今日の産経ニュース(12/14分)(追記・訂正あり)

 『衆院選について雑感(12/14)(追記あり)』(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20141214/2345610987)で書きましたが選挙については、原則として「午後8時の開票までは書きませんが」産経への突っ込みについてはいつも通り書いてみましょう。しかし自公圧勝予測て本当にめげる。産経とか読売とか御用新聞が選挙後、当分の間、ドヤ顔するかと思うと。まあ、それへの対抗として「沖縄選挙区」「共産の議席」などでどれほど「一矢報いる」つうか成果を出せるかってことですかねえ。
 まあどういう成果でも闘うしかないし、小生割とそこは「小泉郵政選挙勝利後、安倍は参院選敗北で首相を辞任した」「民主も政権交代選挙で大勝したがその後の衆院選で敗北し下野した」「維新も前回選挙で伸びたが今回議席が減少し、沈む予定だ」「共産は冷戦崩壊時はもう終わると言われてたが今も一定の存在感がある*1」ということで「楽観的である」と言うか「楽観的であろう」とは思ってますけど。何というか「戦前、無期懲役判決を食らっても」「50年分裂で党がズタボロになっても」「冷戦崩壊後、党の衰退が商業メディアで公言されるようになっても」、動揺を表に出したりしなかった(らしい)故・宮本顕治*2については彼に問題は何一つないとは言いませんが、尊敬の念を禁じ得ませんね。やはり右でアレ、左でアレ、何でアレ「一時代を築いた大物政治家」はただ者ではないというか、本物だというか。
 選挙前に自暴自棄になって「この選挙は負けです」とか演説しちゃう橋下なんかとは器が違うと。


■【衆院選2014】松原元拉致担当相が敗退確実
http://www.sankei.com/politics/news/141215/plt1412150017-n1.html
 まあ、拉致なんか何の争点にもなってないことの一つの表れです。松原の落選は「拉致担当相としての評価」なんて全く関係ないわけですから。


■【衆院選2014】戦後70年談話「過去の戦争の反省書き込む」首相
http://www.sankei.com/politics/news/141214/plt1412140208-n1.html
 率直に言って右翼の安倍に「確かに反省の意思が感じられる」と国内外に評価される代物が作れるとはとても思えません。
1)右翼支持者にへつらって反省どころか、喧嘩を売ってるのかと外国に反感買うような代物をつくりだす
2)結局まともな物ができずに談話を作らないことにする
のどっちかしか想像つきませんね。2)ならまだいいですが1)なんかやられたら外交が破壊されます。


■【日曜に書く】小笠原サンゴ問題、防衛省自衛隊に声かからず…国の総力結集できぬ脆弱性
http://www.sankei.com/column/news/141214/clm1412140007-n1.html
 海保ならともかく何で漁船相手にそんなに自衛隊を出したがるのか。産経も非常識な新聞です。いかに安倍が「戦後史上最も極右の宰相」とはいえ、いくら何でも漁船相手に自衛隊なんか出すわけないでしょう。

 不思議な出来事もあった。今年5月、長崎県五島列島沖の領海内でサンゴを密漁したとして、中国漁船の船長(48)が外国人漁業規制法違反で水産庁取締船に現行犯逮捕された。だが、10月15日の福岡地方裁判所の判決は「被告に領海に入った認識はなかった」と無罪(求刑懲役8月、罰金100万円)を言い渡した。
 福岡地検は2週間後、控訴しないとし、無罪が確定した。
 領海侵犯と違法操業で逮捕されても「日本の領海とは認識していなかった」と言えば、無罪という「悪例」をつくった。「泥棒さん、いらっしゃい」判決と揶揄(やゆ)されてもいる。

 産経も故意にデマを飛ばしてると思いますが「認識してなかった」といえば無罪になるほど世の中甘くはありません。「認識してなかったこと」を証明するそれなりの証拠を出さないと行けない。
 大体そんなに酷い判決なら福岡地検が控訴してるでしょう。控訴できなかったとはそういうことでしょう。それとも産経は「控訴しなかったのは、日中友好を考慮した自公政権による高度な政治決着、政治判断だ。法的な問題だけ考えれば控訴できたし逆転有罪判決がとれた」とでも言うんでしょうか。まあ、現在が安倍政権であることを考えればせいぜい産経が批判するのは現場の福岡地検で第二次安倍政権の谷垣*3法相(当時)だの法務省だの最高検察庁だのは批判しないんでしょうけど。これが民主党政権なら「控訴断念は法相の指揮権発動じゃないのか、福岡地検への不当な政治介入じゃないのか」と平気で言ってるでしょうけどね。那覇地検尖閣問題で漁船船長を不起訴にしたらそういってましたから。
 産経だと民主党政権下なら「控訴断念」どころか、無罪判決すら「政権による裁判所への政治的圧力じゃないか」と言いかねません。


■【お金は知っている】「円安人民元高」時代 日本企業は中国に見切りを
http://www.sankei.com/premium/news/141214/prm1412140015-n1.html
 まあばかばかしいですね。アンチ中国の産経らしい記事ですけど。まあ、中国も経済成長によって「一時に比べ人件費は上がってる」ようです。それ考えたら工場など生産拠点としては「もっと人件費が安い東南アジアにしようか」とかそういう動きはあるかも知れない(全部、東南アジアとか他に移転できるか分かりませんけど。輸送費とかいろいろ考えたら「中国で生産した方が結局割安」てことはあるでしょう)。ただ中国の人口と経済力考えたら「物やサービスの販売場所」と言う意味では見切れるわけがないでしょう。


■【出雲学談義(3)】「出雲神話」は政治性の強いフィクションだった?
http://www.sankei.com/west/news/141214/wst1412140004-n1.html
 産経らしいですね。「?」いらんでしょう。神話てのは「政治性の強いフィクション」でしょう。もちろん「事実を全く反映していない」わけではないでしょうし「どこが事実でどこがフィクションか」については意見は様々でしょうが「政治性の強いフィクション」てことには間違いはないでしょう。

(出雲における華やかな神話と平凡な考古知見)
 この難問に明快な解答を与えたのは、早稲田大学教授で歴史学者津田左右吉であった。

 要するに「神話だとまるで出雲(島根県)は古代日本の中心都市のようだが、出雲を発掘調査しても神話を裏付けるようなすごい遺物は何も出てこなかった」てことです。
 そうなれば、「出雲神話って政治的イデオロギーという理由から事実よりかなり盛ってるんじゃねえの?」て考えが出てくるのは自然な話です。ではどういう理由で盛ったのか、盛った理由についてどういう学説があるのか、それは次回詳しく説明だそうです(今回は梅原猛説のみ紹介。次回ではまず他研究者の梅原説批判の紹介から始まるとのこと)。

*1:もちろん「口癖になりつつありますが」、『過大評価はしません』。しませんけど、「小生の身びいき」を考慮しても、世間の評価は逆に過小評価のような気がするんだよな。

*2:共産党委員長、議長を歴任

*3:村山内閣科学技術庁長官、森内閣金融再生委員長、小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政務調査会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相などを経て現在自民党幹事長。