■拉致再調査に「北朝鮮の本気度感じる」 蓮池薫さんが講演
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140719/crm14071918340014-n1.htm
生存者の帰国をめぐる意思確認方法について「向こうでは『帰ります』といえないが、日本なら言えるかもしれない」と即時帰国を求めた。
まあ、可能ならばそうすべきかもしれませんけどね。「即時帰国以外駄目」みたいな形で交渉を潰すのは論外でしょう。
■「めぐみさん帰国まで私の使命は終わらない」首相 長州「正論」懇話会で
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140719/plc14071919060023-n1.htm
ブクマもつけましたが、まあ無責任きわまりないですね。
「めぐみさんは事実生存*1していて、日朝交渉で帰国のめどがたったから*2」、こういう事言ってるわけじゃなくて、単に調子のいいこと吹いてるだけでしょうからね。
「首相在任中に帰国しなかったら全人生を捧げる覚悟があるのか!」と説教したくなりますね。
また「北朝鮮が返すなんて安倍に言ってなくて」&「実際死亡してるので返しようがない場合」、この安倍発言って「実現不可能なことを北朝鮮にふっかけてる」わけで北朝鮮の反発で交渉が挫折しかねないという意味で非常に問題です。
■【産経抄】7月19日
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140719/erp14071903160002-n1.htm
もうこんな悲劇は二度と起こしてはいけない、と世界中の人々が誓った、はずだった。冷戦真っ最中だった31年前の9月1日、樺太*3付近の上空で、大韓航空機がソ連の戦闘機に撃墜され、日本人28人を含む269人が亡くなった。
(中略)
ロシアと国境を接するウクライナ東部で、マレーシア航空機が何者かによって撃墜された。
小生はこの記事に
http://b.hatena.ne.jp/entry/sankei.jp.msn.com/world/news/140719/erp14071903160002-n1.htm
大韓機の場合、1)正規ルートを逸脱*4(だから機器故障説、スパイ行為説等がある)、2)領空侵犯として撃墜した(撃墜回避できなかったのはソ連兵士の未熟さ*5だろう)、ので今回の件とは全然違う。例に出すのは不適切
と言うブクマをつけました。勿論ソ連の撃墜行為は許されるものではありませんが、「正規ルートを通過した」「領空侵犯でも何でもない」今回と違って、正規ルートを大幅に逸脱した領空侵犯だったわけです。
撃墜も「領空侵犯飛行機ははやく撃墜しないとやばい」という判断を現地兵士がしたからです(ただし兵士はパニクって民間機であるという冷静な判断が出来なかったかと思います。軍用機の領空侵犯なら確かに即時撃墜しないとやばいのかも知れません)。
明らかに撃墜する必要もないのに撃墜した今回のケースと同列に扱ったら、大韓航空機撃墜事件を知らない人間は誤解するでしょう。さすがにソ連も「正規ルートを飛行する飛行機」を撃墜するほど野蛮じゃありません。
世界はあっという間に冷戦時代に逆戻りした。「集団的自衛権反対!」と、いつまでも国会周辺でままごと遊びをやっているご老人方*6には、この夏、ウクライナへの旅をお勧めする。
・「世界は冷戦時代に逆戻り」て。誰が何のために撃墜したか、分からないと自分で書いたくせに産経はこれですよ。ロシアって勝手に決めつけてるやないか。
・デマをままごと遊びと小馬鹿にしてることもふざけていますが、それはともかく。
産経は何が言いたいんでしょうか?。以下想像してみるに
1)ウクライナがNATOに加盟してれば、集団的自衛権を理由にNATOの軍事介入があり得るので今回の事件はなかった
・それはどうですかね。そもそも今回の件、「ウクライナ側ではなく、ロシア側と見なす人間が多いようです」が、「産経抄掲載時点」では誰が何故打ち落としたのかよくわかっていません(もちろん今後詳細は分かるでしょうが)。
産経はロシア側がやったと勝手に決めつけてるようですが。
ただその産経の読みが正しいとしても、たとえば親ロシア派の民兵が勝手に暴走したのなら、「ウクライナがNATOに加盟していよう」が事件は起こったでしょう。
つうかここまで野蛮なことは「ウクライナがNATOに加盟していようといまい」とさすがにプーチン*7大統領も命令しないでしょう。
・また「ウクライナ上空を飛ぶ飛行機撃墜」を「ウクライナへの攻撃」と見なすことが出来るのかという疑問があるようにも思います(つまりウクライナがNATO加盟国だとしても本当にNATOが介入できるのだろうかという疑問)。
・また「日本の集団的自衛権批判派」には「NATOなど集団的自衛権一般」を否定する人もいるでしょうが、そうではなく「日本の集団的自衛権行使に反対」と言うだけの人もいます。
「日本の集団的自衛権行使反対」と言う人に向かって、「ウクライナがNATOに加盟していればこんな事件は起きなかった」と言っても「それと我々の安倍批判と何の関係が?」と呆れられるのが落ちでしょう。
2)自衛隊の集団的自衛権行使を認めないとこういう撃墜がJALやANAの海外便で起きかねない
産経は正気かと言いたいですね。一体どこの国がそんな野蛮なことをするのか?(産経だと平然と中国とか北朝鮮とか反日国家だと言いそうですが両国ともそんなバカはしないでしょう)。そして集団的自衛権行使を認めると何故そういうことが防げるのか?。「そんなことをしたら報復で自衛隊で攻撃するから」というのはもはや自衛じゃないと思いますね。
なお、撃墜に限らず、飛行機相手のテロなら「米国と軍事同盟を結んでる韓国」への「北朝鮮の大韓航空機爆破」というのがありましたし、リビアのカダフィ*8政権がパンナム機を爆破したこともありました。「軍事強国ならテロはない」と考えること自体が事実に反するでしょう。