【張成沢失脚後の】今日の北朝鮮・韓国最新ニュース(10/7分)(追記・訂正あり)

 10月の日付のエントリで、紹介記事は12月〜2014年1月の記事と日付が大幅にずれてますが連続更新の形にしたいので。
産経新聞北朝鮮でスキー場完工 観光客誘致に期待 どうしてリフト設置できたのか』
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131231/kor13123121560001-n1.htm
毎日新聞北朝鮮:初の市民向けスキー場が完成、金第1書記が視察』
http://mainichi.jp/select/news/20131231k0000e030128000c.html
時事通信『馬息嶺スキー場が完成=金第1書記肝煎り−北朝鮮
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013123100145
NHK北朝鮮で新たなスキー場が完成』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140101/k10014223681000.html
テレビ朝日金正恩*1“肝煎り”北朝鮮で高級スキーリゾート完成』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000018903.html

 まあ、本当に完成したのならいいことだと思いますね。小生は「北朝鮮経済が立て直れば軍事的行動の危険性が減る」「統一時の経済負担が減る」「いいことずくめだ」と見ていますので。後はどれだけ観光客が呼べるかでしょう。「スキー場を作っても客が来ない」のではいかんわけです。

外国人旅行客を呼び込む観光資源としても期待している。

と産経記事には書いてありますがまあ、主目的は「国内の客」というよりは、そういうことでしょう。
産経は「リフトはどこから調達したのか」なんて書いてますけど、ロシアか中国じゃないですかね。

【追記】
聯合ニュース北朝鮮の新スキー場に輸入禁止されている高価設備? 』
http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2014/01/03/0300000000AJP20140103000700882.HTML
産経新聞北朝鮮のスキー場に欧米製機器 リフトは中古か』
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140103/kor14010315520003-n1.htm

聯合ニュース記事に寄れば

北朝鮮が先月31日にオープンした東部・元山近郊の馬息嶺スキー場に高価な設備が見られると、米政府系放送局のラジオ自由アジア(RFA)が3日までに報じた。
(中略)
 北朝鮮メディアが公開したスキー場の写真には、スウェーデン企業の噴射式除雪機(1台当たり3万7000ドル、日本円で約390万円)が7台以上、イタリアとドイツ企業の重装備除雪車両(1台当たり8〜11万ドル)が3台写っていた。約1万ドルのカナダ製スノーモービルもあったという。

だそうです。
まあ、RFAの報道が正しいという保障はありませんが事実ならびっくりです。
この聯合ニュース記事も指摘していますが

北朝鮮は馬息嶺スキー場にスイスやオーストリア、イタリアなどからリフト、ケーブルカーなどを輸入して設置する計画だったが、禁輸措置*2により困難となっていた。

というので、てっきり「中国から中古品を格安で譲ってもらったのか」と思っていたんですがこの報道を信じる限り結構新しい設備のようです(産経記事ではリフトだけは中古だそうですが)。事実ならば中国経由の入手ですかね?


東洋経済オンライン『北朝鮮、「中国一辺倒路線」の見直しも:金正恩第1書記が、肉声で「新年の辞」を発表』
http://toyokeizai.net/articles/-/27591

礒粼敦仁*3慶應義塾大学専任講師の話
 今年の新年の辞は、昨年よりも注目すべき点が多かった。まず、対外関係についての言及が抑制的だったこと。昨年3月に金正恩第1書記が提示した「経済建設と核武力建設の併進路線」については、「併進路線」との表現で1回言及したのみで、「核武力」という言葉が抜けている。昨年2月に3回目の核実験を行ったにもかかわらず、北朝鮮自身の核開発については一切触れず、むしろ「平和」を連呼している。韓国との「関係改善のための雰囲気を用意」すべきだと明言しており、「百害無益な誹謗中傷を終えるとき」だとして、「統一を望む人ならば誰であれ過去を不問に」するとした。
 経済面では、昨年に法律まで制定した「経済開発区」や対外貿易に関する言及がなかったことが気になる。この点と、韓国への関係改善呼びかけを考えると、中国と名指しこそしてはいないが、従来の中国一辺倒の経済・対外関係を見直し、韓国との経済関係・交流を復活させようという意思が垣間見られる。
 一方、国内向けには、張成沢(前国防委員会副委員長)の粛清もあってか、「敵どもの思想文化的浸透策動」についての言及を復活させるなど、昨年よりも思想的引き締めを強調している印象が強い。
 ただし、これまでの新年の辞や金正日時代の新年共同社説を見ると、元日に表明された方針が、必ずしも実施の政策に結びつかないこともあり、1年間の展望は難しいところだ。

 「韓国との関係改善」と言う部分には当然期待したいところです。
 まあ、「韓国側がどれだけそれに応じるか」と言う問題もありますが。

*1:国防委員会委員長朝鮮労働党第1書記、朝鮮人民軍最高司令官

*2:というよりは「禁輸措置に引っかかるのを恐れて会社側が売却に消極的」が正しいでしょうが。リフトが禁輸措置に引っかかるかどうかは微妙だと思います。

*3:著書『LIVE講義・北朝鮮入門』(共著、2010年、東洋経済新報社