新刊紹介:「前衛」12月号・その1

「前衛」12月号の全体の内容については以下のサイトを参照ください。
http://www.jcp.or.jp/web_book/cat458/cat/
 以下は私が読んで面白いと思った部分のみ紹介します。(詳しくは12月号を読んでください)
■「二つの流れの対決のもと、総選挙での躍進をかちとる:日本共産党の値打ち、姿を語り抜く」(中井作太郎)
(内容要約)
 内容的には『第5回中央委員会総会について:2012年10月15日 日本共産党中央委員会書記局』(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-16/2012101604_01_1.html)、「第5回中央委員会総会、志位委員長の幹部会報告」(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-16/2012101609_01_1.html)、「日本共産党第5回中央委員会総会、志位委員長の結語」(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-16/2012101601_02_1.html)などのより詳しい説明である。小生いうまでもなく支持者であるし「がんばろう」という叫びには大いに共感するが「議席倍増を目指したい」というのはちょっと過激な方針じゃないかなと失礼ながら思う(別に不幸にして倍増が果たせないからと言ってそれだけでどうこう言う気もないが)。もちろん政治のプロとしていろいろとお考えがあると思うし、「目標をあえて高く掲げる」というのはどこの世界でもあることだが(例「プロ野球の万年Bクラス球団(横浜)が優勝やAクラス入りを目標に掲げる」)。

【追記】
 kojitakenの日記「自民党安倍晋三の支持率が急落」(http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20121117/1353105306)によれば小選挙区制度効果ということもあっていつも通り「共産を含むミニ政党」の支持率はそう高い物ではない(維新が4%でミニ政党では一番高いというのは、「統計誤差の可能性」を考えてもさすがに不愉快だが、それにしたってたかだか4%である。やはり自民、民主に集中してしまうわけだ)。選挙は始まったばかりとは言え今回もなかなか苦しい選挙になりそうだ。まあ、何があろうと俺は共産支持だけどね。
 しかし一部で豪腕だ何だといわれる小沢党が「統計誤差の可能性があるとは言え」小沢党連中がバカにする事が多い「我が共産」より低支持率とは。別に小沢は評価していないのでどうでもいいのだが所詮小沢信者の小沢評価など宗教の域を脱しないと言うことか。


■「対米従属・財界政治から民意の反映する政治への転換を:二大政党制の破綻で問われる政党のあり方と政治選択」(上脇博之*1
(内容要約)
 おおざっぱに要約すれば「アンチ歴史捏造主義(河野談話否定などを批判する)」「アンチオスプレイ」「アンチ消費税増税」「アンチ原発推進」などなど、要するに「外交安保ではハト派」「経済政策では社民主義・アンチネオリベ」で政治家を選びましょうという話。で共産シンパ・上脇氏の場合、「それは言うまでもなく共産です」って話になるのだが、別に身びいきではなくその基準で選ぶと「マジで共産ぐらいしかいないのかな、うん」状態であることが悲しすぎる。
「自公民、維新、国民新党は確かにハト派社民主義とは言えないだろうが、社民党と小沢党はどうか?」ですか?。小沢党は必死でごまかしに走ってますがid:kojitaken氏など批判派のブログを読めばリベラルなどという代物でないことは丸わかりです。社民党も、id:kojitaken氏が批判していますが小沢党と組んだり、孫崎を評価するようではね。


■「なぜアメリカではオスプレイ訓練を中止できるのか」(坂口明)
(内容要約)
 タイトルについての回答は「アメリカには環境アセス法があってかなりの威力を発揮してるから」です。オスプレイというのは事故の危険性が高いし、騒音や爆風がすごいし、最近では低周波の危険性も指摘されてますから、まともに環境アセスにかけたら容認できる代物じゃないわけです。
 もちろん過大評価はできませんが日本のアセス法に比べたらずっと立派なわけです。ここからは「オスプレイ阻止のためにも日本にまともな環境アセス法を作ろう」と言う結論が出てきますね。もちろん強力なアセス法がなくても阻止運動はできますがあった方がいい。
 と同時に、「アメリカのアセス法をアメリカ国外にも適用せよ、米軍基地は事実上アメリカ領と同じだろう」という運動をする必要があります。現行のアメリカアセス法は「国外に適用されるか」明文規定がありません。で、米国政府は適用されないと主張し、米国の裁判所もそれを追認してるわけですが、「判例は変更の可能性があるし」、困難ではあるが「外国にも適用されるとする明文規定を作る」ということも考えられるわけです。なお、オスプレイのヤバさについては、読む・考える・書く「オスプレイの危険性を簡単に整理」(http://d.hatena.ne.jp/Vergil2010/20120909/1347161195)が参考になるかと思う。

参考
アメリカでの中止について】

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-08-17/2012081701_01_1.html
赤旗オスプレイ訓練 ハワイでは中止、環境への悪影響 米軍が考慮 2空港」
 米ハワイ州のカネオヘベイ海兵隊基地への垂直離着陸機MV22オスプレイの配備にあたって、同機がもたらす強烈な吹きおろしの風などによる環境への悪影響を考慮して、2カ所の空港で計画されていた飛行訓練を米軍が事実上取り下げていたことが16日までにわかりました。

オスプレイ低周波について】

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-21/2012102101_02_1.html
赤旗オスプレイ低周波音 基準超え、普天間 建具がたつく超低周波も」
 米海兵隊普天間基地沖縄県宜野湾市)に配備された垂直離着陸機MV22オスプレイが発する低周波音が、測定されたすべての機体で基準値を上回り、建具などががたつくような超低周波音も記録されていることが、琉球大の渡嘉敷健准教授(環境工学・騒音)の調査で分かりました。

■県民の総意ふみにじり強行されたオスプレイ配備の現場から(大城朝助)
(内容要約)
 沖縄でのオスプレイ配備反対運動のレポート。


参考
赤旗「【速報】オスプレイ配備反対 沖縄県民大会:オスプレイ配備撤回へ沖縄の意思示す、県民大会に10万人 過去最大規模」
http://www.jcp.or.jp/akahata/web_daily/2012/09/okinawa-kenmin.html


■『「倫理」と「文明論」:宗教界に広がる「原発廃止」の流れ』(柿田睦夫*2
(内容要約)
 過大評価は禁物だが、今まで原発批判に消極的だった宗教界に、原発廃止論が広がってるという記事。もちろん「幸福の科学」「創価学会」とかウヨってる宗教(つうか幸福の科学創価学会は極悪な反社会カルトか?)は未だに原発万歳なわけですが。

参考
赤旗「宗教者が共同声明、原発の廃止求めます、51氏呼びかけ 宗教・宗派の違い超え」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-07-14/2012071401_02_1.html


■「女性の参画と活躍:ロンドン五輪が記した二つの画期」(和泉民郎)
(内容要約)
「参画の画期」ってのはロンドン五輪は「1:女子ボクシングが種目となって女子参加競技が増えた」「2:初めて全ての参加国・地域から女性が参加した」と言うことです。
「活躍の画期」というのは日本女子選手が活躍したって事ですね。カレリン越えを果たし「史上最強の人類(?)」になって国民栄誉賞をもらったレスリング・吉田選手の他、サッカーのなでしこジャパンとか卓球の女子団体(石川、平野、福原)、「日韓友好万歳」アーチェリー女子団体(韓国からの帰化選手がいる)とか。で「今後も女性の参加を増やし、また日本女子が活躍できるようにしましょう」「そのためには不肖共産党も協力します」と。

参考
毎日新聞『記者の目:ロンドン五輪と女性参加』
http://mainichi.jp/opinion/news/20120821k0000m070077000c.html
産経新聞ロンドン五輪 女性躍動「転換期に」 史上初、全204カ国・地域から参加』
http://sankei.jp.msn.com/london2012/news/120729/otr12072912180004-n1.htm
NHK『ここに注目! 「ロンドン五輪と女性選手」』
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/127310.html


■特集「電機リストラとのたたかい」
【電機産業の経営責任とリストラ:電機産業のリストラといかにたたかうか(藤田実*3)】
【人減らし攻撃は技術基盤をも掘り崩す(北優)】
【神奈川県における電機大リストラとのたたかい(宗形泰夫)】
ルネサスの合理化策から見えてきたもの(楳本光男)】
(内容要約)
「新刊紹介:「前衛」11月号(追記・訂正あり)」(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20121017/5421309876)で紹介した特集「電機リストラとの闘い」のパート2です。
 改めて赤旗の記事を参考に紹介します。
赤旗
「電機リストラ 「NEC調査、指導必要」、厚労相 田村氏「退職強要」追及に、参院決算委」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-08-28/2012082801_03_1.html

「電機リストラ 退職強要やめさせよ、田村議員、電機・情報ユニオン 厚労省に指導求める」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-09-13/2012091301_02_1.html

「退職面談10回 「シリアに行け」「残業つけるな」、電機大手リストラ許すな、組合員倍増 たたかい前進、電機・情報ユニオン大会」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-09-18/2012091801_01_1.html

「13万人電機リストラに反撃、「経営危機」口実に雇用犠牲の収益確保」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-01/2012100101_03_1.html

「「君に仕事はない」長時間、10回面談、電機リストラ この無法」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-01/2012100103_01_1.html


■「鳥取市庁舎の新築・移転をめぐる住民投票:その特徴と意義」(藤田安一)
(内容要約)
鳥取市庁舎の移転新築か現在地での改修かをめぐり行われた住民投票では、改修派が多数を占め、市長が推進しようとした移転新築は挫折し、修正を余儀なくされている(ただし現在、改修方向で動き始めたところで改修が終わったわけではなく新築派の巻き返しの可能性もゼロではない点に注意が必要)。筆者・藤田氏は「新築批判派、改修派」「住民投票で決着をつけるべき」と主張した一人である。
・改修派が住民投票で勝利した理由について藤田氏は
1)「財政事情を考えれば改修した方が安くすんでいいのではないか」
2)「鳥取市は当初、移転新築ありきで『現在地新築』『現在地改修』と比較検討し反対派を納得させるという民主的プロセスをとろうとしなかった。これは問題だ」
3)「移転予定地の鳥取駅周辺は液状化や洪水の危険性が指摘される場所であり、新築を是とする場合でも移転はすべきではない」とした批判が住民に理解されたからと見ている。そしてこれを「保守王国」とされる鳥取市において「異議申し立て」が通りやすくなるきっかけにしたいとしている。


■シリーズ「高校生の成長と高校教育の再生・創造・発展をめざして(4)」
【「キャリア教育」ではなく職業・労働教育を:自分を守り、働く意味を考える教育をすべての高校生に(林萬太郎*4)】
(内容要約)
 政府、文科省、財界の主張する「キャリア教育」を「企業にとって都合のいい労働者を育成するための教育」とした上でそうした教育では「ブラック企業から身を守ると言ったことはかなわない」とし、そうした教育とは別の形の教育(ここでは「職業・労働教育」と仮に呼んでいるが)を構築していく必要があるという話。したがって論文タイトルの『「キャリア教育」ではなく職業・労働教育を』はややミスリーディングなタイトルだろう。筆者は「キャリア教育概念」それ自体を批判しているわけではなく「職業・労働教育」概念(?)も「政府などのキャリア教育とは違ったものを目指すという意味しかない」からである。


■論点
大阪市「思想調査アンケート」強制への国家賠償請求訴訟(西晃)】
(内容要約)
 西氏は現在訴訟中の「思想調査アンケート賠償請求訴訟」の弁護団事務局長。橋下の行為の違法性を改めて指摘している。こうした橋下の無法をまともに批判できない日本のマスゴミはまさにゴミだ。

参考
赤旗『大阪「思想調査」裁判始まる、原告が陳述 生き方踏みにじられた』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-04/2012100401_02_1.html

http://hatarako.at.webry.info/201210/article_5.html
松岡ちひろ明日があるさ『橋下大阪市長思想調査 損害賠償訴訟』
 さて、(注:赤旗の)記事を読むと「なんで?」の市の答弁書です。
 アンケートの実施主体は橋下氏から委託を受けた第三者調査チームであるので、「市」ではないので、公権力の行使は存在しないと詭弁をふるってるようです。
 確かこれまで「市長の言うことを職員は聞いて当然」「市長は選挙で選ばれたのだから、自分のいうことは民意だ」と言ってましたよね?
 その通りの答弁をした方が良いのではないのか?

 西氏も批判してるが橋下のゴミぶりがいつもながら半端じゃないな。裁判所に「俺がルールブックだ」が通用するわけはないとは言え「俺がやったんじゃない、野村弁護士の調査チームがやった」で通用すると思ってるのか?。お前の命令でやったんだろうが、橋下。


【共通番号法案の問題点(山下唯志)】
(内容要約)
 赤旗NHKの記事紹介で代替。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-07-31/2012073101_05_1.html
赤旗・主張『マイナンバー法案、不利益しかない番号は不要だ』
 日本に住む全住民に国が番号を割り振り、税・社会保障情報などを一元管理する共通番号制度(マイナンバー)法案について、民主、自民、公明の3党が成立で大筋合意しました。同法案には、膨大な個人情報を行政が一括して利用する危険や情報漏れによるプライバシー侵害を指摘する意見が続出しています。それを無視して3党の談合で成立を強行するなどもってのほかです。住民に不利益しかもたらさない法案は廃案にするしかありません。
 マイナンバー法案は、消費税と社会保障の「一体改革」関連法案の柱の一つとして野田佳彦内閣が今年2月に国会に提出していたものです。自民、公明との調整で他の法案とは切り離されて、これまで審議に入ることもできていませんでした。
 ところが「一体改革」法案をめぐる民自公の密室協議のなかで急浮上した「社会保障制度改革推進法案」のなかに「社会保障番号制度の早期導入」が盛り込まれたのです。マイナンバー法案の成立は、3党密室談合の結果を問答無用におしつけるもので、そのやり方自体許されません。
 法案は、赤ちゃんからお年寄りまでのすべての日本国民と中長期滞在の外国人を含めた日本居住者一人ひとりに識別番号(マイナンバー)をつける仕組みです。これまで年金、医療、介護など制度ごとに違う番号で管理・運営されていた国民のさまざまな情報がマイナンバーを通じて一つに結びつけられます。対象となる情報は、社会保障、税金、雇用、奨学金貸与の状況まで広範囲にわたります。国や地方自治体が、住民の多様な納付・給付状況を把握することを可能にします。
 民自公が推進する「一体改革」は社会保障について「受益と負担の均衡」を図るとして、給付の「適正化」と運営の「効率化」による社会保障費削減・抑制を前面に打ち出しています。マイナンバー法案は、それを可能にするものです。「一体改革」を要求する経団連社会保障支出の「徹底的な合理化・効率化」のために番号制度の導入を強く求めてきたことからも、社会保障給付抑制の道具にマイナンバーを使う狙いは明らかです。
 内閣府世論調査(1月発表)でも7割以上の人が「個人情報の漏洩(ろうえい)によるプライバシー侵害」「個人情報の不正利用による被害」に不安を感じています。それへの対策もきわめて不十分です。番号制度が必要という立場の研究者からも、多くの情報を一つに集中させるのは「プライバシー保護の観点から見て『絶対にやってはいけないこと』」と危ぐする声があがっています。
 制度の弊害は外国でも浮き彫りになっています。イギリスではいったん導入を決めた国民IDカード法を人権侵害への危険があることや巨費が浪費されるおそれがあるとして廃止しました。ドイツでも行政機関の番号使用を規制するなどきわめて限定的に運用されています。
 制度導入に6100億円かかると試算された費用も不透明です。歯止めない税金投入になる危険は大です。まさに国民にとって「有害無益」の法案を強行することは絶対に許されません。


NHK視点・論点 「マイナンバー法案の課題(1) 番号制度導入がもたらすもの」(中央大学法科大学院教授・森信茂樹)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/129924.html
 批判派の危惧(主として情報流出の危険性だが)に理解を示した上で利便性を理由に導入賛成を主張する森信氏。なお、森信氏は元財務官僚で著書も『日本が生まれ変わる税制改革』(2003年、中公新書ラクレ)、『日本の税制:何が問題か』(2010年、岩波書店)、『消費税、常識のウソ』*5(2012年、朝日新書)と税制関係のものであり「マイナンバー法は税制限定ではないが」政府はともかく、森信氏のマイナンバー制への関心はもっぱら「税との関係」にあると思われる。
 なお、森信氏には『どうなる? どうする! 共通番号』(共著、2011年、日本経済新聞出版社)、『マイナンバー:社会保障・税番号制度 課題と展望』(共著、2012年、金融財政事情研究会)と言った著書もある。


NHK視点・論点 「マイナンバー法案の課題(2) 共通番号制は必要か?」(弁護士・清水勉)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/129925.html
 導入論を主として「情報流出の危険性」から批判する清水氏。赤旗同様、「費用対効果も疑問」としている。清水氏のこの問題での著書として『「マイナンバー法」を問う』(共著、2012年、岩波ブックレット)を紹介しておく。


■暮らしの焦点
【無謀な工事から世界遺産平城宮跡を守れ(山村さちほ)】
(内容要約)
 山村氏ご本人のブログ記事紹介で代替。

http://sachiho.jcp-nara.jp/?eid=1061
こんにちは 山村さちほです『平城宮跡守れの署名がどんどん集まっています。』
 平城宮跡を、土とセメントで固める国交省の暴挙に、反対する運動が盛り上がっています。
 作家の寮美千子さん*6らが、呼びかけた署名は、16日までに、わずか10日間で、4600筆も集まりました。15日の西大寺駅頭での署名は、1時間で170筆も集まり、寮さんのところには、ポストに入りきらないほど、郵便で届いているそうです。
 北は北海道から、沖縄まで、さらに、エアメールでフランス、中国からも届き、「こんなにも、奈良を愛してくれている人たちがいると、感激で胸がいっぱい」と語っておられます。
 さっそく、国交省に届けてこられましたが、国交省の対応はひどい。「市民のものだというが、国有地で、政府のお金で管理している。何が悪い」という態度です。
 現地では、環境科学博士の谷幸三さんが案内する、自然観察会や、抗議の歌会(短歌をよむ)。小井修一平城宮跡を守る会の事務局長が案内する、現地のウォッチング説明会など、次々と開かれ、たくさんの方が参加されました。
 草原には、数千種の動植物が生息して、たくさんの野鳥が訪れています。生態系を壊してしまうと、もとには戻りません。
 急いで、さらなる運動を強めたい。みなさん、ご協力おねがいします。

http://sachiho.jcp-nara.jp/?eid=1062
こんにちは 山村さちほです『平城宮跡をまもろうに反響が』
 (注:日本共産党)中央委員会での発言*7で反響があり、前衛12月号に、この問題でのレポートを掲載していただくこととなり、今その原稿を準備しているところです。
 また、雑誌「女性のひろば」には、寮美千子さんに、登場していただき、12月号に、寮さんの一文が掲載されます。
 赤旗日曜版でも、この問題はあまりにもひどいと、来週号で報道していただきます。日曜版は、全国紙で110万部よまれていますから、さらに反響があると思います。

「女性のひろば」というとあの葛西先生*8の「ムスタちゃん」*9が連載されてるな。

http://sachiho.jcp-nara.jp/?eid=1069
こんにちは 山村さちほです『赤旗日曜版に掲載「世界遺産平城宮跡セメントで破壊」』
 今週号の赤旗日曜版が届きました。世界遺産平城宮跡を舗装する、国交省の無謀な工事を止めようと、立ち上がる市民の運動を報道しています。  
 作家の寮美千子さんが登場して、「一人でも多くに人に知ってもらって、署名やツイッターで発信していただきたい、世論の波を起こして国の姿勢を変えたいと思っています」と語っておられます。
https://twitter.com/sijouooji/status/261064497693872129


 いよいよ、土を入れる工事は11月10日に始まります。なんとしても止めたいと、寮さんが、よびかけて、10月28日には、平城宮跡で、パネルを持って、通過する近鉄電車の乗客にアピールする行動を企画しています。11時からです。
 正倉院展に全国から来られるみなさんにも、署名を呼びかけます。10月28日の午後2寺から近鉄奈良駅前、行基広場に集合です。
 どちらも、多数の皆さんご参加下さい。よろしくお願いします。

http://sachiho.jcp-nara.jp/?eid=1085
こんにちは 山村さちほです「平城宮跡の埋め立て舗装中止もとめて」
 平城宮跡を守る会が、パレードをおこないました。JR奈良駅まえから、春日大社一の鳥居まで、パネルを掲げて歩きました。
 私も、旗をつくって参加しました。道行く方から、激励の声がよせられるなど、商店街で、アピール効果抜群でした。
 この後、午後からは、国交省文化庁の工事についての説明会です。
 150人の会場ですが、ほぼいっぱいの、たくさんの市民が集まってこられ、大変な熱気ある会となりました。
 怒りの思いが、次々とぶつけられ、時間オーバーしても、とどまることなく、だれも納得できない説明でした。
 怒りに火をつけたのは、文化庁の職員が「地下埋蔵の遺跡が、壊れたとしても、世界遺産の取り消しにはならない*10」と発言したことから。
 なんということでしょうか、世界遺産を守る責任者が、このような考えとは。
 いったん工事は中止して、市民の意見をよく聞き、計画を見直すべきです。寮美千子さんは、この間わずか一カ月で集まった署名23505筆を示して、これだけの人たちの思いに耳を傾けるべきと訴えました。
 日本全国、世界から、集まった署名。今日の街頭署名行動で集まったのも加えて、23505筆となりました。
 盛り土による埋め立ては、今月中にはじまりますが、舗装については、来年に持ち越されます。何としても、中止させるまで、がんばりたい。参加者の思いは、一層強く、大きくなったようです。
 夕刻は、いよいよ解散の動きが強まった中で、伊藤えみ子(注:衆院奈良)一区候補を先頭に、近鉄(注:奈良)駅前で訴えました。

伊藤氏のブログも見てみる。

http://itouemiko.blog.fc2.com/blog-entry-108.html
伊藤えみ子のブログ「JR奈良駅前でアピールする セメント舗装の中止を求める行動」
平城宮跡を守る活動が盛り上がっています
 今日は結構めまぐるしい日でした。
(中略)
 大急ぎで昼食をすませ、12時集合で、JR奈良駅前に集まって「平城宮跡のセメント舗装の中止を求める」行動です。
 作家寮美千子さんを先頭に、「平城宮跡の舗装やめて」(写真)のパネルを持ってシュプレヒコールをしながら三条通りをデモ行進しました。別のチームは奈良公園近くで署名行動です。
 観光客や通行人は、興味深げにデモ行進を見守り、署名も短時間でたくさん集まりました。
 続いて、午後2時からは「平城宮跡歴史公園事業説明会」が国交省文化庁によって開かれ、私も参加しました。
 県庁から会場の商工会議所まで、たくさんの署名を山村(注:奈良)県議と白川(注:奈良)市議予定候補、私の3人で会場に運びました。2万3505筆という数の重みをずっしりと感じます。
 しかし説明会は冒頭から「世界遺産平城宮跡を守りたい」と願う県民の思いを逆なでするような文化庁国交省の発言ではじまりました。案のじょう説明会は紛糾。
 「荒れ地のようなところは好ましくない」「例え木簡がダメになっても世界遺産を取り消されるようなことはない」「舗装工事をしても世界遺産委員会に報告する義務はない」など、これが世界遺産にたずさわっている省庁の感覚かと、あきれるばかりです。
 参加者の質問に対しても、論点をすり替えてはぐらかし、ダラダラと回答、あげくのはては「時間ですから」と。参加者が納得いくわけがありません。
 「この説明会を再度開催すること。合意が得られるまで工事を中止することを求めます」の発言は、受け入れられることなく終了しました。
 13日には、東京での国交省交渉に参加するため、県議団、市議とともに私も上京します。前回分と合わせ、約2万8000筆の署名をしっかり受け止めて、がんばりたいと思います。
 午後5時からは、近鉄奈良駅行基さんの前で街頭宣伝をしました。

【追記】
 後に宮本衆院議員同志もこの問題で国に要請している。
赤旗平城宮跡壊さないで、宮本議員らが国に要請」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-11-14/2012111404_01_1.html#


■メディア時評
【新聞:「新聞週間 全国紙は国民の背中を押したか(金光奎)】
(内容要約)
今年の新聞週間標語「負けないで・背中を押してくれた記事」に対しそんな記事が全国紙にあるのかという批判。
俺「地獄に向かって押してるんじゃないかな」「まあ所詮マスゴミだから」(鼻くそほじりながら)
 「新聞週間なんか惰性だろ、辞めちまえよ」


【テレビ:テレビ局のドキュメンタリー映画(沢木啓三)】
(内容要約)
 ローカル局の中には自局で放送し好評を得たドキュメンタリー番組を映画化し、映画館(ミニシアターが多いが)で上映している局もあるという話。
 取り上げられている映画は以下の通り。
1)東海テレビ(フジ系列)の『死刑弁護人』(公式サイト:http://shikeibengonin.jp/
 オウムの麻原、和歌山毒カレー事件光市母子殺害事件など死刑相当事件の弁護を多く担当する安田好弘*11弁護士を取材。「麻原など鬼畜を弁護するなんて」と罵倒されることも少なくない(たとえば光市事件ではマスゴミと橋下のせいで非常な迷惑を被ることになった)安田弁護士に密着取材。彼の肉声を伝えている。

参考
(公式サイトのコメント)

http://shikeibengonin.jp/comment.html
・われわれは弁護人・安田好弘を必要としている。
 このドキュメンタリーはそのことを諄々と証そうと試みている。
辺見庸(作家)


・「事実を明らかにして、初めて本当の反省と贖罪が生まれる」
 どんな死刑事件に対しても、最後まで真実を明らかにしようとする安田弁護士のプロフェッショナリズムとその生きざまに心を打たれる。
 この映画を観ると、マスコミと一緒に「犯人」をバッシングする自分自身の暴力性にも気がつくであろう。
 今年度最高のドキュメンタリー。
若林秀樹(アムネスティインターナショナル日本事務局長)


・相変わらずかっこいい男だなぁ、と思いながら見た。
 どんな刑事ドラマよりもハラハラどきどき、久しぶりに人間賛歌の胸を打つ作品だった。
 もし私に子どもがいたなら、一緒に見て語り合いたいと思った。
辛淑玉(人材育成技術研究所)


(公式サイトの監督プロフィール)

齊藤潤一
 1967年生まれ。関西大学社会学部卒業、92年東海テレビ入社。営業部を経て報道部記者。愛知県警キャップなどを経てニュースデスク。05年よりドキュメンタリー制作。これまでの発表作品は「重い扉〜名張毒ぶどう酒事件の45年〜」*12(06・ギャラクシー優秀賞)、「裁判長のお弁当」(08・ギャラクシー大賞)、「黒と白〜自白・名張毒ぶどう酒事件の闇〜」(08.日本民間放送連盟賞優秀賞)、「光と影〜光市母子殺害事件弁護団の300日〜」*13(08・ 日本民間放送連盟賞最優秀賞)、「検事のふろしき」*14(09・ギャラクシー奨励賞)、「罪と罰〜娘を奪われた母 弟を失った兄 息子を殺された父〜」*15(10・ギャラクシー奨励賞)、「毒とひまわり〜名張毒ぶどう酒事件の半世紀〜」*16(10・ギャラクシー奨励賞)。戸塚ヨットスクールのその後を追った『平成ジレンマ』*17(11・モントリオール国際映画祭出品)を劇場公開し、現在、名張毒ぶどう酒事件を題材にしたドラマ「塀の中の約束」(仮題)を制作中。

 「名張毒ぶどう酒事件戸塚ヨットだと?」
 「何という社会派一筋」「『隣る人』なんてしょぼいお涙頂戴しかできないアジアプレスとは違うのだよ、アジアプレスとは」


2)南海放送日本テレビ系列)の「放射線を浴びたX年後」(公式サイト:http://x311.info/
 なお、この映画は今月号「文化の話題」の【映画:被曝した船員たちのその後を追う」(伴毅)】でも取り上げられている。伴氏が取り上げていることを考えれば、前衛編集部で調整して沢木氏にはこれとは別の映画を紹介して欲しかった気もする。
参考
(公式サイトの映画紹介文)

http://x311.info/about/
 1954年アメリカが行ったビキニ水爆実験。当時、多くの日本の漁船が同じ海で操業していた。にもかかわらず、第五福龍丸以外の「被ばく」は、人々の記憶、そして歴史からもなぜか消し去られていった。闇に葬られようとしていたその重大事件に光をあてたのは、高知県の港町で地道な調査を続けた教師*18や高校生たちだった。その足跡を丹念にたどったあるローカル局のTVマンの8年にわたる長期取材のなかで、次々に明らかになっていく船員たちの衝撃的なその後…。そして、ついにたどり着いた、 "機密文書"…そこには、日本にも及んだ深刻な汚染の記録があった。
 南海放送愛媛県松山市)では約8年にわたり、これまであまり知られることのなかった「もうひとつのビキニ事件」の実態を描いてきた。地元の被災漁民に聞き取りをする高知県の調査団との出会いがきっかけだった。制作した番組は「地方の時代映像祭グランプリ」「民間放送連盟賞優秀賞」「早稲田ジャーナリズム大賞」など、多数受賞。2012年1月に「NNNドキュメント」(日本テレビ系列)で全国放送され反響を呼んだ『放射線を浴びたX年後』に新たな映像を加えた映画化。


(公式サイトのコメント)

http://x311.info/recommend/
・私がこれまで観たドキュメンタリー映画の中でも1、2を争う作品です。
 自分はこれほど何も知らなかったのかと思いました。
 できるだけ多くの人に観てもらいたいと思います。ぜひ!!
斎藤貴男(ジャーナリスト)


・昭和20年代後半、南太平洋には日本全国のマグロ漁漁船が多数出漁していた。
 当たり前のことだが、「被爆したのは『第五福竜丸』だけではなかった。」わけ。
 さて、私が特に個人的にこの映画を推薦したいのは、監督がローカル民放局のディレクターであることだ。
 民放に身を置いた者としては民放、特にキー局が最近ほとんどドキュメンタリーを制作しなくなった事、それは悲しい現実である。そんな困難な状況で良質のドキュメンタリーに出会うことは至福である。
 今や映像*19でも、音声*20でもドキュメンタリーを担っているのはローカル局の心ある制作者だけであるといっても過言ではない。
 レイティング*21至上主義のキー局が束になってもかなわない志のあるドキュメンタリーを熱烈に支持するものである。
柳澤和三(日本映画ペンクラブ会員・元ラジオディレクター)


第五福竜丸の被ばくが有名だが、ほとんど知られていないもう一つの被ばくがあった。
 この海域で何も知らず操業していたマグロ漁船や貨物船の乗組員が「死の灰」を大量に浴びていたのだ。
 本作品は高知県を拠点に、歴史の闇に埋もれていたまぐろ漁船員の被ばくの実態を調査してきた高校教師と生徒たちの活動を知った南海放送のテレビマンが、8年にわたって過去の放射能被害と関係者のその後、日米両政府の間で交された「機密文書」を掘り起こして検証した、驚くべき歴史の真相である。
死の灰」を浴びた働き盛りの海の男たちが、40代、50代の若さでガンや心臓疾患によって次々に亡くなっていく。
 焼き場で夫の遺骨を拾った妻の証言、「他の人の骨はすっきり残っちょるけん、うちのお父さんのはぐちゃぐちゃになっとった」には戦慄を覚える。
 こうした恐るべき放射線被害に対してアメリカは、200万ドルの賠償金で日本政府を黙らせる。
 漁業組合に渡された見舞金も「まぐろの町・高知」の漁業振興のために使われ、遺族のもとには入らなかったという。
 そして汚染されたマグロが堂々と日本の家庭の食卓に上り続けていたという驚愕の事実。なぜ声を挙げなかったのか。
「あんたら今、こんな時代じゃけんそんなことを言えるが、(当時)ひとことでも言ったらここでは生きていけんじゃった。あん時代、日本は石炭とさかなで立て直すほかなかったけん」、敗戦後まだ9年、「日本が(赤ん坊のように)やっとつかまり立ちした頃じゃけん(何も言えなかった)」、「いっつの時代も損をするのは弱い者ばっかりよ」。
 夫を亡くした妻たちのこれらの言葉は、現代の評論家先生の「高説」よりはるかに正鵠(せいこく)を突く。
 ささやかな幸せや安全な自然環境より、経済や効率、スピードを最優先するその構図は、福島第一原発放射能汚染に呻吟する福島の人々の苦しみとオーバーラップする。腰を据えて日本の座標軸を構築しなければならない今、本作品はその基礎資料ともなる必見の映画である。
 以上の理由から、ドキュメンタリー映画放射線を浴びた『X年後』」をカトリック中央協議会・広報として推薦します。
 カトリック中央協議会・広報


(映画と同じテーマを扱った山下正寿著『核の海の証言』(2012年、新日本出版社)のアマゾンレビュー)

核に対する政府の隠蔽と無責任さはビキニ事件以来変わっていない 2012/11/1
By つくしん坊
 著者は、高知県の高校教師時代に、高校生たちとともに、早くからビキニ水爆実験の被災者(遠洋漁業の漁民たち)の聞き取り調査に取り組んできた。その活動は30年にもおよぶ。本書は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、この聞き取り調査の成果を総まとめしたものである。本書を読むと、ビキニ水爆実験(1954年3月1日)による放射能被災における政府の隠蔽や無責任さは驚くばかりであり、現在のフクシマに教訓として生かされていないことがよく分かる。
 ビキニ水爆実験で被災したのは第五福竜丸だけではない。「死の灰」が降り注いだ海域には約1000隻ものマグロ漁船が操業していた。被災後、漁民たちはマグロ廃棄をさせられたほか、実験直後からの健康悪化や白血病発症、その後の長期に渡るがんや循環器系疾患など甚大な健康被害を受け、多くの人々が早死にしていった。本書では、数少ない生存者の生々しい証言や、家族や漁業関係者の苦難の歩みについての証言にあふれている。驚くべきことだが、これら健康被害と水爆実験の因果関係を否定しているアメリカ政府と、それに追随した日本政府により、まともな補償は一切されていない。
 ビキニ水爆実験直後、世界中の人々の核に対するアレルギーを抑制する手段として、アメリカは「原子力の平和利用」を提唱し、それの忠実な実行者であった日本には54基もの原発が設置されるに至った。核兵器原発も、「核利用」であることには違いがない。本書は、このことを改めて実感させるものである。


3)毎日放送(TBS系列)の「生き抜く 南三陸町 人々の一年」(公式サイト:http://www.mbs.jp/ikinuku-movie/
参考
毎日新聞毎日放送:「生き抜く 南三陸町 人々の一年」 震災ドキュメンタリー番組を映画化』
http://mainichi.jp/enta/news/20121001mog00m200051000c.html
【自作を語る】『生き抜く 南三陸町 人々の一年』プロデューサーのことば text 井本里士
http://webneo.org/archives/4789


■文化の話題
【美術:復原された東京駅と新しい東京ステーションギャラリー(武居利史)】
(内容要約)
 東京駅の復元と、リニューアルした東京ステーションギャラリー」(公式サイト:http://www.ejrcf.or.jp/gallery/)で開催されているギャラリーリニューアルオープン及び東京駅復元工事完成記念展「始発電車を待ちながら」の紹介。


参考
SankeiBiz東京ステーションギャラリー再オープン 駅と鉄道 アートで表現」
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/121015/ece1210150620001-n1.htm


【写真:写真は知の源泉(関次男)】
(内容要約)
 ニコンサロンが右翼の恫喝に屈し、慰安婦写真展開催を拒否したことへの批判。ニコンサロンの件については小生、「ニコンサロンに行ってきた」(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20120708/5432109876)を書いてますので読んでいただけると幸い。


■スポーツ最前線
WBC参加問題 際立った選手とNPBの温度差」(佐藤恭輔)
(内容要約)
 何が温度差かと言うのはわかってる人には「言わせるな、恥ずかしい」ってところだろう。「収益のほとんどをアメリカがふんだくる」「日程が露骨にアメリカの都合で決まる」という酷い代物のため、日本の野球ファンからも「参加しなくていいだろ」「アメリカは参加国をバカにするのもいい加減にしろよ」との声があり、選手会も「条件闘争だ!」と言ってる(結局、条件がある程度満たされたとして参加を決めたが)のに何故かNPBだけ「参加して当然」と言う態度に佐藤氏が「バカじゃねえの、NPB」と嘆いてるという話。

参考

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-07-22/2012072201_06_0.html
赤旗「2012年7月22日(日):きょうの潮流」
(前略)
 プロ野球選手会新井貴浩会長が「苦渋の選択」を語りました。今のままでは来年3月予定の第3回ワールド・ベースボール・クラシックWBC)に参加しない、と。1回目、2回目とも日本代表が優勝しているのに、なぜ?▼不公平への抗議です。大会のスポンサー収入の7割を日本の会社がもたらしているのに、収入はすべて米メジャーリーグと同選手会つくる会社に入る。利益が出ると、3分の2がアメリカ側に、日本には13%しか配分されない…▼もともとWBCは、米チームの試合でもアメリカの人が審判をつとめるなど、不公平が目立ちました。国際大会にふさわしい公平さを求めるプロ野球選手会の決断は、日本を平等な存在として認めるようアメリカ側に迫ります▼「我々の世代が、安易な妥協のもと参加することは、将来の日本の野球に負の遺産を相続するという、禍根を残すことになりかねない」。選手会の決議です。“日本野球のもつ価値をアメリカに永遠に奪われてはならない”との考えも明かしています。わが国の政権を担当する人たちにも聞かせたい言葉です
(後略)


■「「新ライン新聞」に見る革命的ジャーナリズムのあり方(中)」(河邑重光)
(内容要約)
マルクスエンゲルスの「新ライン新聞」での活動の紹介。マルクスエンゲルスによる「プロイセンポーランド(ポーゼン大公国(ドイツ名)、ポズナン大公国(ポーランド名)と呼ぶ)独立問題」「フランス六月蜂起」「ウィーン十月蜂起」についての評価の紹介(ポーランド独立問題についてはポーランド民族の権利擁護を主張、六月蜂起、十月蜂起については革命勢力を支持)。

参考

ポズナン大公国(ウィキペ参照)
 1815年から1848年まで存在していた大公国。プロイセン王国の統制下におかれていた。都はポズナンにおかれた。元首である大公はプロイセン王が兼ねた。
 1815年に成立し、プロイセン王国支配下におかれた。当初はポーランド人に一定範囲での自由が保障されていたが、1830年の11月蜂起(ポーランドにおける民族運動)を受けて、ポーランド人の諸権利が抑圧されるようになった。
 1846年にも民族蜂起を図るが、事前にその動向が把握され、蜂起は失敗に終わった。この際、ポズナンと連携して蜂起するはずだったクラクフが単独で蜂起し(クラクフ蜂起)、こちらも失敗に終わっている。ポズナンで捕らえられた運動家たちは、死刑や懲役刑の判決を受けて投獄されたが、1848年にベルリン3月革命が起こったため、これらの政治犯が釈放された。プロイセン領におけるポーランドの民族運動は再び高揚し、ポズナン大公国のみでなく、ポモージェ(ポンメルン)地方や、シロンスク(シュレジエン)地方にも民族蜂起が広がった。しかし、これらの運動も鎮圧され、ポズナン大公国はその地位を奪われ、ポーゼン州として支配されることになった。

六月蜂起(ウィキペ参照)
 1848年6月23日から6月25日のフランス労働者による蜂起。1848年の4月総選挙において社会主義者が大敗したことを受けて、第二共和政が失業者に仕事を与えるために創設した国立作業場を閉鎖した後に起きた。カヴェニャック将軍による鎮圧で、1,500人が殺害され15,000人がアルジェリアに追放された。その後、議会によって、カヴェニャックが行政権の長に指名された。

しかし後に行われた大統領選ではカベニャックは対抗馬のルイ・ボナパルト(後のナポレオン三世)に敗れる。


■<シリーズ> 職場支部への系統的・継続的な援助を「援助委員会の確立、交流会の積み重ねを軸に粘り強く」(石黒良治)
(内容要約)
 石黒氏の管轄する滋賀県湖南地区において、最盛期(?)に比べるとやはり党員の高齢化の進行などなかなか苦しい状況にある点*22を率直に認めている点には好感が持てる。ただし、それについてはやはり即効薬はない(まあ、当たり前であろうが)、新規党員を増やす、党の様々な活動を党外の人とも連携し地域や職場で展開していくなどの活動を地道にしていく、運動においては上級機関が下部機関に適切な支援をするようつとめる、などという理解であり、そうするとなかなかすぐに展望が見えるという話でもないわなとは思った。
 一部共産批判者などは「共産は景気のいいことばかり言ってる」と誤解している人もいるやに思うが機関誌とは言え、一般に市販している雑誌で「一定の困難を抱えてることを認めている」わけであり、それほど単純に「党の未来は万々歳」してるわけでもないわけだ。

*1:著書『ゼロからわかる「政治とカネ」』(2010年、日本機関紙出版センター)、『議員定数を削減していいの?』(2011年、日本機関紙出版センター)、個人サイト(http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/

*2:著書『自己啓発セミナー:「こころの商品化」の最前線』(1999年、新日本新書)、『現代葬儀考』(2006年、新日本出版社)など

*3:著書『3.11からの復興と日本経済再建の構想』(2012年、かもがわブックレット)

*4:著書『仕事の悩み解決しよう!―トラブル@メール相談』(共著、2007年、新日本出版社

*5:アマゾン書評を読む限りこの本が嘘だという常識とは「マスコミ、財務省の消費税万歳論」であって、それは少なくとも俺にとっては全く常識ではないのだが残念ながら世間的には常識なのかもしれない。

*6:楽園の鳥 カルカッタ幻想曲』(講談社)で泉鏡花文学賞を受賞。寮氏のサイト(http://ryomichico.net/

*7:発言については「中央委員会二日目の討論」(http://sachiho.jcp-nara.jp/?eid=1059)参照

*8:赤旗日曜版「ドボン&ウズ・メメス」でデビュー

*9:わかる人しかわからないよ

*10:本当に取り消されないか知らないが、そういう問題じゃないだろ?

*11:著書『死刑弁護人:生きるという権利』(2008年、講談社プラスアルファ文庫)

*12:参考:http://www.fujitv.co.jp/b_hp/fnsaward/15th/06-204.html

*13:参考:http://tokai-tv.com/news_program/20090101_news_5784.php

*14:参考:http://www.tokai-tv.com/furoshiki/

*15:参考:http://www.tokai-tv.com/tsumibatsu/

*16:参考:http://tokai-tv.com/dokutohimawari/index.html

*17:公式サイトhttp://www.heiseidilemma.jp/

*18:『核の海の証言―ビキニ事件は終わらない』(2012年、新日本出版社)の著者・山下正寿氏のこと

*19:テレビのこと

*20:ラジオのこと

*21:視聴率のこと

*22:もちろんまだまだ認識が甘いなどといった批判はあり得るだろうが