2014年2月の日付のエントリで、紹介記事は2014年3月の記事と日付が大幅にずれてますが連続更新の形にしたいので。
■日経新聞『北朝鮮内乱時、拉致被害者救出で米に協力要請 首相言及』
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0501U_V00C14A3PP8000/
安倍晋三*1首相は5日の参院予算委員会で、北朝鮮で内乱が発生した場合の拉致被害者の救出について「米国の協力が重要だ。私たちも拉致被害者の情報を提供しながら、必要な協力は常に求めている」と述べた。「自衛隊の特殊部隊を救出のために派遣するのは、様々な検討を加えても憲法上難しいという判断だ」と指摘した。みんなの党の井上義行氏*2への答弁。
極右の安倍ですら「自衛隊の投入は憲法上難しい」と答えたというのが興味深いですね。
「こういう時のための集団的自衛権」とか安倍は抜かすかと思っていたんですが。
まあ、憲法云々以前に拉致被害者の居場所もわからないのにどこに派遣するんだ、純粋に技術的な意味で無理だろ、有事が起こったら事実上見捨てるしかないだろ、って話ですが。巣くう会が怒り出しそうな安倍の答弁ではあります。
【追記】
巣くう会が怒りそうと書きましたが予想通り、荒木がぼやいています。
http://araki.way-nifty.com/araki/2014/03/post-ca73.html
荒木和博ブログ「救わない」
(前略)
(注:安倍首相の国会答弁に)私は別に失望はしません。これまで半世紀以上の政府の見解であり、安倍政権で特に後退したわけではないからです。
ま、さすがに荒木も安倍信者の一人として「ふざけんな、安倍!」とは言えないのでしょう。発言者が安倍でなかったらたとえば「菅*3首相や福田康夫*4首相」だったら、こんなもんじゃ済まないと思いますけどね。糞味噌に荒木は罵倒しているでしょう。
参院予算委で、総理はもう一つ重要な答弁をしています。「北朝鮮が混乱状態になっても拉致被害者の安全をわが国は確保できないので、可能であれば韓国や米国に依頼をする」という内容。社民党福島瑞穂*5議員への質問で
まあ、安倍は何考えてるんだとしか言いようがないですね(後で説明しますがもちろんここで俺がいう「何考えてるんだ」とは「自衛隊を北朝鮮有事に投入しろ」という荒木的意味での批判ではありません)。
まず第1に米国や韓国も頼まれたって何も出来ないでしょう。
「北朝鮮のどこに日本人拉致被害者が何人いるかわからないがたぶんどこかにいるはずだ、何とか助けてくれ」レベルでは何も出来ません。そんないい加減な話で米兵や韓国兵の命を米韓両政府が危険にさらすわけがないでしょう。
せめて「日本人拉致被害者の居場所がわからない」とどうにもなりませんが、まあ、おそらく安倍政権(日本政府)にはわかってないでしょう。安倍も「北朝鮮有事の際の拉致被害者救出を米韓に頼んでる」と巣くう会や家族会などにいいわけしてるだけで本心ではそんな依頼に意味があるとは思ってないでしょう。
第2に「米韓に頼み事をする」のなら安倍の方も「米韓の頼み事を引き受けないといけない」でしょう。どこの世界でも「おまえの依頼は断るが俺の依頼はやってくれ」なんてふざけた話に応じるお人好しはいない。
しかし「米韓の頼み事=安倍首相は靖国参拝しないでくれ」と公然と踏みにじった男が安倍です。
まあ、そう言う意味で「靖国参拝は拉致解決に逆行する*6」ので荒木の立場なら「拉致解決のために安倍首相は靖国参拝するな」と言わないと筋が通りませんが
1)荒木は拉致を解決する気がない上
2)首相靖国参拝を熱望する極右なので安倍参拝を支持するわけです。俺が拉致被害者家族だった*7ら安倍靖国参拝に激怒してるところですが「中国、韓国、米国の協力など無用」とでも思ってるのか安倍を容認する家族会は理解できません。