今日の産経ニュース(1/14分)(追記・訂正あり)

■【スクープ最前線】習*1主席が進める“粛清”Xデー間近…日本政界にも飛び火か(加賀孝英*2
http://www.sankei.com/world/news/150114/wor1501140028-n1.html
 まあ「日本政界に飛び火」なんてことはないでしょうね。そんなことしても向こうもメリットないでしょうし。産経も思わせぶりなことを書くだけで「どう飛び火するのか」具体的なことは何一つ書いていません。
 それはともかく。
 産経曰く

 「上海閥*3」を率いる江沢民*4国家主席の腹心だった、「警察・公安のドン*5」で「石油閥*6」を代表する周永康前政治局常務委員一派が「巨額不正蓄財とクーデター疑惑*7」で失脚した。続いて、中国共産主義青年団共青団)出身で構成する「団派」を率いる胡錦濤*8国家主席の大番頭、「山西省のドン*9」で「石炭閥*10」を代表する令計画*11・人民政治協商会議副主席の一派も失脚させられた。
 中国政府関係者が次のように明かす。
「習主席が狙う『次のトラ*12』は、電力利権*13を代表する李鵬*14・元首相で、昨年4月ごろから、周辺に中央規律検査委員会の捜査のメスが入っている。最初のターゲットは、息子の山西省省長・李小鵬氏とされる。Xデーは今年春」

だそうです。まあ実際どうなるのか、今後の動向に注目したいとは思います。


■【月刊正論】習近平の「金融」「資源」覇権戦略を直視せよ 日本の“孤島化”を目論む中国(河添恵子*15
http://www.sankei.com/life/news/150114/lif1501140001-n1.html

IMFクリスティーヌ・ラガルド*16専務理事が、最近、IMF本部を米ワシントンから中国の北京へと移転する考えを表明した

 面倒なのでいちいち引用はしませんが、河添恵子の反中国暴論には改めて吹き出しました。とはいえ河添も認めてるように「ラガルド発言」などでわかるように中国の経済大国としての存在感は当面揺るがないでしょう。いたずらに敵視するのも馬鹿げた話です。

*1:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*2:あの右翼雑誌・ウィルに「土井たか子在日デマ」を書いたことで悪名高い御仁。そういうデマを書いても何一つまともに反省しない点は阿比留などお仲間ウヨとそっくりである(さすがに土井に名誉毀損で訴えられ、加賀が謝罪することで和解したそうだが)。つうことで「次のターゲットは李鵬」「日本に飛び火するかも」は本当かどうか分かりません(苦笑)。

*3:江沢民氏は元上海市長・党委員会書記

*4:電子工業大臣、上海市長・党委員会書記などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*5:周氏は警察・検察を指揮する公安大臣、中央政法委員会書記と言ったポストを歴任

*6:周氏は中国石油天然ガス集団社長、国土資源大臣といった石油関連ポストを歴任

*7:少なくとも中国政府の公式発表では「不正蓄財」はあっても「クーデター」云々なんて発表はありません。

*8:共青団中央書記処第一書記、貴州省党委員会書記、チベット自治区党委員会書記、国家副主席などを経て国家主席、党総書記、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*9:令氏の弟・令政策は山西省政治協商会議副主席

*10:山西省は石炭の産地として知られる。

*11:胡錦濤氏が共青団中央書記処第一書記時代に、令氏は共青団中央弁公庁主任として胡氏を支えた

*12:虎とは「大物灰色高官」のことで現時点では、刑事訴追を受けた、「序列九位だった」周永康・党中央政治局常務委員(中央政法委員会書記兼務)や軍ナンバー2だった徐才厚党中央軍事委員会副主席(国家中央軍事委員会副主席兼務)などがこれにあたる。習主席は腐敗追及について「ハエ(小物の腐敗官僚)だけでなく虎も叩く」としている。

*13:李氏は電力工業大臣を務めたことがある。

*14:電力工業大臣、国家教育委員会主任(日本の文科相に当たる)、副首相、首相、全国人民代表大会常務委員長など歴任

*15:個人ブログ(http://kkuniversal.blog34.fc2.com/)。著書『中国人の世界乗っ取り計画』(2010年、産経新聞出版)、『豹変した中国人がアメリカをボロボロにした』(2011年、産経新聞出版)、『だから中国は日本の農地を買いにやって来る:TPPのためのレポート』(2013年、産経新聞出版)、『国防女子が行く:なでしこが国を思うて何が悪い』(共著、2014年、ビジネス社)など

*16:ドビルパン内閣農業・漁業相、フィヨン内閣経済・財政・産業相などを経て現在IMF専務理事