■小説≪アキとカズ 遥かなる祖国≫喜多由浩*1(253)
http://www.sankei.com/life/news/150131/lif1501310014-n1.html
「もし全面戦争になれば死傷者は50万人…」
想像以上の予測に、クリントン政権は北朝鮮の核関連施設への空爆に踏み切れずにいた。
この「50万予想」が「米軍オンリー」「軍人オンリー(韓国軍を含むが民間人は含まない)」「民間人も含めてトータルの数字、最大限」のどれか知りませんが「トータルの数字」でも恐ろしい数字ですし、「米軍オンリーの数字」や「軍人オンリーの数字」だったらトータルでは確実に死傷者は100万人越えるでしょうからもっと恐ろしいことになります。
要するに米国ですら最悪、万単位の死人が出かねない北朝鮮攻撃なんかやれはしません。つうかやるべきじゃない。
その間隙を突くように、アメリカの元大統領、カーターが金日成(キム・イルソン)*2の誘いに乗って電撃的に訪朝する。
2人を繋(つな)ぐのに力を貸したのは、日本で財団の役員を務める「竹川」という男であった。終戦直後、東京裁判の欺瞞(ぎまん)を訴えるために、自ら志願してA級戦犯となった竹川優三(ゆうぞう)の息子である。
竹川が個人の立場で訪朝し、金日成と3時間半にわたってサシで会談したのは2年前のことだった。
(中略)
「本当に信頼できるアメリカの政治家を知らないか?」と尋ねた金日成に竹川は旧知のカーターを紹介した。そして、第2次朝鮮戦争の勃発直前まで進んだ米朝の危機は、回避の方向へ向かう。
「A級戦犯とは自ら志願してなれるもんではない」でしょうがそれはさておき。
「A級戦犯の息子」云々はともかく竹川某にあたる日本人がカーター訪朝に協力したってのは「本当なのか」はたまた「単なる産経の創作に過ぎないのか」が気になるところです。
「A級戦犯」「財団」というあたりから小生は「A級戦犯容疑者*3で日本財団創始者、競艇界のドン、右翼の大物*4」笹川良一を連想しましたが。「笹川良一」の「笹」を「竹(植物つながり)」に、「良」を「優」に、「一」を「三(数字つながり)」にすれば「竹川優三」になりますしね。笹川を連想したのは小生だけではないんじゃないか。
ちなみに笹川良一の息子は以下の通りです(長男は存命ですがググってもよくわかりませんでした)。
次男:笹川堯
元自民党衆院議員。森*5内閣科学技術政策担当相、衆院予算委員長、議院運営委員長、自民党総務会長(麻生*6総裁時代)などを歴任。現在は三男*7の博義に地盤を譲り政界引退。
三男:笹川陽一
日本財団の現会長
戦争の危機が去り、核施設の側(そば)で“人間の盾”にされていた美子(ミジャ)らは隠密裏に強制収容所に戻された。
産経の創作か本当か知りませんが、当然、「拉致被害者や日本人妻、政治犯、身柄拘束された米国人*8などが人間の楯化される危険性」は充分あり得るでしょう。