今日の産経ニュース(5/19分)(追記・訂正あり)

■【慰安婦問題】日本に過去清算促す声明 署名学者450人超える
http://www.sankei.com/world/news/150519/wor1505190049-n1.html

 戦後70年に際して、慰安婦問題など「過去の清算」を日本政府に促した声明への賛同研究者が19日までに450人を超えた。米ハーバード大エズラ・ボーゲル名誉教授ら著名学者を含む欧米や日本の187人が5日に発表後、2週間で約270人が新たに署名した。

 産経がどう強弁しようとこれが国際社会の常識だと言う事です。これを「反日」と呼ぶなら「世界中の日本研究者は反日」ということになってしまいます。そしてこれに対し「日本(安倍政権)を擁護するカウンター」なんてもんは国際社会からは出てこないわけです。


■【編集日誌】ドキドキだった住民投票
http://www.sankei.com/column/news/150519/clm1505190005-n1.html

それにしても橋下徹大阪市長の有言実行ぶりは見事です。

 さすが橋下応援団の産経です。「同情票目当て」とは言え「負けたら市長をやめる」とさんざん言ってたのに「敗戦直後に」、『やっぱりやめません』とは言えないでしょうよ。そんなのを支持するのは狂信的橋下シンパだけです。
 「参院選で私と民主党どちらを選ぶのか」とまで言いながら、敗戦しても首相辞任をすぐにはしなかった第一次内閣の安倍じゃあるまいし(毒)。
 しかも橋下曰く「任期までは務める」そうだから「政界引退する気があるか」以前に「市長辞任する気があるかどうか」すら怪しい。任期終了前までに「何とか慰留の声を高めて居座る算段」をしてるのかもしれません。
 そこまで酷くなくても「今すぐ市長をやめたらマスコミ露出が減って終わっちゃうかも知れない」との判断の下、「国政転進」「タレントへの復帰」など「新たな道への転進」を必死に画策してるところでしょう。全然潔くない。そして橋下が「産経の望むような右翼的言動」をする限り、産経にとっては「橋下が前言撤回して市長職に座ろうが何しようが」万々歳の訳です。


■日フィジー首脳会談 9億円の防災支援に儀仗隊儀礼など異例の厚遇 太平洋の「親中国」にくさび
http://www.sankei.com/politics/news/150519/plt1505190046-n1.html
 まあ何というかばかばかしいですね。フィジーだって「大国・中国とはそれなり仲良くやってくつもり」であって産経が期待するような「反中国」なんてことはないでしょう。
 しかし産経て外交を語るにおいて「中国を持ち出さないと語れない病気」にでもかかってるんでしょうか。


■モンゴル大統領がきょう訪日 首脳会談で拉致問題解決へ協力要請
http://www.sankei.com/politics/news/150519/plt1505190040-n1.html
 むしろ「6カ国協議参加国」でもある中国やロシアに協力要請した方がいいと思いますけど。
 モンゴルが「6カ国協議参加国じゃない」というのはそういうことでしょうから。


■「テロ、過去の遺物でない」 元捜査員、新たな脅威に警鐘 連続企業爆破事件犯人逮捕から40年
http://www.sankei.com/affairs/news/150519/afr1505190037-n1.html
 ばかばかしいですね。たかが「テロは過去の遺物ではない」程度の「当たり前の事」を言うために「企業爆破事件」なんかわざわざ持ち出すんですか?(苦笑)。俺が公安関係者ならインタビューされても「あの事件はもう過去のこと、何も言いたくない」「つうか言う事も特にない。あの種の極左テロは今後、日本では起こらないだろうし、裁判判決で一応のけりもついた」ですけどねえ。


■安倍首相、訪中する二階氏*1に親書の意向
http://www.sankei.com/politics/news/150519/plt1505190028-n1.html

訪中は経済交流が目的で、御手洗冨士夫*2経団連名誉会長や観光業界関係者ら約3千人が参加する。

ということで財界の要望を安倍も無視できず「日中友好」の方向にシフトせざるをえないわけです。


■【アメリカを読む】安倍首相演説を拍手せずじっと凝視していた反日議員と「元慰安婦」女性
http://www.sankei.com/premium/news/150519/prm1505190002-n1.html
 マイク・ホンダ議員を平然と「反日呼ばわり」して恥じないいつもの産経です。

 「紛争下、常に傷ついたのは、女性でした。わたしたちの時代にこそ、女性の人権が侵されない世の中を実現しなくてはいけません」

 もちろん安倍がこう演説するのは「慰安婦問題について何か誠意を見せろ」と米国に要求され、一方安倍自身は慰安婦の非を認めたくないので「必死にひねくりだした安倍流の誠意」のわけです。
 「慰安婦について非を認めている」と解釈できなくもない文言ですがはっきりとは「慰安婦」について触れないわけです。ただ産経は

ナイジェリアのイスラム過激派ボコ・ハラムや、イスラムスンニ派過激組織「イスラム国」が繰り返す女性の拉致は注目を集めている

と書きこの文言の背景に慰安婦問題があることを見事までに無視します。

 07年、下院での慰安婦問題に関する日本非難決議を主導したホンダ氏は演説終了後、首相が直接的に慰安婦問題に言及しなかったことを挙げて、「首相が慰安婦に対する旧日本軍の組織的な残虐行為の責任から逃れ続けようとしているのは衝撃的で恥ずべきことだ」とコメントした。
 だが、こうした反応は議員らの反応を見る限り、「少数派」の意見といえる。
 ジョー・バイデン*3副大統領(72)は産経新聞などの取材に「首相は日本側の責任を明確にした」と明言。ウォルター・モンデール*4元駐日米大使(87)も、首相が日米首脳会談後の共同記者会見で慰安婦問題に関する河野洋平官房長官談話を継承するとしたことを挙げて、「謝罪した」との認識を示した。

 やれやれですね。安倍が「慰安婦問題の非をストレートな形では認めなかった」が「国際的批判の前に河野談話踏襲と女性の人権擁護を誓わされたこと」をどう評価するかは個人個人の価値観であり、仮に少数派だとしても「少数派だからマイク氏が間違ってる」て話ではありません。
 また安倍を評価したバイデン副大統領らにしても「事情はどうあれ安倍は談話を踏襲した」から評価してるのであって産経の立場ではそんなに喜べる話ではないはずです。
 またオバマらが安倍に甘い態度を取ってるのは「集団的自衛権や沖縄基地問題、TPP」などでオバマの意思に従うそぶりを安倍が見せてることへの「返礼」という極めて「党利党略的要素が強いこと」にも注意が必要でしょう。
 まあ、党利党略と言えばオバマと違い安倍に批判的なマイク氏にしても「慰安婦への同情心がない」とは言いませんが、「慰安婦問題で安倍に甘い態度を取ることは米韓関係を悪くする。オバマは間違ってる」という国益判断がおそらくあるわけですが。


■【政界徒然草】「国会軽視」「情報開示撤回」批判するが、いずれも民主がやったこと…またもや民主“ブーメラン”直撃
http://www.sankei.com/premium/news/150519/prm1505190003-n1.html
 まあ産経らしいトンチキ記事です。民主党以外にも批判してる個人、団体はあるし、産経の民主党批判(過去に民主党も似たようなことをした)が事実でもせいぜい「民主党の過去の態度は問題だった。それ棚あげして安倍批判するのはいかがなものか」て話でしかない。結局「とにかく民主党を黙らせればいい、そうすれば批判が収まるだろう」という党利党略しか考えてないからこうなるわけです。

*1:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相などを経て現在、自民党総務会長

*2:キヤノン社長、経団連会長、経済財政諮問会議議員など歴任。現在、読売新聞グループ本社監査役ラグビーワールドカップ2019組織委員会会長、2020年東京オリンピックパラリンピック組織委員会名誉会長。

*3:上院司法委員長、外交委員長を歴任

*4:カーター政権で副大統領