今日のMSN産経ニュース批判(10/10分)(追記・訂正あり)

■あの小沢氏秘書が…青木愛氏の秘書に転身
 意味不明。秘書が政治家に転身ならニュースバリューはあるでしょうが、別の議員の秘書に転身ってニュースバリューがあるんでしょうか?。この男性秘書と青木氏が出来てるのではないかという週刊誌報道が一部にあるようですがそんな真偽不明のゴシップネタを一応「全国紙」が報じて恥ずかしくないんでしょうか?。


■皇太子ご夫妻*1“襲撃”元活動家が名護市市議に当選、辺野古に反米・反日グループ集結?
 ブクマでもdisりましたが「?」をつければ何を書いてもいいと思ってるのか、このバカ新聞は?。読まずともおわかりになるでしょうがどこにも「反米・反日グループ集結」の根拠は上げられていません。まあ、政治テロなど反社会的な行為をしない限り、「反米・反日グループ集結」したところで何の問題もないんですが。

選挙は定数27人に対し、受け入れに反対する稲嶺進市長派が16人を占めた。

ということは常識で考えれば市民の多数派は受け入れ反対なんですがくだらない言いがかりをつけるのが産経です。しかも批判者として出てくる人間が皆匿名という酷さ。

ある市議は「事件のことは投票日直前に一部市民の間で流れたが、ほとんどの市民は知らなかった」と指摘する。

 批判される方(川野市議)は実名なのに批判する方は匿名というのもふざけた話です。 私人ならともかく、公人(市議)なんだから名前を出せよ、この腰抜けが。

「一部市民の間で流れた」
・川野氏もきちんと過去は反省してるのでしょうし、35年前の犯罪歴など「一部市民」以外、誰も問題にしなかったと言うことでしょう。だから対立陣営も大っぴらにそれをネタに批判などしなかったと(もちろん川野氏一人落選させたところで大勢に影響はないというのもあるでしょう)。対立陣営が選挙戦でビラを配るとか大宣伝すれば、「ほとんどの市民は知らなかった」なんてことはないでしょう(相手に何か批判できる落ち度がないか当然、対立陣営は探してますから過去の犯罪歴を知らなかったなんて事はないですよね?)。
 この記事にはid:wackunnpapa氏が「菱沼五郎はあとで県議になったけど?」という趣旨の批判ブクマをつけています。
 菱沼とは井上準之助浜口雄幸内閣蔵相、民政党幹事長)、團琢磨(三井合名理事長)を暗殺した戦前の右翼テロリストです。無期判決を受けた*2が、1940年、恩赦で出獄し、戦後は「小幡五朗と改名し、1958年に茨城県議会議員に当選し、その後8期連続当選、県議会議長を務めて県政界の実力者となった」そうです。
 ちなみにこの事件に関与した右翼・四元義隆は1940年に恩赦で出獄すると「近衛文麿(元首相)の勉強会に参加したり、鈴木貫太郎首相秘書になったり」し、戦後も歴代首相の指南番として活躍、特に中曽根首相、細川首相とは親密な仲だったそうです。(以上、ウィキペディア血盟団事件」、五十嵐仁「戦後政治の実像」第5章「閨閥と右翼の力」を参照)
 なお、この記事にはid:hwapyungと言うネトウヨが「過去のことで無限に謝罪と賠償を要求してきた連中がよく言う。」と言う実にネトウヨらしいブクマをつけています。自分に都合のいいときは「過去のことだから水に流せ」と言いながら都合の悪いときは「過去のことでも問題だ」というお前らこそ恥知らずだろ。川野氏は実刑判決を受けて罪を償ってるし、日本は「無限に謝罪と賠償」なんかしてないんだが。
id:hwapyungもいい加減酷いがもっとひどいネトウヨのブクマが。

strawberryhunter:こんな胡散臭いテロリストを市議に選んでしまい、今後、全国からテロリストが集まってくると思うと地元住民がかわいそう。

罪を償った35年前の罪でテロリスト呼ばわりかよ。バカじゃねえの。「選んでしまった」って、他に選択肢がなかったみたいなことを根拠レスで言うな(嘲)。市民の選んだ議員を根拠レス(35年前の罪だけが根拠だろ?)でテロリスト呼ばわりってお前、名護市民をバカにしてるだろ。

 基地問題などに積極的に反対姿勢を見せる地元の退職教職員会支部が最近、15年ぶりに復活したことに危機感を募らせる声もある。
 ある地元民は「全国から退職教職員が夫婦で名護に来て選挙活動を展開していた」と、名護が活動家の拠点になる可能性を危惧(きぐ)している。

 それの何が問題なんだよ?。じゃあ賛成派も中央から政治家や、文化人、活動家は一人も呼ぶなよ。

(追記)
下のコメント欄に寄れば川野氏は下位当選とのこと(つまり川野氏が反対派市議の中心人物とかそういう訳ではないようだ)。
結局、政府のバックもあるし、実力者の元副市長(市議選にも立候補したが周囲の期待に反し落選)が選挙を仕切ってるから僅差で何とか勝てると思ってたら、そうはいかずあとで八つ当たりしてるという話なのだろう。


■【名言か迷言か】「法制度への挑戦者」って誰のこと?
 検察審査会制度を仙谷氏が小沢氏打倒の政治闘争に悪用したかのような記事タイトルをつければ氏が怒るのは当たり前(産経ごときゴミ新聞のアホ行為はスルーしてもいいと思いますが)。
 本来、政府記者会見から排除されても文句の言えないレベルの暴挙だと思います(氏は大人だからそこまではしないのでしょうが)。
 にもかかわらず何が悪いと居直る産経。しかも居直りの理由が「ある小沢派議員の発言を評価抜きで客観的に伝えただけだ」(その言い訳もどうかと思いますが)とか「政治闘争に悪用した動かぬ証拠を握ってる」とかならともかく「尖閣での態度が問題だ」だから意味不明です。関係ないじゃん。


蓮舫氏撮影問題で女性議員の“キャットファイト”激化
 いくら夕刊フジでも「キャットファイト」はないだろ?。下品極まりないな。それといい加減夕刊フジと産経本紙は別にしろよ。


■「竹島周辺で銃撃戦の可能性あった」安倍氏が明かす、平成18年の韓国海洋調査事件
・韓国が竹島問題で日本相手に銃撃戦も辞さない構えだったので日本は海保を竹島に出すのをやめました、その判断には私が関わっていましたという話(当時安倍さんは小泉内閣官房長官)。
・それが事実だとして、じゃあ、そのときになぜ安倍さんたち日本政府は韓国に「銃撃戦も辞さない方針とは何事か」と公に抗議しなかったんだ?、と思うんですがね。そう言う突っ込みを安倍さんは想定してないのか?。
 「こういう難しい事案は我々政治家が判断するので仙谷さんの容疑者釈放は那覇地検から言い出したというのは嘘だ」と言いたいようですがかえってブーメランじゃねえの?(さすがに私はネトウヨじゃないので安倍さんの話が事実ならば、韓国と銃撃戦してもかまわねえよ、海保を出せなどと言うつもりはありません。安倍さんもやはり責任ある立場になるとネトウヨみたいなアホなことは出来ないんでしょうね)
・しかも韓国がそんな方針は出してない、嘘つくな、ふざけるな、証拠があるのかと安倍さんに抗議する可能性もゼロじゃないし。韓国と泥仕合になったら安倍さんも傷つくと思うんですが。
・その前にこの発言は小泉首相他当時の関係者の了承は得ているんでしょうか。当時の関係者が世間の批判を恐れるなどの理由で「そんな話知らないよ」と言ったら安倍さんは最悪嘘つき扱いされる恐れもあります。いずれにせよ発言があまりにも軽率な気がします。そう言う人だからこそ「突然の首相辞任劇」になるんでしょうが。
・この安倍さんの「事なかれ」を支持するのなら菅内閣の「事なかれ」だって非難できないでしょうに、スルーする産経。しかも尖閣自衛隊を常駐させろですからね、何を考えてるのか?。韓国相手にドンパチは出来ないが中国相手ならいいと思ってるのか。たぶん、そうではなく民主が叩ければOK、中国相手のドンパチが非現実的でも構わない、やるのは俺じゃないやと無責任なことを思ってるんでしょうね。ただし、安倍さんや自民は友達のため叩けないので、「韓国相手に引いた」と言ってもスルーすると。


■【from Editor】うそをつく政権を監視する

時の政権は真実を隠し、うそをつくものである。そのことは米国では、1970年代のニューヨーク・タイムズ紙によるベトナム戦争に関する国防総省の調査報告書「ペンタゴン・ペーパーズ」、ワシントン・ポスト紙によるウォーターゲート事件の報道などを通じ、如実に示された。

「時の政権は真実を隠し、うそをつくものである。」
 と言った場合、日本で一番有名なのはおそらく沖縄返還に絡んだ日米密約を暴いた「西山事件」でしょう。
 西山記者はエース記者になれるどころか政府の報復で刑事被告人となり有罪判決が下り、毎日新聞社も辞めざるをえなくなりますが。
 おそらく当時の産経は西山記者を政府と一緒に犯罪者だ、何だと、disりまくっていたんでしょう。政府を監視する気などまるでないゴミ新聞産経乙。だからこそ日本の例は出せずアメリカの例なんか引っ張ってくると。
 他にも日本の例では、菅生事件の実行犯・戸高公徳を警察がかくまってることを共同通信社会部の斎藤茂男記者らが暴いた事件(ウィキペディア「菅生事件」参照)や赤旗の「教育基本法TMやらせ質問事件暴露」「自衛隊の市民活動スパイ行為暴露」などがあります。産経にはこういうお手柄がなくて残念でしたね。ハナからやる気もないんでしょうが。
 それと誰かが嘘をついてる「ショー・ザ・フラッグ事件」なんてのもありましたね。あとでアメリカはそんなこと言ってない、日本も聞いてないと言ったのになぜか新聞に記事掲載されたという謎事件。
 id:agricola氏がブクマで突っ込んでる「イラクには大量破壊兵器がある」(小泉政権)も政府の嘘です。産経は嘘がばれても「独裁政権が倒れたからいい」と居直ってますが。

菅政権も、中国漁船衝突事件の船長を釈放するという愚行に際し、釈放が政権の政治判断であることを覆い隠し、国民を欺いた。

 最終判断は検察の上にある菅内閣がやってるわけですから「政治判断であること」を隠してはいないでしょう。あまり大っぴらに「政治判断だ、何が悪い」と言ってないだけで。

準大手ゼネコン「フジタ」の社員を“出迎え”に行った、民主党細野豪志前幹事長代理の訪中にも「政府はまったくノータッチだ」(前原誠司外相)と、平気でうその上塗りをする始末だ。

 嘘だという根拠は何なのでしょうか?
 と言うか国民の命がかかってるわけだから嘘だとしても許される嘘だと思うんですが。
 「嘘も方便」と言うことで外交機密費があるわけでしょう(なお、共産党も外交機密費の必要性をさすがに全否定はしていません。安易に使うべきではないし、時がたったらアメリカのように情報公開すべきとしていますが)。

本紙では、有識者の見方を「私はこうみる・尖閣敗北」で紹介している。そこからうかがい知ることができる国際社会の目は、当然ながら、厳しい。
 例えば、中国と国境問題を抱えるインドからは「私たちは、相手の言いなりになることが、安定ではなく不安定をもたらすことをすでに知っている。しかし、日本の譲歩は、中国のやり方を認めることになった」(元インド海軍中将K・K・ナイヤール氏)との声が届いた。

 ナイヤール発言は当然、ナイヤール氏なりのポジショントークでしょう。中国叩き、菅政権叩きしてくれたと手放しで喜ぶなんてバカかと。
 また、「私はこうみる・尖閣敗北」で紹介された有識者意見には次のような産経が紹介することが意外な穏健意見もあります(もちろんこれとて、ラリン氏なりのポジショントークであることに注意が必要でしょうが)。

「私はこうみる・尖閣敗北」
露極東研究所のアレクサンドル・ラリン氏
 (40年以上続いた)露中の国境画定交渉は2004年に合意に達したが、旧ソ連は「中国との間にそうした問題は存在しない」といい、私は中国専門家として「『係争中だ』という中国の主張には根拠がない」と国内各地で講義した。
 しかし、これはプロパガンダであり、問題は厳然として存在していた。露中は結局、妥協により領土を分け合うことを決めた。尖閣も同様で、(領有権の問題は)急いでも解決できるものではない。
 日中の隣人という立場でいえば、対話によって平和的に解決する以上に重要なことはない。日中どちらに帰属しようが、ロシアにとって大きな違いはない。(軍事)衝突が起きないことが重要だ。
 解決への道筋はたくさんある。たとえば、地下資源の埋蔵量調査を済ませて日中で油田やガス田を分け合い、その後で領有権を協議する。採掘権が一方に偏らぬよう、日中合同の委員会を設置する必要があろう。
 (中略)
 露中間の国境画定のときには、両国それぞれで自らの政府に対する不満が高まった。領有権のような困難な問題を解決するとき、政権は自国民の批判に耐える必要がある。

ちなみに「私はこうみる・尖閣敗北」にはこんなのもあります。

「私はこうみる・尖閣敗北」
英王立国際問題研究所 ケリー・ブラウン氏
 1998年、英警察当局はスペイン*3の要請に基づき、ロンドンの病院に滞在中のピノチェト元チリ大統領を逮捕した。チリは元大統領の外交特権が侵害されたと抗議し、米国が元大統領の帰国を求めるチリを支持するなど外交問題に発展した。
 2000年に健康悪化を理由にストロー英内相(当時)が元大統領の帰国を認めるまで、英国は法の支配と司法の独立を守り抜いた。これに比べ日本政府の対応はまずかった。

 こんなコメントを載せる産経も産経ですが、コメントするブラウン氏もアホかと。どう見ても今回の菅政権の決定とイギリスの決定は同じだと思います。前者はダメだが、後者はいいとか、お前の頭は腐ってるのか、ブラウン。健康問題とやらは「左翼を秘密警察で虐殺した犯罪者ピノチェトを釈放するな、法で裁け」と言う人権派への言い訳*4であり実質はチリとの外交悪化をリカバリーする政治決着でしょう。イギリスにも病院はありますから健康悪化が事実だとしてもそこに入院させればいいし。帰国したピノチェトはもちろん死ぬまで裁かれなかったわけですし。まあ何だかんだ言って菅首相的な政治決着は是非はともかく何ら珍しくないと言うことです。

気がかりだったのは日本の世論である。事件後、中国では日本への抗議、批判の世論がわき起こった。だが、「平和ぼけ」が常態化している日本国民は、憤ることすらないのでは。
 それは杞憂(きゆう)であった。大阪府議会や福島県議会など地方議会が、「毅然(きぜん)とした外交を」「尖閣諸島の領有権を国際社会に訴えよ」といった意見書を続々採択し、2日には30都道府県で政府と中国の対応に抗議するデモが繰り広げられた。船長釈放後に実施した産経新聞社とFNNの合同世論調査の結果も、菅政権の対応は「弱腰」(81・4%)、「釈放決定には政府の関与があった」(84・5%)など、至極当然のものだった。

 むしろ「平和ぼけ」してるから、そしてフジタ社員への同情の念などないから強硬論を唱えるんでしょう。中国など怖くないし、フジタ社員がどうなっても構わないと。
 こういう人たちに「アメリカの思いやり予算増額要求をどう思いますか」と聞きたいものです。
 どうせ「アメリカに逆らったら怖いから認めるしかないよ」とナイス腰抜けぶりを発揮するんでしょうが。
 まあ、「金正男国外追放」の時も「日本で裁け」と言う人がいましたが、あの時と同じで批判意見はいずれ下火になっていくんじゃないですか。そうあって欲しい。

こうした世論と「国民の知る権利」を背に、「国益」「国家、国民の安全」を常に意識しながら、驕(おご)ることなく、菅政権を監視するという「第四の権力」の役割を果たしていきたい。

 自民内閣が監視できなかった新聞が何の寝言だ。言いがかりつけることは監視じゃないし、他の新聞が監視ならやってるから心配するなよ。


■【政治部デスクの斜め書き】「中国の大盗賊」からみる尖閣諸島問題

同僚記者に勧められた「中国の大盗賊・完全版」(高島俊男著、講談社現代新書)を思いだし、改めて読み直してみた。
 同書では「中華人民共和国は、中国の歴史上、漢、明につづく強力な盗賊王朝である」と規定。漢の初代皇帝劉邦(りゅうほう)、明の初代皇帝朱元璋(しゅげんしょう)ともに「盗賊」だとする。

 「中国の大盗賊」って名前から「中国のネズミ小僧やルパンが出てくるんだ」と思ったら間違いみたいね(苦笑)。
 世襲じゃないんだから王朝じゃないだろ。
 独裁が王朝なら、ベトナムキューバミャンマーも「国会が出来る前の明治新政府」も王朝になるぞ。
 漢、明が盗賊ってのもよく分からん。禅譲じゃないって事か?。禅譲なんて建前にすぎんし、前近代の権力闘争なんて日本も含めて中国に限らずみんなあんなものだろ。
 平清盛源頼朝、北條氏、足利尊氏織田信長豊臣秀吉徳川家康も盗賊かね?

毛沢東率いた中国共産党についても次のように記述している。


 「王朝末の混乱時代に生まれあわせた一人の豪傑が、自分の集団を作り、あるいは既成集団を乗っ取って自分の私党とし、国内の政敵を実力で打倒し帝位につき、その後はまず自分に白い眼を向けるインテリや愛想よく尻尾を振らぬ官僚をやっつけ、つぎに建国の功臣たちを粛清し、ついには私党そのものを破壊して、天下を身内一族のものにしようとする:という伝記と、大筋において少しもちがわぬのである」と。


 「梶ピエールの備忘録:毛沢東と「野望の王国」」(http://d.hatena.ne.jp/kaikaji/20101001/p2)で批判されてる「マオ」そっくりの歴史観みたいね。
 王朝って何王朝だよ。清かね、国民党政権かね?*5
 「国内の政敵を実力で打倒し帝位につき」って、当時の時代情勢を考えろ。国民党との間で民主的な政権交代とかあり得ないだろ?(国民党の問題はスルーかよ)
 別に盗賊だの王朝だのといった問題のある表現を使わんでも、「毛沢東は問題の多い独裁者だった」でいいだろ。売るためのセンセーショナリズムなのか、反中ウヨなのかどちらにしてもまともな本じゃなさそうだな。
 それとこの考えだと文革が説明つかなくなるだろ。あれは一応それなりの理論があったと思うが?。劉少奇らは毛の権威を否定などしていないから、「天下を身内一族のものにしたい」だけなら文革する必要はないと思うが?。文革って「天下を身内一族のもの」にすることが目的じゃないだろ。
 「建国の功臣たちを粛清し」って周恩来(粛清されなかった)とかトウ小平(粛清されたが復活した)の存在をどう説明するんだ?
 「自民党の派閥抗争は戦国武将の戦いそっくり」レベルの文章に価値があるとは思えないね。

もちろん、北朝鮮のように毛沢東の子孫が権力の座を継承してはいないため、いまの中国は王朝とはいえないかもしれない。

普通はそう考えるだろ?。王朝とか言ってる方がおかしいんだよ。

そもそも筆者は「盗賊」の定義として、(1)官以外の(2)武装した(3)実力で要求を通そうとする(4)集団ーと規定している。

 じゃあ、明治国家も盗賊国家だな。薩長は「官」(徳川幕府)じゃないから。
 それに「官以外の武装集団」は盗賊って、おいおい。「官に非がある」場合でも「盗賊」よばわりかよ。それとまだ「テロリスト」って言った方がましじゃね?。

船長を釈放したことで、国際社会に「中国の圧力に屈した」という印象を与えてしまった。

 落としどころを考えずに強硬論ばかり唱えるな。
 何度も同じこと言わせんな、恥ずかしい。

問題は、今後も今回の衝突事件のようなことが起きるだろうということだ。

 いや、それはどうだろう?。少なくともしばらくはないんじゃないの。
 中国は「力で押さえると反発が強まるから中国の尖閣強硬派はほっとこう」「日本も逮捕はしないで自民時代のように退去処分だろ」と思ったらKYな民主党政権が逮捕したんであわてて、ああいう策をとったようにしか見えないが。あれが中国にとって希望の展開だったかと言ったら違うだろ。

中国が今後、対応をエスカレートし、最後は武力衝突の可能性も想定しなくてはならなくなった場合、日本政府にそこまでやる覚悟はあるのか。
 仮に3000人の漁民、あるいは漁民に扮(ふん)した武装集団がやってきて、尖閣諸島に上陸してしまったら、排除することは難しいだろう。

 中国はいくら何でもそんなことはやらないだろ。そんなに危ない連中は政権中枢にはいないだろ。「そこまでやる覚悟」って自民党時代でもそんな覚悟はしてなかったと思うぞ。

中国の理不尽の要求に屈しないために、日本がやるべきことは「実効支配」を確保することだ。

だから確保してるじゃないか?

先の「中国の大盗賊」は「暴力方式で建てた王朝のうち、強くて長続きしたのが正史の本紀にのせられ、弱くてすぐ滅んだのは賊のあつかいになるから、要するに簡単にいえば『勝てば官軍、負ければ賊軍』ということなのである」と指摘している。

 そんなのどこの国だって同じだろ。明治新政府だって徳川に負けてれば西郷も大久保も処刑されて賊軍扱いだろ?

【追記】
1)中国から解放されたフジタの社員・高橋さんは記者会見で「誤って軍事区域に立ち入ったようです。ご心配をおかけし本当に申し訳ありません」とコメントしたようです。
実際、このコメントが事実か疑問ですがまあ、これが大人の対応というものでしょう、吹き上がってるのはバカすぎです。
2)今回の釈放劇についての読売記事。
「高橋さん解放、独自の「中国ルート」で働きかけ」http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101010-OYT1T00025.htm?from=top

独自のルートとは仙谷氏のルートだそうです。この記事が事実なら「仙谷GJ」だし、官房長官なので今でも強い力を持っていますが、政治的難題を解決したと言うことで氏の政権内部での政治力もいっそう強まっていくことでしょう(それがいいか悪いかは分からないが)。読売って右派のはずなのに評価すべき所は評価するのだから、産経よりはまともだな。

*1:35年前の事件なので現在の天皇・皇后ご夫妻のことです

*2:二人も殺したから当然ですが

*3:確かピノチェトが虐殺した政治犯にスペイン国籍の人がいたからではなかったかと思います

*4:当時は労働党ブレア政権なので露骨にピノチェト擁護などすれば支持者の批判を浴びる恐れがあります

*5:常識的には国民党政権は王朝ではありえないが共産党が打倒したのは国民党政権だし、この人の「王朝」定義はかなり変わっているようなので。