中央日報『「歓迎習近平」…韓国財界の拍手が大きい理由』

 何度か「世界に大きな影響を持つ中国パワー」を紹介し「日本極右のような中国打倒論はあり得ない」と主張してる小生ですが、今日は中韓関係を取り上げてみましょう。

http://japanese.joins.com/article/277/187277.html?servcode=A00§code=A30
 習近平*1中国国家主席訪韓を前後して中国で活躍する韓国の財界関係者の動きも慌ただしくなっている。
 セウォル号事故の余波で韓国人が消費を控えていた5月末、ロッテグループの辛東彬*2シン・ドンビン)会長は中国行きの飛行機に乗り込んだ。
 目的地は遼寧省瀋陽*3。ロッテ百貨店の中国5号店オープン行事に出席するためだった。
 この百貨店はロッテグループの系列7社が参加する総投資額3兆ウォン規模の「ロッテワールド瀋陽」プロジェクトの信号弾だ。2017年までにショッピングモール、テーマパーク、ホテルなどを順に作り延べ面積116万平方メートル規模の中国版「第2ロッテワールド」を完成することになる。成都*4と南京*5でも同様の開発事業を推進している。
 辛会長は中国出張中に「現地化」を強調した。「中国の優秀人材採用を拡大して現地人役員を増やし、雇用創出に寄与して現地人主導経営の基盤を用意する」と公言した。中国で苦杯をなめた経験のためだ。中国進出1号店の銀泰ロッテ百貨店は現地化に失敗し初年度の2008年から昨年上半期まで1000億ウォンを超える累積赤字を記録し、株式全体を合弁相手に渡さなければならなかった。辛会長は年初に中国事業部門長を常務クラスから副社長クラスへと2段階引き上げる人事を断行した。彼は「内外の環境が厳しいからと成長をあきらめることはできない」として中国事業にさらに力を入れている。
 現代自動車グループの鄭夢九*6(チョン・モング)会長は3月末に中国大陸を3日間で東西に横断する強行軍をした。現代自動車初の商用車海外工場となる四川現代、現代自動車第4工場建設が推進されている重慶、1月から量産に入った起亜自動車第3工場などを回った。
 現代自動車グループは「将来の中国事業拡大で重要な役割を担う新規生産拠点を直接点検するためだった」と説明した。
 中国は2009年から米国を抜いて世界最大の自動車市場になった。現代自動車は中国市場で昨年の販売台数が前年比16.5%増え、フォルクスワーゲンゼネラルモーターズGM)に次いでシェア3位に上がった。今年の世界販売目標786万台のうち21.8%に当たる171万台を中国で売るという目標を立てた。鄭会長は「今年は現代・起亜自動車が中国で累積販売1000万台を突破する年になるだろう。品質だけでなく商品、ブランド、顧客サービスなど全部門で市場の流れの先を行く果敢な変化が必要だ」と現地スタッフを督励した。
 LGの具本茂(ク・ボンム)会長は習近平主席と2005年に会っている。当時訪韓した習主席がLGツインタワーを訪れた。今回の訪韓時も具会長は主要企業関係者らとともに習主席と会う。この席でLG化学が中国・南京に建設する電気自動車バッテリー工場などに関する話を交わすものとみられる。LG化学は2日に南京市と工場設立に向けた包括的協力了解覚書(MOU)を交換した。9月に南京市内の経済技術開発区内に工場を着工し、2015年末から本格的な量産に入る。年間に電気自動車10万台以上にバッテリーを供給でき、2020年までに1兆ウォン以上の売り上げを得られるとLG化学は明らかにした。
 サムスン電子の李在鎔*7(イ・ジェヨン)副会長と習主席との縁は格別だ。習主席が2005年に水原*8(スウォン)事業場を訪問した時に初めて会った2人はこれまでに5回会っており10年にわたり交流を続けている。習主席が国家副主席だった2010年2月と8月には北京人民大会堂で、習主席が国家主席に選出された直後の昨年4月には中国海南省で開催されたアジア版ダボスフォーラムである「ボアオアジアフォーラム」で2回会っている。
 李副会長は恐ろしいスピードで韓国経済を追撃してくる中国内部での「サムスンに学べ」ブームを体感することもした。昨年ボアオフォーラムを終え帰国した直後に記者らと会い、「習主席から一般の役人まで韓国とサムスンについてとてもよく知っていた。韓国はもっとしっかりやらなければならない」と話した。サムスンは今年5月に習主席の故郷である西安*9に70億ドルを投資して半導体工場を完工した。
 2005年から韓中友好協会長を努めている錦湖(クムホ)アシアナグループの朴三求(パク・サムグ)会長もやはり習主席と親密な関係を維持してきた。2009年12月に習主席が訪韓した時には協会次元で朝食会に招き韓中海底トンネルの建設を提案したりもした。錦湖タイヤ南京工場移転問題とアシアナ航空の中国路線拡大などを議論する見通しだ。

*1:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*2:日本名「重光昭夫」。ロッテグループ創業者・辛格浩重光武雄)の次男

*3:遼寧省省都

*4:四川省省都

*5:江蘇省省都

*6:現代グループ創業者・鄭周永の次男

*7:サムスングループ創業者・李秉竽の孫。サムスン電子会長・李健煕の長男

*8:韓国・京畿道の道庁所在地

*9:陝西省省都