今日のMSN産経ニュース(6/12分)(追記・訂正あり)

■「日本の植民地支配は神の意思」「わが民族は怠け者」 韓国、首相候補発言で大騒ぎ 就任不透明?
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140612/kor14061211100001-n1.htm
 産経新聞が言いそうな言葉ですが「韓国新首相候補の過去の発言」だそうです。これが岸信介*1と親しかった「親日・朴チョンヒ人脈」という奴なんでしょうか。しかし朴政権もいわゆる身体検査をちゃんとやらなかったんでしょうか。内定が発表されてほとんど時間は経っていないのに、メディアや野党からこの批判。朴政権がきちんと調べればわかったはずなんですが。まさか「こうした放言を知ってて内定するほどの冒険家(野党やマスコミが批判しても無視して強行突破)」とも思えません。
 こんな人間を新首相に内定すれば「何だ、朴は国内左派に気を遣って俺に抗議してるだけで本当は俺の行為(靖国参拝とか)を何とも思ってないんだ。韓国の抗議は無視していいな(安倍)」「朴大統領はやはり『岸と親しかった』朴チョンヒの娘だ!。日本植民地支配を問題だなんて実は思ってないんだ!。安倍への抗議は本心じゃないんだ(野党勢力)」となって政権がいっそうやばくなると思うんですけどね。

【2014年6/13追記】
 さすがに朴氏に好意的な韓国保守メディアからも批判記事が出ています。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/06/13/2014061301417.html
朝鮮日報『【社説】「神の意思」発言、文氏と大統領府は説明責任果たせ』
 韓国の新首相候補に指名された文昌克(ムン・チャングク)氏の過去の発言が大きな問題となっている。文氏は2011年、自らが長老を務めるキリスト教会での説教で「神様がなぜ、(韓国が)日本に侵略され、植民地になることを許したのか。心の中で抗議したいだろう」と問い掛けた上で「それには神様の意向があったのだ。『お前たちは朝鮮王朝500年の無為な歳月を送った民族だ。お前たちには試練が必要だ』というメッセージを伝えたのだ」と述べたという。また文氏は別の講演で「神様が南北分断に導いた。それも今となっては、神様の意向だったと私は思う。あの当時のわれわれの体質から考えて、韓国を完全な独立国家にしていたら、共産化は避けられなかった*2」と主張した。さらに「朝鮮民族の象徴は怠惰だ。怠惰で自立性に欠け、他人の世話になること、これがわが民族のDNAとして残っている」「済州島で4・3暴動(1948年4月3日、済州島で住民が蜂起したのに対し、韓国の軍や警察などが住民を虐殺した事件)が起こり、共産主義者が反乱を起こした」などとも述べた。また今年4月にソウル大学で行った講演では「(従軍)慰安婦問題では日本の謝罪を受ける必要はない」とまで言ってのけた。
 文氏による数々の発言が知られるようになると、挺身隊問題対策協議会など関係する団体などが「首相候補からの辞退」を要求し始めた。野党はもちろん、与党の一部議員も公の席で「文氏は直ちに(首相候補を)辞退すべきだ」と主張している。これに対して文氏は12日、記者たちに対し「何か謝罪すべきことでもあるのか」として自らの主張を撤回する意志のないことを明確にした。
(中略)
 文氏は問題となっている自らの発言や執筆したコラムについて「前後の脈絡を無視し、自分を攻撃するために悪用している」とでも言いたいのだろう。確かにそのような面はあるかもしれない。
(中略)
 しかし文氏による数々の発言や執筆内容は、大統領を支えて国政全般を総括するという大きな責任を持つ首相候補として、その信念、歴史観、民族観などとも直結する問題だ。数々の政治課題に首相がどのような考えを持って取り組むのか、歴史や宗教、イデオロギーといった問題でどのような主張をしてきたのかについては、首相就任前の検証段階で必ずチェックを受けなければならない。本人も弁明のための資料で明らかにしたように、その発言が国民感情とはあまりにも懸け離れているのは間違いない。首相室は問題となっている民族性に関する発言について「他人の言葉を引用したもの」と説明しているが、たとえそうだとしても、首相候補がそのようなことを口にしたという事実自体が、国民に大きな衝撃を与えているのだ。元慰安婦の女性や済州4・3事件の当事者など、文氏の発言によって直接傷ついた当事者も少なくないはずだ。
(中略)
 文氏は国民が納得できるよう、問題となっている自らの発言についてこれまで以上に積極的に説明する必要があるだろう。大統領府もこのような人物を選んだ背景について、国民に説明すべき責任がある。


【2014年6/15、6/18、6/23追記】
 その後の続報。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/06/15/2014061501574.html
朝鮮日報『韓国首相候補 過去の慰安婦めぐる発言を謝罪』
 韓国の新首相候補に指名された文昌克(ムン・チャングク)元中央日報主筆は15日、ソウル政府庁舎別館で記者会見し、旧日本軍の慰安婦問題をめぐる過去の発言が問題になっていることについて、「傷つけられた方々に心からおわびする」と述べた。文氏は2005年3月に中央日報に書いたコラムと今年4月のソウル大での講義で、「われわれの力で慰安婦にされたハルモニ(おばあさん)たちを支援することができ、日本から謝罪を受けなくても良い」などの趣旨の発言をしたことが問題視されている。
 文氏は「日本が真の謝罪をしなければならないと強調したものだった」と釈明。「慰安婦は反人道的な犯罪行為だ」とした上で、「日本はなぜドイツのように謝罪ができないのか。真の謝罪をすれば両国が前に進めるという気持ちで書いたものだった。真の謝罪が前提とされず、金銭的な内容だけが行われた当時の交渉を指摘したもの」と説明した。
 国会人事聴聞要請書の提出と朴槿恵(パク・クネ)大統領の外遊の前日に過去の問題発言を釈明し謝罪したのは、候補を辞退せず、聴聞会に臨む考えを示したものとみられる。
 一方、教会での講演で日本の植民地支配と南北分断は「神の意思」と発言したことに関しては、「一般的な歴史認識ではなく、同じ信仰を持つ人々と交わした歴史の宗教的な認識」として、「植民地支配と分断という試練でわが民族はもっと強くなり、その試練を通じて独立を迎え、共産主義を克服した。われわれの最大の課題は統一で、統一も実現すると信じているため分断の状況も耐えるしかないという趣旨だった」と述べた。
 文氏は「今問題になっているのは言論人時代に言論人としてしたことだった。公職に就けばそれに相応する役割と身の振り方をする」と強調した。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/06/18/2014061801655.html
朝鮮日報『元慰安婦「文氏に首相の資格はない」、大統領府前で一人デモ、曹渓宗などの仏教団体も文氏の辞退を要求』
 旧日本軍の元従軍慰安婦曹渓宗中央信徒会などは17日、一人デモや記者会見などを通じ、韓国の新首相候補に指名された文昌克(ムン・チャングク)元中央日報主筆の辞退を求めた。
 元従軍慰安婦のキム・ボクトンさん(88)は17日午前、韓国大統領府(青瓦台)前で首相指名撤回を要求する一人デモを行った。キムさんは「文候補は(慰安婦関連の発言をめぐる批判に対し)最初『法的に対応したい』と言っていながら、数日騒動が続くと謝罪という、話にもならないことを言った。謝罪しても何をやっても首相の資格はないので、本当に謝罪しようと思うのなら、候補をきれいに退くことを望む」「極右・親日的信念を持った人物を候補に指名した朴槿恵(パク・クンヘ)大統領も、元慰安婦を大きく傷つけた」と語った。
 また、大韓仏教曹渓宗中央信徒会などおよそ20の仏教団体は17日午後、曹渓寺で、文氏が直ちに辞退することを求める記者会見を開いた。各団体は「首相は大統領を補佐して韓国のあらゆる行政を指揮・監督するポストなのに、大多数の国民が同意できない歴史観やゆがんだ宗教観を持っていて、どうして公正な国政を行えるだろうかと懸念している」と主張した。
 このほか、成均館儒林、韓国キリスト教教会協議会をはじめとするおよそ10のキリスト教団体、韓国進歩連帯などの市民団体・宗教団体も、文氏の指名撤回と辞退を要求した。

http://japanese.donga.com/srv/service.php3?bicode=080000&biid=2014062185838
東亜日報『社説:文昌克ジレンマ、大統領の決断は早いほど良い』
 首相内定の文昌克(ムン・チャングク)氏は昨日、出勤する際に記者団に対して、鄭烘源(チョン・ホンウォン)首相の国会答弁を見ながら聴聞会の勉強をしていると話した。前日には辞退に関する記者の質問に「連絡を受けたものがない」と答えた。聴聞会で真実を明かしたいとする姿勢を崩していない。だが、与党セヌリ党の雰囲気を見ると、文氏の任命同意案の国会通過は「終わった話」の印象を受ける。李完九(イ・ワング)院内代表が国会での任命同意案の採決を、議員各自の自由意思による投票に任せる方針を表明したのも、同意案の国会通過が事実上不可能になったという読みを反映したものだ。昨日発表された韓国ギャロップ世論調査によると、文氏が首相に適しているのかという質問に、9%だけが適していると回答し、「適していない」が64%だった。
(中略)
 朴大統領が帰国直後の23日頃、首相内定者の人事聴聞要請書を国会に送るとしても、聴聞会を終えるためには少なくとも20日以上がかかる。文氏が聴聞会で辞退したり、任命同意案が否決になれば、後任の指名から就任までは、再び25日ほどがかかる。4月から始まった事実上の首相空白の状態が、ややもすれば100日近くまで続く可能性もある。
(中略)
 民意に従うのが合理的な国政運営の方式だ。決断は早いほど良い。

【2014年6/24追記】
 ついに首相候補・文氏は首相指名を辞退しました。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/06/24/2014062401284.html
朝鮮日報『韓国首相候補がまた指名辞退 朴槿恵政権に大きな打撃』
 韓国の次期首相に指名された文昌克(ムン・チャングク)元中央日報主筆が24日午前、ソウル市内で記者会見し、指名辞退を表明した。
 文氏は(中略)日本による植民地支配や南北分断を「神の意思」と発言したことが明らかになり、強い批判を浴びていた。問題視される一部の発言について謝罪したが、辞退を求める声は収まらなかった。
 現職の鄭ホン原(チョン・ホンウォン)首相は旅客船沈没事故の責任を取り辞意を表明している。後任には先月、元大法院(最高裁)判事の安大熙(アン・デヒ)氏が指名されたが、判事退任後に弁護士として多額の報酬を得ていたことなどが批判され、辞退。その後に指名された文氏も世論の批判を乗り切れなかった。支持率回復のため、人事刷新を進めている朴槿恵(パク・クネ)政権にとって大きな打撃になりそうだ。


■【石平のChina Watch】「氷山に衝突するタイタニック号」 始まった中国経済の「厳冬」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140612/chn14061215430004-n1.htm
 今の中国経済の世界での存在感からして本当に「厳冬」なんてなったら日本も被害を受けるでしょうが「自称経済新聞」の癖にそういう常識は「アンチ中国」産経にはありません。


■「サービス貿易開放は台日連携にプラス」 台北駐日経済文化代表処部長が寄稿 
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140612/chn14061214440003-n1.htm
 「中台サービス協定で経済が活性化すれば、台湾進出日本企業もいい思いをするのに」という「協定反対派」産経への台湾側の反論です。おそらくその通りでしょうが「自称経済新聞」の癖にそういう常識は「アンチ中国」産経にはありません。


■「米朝会談なくして拉致解決なし」飯島勲内閣官房参与、米で直接会談再開促す
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140611/plc14061111120005-n1.htm
 米朝関係が良くならないとアメリカが「拉致の先行解決なんか許さない」といって潰しにかかるかもしれないと言う意味でしょう。その危険性はおそらくゼロではない。
ということでタイトルの話はまともだと思いますが他は酷い。

日中関係では「安倍政権は政経一体の外交戦略をとっており、そう遅くない時期に首脳会談は実現するだろう」との認識を示した。

どう実現させるんですかね?

安倍晋三首相の靖国神社参拝は「2度と戦争はしないという不戦の誓いで行った。右傾化というのは、まったく違う」と力説した。

そんな事を言ったところで米国が納得するとも思えません。


政教分離の解釈変更も? 飯島内閣官房参与が言及
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140612/plc14061204550004-n1.htm
 飯島氏はもう少しまともな人間かと思ってたのでがっかりですね。明らかな恫喝じゃないですか。こんなことをして仮に公明党自民党集団的自衛権問題で屈服したところで自公も飯島氏も世間の批判を浴びるだけでしょう。大体参与に「憲法解釈権限」なんかないし。飯島氏が何か仕掛けるにしても「料亭当たりで秘密裏」かと思ってたんですけどね。常識とか政治センスとかなさ過ぎる。


■「3項目の制裁を同時解除」と菅長官 北朝鮮の再調査実行で
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140612/plc14061219410023-n1.htm

 菅義偉官房長官は12日の記者会見で、北朝鮮による拉致被害者の安否再調査の実行が確認されれば、日朝合意に盛り込まれた(1)人的往来規制(2)北朝鮮への送金報告の義務(3)人道物資目的の北朝鮮船籍船舶の入港禁止−の3項目の制裁解除を同時に実施する考えを明らかにした。「具体的な調査が実行されたと判断した段階*3で、発表した3つのことは一緒にやる」と述べた。

 2008年の福田政権合意とほとんど変わらないと思いますね。経済マスコミがよく使いたがる「失われた何チャラ」風に言えば「失われた5〜6年間」というところでしょうか。小泉訪朝から数えれば「失われた11〜12年間」です。
 しかしどう見ても、これは巣くう会への裏切りでしょうが、巣くう会連中は安倍に何も言わないんだろうな。


■【拉致再調査】政府、北朝鮮の特別調査委の体制を大筋で受け入れへ 
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140612/plc14061204300005-n1.ht
 あいつを委員に入れろ、こいつは入れるななんて言う材料はないから基本受け入れるしかないってそりゃそうだろという記事。

合意文書では「特別調査委を立ち上げ、調査を開始する時点」で、人的往来の規制措置の解除など日本の独自制裁の一部解除が明記されている。

ですから要するに安倍の巣くう会裏切りはもはや誰にも否定できないという話です。まさか今更この約束をチャラにも出来ないでしょう。

*1:自民党幹事長、石橋内閣外相を経て首相

*2:保守の癖に「統一国家なら共産化不可避」とは事実なら随分と自虐的発言だと思う。「ソ連のせいで分断国家になった。分断してなければ共産国家は朝鮮半島になかった」というなら是非はともかく理解は出来るのだが。

*3:さすがに「拉致被害者帰国など結果が出ない限り実行と判断しない」とは言い出さないでしょう。