今日も増元照明氏に突っ込む(5/26分) (追記・訂正あり)

■「金正日不在で・・・。」

 米国キング特使が平壌入りしたという。
(中略)
今後、米国による人道目的による食糧支援は実施されるのであろうが、キング特使との面会時に彼が言っていた「モニタリングの確立」という課題の中で、特使は北朝鮮の誰と「約束」をしてこれるのだろうか?
 金正日は報道によると中国詣でを実施している状況で、北朝鮮政府が金正日の決定なしで何を約束できるというのだろうか?
 よくも悪くも、金正日独裁体制の北朝鮮では、決定権は金正日その人にある。その決定者が不在では、「モニタリング方式の変更の確約」はできない。よしんば、金正日が訪中以前に何らかの方針を示していたとして、それ以外の方針はとれない。約束しても金正日が否定したら、その確約をした人物の命さえ危うくなる。
 それでは、何の変化もないモニタリング方式が継続されるだけだろう。

 キング特使の訪朝で全てが決まるなんて誰が言ったんでしょうか?。本格的交渉に入る前の打ち合わせ的、準備的な訪朝では?。だから金正日は訪中で不在でも問題がないのでは?(追記:その後のニュースによればキング特使は「食糧支援問題で決まったことは今のところない」と語ったそうです)
 それに訪中しているとは言えいざとなれば金正日に電話連絡だって出来るでしょうし、重大な問題なら中国に断った上で金正日も帰国するでしょう。

 何故、金正日の不在中に訪朝という日程を組んだのか?
 あるいは、金正日が故意に米国特使の訪朝時に自身の訪中を実施したのかも知れないが。
 (中略)
 愈々、北朝鮮は中国政府の意向を無視できなくなったとしか思えない。中国の要請には絶対服従という姿勢になっていると感じる。
 金正日は、改革開放路線を強要した中国に不快感を持っており、できれば訪中を控えたいと思っていたというが、今年3回目、しかも4000キロあまりの強行軍での訪中をせざるを得ないというのも北朝鮮の困窮振りがうかがえる。
 そこには、対面とか策謀も存在しない、中国頼みの姿勢が見える。
 米国が模索しても、北朝鮮との正式な対話は中国の思惑なしには成立しない状況が生まれつつあるのではないだろうか?

「何故、金正日の不在中に訪朝という日程を組んだのか?
 あるいは、金正日が故意に米国特使の訪朝時に自身の訪中を実施したのかも知れないが。
 (中略)
 米国が模索しても、北朝鮮との正式な対話は中国の思惑なしには成立しない状況が生まれつつあるのではないだろうか?」
 単なる偶然か、増元氏の言うように理由のある必然か、いずれにせよ、「北朝鮮との正式な対話は中国の思惑なしには成立しない状況が生まれつつあるのではないだろうか?」と書きながら「中国との関係は日本に取って大事ではないか」とか「北朝鮮が中国寄りになりすぎないよう太陽政策でコントロールした方がいいかも?(経済制裁すればするほど中国に寄っていかないか?)」とか思わないのが増元氏なのでしょう。

金正日は、改革開放路線を強要した中国に不快感を持っており、できれば訪中を控えたいと思っていたというが、今年3回目、しかも4000キロあまりの強行軍での訪中をせざるを得ないというのも北朝鮮の困窮振りがうかがえる。」
 改革開放路線以外に北朝鮮経済復興の道はないのだから、それが中国の押しつけだとしても「不快感」なんか感じますかね?


■「日中韓首脳会議」

 今回の日中韓首脳会議前、政府筋*1から首相は日中韓の話し合いの中で、拉致問題を取上げるという話があったので、ある程度の期待はしていたが、「拉致問題」が話し合われたという報道が全くなかった。そればかりか、日中韓首脳宣言要旨を読んではっきり言ってがっかりさせられた。

 日本に取っては重要課題でも、あちらにとってはどうですかね。
 また「外交」は表に出たものが全てではないでしょう。裏では色々とあるのかも知れません。

 拉致問題を取上げたら、今後、両国の首脳がわが国での首脳会談を拒否する可能性があるというのなら、そのような首脳会談をわが国で開く必要はあるまい。

拉致問題を取上げたら、今後、両国の首脳がわが国での首脳会談を拒否する可能性がある」と誰が言ってるんでしょうか?
 それに対して、「じゃあ首脳会談なんかやるな」と言いきってしまう増元氏もどうかしていると思いますが。

拉致問題を持ち出せば、中国の理解が得られないから宣言文に盛り込まれなかったというのであれば、国民の命を助けるのに「中国」に遠慮しながら物言いしなければならないという現状であるということだ。

 まあ、こういうことはあまり言いたくはないのですが、中国の協力無しで「拉致」を含む北朝鮮問題が解決できるか疑問です。中国を完全に敵に回すことはすべきでないでしょう。また対北朝鮮問題は「拉致」だけではありません。
 「拉致」を犠牲にし、他の問題(核問題など)で成果を得ると言うことも最悪考える必要があります。
 また「宣言文に書かない=何もしない」ではありません。

 先日の集会でも言ったが、「なりふりかまわず、懸命に被害者を救いたい」という気持ちを持って解決のために動いて欲しいのだ。

「なりふりかまわず」拉致被害者を救いたい。
だから「北朝鮮への太陽政策」も選択肢に入れるべきではないかといった蓮池透氏を家族会から除名したのは何なのでしょうか?

*1:どこの筋だろう?。政治家、官僚、それとも?