■「宝の山」被災車両に群がる外国人 中東で部品、高値取引 商用資格で入国、解体
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111030/dst11103023420012-n1.htm
無許可で解体したら違法行為だが、震災で大変な時期だし、許可の有無の確認も大変なので取り締まりはなかなかできていないと言うだけの話を「外国人だけにスポットをあてて」外国人差別と疑われても仕方ないようなタイトルをつける産経にも困ったものです。
■竹富町の自費購入容認案 「違法追認だ」文科省へ批判も
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111030/edc11103022260003-n1.htm
違法だって言ってるのは産経だけですが。むしろ「無償化の対象外」としたことの方が違法の疑い濃厚なんですが。
また過去に同様のこと(そのときはつくる会教科書を採用したい側の市町村が、採用しないとした協議会を脱退しようとしたのですが)が起こったときに「少なくとも違法じゃない。協議会に従う法的義務はない」と擁護したのは産経なんですが(ただ結局は脱退しなかったと思います)。全く産経は過去の発言との整合性をまるで気にしてませんね。
採択の危機って言ってますが、騒いでるの産経だけですからね。危機なんかどこにも存在しない。産経的には竹富町の決定が気にくわないのでその決定を何とかしてひっくり返したいんでしょうが。
教科書採択に詳しい拓殖大学の藤岡信勝客員教授は、今回の文科省の方針について「竹富町教委の法律無視を文科省が追認することに等しく、法治国家として極めて由々しき事態だ」と厳しく批判する。
育鵬社と似たり寄ったりの自由社教科書を編集したつくる会の幹部というモロに利害関係者の藤岡に聞けばそう答えるでしょうよ。
竹富町が採用した教科書会社の関係者に話を聞けば逆に「竹富町が正しいと思う」というでしょう。
公正中立を装う気すら、もはや産経にはないのか。
ああ、よく考えたら育鵬社は産経系列ですからこういう記事を書くこと自体がかなり問題ですよね。
朝日や読売、毎日が仮に産経みたいに子会社に歴史教科書をつくらせていたとしてこういう事態が起こり「ウチの教科書を採択しないなんて竹富町許さない」と言う記事を書いたら産経はなんて言うんでしょうか?
「紙面の私物化」って言いませんか?。産経がやってるのはそう言うことです。
まあ、ナベツネ読売はジャイアンツ関係では完全に紙面を私物化してると思いますが。
ある(注:文科省)幹部は「無償措置法は採択のあり方も定めており、同法からの離脱を認めると、各教委単位だけでなく、各教委の判断により学校単位の採択も可能になり、採択制度そのものが崩壊する」と懸念する。
はいはい、蟻の一穴論。サヨが自衛隊海外派兵とかでそういうこというと考えすぎだとか、言いがかりだとか言い出す癖に。
今のところ誰も(「愛国先生みたいなトンデモさん」が世の中にはいますので、もちろん一部の奇特な人は唱えてるかも知れませんが、少なくとも竹富町教委とかメジャーなところは誰も)「各教委の判断による学校単位での採択」など論じてないのにいきなりとんでもないことを言い出すのが産経クオリティ。この幹部が実在するかもはなはだ疑問です。
まあ、俺的には、現行法上、合法なのかという問題はともかく「教委の判断で学校単位採決」で何が教育上、悪いのか分からないですが*1。少なくともそう言う採択をしても是非はともかく「採択制度の崩壊」じゃないでしょう。教委がそういう採択方法にしたことについて市町村住民が納得してるのなら教育上、何の問題があるのか。
いや産経の言いたいことは分かりますよ。学校単位じゃウヨ政治家の政治力が行使しにくくなる、広域採択の方が行使しやすいって事でしょう。でもそれ産経の都合でしかないですから。
別の(注:文科省)幹部は「今後訴訟が起こる可能性がある」と危惧する。「竹富町教委が教科書を自費負担した場合、地教行法に基づく採択でなぜ無償供与が受けられないのかという同町教委側の反発などが、訴訟につながりかねない」という。
教委じゃなくて親御さんが国を訴える可能性もあります罠。
教育法規に関する著書がある国立教育政策研究所名誉所員の菱村幸彦氏は「無償措置法は規定に従って採択された教科書を無償にするという法律で、文科省の判断は妥当。(中略)」とみる。
国立教育政策研究所ってのは文科省の組織ですから。そこの人に話を聞けば「文科省が正しい」って言うのは当たり前。しかもググれば分かりますが菱村氏は「文部省に入省。教科書検定課長、高校教育課長、総務審議官、初等中等教育局長などを歴任」した元文科省キャリア官僚ですから(http://haruka.gyosei.jp/writer/detail/post_7.html)。
産経のやってる事は創価大学の教員に「創価学会の仏教解釈って正しいの?」と聞いて「教員の先生が正しいって答えたから正しいんだ!」と言ったり、赤旗記者に「日本共産党の政策って正しいの?」と聞いて「新聞記者が正しいって答えたから正しいんだ!」と言ってるようなものです。普通、そう言う場合、創価大学ではない大学の教員、赤旗以外の新聞記者に話を聞くでしょうに。
公正中立な立場の人間に話を聞けよ。
■高崎経済大学教授・八木秀次 野田氏は大平政治の何に学ぶか
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111031/plc11103102510000-n1.htm
大平首相の政治を、政治家や官僚だけでなく民間人を適材適所で使ったブレーン政治と理解した上で「自分もそうありたい」という野田首相に対し、「大平ブレーンとは産経文化人」「大平政治とは産経イズム」「我ら産経文化人の言いなりになることこそが大平氏の真の後継者。野田氏にはそれが分かってるのか」という産経文化人・八木氏。
清和会出身の岸、福田や、清和会並みに右よりの中曽根ならともかく、宏池会出身の大平氏が「産経イズムの信奉者」とはにわかに信じられませんが、それが仮に事実だとしてだから何だと言うんでしょうか?
野田氏は「ブレーン政治」という大平政治のいい面は評価するが、「産経イズム」と言う悪い面は評価しない、それだけの話でしょう。しかしこの人こういう発言をするとは「産経文化人をブレーンとして活用した*2大平氏のように」「大平氏を評価するという野田氏に産経文化人(もちろん八木氏本人を含む)をブレーンとして活用してほしい」んでしょうか?
もしそうなら、元安倍ブレーンのくせに変わり身が早いというか何というか。