【産経抄】1月3日

高峰さん86歳の訃報が載った、元日の小紙「正論」に、曽野綾子さんが書いている。「人間は受けるだけでなく、他者に与えてこそ、初めて人間になり満たされ幸福を実感する」。高峰さんの人生そのものではないか。

 個人個人が「受けるだけでなく、他者に与えてこそ」と思えば、いい社会になるでしょうね。
 と書きながら私にそれが出来てるかと言ったら出来てないわけですが。
 ちなみに「受けるだけでなく、他者に与えてこそ」は他人に求めるものではなくて、自分の方針とすべきものでしょう。
 他者に求めると「あいつは与えるものがないから生きる価値がない」というとんでもないことになりかねません。

【追記】
 ちなみにただの偶然ですが、今日の赤旗の「潮流」(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-01-03/2011010301_03_0.html)も高峰秀子さんの訃報を取り上げていました。偶然ですがオチも抄子に似ている。

 自伝に、出演作のせりふを紹介しています。「人間の一生って、生まれたときから欠けはじめるのね。必ず死ぬんだから。…だから、美しく生きた人だけが、“ああ、生きていてよかった”と思えるんだわ…私にはそう思えたときがあったかしら?」。人々に豊かな映画体験をもたらした高峰さん、きっとそう思えたはずです。