【産経抄】8月3日(追記・訂正あり)

御巣鷹山には小欄の同僚も、背広、革靴のいでたちでよじ登った。

 良くわからんのですが御巣鷹山って、背広、革靴でいいんですか?

記者が困難を乗り越えて現場をめざすのは、本能のようなものだ。埼玉県秩父市のヘリコプター墜落現場に向かった日本テレビの記者、カメラマンの心情も十分理解できる。ただ、現地にくわしいガイドと別れて、山に戻った判断はどうだったか。

 確かにガイドと別れて入山した判断は無謀なように感じます。ただ、山の素人が適当な判断で反論できない死者にあれこれ言うのは良くないと思います。まずは「叩き」でも「お涙ちょうだい」でもない冷静な検証報道でしょう。もちろん産経には期待していませんが。

山岳遭難にくわしい羽根田治さんは、救助されて当たり前という風潮をなくすために、警察や消防のヘリコプターによる救助費用を有料化して自己負担させよと、『ウェッジ』8月号の特集記事で主張している。登山ブームを牽引する中高年層の自覚を促す、有力な案だと思う。

 「病気でもないのに呼ぶ人間を減らすため救急車を有料化しよう」並のアホな案としか思いません。羽根田さんってよほどの馬鹿なんですね。
 これでは救助を呼ぶべき時に呼ばずに死ぬ恐れがあります。どんな名登山家でも遭難するときはあるでしょう。また、せっかくの登山ブームに水をかけることにもなります。
 そもそも、遭難が起こるのは、にわか登山者に山の知識がないからでしょう(ちなみに登山ブームの原因の一つはマスコミが無責任に煽ったからですよね?)。知識がないからそもそも危険性が分からないのでしょう。したがって救助費用を有料化しても遭難が減るとは思いません(そもそも今回のように救助を呼べずに死亡というケースもありますし)。まずすべきことは救助費用有料化などではなく、山の知識の普及です。
 この辺り、登山者の団体(様々な山岳会)、登山業界(登山用品販売など)、警察、消防、マスコミ等で何とかならないものでしょうか。

【追記】
「本日の産経SHOWと阿久根政界NOW:結果も大事だが、過程はもっと大事」(http://d.hatena.ne.jp/slapnuts2004/20100803/p1)にコメント。

これ、後段と関係なくないですか?

全く関係ないですね。フジテレビの宣伝にしかなっていません。

その格好で山に登るのはいかがなものかと。

ですよね。せめて運動靴とかじゃないと危ないでしょう。

中高年の登山がブーム

このこと自体は健康的で結構と思います。ただ、他の多くのスポーツと違って道に迷って凍死だの、崖から転落死だの、事故死の危険が高いのが難点。

回数だけこなして危険な経験をしていない人ほど遭難時の備えはいい加減ということもあるようですし。

自称ベテランという奴ですね。真のベテランがきちんと指導して、技術や知識が引き継がれていくのがいいんでしょうが。
それとどうしても体力的、技術的に無理な人は、子どもでも登れる程度の山でハイキングで充分ですよね。中高年はもう年なんだし。高い山に登るだけが能じゃない。関東だと例えば高尾山(ドラえもんたちが良くハイキングに行く「高井山」の元ネタ)かな?
 と書いたんですが、ウィキペディアはてなキーワードに寄れば、今回の事件現場ほどではもちろんないでしょうが、高尾山でもあまりなめすぎるとやはり危ないようです。やはりどんな山でも、山は山なのかなあ?