今日の産経ニュース(4/8分)(追記・訂正あり)

■「ボロが出るから安倍首相を出したくないのでは…」民主・枝野*1幹事長が党首討論に難色の自民を挑発
http://www.sankei.com/politics/news/150408/plt1504080011-n1.html
 挑発も何もいったん合意した党首討論を反故にしようとすればこういわれても当然でしょう。


那覇のシンボル像「龍柱」設置が暗礁に 市が交付金求めず 事業中止が濃厚
http://www.sankei.com/politics/news/150408/plt1504080017-n1.html
 これだけでは詳しい事情がわからないので何とも言えません。
 ただ産経がこの事業に

龍柱事業は中国産の石材を使って中国の業者が製作し、事業費も中国側に流れるため交付金事業としてふさわしくないとの批判があがっていた。

などと無茶苦茶な言いがかりつけていたことを考えると複雑な気持ちです。まさかこんないいがかりに屈したわけではないと思いたいところですが。なお、現市長の城間幹子氏は「翁長市長時代の副市長」「共産党社民党沖縄社会大衆党などの支援を受け、自公候補(前沖縄県副知事)を破り当選」なので自公から距離を置く翁長直系と言っていいでしょう。

【4/10追記】
■【地方紙検証】「龍柱」事業で透ける沖縄の実態とは… 抑止力論議そっちのけで対立煽るだけでよいのか?
http://www.sankei.com/politics/news/150411/plt1504110001-n1.html
 事業の是非はともかく「観光客呼び込み、特に中国人観光客呼び込みのネタにしたい」というだけの事業「龍柱」を「那覇市媚中国だ、尖閣問題での危機感がない」「前那覇市長の翁長氏は今は県知事だがそんなことだから翁長氏は基地移設反対などとバカを言うのだ」などという産経のあほさには言葉もありません。


■首相「安保法制に大きな貢献、志を受け継ぐ」 岡崎久彦氏偲ぶ会
http://www.sankei.com/politics/news/150408/plt1504080030-n1.html
 挨拶しただけでなく安倍がこの発起人だそうです。安倍のような非常識極右が首相かと思うと本当にうんざりします。
 なお、「野田佳彦*2前首相」も発起人の一人だそうで「さすが産経文化人・森本敏を防衛相にしただけのことはある」「野田は自民に行けよ」「野田なんか首相にするから民主の安倍批判は説得力がないんだよ」とうんざりさせられます。


■野田元首相、本紙掲載の故岡崎久彦氏論文「私の宝物」
http://www.sankei.com/politics/news/150408/plt1504080031-n1.html
 安倍ブレーン岡崎の「偲ぶ会」発起人を務めた上、その偲ぶ会で岡崎が産経に書いたウヨ文を「私の宝物」という人間が幹部じゃ、そりゃあ民主党も安倍とまともに戦えるわけがないでしょう。前回衆院選の悲惨な選挙結果も実に当然と言えるでしょう。
 「野田のようなウヨ議員をどうにかしろ」と民主党執行部にはいいたいですが、まあ残念ながらどうにもできないのが今の民主党なんでしょうねえ。何せ野田は「民主党最高顧問」の一人ですから。本当にうんざりです(「民主党最高顧問」の立場で、安倍や産経文化人と親密交際して問題ないと思ってるらしい野田のとんちんかんぶりにもうんざりですが)。民主党のこのていたらくが、安倍の「未だ高い支持」に反映されてるのは間違いないでしょう。一方「この民主党のていたらく」だからこそ「前回共産が躍進した*3」わけで「アンチ安倍の共産支持者」としては「非常に複雑な気持ち」にならざるを得ません。


■【朝鮮半島ウオッチ】「日米蜜月」に苛立つ朴槿恵政権 安倍首相の米議会演説を妨害する韓国“対日神経症
http://www.sankei.com/premium/news/150408/prm1504080003-n1.html
 産経的には「蜜月」ということにしたいのでしょうがまあ、話はそんなに単純じゃないでしょう。
 米国は安倍の極右的歴史観はさすがに支持しないからです。あくまでも「日米同盟」「TPP」「AIIB」とかで米国の思惑通りに動いてくれる安倍を「その限りにおいて」優遇してるだけです。
 なお、産経は「安倍の演説に韓国が反発してる」といいますがニュースに寄れば「米国退役軍人会からも反発の声が出てる」そうで何も安倍批判は韓国の専売特許じゃありません。


■【外交・安保取材の現場から】意外な構図「日韓vs中国」となった日中韓外相会談…「場当たり」韓国と「偏屈」中国に溝? それでも油断はできない
http://www.sankei.com/premium/news/150408/prm1504080001-n1.html
 先日の教科書検定も「南京事件慰安婦など加害の記述をできるだけ検定意見で弱める」なんて無法やってたようですし

「文言調整は難航したが、最後にぶちこんでやった」
 日中韓外相会談を終えた日本の外務省首脳は、首脳会談の開催時期について、「最も早期」と書かれた共同発表文書の6項を念頭にこう勝ち誇った。

なんて寝言言えるほど日本の立場は良くはないでしょう。明確に時期は書いてないわけですし今後の安倍政権の対応によっては「あんなもんもう時効だよ、こんなふざけた行為しておいてふざけんなよ(中韓)」で終わってしまう話でしょう。
 つうか「要するに日本は首脳会談したくて仕方がない」と自白してるも同然のこの発言を産経が「そんなもん盛り込む必要ねえよ」といわないのが実に興味深いですね。同じ事を別の内閣の閣僚がいってたら「媚中だ」と罵倒するだろうにどんだけお前ら安倍に甘いのかと。

 共同発表文書では、4項に書かれた「歴史を直視し、未来に向かうとの精神の下、3カ国が諸課題に適切に対処する」という表現も注目を浴びた。
 この文言について、中国の王毅外相は共同記者会見で、「今日の会談で最も重要で、最も意義のある成果だ」と強調した。ただ、同じ表現の文言は、平成21、22年の日中韓首脳会談で出された文書に記載されている。
 外務省首脳は「王氏はことさら強調していたが、今までも使っている文言だ。日本としてはこれ以上踏み込んだ表現になったらまずいと抵抗し、押さえ込んだのが実情なのにアピールが上手いね」と皮肉った。
 日中韓の枠組みでは、歴史問題などで中韓に攻撃され続けるとみられた外相会談は、ふたをあけてみれば、日本が優位だったといえる。

 まあ「お前がそう思うのならそうなんだろう、お前の中ではな」案件ですよね。これを「日本の優位だ」と能天気に思えるのはさすが産経です。ただどこまで本気かは疑問ですけど。「日本は苦しい立場」とは産経は言いたくはないでしょう。


参考
■Apes! Not Monkeys! はてな別館『教科書に虚偽の記述を加えさせる教科書検定
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20150407/p1

*1:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相などを経て民主党幹事長

*2:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相を経て首相。現在、民主党最高顧問の一人。

*3:とはいえ残念ながら議席的にはまだまだのわけですが