今日のMSN産経ニュース(2/23分)(追記あり)

産経抄】2月23日
http://b.hatena.ne.jp/entry/sankei.jp.msn.com/politics/news/130223/plc13022303170002-n1.htm

竹島に至っては、捏造された歴史を韓国政府とメディアが広め、日本を罵倒している/南京事件慰安婦で捏造された歴史を広めようとしている産経の寝言

とブクマつけましたがブクマとは違う部分にも批判をしてみます。

リンカーンは、黒人奴隷解放に大きな足跡を残す*1一方、インディアンは「人民」とみなさなかった。白人の支配圏を西へ西へと広げるため、先住民である彼らを強制的に居留地に追い払い、歯向かう者たちを屠(ほふ)っていった。
 ▼明治維新の直前にリンカーンは暗殺されるが、その後もかの国の領土欲は衰えず、太平洋を越えてハワイを手中にし、フィリピンを勢力圏にした。

事実ではありますが「先住民インディアンを人間扱いしない」「領土侵略」も当時のアメリカ主流の価値観では何ら問題視されてなかったわけです。少数なら問題視する人はいたでしょうが。
で、日本はどうだったかというと「北海道先住民アイヌを人間扱いしない」「日清戦争後で台湾を自国領にした後も領土欲は衰えず、韓国(日露戦争)、南洋諸島第一次世界大戦でドイツから割譲)を手中にした」んだからアメリカのことを偉そうに批判なんかできません。
 大体、この種の批判を「現在の価値観で断罪するな」と居直ってきたのが産経でしょうに。産経の言う「現在の価値観を持ち出すな」が「俺の大好きな戦前日本を非難するな」の言い換えでしかないことは、「現在の価値観でリンカーンアメリカを断罪しているこの文章」で明白ですね。そういう指摘もブクマ(http://b.hatena.ne.jp/entry?mode=more&url=http%3A%2F%2Fsankei.jp.msn.com%2Fpolitics%2Fnews%2F130223%2Fplc13022303170002-n1.htm)にありますが。

そんな米国もただ一度、さきの大戦で領土や勢力圏の一部*2を日本に奪われた。
 ▼昭和17年6月、日本軍が占領した佐渡島ほどの大きさのアッツ島は、厳しい自然環境のため人はほとんど住んでいなかったが、米国の怒りと反撃はすさまじかった。

自国領が奪われたから反撃がされたんじゃなくて軍事的重要拠点だから反撃したんじゃないんですか?。日本と米国はアッツ島を争って領土戦争したのではなくて、完全な全面戦争、総力戦(太平洋戦争)に突入していたんですが。アッツ島の日本軍は「アッツ島支配それ自体が目的」ではなく、そこを軍事拠点にして他に出撃する事が目的なんですが。

【追記】
 コメ欄で「軍事的重要拠点だからではなく、日本軍による自国領占領を放置したら米国の面子丸つぶれで、兵士の士気にも関わるからでは?。そう言う意味では産経の記事は間違いではないのでは?」という趣旨のご指摘をいただきました。俺にはその当否はわかりませんが一応ご紹介しておきます。この点では俺の産経への突っ込みは全くのとんちんかん、いちゃもんであったかもしれません。

いったん武力で不法に占拠された島を平和的に取り戻すのは、北方領土の例を出すまでもなく至難の業である。

至難の業でもやらざるを得ないでしょう。無理だと思うならあきらめるしかない。
北方領土竹島を武力を使ってでも取り戻したいのか?」と疑われる危険性のある文章を書くな。

それでも良い兆候がある。8年前に島根県が制定した当時、あまり話題にならなかった「竹島の日」は、いまや韓国のみならず、日本でもトップニュースとなった。

でそんなことが竹島問題解決に役立ってるんですか?。

それもこれも韓国の「反日教」のおかげである。来年はもっと盛り上げ、領土の大切さを教えてくれた韓国に恩返ししたい。

たかが岩山のためにそんなに日韓友好を破壊したいのか?

*1:とはいえそれが不十分なものだったため、1960年代に公民権運動が起こり、キング牧師マルコムXという活動家も登場するわけですが何故か産経はそういうことには触れません

*2:フィリピンですね、わかります