【土・日曜日に書く】論説委員・福島敏雄、「虐待」が頻発する背景

 児童相談所や介護制度などの行政上の不備を指摘する意見や論調が目立つが、どれも根本的な解決にはいたらないであろう。制度以前に、戦後の日本の社会が大きく変貌してしまった、という社会学的な考察が求められるはずだ。

 そう言うのんびりしたこと言ってるより、まずは制度を充実させた方がいいのでは?。行政上の不備があることはおそらく事実ですから。

 この部分社会が、筆者の主観的な感想では、1990年代ごろから、おかしくなった。

 主観で物を言われてもねえ。もちろん部分社会は大事だと思いますが。

 生徒のイジメや不登校、引きこもり

 少なくともイジメと不登校は1990年代以前から問題視されてますが。

大学では学生の学力低下が急速に進み

 学力低下が1990年代に騒がれるようになっただけで「急速に進んだ」と言う事実はないと思いますが?

 終身雇用が徐々に失われてきた企業は、そもそも経済そのものの不調によって、昔のような「滅私」の精神がなくなった。その結果、転職や離職、非正規雇用が増え、いわゆる「格差」が拡大しつづけた。

「終身雇用が徐々に失われてきた企業は、そもそも経済そのものの不調によって、昔のような「滅私」の精神がなくなった。」
経済が不調だからではなく終身雇用が失われてきたことなどにより滅私しても、報われないからでしょう。


「その結果、転職や離職、非正規雇用が増え」
労働者から滅私の精神がなくなったからそうなったのではなく、むしろ逆でしょう。企業が昔のような企業家族的な考えを捨てたから、「転職や離職、非正規雇用が増え」たのでしょう。もちろん非正規雇用を大量に雇うことができるようになったと言う規制緩和・制度改正(企業の要望による)の問題もあります。

家族は基本的には、国家の強制力からはもっとも遠い聖域(サンクチュアリ)であるべきである。

国家主義の産経に珍しくまともな主張。おっしゃるとおり、家族に限らず国が出てくるのは最悪の事態における最終手段でしょう。虐待は残念ながらその最悪の事態の訳ですが。