今日のMSN産経ニュース(5/15分)(追記・訂正あり)

慰安婦、徴用工訴訟などが議題に 日韓外務省局長級協議
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140515/plc14051523430030-n1.htm
 交渉結果がどうなるかはともかく、これで「ほぼ100パー河野談話撤回の可能性はなくなった」と見ていいでしょう。韓国が慰安婦問題を交渉に持ち出してるのに対し「河野談話撤回」なんて安倍がバカほざいたらその時点で交渉が崩壊します。韓国が激怒し「駐日大使召還」などの超強硬措置に出る可能性も否定できないでしょう。米国も安倍批判を強めるだろうし、安倍はこの件では「慰安婦問題での日本の言い分はデタラメ、韓国の方が正しい」というイメージ(まあ、イメージだけではなく実際にそうだと思いますが)を国際社会に広めただけのピエロに終わった気がします。河野談話維持が「国内の批判*1」よりもむしろ「国外の批判」で決まるというのは複雑な心境ですが、維持それ自体は悪いことではありません。


■【正論】真相解明へ刑事司法の新境地を(元最高検検事、筑波大学名誉教授・土本武司
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140515/trl14051503070001-n1.htm

英米では、取調官と被疑者とは対立関係にあるが、わが国の場合は、当初はそうであっても両者が“琴線”に触れる関係になることが多く、そういう状況になったとき、(注:被疑者の深い反省に基づいた?)真の自白が生まれる。

 村木事件、ゴビンダ事件(東電OL殺害事件)、足利事件袴田事件など数々の冤罪を引き起こしながらなおこの寝言。
 これが「元最高検検事、筑波大学名誉教授(刑事訴訟法担当)」だというのだから呆れます。こりゃ国連人権委員会で「日本の司法は自白偏重で遅れてる」と非難されるのも当然です。
 大体「捜査官と被疑者」の間に「琴線に触れる」信頼関係なんか本当に生まれるのか。冤罪事件では明らかにそんなものはなかったわけです。にもかかわらず無罪判決が出るまでは「信頼関係が生まれて自白がとれた」と強弁していたのが当時の警察、検察だったんでしょう。いや無罪判決がでてもそういうバカ抜かしてるんでしたっけ?
 そして仮に「そうした信頼関係」があるとして、そのことと「捜査の可視化」と何の関係があるのか?。
 「捜査を可視化しなければ信頼関係が生まれる」「可視化したら信頼関係が崩壊する」と強弁したいようですが論理展開を理解することすら困難です。
 そして別に逮捕起訴をするに当たっては「自白でなければいけない」わけではなく、むしろ「自白しか有力証拠がない」ようでは問題でしょう。実際そういう事件では後に再審無罪判決が出てるわけですが。


■【主張】1億人維持 安心して子供持つ喜びを
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140515/plc14051503090004-n1.htm
 「50年後に1億人維持」って目標って言うんでしょうか?。「今50代の安倍」が死んでる可能性大なのに(さすがに100歳までは生きないでしょ)。「責任がとれない目標」を目標とは普通言わないでしょう。

何より重要なのは、家庭を築く楽しさを社会全体で再確認することだ。既婚者が家庭を持った喜びや充実感をもっと語ることも求められるだろう。

 精神論を持ち出すのは産経らしいって言えば産経らしいんですが少子化ってそういう問題なのか?

【追記】
 なおこの件について以下のエントリを紹介しておきます。きちんと産経記事を読んでなかったんですが「50年後のことなんて責任とれないだろ」だけではなく目標設定が無茶ですね。
 「合計特殊出生率が2超える」なんてのは無理でしょう。

ライプツィヒの夏『そんなことが実現したら、歴史的な奇跡だと思う』
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/03445aa9155ab408cbb3239defb875f7
inti-solのブログ『相変わらず空理空論』
http://plaza.rakuten.co.jp/intisol/diary/201405130000/

*1:もちろん批判がないわけではないのですが