今日の産経ニュース(12/26分)(追記・訂正あり)

■【LA発 米国通信】「嘘は必ずバレると日本人は考えるが、相手が何回も嘘を重ねれば“真実”になってしまう」…慰安婦問題の真実を訴える講演会、反日系のトンチンカンな抗議
http://www.sankei.com/premium/news/141226/prm1412260007-n1.html
 自分らの方こそ「何回も嘘を重ねれば“真実”」という価値観の癖に相手がそうだと強弁するのだから呆れます。

抗議団男性はその後も「ナカソネ、ナカソネ」などとまくし立てた。

 慰安婦問題についてある程度知識があればこの「中曽根」が何を意味するか分かるでしょう。
 元首相・中曽根*1回顧録で「軍の任務として慰安所を開設したこと」を告白しています(ただし慰安婦が問題視されてなかった時点での告白であり、問題視されるようになってからは中曽根はこの件をあいまいにごまかしています)。
 それはともかく男性の「ナカソネ」は、「中曽根が軍による慰安所開設を認めてるのに何が軍と関係ない公娼だ、ふざけんな!」ということでしょう。
 なお、小生、不勉強ながらも「慰安婦問題についての本を読むなどして」この中曽根の件は知ってますが、日本人でも知らない人は多いんじゃないですかね。外国人で「中曽根の件」を知ってるというのはかなりの勉強家じゃないか。産経のデマゴギーで丸め込める相手とはとても思えません。しかし産経が「ナカソネ」とはどういう意味か「分かってるであろう癖に」何一つ記事内で説明しないことが実に不可思議です。だったら最初から「ナカソネ」なんて発言は紹介しなければいいのにと思うんですが。この記事を読んで「ナカソネて中曽根元首相のことだろうけど、一体何のことだろう?」と疑問に思った人間が「中曽根、慰安婦」「中曽根、慰安所」「中曽根、河野談話」などでググると一発で中曽根の慰安所設置話はわかりますから。
 「中曽根の慰安所設置話」なんて産経にとって知られたくない話じゃないのか。それともまさかとは思いますが
1)産経記者は中曽根の慰安所設置話を知らなかった
2)しかも「ナカソネて何のことだろう」と思って調べることもしなかった
3)何が何だかよく分からないがとにかく「ナカソネと言ってた」ので「ナカソネと言ってた」と書いてみた
というお粗末な話なんでしょうか。


参考
赤旗『「土人女を集め慰安所開設」、中曽根元首相関与示す資料、高知の団体発表』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-10-28/2011102814_02_1.html
■リテラ『中曽根元首相が「土人女を集め慰安所開設」! 防衛省に戦時記録が』
http://lite-ra.com/2014/08/post-413.html

*1:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官を経て首相