今日のMSN産経ニュース(10/16分)(追記あり)

■【元慰安婦報告書】ずさん調査に波紋、批判も 菅長官「コメント控える」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131016/plc13101619520023-n1.htm
 まあ、産経のいつもの言いがかりでしょうが、小生もこの問題に詳しいわけではないので、うまく反論できず、菅官房長官ではないですが「コメントは控えます」。
 ただ産経が言うほどずさんな調査ということは普通考えられませんし、そもそも慰安婦研究というのは「河野談話の時点で研究がストップしてるわけではない」わけです。
 いずれにせよ産経もついに我慢が出来なくなってきたなという感じです。安倍に配慮して慰安婦問題で騒ぐことは控えてきた産経ですが、安倍がいつまで経っても動かないので「デマだから取り消せ」という河野談話攻撃に改めて本腰を入れてきたわけです。高市政務調査会長は「やっぱりデマだった」とはしゃいでるようですが、菅官房長官はそこまでバカではなく「コメントは現時点では控える」そうです。辻元議員の質問趣意書に「第二次安倍内閣でも第一次内閣同様、河野談話を踏襲する」と閣議決定した上で答弁してますからね。菅氏も高市みたいに無責任に放言は出来ないでしょう。
 しかし安倍からすれば迷惑以外何物でもないでしょう。まあ、野党時代に無責任に「今度首相になったら絶対取り消す」とほざいた安倍の自業自得ですが。産経のデマ攻撃に日本社会がどう対抗していけるか、まさに日本の真価が問われていると言えるでしょう。河野洋平氏もここまでバカにされてはもはや黙ってはいない方がよろしいと思います。

【追記】
毎日新聞慰安婦:調査ずさん報道に官房長官河野談話に影響せず」』
http://mainichi.jp/select/news/20131017k0000m030049000c.html

 まあ、「日中、日韓、日米関係を考えれば」常識的に見てこういうことにしかならないでしょうが、これで島田や産経・阿比留たちが「菅官房長官」のことを「河野談話踏襲とは菅は中国、韓国や河野洋平がそんなに怖いか」「菅は獅子心中の虫、裏切り者、即刻官房長官から更迭すべし」とでも言い出すんでしょうか?(安倍に遠慮して言わないかも知れませんが)
 まあ、そんな事言ったところで「第一次安倍内閣総務相も務めた側近」菅氏を安倍が斬ることはないでしょうが。官房長官更迭なんかやったら政権基盤が揺らぎますし、いくら何でもこんな理由で更迭するわけにもいかないでしょう。安倍も本当に産経や櫻井よしこ一派といった右翼の存在には頭が痛いでしょう。野党時代吹きまくった自業自得ですけど。
 愚かにも櫻井よしこ中教審委員に、八木秀次教育再生実行会議委員にしてしまったことでこういう事態を生んでるようにも思います。


■【正論】京都大学教授・中西寛 「黄金の3年」で長期課題こなせ
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131016/plc13101603140002-n1.htm

就任以来、安倍首相は米国、ロシア、東南アジア各国を訪問し、国際会議出席の機会を利用して欧州、中東、南北米大陸を訪れ、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議、東アジアサミットでもオバマ大統領の欠席を補った*1。インド、モンゴル、アフリカ各国の首脳も日本に招いた。首脳同士の関係は会えば会うほど加速度的に緊密化し、首相の風格も自ずからついてくるものである。従来、日本の首相は内政に制約されて首脳外交の機会を十分生かしてこなかったが、首脳外交かくあるべしという先例となるべきだ。

 日中、日韓首脳会談が出来ないのに「安倍外交は先例となる」「首脳外交かくあるべし」とは随分ほらを吹くもんです。産経文化人って本当にこういうとんでもない人ばかりですね。やはり産経文化人にはまともな人間はいないようです。まあ、まともなら産経には書かないでしょう。当然ながらこの人はこの後の文章で「日中、日韓首脳会談が出来ないこと」を「たいした問題ではない」「こっちが扉を開いてるのに向こうが来ないんだから仕方がない」「実務者レベルの協議は出来てるから」と強弁します。
 ちなみに日中、日韓首脳会談ができない理由の一つは「靖国問題」なのですがこの方は「同盟国・米国も日本を批判する靖国問題を持ち出すのは道理が立たない」と思ってるのか、靖国問題には全く触れず領土問題(尖閣竹島)のことばかり書きます。「靖国に参拝して何が悪い」と強弁する島田や阿比留なんぞよりは「ある意味頭がいい」といえるでしょうが「靖国問題に全く触れない」ことによって「誠実さがまるでないこと」を露呈していると言えるでしょう。大体この文章の上で「靖国問題」を隠したところで現実問題、それを隠すことなど出来ませんし。

*1:「欠席を補う」というほどの存在感が安倍のどこにあったんでしょうか?