今日の北朝鮮・韓国最新ニュース(3/30分):飯島訪朝について(追記・訂正あり)

日付がずれてますが毎日更新の形にしたいので。

産経新聞『飯島氏訪朝、北朝鮮報道「想定内」と首相、「第1書記に伝わる」*1
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130523/plc13052311400007-n1.htm

 安倍晋三首相は23日の参院内閣委員会で、飯島勲内閣官房参与北朝鮮訪問を同国が報じたのは想定内とし、金正恩第1書記に伝えるために役立ったとの認識を示した。民主党福山哲郎*2の質問に答えた。首相は、飯島氏が北朝鮮に到着して以降、要人との会談などが相次いで報道されたことに関し「北朝鮮が公表する可能性が十分あるだろうと分かっていた」と説明し、水面下の交渉が公になったのは誤算ではなかったとの認識を強調した。

北朝鮮に公表され秘密交渉でなくなったのは政府の失態というニュアンスで福山氏が質問し安倍が「失態ではない。予想の範囲内だ」と反論したようです。しかし「予想の範囲内」って言っていいのか?。「予想の範囲内」ってことは「事前に知ってた」って言ってるわけでそれは「事実上、飯島氏は首相特使」って言ってるのも同然だと思いますが。その当たりは曖昧にごまかす算段ではなかったのか?


■TBS『先週訪朝の飯島参与「事務的協議は終わった」』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5339327.html

飯島内閣官房参与は、拉致問題をめぐる今後の北朝鮮との交渉について、「事実上、事務的協議は全部終わった。あとは安倍総理と菅官房長官の判断だ」と述べました。

朝日新聞『「68歳の血の叫びは終わった」飯島参与、再訪朝を否定』
http://www.asahi.com/politics/update/0522/TKY201305220505.html

 「(再訪朝は)百%ない。老いた68歳の血の叫びはもう終わりました」――。北朝鮮高官との会談を終えて帰国した飯島勲内閣官房参与は22日、首相官邸で記者団にこう語り、再訪朝の可能性を否定した。
 飯島氏は「ある程度やることはできた。そのうち分かる」と述べ、日本人拉致問題などの進展に含みを残した。北朝鮮の軍総政治局長が金正恩(キムジョンウン)第1書記の特使として訪中したことも「想定内」と指摘。一方で訪朝について「参院選は何もしなくても百%(与党が)過半数だ」と述べ、選挙目当てとの見方を否定した。

 TBSと朝日の報道は普通に理解すれば「後は安倍さんが訪朝を決断するかどうかだ。訪朝すれば拉致問題は進展し安倍さんの選挙対策にもなる」「私、飯島の判断と北朝鮮側の主張をどこまで信じるかだ」と言ってるようにしか見えませんが果たしてどうなるのか?。しかし「訪中は想定内」ってどう想定内なんですかね?。「我々の訪朝について中国に相談してるのだろう、想定内だが」ってことですかね。選挙目当てってのは失礼ながら否定できないでしょうね。選挙目当てだと公言するわけにも行かないでしょうが。世論調査では現時点では自民が有利なことは否定できないでしょうが今後アベノミクスがどうなるかわからないし、日中・日韓関係はよくないし、「100%過半数」ってほど堅くはないでしょうよ。


産経新聞『「首相近く訪朝」報道に、菅長官「答えは控える」』
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130523/plc13052312530010-n1.htm

 菅義偉官房長官は23日の記者会見で、安倍晋三首相が早ければ今月末から6月初めの間に北朝鮮を訪問する可能性が高いとの見方を権哲賢・前駐日韓国大使が韓国の朝鮮日報のインタビューで示したことにいて、「答えることは控えたい」と言及を避けた。

 ちなみに朝鮮日報の記事とは『権哲賢前駐日大使「安倍首相は早ければ今月中に訪朝」』(http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/05/23/2013052300676.html)です。
 権・前韓国駐日大使といい、菅長官と言い実に意味深な態度ですね。安倍訪朝が近々あり得るのか、それとも「やる気もないのにやるそぶり」なのか?。いずれにせよ「真偽不明」とはいえ「アンチ北朝鮮」をウリにしてきた安倍晋三政権において「首相訪朝の噂」が飛び出すとは思っても見ませんでした。個人的には「訪朝して解決が進展」が一番いいですけどね。
 ただ一方で拉致被害者家族に悪いけど「訪朝しても成果無しで安倍が拉致問題で完全に発言権を失う」って言う方がもしかしたらいいかもしれないとも思う。いやそれはむしろ「安倍という歯止め(?)」が家族会、巣くう会一派からなくなってまずいのか?。安倍は頼らないが石原慎太郎や平沼を頼るとかいう光景は見たくないしなあ。


■ダイヤモンド・オンライン
北朝鮮無害化」の好機・北東アジア経済圏を視野にいれよ
http://diamond.jp/articles/-/36362

 相手の情報を取ったり、深く懐に入り込み相手の政策を変えるためには何をすればいいのか。好き嫌いを超えた冷静な戦術が求められる。日本にとって外交カードとなるのは経済協力だ。カネ・技術・物資を敵はほしがっている。その見返りに何を引き出すか、そこが大事なのだ。
 日本では「独裁政権を助けるのか」「カネや物資は人々に届かないがら止めろ」という意見が支配的だ。経済協力は独裁者を喜ばすためにやるのではない。喜ぶかもしれない。仮に喜んだとしても、結果として日本国民の安全が確保されれば外交として成功である。
(中略)
 まずは「北の駐日大使館」である朝鮮総連会館の売却で日本政府が「誠意」を示すことから始まるのが自然だろう。
 紛争と未開の環日本海経済圏は、国が向き合うことで豊饒の海となる可能性を秘めている。天然ガスや鉱物資源も豊富だ。近隣との友好が新たな需要や生産を生む。外交が成長戦略だ。

 大筋では全く異論ありませんがこういうこというと巣くう会や家族会が怒り出すんだろうな。日本人にとって「朝鮮半島有事の恐怖がなくなる」&「北東アジア経済圏(環日本海経済圏)の誕生」は充分国益に資することであえて言えば「そのために拉致を後回しにすること」は当然あってしかるべきです。しかしついにマスコミがここまで言うようになったか。

*1:別に報道しなくても伝わると思いますけどね。強弁してるのか、本気で「ナンバー2にあっただけでは伝わらない(正恩君はお飾りだとでも思ってるのか?)」と思ってるのか?。ナンバー2にあっただけでは伝わらないほど情報が正恩君に行ってないなら彼に情報が行っても無意味だと思いますけどね。安倍の主張する意味がよくわからん。

*2:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官を歴任