日付がずれてますが毎日更新の形にしたいので。
【編集日誌】“北の影”放置せず、再び追う
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130520/kor13052007450001-n1.htm
どうせ産経はろくでもない記事しか書かないので追わなくて結構です。
特定失踪者の中に拉致とは無関係の人もいるでしょう。
さすがに産経も「全部拉致！。間違いない」と言う気はないようです。「１％でも拉致の可能性があれば拉致と騒ぐ」というのが産経の方針のようです。
しかしそんな怪しい代物なら騒ぐなと言いたい。拉致認定できないような物証の乏しい代物では「仮に本当に北朝鮮拉致だとしても」交渉しようがないんだからあきらめるしかないでしょう。
しかも産経の場合、「4歳で失踪した松岡伸矢君」「山梨県警が遺体発見と発表した山本美保さん（産経、救う会一派は県警の発見した遺体は別人でしかも遺体発見との発表は誤鑑定ではなく故意のデマだと県警を誹謗中傷）」「小泉訪朝直前の失踪者（2000年以降の失踪者）」「小泉訪朝後の失踪者」といったまず北朝鮮拉致でないことが確実な代物まで特定失踪者と騒ぐのだから「ふざけるのもいい加減にしろ」と言いたい。
『【再び、拉致を追う】第７部：不可解な失踪者たち（１）』
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130519/kor13051910510003-n1.htm
「再び拉致を追う」といいながら取り上げてるのは特定失踪者です。まさに「タイトルに偽りあり」。ま、産経や巣くう会的には「特定失踪者も拉致。拉致認定しない政府・与党が悪い」ってことはよくわかりますが。第1回は「金田竜光さん」なる特定失踪者が取り上げられていますがしばらくの間いろいろな特定失踪者が取り上げられるんでしょう。
特定失踪者の金田竜光（たつみつ）さん＝失踪当時（２６）＝が（注：政府認定拉致被害者・田中実さんが入ったのと）同じ施設に入ったのも２歳か３歳のとき。
やれやれですね。政府認定拉致被害者・田中実さんと同じ児童養護施設で育った、似たような境遇で、2人とも同じラーメン店に勤めてたってだけでろくな根拠もないのに「金田さんの失踪も私たち産経と救う会は北朝鮮拉致だと思います」といえる神経が度し難い。
「兵庫県灘商工会」の元理事長、張龍雲氏（故人）は平成９年６月、産経新聞に手記を寄せた。張氏は田中さん拉致事件当時、関西には、韓国政府転覆を目的に作られた在日非公然組織「洛東江」があり、自らもその構成員だったと記していた。
（中略）
張氏は、田中さんと金田さんが勤務していたラーメン店の元店主も構成員だったとし、元店主は平壌に非合法に入境した際、日本人を拉致して連れてくるよう指示されたと明かした。
張氏は生前、田中さんを「よく知っていた」と話していたが、一緒に働いていた金田さんの失跡については一切語っていない。不可解ではあるが、今や確認することはできない。
平成9年（1997年）、つまり今（平成25年、西暦では2013年）から、16年前の話を今頃また持ち出すなんてよほどネタがないんでしょうか？
しかも「張氏は故人だから今は確認できない」。舐めてるのかと説教したい。
２人の失跡には、（注：2人が務めていたラーメン店の）元店主と、（注：拉致工作を行う秘密組織）「洛東江」の元最高幹部とされたパチンコ店経営の男（７５）が関与した疑いがあるとして、「救う会兵庫」が国外移送目的略取罪で兵庫県警に告発している。
告発するのは「巣くう会」の勝手ですが警察は逮捕していないんですよね。拉致認定された田中さんはともかく、金田さんにいたっては拉致認定されてない。
つまりは
１）「巣くう会に悪意に理解すれば」、巣くう会の主観が「これは間違いなく拉致で逮捕状が取れる」という善意であったとしても*1告発は全くのガセネタを理由にした不当な代物。虚偽告訴罪で逆告発されても文句は言えない。
２）「巣くう会に善意に理解しても」元店主らは本当に田中氏、金田氏の拉致実行犯である、あるいは実行犯とつながりがあるが、逮捕するだけの証拠がないってことでしょう。どちらかわかるほどの北朝鮮通では俺はありませんが。
いずれにせよ要するにほとんど何の意味もない。
ライプツィヒの夏『なぜこのタイミング？』（http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/b985e13df07bad67ad188f327acebfef）が取り上げた「巣くう会神奈川」の告発と似たり寄ったりの代物でしょう。
■第７部 不可解な失踪者たち（２）叔父の１６年後 消息絶った甥
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130523/kor13052313190001-n1.htm
「昭和５１年前後、埼玉、千葉、東京方面で１人の男性が拉致された」「若い男性の拉致を手伝わされた」…。平成１６年１１月、調査会に、男の声で電話がかかってきた。調査会メンバーは男と接触した。
告白内容はこうだ。都内にある、北朝鮮と関係が深い総合病院の千葉県内の関連施設に監禁されていた男性を仲間と一緒に車で新潟・糸魚川まで運び、別の人物に引き渡した。男性は泣いていたという。
男は警視庁にも同様の説明をし、犯行を指示した人物や男性の身柄を引き渡した人物の名前も述べた。
男は、その後も調査会に電話をかけてきて「男性は藤田進さんだ」と語ったが、結局、音信不通になってしまった。
まあ誰が考えても怪しい話です。
「都内にある、北朝鮮と関係が深い*2総合病院の千葉県内の関連施設」「犯行を指示した人物や男性の身柄を引き渡した人物の名前も述べた」と随分具体的なのに拉致認定されないわけですから。
■第７部 不可解な失踪者たち（３）流出情報から浮かぶ北の影
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130521/kor13052109280002-n1.htm
情報の真贋（しんがん）は定かではない。欲している情報があまりにタイミング良く入ってくる感を抱くこともある。だが、そうした情報全てを「ガセネタ」と切り捨てるわけにはいかない。
その言い分を認めるとしても産経や巣くう会が特定失踪者と騒いでるネタは「ガセネタと切り捨てるべきでない」としても、現時点では「拉致の疑いがある」として騒げるようなネタじゃありません。当然、産経や救う会のように「北朝鮮との交渉で持ち出せと主張する」「国際社会に拉致だとアピールする」「特定失踪者の所在がわからない限り拉致解決とは言えないと主張する」など論外です。
リストには、昭和３５年に東京都内から消息を絶った会社員、藤田慎さん＝失踪当時（２９）＝の名前もあった。
まあ、「あったから何だ」って話ですね。出所の怪しい「北朝鮮在住日本人リスト」なんて拉致認定できるわけもないでしょう。
「藤田家は狙われていたのではないか」と話すのは、慎さんの親族の隆司さん（５５）だ。隆司さんの兄で、同じく慎さんの甥（おい）に当たる進さん＝同（１９）＝も５１年２月に「ガードマンのアルバイトに行く」と家を出て、行方不明になった。調査会に届け出た後、さまざまな“痕跡”が見つかり、「拉致濃厚」とされている。
「ねらう理由は何だ」って聞きたくなりますね。藤田隆司は自分がいかにアホなこと言ってるかわからないんでしょうか？
なお、藤田のアホ発言については小生は『「珍右翼が巣くう会」に突っ込む（1/12分：藤田隆司の巻）（追記・訂正あり）』（http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20130112/5064208022）でも突っ込んでいます。
写真は、進さんと目の感じが似ていた。
「他人の空似」と言う言葉を産経は知らないんでしょうか？
隆司さんは法人類学の専門家に鑑定を依頼。顔と頭の輪郭、まゆ、目、鼻、口の形や位置関係、左まゆの傷などが進さんと合致しているとの結果が出て、「『同一人の可能性が極めて高い』と判断するのが妥当」と結論づけられた。
でその専門家が「荒木和博レベルのトンデモじゃない」という保障があるんですか？。彼の過去の実績はどんなもんなんですか？
彼以外の専門家は何と言ってるんですか？。誰が考えても警察が拉致認定しない時点でこの鑑定とやらは怪しいですよね。
昨年１２月には警察当局も「同一人物と考えられる」との結果を隆司さんに伝え、「写真に合成や加工の痕跡はない」とした。
それで拉致認定しないんですか？。写真の出所が怪しいって事かしら。それとも政治的圧力で警察が「渋々同一人物と言わされた」のか？
１６年を隔てた叔父と甥の失踪には接点こそ見えないが、いずれも「北朝鮮」というキーワードが見え隠れしている。
全然見え隠れしてないと思うぞ。
「怪しいリストに名前が載ってた（おじさん・慎氏）」
「怪しい写真を怪しい鑑定家がまちがいなく進氏と言った（おい・進氏）」ってだけじゃん。
■【再び、拉致を追う】第７部 不可解な失踪者たち（４）合致する特徴、しぐさ、癖
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130523/kor13052313230002-n1.htm
２００３（平成１５）年に脱北した自称・元朝鮮労働党の軍事教官が、拉致被害者を調べている「特定失踪者問題調査会」が公開している日高さんの写真を見て、「平壌の病院で見た男性と似ている」と証言した。
でも拉致認定されないんでしょ？、の一言で終わりますよね。
「警察は無能」とか「警察は故意に認定しない」とか言い出す気なんでしょうか？
「歯と歯の間に隙間があった」「出っ歯だった」「まつ毛が濃い」「髪の毛が多い」「体毛は薄い」「褐色の肌、色黒」。全て日高さんと合致していた。
「酒を飲む」「たばこを吸う」といった習慣以外にも脱北者は「男性は胃が悪くて入院していた」と証言。日高さんの家族や同僚も「胃は悪かった」と話した。
脱北者は「（男性が）占いの話をしていた」とし、家族らは「占いが好きだった」と思いだした。「幽霊の話をしていた。雪女のような話」との脱北者の言葉に、家族らは「幽霊の話をしていた。四谷怪談を話すのがうまかった」とうなずいた。
「いつも本を読んでいた」「ラーメンが好きだった」…。家族らは、脱北者の証言内容を聞けば、聞くほど、男性が日高さんに思えてきた。
脱北者は「肩を揺らしながら歩く癖があった」とその動きをまねながら、「こんな感じ」と調査会関係者に見せた。日高さんの会社の同僚は「肩をいからせて歩いていた。肘を曲げて、大きく体を動かしながら歩くような感じだった」と振り返っている。
その程度で「完全に一致」とか言い出すの？。頭がおかしいんじゃねえの。大体、昔のことだし、こういうので細部に突っ込んでもしょうがない気もするけど「お岩さん（四谷怪談）と雪女」って「怪談に出てくる薄幸の美女（？）」という点は共通するとは言えだいぶ違うと思うぞ。
日高さんらが仮に拉致されたとすれば、その技術が偽札製造や旅券偽造などに利用された可能性がある
そもそも拉致かどうか自体怪しいけどね。
■【再び、拉致を追う】第７部 不可解な失踪者たち（５）問題解決は全被害者の帰国
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130523/crm13052310170000-n1.htm
北朝鮮による拉致被害者を調べている「特定失踪者問題調査会」が発足してから１０年。この間、政府が特定失踪者から認定した拉致被害者は昭和５２年１０月２１日に行方不明となった松本京子さん＝拉致当時（２９）＝だけだ。
連中は「特定失踪者が500人いる」だの抜かしてますから当選確率（？）は１％にも満たないわけです。何という低い当選率。ま、巣くう会一派は「認定しない政府が悪い」とバカ抜かすだけですが。
拉致被害者認定を受けるには「３要件」をクリアする必要がある。元捜査関係者が口にした「国家的な意思の推認」に加え、「本人の意思に反して連れ去られた」「行方不明者が北朝鮮にいる」というものだ。
でこの3要件のどこにも問題はないでしょう。大体3要件に該当しないのは「北朝鮮にいるかどうかすら怪しい」からです。
「北朝鮮にいるのは確実だけど自分の意思だから拉致じゃない」なんて理由ではねられてるわけじゃない。
「北朝鮮にいるか怪しい」人間なんか北朝鮮拉致扱いできるわけないでしょう。
元捜査関係者は松本さん以外の特定失踪者について、「もう少しで（認定）というものはあった」と明かす。認定３要件のうち２つをクリアしているケースもある
２つって何なんですかね。普通に考えれば「北朝鮮にいることは確実＆北朝鮮にいることは自己の意思ではないが、拉致行為が国家的な意思かどうかわからない」でしょう。それ以外のケースは考えがたい。
しかしそんなケースあるんですかね？。それとも「どこかの国家機関が拉致したが北朝鮮にいるかわからない」ですか？
被害者認定後に、「拉致ではなかった」となれば、北朝鮮側につけ入る隙を与える。特定失踪者の家族らからは「厳しすぎる」との声も上がる３要件だが、それは“壁”ではなく、“砦”なのだ。
3要件を外して変な代物を拉致認定したら日本の威信が落ちるし北朝鮮にも非難される、3要件は「壁ではなく」日本の威信を守るための砦だそうです。
3要件をなくせと主張する荒木とは真逆の主張を産経がするとは意外です。ここだけはまあまともでしょう。ただし「何とかして3要件を見つけ出せ」とか言い出すから困りますが。そもそも拉致か怪しいけど、仮に拉致だとしても今更3要件なんか見つからないっての。
安倍晋三首相は今月２０日の参院決算委員会の答弁で、「政府が認定している人以外に（拉致の）可能性がないわけではない」とし、「拉致問題の解決ということであれば、こうした方も含めて全ての拉致被害者の帰国ということだ」と述べた。
「拉致の可能性がないわけではない」はまあいいとしましょう。
「拉致認定していない人も帰国できなければ解決と言えない」ってバカも大概にしろとしか言いようがないですね。「帰国がなければ解決とは見なせないほど」拉致の可能性が高いなら拉致認定すべきだし、そこまで可能性が高くないなら「帰国がなければ解決とは見なせない」なんて言えるわけもない。論理性がないにも程があります。
これで第7部は終わりだそうですが、全く中身のない連載でしたね。こんな恥ずかしい記事を書いて恥じない「森本昌彦、松岡朋枝記者」は頭がおかしい。
