【外信コラム】台湾有情・統一派が減った

 台湾紙、聯合報世論調査(8月下旬実施=有効回答者1001人、9月11日掲載)によると統一を望む回答者は「早急に統一(5%)」と「将来(9%)」を合わせて14%だった。
 10年前の同調査では「早急(9%)」と「将来(20%)」だったから、統一派は半減した。一方、「早急に独立(16%)」と「将来の独立(15%)」は31%と、10年前(26%)に比べ微増した。
 過半数の51%が「永遠に現状維持」で、こちらは19ポイント、6割も増えた。現状維持とは「統一せず明確な独立宣言もせず、事実上の独立を維持する」ことだ。

 この記事を読む限り「将来の統一」が減った分がそっくり「永遠に現状維持」になったようです(他の動きは大したものではない)。で、あれば今後の情勢によってはまた「永遠に現状維持→将来の統一」になるかもしれない。
 産経が大喜びするほどの話か疑問。
 大体「早急に統一」「早急に独立」以外は全て「当面は現状維持」なんですが。
 最大のポイントは「当面現状維持」派が8割と多数派と言うことでしょう。

 聯合報中国国民党支持の親中国紙で、将来の中台統一を視野に入れている。その調査でさえ、統一を拒否し独立を望む世論が強まっているわけだ。

 親中国紙だから捏造調査をやるかもと言いたいんでしょうか。産経じゃあるまいし(毒)。
 親中国紙だから質問相手に迎合してつい「将来の統一」と答えてしまったという気の弱い人もいる、と言いたいのかもしれませんが、そう言う人は世論調査に大きな影響を与えるほどはいないでしょう。
 それはともかく現状維持が一番多いのに、なぜ「統一を拒否し独立を望む世論が強まっている」になるのか。当面「統一も独立も望んでいない」が正しいだろうに。

 中国は経済協力枠組み協定(ECFA)締結後、文化や軍事面での協定交渉を急いでいる。しかし、これが裏目に出て、事実上の独立志向を強める結果を招いているようだ。

 その根拠は?