今日も「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(8/23分)(追記・訂正あり)

【その1:西岡と島田の前原氏へのネガキャン
・次期首相ではないかと言われてる前原氏*1を「あいつは北朝鮮の犬だ!」とネガキャンにいそしむ安倍晋三支持者の西岡と島田。首相にならずとも前原氏が重要閣僚とか党三役とか要職に就けば産経辺りがこの種のネガキャンをやるかと思うとうんざりする(このネガキャンを最初に始めたのはデマ記事に定評のある週刊新潮のようだが)。

【追記】
1)つい最近まで前原本命と言われていたように思うのだが、kojitakenの日記「民主党が終わる日」(http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20110828/1314492748)では海江田経産相か野田財務相が小沢氏の傀儡として代表(新首相)に就任し、小沢氏が復権するのではないかというかなり悲観的な見解を述べている。
 確かにそんな体制になるよりはまだ他の候補(前原元外相、鹿野農水相、馬淵元国交相)の方がおそらくましであり、そんな体制になったら確かに、支持率が下がるか、小沢氏が政界相編という名の生き残り戦略を仕掛けて民主党をぶっ壊すか、どちらかの道で「民主党は終わる」だろう(もしかしたら、小沢氏ごとき政治屋に振り回される民主党は終わった方がいいのかも知れない。後知恵だが小沢氏を入党させたこと自体が間違いだったのかも知れない)。民主党支持者は「自民党政治を変える」「政治の透明化」「クリーンな政治」という野党時代の民主党の主張を支持する人が多いであろうからそれに明らかに反する小沢復権など支持する人は少なかろう。自民党と違いがないのであれば、「実績の自民党」と考える人が出てもおかしくない(民主も嫌だが、自民が嫌な人はそれ以外に票を投じるだろう)。
 そして小沢氏にとっては自分の生活が一番であり、民主党や日本がどうなろうと知ったことではなく、可能ならば自民に復党しても良いくらいに思っているのだろう。後知恵だがこんな事になるくらいなら、菅執行部は小沢氏を除名していた方が良かったのではないか。
2)結局、野田氏が代表に就任し、前原氏は政調会長に就任した。他の候補の内、鹿野氏は農水相に再任された。



 名誉毀損で前原氏か河村織物(前原氏の支援者)にでも訴えられればいいのに。
 「前原氏が北朝鮮問題では拉致問題優先主義ではないこと」や「前原氏が北朝鮮への工場建設を計画していた支援者(河村織物)に頼まれて北朝鮮とパイプのある大物在日実業家を紹介したこと」が事実だとして何だというのか?。共産支持者の私はもちろん右派の前原氏など好きではないし、ガセネタメール事件の過去がある氏では自分からずっこけて国益を損なう危険性があると危惧するので彼の首相就任など望んでいないが、その私でもこんな言いがかりを支持する気はない。
 くだらなすぎる。
 まあ、連中は、北朝鮮外交ハト派というだけでリチャードソン・ニューメキシコ州知事を「北朝鮮の犬」であるかのように誹謗する屑だからある意味仕方がないが。
・島田は「何故、前原氏は外相時代、ヒル国務次官補の北朝鮮融和外交を支持したのか」と非難するが、もちろんヒル氏が勝手に暴走するわけもなく、彼の融和外交は上司である、ライス国務長官ブッシュ大統領の同意を得たものだろう。
 つまりヒル批判はライス氏や、ブッシュ氏ら米国政府首脳と最悪対決することになるかも知れないわけで、まともな人間なら、そう簡単にヒル外交批判はしないだろう。つまり島田の「何となくクリス・ヒル」などという主張はバカげている。よほどきちんとした論理武装をして、それなりの覚悟をしなければヒル批判など日米関係悪化が怖くて出来るものではない。


西岡力ドットコム「前原前外相の北朝鮮疑惑」
http://tnishioka.iza.ne.jp/blog/entry/2413280/
島田洋一ブログ 『前原誠司氏の「なんとなくクリス・ヒル」親米と北朝鮮疑惑』
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/2413541/


他の部分にも突っ込んでみましょう。

対北原則派*2で日朝鮮関係を主管してきた斉木昭隆外務省アジア大洋州局長は1月中旬駐インド大使として発令された。

前任者である藪中さん(現・外務省顧問)や佐々江さんは局長辞任後は、外に出ることなく外務省中枢で出世して、事務次官になっているので確かにインド大使というのは(インドは大国とは言え)意外な人事なのかも知れません。しかし左遷であり、かつその理由が対北朝鮮外交をめぐる争いであるかのようにいうのは何か根拠があるんでしょうか。


【その2:荒木の北海道旅行】
■荒木和博BLOG「余市防備隊」
http://araki.way-nifty.com/araki/2011/08/post-a949.html

余市防備隊」とは北海道余市町にある海自の施設。冷戦中はソ連対応、冷戦後はロシア対応の施設でしょう。危機意識がなさすぎる、無防備隊に改名しろと言いたい放題の荒木。本当に荒木の言うような「のんびりした」状況なのか知らん*3が、批判する場合でも口の利き方には気をつけるべきだ。海自に失礼すぎだろ。

隣の小樽にはかつて北朝鮮の船が入港していた。私が数年前に行ったときにもちょうど来ており、明らかに工作機関の人間と分かる男が乗っていた。

テレビドラマじゃあるまいし、「明らかに工作機関の人間と分かる男」なんていないだろ。むしろ工作機関の人間なら、そうと気づかれてはまずいわけで、周囲に溶け込む訓練ぐらいしてるだろう。
「周囲に溶け込もうとしてもその目配りや挙動は一分の隙もない。貴様は工作員(時代劇だと公儀隠密とか)、ワシの目は騙されんぞ」なんていうのは時代劇やアクション映画の世界だけでしょ(苦笑)。要するにこの話、荒木のフカシ(ほら話)か偏見に過ぎないと。

*1:鳩山内閣国交相菅内閣外相を歴任

*2:原則派じゃなくてタカ派とか強硬派とか呼べよ(本当に斉木氏がタカ派か知らないが)。何、ハト派(穏健派)を無原則扱いしてるんだか

*3:まあ、少なくとも冷戦時代よりはのんびりだろう。日露関係が良好と言うことだから別にそれは悪いことではないだろう