今日のMSN産経ニュース(5/5分)

産経抄】5月5日
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130505/edc13050503090000-n1.htm
 「こどもの日」コラムで「子どもの健やかな成長」ではなく「こどもの立身出世」がどうこう言いだし、果ては「立身出世精神が明治維新の奇跡的成功の原因」とか「こどもの日」に関係ないことを言いだしてるところが実に産経らしい。もちろん褒めてません。

産経新聞社『教科書が教えない歴史』
前の同僚で現白鴎大教授、高畑昭男さん

すばらしいまでの宣伝精神、愛社精神(苦笑)。


■「中国とスムーズにいった歴史ない」麻生副総理 日印米豪の協力強調
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130505/asi13050501140001-n1.htm
ブクマもしましたけど言ってることが酷すぎる。

われわれは過去1500年以上の長きにわたり、中国との関係が極めてスムーズにいったという歴史は過去にない

 明治以降、日本が中国侵略した時代や、戦後の冷戦時代ならともかく、「1500年間」って頭がおかしいんじゃないか。
 江戸時代は出島で中国(清王朝)と貿易していたわけですが、何か問題なんかあったんでしょうか。明治以前で「白村江の戦い(唐・新羅連合軍VS日本・百済連合軍)」「元寇*1」「室町時代倭寇*2」「秀吉の朝鮮出兵*3」以外に何か「日中関係がスムーズに行かなくなる重大な問題」ってあったんでしょうか?。今の中国との歴史問題って全て「明治以降の話」でしょうに。
 しかもこういう発言すれば向こうは敵対発言だと激怒しますよ。

インドと日本は哲学で結ばれ、価値によって突き動かされる同盟国同士

何の哲学ですか?。自由民主主義(複数政党制)?。それとも仏教とか言い出すんでしょうか?。まあ、「同盟国」だけならインドもウエルカムで、中国も問題視しないでしょうが、記事を読む限り「中国封じ込め論」としてのインド万歳、「インド同盟国」ですからね。
 インドもそこまでリスキーな話にはつきあえないと思ってるでしょうし、中国が反発するのも目に見えています。
 ちなみにこの産経記事についたはてブをいくつか紹介してみましょう。

Apeman
安っぽい思惑は見透かされているわけだが。→ http://www.jiji.com/jc/zc?k=201303/2013032100833
u4k
一方、インドは引いていた模様→http://www.jiji.com/jc/zc?k=201303/20130321008332013/05/05

まあ、そりゃそうでしょう。インドは麻生の反中国論につきあう気ないでしょう。

dwnrvr
1500年て。「共産党政体だから」ですらなくとにかくキライ、って意味になるよなこれ

 「冷戦発生後」ならともかく「1500年」では、確かにそうとしか理解できないし、それって「中国人は日本人と友好関係を作る意思が過去一度もなかった」と言ってるに等しいですよね。それって民族差別じゃないのか?
 でも「中国人差別だ」と言われても「真意を曲解してる」とこの間の猪瀬みたいな事をいうんだろうな。


■【関西の議論】古地図が語る「竹島は日本のもの」…貴重な〝物証〟、「隠岐」との関わり明確に
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130503/waf13050318010030-n1.htm
ブクマもつけましたけど、「昭和初期の地図」のどこが古地図なんでしょうか?。
「明治の島根県編入以降の地図」のどこが物証なんでしょうか?。島根県編入以降から敗戦の日まで日本が竹島を自国領扱いしていたなんて誰も否定していないし、そんなことは何ら竹島日本領の根拠になりません。
 韓国は「島根県編入は侵略だ、それ以前は日本は竹島を自国領扱いしていなかった」と言ってるんですから反論するには「編入前の地図」を出さないと行けない。明治維新前の「江戸時代、ないしそれ以前(室町時代とか)」の地図がベストでしょうね。あればですが。
 こんなバカなことを言っても物笑いの種にしかなりません。しかも嫌なのは産経記事を信じればこのバカ発言は島根県がやってると言うことです。

県は「昭和初期に隠岐の漁民に竹島が経済的に利用されていた。わが国が実効支配していた具体的な実態を改めて確認できる」としている。

だから何って話です。そんな事は韓国も否定していません。歴史学的な意味はともかく「竹島日本領主張には使えない話」です。

*1:当時の元王朝モンゴル族ですが

*2:でも日本は取り締まりを行ってたし一方で日明貿易をしていたわけです

*3:秀吉の最終目的は当初は『中国征服(明征服)』ですし、朝鮮軍を支援した明軍と戦闘もしている