今日のMSN産経ニュース(1/4分)

■【産経新聞80周年 憲法対談】
(1)安心して住める日本願う 市田ひろみ*1田久保忠衛*2
 ちなみに市田氏は去年80歳、田久保氏は今年で80歳で「産経80年」とかけてるんだそうです。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130104/plc13010415450010-n4.htm
田久保
 さっきおっしゃった玉砕の話でも、無謀な戦いだった、途中で降参すればよかったなどと利口そうに言いますが、当時はそういうものではなかったと思います。

 当時は確かにそういうことは考えつかなかったかもしれないし、考えついても口に出したら警察に引っ張られて良くて「半殺しの目」、最悪「虐殺された」かもしれないですね。でもそれ当時が異常だったってだけの話ですけど。普通に国益を考えれば敗色濃厚な時点で降参ですよ。つうか米国に戦争しかけること自体が無謀ですけど。

田久保
 セオドア・ルーズベルト*3が「でっかい棍棒(こんぼう)を持って猫なで声で」という趣旨のことを言っているのですが、これが国家としての普通のバランスというものです。

 「俺をキレさせたらどうなるかわかってるんだろうな」と軍事力で脅す棍棒外交なんてそれもはや専守防衛じゃないだろ。ヤクザの脅しとかわらないだろ。自衛隊を合憲とする政府見解でも明らかに憲法9条違反じゃないか。野蛮きわまりないな。そういうこと産経文化人がいうから改憲論が批判されるんだろうに。

市田
 日本人の中には何かあればアメリカが助けてくれると思っている人がいるが、それは甘い。在日米軍に文句ばかり言っていながら「何かあったら助けてくれ」と、こんな甘い話はないと思いますね。

 不良米兵が犯罪やらかしたり、米軍機が事故で落っこちたりすれば文句言われて当然だろう。日本防衛は「安保条約で定められた米国の義務」だし、日本は基地費用も負担してるんだけどね。どんだけお前らアメリカポチなんだよ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130104/plc13010415450010-n5.htm
田久保
 (注:尖閣問題で中国や台湾に)日本はきちんと反論しない。
(中略)
戦後は価値観が百八十度転換してしまって「国を守る」と言うだけで白い目で見られるようになり、「国家なんかどうでもいいんだ」という風潮になってしまった。

まあ、実効支配してますから反論する必要もないと思ったんでしょ。「国益なんかどうでもいい」とかそういう話じゃない。ちなみに田久保氏が問題視する昭和44年は佐藤*4内閣で外相は愛知揆一*5です。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130104/plc13010415450010-n6.htm
市田
 尖閣諸島を買ってしまおうという石原慎太郎さん*6のような人はこれまでいませんでしたよね。

 いなくていいだろ。買ったって中国や台湾が反発するだけで問題が解決するわけではない。


■(2)平和を守るために改憲を 市田ひろみ氏、田久保忠衛

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130104/plc13010415520011-n1.htm
市田 
生きるということにひたむきでなくても生活できる、というのは若者にとっても不幸なことだと思います。

最近話題のワーキングプアなんてものは頭にないようです。大体「必死に働かないと食うこと自体が難しい」なんて貧乏な世界は俺は嫌ですけど。
 「ひたむきに生きる」のは「経済的貧困から脱出するため」なんかではなく「仕事による社会貢献」「仲の良い家族関係の構築」とかで十分でしょう。

田久保
 物的不足は人を鍛えると思いますよ。

 いやそれ人それぞれで「貧乏のつらさでダメになる人もいる」だろうし、わざわざ貧乏を経験する必要ないでしょ。豊かな生活が送れるのならそれに越したことはない。何も「人を鍛えること」は「仕事の苦労」とかいろいろあってわざわざ貧乏を経験する必要も無い。
 大体、その理屈だと旧ソ連、東欧の物不足を批判する理屈もなくなるわけです。

田久保
 外務省に入ったエリートですらが、外資系のほうが給料がいいと言って平気で辞めていく。

 そういう人間もいるってだけでしょ。みんながそうであるかのように言うな。

市田
 本当に、民主主義が間違った方向に行っているのを誰も正さない。だから学校の学芸会でみんな主役だといって白雪姫が10人くらい出てくるとかいうことになる。そんなおかしな事例を持ち上げるマスコミにも問題があったと思います。

 「白雪姫が10人くらい出てくる」そんな変な学芸会もそんな学芸会を持ち上げる変なマスコミも俺は見たことも聞いたこともありませんが。どこのニッポソですか?
 もう少しまともな例え話ができないんですかね。意味がさっぱりわかりません。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130104/plc13010415520011-n2.htm
田久保 
 日本の場合は米国とは国柄が違って、国民がみんな広い意味での家族なんですよ。

 「家族だから助け合って、ワーキングプアなどないようにしよう」ならまだいいんですが産経の場合「お父さん(政府)の言うことに家族は従え」でしょうからね。国民に何らメリットがない。

産経
 憲法に家族の条項を盛り込まねば、という声もありますが
田久保
 入れるべきだと思います。戦後になって国家、神道、家族といったものはよくないとして百八十度の方向転換をしてしまったものを、思い切って正常に戻さなければ。

 「国家」じゃなくて「国家主義」が悪いとされたの。「神道」じゃなくて「国家神道」が悪いとされたの。
 「家族」じゃなくて「封建的家制度」が悪いとされたの。「国家、神道、家族」みんな滅んだ訳じゃなくて今の日本にあるだろうが。
 まあ、産経と産経文化人の場合、その当たりの区別を全くしてないのは丸わかりだけど。
 なお、家族に関する条項は憲法にあります。

第二十四条一項
 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
二項
 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

 家族についてのもっと細かい内容は民法にあります。それで不都合などないと思うんですが。

市田
 憲法できちんとした道しるべをつくっておいてもらわないと。道徳について、人間の幸せのために秩序をもって生きなければいけないということをどこかに入れてほしい。

 憲法は道徳の教科書じゃないんですけど。なんか勘違いしてるよな。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130104/plc13010415520011-n3.htm
田久保
 戦後、日本のすばらしい教育制度をアメリカがぶっ壊したんですね*7

 こういう事を言いながら「日米同盟は永遠」とか言って矛盾してるとは思わないのが産経文化人です。

産経
 戦前がすべてよかったわけではないが、教育勅語を見直す必要はあるのでは

 教育勅語絶賛とか予想通り過ぎて言葉もない。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130104/plc13010415520011-n4.htm
産経
 「平和」と叫ぶだけで、平和が守られるというのは戦後教育の影響が大きい

『「平和」と叫ぶだけで、平和が守られる』
 そんな事誰も言ってませんけど。デマも大概にして欲しい。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130104/plc13010415520011-n5.htm
田久保
 この国で歴史があり世界に誇るべきものといえば皇室以外にないのではないか。これは外国人も皆、納得するでしょう。欧州の王室や隣の国の皇帝*8とはまったく違う、輝ける君主だと私は思いますよ。
市田
 天皇家だけは125代ずっと動かないことが、どれだけ在外邦人の心のよりどころとなっていることかを実感してきました。日本のように千年以上も皇室が続いている国は世界中にないんですよ。

 ウヨってるなあ。俺にとっては皇室なんてそこまで重いもんじゃないけど。まあ、ただの個人的心情として持ってる限りはウヨでも何でもいいけどそれを「日本人なら当然の心情」といって他人に押しつけないで欲しいんだが。

市田
 「日本はひどい国で、近隣諸国に迷惑をかけた」といった教育ばかりでは

「ばかり」というほどそういう教育は行われてないが。行われてたら南京事件否定論だの慰安婦否定論だのまかりとおるわけがない。
 そして戦前日本について言えば実際「中国大陸や朝鮮半島への侵略」で近隣諸国に迷惑を掛けたわけです。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130104/plc13010415520011-n6.htm
市田
 今年のNHK大河ドラマ*9の主人公の新島八重さんは歴史の表舞台にはあまり出てこなかった人ですけれど、仕事を持ちながら夫*10を支えて、今日の同志社を作り上げるのに大きな力があった人。ああいうふうに表舞台に出ないで夫を支えるというのが本来、日本の家庭の美学だったのではないかと思うんですけどね。

「表舞台に出ないで夫を支えるというのが本来、日本の家庭の美学」
 すぐそういう男尊女卑なこと言うんだから産経文化人は。別にいいだろ、表舞台でたって。つうかウィキペ見る限り、新島八重市田氏の言うような「おしとやかな女性」には思えないが。

新島八重(ウィキペ参照)
戊辰戦争時には断髪、男装し家芸であった砲術を以て奉仕し、若松城籠城戦で自らもスペンサー銃を持って奮戦した。
・夫をジョーと呼び捨てにし、車にも夫より先に乗った。これは新島夫妻が、男女が等しく平等であるという姿勢を自ら世に示したものであるが、男尊女卑の明治時代においては世間からは「悪妻」と評された。

*1:ウィキペ曰く「ヤンマーディーゼル技術部長秘書、女優、美容師を経て服飾評論家、エッセイスト、タレント。『新しい歴史教科書をつくる会理事(ただし今のつくる会サイトには名前がないので過去に理事だったのだろう)』など右翼活動家としても活動」。著書『「よそさん」にも教えたい京都のお作法』(2002年、NHK生活人新書)など。

*2:杏林大学名誉教授、国家基本問題研究所副理事長、産経「国民の憲法」起草委員会委員長。著書『戦略家ニクソン』(1996年、中公新書)、『新しい日米同盟:親米ナショナリズムへの戦略』(2001年、PHP新書) など

*3:アメリカ大統領

*4:吉田内閣建設相、郵政相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*5:内閣官房長官、法相(自治庁長官兼務)、池田内閣文相(科学技術庁長官兼務)、佐藤内閣文相(科学技術庁長官兼務)、官房長官、外相、田中内閣蔵相等を歴任

*6:福田内閣環境庁長官、竹下内閣運輸相、都知事を歴任

*7:どうせ教育勅語やご真影が学校から排除されたとかウヨ的な事言い出すんだろうな

*8:歴代中国王朝(明朝、清朝など)の皇帝のことか?。

*9:「八重の桜」

*10:同志社創立者新島襄