今日のMSN産経ニュース(3/29分)(追記・訂正あり)

■【正論】内から湧き上がる祖国愛にこそ 文芸批評家、都留文科大学教授・新保祐司
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/120329/ent12032903030000-n1.htm
 タイトルだけ読むとまるで「君が代強制」などを批判してるようですが、産経ですからもちろんそう言う話じゃありません。

自殺者が毎年3万人を超え、「生きる力」などという本然的なものまでを学校で教えなければいけない日本を思った。

経済不況が自殺の大きな原因だなんてことは誰でもわかるだろうに、何でしょうか、この珍文章。


■【新憲法起草】「国のかたち」正面から

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120329/plc12032901340000-n2.htm
杏林大学名誉教授・田久保忠衛
冷戦が始まる前の占領下という異常時に押しつけられた憲法が、日本の独立時になぜ改められなかったのか。

国民が望んでないからですが?。そして「押しつけ憲法」と言いながら「日米同盟は永遠」とか「日米は価値観が一緒」とか言えるのは何故なのか?

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120329/plc12032901340000-n4.htm
駒沢大学名誉教授・西修*1
今でも一般的に「日本国憲法は世界で唯一の平和主義憲法」と信じられているようだ。しかしながら、私の類型では188カ国中、157カ国の憲法で平和主義条項が設定されている。

いやいや問題は「9条2項」なんですよ。「侵略戦争はしません」と書いてある憲法はたくさんあるでしょうが「だから軍隊はもちません」と書いてある憲法は日本だけでしょう。だから「世界で唯一の平和主義憲法」なわけです。誰も勘違いしてるわけじゃない。
もちろん解釈改憲自衛隊がありますが、それは建前上「最小限度の防衛力」「専守防衛」のわけです。


■【新憲法起草】現行憲法、多くの不備
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120327/plc12032708070013-n1.htm

家族の規定がないことも現行憲法の欠陥である。

戦前憲法にもそんな規定はないんですが(なお、産経の言う「家族の規定」の意味がわかりませんが、家族に関する規定なら「結婚は当事者の意思だけでできる」「家族に対する法律は個人の尊厳と両性の平等に基づいて決めなければならない」などとした憲法24条があります)。
大体、何で憲法にないといけないのか。民法で別にええやん。

戦後、行きすぎた個人主義が広がり、少年犯罪の凶悪化などを招いているとの指摘もある。

 管賀江留郎『戦前の少年犯罪』(築地書館)でも読めよ(笑)。少年犯罪凶悪化なんて事実はないし、仮にあったとしても刑事法改正ならともかく、何でそれが改憲に結びつくんだか。

*1:著書『日本国憲法を考える』(1999年、文春新書)