新刊紹介:「前衛」5月号

「前衛」5月号の全体の内容については以下のサイトを参照ください。
http://www.jcp.or.jp/web_book/cat458/cat/
 以下は私が読んで面白いと思った部分のみ紹介します。(詳しくは5月号を読んでください)

■「スターリン秘史――巨悪の成立と展開:大テロル(上)」(不破哲三*1
(内容要約)
・連載の4回目。不破の言う「大テロル」というのはいわゆるスターリン粛清のこと。
・粛清の始まりとなったのが1934年のキーロフ暗殺である。
 「何故、暗殺犯は警備が厳戒な筈のキーロフの執務室に易々と入り込めたのかという謎」及び「キーロフ暗殺をスターリンが政敵打倒に利用したこと」からは当然、「キーロフ暗殺の黒幕はスターリン」という疑惑が出てくるのは当然だろう(ただし現在に至るまでスターリンが黒幕であるという証拠は見つかっていない)。
 何せ不破に寄れば「キーロフ暗殺後、護衛隊長が不審な自動車事故死」をしているというのだから。
・いずれにせよスターリンはこの暗殺事件を「ジノビエフカーメネフトロツキー*2ブハーリン一派の陰謀」「彼らはキーロフ暗殺以外にも様々な陰謀を企んでいた」とこじつけジノビエフカーメネフブハーリンを処刑する。

ジノヴィエフ(ウィキペ参照)
 1934年12月、キーロフ暗殺事件に連座したとして党を除名の上、逮捕された。1935年に禁固10年の判決を受ける。翌1936年、「モスクワ裁判」でジノヴィエフは1932年にスターリンなど党指導部に対するテロが計画されたという「合同本部」事件で告発された。
 ジノヴィエフは拷問を受けた上、スターリンに生命の保証を約束され有罪を認めたが、結局、1936年8月24日にカーメネフらと共に死刑判決を受けた。その時、「スターリンは約束したんだ」と口走り、カーメネフに連れられて退廷させられた。
 死を悟ったジノヴィエフは、処刑される直前、カーメネフに「イタリアと同じことがおきた」と心情を打ち明けた。カーメネフは「よせ、威厳を持って死んでいこう」と返答したのに対し、ジノヴィエフはイタリアのムッソリーニがローマ進軍で政権を奪取した例を出し、「ソビエトでもファシストがクーデターを起こした」と嘆いたとされる。
 死後の1988年に名誉回復された。

ブハーリン(ウィキペ参照)
 1936年大粛清が開始されると、イズベスチヤ編集長を解任される。1937年にブハーリンはルイコフ*3とともに党中央委員候補を解任され党から除名される。同年2月にブハーリンは逮捕された。1938年3月のモスクワ裁判でブハーリンは、自らの罪を認めればブハーリン自身を死刑にしないことと、妻子を助けるという約束で有罪を認める。しかし、約束は守られず、ブハーリンは1938年3月15日銃殺された。
 1988年に党籍および名誉が回復された。

・その後もスターリントハチェフスキー粛清など無茶苦茶な粛清を続けていく。

ウィキペ「大粛清」
赤軍大粛清
 第一次モスクワ裁判*4では、ムラチュコフスキー将軍(ウラル軍管区司令官)やスミルノフ将軍(シベリア方面赤軍司令官)など赤軍高官も処刑されたが、彼等は赤軍としてというより、スターリンに並ぶ古参ボリシェヴェキとしての側面を恐れられて粛清されたとみられる。
 赤軍自体への粛清は、当初はスターリンといえどもなかなかできずにいた。だが、1936年7月にNKVDに逮捕されたドミトリー・シュミット将軍(キエフ軍管区戦車隊司令官)が、拷問のすえ赤軍内の“共犯者”の名前を“自白”したことで、徐々に赤軍高級将校への粛清がはじまった。さらに1937年6月11日にはミハイル・トゥハチェフスキー元帥(国防人民委員代理)、イオナ・ヤキール一等軍司令官(キエフ軍管区司令官)、イエロニム・ウボレヴィッチ一等軍司令官(白ロシア軍管区司令官)ら名だたる赤軍高官がまとめて“ナチスドイツのスパイ”として銃殺され、これを機に赤軍の粛清がいよいよ本格化する。
 以降、翌1938年まで所謂「赤軍大粛清」が吹き荒れることとなり、元帥5人のうち3名、軍司令官級15人のうち13人、軍団長級85人のうち62人、師団長級195人中110人、旅団長級406人中220人、大佐級も四分の三が殺され、大佐以上の高級将校の65%が粛清され赤軍は壊滅状態に達した。政治委員(共産党から赤軍監視のために派遣されている党員たち)も最低2万人以上が殺害され、また赤軍軍人で共産党員だった者は30万人いたが、そのうち半数の15万人が1938年代に命を落とした。
■トゥハチェフスキー粛清の謎
 「赤軍の至宝」「赤いナポレオン」と謳われるトゥハチェフスキー元帥の処刑は世界に衝撃を与えた。
 トゥハチェフスキーとスターリンのそもそもの確執は、対ポーランド戦争に遡るといわれる。この戦争でトゥハチェフスキー軍はワルシャワを包囲したが、スターリンが政治委員をつとめるエゴロフ軍はワルシャワ包囲の増援を送らなかったため、陥落させられなかった。当時のスターリンは、トゥハチェフスキーの華々しい連勝に嫉妬し、自分も戦勝将軍としてどこかの都市に華々しく入城したいと考えていたとの説がある。だが、レーニンはこれに激怒し、ただちにスターリンの革命軍事会議議員の地位を剥奪した。これによって大恥をかかされたスターリンは、トゥハチェフスキーを逆恨みするようになったという。
 ナチス・ドイツ情報部SD司令官ラインハルト・ハイドリヒも、独ソ戦があった場合に最大の強敵になるであろう名将トゥハチェフスキーを抹殺する絶好の好機を逃さなかった。「ドイツ軍とトゥハチェフスキーが接触した」という偽造文書を作成し、チェコスロヴァキアの親ソ政治家ベネシュ大統領を通じてモスクワのスターリンへ届くよう工作したとされる。一方で、スターリン側がドイツがそういう行動に出るよう仕向けたともいわれ、真相は定かではない。
 いずれにせよ、「ナチスのスパイ」として逮捕されたトゥハチェフスキーは、NKVDの取調官から調書に血の跡が残るほど激しい拷問を受けて、スパイである事を自白せざるをえなかった。裁判ではゲシュタポの偽造した文書が証拠として利用され、有罪の判決を受けたトゥハチェフスキーは1937年6月12日に銃殺された。トゥハチェフスキーの妻ニーナも「共犯」として逮捕され強制収容所へ送られた後に1941年10月になって銃殺された。トゥハチェフスキーの12歳の末娘は自殺している。姉妹3人と娘1人が大粛清を生き延びた。
なおトゥハチェフスキーは、スターリンの死後、スターリン批判にともない名誉回復を受けた。1963年には、トゥハチェフスキーの肖像が描かれた切手がソ連で発行されている。

・勿論赤軍粛清などしたことが独ソ戦緒戦で苦戦する大きな原因となる。
・不破の紹介するフルシチョフスターリン批判演説によれば
『第17回党大会(1934年)で選出された委員、委員候補139名の家98名、約70%が銃殺された』のであり、およそスターリンという人はまともではない。如何に恐怖支配を行うためとは言え、そこまで殺戮しまくる必要があるとも思えない。猜疑心の塊か、何かなのか?
 もちろん「ソ連体制に問題がない、全てスターリンが悪い」わけではないが、スターリン以前にも以後にもここまで異常な粛清体制はないことを考えるとスターリン個人が異常だったのではと言う思いを禁じ得ない。
・不破も書いているがスターリンのおぞましいところは自分の政敵どころか「自分の子分」ですら「使えない」「口封じのために消した方がベスト」と判断すると容赦なく抹殺するところだろう。スターリンの手先として活動したNKVD初代長官ヤゴダ、二代長官エジョフは後にスターリンによって銃殺されている。
・こうした粛清についてソ連が「反革命分子」「ヒトラーの手先」などに対する正当な処罰と宣伝していたものの、さすがにジノビエフカーメネフブハーリン程の大物の処刑については当時でも「おかしいんじゃないか?」とする批判はソ連国外(欧米や日本など)において反共派だけでなく、不破の指摘するように左派の一部からも出ていた。ただし不破も指摘するように「ナチの台頭もあって、ソ連に期待する思いが強かった(いわゆる人民戦線戦術への期待)」「スターリン粛清が予想を絶する酷いものであった(レーニン時代をどう評価するにせよ勿論ここまで酷くない)」と残念ながら必ずしも左派の全てがソ連批判したわけではなかったのである。
・しかしソ連への「ナチへの対抗力」と言う期待をスターリンは「独ソ不可侵条約締結」で見事に裏切る。スターリンが人民戦線戦術を放棄した理由は何だったのかと言うことで次号。 


特集「憲法改悪に反対し、憲法を守り生かす」
■「安倍内閣改憲路線にどう対抗するか」(森英樹*5
(内容要約)
Q&A方式で書いてみる。
Q「自民党改憲案についてのご意見を」

自民党改憲案のポイントとしては
1)九条改正による自衛隊国防軍化、集団的自衛権行使の容認
2)「有事には権利制約が出来る」とする緊急事態規定の新設
3)天皇の元首化
4)現行13条に『公益、公秩序』などといった文言を加えるなど権利への制約を強める、などといったことがあげられるでしょう。
 恐れ入るのは18条『奴隷的拘束の禁止』規定を全文削除し、また36条『拷問は絶対に禁止する』から「絶対に」を何故か落としていることです。自民党は条件付きでなら拷問や奴隷的拘束をしてもいい、ブッシュが非難された『テロ容疑者への水責め拷問』のようなことをしてもいいと思っているのかと疑いたくなります。」
参考
赤旗
『自民が選挙で口つぐむ過激な改憲案』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-12-11/ftp2012121104_02_0.html
自民党が新改憲案、国防軍天皇元首・非常大権』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-04-28/2012042802_03_1.html


Q「96条先行改憲論については」
A「現状の規定では改憲のハードルが高すぎるということであり、要するに彼らも改憲案を世間に堂々と問えるかどうか自信がないと言うことです。ただだからこそ、彼らもここを変えることに躍起になると思います。まずは96条改憲先行論をどう批判していくかが大事です」


Q「今後、注意すべきポイントについては」

「9条改憲について言えば、近隣諸国との関係を日本がどう築いていくかが問われることになるでしょう。中国との尖閣問題、韓国との竹島問題、ロシアとの北方領土問題、北朝鮮との拉致問題と言った問題をどう解決していくかと言うことです。これらの問題を『領土や拉致被害者自衛隊で取り返せ』などと軍事的に解決しようとするきわめて危険なムードが生まれれば9条改憲が一気に進む危険性もあります」
「一方であまりにも右翼的な路線を安倍らが取ることは近隣諸国(中国、南北朝鮮、ロシア)及び欧米諸国(同盟国・米国を含む)の批判をまねきかねないジレンマがあります。安倍ら極右勢力には東京裁判然否定論者など到底、国際社会が認めることの出来ない人間がいます。もちろん彼らも諸外国(特に米国)の反発を恐れて適当にごまかそうとするでしょうが、彼ら極右勢力が今後対外的にどう動くのか、それを諸外国がどう判断してどう動くのかも改憲の動向に影響するでしょう」


■「「自助」第一が困難を抱える人を追いこむ」(藤田孝典*6
(内容要約)
Q&A方式で書いてみる。
Q「藤田さんはホームレス支援などに取り組んでおられますが、そうした面から自民党改憲の動きをどう評価しますか」

自民党生活保護バッシングの扇動者の一人であり、そうした政党が唱える改憲では生活保護などの社会保障が今以上に貧弱な状況になるのではないかと危惧します」
改憲を云々する前に果たして25条『健康で文化的な最低限度の生活』は守られているのでしょうか?。私には守られているとは思えません。まず改正を云々する前に憲法をきちんと守って欲しいものです」


Q「生活保護問題についてご意見を」

生活保護受給について不正受給が云々されますがそれは金額にして0.5%程度です。大多数の人間は困っているから受給しているのです」
「最近、生活保護に関して小野市でパチンコ通報条例案が提出されました*7生活保護受給者がパチンコをすると言うのはあまり適切な使い方とは言えないでしょう。しかしそれを頭ごなしに非難していいのでしょうか?。そういったものにはギャンブル依存症があることがあり、その場合、精神的ケア無しで強圧的な態度を取っても状況は悪化するだけでしょう」
生活保護受給が非難される背景には『単なる金銭支給』というイメージがあることも大きいのではないでしょうか?。手間がかかると言うこともあって『職業訓練』などといった生活自立支援が手薄だったことも事実であり、その面での改善も必要でしょう」
「弱者の支援というのは、そうした支援がなければ弱者が生活苦から自殺や犯罪に走る危険性があり社会の治安面でも問題であると言うことを指摘しておきたいと思います。ただし、そうした『社会のメリット』という損得勘定よりも『同胞愛』的なものが本来のあり方だとは思います」


■「アメリカが求める9条改憲の深層:米公文書館からの報告」(末浪靖司*8
(内容要約)
Q&A方式で書いてみる。
Q「末浪さんは機密指定解除された米国公文書を元に『9条「解釈改憲」から密約まで・対米従属の正体:米公文書館からの報告』というご著書を出されましたがそうした観点から9条改憲問題についてお話し下さい」

自民党の9条改憲方針には『九条改憲を望む』米国の意思が影響していると言う事実を広く知ってもらうことは
1)改憲派が主張する『押しつけ憲法論』『自主憲法論』が全くの嘘であり、「9条改憲論」の方こそ「ある種の押しつけ」である事
2)改憲を阻止するためには米国の関係についても踏み込んだ対応が必要であること(国内限定問題ではないこと)
を理解してもらうという意味で大変有意義だと思っています。そう言う考えから著書を出版しました。
 もちろんこの点をあまり強調しすぎると『改憲論者は自己の意思がない米国のロボット』であるかのように誤解される危険性がありますのでそこに注意が必要ですが」


■「即時原発ゼロ、再稼働反対のうねりをさらに広く、強く:国民世論に背く安倍政権の新「安全神話」の無謀」(笠井亮
(内容要約)
 赤旗の記事などで要約に代替する。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-04-06/2013040615_01_1.html
原発ありえない、福島第1 事故相次ぐ、官邸前行動
 日本共産党笠井亮衆院議員がスピーチしました。
 笠井議員は、5日に福島第1原発で再び、燃料プールの冷却機能がストップしたことにふれ、「事故は収束していない。安倍政権に、収束していないという宣言をきっぱりと出させようではありませんか」と呼びかけました。参加者は「そうだ」と応えました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-04-06/2013040601_03_1.html
新基準、放射性物質放出を前提、塩川議員 原発ゼロの決断迫る
 塩川氏は、安倍首相が再稼働の前提としている新基準について、炉心溶融の過酷事故が起こることを前提に格納容器が壊れないよう放射性物質を外に排気することになっていると告発しました。「住民は放射能被害をがまんしろということか。放射性物質を外に漏らすことを前提にした過酷事故対策はおかしい」とただしました。
 首相が「何重もの安全対策を取る」と述べたのに対し、塩川氏は「新たな安全神話だ」と厳しく批判。(中略)全基廃炉を求めている福島県議会議長の発言を引用しながら、「収束宣言を撤回し、再稼働はゆるさない。『原発即時ゼロ』の政治決断を求める」と強調しました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-30/2013033001_02_0.html
収束せず再稼働の条件ない
参院予算委 首相に井上議員迫る
 日本共産党井上哲士議員は29日の参院予算委員会で、福島第1原発事故はいまだ収束せず、事故への反省もなく再稼働を論ずる条件はないと追及しました。
(中略)
 井上氏は、事故被害は拡大していると追及。放射性汚染水について茨城県内14市で構成する県北鹿行市長会が「汚染水の海洋放出は決して許されない」と要望していることを紹介。安倍首相、東電の広瀬直己社長ともに「海洋に安易な放出はしない」と答弁。井上氏は「安易でなければありえるのか。漁連や消費者の声を考えれば放出はありえない」と批判しました。
 停電事故について井上氏は、原発事故から2年もたつのに「仮設電源盤」のまま放置され、停電に関する情報公開も遅れたことをあげ、「大震災の反省があるのか問われる」とただしました。
 広瀬社長は「申し訳ない」と謝罪しましたが、井上氏は「真摯な反省は感じられない。事故の収束もせず、原因の教訓もくみつくされていない。再稼働を論ずる状況にない」と述べました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-22/2013032201_04_1.html
志位委員長の記者会見 一問一答から
福島原発の冷却システム停止について
 志位氏は、「配電盤が仮設のままでトラブルが起こったのが問題です」と指摘しました。汚染水の貯蔵タンクも配管も全部が仮設状態になっているとのべ、「とても安全に責任をおえる体制ではないことが、明らかになりました。ずさんなやり方を根底から改める必要があります」と強調しました。
 志位氏はまた、バックアップ(代替)電源がなかったことも問題であり、福島原発事故の最大の教訓が生かされていないと批判し、「とても『収束』とはいえません。『収束宣言』をきっぱり撤回し、収束と廃炉、除染と賠償を責任をもってやり切ることが強く求められます」と指摘しました。

笠井亮ウェブサイト
『【13.03.09】福島第1原発を視察』
http://www.kasai-akira.jp/news/130309-131805.html
『【13.03.10】国会包む4万人―原発ゼロ大行動に参加』
http://www.kasai-akira.jp/news/130310-132814.html


■座談会「東日本大震災からの復興:岩手、復興への課題はどこにあるか――被災者によりそってこそ」(斉藤信、田中尚、前川慧一)
(内容要約)
 赤旗記事の紹介で代替する。


赤旗
『金融機関など調査、岩手 陸前高田・釜石で大門氏』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-04-05/2013040504_03_1.html
『鉄道復旧 復興のカギ、衆院委 穀田氏が支援求める』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-22/2013032204_04_1.html
『持ち家再建 支援もっと、岩手・復興県民会議 津波2年の集い』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-05/2013030514_01_1.html
『被災地に寄り添う政治を、岩手・陸前高田市長 党調査団に要望』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-26/2013022601_08_1.html
岩手県漁民組合が要望、家建たぬ 支援金増を、紙参院議員 「拡充求める」』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-25/2013022503_02_1.html
『TPP参加やめさせて、岩手県が支援継続へ、被災者の医療費・介護利用料』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-06/2013020604_02_1.html
『税優遇の復興特区区域拡大、漁協要望 認定早く、紙議員 復興庁に要請』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-01/2013020105_01_1.html


参考
斉藤信ホームページ(http://www4.ocn.ne.jp/~jcp-shin/


■「ともに考えるいじめ問題シンポジウム」(池田和幸、小森美登里*9、福井雅英*10、宮城みのり、山下芳生宮本岳志
(内容要約)
赤旗の記事紹介で代替する。

赤旗
『「いじめ問題シンポジウム」 パネリストの発言から』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-17/2013031714_01_0.html
『党いじめ問題対策チーム責任者・書記局長代行 山下芳生さんに聞く(上)』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-19/2013021903_02_0.html
『党いじめ問題対策チーム責任者・書記局長代行 山下芳生さんに聞く(下)』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-20/2013022004_01_0.html


■「第2期オバマ政権の「アジア回帰」戦略と日米中関係」(小林俊哉)
(内容要約)
 オバマ政権は「アジア回帰」を打ち出しているがそれがどういった性格のものかはまだ明白にはなっていない。中国は「中国封じ込め」ではないかと警戒しており、今後の動向に注意が必要。


■「民主主義を論じるアジア:政府間対話、ミャンマー、人権宣言」(井上歩)
(内容要約)
最近のASEANでの人権を巡る重要な動きとして、「ミャンマーの民政移管」「ASEAN人権宣言」を取り上げている。ミャンマーの民政移管は「軍が国会議席の25%を確保する問題がある」「カチン族問題」など、道半ばだし、ASEAN人権宣言も

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-11-19/2012111907_01_1.html
 宣言には「人権の実現は地域や国の状況を考慮すべき」といった人権制約につながりかねない部分があることから、ピレイ国連人権高等弁務官が採択の延期を呼び掛けていました。

と言う問題はあるものの筆者は一応「それなりに」評価しているようだ。ある種の現実主義と言うことだろう。


参考
赤旗
ASEAN首脳会議、「平和・和解研究所」を発足、人権宣言も採択』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-11-19/2012111907_01_1.html
『カチン族対話再開、中国が仲介 停戦向け政府側と、ミャンマー
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-02-05/2013020507_02_1.html
ミャンマーNLD、民主化めざし初の党大会』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-10/2013031007_01_0.html


■「「赤旗」記者が行く」
【財界担当は、直球勝負で(金子豊弘)】
(内容要約)
 勿論時として寝技、裏技ということもあるのだろうが、一般のメディア記者のように「普通に財界団体や業界団体に取材に行くこともあれば」「新年の賀詞交換会で名刺交換することもある」というのが「直球勝負」の意味。もちろんそうした取材に応じない人間、団体もあるわけだが「意見の違いは意見の違いとして、秘密事項でも何でもない表に出せる事は応じる」という人間、団体もあるわけだ。


オスプレイを国民の監視下におく(榎本好孝、山田英明)】
(内容要約)
 赤旗の記事紹介で代替する。

赤旗
オスプレイは東富士に来るな、地元住民が会結成 静岡』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-04-01/2013040101_02_1.html
オスプレイこそ負担、笠井氏 “軽減言うなら撤去を”』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-18/2013031802_04_1.html
オスプレイ低空訓練 日本の上空無制限、塩川議員 住民の懸念示し中止迫る、衆院予算委員会
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-13/2013031302_03_1.html
主張『オスプレイ本土訓練開始、痛みのたらい回し許されない』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-06/2013030601_05_1.html


■論点
【尼崎医療生協病院調査に見る生活保護受給者の姿(藤岡裕子)】
(内容要約)
例の生活保護バッシングを機に尼崎医療生協病院が行った調査の報告。過酷な生活実態が改めて浮き彫りになったと言えると思う。

参考
民医連新聞2013年2月4日号
『兵庫 尼崎医療生協病院発、生活保護基準引き下げ“ムリや”、受給者に行った暮らしの調査が訴えていること』
http://www.min-iren.gr.jp/syuppan/shinbun/2013/1541/1541-01.html


【都教育委『江戸から東京へ』の書き換えが示すこと(丸浜昭)】
(内容要約)
1)ご存じの方もいるだろうが書き換えと言うのは「関東大震災時の朝鮮人虐殺」を「命が奪われた」とし、殺人であることをぼかしたという話である。ま、かつて石原が支配していた、そして今は石原後継者・猪瀬が支配するトンデモ自治体東京都らしい「恥ずかしい話」だ。まさに日本という国のろくでもなさを象徴している。id:noharra君とそのお仲間「守る会」も朝鮮学校の教科書なんぞよりこういう事を騒げよ。


朝鮮新報『関東大震災朝鮮人「虐殺」→「命奪われた」/都教委が高校副読本を書きかえ 』
http://chosonsinbo.com/jp/2013/02/0201ib/

2)またこの教科書には別の問題がある。これまたご存じの方も多いだろうが「マッカーサー自衛戦争論」「ハルノート陰謀論」である。
もっと休むに似ている「今年度より、コミンテルン陰謀論の授業がスタートします!」
http://gallerytondemo.blog.shinobi.jp/Entry/125/

黙然日記『産経「主張」が恥ずかしい。他。』
http://d.hatena.ne.jp/pr3/20120403/1333458534


誰かの妄想「マッカーサーは日本は自衛のために戦った、と言ったのか?」
http://ameblo.jp/scopedog/entry-10023353939.html

3)書き換えではないのだが丸浜氏の指摘を後2つ紹介しておこう。
・副読本では例の尖閣募金のことが大々的に書かれたらしい。丸浜氏は「東京の歴史と何の関係があるのか」と批判してる。だよねえ、あそこ、沖縄だもの。石原の政治宣伝本かよ。
・副読本では当初明治天皇の写真が掲載されていたがこれが「キヨッソーネによる肖像画」にさしかわっている。もちろん変えようと構わないのだが理由が問題。
 正論2012年5月号記事『「日本は自衛のために戦った」〜マッカーサー証言を取り上げた都立高校教材の衝撃』での猪瀬直樹(当時副知事、まともな都民にとっては不幸にも現在知事)は「俺の鶴の一声」と自慢してるらしい。バカじゃねえの?
 どうも「ミカドの肖像」で大宅壮一賞を取った猪瀬先生におかれては「明治天皇の写真ではなく肖像画でなくてはいけない」らしい。
 ウィキペ「猪瀬直樹」にも

本書(「ミカドの肖像」のこと)は「世界史のなかで天皇制を考える」をテーマに、「なぜ、西武グループが皇族の土地にプリンスホテルを建てたか?」「なぜ、オペレッタ『ミカド』が欧米人から喝采を浴びるのか?」「なぜ、明治天皇の『御真影』は西洋人の風貌になったのか?」という3つの謎を主軸に展開する。

と写真差し替えに関係ありそうなことが書いてある。
 いずれにせよ、お前の「意味不明な趣味」で教科書を改変するな、猪瀬って話ですよ。


■暮らしの焦点
【教育をゆがめる全国一斉学力テスト(左京浩)】
(内容要約)
赤旗の記事紹介で代替する。

赤旗
主張『全国学力テスト、参加押し付けと序列化やめよ』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-04-23/2007042302_01_0.html
『全国一斉学力テスト、競争・格差広げる 子ども全国センター、政府に中止要請』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-04-04/2008040401_03_0.html
『全国いっせい学力テストになぜ反対?』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-10-17/2009101712_01faq_0.html


■文化の話題
【音楽:新国立劇場アイーダ」に思う(宮沢昭男)】
(内容要約)
新国立劇場で上演された「アイーダ」(http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000616_opera.html参照)の紹介。


【映画:被災者に寄り添い、原発を告発し:あいつぐ大震災ドキュメンタリー(児玉由紀恵)】
(内容要約)
 以下の震災ドキュメンタリー映画の紹介。
★『わすれない ふくしま』(http://www.wasurenai-fukushima.com/
産経新聞『【シネマプレビュー】わすれない ふくしま』
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130301/ent13030108140002-n1.htm
共同通信原発事故で自殺酪農家遺族提訴へ 東電に賠償請求』
http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013022001002134.html

http://www.wasurenai-fukushima.com/
さようなら原発1000万人アクション(http://sayonara-nukes.org/)に賛同コメントを提出いたしました。
「日本人の仕事や大切な故郷を根こそぎ奪い、家族の絆を断ち切り、 善良なるひとびとを病気や死に追いやるものなどは絶対にこの日本にはいらないのです!」四ノ宮浩(映画「わすれない ふくしま」監督)


★『先祖になる』(http://www.senzoninaru.com/
参考
産経新聞
『【故郷 大震災2年】「自分が『平成の先祖』になる」佐藤直志さん(78)』
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130301/dst13030123510014-n1.htm
『【シネマプレビュー】先祖になる』
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130215/ent13021508070003-n1.htm


★『3.11後を生きる』(http://www.wake-of-311.net/index.html
参考
朝日新聞『(映画ア・ラ・カルト)3.11後を生きる』
http://www.asahi.com/culture/articles/TKY201302220210.html


★『ガレキとラジオ』(http://www.311movie.com/
参考
スポーツ報知『役所広司、無償でナレーション参加…映画「ガレキとラジオ」』
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20130402-OHT1T00110.htm


★『犬と猫と人間2:動物たちの大震災』(http://inunekoningen2.com/


【演劇:中国現代劇、一級品の面白さ:劇団東演「長江――乗合い船」(鈴木太郎)】
(内容要約)
劇団東演「長江――乗合い船」(http://www.t-toen.com/play/140.htm)の紹介。

参考
劇団東演第140回公演『長江−乗合い船』
http://ameblo.jp/kiki002-2/entry-11492053474.html
劇団東演の「長江 乗り合い船」
http://blogs.yahoo.co.jp/morioka_hisamoto/66354899.html


■メディア時評
【新聞:3・11二年目と「原発ゼロ」(金光奎)】
(内容要約)
・産経、読売、日経が未だに原発万歳を露骨に主張していることが許し難い。それに比べれば朝日、毎日は原発に批判的だがまだ批判がぬるい。
北海道新聞京都新聞東京新聞琉球新聞などの社説が「脱原発こそ目指すべき方針ではないか」としたことは高く評価したい。


【テレビ:視聴者のテレビ離れの実相(沢木啓三)】
(内容要約)
・ビデオリサーチ社の関東視聴率調査(2/25〜3/3)の結果は次の通りだった。
1位「WBC一次ラウンド日本対ブラジル」(テレ朝)
2位「WBC一次ラウンド日本対中国」(テレ朝)
3位「笑点」(日テレ)
4位「連続テレビ小説純と愛(3/1分)」(NHK
5位「サザエさん」(フジ)
6位「相棒」(テレ朝)
7位「NHKニュース7(2/25分)」(NHK
8位「世界の果てまでイッテQ!春の珍獣ひな祭りスペシャル」(日テレ)
9位「首都圏ニュース845(2/25分)」(NHK
10位「鶴瓶の家族に乾杯」(NHK

 ここからは「民放が新企画で高視聴率を取ることができなくなっているのではないか?」ということが読み取れるのではないか?
 10位以内の番組のうち、民放の番組は6つ。そのうち、長寿番組「サザエさん」「笑点」やスポーツ中継(WBC)は新企画とは言えないだろうから、10位以内に入ってる番組のうち新企画と呼べそうなのは6位「相棒」(テレ朝)と8位「世界の果てまでイッテQ!春の珍獣ひな祭りスペシャル」(日テレ)だけなのである。
この結果
1)「視聴率がとれないので制作費が減少」&「視聴率がとれそうな手堅い企画ばかりが通る(冒険しなくなる)」
2)「結果マンネリ化してかえって視聴率が落ちる」
3「視聴率がとれないので(以下略)」の悪循環に入っているのではないかと筆者は指摘する。勿論だからといってバブル時でもない、不況時に「がんがん金使え」「冒険しろ」という無責任な事も言えないわけだが、現状のままでは縮小再生産、どんつまりにしかならないのではないか?


■スポーツ最前線「「意思統一」がカギにぎるボート競技」(小林秀一)
(内容要約)
 なんかボートの世界選手権でも近々あるのかと思ったがそういうことではないらしい。普通にボート競技(ここでもっぱら取り上げられているの一人乗りボートではなく二人乗り以上)の魅力と特徴が語られている。
 タイトルの「意思統一がカギ」というのはオールを水中に入れるタイミング、水中から抜くタイミングなどをチームメイトでほとんど一緒にしないとうまくいかないので「同じ動作をするための意思統一」が必要なんだそうだ。

*1:著書『スターリン大国主義』(1982年、新日本新書)

*2:トロツキーはこの時点で国外追放されていたが後にスターリンの刺客により暗殺される

*3:ブハーリンとともに処刑される

*4:ジノビエフカーメネフが銃殺された。なお第二次モスクワ裁判ではブハーリンが銃殺された

*5:著書『国際協力と平和を考える50話』(2004年、岩波ジュニア新書)

*6:著書『反貧困のソーシャルワーク実践:NPO「ほっとポット」の挑戦』(共著、2010年、明石書店)、『ひとりも殺させない:それでも生活保護を否定しますか』(2013年、堀之内出版)

*7:インタビュー時点では提案だが低能な小野市議会によって不幸にも成立した

*8:著書『9条「解釈改憲」から密約まで・対米従属の正体:米公文書館からの報告』(2012年、高文館)

*9:ジェントルハートプロジェクト(http://www.gentle-h.net/)理事。著書『優しい心が一番大切だよ:ひとり娘をいじめで亡くして』(2002年、WAVE出版)、『新版・いじめの中で生きるあなたへ』(2012年、WAVE出版)

*10:著書『子ども理解のカンファレンス:育ちを支える現場の臨床教育学』(2009年、かもがわ出版