■【中国人スパイ疑惑】パソコンに大量データ ベールに包まれた諜報活動解明へ 警察当局
http://www.sankei.com/west/news/150321/wst1503210022-n1.html
平成24年に日本でスパイ活動を行った疑惑が持たれた在日中国大使館の1等書記官が、外国人登録法違反(虚偽申請)などの容疑で警視庁から書類送検された。しかし、日本にはスパイ防止法がないため、身柄を拘束して調べることができず、一時帰国した書記官は、再三の出頭要請に応じることはなかった。
デマカセも大概にして欲しいですね。民間人ならともかく、外交官には「ある種の身分保障(不逮捕特権)」があるのでスパイ防止法があろうがそうそう簡単に逮捕なんかできません。
映画「アウトレイジ」で「某国大使館職員がヤクザの闇カジノに協力」て設定が出てきますがそこには「身分保障の悪用」があるわけです。
また「外交上の問題(逮捕した場合、政治的問題が生じる)」て配慮もあるでしょう。
■【中国人スパイ疑惑】「背中に砂付けて持ち帰る」 ブルドーザー型ロシアとも違う中国の諜報活動
http://www.sankei.com/west/news/150321/wst1503210023-n1.html
《海岸に落ちている砂を秘密情報だとする。ロシアのスパイなら夜間にブルドーザーで乗りつけて1回で大量に持ち帰る。中国の場合は違う。大勢の協力者と一緒に日光浴をしながら砂浜に寝そべり、背中についた砂を持ち帰る作業を何十年でも繰り返す》
中国のスパイ手法について、インテリジェンス(諜報活動)の世界では、こんな例え話がある。長期間にわたり、大勢の協力者や周辺者が少しずつ関与する手法であり、実態解明が難しいことを示したものだ。
実際、戦後、諜報活動に従事していたとみられる中国人が摘発された事例は7件にとどまり、北朝鮮の約50件やロシアの約20件に比べて少ない。
摘発件数を素直に解釈すれば「犯行自体が少ない」としか理解できないのに「根拠レスで」「摘発が少ないだけだ、ロシアや北朝鮮に比べて犯行が巧妙なのだ」「いわゆる暗数が多いのだ」としてしまうあたりはさすが産経です。
警察庁のまとめた「治安の回顧と展望」(平成26年版)も、中国の対日工作を「研究者や技術者、留学生らを派遣するなどして各種情報活動を行っているほか、政財官学などの関係者に積極的に働き掛けを行っているとみられる」と記載している。
これはマジで「外国人留学生」、特に「中国人留学生」への偏見を生みかねない問題記述だと思いますが警察や産経はそうは思わないようです。
■逮捕の中国人がスパイ活動か 人民解放軍と定期連絡 日本の機械メーカー関係者にも接触
http://www.sankei.com/west/news/150321/wst1503210021-n1.html
この程度の事でスパイ、スパイてアホかと思いますね。「情報漏洩の動かぬ事実」でももってこいといいたい。
「商売上、人民解放軍とも機械メーカーともつきあいがありました」「解放軍に機械メーカーの製品を売り込んでたんです、もちろん合法活動です」で説明がつく話じゃないですか。
と言うのだから逮捕容疑はスパイじゃないし「スパイ」云々が逮捕の目的なら違法な別件逮捕です。
■「日中間の判決、相互保証なし」東京地裁、強制執行認めず
http://www.sankei.com/affairs/news/150321/afr1503210007-n1.html
以前id:scopedog氏も指摘されてましたが「法制度の違いがあるので、外国裁判所判決*1で日本の裁判所に強制執行はかけられない」という、こういう考え*2が日本では判例通説のようですので別に不思議ではない。「とりあえず中国判決での執行をかけて駄目なら、日本での裁判に移行する」と言うだけの話です。産経は「勝った勝った」と大本営発表するかも知れませんがそう言う話じゃない。
■アキとカズ・第294回
http://www.sankei.com/life/news/150321/lif1503210013-n1.html
アキの身体に男が覆い被(かぶ)さっている。
左胸に突き刺さった刃物。あふれ出た鮮血がアキの服をみるみる染めてゆく。
「オンマ(母さん)! 仇をとったよ、憎いハルモニ(おばあちゃん)を殺してあげたよ」
カズの娘、美子(ミジャ)が強制収容所で保衛員(看守)に体を弄ばれて生まれたテスだった。
確かアキてのは脱北者で今や、「自衛隊での北朝鮮打倒論」を公言する程の極右、カズもアキと同じ「極右反北朝鮮脱北者」でアキとカズは姉妹という設定です。
でミジャやテスとやらは不幸にも脱北できずあの国に取り残されたわけで「ある意味アキやカズに見捨てられた親族」のわけです。まあ、産経ですから「テスは北朝鮮が送ったヒットマン」「テスに親族を殺させようとするとはなんと残酷な」とか何とかいう設定でしょうがそれはさておき。
「親族を見捨てる」というのはわからないでもない。「あとで助けよう」「とにかく今は私だけでも出国しなければ」てのはわかる。わからないのは「親族が北朝鮮にいるのに北朝鮮打倒論」てところですね。まあ、小説だから現実にはそんな人はいないでしょうが、そういう設定を思いつける産経がわからない。
そりゃそんな「ハルモニ」がいれば普通の人間は「北朝鮮への報復のためなら俺が死んでもいいのか」「俺達を見捨てた脱北はやはり『自分さえよければいい』と言う利己主義か」「マジぶっ殺してやりてえ、あのババア」と憎むでしょうね。本当に殺意をもって刃物で刺すなどして殺害行為(殺害未遂含む)に及ぶかどうかはともかく。
■アキとカズ・第295回
http://www.sankei.com/life/news/150323/lif1503230004-n1.html
アキの死は、国民の怒りを再び沸騰させた。
複雑な事件の背景など関係はない。
新聞、テレビの主張、抗議のデモ、ネットへの書き込み…。それは強烈なムーブメントとなって、ときの政権を強烈に突き上げた。
「国民の声」に背中を押され、“官邸の主”はついに決断を下す。
「与野党の党首*3を集めてほしい*4」
まあ「決断」とやらが、この三流小説の書き手「産経のウヨ記者・喜多氏」が叫んでる「北朝鮮自衛隊突撃論」であることは間違いないでしょう。第296回以降を楽しみに待つことにしましょう。
仮に、北朝鮮がらみで何らかのテロ事件が起こったところでそんなことで国民世論が自衛隊突撃論を放言するまでに沸騰し、それを安倍が採用することはないでしょう。まあ、それ以前にテロが起こってないし「起こる前兆もない」んですけど。
しかしこの「反北朝鮮世論が高まるならテロでも起こればいいのに」と考えてるとしか思えない喜多氏の駄文、「安保意識が高まるならミサイルを日本めがけて北朝鮮が撃てばいいのに」云々という石原慎太郎の暴言と同レベルの暴論です。喜多氏が人命を軽く考えてることは大変よく分かりました。