今日の北朝鮮・韓国最新ニュース(5/19分)(追記・訂正あり)

産経新聞『モンゴル側「拉致問題に全面協力」 古屋氏、訪問の成果強調』
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130711/plc13071122400010-n1.htm
 ブクマもつけましたがこの種の言葉を得て、喜べるのは「北朝鮮の同盟国にして最大の貿易相手国」中国でしょう。モンゴルなんかがどれだけ頼りになると言うんでしょうか?。モンゴルなんか頼りにならないからこそ「モンゴルは6カ国協議参加国ではない」んじゃないんですか?
 開城工業団地再開問題にしたって、韓国との協議を日本はやるべきでしょうに、それも日韓関係悪化で困難。やれやれですね。「北朝鮮問題で頼りになるのは6カ国協議参加国」なのにそのうちの2カ国と険悪な関係なんですから呆れます。


日本テレビ北朝鮮に拉致の岐阜県出身4人公開 県警(岐阜県)』
http://news24.jp/nnn/news86214533.html

北朝鮮に拉致された可能性がある岐阜県出身の4人の失踪者が12日、県警ホームページで公開された。

まあ、誰一人として北朝鮮拉致ではないでしょうが。
しかしその4人のうちの

塚腰義正さん(当時24)=旅行先のパキスタンで行方不明

ってのには目が点になりましたね。いやまあ「海外で拉致された」有本恵子さんみたいなケースもありますから絶対に拉致ではないとは言えない。しかしですな、海外での失踪者、それも北朝鮮から遠く離れた国での失踪者を普通「北朝鮮拉致だ」とは思わないでしょうよ(日本での失踪者だって「国内で自然災害や犯罪に巻き込まれた」と考える方が自然ですが)。普通に考えてパキスタン(あるいはその隣国であるインドやバングラデシュ当たり)で自然災害や犯罪に巻き込まれたと考えるもんでしょ?。そう思わない根拠は何なの?


■ロイター『北朝鮮、2012年は2年連続でプラス成長=韓国中銀』
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL4N0FI1RP20130712
中央日報北朝鮮、昨年の1人当りGDP783ドル』
http://japanese.joins.com/article/809/173809.html?servcode=500§code=500

 推計値が正しいかどうかってのはひとまずおきましょう。素人の俺にそんな分析は無理ですから。
 先ず第一に「この数値を信じれば北朝鮮は貧乏国家ではあるがまあ、それなりの数値(似た数値としてバングラデシュミャンマー)だし、前年に比べ微増してる」「したがって即時崩壊なんてないだろう」とは言えるでしょう。であるならば、韓国が「巣くう会的な北朝鮮打倒政策」をとるわけがない。
 第二に「巣くう会はこの種の数値分析やってるのかな」と思いますね。たぶんやってないでしょうが。ろくな根拠もなく「即時崩壊論唱えるほら吹き集団=巣くう会」でしょう。


■読売新聞『「変態」繰り返す北朝鮮 平岩俊司・関西学院大教授』
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20130708-OYT8T00786.htm?from=os4

北朝鮮を研究する政治学者の平岩俊司・関西学院大教授が、体制の変貌過程に焦点をあてた『北朝鮮』(中公新書)を著した。北朝鮮は「メタモルフォーゼ(変態)」とも言うべき大きな変化を何度も繰り返してきた、と説く力作だ。

・ググったところ平岩氏には他にも『朝鮮民主主義人民共和国中華人民共和国―「唇歯の関係」の構造と変容』(2010年、世織書房)、『北朝鮮は何を考えているのか―金体制の論理を読み解く』(2013年、NHK出版)と言った著書があります。
 アマゾンレビューに寄れば、平岩氏は『北朝鮮は何を考えているのか―金体制の論理を読み解く』(2013年、NHK出版)において

拉致被害者横田めぐみさんの遺骨鑑定」においても、当事国である日本だけが鑑定するのではなく、中立的な立場のフランスなどにも鑑定を依頼すべきであったとする。

ということで巣くう会などと違ってなかなか現実的な方のようです。
・ここで言う「変態」とは「おまわりさん!、あの人変態です!」と言う意味の「変態(痴漢とかと同趣旨)」ではなく「変化」「変貌」と言う意味です。つまり北朝鮮とは「国際社会の変化に適合して今の体制を作ってきたのであり、今の体制をどう評価するにせよ、即時崩壊論などありえない」というのが平岩氏の立場でしょう。
 平岩氏をどう評価するにせよ「北朝鮮の変化を評価する(正しいという意味ではなく時代に適応するある種の柔軟性があったと言うこと)」「その結果即時崩壊論など採らない」この一点だけでも「巣くう会よりはまともな北朝鮮ウオッチャー」と言えるでしょう。そしてこうした本が中公新書として出版されて読売が宣伝する(まあ、今、中央公論新社は読売の子会社ですが)。
 状況は少しながらでもよくなっている、そう思いたいところです。

平岩教授は、主要国で国交がないのは日米仏などに限られることから、日本人が思うほどには北朝鮮は孤立していないとも指摘。ミサイル*1発射などの行動にも北朝鮮独特の価値観や理屈があり、理解できずとも読み解く必要はあるとして、「日本国民には厳しさだけでなく冷静な視線が重要」と訴える。

まあ、その通りでしょう。しかも「フランスは国交がないとは言え駐在事務所はあります」し「北朝鮮の駐スウェーデン大使館が米国の代理人的立場として活動している」そうですから、全く政府間関係がないのは日本くらいです。感情論で北朝鮮打倒を叫んでも何がどうなるものでもない。

平岩教授は、(注:北朝鮮の)「暴発」を防ぐためには日本を含めた国際社会の協調が重要だと話す。

まあ、当たり前です。「6カ国協議なんか辞めちまえ」という島田洋一なんぞは異常すぎです。当然「中韓との関係を悪くして協調体制にひびを入れている安倍」なんぞは平岩氏にとって苦々しい思いで一杯でしょう。

*1:もちろんロケットと呼ぶべきです。