今日の文化放送「福井謙二 グッモニ」が特定秘密保護法案を取り上げていてなかなかよかった(追記あり)

 どういう内容だったのか、グッモニのサイトを見てみましょう。ぜひid:kojitaken氏にもお聞きして欲しかった。

http://www.joqr.co.jp/good/2013/11/post-13.html
福井謙二グッモニ*1 11月19日 第167回
 皆様こんにちは、福井謙二グッモニです。
今日発売の週刊誌「アサヒ芸能」で水谷アナのヌード記事*2が出ていましたね。
 この後もいくつか掲載予定があるので、注目です!
 火曜日のコメンテーターはグッモニ注目のジャーナリスト、藤吉雅春*3さん。先週に続き『特定秘密保護法案』の先駆けとなった漏えい事件の裏事情について物申していただきました。
 (注:機密法が必要だとして政府、自民党が持ち出す事件の一つ、)2007年の海上自衛隊イージス艦情報漏えい事件について。
 自衛官海上での余興として持って行ったポルノ画像が、同僚たちとファイル交換する間に、一部自衛官が家で勉強する為に持ち出していた*4イージス艦システムのファイルと混ざり、自宅のパソコンへ保存されます。
 中国人女性*5と同棲していた自衛官が、女性の不法滞在容疑で踏み込んできた警察にパソコンを押収されたのが運の尽きで、「ハニートラップだ」「スパイだ」*6と、警察によって大事件にされてしまいました。
 情報漏えい事件とは言えないしょぼい話をもとに法律を作ろうとするのはどうなのだろう?というお話でした。

いや聞いてて呆れましたね。藤吉某氏は「マスコミも当時は警察を鵜呑みにしてスパイ事件みたいに報じてましたが、単に自衛隊の情報管理が甘かっただけの話です、女性はスパイでも何でもないし、中国サイドに情報が流れたなんて事実は確認されていない」とおっしゃてました。
 で俺達の福井謙二同志も「つまり友達から本を借りたら、何故かエロ本が混じってて母ちゃんに叱られたみたいなくだらない話だったわけですね」と呆れておられました。
 しかし、みんなの党がこの件であれほど露骨に自民にすり寄るとはな。そういうのは維新の方が先にやると思ってた。

【追記】
1)
kojitakenの日記『第三者機関の付則明示合意、自公維 指定例外「60年」(朝日)』
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20131120/1384904714
によれば維新も見事に名実ともに野合したようですね。id:kojitaken氏は「22日の採決」と予想していますが、自民党は「今週中でなくてもいい」と言ってるわけで「22日採決」にはこだわらないんじゃないですかね(もちろんこうなると時期の問題はそれほど大きくないかも知れないが、時間の余裕が少しでもあるなら最後まであきらめず奮闘が必要でしょう)。
 ま、id:kojitaken氏は随分悲観的ですが小生は「無理してでも楽観的にならないと精神的にやってられない」というのもありますが彼ほど悲観的ではありません。
 先ず第一に「教基法改定反対の方が盛り上がった」と本当に言えるんでしょうか?(小生もリアルの運動には全く詳しくありませんが)
 メディアにとって死活問題というのもありますがこの件では一部保守メディアすらも批判してる訳で、そこは「保守メディアの批判などほとんどなかった」教基法との違いと言えるでしょう。不幸にして秘密保護法が成立したとして、メディアは部外者だった「教基法」と違い「保護法」の場合、メディアは当事者の訳ですからそうそう簡単に「今後は法案を受け入れて、政府に叩かれそうな危ないことはしない」というわけにもいかないんじゃないか。外国メディアも法の対象のわけですしね(願望込みですけど)。
 第二に「名実ともに第三極(維新、みんな)が自民の二軍」と改めて明白になったことは悪いことではないでしょう。しかも、アベノミクスのような一定の支持があるものならまだしも、「国民世論が必ずしも好意的でないこと(むしろかなり批判的な事)」で早々と野合したことは両党への「変な期待」をかなり減少させたと思いますね。安倍批判派にとっては第三極に期待してもしょうがないし、一方、安倍シンパにとっては「偉そうな事抜かしても最後は安倍さんにはへいこらする連中か」との感想が出たことでしょう。正直「支持者から失望されるのを避けるため」今国会では成立させないでくれ、継続審議にしてくれと維新、みんなから自民に泣きが入って継続審議かと思ってました(ちなみに教基法は小泉内閣末期に出されて継続審議です)。
2)
今日の国会で「タクシーの過当競争を規制する法」が成立しました。
(例えばNHK『「タクシー制限法」が成立』(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131120/k10013199831000.html))
 何が言いたいかと言えば、安倍政権はネオリベ政権ではあるが、それだけでがんがん行けるほど国民的支持はないのだろうし、それを安倍も自覚してるんじゃないかと言う事です。だからネオリベと反する法が成立した。タクシー業界の要望を安倍も無視できなかったと言う事です。
 要するに「過度の悲観論は良くない」という話の続きです。
 ま、このタクシーの件については明日のインターネット版赤旗でも取り上げるんじゃないかと思います。そのときははてなブックマークでも赤旗記事につけることにしましょう(追記の追記:秘密保護法案が一番ホットな話題だからかネット版赤旗にはすぐには記事が出ませんでした。しかし11/24に『タクシー適正化法成立、辰巳氏 労働実態告発し賛成』(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-11-24/2013112404_06_1.html)という簡単な記事が載りました)
3)
悲観論が強いid:kojitaken氏にお教えしたい江川紹子のツィート。

(注:11/22朝刊の)日経新聞社説「秘密保護法のこの修正は評価に値しない」「国民の基本的人権にかかわる法律だから議論を通してよりよい形にしようというのではなく、とにかく「成立ありき」としか見えないやり方に不信感を抱く」。維新、みんなは「執行部が求心力を取り戻す思惑含みで与党にすり寄った」のではと。

 もちろん過大評価は出来ないだろうが、あの「財界御用達新聞」日経がはっきりと「維新、みんなの行為は修正協議の名に値しない」「単に与党にすり寄っただけ」「法案の問題点は変わらない」と批判した意味は小さくないと思う。
 日経が政府批判することなど滅多にないのだから。
 日経の社説についてはhttp://www.nikkei.com/article/DGXDZO62963050S3A121C1EA1000/参照。

*1:グッモニ出演時には「定年退職か早期退職かはともかく」既にフリーだと思っていたのだが、福井氏曰く「この間定年退職した、これで不向きな管理職業務(部下の勤務評定など)から逃れてアナ業務だけできると思うとほっとした。生活の保障がないのは不安だけど」とのこと。歴史的に文化放送フジサンケイグループとつながりがあるため、フジに在籍しながら文化放送に出演できたらしい。

*2:カメラマンを雇ってセルフヌードを撮影することが女性たちにはやってるという情報を元に水谷アナがセルフヌードを撮ってもらうというグッモニの企画

*3:藤吉名義の著書として『日本を脅かす! 原発の深い闇』(共著、2012年、宝島SUGOI文庫)。梅田功名義の著書として『変革者:小泉家の3人の男たち』(2001年、角川書店

*4:もちろん勝手にそういうことをするのは問題ですがスパイ事件という話ではありません

*5:もちろんスパイでも何でもなくただの中国人女性です。もともとは性風俗(マッサージ嬢)の方で「客と風俗嬢」と言う形でおつきあいが始まったみたいです。なお、言わなくてもわかると思いますがこの場合のマッサージってのは「肩こりを取る」なんて代物ではないです。

*6:福井氏や藤吉氏も指摘していましたが女性の国籍が中国と言うだけでそういうのは差別偏見以外何物でもありません。