今日の人民日報ニュース(11/4)

■「軍の国軍化」は法理上の基礎を欠く
http://j.people.com.cn/n/2014/1104/c94474-8804317.html
 ブクマもつけましたが「そういえば人民解放軍て党の軍隊なんだよな」と気付かせる記事です。
 内容的には「党の軍隊という性格を当面変える意思はない」という話です。「国軍化」論者に「複数政党制論者」がいることがこの背景にあるのかも知れません。「国軍化=複数政党制」では必ずしもありませんが。
 記事内の

「軍の非党化」という考えを持つ人は、往々にして米国など西側諸国の制度モデルや権力運用方式を参照している。

と言う文章はそう言う意味でしょう。

米国は民主・共和両党による政権交代を実行しており、われわれは共産党の指導する多党協力を実行している。

 「共産党の指導する多党制」とは人民政治協商会議のことです。ウィキペ「中国人民政治協商会議」を見れば分かるように「台湾民主自治同盟」「中国国民党革命委員会」「中国致公党」「中国農工民主党」「中国民主建国会」「中国民主促進会」「中国民主同盟」などがあります。
 で今はともかくこれらの団体は新中国(中華人民共和国)建国前から存在しており「日中戦争時、国共内戦時、新中国建国当時」は「国民党、共産党ほどの力はない」にせよそれなりの政治力を有してたわけです。有してたからこそ、政治協商会議で共産党は取り込みを図った。一党独裁は捨てられないもののいきなり弾圧かますほど無謀でもない、現実主義なわけです。ただその後の反右派党争とか文革とかで「弾圧も同然」の事態になるわけですが。
 中国研究する上ではこうした「第三勢力(?)」について研究する事も「日中戦争時、国共内戦時、中国建国当時」はもちろん「かなり共産党の影響力が強まってしまった現在も」重要なんだろうなと思います。一応、共産党と別団体でおそらく別の利害があるわけですからね。