担当相兼務の山岡氏「マルチ軽視としか…」被害者家族は悲嘆

【ネタその1】

 「野田佳彦首相のマルチ商法問題への考え方が出ている。マルチ問題軽視としか言えない」。
 拉致問題担当相と国家公安委員長と兼務で山岡賢次氏が消費者相に就任したことに、マルチを苦に自殺した増元るみ子さん=自殺当時(24)=の弟でマルチ被害者の家族会事務局長の照明さんは、失望感をあらわにした。
 山岡氏は、マルチ規制問題に関しては全くといっていいほど活動実績がない。マルチ被害者家族らは「マルチ問題での発言を聞いたことがない」と声をそろえる。
 山岡氏は2日、官邸で記者団に「家族会とは、今まで直接、お話はしていないが、お気持ちは心得ているつもり。全力で対応していきたい」と語った。
 しかし、家族会などが平成21年の総選挙前に行ったマルチ問題への取り組みを問う議員アンケートでは、回答すらなかっただけに家族らの不安はぬぐえない。
 野田首相は2日の会見で頻繁に消費者担当相*1が替わることを問われ、「マルチ問題を含め、その継続性で信頼を取り戻すことがこの内閣の最初の課題だ」と述べた。
 しかし、山岡氏は2日の会見で野田首相からのマルチに関する指示が6項目中の5番目だったことを明かしており、マルチ問題軽視の姿勢が浮かぶ。
 拉致担当相などとの兼務に対する家族の懸念も大きい。家族会代表の飯塚繁雄さんは、「これまで兼務になると、消費者問題がおろそかにされてきた。また一から出直さなきゃいけないと思うとつらい」と力なく語った。
 横田早紀江さんはこう嘆く。「こんなことの繰り返し。いつまでこんな状態が続くのか、言葉にもなりません」

参考
産経『担当相兼務の山岡氏「拉致軽視としか…」被害者家族は悲嘆』
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110903/crm11090300440000-n1.htm

赤旗
『山岡消費者担当相、マルチ商法擁護』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-09-04/2011090401_07_1.html
マルチ商法汚染、自・民同類、業界擁護質問 献金も』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-10-18/2008101803_01_0.html
『マルチ支援で議連、業界誌で対談・献金も、民主議員』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-10-16/2008101601_02_0.html 


【ネタその2】

増元ブログ
2011.9.2
「野田新総理の考え!」
 組閣が発表され、消費者問題担当大臣として、山岡氏が指名された模様である。発表を聞いたと同時に虚脱感らしきモノを感じた。
 山岡氏がどうこうより、重要な問題に対しては「継続性」を求めるとして「平野震災復興担当大臣」と「細野原発問題担当大臣」は早々と留任を決めたにもかかわらず、消費者問題担当大臣には、党内抗争を収めるための道具としてか、小沢陣営から選び出した。しかも、拉致担当も兼務というものだ。
 消費者担当は前に「蓮舫大臣」が兼務していたもので、継続性というのならば、復帰した蓮舫氏に兼務させるべきであると思うのだが、消費者担当と拉致問題、関係の無い事象の兼務といういい加減な考えとしか思えない人事だ。
 これまで、野田さんという人をよく知らなかったのでコメントのしようがなかったが、これで、新総理の消費者問題に関する考え方の一端を見た気がする。
 要するに「どうでもいいのだ」というものであろう。消費者問題などという難しい問題に、下手に手を突っ込みたくないという表れであり、それだけのものであるということだ。
 もう力がぬけてしまった。
 民主党内でも保守の考えを持つという人物・野田氏が「国民の生命や安全が悪徳企業に侵害される問題」を軽視しているとしか思えない人事をしたことに、民主党そのものの体質が見えるような気がする。
 自民党が良いというのではない。自民党だって何年たっても消費者問題を解決できていなかったのだから今後も解決できるだけの力をもつとは言えないが、少なくとも失望はさせなかった。希望を奪うことはなかった。
 今回の人事は、消費者問題は二の次という新総理の心根を見たような気がする。
 一体、誰を頼りに、誰を信じて消費者運動を繰り広げることが出来るのだろうか?


【ネタその3】

山岡担当大臣
 野田内閣の閣僚が決まり発表になりました。
 誰が消費者担当大臣になるのかと思っていたら、山岡賢次氏とのこと。驚き、呆然としたというのが正直なところです。山岡議員はこれまで消費者問題に関わった話を聞いたこともありませんし、それ以前に関心がありそうにも思えない人物です。また、消費者問題以外のことでも民主党の他の議員を含め評価する声を聞いたことがありません。小沢グループを押さえ込むためにこのポストに当てたとでも考えるしか理由が思いつかない人事でした。
 人事にはトップの姿勢が反映されますからこれもそういうことなのでしょう。あるいは野田総理は、「消費者問題を政府に任せては解決しない。国民が『自分たちでやらなければ』という意思を持つことが肝心だから、あえてこのような人事にした」という、高度な政治判断をしたのかもしれません。
 いずれにしても、こちらとしてはやりやすくなったとも言えますが。

参考
荒木和博ブログ「山岡担当大臣」
http://araki.way-nifty.com/araki/2011/09/post-e75b.html

*1:ちなみに山岡氏以前の消費者担当相は岸田文雄福田内閣)→野田聖子(福田改造内閣麻生内閣)→福島瑞穂鳩山内閣、沖縄基地問題で鳩山と対立、更迭される)→平野博文官房長官の兼任→荒井聰菅内閣)→岡崎トミ子(菅第1次改造内閣)→蓮舫(菅第2次改造内閣)→細野豪志(菅第2次改造内閣