今日のMSN産経ニュース(1/14分)

■中国現代史研究家・鳥居民 中国国内政治に使われた総統選
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120117/chn12011703340000-n1.htm

産経が国民党勝利に衝撃を受けて、何とかしてその意義を低めようとしてることだけわかりました。
何せ書いてあることは「これで中国もうはうは」的なことだけですから。どう見ても馬氏勝利は「産経的な対中対立路線」が支持されてないことの表れなんですが。
そしてたとえ民進党が勝利しても産経ほどの反中国路線はとらないと思いますが。

前回2008年総統選では、中国の口車に乗せられた米国が中国国民党馬英九氏に肩入れして、彼の当選となった。

 「口車」とか「肩入れ」とか何が言いたいのかさっぱり意味不明。そんな物言いは、馬氏に対しても、彼に投票した選挙民に対しても失礼です。俺も台湾政治に詳しいわけではありませんが、常識的に考えて「馬氏の台北市長時代の実績が評価された」とか「当時の与党・民進党への批判票が馬氏に集まった」ということでしょう。

台湾の大企業はすべてが中国に進出していることから、人質に取られたのも同じで、いずれも馬氏支持を表明せざるを得なかった。

台湾は決して好景気ではなかったと思うんですがね。だからこそ大市場である中国へ進出するのであってそれを「人質」呼ばわりですか?


帝塚山大学名誉教授・伊原吉之助 日米安保を盾に安定選んだ台湾
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120125/chn12012503040000-n1.htm

国民党は投票所に党員を配して有権者に携帯電話で自党への投票を依頼し、投票に来るとカネを渡したとか、検察官が民進党側の不正は摘発しても国民党側の不正は見過ごしたとか、民進党支持者から聞いた。

根拠もなく不正による勝利を主張することは、勝った馬氏と国民党、その支持者にも失礼ですが、敗北を認めた蔡氏と民進党、その支持者にも失礼です。そんなことは民進党執行部は言っておらず敗北を素直に認めてるというのにこの男はバカなんでしょうか。こう言うのをひいきの引き倒しと言います。

2000年総統選で先の宋楚瑜氏が、04年は国民党の連戦氏が結果を不服としたのは自らが負けたからである。国共内戦に敗れて渡ってきた中国大陸系の台湾住民は負けるとうるさいのに対し、本土系の台湾住民は負けは潔く認める傾向がある。

 「負けるとうるさい」呼ばわりとは失礼極まりないですね。なぜここまで誹謗中傷できるんでしょうか。

中華民国」体制護持派の聯合報は投票翌日の15日付で、「中華民国」が台湾の主流の民意だと書いた。

そりゃそうでしょう。中華民国体制、つまり当面「統一もしないし、独立国家台湾にもならない、現状のままいく」が主流でしょう。世論調査でも確かそうですし。そうじゃないという根拠は?

民進党主席の蔡英文氏は訪米後に、「台湾は中華民国中華民国は台湾」と言わされた。米中とも現状の変更を容認しないのである。

で、それが何か問題でも?。政治ってのはそういう物です。それが嫌なら中国、米国との対立を覚悟して独立路線を歩めばいいだけのことです。
大体「沖縄が米軍基地の現状の変更」を主張すると「日米関係が悪くなる」と非難する新聞が、「台湾に対して米国は横暴」呼ばわりするとは何考えてるんでしょうか?

民進党が言う「独立」とは「中華民国」体制打倒を意味する。その民進党はとっくに独立綱領を自ら封印し、「中華民国」体制を受け入れた

受け入れないと、現状維持派の多い台湾では選挙に勝てないし、中国や米国との関係も悪くするからでしょ?。それの何が問題なんですか?

今回、台湾の住民がつかみ取った選択肢が日米安保体制を共産党による併呑圧力の盾にするという「現状維持」の策だったとすれば、台湾の民意の賢さと強(したた)かさに改めて瞠目(どうもく)せざるを得ないのである。

前半で選挙の不正があったといってたのは何だったんですか?。
前半で選挙不正を叫びながら、後半で「したたかな選択」ってあきらかに矛盾してると思いますが、そうは思わないんでしょうか?

【追記】
以上、台湾選挙ネタについては「ある種の人間にとっては、中国が台湾侵略をねらっていてくれないと都合が悪いらしい」http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/0b5e68864f9de7c9f4d81c2831b29629
でご紹介いただきました。ありがとうございます。
 中国が「統一なんか考えていないが面子から統一方針を放棄できない」か「一応考えてはいる」のか知りませんが、id:Bill_McCrearyさんおっしゃるとおり武力統一なんか考えてないでしょう。実行困難ですから。それよりも、台湾との経済交流、文化交流を進めた方がお得というものです。
 台湾だって「台湾が独立を宣言しない限り武力行使しない」と中国が言ってるのですから、「その約束は絶対守れよ」と世間にアピールするとともに、「現状維持」を続け、中国と経済交流、文化交流を進め、ただし「万が一に備え最低限度の軍事力(中国が軍事力行使をあきらめる程度の防衛力)は保持しておく」という路線(今の路線がそうでしょうが)をとる方が得でしょう。


■「拉致解決の土俵つくりたい」 松原仁国家公安委員長拉致問題担当相インタビュー 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120123/crm12012321220015-n1.htm

北朝鮮の指導者交代が拉致問題の解決に及ぼす影響をどうみるか
 「(金正恩氏を中心とする体制への移行で)大きく状況は変わった。」

まあ、「状況は変わらない、経済制裁あるのみ」なんて輩よりはましだと思います。

具体的な土俵づくりは
 「元首相の小泉純一郎さんら拉致問題に携わってきた方々に会ってアドバイスを受け、私が本気でこの問題を解決しようとするメッセージになればいい。一方で、水面上でも水面下でもさまざまなレベルでの接触が必要。現状の制裁をやめるつもりは全くないが、北朝鮮は最後は首相との対話を望んでいる。その前提になる土俵づくりを全力でやっていきたい」

対話したいのなら制裁はやめるべきだし衛藤さん率いる「国交正常化議連」と連携していくべきでしょう。まあ、交渉と言うだけ「まし」かもしれませんが。

取り調べの録音・録画(可視化)の見解を
 「捜査の水準を落とさないためには、可視化とおとり捜査や通信傍受をパッケージとして議論がされるべきだ。」

 がちでそう思ってるのか、官僚にうまく言いくるめられてるのか。可視化は「当然やるべき事」であって「おとり捜査や通信傍受(いわゆる電話盗聴ですね)」と関係ないし、通信傍受だったらすでに実施されてるんですが(もっと広げろという話なんでしょうが)
 おとり捜査なんて認めたらそれこそでっちあげの温床になって恐ろしいことになると思いますが。