う」石丸次郎や高英起のツイッター見たら以下の通り、まんま「国民を飢えさせながら何を衛星打ち上げだ」って趣旨のことが書いてあって吹いた。

石丸次郎
Ishimaru Jiro‏@ishimarujiro
「ロケット一発が食糧三年分やと、皆言うてます」と北の青年。
郄英起(高英起:コウ・ヨンギ)‏@dailynkjapan
 とにかく今回のミサイル発射で金正恩体制はモチベーションをあげるだろうが、北朝鮮の一般住民の生活が向上するわけではない。


予想通りつうか、ウヨの平常運転つうか。まあ、前回の打ち上げのときも確かそんな事書いてたから、連中。

モトガオ‏@motogao
 今回はガチで成功したようだ。このまとめの後半から、今日の衛星発射に関する宇宙クラスタの方々の分析が読めます。マスメディアのかったるい上にズレまくってる分析より1000倍有益。/北朝鮮の「人工衛星」と称するミサイル発射時系列まとめ http://togetter.com/li/421600

 モトガオ氏の紹介する「まとめ」が面白い。そもそも「人工衛星と称するミサイル」じゃないだろ、NHK。君らマスゴミの立場でも「人工衛星打ち上げロケットと称するミサイル」だったんじゃないのか?。何時ロケットを人工衛星って北朝鮮が言ったんだよ。ま、それはともかく早速まとめを一部紹介。

montagekijyo
テレビ朝日:高機能全身マッサージチェアが大幅値下げ!( 通販)
テレビ東京:冬のあったか健康料理!"肉団子と白菜の蒸し煮"

 平和だなあ、日本。いや別にロケット打ち上げの是非はともかく通販や「冬のあったか健康料理」を打ち切ってまで報じるネタじゃないよ。テレ東とテレ朝はある意味偉い。

今朝は角田美代子被告自殺と北朝鮮ミサイル発射で(注:朝日は)2回輪転号外が出た(表裏になるみたい)。
itaimecom

 おいおい。北朝鮮ロケット発射や「大阪高裁の逆転無罪判決(一審無期懲役)」はともかく、一犯罪容疑者の自殺ごときで号外かよ。朝日はワイドショー化も大概にしろよ。そんなことだから「ハシシタ問題」起こすのと違うのか。

Komitsubo
 北朝鮮のミサイル。即座に反応したのはNHK。二三分遅れて番組を切り替えたのはフジ。沖縄通過で切り替えたTBSと日テレ。落下予測くらいまで若大将*3の散歩を流し続けたテレ朝はもう報道機関を名乗るべきではないと思う。延々と料理番組を放送し続けたテレ東は平常通りなので全く問題ない。

 ミサイルと呼んでる時点でお前こそ論外。そしてテレ朝の今回の態度に何ら問題なし(つうかじゃあテレ東も報道機関じゃないのか?)。ま、タックルにタモガミを呼ぶようなテレ朝を俺は評価しないが、これはむしろテレ朝が正しい。

nagataharunori
 メディアがこれから、衛星打上げでも批判される理由説明するのめんどくせー、という怠け心のツケを支払うことになるのは間違い無さそう。

 全くこれだから日本マスゴミは。


北朝鮮最新情報 :めぐみさん2007年に生存 脱北男性が示唆
http://hrnk.trycomp.net/information.php?eid=00284
 いい加減こういう怪しいネタで横田夫妻の「孫に会うための訪朝」を妨害しようとするのもやめてほしいですね。
 「2007年」、つまり小泉訪朝から5年後にめぐみさんが生きてるなんて証言が信用できるわけがないでしょう。
 しかも脱北者曰く「会った訳じゃない」。知り合いに「生きてるが、厳重管理されてて会えないと言われた」んだそうです。信憑性がこの証言のどこにあるんでしょうか。

脱北を支援するブローカーから「拉致被害者の情報を持ち出すと金になる」といわれ、情報収集しようとしたという。

 これ「嘘でも生存情報の方が金になる」ってことを示唆していませんか?。いかん、頭の中に不謹慎にも「獄門島の鬼頭一」って言葉が思い浮かんできた。

友人は「めぐみは見てはならないものを見ている」とも説明したという。

帰せない理由が出てきたわけですが「見てはならないもの」って何でしょうか。こんなのは嘘八百として誰だって思いつく話です。
「生きてるのに帰さない→帰せない理由がある→彼女が表に出せないことを体験したので証言されると困る→でもそれが何かはわからない」って確認のしようがない。

セミナーには、大韓航空機爆破事件(1987年)の実行犯、金賢姫工作員(50)もビデオ出演。84年に暮らしていた招待所で、賄いを担当していた女性職員から「(招待所に)フランス人女性が以前にいた」と聞き、写真を見せられたことを明らかにした。

で、それとめぐみさんと何の関係が。そしてそれが事実だとしてそんなことはフランス政府が基本的に対応するでしょう。日本が外国人のことまで面倒見切れませんよ。


北朝鮮ミサイル*4発射への抗議行動を民団とともに行いました 
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00938
 民団も三浦とそのお仲間のような「在日差別極右」なんかとつるんで恥ずかしくないんですかね。俺の心の中で民団の評価が下がりっぱなしですよ。
 以前も紹介しましたけどスーパーゲームズワークショップエンタテイメントの中の人(以下、中の人)が「民団はこれでもまだ日本の右翼と手を結び続けるつもりなのか」(http://sgwse.dou-jin.com/Entry/278/)で指摘してるように三浦のような極右にとっては民団だって打倒対象です。彼らにとって在日なんて差別対象でしかない。単に「俺たちは反共だから、まずは総連や北朝鮮に嫌がらせだ、ウヒヒ」という話でしかない。それが見えないんでしょうか?。それとも「そういう攻撃を避けるためにウヨとつるむ」という話ですか?。ま、つるんだところでいずれウヨは民団叩きに移行するでしょう。「総連攻撃が成功したのは君らのおかげだ」なんて絶対にならない。総連には何とか差別攻撃を耐えて欲しいと思いますが、それはともかく総連攻撃で総連が解散でもしたら困るのはむしろ民団でしょう。その時点でウヨは民団攻撃を始めるに決まってるわけです。北朝鮮や総連を批判するならせめて、ウヨとつるむのだけは辞めて欲しいですね。大体そういう極右的なことをすればするほど在日の若者は民団に背を向けるでしょうに。「在日韓国人は皆ウヨ」「アンチ総連は皆ウヨ」「ウヨだけが民団に入ればいい」とでも思ってるんでしょうか。さすが「北朝鮮批判しろ」とか偉そうなことを総連相手にほざきながら、自分は「過去の朴・全韓国軍事独裁支持」を公式に謝罪しないだけのことはあります。ま,民団内部に「過去を謝罪すべきだ」という批判派もいるようですが大きな声にならないと。一言で言えば「民団はゲス」です。少なくとも今の執行部はゲス。
 なお、三浦に「民団の過去の韓国軍事独裁への態度をどう思いますか」と聞いてもまともな答えなんか返ってこないでしょう。それで総連に「北朝鮮批判しろ」というんだからいい度胸です。


日本未来の党から回答が届きました
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00937
 回答は「結党してまもなくで政策の細部まで詰めてないのでノーコメント」だそうです。ま、差別暴言を維新のようにかまされるよりはマシですが、朝鮮学校無償化問題は民主党政権誕生後ずっと存在したわけで昨日今日発生した問題じゃない。共産党のように「差別ノー」と言って欲しかったですが、まあ、この回答はある程度予想できました。未来というのは「ある種のリベラル性を持つグループ(代表の嘉田滋賀県知事、副代表の阿部知子社会党政策審議会長)」と小沢一郎氏、亀井静香氏などの「ある種の保守性を持つグループ」の連合体の訳です。それをどう評価するかはひとまずおきます(俺やid:kojitaken氏などは野合ではないのかと批判的ですが)。
 ただこういうグループだと細かいことでは詰めてないと言うことは当然あるでしょう。朝鮮学校無償化問題はほぼ在日朝鮮人の方だけが当事者であり、
1「日本国籍だけど朝鮮学校と関係のある方(日本国籍朝鮮学校教職員、日本国籍帰化したけれど子どもを学校に通わせてる在日の父母)」
2「親類縁者*5、友人、知人などという形で在日と親しい関係にある日本人」
3「別に親しい関係にはないが差別は許せないと思う日本人(俺もその一人ですが)」
といった日本人ぐらいしか「無償化支持する政党に投票しよう」とはあまり思わないわけです。
 1はともかく、2や3といった日本人がたくさんいればいいんですが今の日本は残念ながらそういう状況にない。票にならないことは後回しにされるわけです。ただ現時点で差別発言していないことはそれなりに評価できます。「それなりに」ですが。今後未来の党が無償化賛成と主張するよう「未来はリベラルだ」と主張する方々は働きかけてもらいたいものです。差別反対ができなくて何がリベラルか。できれば選挙直前でもいいので「無償化賛成です」と公約するぐらいの働きかけをして欲しいと思いますけどね。ま、たとえ「未来が差別に反対しない、できないヘタレのエセリベラル」でも「露骨に極右色を出す自民、維新よりはマシだ」と思いますが。
 しかし意外なのは三浦の紹介を信じるならば自民と社民の回答がまだないらしいこと。今後回答があるかもしれませんが選挙当日までないのかもしれません。自民は「除外支持」、社民は「除外反対」と簡単に回答するかと思いましたが。ま、普通に考えれば「泡沫団体・守る会の質問を相手するほど暇じゃない」ということでしょう。票になりそうにないですし。
 ただ別の見方もできます。社民はもしかしたら「無償化賛成と言って叩かれるのを恐れてるのか」と少しだけ思います。
 自民については「現時点ではフリーハンドにしたいのかな」と。はっきり言って自民の主張「無償化除外」は裁判を起こされたら負ける可能性大だと俺は思います。だからこそ、除外するにせよしないにせよ、現時点ではうかつなことはいわないようにしようと。
 また除外なんて続けたら、北朝鮮との対話外交の妨げになります。まあ、この問題は「子どもの人権」「民族教育の権利」の問題で「北朝鮮との外交」は本筋じゃないですが、こんな事を続けてたら対話外交が促進されるわけがないでしょう。
 また、自民にも衛藤氏のような対話派はいるわけです。自民が仮に政権復帰するとしてもまともな対応をしてくれるとありがたいんですが。


■守る会の質問書に、日本維新の会日本共産党から回答が届きました
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00936
 維新が朝鮮学校差別を公言することは予想の範囲内。意外なのは「北朝鮮強制収容所問題」への回答です。かなり強硬な論を主張するかと思ったのですが三浦の紹介によればそうじゃない。共産が「難しい問題だが日本政府、国際社会の働きかけで何とか改善したいと思います」としてるのに対し、「何とかしたいとは思うけどね、北朝鮮の国内問題だし外部からできることあるのかなあ。外国の問題は北朝鮮に限らず日本は当事者じゃないじゃん」と言う趣旨の回答でまるで他人事。いや他人事だし、ぶっちゃけお前らの票にも金にもならないんだけどさ、そこまで他人事だって態度を露骨に出すなよ。ま、共産の回答は模範解答でしょう。野党としては「政府に頑張って欲しい、できることがあれば我々も協力する」位しか言えないでしょう。
 共産が朝鮮学校差別反対というのも予想の範囲内。意外なのは「パンフの指摘にも一理あるんじゃないか」としてるところです。余計なことは言わなくていいからな、共産。差別者が差別目的に出してるパンフなんか評価するな。
 しかし他の党からは回答はないんでしょうか。まあ、泡沫団体「守る会」なんかに回答してるほど暇じゃない、朝鮮問題なんて票にならないしという気持ちもわからないじゃないですが。


■「河信基の深読み」で「ロケット打ち上げ問題」を考える
ま、河氏の見方は一つの見方に過ぎず、絶対確実とは言えないでしょう。少なくとも素人の俺には真偽はわかりませんが北朝鮮バッシングしかしないマスコミ報道を解毒するいい薬かと思います。

北朝鮮人工衛星打上の狙い‏(上) 」
http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/44489262.html

河氏曰く打ち上げには3つ目的があります。
1)「国威発揚
2)「ロケット打ち上げビジネスへの進出」
3)「米国との交渉材料」です。3)について詳しく言えば「いざとなればこのロケットを軍事転用して韓国や米国へ、ムニャムニャ」という話のようです。もちろん本気でそんなことができるわけもなく、「いざとなれば」がポイントで「米国の先制攻撃を避ける」目的というのが河先生の見方です。

北朝鮮人工衛星打上の狙い(下) 」
http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/44496502.html
(下)ではいくつか河先生の(上)への補足コメントがあります。
まず先生曰く「ニッポソは騒ぎすぎだ、韓国は冷静だ」と。
第二に「日韓の選挙は打ち上げに偶然重なっただけで、選挙干渉は目的ではない」「そもそも朴候補も南北対話を公約しており彼女が仮に当選しても北朝鮮政策は李政権時代よりはマシになると北朝鮮は見ている(もちろん文候補の方がベターでしょうが)」
第三に「延期は純粋に技術的問題に過ぎないだろう」とのことです。


ツイッターいろいろ(2012年12月9日)

郄英起(コウ・ヨンギ)‏@dailynkjapan
@noiehoieさんと@Bong_Leeさんで久しぶりにブラックなツイートで楽しく遊んだと思ったら粘着系のメンションが飛んできた。主張は意味不明だがネトウヨ的な絡み方。ブロックしたらしたで「ブロックされた」と騒ぎそうだが、どうせまた別の絡める人を探すだろうからブロック!

もしかして俺のことかと思ったら俺のことらしい。返信できないから。いやまあ、ブロックしたきゃ、していいんだけどさ。高先生の「粘着系」とか「主張は意味不明」とか「ネトウヨ的な絡み方」とかいうのはどういう判断基準なのかね?。判断基準ぐらい書けよ。まあ、そもそも名前すら出さないこと自体俺に失礼だと思うが。
ちなみに先生がブロックする前にした12/9のツイは下の2つ。以前にもツイしたと思うけどだいぶ前(パソコンが故障して修理に出してたので1週間ほど使えなかった)だし、それまで含めて「粘着」とは言わないだろう。つうか俺はしつこく何度も高先生に絡んだ覚えはないので何が「粘着」だかさっぱりわからないが。
 単に先生が気にくわない奴にレッテル貼ってるだけじゃねえの?。「アナルの穴の小さい人」やな。ちなみにこの程度の批判記事(?)でも「騒いだこと」になるのかしら。ああそれとブロックしても、「ツィでなくて、ハイクやエントリで絡む」つうか「ネタにするから」安心して下さい。ネタにする材料があればですが。

先生:
祖防隊に比べたら総連も民団も本国の顔色をうかがう出先機関に過ぎない。それは、それで一部の人には存在意義があるのでしょうが正直両団体がどうなろうと興味はございません。
俺:
とはいえ相手がヤクザであれカルトであれ酷い差別に反対した方がいいと思うよ。高先生にとっては「朝鮮学校無償化除外は差別じゃない」のかもしれないが。それと民団って今、出先なの?。韓国が民主化されたのに?。金・盧政権時代になっても従来通りウヨってた気もするし

「ヤクザであれカルトであれ」と言う文章がもしかして意味不明だったのかもしれないが俺的には「民団や総連がヤクザやカルト並みの組織だとしても」といいたかったのだが。ヤクザやカルトなら差別していいかといったら違うからね。で差別の例が「朝鮮学校無償化除外(他にもあるだろうが)」なんだが、もしかして民団、総連嫌いらしい高先生にとっては「差別だろうと知ったことじゃねえ」とか「そもそも差別じゃない」とかそういう理解なのかなと言うこと。「どうなろうと興味ない」ってのは「差別対象になっても知るか」とも読むことが可能なのでそこ質問しただけ。回答がなくて残念です。
それと、せめて「民団ってのは今も事実上、出先なんですよ、金・盧大統領時代は金氏、盧氏の言いなりでした、軍事独裁時代の残滓を引きずって保守的だったなんてあなたの勘違いです」とか反論してもええやろうに。

先生:
(俺注:恐ろしいことに非表示にしてやがる。汚いな、さすが高英起汚い。それとも俺の指摘を受けて削除したのかね?。だから非表示なの?。なら俺へ「ご指摘感謝します」ぐらい書けよ)

有料じゃなくて「会員登録した人だけidパスワード入力すると読める」「会員登録は無料」だが(ちなみに俺は会員登録した)。ま、会員登録面倒くさいとか、個人情報(メアド)を教えたくないってのなら話は別だが。つうか朝鮮新報の情報収集しなくてええのか?

 非表示にしてやがるのでこれだけでは意味不明だが先生が「朝鮮新報(朝鮮総連機関紙、確か日刊)インターネット版のロケットうち上げ関係記事を読みたいが有料で読めない」「どうせ賞賛記事なんだろうが*6」とかバカほざきやがるから、「ええっ、あそこはメアド入力して会員登録しないと読めないだけで会員登録は無料ですよ、朝鮮新報サイトの表示がまともに読めないんですか?」「朝鮮新報サイト運営者にメアド教えたくない、会員登録したくないのなら読めませんけど」「つうか自称朝鮮ウオッチャーが朝鮮新報読んでないとか公言していいんすか?。総連機関紙の主張を知らなくてええの?*7」と「河信基氏(サイト:http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute、ツィ:https://twitter.com/hashingi)や、スーパーゲームズワークショップエンタテイメント(http://sgwse.dou-jin.com/)」同様、「高先生を反北朝鮮極右と認識しあまり評価していない」俺が少し茶化しぎみにご指摘申し上げただけ。
うーむ、この俺の2つのツイが先生的には「粘着系」「主張は意味不明」「ネトウヨ的な絡み方」なのか?。単に「朝鮮新報は有料サイトだと、言い訳のできないポカ(まあ、つまらない凡ミスだが)」を言い俺ごときにそれを茶化し気味に指摘されて頭に血が上っただけと違うの?

蓮池透‏@1955Toru
政府が日朝協議を延期したが、理解できない。協議の中でミサイル*8自制を促したらいいのでは。4年ぶりにようやくできたチャンネルなのに。総選挙対策か。失望した。

まあ、交渉派の蓮池さんならこういうでしょう。「延期が総選挙対策」になるって考えてるらしい与党の理解もよくわかりませんが。むしろ「あえて交渉し、言いたいことをがつんと言います」と言った方が選挙対策になる気がするけど。

蓮池透‏@1955Toru
北朝鮮のミサイルけしからん、という中で米国は核実験やってる。これってどう?

蓮池さんも思いきったことを言ったなという感じですね。別に北朝鮮が擁護したいわけではなくて、「北朝鮮叩きばかりしてたら交渉ができないだろうが。そもそも北朝鮮以外には問題はないのかね」という話でしょうが、「元家族会事務局長」「拉致被害者蓮池薫氏の実兄」の彼以外が言ったら「北朝鮮シンパ」扱いされそうですな。いやまあ、増元なんかは既に蓮池さんですらシンパ扱いしてますが。


■浅井基文「朝鮮の人工衛星打ち上げ発表と中国」
日本では北朝鮮批判ばかりですが、id:motorunder氏が

さすが浅井先生。貴重な情報を提供してくださっている。個人的には12月3日付環球時報社評の分析が白眉だと思う。/「朝鮮の人工衛星打ち上げ発表と中国」 / “コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ” http://htn.to/eyCWpb

と言うのには全く同感です。
では、いくらか引用してみましょう。

 朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)の宇宙空間技術委員会スポークスマンは12月1日、朝鮮が「金正日総書記の遺訓を体して」12月10日から22日までの間に人工衛星(「光明星3」号2号機衛星)を打ち上げることを発表しました。この発表に対して日米韓が激しい反応を示していることは当然ですが、ロシア外務省も3日、朝鮮の発表に遺憾の意を表し、朝鮮がこの計画を考え直すことを「強烈に促す」立場を表明したことが伝えられました。ロシア外務省はまた、朝鮮が国連の加盟国として国連安保理の関連決議を遵守する義務があり、人工衛星打ち上げ計画は関連決議に違反するという立場をも明らかにしました。
 このことに関して国際的に注目されているのが中国の立場です。
(中略)
 注目されるのは、12月1日の朝鮮の発表に先立って中国共産党代表団が訪朝し、11月29日に朝鮮労働党代表団と会談を行い、翌30日には金正恩第1書記が中国共産党代表団と会見したことです。
(中略)
 人工衛星打ち上げ問題に即して言いますと、両党の交流を伝えた朝鮮中央通信の報道では、人工衛星打ち上げ問題については触れていません。しかし、その後の中国外交部スポークスマンの発言から、この問題が中朝間で話し合われたこと、朝鮮の上記発表はこの中朝間のやりとりを経た上でのものであることが明らかになりました。
 12月2日、中国外交部の秦剛スポークスマンは、「中国側は、朝鮮側が人工衛星を打ち上げると発表したことに関心を表明するとともに、関係国の反応にも留意している。朝鮮は宇宙を平和利用する権利を有するが、この権利は安保理の関連決議等の制約を受ける。関係国が半島の平和と安定に有利なことを行い、冷静に対処し、情勢が段階的にエスカレートすることを避けるように希望する」と述べました。この発言内容は、人工衛星打ち上げが安保理決議に違反すると断定したロシア外務省の見解と比較しても、明らかに朝鮮の立場に配慮したものとなっています。ただし、「この権利は安保理の関連決議等の制約を受ける」と指摘したことはこれまでにないものでした。
 例えば、朝鮮の打ち上げを前にした本年4月10日の外交部スポークスマンの発言は、「関係する国際法を確実に遵守…することを希望する」という抽象的な表現に留めており、安保理決議の朝鮮に対する法的拘束力という点には踏み込んでいませんでした。もちろん、「この権利は安保理の関連決議等の制約を受ける」という表現も実に曖昧ですが、関連する安保理決議に加わった中国としては一歩踏み込んだものであることも否めない事実です。
 12月4日には洪磊スポークスマンがさらに詳細に、「中国側は、朝鮮側が半島の平和と安定という大局から出発して慎重に事を行うことを希望する」、「朝鮮が衛星を打ち上げる予定であることに関して、中国側は朝鮮側と何度も意見を交換してきた。朝鮮は、主権国家として宇宙を平和利用する権利を有している。しかし、朝鮮半島の情勢及び安保理の関連決議の制約などの要素を考慮して、中国側としては、朝鮮側が半島の平和と安定という大局から出発して、慎重に事を行うことを希望する。それと同時に、中国側は6者協議の他の国々とも密接に意思疎通し、関係国が長期的立場から冷静に対処し、情勢が段階的にエスカレートする行動を取ることを避けるように希望する」、「中国側は、引き続き関係国と密接に意思疎通し、当面の事態を適切に処理し、半島及び地域の平和と安定を維持するために積極的に努力するつもりである」と述べました。
「朝鮮が衛星を打ち上げる予定であることに関して、中国側は朝鮮側と何度も意見を交換してきた」という発言からは、上記中国共産党代表団の訪朝においても、中朝間でこの問題に関する意見交換が行われたことが容易に読み取れます。それだけではなく、「何度も意見を交換してきた」という発言からは、朝鮮の今回の打ち上げ計画に関して中朝間で密度の濃い意見交換が行われてきたことを窺わせます。その上でなお朝鮮が打ち上げ発表したのですから、中国としては、打ち上げには賛成できないとしても、打ち上げを所与の前提として事後処理に万全を期することに主眼を置くしかないという立場に立たされていることも明らかです。中国としては、2009年の事態(朝鮮の打ち上げに対して安保理が議長声明を出し、それに反発した朝鮮が核実験を行った)の再演をなんとしてでも回避するということでしょう。
 <中国メディアに掲載された見解・分析>
(中略)

(前略)
いずれの国家も平和的に宇宙開発を行う権利を持っているが、朝鮮は核兵器を持っているために、朝鮮の(宇宙開発の権利の)主張は、その軍事的な潜在的意図が米日韓によって見透かされ、「国際社会」の受け入れるところとなることが難しい。しかし、韓国が運搬ロケットを打ち上げることは、「国際社会」がその経済的及び政治的影響を重視するために、その潜在的な軍事戦略上の目的は意識的無意識的に「看過」される。
(後略)

 強調部分を見ていただきたいのですが、私は王林昌の指摘は至極常識的でまっとうだと思います。

 なお、興味深いのは浅井先生ご紹介の中国メディア記事は「打ち上げに日本・韓国への選挙干渉の意図がある」とは見ていないことだ。そうではなく「第2期オバマ政権が外交戦略を明確化していない段階でやるのが都合がいい」という判断と見ているようだ。つまり中国メディアの分析を信じれば選挙結果に影響しない、ないし影響しても構わないという判断のようだ。


ファンキー末吉平壌6月9日高等中学校・軽音楽部 北朝鮮ロック・プロジェクト」の書評
 いや実に面白いですね。とにかく買って下さいとしか言いようがない。かなりの部分、ファンキー氏のブログの訪朝記(http://www.funkyblog.jp/cat6/)とかぶるように思いますが、それでも本になって手軽に読めるのはいいです。

「プロローグ:北朝鮮? いいですよ、行きましょ!!」
 2006年、北京在住のファンキー氏の元に、中国の大学で北朝鮮研究をやってる日本人「荒巻正行」氏なる人物が「北朝鮮ロックプロジェクト」の話を持ち込んできたんだそうです。
「中国でロックが非合法的な扱いだったときから、中国でロック活動をし、中国ロック界に大きな影響力を与えたファンキー氏なら北朝鮮でも同じ事ができるんじゃないか」
「日朝友好という意味でそれは大きな意味を持つと思う」
「自分はその一部始終を記録し、学術研究論文を書きたいと思ってる。何度も訪朝して、それなりのコネクションがあるから、基本的には全部自分がお膳立てする」とそういうお誘いを受けたようです。冒険精神に富んだファンキー氏は「わかりました、行きましょう」ということでプロジェクトがスタートするわけです。

http://www.funkycorp.jp/funky/
「第1章:平壌をロックに染めてやる!」
初めての渡航。少女たちの演奏をロックにアレンジ。
そして人民と酒を飲み、マスゲームのようなフォークダンスを踊り、挙げ句の果てには広場でドラムを叩いて咎められて案内人と共に逃げる!!

2006年7月の初訪朝記ですね。
北朝鮮ファンキー末吉ロックスクールの生徒たち」(http://www.funkyblog.jp/2011/12/post_701.html)、「北朝鮮美女軍団ロックバンド」(http://www.funkyblog.jp/2006/07/post_68.html)、「北朝鮮渡航記」(http://www.funkycorp.jp/funky/Korea/index.html)も参照して下さい。

第2章:北朝鮮のオリジナル・ロック曲
2度目の渡航
「ムルンピョ(クエスチョンマーク)」というゴリゴリのロック曲を書いて、少女たちと1週間缶詰になってそれをレコーディングするが、模範演奏でドラムをぶっ叩いた瞬間に軍部から中止命令が来る。

2007年2月の第二次訪朝記です。軍部から中止命令ってのは「ロック」という音楽が良くないのか何なのか今ひとつよくわかりません(学校側もあまり詳しくはファンキー氏に説明したくなかった、あるいは説明できなかったんでしょう)。
 「音がうるさい」と言うのが苦情の一つだったので、その後は音量を下げることによって、特に何の苦情も来なかったそうですが。このとき、とにもかくにも「ムルンピョ」と言う音楽を演奏してレコーディングでき、少女達も喜んでくれたのはファンキー氏にとってうれしかったようです。
 このときの訪朝は日本テレビの「ニュースエブリィ」で放映。ファンキー氏によれば「名前は出せないが」、ある拉致被害者家族がネット上で「意味のある行動だと思う」と書いていたのを見つけてほっとしたそうです。誰ですかね。蓮池透さんか、横田滋さんかそんなところでしょうか。増元だと絶対にそういうことを言いそうにない。
 なおこの訪朝については
北朝鮮にロックが響く(前編)」(http://www.funkyblog.jp/2007/03/post_84.html
北朝鮮にロックが響く(後編)」(http://www.funkyblog.jp/2007/04/post_85.html)も参照して下さい。

第3章:チベットで発見した「ロックとは何か」
 自分の能力以上のものを生み出した苦しみから逃れようと、少女たちと作り上げた「ムルンピョ」をラマ僧に聞かせるべくチベットへ。
 そこでラマの高僧との問答を通して「ロックとは何か」を悟る。

 ここは正直俺的にはあまり面白くないですね。
1)2007年6月、精神的に疲れてたファンキー氏に荒巻氏が「一緒にチベットに行きませんか」と誘った
2)質素な生活を送ってるチベット人を見て自分はなんて贅沢をしていたのかと反省させられた
3)「俺の行動って意味あるんやろうか」とぼやいたら、ラマ高僧に「少女達が喜んでるのならいいじゃないですか。できることをこつこつやりゃいいじゃないですか」的な事を言われて気が晴れた
ってだけの話ですからね。2)はともかく3)なんて何の変哲もないことやと思いますが西蔵仏教の高僧に言われると感じ方も違うんでしょうか。
 これについては「チベットにて悟った「ロックとは何か」」(http://www.funkyblog.jp/2007/06/post_91.html)も参照して下さい。

第4章:次世代の部員との本気のセッション
3度目の訪朝。
今度は自ら少女たちの中に入ってドラムとアコーディオンの楽曲を録音。
心を通い合わせなければ完成しない楽曲のために、何度も話し合い、ぶつけ合い、1週間のガチのセッションの中で、少女たちから大きなものを教わる。愚かなのは実は自分だったのである!!

2007年11月の第三次訪朝です。これについては「3度目の訪朝を終えて」(http://www.funkyblog.jp/2007/12/3.html)を参照して下さい。

第5章:新人類たちとのロック
 数年振りに降り立った平壌の街は大きく変貌していた。
そこで育った「新人類」とも言うべき現代っ子たち、そこは以前とはまるで違う「けいおん」であった。


2011年10月の第4次訪朝です。今までの訪朝と違いスパンが『4年もあいており』、以前教えた子どもは全員卒業しています。何でこんなにあいたのかは本を読んでもよくわかりません。
何が新人類かというと「軽音楽部の部長」が以前「第1次〜第3次訪朝」でファンキー氏が教えた頃の部長とかなりタイプが違う。以前の部長はかなり優等生的なキャラだったのが、第4次訪朝の頃の部長はファンキー氏の目から見てかなり気分屋のキャラクターだったんだそうです。ファンキー氏は「単なる個人的な違いか、世代の違いかはわからないが」としていますが。
 また、このときの訪朝では、ファンキー氏が第1〜3次訪朝で「オデコ(オデコが広いから)」というあだ名で呼んでいた少女が大学生になりましたと言って会いに来てくれたそうでファンキー氏は素直に感動しています。
 詳しくは
「4度目の北朝鮮訪朝(初日)」(http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_683.html
「4度目の北朝鮮訪朝2日目」(http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_684.html
「4度目の北朝鮮訪朝3日目」(http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_685.html
「4度目の北朝鮮訪朝4日目」(http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_686.html
「4度目の北朝鮮訪朝5日目」(http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_687.html
「4度目の北朝鮮訪朝6日目」(http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_688.html
「4度目の北朝鮮訪朝最終日」(http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_689.html
「4度目の北朝鮮訪朝番外編1:遊園地」(http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_690.html
「4度目の北朝鮮訪朝番外編2:よど号乗っ取り犯人と酒を飲んだ!!」(http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_691.html)も参照して下さい。

第6章:はるかなる北朝鮮〜さようなら愛弟子たち
 金正日体制が終わった直後の最後の渡航
 少女たちにとって「将軍様」とはどんな存在なのか?
 あの涙はホンモノなのか?
 この国はどうしてこんなに金があるのか?
 そして何より、「何故このロックプロジェクトがこの国に受け入れられたのか」の謎が解き明かされる。

 第5次訪朝です。ひとまずこれで訪朝の計画は当分ないそうです。
 詳しくは
「5回目の訪朝」(http://www.funkyblog.jp/2012/02/post_725.html)を参照下さい。
ファンキー氏の自問自答についても本を読んで得た俺の理解を書いておきましょう。
「少女たちにとって「将軍様」とはどんな存在なのか?。(注:将軍様が亡くなったときの)あの涙はホンモノなのか?」
 これファンキー氏は「少女達にとっての将軍様」、まあ、将軍様って金正日氏のことですけど、彼は「日本における天皇」と同じ存在じゃないかとしていますね。戦前はもちろん「国家元首」「現人神」ですけど、戦後だって昭和天皇がなくなったときは自粛ムードだったわけです。ファンキー氏もこのとき「自粛ムードのために、爆風スランプの武道館公演が中止」になって複雑な思いだったそうですが。天皇崇拝者じゃないというファンキー氏にとっては「何で自粛せなあかん」という気がしたがそんな事言えなかったと。戦前といい戦後といい、がちで天皇を崇拝してた人間もいれば、そうじゃないけど「自粛なんてしたくない」等とはウヨが怖くていえないという人もいた。
 したがって「涙は本物かもしれない」し「同調圧力によるものかもしれない」が「よそ者の自分にそんな事わからないし、そんなことを問題にするより少女達にロックを知ってもらうことの方が大事だからどうでもいい」ってのがファンキー氏のスタンスのようです。大体戦前の日本では「天皇の話が出たら直立不動」なのかもしれませんがいつもそうだったかと言えばそんなこともない。それなりの娯楽はあったわけで、北朝鮮だって同じです。将軍様の話がでると神妙な顔になっても、ロックの時はそうじゃないわけです。
 ま、こういう指摘は珍しくないというか誰でも思いつくと思うんですけど、言うとたぶんウヨは「天皇陛下と一緒にするな」と激怒する。
「この国はどうしてこんなに金があるのか?」
 既に多くの人が指摘していますが「貧しい北朝鮮」は事実ですが、首都平壌などはかなり豊かな部分もあるようです。例えばファンキー氏も「4度目の北朝鮮訪朝番外編1:遊園地」(http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_690.html)で

 最初の渡航の時にこの遊園地に来た。
 当時は浅草の「花やしき」に毛が生えたようなもので、 まあワシもそんなつもりで現地の女の子と一緒に乗り物乗ったりしたものだ・・・
 しかしここに来てそれが恐ろしいほどリニュアルオープンし、毎日全国から観光バスが乗り付けるほどの観光名所になったと言うので行って来た。
 いや〜「花やしきに毛が生えた」もんがいきなり 「ディズニーランドから毛が抜けた」ぐらい凄いもんになったので驚きである。
(中略)
 ワシがこの番外編で一番言いたいことは、経済制裁を受けている国なんだからきっと人民はぴーぴー言ってるだろうと思ってたら、物は減るどころが逆に増えているし、人民は豊かになって笑顔と活気に溢れている。

 でそれは何故かと言えば、ファンキー氏も本やブログに書いていますがエジプトのオラスコムが携帯電話事業に参入したり、中国が北朝鮮経済特区開発目指したりとか、あの国で金儲けしよう、金儲けしたるぜという国があるからです。日本の経済制裁北朝鮮にとって「やめてほしい」でしょうが、制裁派が主張するほどには効いていない。
 で、ファンキー氏はこの流れは止まらないと見てるようです。だったら、中国やロシアやエジプトなど、日本以外の国が金儲けしたあげく、北朝鮮に深く食い込み、無視できない政治的影響力を行使するのを指をくわえて見てていいのかと。中国やロシアが北朝鮮に軍事基地でも設置したらどうする気なんだと。ブログにも

http://www.funkyblog.jp/2011/11/post_690.html
そうやってこの国が中国に飲み込まれたら、中国っつうとこは念願の日本海側に軍港を作って新潟を狙いまっせ!!

と書いています(ま、そう言う意味ではファンキー氏は単純な親中派ではないです)。
なら日本も制裁解除してどんどんいけよというのがファンキー氏のスタンスのようです。ま、これもウヨは怒るでしょうが実は珍しくもない。「制裁解除した方がいい」という指摘は結構あります。 
 「何故このロックプロジェクトがこの国に受け入れられたのか」
 これは明確な形では書いてないように思いますがファンキー氏や荒巻氏の奮闘努力の成果以外何物でもないでしょうね。一方、北朝鮮側もどういう経緯があったのか知りませんが、最終的にはそうしたファンキー氏らの奮闘を受け入れるだけの度量があったと。ファンキー氏も荒巻氏も基本的には「何よりもロックを伝えることが大事」と言う立場です。「拉致がどうとか」そんな事ははなから問題視してない。「拉致被害者家族じゃない自分は当事者じゃない」し、「学校側も当事者じゃない」。高度な政治問題は当事者は軍部とか党上層部であってそんなこと一般人に言ったって何がどうなるもんじゃないわけです。中国に長年住み、中国人の友人もいるファンキー氏ですが「南京事件とか靖国とか天安門事件とか」政治的なことは滅多に話さない。それは中国人はともかく、ファンキー氏に限れば「遠慮してる」というよりは「当然のこと」。
 そういうデリケートな問題は、「相手がそういうデリケートなことを言っても喧嘩にならない親しい友人か」「そういうことをお互い言わざるを得ない立場(政治家、官僚など)」でない限り言う必要もないし言うべきでもないと。 
 最後にファンキー氏が「北朝鮮じゃなくたってどこだって人生はつらいんだよ、日本だって」「そしてどんなに問題のある国だって、故郷は故郷、祖国は祖国なんだよ」と言う趣旨のことを書いてるのには同感ですね。そりゃ政治的自由度とか経済的豊かさの点では北朝鮮より日本の方が上でしょう。でも日本だって天国じゃないし「ヨーロッパと比べたら人権の面などで遅れてる」とか言われるわけです。じゃあ、日本が遅れてるからヨーロッパに移住するかっていったらそういう単純な話じゃない。北朝鮮だって同じだろうと。
もちろん北朝鮮からであれ、日本からであれ、今まで住んでた土地から知り合いもいない外国に移住するってのは現実問題、困難が多くてそう簡単にできないけど簡単にできればやるかっていったら、そういう話じゃないわけです。祖国は祖国ですから。
他にも面白い記述がいろいろありましたが、中国で毛沢東グッズがはやったときがあって、そのとき「面白そうだから俺もやるか」とやったら当時の事務所社長に「共産主義者になったか」と不愉快そうに言われたというのには吹き出しました。ファンキー氏曰く「そんな気は全くなかった」そうですが。とにかく「面白そうならやる、主義とかまた別の話」というファンキー氏だからこそ朝鮮へロックを教えに行けたし、素直に喜んでくれる生徒や教員を見て「政府と一般人は違うんやないか」「ロックを喜んでくれてうれしい」とファンキー氏も素直に喜べたのだろう。


ファンキー末吉平壌6月9日高等中学校・軽音楽部 北朝鮮ロック・プロジェクト」の書評紹介
 いずれ購入して俺も書評を書くつもりだが、まずはアマゾンレビュー。
 まだ2つしかないが、「星5つ」で好意的書評。

全ての人におすすめします 2012/12/8
By zoso
 爆風スランプファンキー末吉さんが訪朝し、普通の学校の音楽クラブの生徒に「ロック」を教える話。
 北朝鮮でロックとは・・・ファンキー末吉さんの行動力は凄すぎる・・・
 生徒たちとの音楽を通した心の交流に感動!
 都合4回の訪朝で、それぞれ限られた時間の中で音楽を通して起こって行く人間ドラマが素晴らしく一気に読み終えました。
 月並みな言葉ですが、音楽は国境を越える!
 日本人で訪朝の経験がある人は殆どいない中、北朝鮮の人々の暮らしも垣間みれ、政治の世界と民衆は違う事を教えてくれます。
 決して政治的な本ではありませんが、北朝鮮に対して経済封鎖だけで良いのかと考えさせられました。
 音楽ファンだけでなく全ての人にオススメです。
 本を読み終わった後、録音した音楽がどうしても聞いてみたくなり、ファンキー末吉さんのホームページ(http://www.funkycorp.jp/funky/)で「ムルンピョ」を聞きました。
 なぜだか涙が出てきました・・・

こんな時だからこそ。 2012/12/13
By 年寄り
 今日は12月12日、北朝鮮がミサイルを発射しました。
 こんな事があったからこそ紹介します。
 思春期の私が最も愛し、私自身のアイデンティティですらあったバンド、爆風スランプ。久々に「よい」「しあわせ」「楽」「Jungle」「Highlander」の5枚のアルバムを通して聴いてみて、実はものすごくクオリティの高い音楽に触れていたんだなあ、と改めて感じたものです。冗談抜きに。
 現在は活動休止中ですが、リーダーであり、ドラマーであるファンキー末吉さんの最新の著作。
 末吉さんは、中国ロックの黎明期に大きな役割を果たし、現在は北京と八王子に拠点を持って音楽活動をしています。で、ひょんな事から訪朝することになり、持ち前のバイタリティと愛をもって現地の中学校の少女たちにとって、初めてマトモに触れる「ロック」を伝えながら、魂の交流を深めてゆくのです。
 彼女たちにとって将軍様とはどのような存在なのか、今の平壌で一体何が起こっているのか。体温のある人々の息づかいとともに伝わってきます。
 私は末吉さんに会って購入するために滞在中の瀋陽から北京に行き、本当は3時間ぐらい訪燕*9できるつもりだったのが、いろいろハプニングが重なって結局末吉さんに会えたのは僅か10分だけでした。しかし、瀋陽に戻る寝台列車の中で一気に読み終え、次の日にまた北朝鮮が経営する七宝山飯店*10の中でもう一度読み返して…泣きました。
 また、ロックの本質とは何か、とも考えさせられます。
 今は日本を含めて偏狭なナショナリスムに囚われています。「戦争を知らない子どもたち」が「えらい人」を含めていい大人になり、好奇心で戦争をしようとしているのではないか。そこには血が流れ、呼吸をし、喜怒哀楽がある、一人一人の人間に対する想像力があるのでしょうか。
 ジョン・レノンが夢見たように、国境もなく、否、あったとしても全てがヒューマニティに包まれていたらどれだけこの世は良くなることか。
 ノーベル賞がなぜ尊いのか、それは国威発揚ではなく人類を前進させたからではないでしょうか。AppleのThink Differentのメッセージに奮い立つ人は、「国家」ではなく「人類」の調和と前進のために仕事をするのではないでしょうか。
 となると、ロックとは表面上こそ「怒り」ではあるものの、その背景にはやるせないまでの人間への想い、あるいは愛があるのではないかと。 それが末吉さんをして突き動かすのではないだろうかと愚考する次第。
 さて、為政者を云々するのは簡単です。
 あの体制を賛美する気は私にはさらさらありませんが、それでもたぶん、北朝鮮の人々も自由がない中で真面目に生きています。
 完全なポンニチである私も、中国や韓国や香港やイランの友人がいます。民間交流がどれだけ意義のあることなのかと改めて学びました。
 こんな時期で、しかも日本の将来を大きく左右する選挙の前。「みんなファンキーにだまされた」と思ってぜひ読んでみてください。買うのがアレなら図書館にリクエストしてでも。私からのお願いです。


次にブログ。

http://xiaolongchakan.com/archives/3620934.html
ファンキー末吉著「平壌6月9日高等中学校・軽音楽部 北朝鮮ロック・プロジェクト」
 ファンキー末吉氏が、 北朝鮮の「平壌6月9日高等中学校・軽音楽部」の生徒達にロックを教えた 「北朝鮮ロック・プロジェクト」。
 テレビ番組にもなったこのプロジェクト、 これまで明かされなかった様々なエピソードなどを交え、一冊の本になった。
 現在も国交のない日本と北朝鮮
 最近北朝鮮に行った知り合いの情報によると、北朝鮮はずいぶんと開放に向かって規制緩和されているようだが、やはり日本に普通の北朝鮮の子供達の情報が入ってくることは少ない。
 ということでこの本はぜひ皆さんに読んでもらえればと思う。
 北朝鮮やロックに興味がなくても、きっと楽しく読めるはず。
 なんといっても末吉さんの語り口は本当に面白いのだ。
 そして音楽に国境はないことを末吉さんは身をもって証明しているのだ。
 すごいことだと思う。

http://xiaolongchakan.com/archives/3630263.html
ファンキー末吉著「平壌6月9日高等中学校・軽音楽部 北朝鮮ロック・プロジェクト」続報
 まず店に入ってすぐの平積み、なし。
 海外情報、音楽コーナーにも、なし。
 まさかビジネス本ではと思って向かうが、 そこにも、なし。
(中略)
 そして最後の最後、まさかと思っていたところに、その本はあった。
 何処だと思います?
 なんと。
 TVタレントコーナーに!!
 え、末吉さんがアーティスト・ミュージシャンじゃなくて、 TVタレント扱い?
 しかもアイドル写真集の隣ですよ?
 えー!?
 さぞかしご本人も不本意かと思い、書店を出る前にファンキー末吉氏に連絡したら、「面白いからUPしなはれ」というので、ブログに載せた次第。


デイヴ・ブルーベック氏、天国へ。デズモンドと共演しに行ったのかな(三浦の個人ブログ)
http://miura.trycomp.net/?p=1471

私自身はあまりここで挙げられているような「テイク・ファイヴ」とかはあんまり好きな方ではなくて

 テイクファイブってのは1980年代に「アリナミンCM」で使われたので「ジャズ素人」の俺も知ってます。つうかアリナミンのイメージしかない。ウィキペ「テイクファイブ」によれば

日本のフィギュアスケート選手の村主章枝が2007年度、小塚崇彦が2008年度のショートプログラムで使用

したそうですからわりと有名だと思います。


買ってはいけない(?)池上彰(三浦の個人ブログ)
http://miura.trycomp.net/?p=1465
 三浦のように「買ってはいけない」呼ばわりされるほど、池上が酷いとも思わないが、俺も「池上本人や池上を使うメディアのスタンス」や「世間の池上への扱い」には三浦同様もやもやしたものを感じてきた。数学問題など答えがはっきりしている問題ならともかく、池上の扱う「社会問題」というのはぶっちゃけ「答えのない問題」「少なくともこれが正解というものは簡単には出せない問題」である。実際の池上がどうなのかは知らないが、池上がどんなに公平中立であろうとしても、イデオロギー的な偏りは排除できない。「池上さんの意見は間違いではないが正解と言っていいかは何とも言えない、池上解説を元にみんなで勉強しましょう」ならいいが、「池上さんが唯一の正解をわかりやすく教えてくれた」になってないかと危惧する。ただそれは「池上にも問題があるかもしれない」が池上の問題と言うより「受け手の問題」だと思うし、その種の「誰々さんにわかりやすい正解を求める」という態度は池上登場以前から日本社会に蔓延してた様にも思うが。しかし「池上の公平中立性」を云々できるほど三浦は公平中立性に気を遣ってきたのかと言いたいな。

中国、北朝鮮の悪についても、チベット侵略*11や人権問題も指摘するなど公正な立場を取っているように見える。

 三浦らしい文章だなと思う。中国や北朝鮮に何の問題点もないなんて言う人は今時日本にいないだろう。むしろ、是非はともかく中国、北朝鮮を100%擁護することの方が現在のメディアでは難しい(もちろん俺は屁理屈で中国、北朝鮮を全面擁護することが正しいと思わないが)。それどころか、北朝鮮相手には「特定失踪者なんてひどい流言」が流れるのが今のメディアだ。
 中国、北朝鮮批判しただけで、「池上が公正に見える」根拠になるのだから三浦は変わってる。
「最大野党・自民党も批判すれば与党・民主党も批判する」とか「右派も批判すれば左派も批判する」とか「古巣NHKですら批判する」とかいうなら「公正」云々というのもわかるのだが。

かってのタリバン政権

ちょっと揚げ足とりにはなるが。三浦的にはタリバンを過去の存在にしたいのだろうが、幸か不幸か、「米軍の攻撃によりアフガン全土をほぼ支配する政治勢力という地位からは失脚」したものの、今も無視できない政治勢力である。
 最近もNHK「大統領 タリバンとの和平目指す」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121209/k10014057211000.html)でわかるようにアフガン政府はタリバン打倒という立場にはおそらく立っていない。

池上は、新疆は清帝国の時代に「組み入れられた」領土で「そういう意味では、近年、中国に侵略されて無理やり占領されたわけではありません」と説く。

 事実じゃん、何が問題だよとしか言いようがないが。「だから独立要求には何の根拠もないんです」と池上が言ってるのならもちろん問題だろうが。基本的に独立要求とは「何時領土になったかで是非が決まる」そういう問題ではないだろうから。ま、現実性はないだろうが沖縄独立論(以前、ゴルゴ13でネタになっていたが)だっていい訳だ。しかし池上は「清朝時代に領土になったから独立要求はそれだけで根拠がない」なんてそんなバカなことは言ってないだろう。

池上は信仰や文化の違いから様々な対立が漢民族ウイグル民族の間に起きており、それが暴動の要因となっていると言う。

 まあ、そうだろうね。これに対して三浦は「中国共産党の統治が問題」というが「文化摩擦」と「統治の問題」は別に矛盾するものではない。まるで三浦の物言いだと、中国共産党統治でなければ問題がないかのようだがたぶんそんなことはないだろう。共産党が仮に下野したとしても問題ゼロにはおそらくならないだろう。共産主義だからとか一党独裁だからとかではなく、「漢民族少数民族への配慮が足りないから」起こってる問題だろうから。極論すれば「一党独裁でも少数民族に配慮してる政権」の方が「民主政権でも少数民族には冷淡な政権」より少数民族にとってはマシだろう。民主主義政権下だって「イギリスの北アイルランド問題」「スペインのバスク問題」とか民族問題があるわけだ。
 三浦の場合、少数民族問題をまじめに考えてるわけでなく、単に共産主義叩き、中国叩きがやりたいだけだから、「中国共産党が悪い」で終わってしまうのだろうが。

北アフリカアルカイダを名乗るグループが、『アフリカで働いている中国人を殺す』と宣言しました。つまり、漢民族によってイスラム教徒が殺されたのだから、今度はわれわれがそれに対して報復をする、というわけです。イスラム教徒には『イスラムの土地を守る』という考え方がありますから、イスラム教徒の土地が漢民族に侵略されたら、これと戦うのは『聖戦』になるのですね」

 前後の文脈がわからないので判断に困る。三浦は「池上は中国びいきだ」とでも言いたいらしいが、これ、せいぜい「池上がイスラム原理主義に過剰なまでに否定的」とは言えても中国びいきとは言えないだろう。

中国政府は常にウイグルの抵抗運動を外国の影響を受けた狂信的なテロ組織であると主張してきた。

ま、全てがそうだと言ったら嘘になるだろうがそういう組織もあるのは事実だろう。いずれにせよ池上は「ウイグルの反中国組織は全てテロリスト」とまでは言ってないだろうから、中国が何言おうと池上に関係ないだろう。

(注:中国は)実態も明らかでない原理主義勢力「東トルキスタンイスラム党」の勢力をことさらに強調

ウィキペ「東トルキスタンイスラム運動(略称ETIM:三浦の言う東トルキスタンイスラム党のこと)」によれば

2008年7月21日に雲南省昆明市内で複数のバスを爆破し、乗客2人が死亡した「テロ事件」の実行犯である「トルキスタンイスラーム党」と名乗る組織はETIMと同一の組織であると見られており、日本外務省もETIMの別名であるとしている。
2011年7月30日から31日にかけてカシュガル市で発生した連続殺傷事件について、中国治安当局は犯人グループをETIMのキャンプで訓練を受けたイスラム教過激派集団であると断定している

とのことなので「全ての反中国派が過激派とは言わないが」新疆ウイグルに相当やばいテロ組織があることは事実のようだ。こういうのは摘発されても仕方がないだろう(もちろん中国官憲が非合法に殺害していいとまでは言わないが)。中国が「ことさらに強調」してるかどうか知らない*12が、逆に三浦らは「ことさらに」そうした野蛮な連中の存在を隠そうとしてるように見える。

金正日が拉致を認め謝罪したことで、今後、日本と北朝鮮が国交を結び、正常な関係を樹立するための話し合いを始めることに合意したのです。」そして、この会談の中で、日本側も、北朝鮮に対し植民地支配について反省とお詫びの気持ちを表明したことを指摘し、これで日朝交渉は進むはずだったのだが、拉致被害者の多くが「『北朝鮮国内で死亡』したという発表に、日本国内で反発が強まりました」「『日朝平壌宣言』の中に、日本人拉致について謝罪したことが盛り込まれていなかったことについても、批判が出ました」「北朝鮮も、拉致に怒る日本の態度に反発。日朝交渉は暗礁に乗り上げてしまいました」
 ここで池上は客観性を装いながら、実は「日朝国交正常化」の側に立っている。

 三浦の言ってることが意味不明だ。「日朝交渉は進むはず」というのは「そうあるべき」という池上の評価ではなく「日朝両政府はそういうもくろみだった」という事実の指摘に過ぎないだろう。「交渉が頓挫すること」を「暗礁に乗り上げた」と表現する事も普通の表現法だろう。こんなことでは「池上は日朝国交正常化支持派」なんて事は言えない。つうか、日朝国交正常化を三浦はそんなに否定したいのか。日本政府ですら、いや家族会ですら、建前では「正常化を否定していない」だろうに。三浦の「守る会」や荒木の「巣くう会」は建前においても正常化交渉を否定してる、いやそれどころか平壌宣言すら否定してるのかもしれないが。
 なお俺個人は三浦が引用する

「『日朝平壌宣言』の中に、日本人拉致について謝罪したことが盛り込まれていなかったことについても、批判が出ました」

と言う池上の文章には三浦とは逆の意味で少々引っかかりを感じる(三浦の引用が正確なものだとしてだが)。明確な謝罪はなかったが、「日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題については、朝鮮民主主義人民共和国側は、日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題が今後再び生じることがないよう適切な措置をとることを確認した。」
(外務省サイトhttp://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_koi/n_korea_02/sengen.html参照)としており全く無反省というわけではないからだ。

北朝鮮独裁政権の非道や大韓航空機事件などのテロ、また核開発を如何に指摘しても、結論は国交正常化や対話路線では、中立を装いつつ独裁政権を結果的に容認することになるのだ。

 すごいことを三浦もさらりと言ってくれる。「如何に北朝鮮の問題行為を『やめよ』などと批判しようとも、対話路線、国交樹立路線であることはそれ自体悪で、池上は許せない」んだそうです。要するに北朝鮮打倒論ですよね、これ。
 そういう態度で日朝間の諸問題が解決すると思ってるんでしょうか?。ヘギョンさんや日本人妻、寺越さんや「三浦らが北朝鮮にいると主張する拉致被害者(俺はいる可能性は低いと思いますが)」の「身の安全」をどう思ってるんでしょうか?
 北朝鮮が国連に加盟し、多くの国と国交を結び、特に中国、ロシアがはっきりと支援の立場に立ってるのに打倒論に現実性があると思ってるんでしょうか?
 三浦は「対話路線、国交樹立路線は北朝鮮側が『死亡』と発表した拉致被害者を見捨てることにつながる」とも言ってますがまるきりわけがわからない。政府の方針は小泉政権時代からずっと「対話と圧力(飴と鞭)」であって「圧力でぶっつぶす」じゃないでしょうが。安倍ですら「対話と圧力」主張なのに。大体、圧力かけまくったって、日本政府が『生存の根拠』が出せなけりゃ北朝鮮に『死亡発表された被害者を帰国要求すること』なんかできるわけがないし、生きてる保障はどこにもないんですが。
 俺は「蓮池さんらのように帰国させない理由があるとは思えない」ので「死亡している」と思います。たぶん「粛清だの自殺だの」表に出したくない死亡理由なんでしょう。仮に生きてるとしたって何度も言うように圧力かけても帰国がかなう保障はないし、最悪の場合、かえって命が危なくなるでしょう。

2000年の金大中金正日南北首脳会談を「敵対していた南北朝鮮が、ゆっくりと統一に向けて動いていくことを示すもの」「このとき、まさに歴史が動いた」とし、シドニーオリンピック南北朝鮮の選手が統一選手団として行進したことを「私の脳裏には『北であれ南であれ、わが祖国』という言葉が去来しました」と手放しで賞賛してしまう

 ま、俺的にはこの池上の発言に何とも思わない。俺のように思う人間が多いからこそ、この訪朝を理由にノーベル平和賞金大中氏が受賞したわけだし。
 しかし、アンチ北朝鮮・三浦にとっては南北融和歓迎発言は絶対に許せないのだろう。池上は左派ではないと思うが、極右でもない、穏健保守(昔風に言うと保守本流とか吉田学校とか)的な立場らしい。

池上の歴史観憲法観などは、凡庸な戦後民主主義的価値観をほとんど出ていない。

何がどう凡庸なのか説明して欲しいものだ。そもそも「凡庸である=間違ってる」「非凡である=正しい」では全くないが。ヒットラーは「非凡」だったかもしれないが「正しくはなかった」。

憲法9条に関しては、論理的には改正すべきかもしれないが心情的には守りたい

 「国防上、自衛隊は必要だと思う(もちろん池上は安倍や石原のような軍拡派ではないだろう)」
 「しかし、少数派とは言え自衛隊違憲論があるので改正してそうした論争をなくした方がいいように思う」
 「だが、下手に改正論を唱えて『専守防衛なんか辞めよう。自衛隊竹島北方領土を韓国やロシアから取り戻せ』『ベトナム戦争イラク戦争のような戦争で米国から参戦を求められたら日米友好のため、がんがん自衛隊を出そう』など極右的な路線に行かれては嫌だ。専守防衛の枠組みは守りたい。危ない方向へ行くくらいなら今のままでいい」
というのが池上の意見なのだろう。日本においてはおそらくこうした意見は長くマジョリティの意見だったろう(最近、安倍だの石原だのによって、マジョリティの意見が「専守防衛なんか辞めよう」という危ない方向に行ってないかという不安があるが)。三浦的に池上の主張の何がどう問題だというのか?
 「改正を唱えても池上の危惧するようなそんな極右的な方向には行かない」とでも?。いや三浦本人がウヨ仲間とともにそういう危ない路線を目指してるように思うが?
 それとも「池上の危惧は間違ってる、専守防衛を捨てて何が悪い、竹島北方領土を軍事力で取り戻して何が悪い」とでもいうのだろうか?
 三浦が「憲法九条問題」で池上をどう批判したいのかがさっぱりわからないが、ウヨだから、「論理的にも改正不要」「すぐには無理だが、漸進的に自衛隊をなくせばいい」などと言う護憲論(?)で池上批判しないことだけは間違いないだろう。いずれにせよ、三浦がウヨなので予想がつくとは言え自分の憲法九条観を三浦がはっきり言わないところが実にせこいと思う。

歴史的には日本の責任を重く見る立場

そりゃ侵略戦争をやらかして周辺諸国に迷惑(南京事件731部隊など)をかけたんだから重く見て当然だろう。三浦の文章では具体性がなさ過ぎて池上が「どの程度重く見てるのか」「日本政府の謝罪はまだ不十分と思ってるのか」「十分だが『河野談話撤回論』など、右派の巻き返し運動があるのでそれは何とかして阻止しないと行けないと思ってるのか」池上の考えがさっぱりわからないが、少なくとも「村山談話河野談話、菅談話を支持し、南京事件否定論などのデマを批判するくらいには重く見て」当たり前だ。
三浦のようなバカはお仲間のウヨと一緒に「大東亜戦争はアジア解放の戦争」だのデタラメほざく気だろうが冗談も大概にして欲しい。

「(注:韓国の)若い人の間には、日本へのわだかまりが少なくなっているともいわれていますが、年配の人の中には、いまもなお恨みに思っている人が多いことを知っておく必要がある」

・三浦はこの池上発言を根拠も揚げずに否定したいようだが、そりゃ普通に考えてそうだ。俺はロシアへの悪感情など別にない(ただし好きなわけでもない)が、シベリア抑留者はロシアを深く恨んでる人もいるだろう。当然の話だ。「他人の被害を伝聞で体験」より「自分が被害者として実体験」の方が恨む感情もそりゃ強い。「死ぬほど殴られたという話を父母、兄弟と言った身内から聞く」より「自分が死ぬほど殴られる」方が恨みの感情はそりゃ強い。身内だって所詮他人だからだ。三浦の言うように日本の植民地支配を「リップサービスではなく」本心から懐かしく思う韓国人がいたとしてもおそらく
1)植民地支配下においては上流に位置していたが、戦後の混乱で下流に落ちた
2)単に戦後の韓国政治を評価していない
のどちらかであって、数も少ないだろう。自国を外国人に植民地にされて喜ぶ人間などまずいないだろう。
・ただいくら「日本の戦争加害や植民地支配を直接体験していない」若い韓国人でも「原爆投下やシベリア抑留を直接体験していない若い日本人でもアメリカ政府高官が原爆投下を正当化したり、ロシア政府高官がシベリア抑留を正当化したりしたらおそらく怒る」のと同様、「慰安婦は合法、河野談話は撤回すべし」「日韓併合は韓国の自由意思で行われた」等と暴言はくバカ日本人がいれば怒るだろう。それが「民族の誇り」「愛国心」という奴だろう。それを「観念的な反日思想」と誹謗できる三浦の神経には恐れ入る。全然観念的じゃなくて具体的だろ。
 それにお前らがウヨが植民地支配に対して「村山談話」「河野談話」「菅談話」レベルの反省(俺はあれは最低線だと思ってる。もっと厳しい反省もあり得る)すらしないで、それどころかこれらの談話を公然と撤回したい、それが無理でも骨抜きにしたいなんてふざけた態度取るから反発招くんだろうが。全く三浦は常識のないクズだな。こんなクズが役員の団体「守る会」に入りながら「反歴史修正主義者」面できる野原もいい度胸している。
・観念的云々というなら三浦らウヨの中国嫌いの方がよほど観念的というか感情論で無謀だろう。
 まず第一に三浦らは中国非難のためなら、「中国の台湾侵略が間近だ」と平気でデマを吐く。三浦が「観念的な反日思想」呼ばわりする韓国の日本批判は「一部そういうデマもあるかもしれないが」主流はそこまで酷くない。
 第二に三浦らの中国批判は「ただの反共」だ。日本の国益が害されてるからでも何でもなく、「俺はウヨだから共産国家が嫌いだ」と言う感情論。ま、「共産国ベトナムラオスキューバに対しては中国に対するような憎悪はない(ベトナムラオスキューバもウヨだから基本的に嫌いなのだとは思うが、中国封じ込めのためならベトナムとお手手つなぐ用意はあるらしい)ようだから、「反共」だけではなく「戦争認識問題・靖国問題」「領土問題」「キューバラオスベトナムと違って隣国でその存在感が無視できない」「昔は日本より経済が劣ってたのに最近急成長してむかつく。日本は不況なのに*13」といった理由もあるのだろうが「反共」が大きな要素であることは事実だ。
 一方、韓国の日本批判は「独島(竹島)は自国領」「慰安婦は違法、河野談話撤回論など許さない」だから全くもって国益が理由だ。「日本文化が大嫌いだ」「日本なんか滅べばいい」等という感情論ではない。まあ、「日本人へのテロ」のような愚行をしない限り、日本文化が嫌いだって個人の自由で構わないし、「日本の植民地支配を受けた人が感情的に日本文化を嫌うのもやむをえない(ただしテロなどの愚行は勿論NGだが)」とは思うが批判の主流はそういう感情論ではない。
 第三に韓国の日本批判は国益が理由なので批判は正当なものだし、解決の余地がある。韓国の要望を日本が受け入れればいいのだ。率直にいって俺は韓国の要望は「独島問題」をのぞけば、そんなに無茶なことは言ってないと思う。戦争被害国が加害国に償いを求めるのは当然だろう。
 そりゃあ日本人にとって精神的につらいし、いろいろしがらみもあるのかもしれないがそんな事を言ったら北朝鮮に拉致の真相解明を求めるなどと言う資格はなくなる。北朝鮮だって精神的につらいし、いろいろしがらみもあるからだ。
 一方、三浦らの中国批判は「反共」という感情的なものだから出てくる結論も「中国共産党打倒」等という非現実的なものとなる。そんな事が可能とも思えないし、そもそも平和的崩壊(例:複数政党制の導入と中国共産党の下野)ならともかく変な崩壊(内戦など)をされれば、中国人は勿論、日本を含む周辺国だって迷惑を被るのだがそんなことはどうでもいいのだろう。「中国にこれこれこういう問題があるから改めて欲しい」などというのではないのだ。

朝鮮半島の分断を、『その原因は太平洋戦争での日本の敗北にさかのぼります」とし、敗戦後、ソ連朝鮮半島に侵入し、アメリカがそれに対抗して南部に駐留したことによるとするのはあまりに牽強付会である。
(中略)
それとも池上は、日本が負けさえしなければ朝鮮半島は分断されなかったと言うのだろうか。それならば、これは戦後の歴史観を乗り越えるユニークな問題提起として、ぜひ私も受け止めたいと思う。

別に牽強付会じゃないだろう。普通の考えだと思うが。池上も米国やソ連に責任がない、全て日本が悪いとはいってないだろうし、日本が朝鮮を植民地にしなければ米ソ分割占領の可能性がなくて良かったという話だ。
あるいはコメ欄で指摘があるように「日本がもっと早く降伏すれば米ソの分割占領がなくて良かった」という話だ。まあ、朝鮮半島分断に関係なく降伏の遅れは「北方領土問題」等の不幸を産んでいるが。
だが三浦が日本の朝鮮植民地支配にも「降伏の遅れ」にも反省や遺憾の意を示すことは絶対にないのだろうが。
ま、「日本が負けなければ分断はなかった」ろうが太平洋戦争開戦前の「日中戦争オンリー、英米はまだ敵国ではない状況」なら「ハルノートを受諾して和平」等という「負けない」選択肢もあったろうし、その場合朝鮮半島がどうなったかはわからないが分断はなかったかもしれない(ハルノートは中国からの撤退を求めてるだけで朝鮮からの撤退など求めていないので、日本が受諾しても朝鮮独立には直結しない)。
 しかし、「太平洋戦争があそこまで進んだ」あの時点で「負けない選択肢」なんかありえない。せいぜい「無条件降伏を含む早期降伏」だろう。池上も「負けない選択肢がある」なんてバカなことは言うわけもあるまい。池上が言ってもいない事を言ったことにして「ユニーク」云々というとは三浦もあきれたバカだ。まともな論争態度じゃないし、池上が激怒しようと言い訳できないだろう。ま、そもそも池上は「小物」三浦など相手しないだろうし、それを見越して三浦も言いたい放題放言してるのだろうが。

*1:ただ俺も俺の周囲でミサイルって言ってる人に「ロケットですよ」とだめ出しできるほどの勇者じゃないけど。マスゴミのせいでミサイルという人が多い。

*2:「また失敗か」とか「本当は衛星発射じゃないんだろ」とかだろう。

*3:加山雄三

*4:しつこいですがロケットと呼ぶべきです

*5:日本人だって在日の方と結婚すれば当然親類関係ができます

*6:まあ、総連方針がそうなんでしょうから、記事内容はおっしゃるとおりです。少なくとも日韓保守マスコミのように糞味噌に非難はしてない。でもだから読まなくていいって事にはならないですよね

*7:まさか「ネットで読んでないけど紙で読んでる」ってことはないだろう

*8:ロケットと呼ぶべきだろう

*9:ファンキー氏が現在住む中国の首都・北京を訪問することを訪燕というらしい。北京の古名が燕京(春秋戦国時代の国家・燕の首都)であることによるらしい。

*10:飯店とは中国語でホテル、旅館のこと

*11:侵略と池上が言ってるかどうかはともかく「中国のチベット統治」への批判はしてるのだろう。ま、中華民国時代から中国は領土主張し、ダライも公式には独立主張していないことを考えると侵略と呼ぶのは不適切だと思う。

*12:さすがに世界ウイグル会議がこの種のテロリストと関係があるという中国の主張は疑わしいと思うが

*13:こういう感情は絶対にあると思う。さすがにウヨ連中も恥ずかしくて一部のバカ以外は言えないだろうが。そしてベトナムラオスキューバの経済がどうか、俺は素人なので知らないが中国ほどの高成長じゃないだろう