新刊紹介:「前衛」12月号

「前衛」12月号の全体の内容については以下のサイトを参照ください。興味のある内容だけ簡単に触れます。
http://www.jcp.or.jp/web_book/cat458/cat/
■グラビア「「密約」の島」(功力俊文)
(内容紹介)
 密約の島というのは「沖縄」のことで密約とは「西山事件」で暴かれた密約のことです。

参考
赤旗
■『沖縄核密約「今も有効」、米政府元高官・ハルペリン氏*1、本紙に証言』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-09-22/2014092201_02_1.html


■「「戦争法廃止の国民連合政府」実現、参院選勝利めざす:たたかいを担う強く大きな日本共産党を」(山下芳生*2
■「「戦争法」めぐる国会でのたたかいと廃止の展望をきりひらく国民的運動の発展」(穀田恵二*3
(内容紹介)
 山下論文、穀田論文ともに「戦争法廃止の国民連合政府構想」に触れたものですので、赤旗記事の紹介で内容紹介に代替します。

■「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」の実現をよびかけます:2015年9月19日、日本共産党中央委員会幹部会委員長 志位和夫
http://www.jcp.or.jp/web_policy/2015/09/20150919-yobikake.html
赤旗
■『「戦争法廃止の国民連合政府」について:志位委員長の会見・記者との一問一答(要旨)』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-21/2015092104_01_0.html
■『「国民連合政府」構想 志位委員長、大いに語る、“共産党本気 安倍政権打倒します”、テレビ東京系「週刊ニュース新書」』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-08/2015110802_02_0.html
■『戦争法廃止を求める統一署名、1000万人を党の目標に 山下書記局長』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-10/2015111001_02_1.html


■座談会「新基地建設阻止への新局面:全国と心一つにしたたたかいを」(中村司、仲山忠克*4赤嶺政賢*5、渡久地修*6
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で内容紹介に代替します。

赤旗
■『沖縄新基地の埋め立て承認取り消しへの防衛局の不服審査請求、行政法研究者93氏「不公正」「不適法」』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-25/2015102501_03_1.html
■主張『辺野古基地問題、どこまで不当な強権振るうか』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-28/2015102801_05_1.html
■『民主主義の国で、こんな強権・背信・無法は断じて許されない、辺野古本体工事着工強行 志位委員長が会見』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-30/2015103001_02_1.html
■『辺野古新基地即時中止を、那覇市議会が意見書』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-05/2015110503_01_1.html
■『翁長知事 国の勧告を拒否、新基地 承認取り消しは適法、国と「私人」の使い分け批判』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-07/2015110701_01_1.html


■「「営利企業化」ではなく生存権保障を:政府・財界の社会保障政策を批判する」(日野秀逸*7
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で内容紹介に代替します。

赤旗
■『背信の骨太方針、社会保障費に「キャップ制」、小泉路線の復活・拡大』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-23/2015072302_03_1.html
■『社会保障改悪へ“工程表”、財務省 外来時定額負担を導入』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-11/2015101101_03_1.html
■主張『診療報酬の改定、医療の安心・安全を脅かすな』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-26/2015102601_05_1.html
■主張『生活保護費カット、「人間らしく」の土台を壊すな』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-05/2015110501_05_1.html


■「日本農業と国民生活を破壊するTPP「大筋合意」」(小倉正行*8
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で内容紹介に代替します。

赤旗
■『TPP 公約破り、コメも肉も譲歩、事実隠し国民だまし討ち』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-07/2015100702_02_1.html
■『TPP「大筋合意」で生鮮野菜は関税全廃』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-17/2015101701_04_1.html
■主張『TPP合意内容、農業・地域の切り捨て許せぬ』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-19/2015101901_05_1.html
■『NHK「日曜討論」小池政策委員長の発言「TPP「大筋合意」重要5項目含む関税撤廃は明らかに国会決議違反』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-26/2015102604_01_0.html


■「財政投融資と官民ファンドの問題点:安倍政権の大企業優遇批判」(丸井龍平)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で内容紹介に代替します。

赤旗
■『大企業に過剰資金、大門議員、政投銀基金ただす』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-05-13/2015051304_07_1.html
■『逆さまの大企業優遇、海外事業参入 梅村氏ただす』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-05-23/2015052304_06_1.html
■『大企業には甘い対応、吉良氏 インフラ輸出支援を批判』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-06-02/2015060205_03_1.html


■「不破哲三著『マルクスと友達になろう:社会を変革する学び』の魅力」(田村一志)
(内容紹介)
 民政同盟主催の講演を書籍化(民青同盟発行)したというので、なかなか入手は難しいかも知れません(まあ、埼玉在住の小生は党本部近くの美和書店に行けばいいんですが)。
 内容的には過去の不破氏の著書『マルクスは生きている』(2009年、平凡社新書)、『科学的社会主義の理論の発展:マルクスの読み方を深めて』(2015年、学習の友社)などと大分かぶるようではあります。


特集「異常な雇用破壊」
■「労働基準法改定案の問題点:高度プロフェッショナル制度を中心に」(昆弘見)
(内容紹介)
 今の安倍内閣が成立を狙っている「高度プロフェッショナル制度」とはいわゆる「ホワイトカラーエグザンプション法案(通称:残業代ただ法案)」が看板を掛け替えたものにすぎません。前回あまりにも評判が悪かったために「名前を変えた上」、『高度プロにしか適用しないから一般労働者には関係ない』と強弁しているだけです。

参考
赤旗
■『「残業代ゼロ」制度、ホワイトカラー・エグゼンプションそのもの、労基法改悪案提出狙う』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2015-02-16/2015021602_02_1.html
■『無限の長時間労働を強制、残業代ゼロ 「高度プロフェッショナル」制度』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2015-02-27/2015022703_01_1.html
■『「残業代ゼロ」制度、「とりあえず通すことだ」、塩崎厚労相に批判』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-05-04/2015050413_02_1.html


■「派遣労働をめぐる対抗:国際基準と日本の位置*9」(伍賀一道*10
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で内容紹介に代替します。

赤旗
■『労働者派遣法改悪案に対する小池副委員長の反対討論:参院本会議』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-10/2015091004_01_1.html
■『改悪派遣法の成立強行、衆院本会議 自公などが歴史的暴挙、「常用代替防止」覆す、高橋議員が反対討論』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-12/2015091201_04_1.html
■『「正社員ゼロ」強行、みなし雇用骨抜き 派遣法施行』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-01/2015100101_01_1.html


■「働き方を歴史的視野から考える」(森岡孝二*11
(内容紹介)
 『雇用身分社会』(2015年、岩波新書)を出版した森岡氏に著書についてインタビューした記事です。

参考

http://hatarakikata.net/modules/morioka/details.php?bid=313
■『小著『雇用身分社会』(岩波新書)が出版されました』(森岡孝二
 産直の農家が栽培した野菜を消費者に届けるときに、栽培方法や品質や味についての能書きが添えられていることがあります。それを真似て、以下に本書の宣伝文句を並べておきます。
◇歴史的視野から、変化のなかの日本の労働社会の全体像を、「雇用身分制」をキーワードに概観した。
◇『職工事情』(1903年)や『女工哀史』(1925年)を使って、戦前の雇用関係と雇用身分制に遡って、現代日本長時間労働ブラック企業問題の源流を探った。
◇雇用身分から見た派遣、パート(アルバイト)および正社員の状態とその変遷を考察し、労働条件の底が抜けて、雇用が大きく壊れてきたことを明らかにした。
◇雇用の身分化と軌を一にして、労働所得の階層化が拡大し、高所得層の縮小、中所得層の没落、低所得層の貧困化がすすんだことを実証した。
◇「雇用形態の多様化」の名のもとに雇用の身分化を推し進め、社会保障を切り詰め、貧困問題の改善を怠り、「官製ワーキングプア」を生んできた政府の責任を問題にした。
◇まともな雇用を実現することによって雇用身分社会から抜け出すための、最低賃金の引き上げ、労働者派遣制度の見直し、性別賃金格差の引き上げなどの方途を示した。
 目次は、岩波書店ホームページ、新書コーナーの「新刊の紹介」からご覧ください。
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn1510/sin_k853.html

■akamac book review「森岡孝二著『雇用身分社会』」
http://d.hatena.ne.jp/akamac/20151107/1446904749
EU労働法政策雑記帳「森岡孝二『雇用身分社会』」
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-1ec7.html


■「「戦後70年」の日本映画は戦争をどう描いたか」(土井洋彦)
(内容紹介)
 土井論文でまず取り上げられてるのは最近リメイクされた『日本のいちばん長い日』。土井氏はオリジナル版とリメイク版を比較し、その大きな違いを「昭和天皇*12美化、鈴木貫太郎*13首相美化(終戦の聖断美化)」だとしています。
 実はオリジナル版ではいちばんスポットがあたってるのは阿南*14陸軍大臣で、次が反乱軍の青年将校や彼らに暗殺される森赳陸軍中将(第一師団長)などで、昭和天皇や鈴木にはスポットなんか大して当たっていません。一方リメイク版では「オリジナル版では登場しなかった鈴木の妻子が登場」、鈴木と家族の情愛が描かれるほどの「鈴木」厚遇ぶりです(なお、半藤の著書『日本のいちばん長い日』(文春文庫)にはほとんど鈴木のエピソードはありませんのでリメイク版は半藤の別の著書『聖断:昭和天皇鈴木貫太郎』(PHP文庫)を活用しているとのこと)。
 これも当然であって、キネマ旬報に掲載されたというリメイク版監督・原田眞人インタビューで、原田はハーバート・ビッグス『昭和天皇(上)(下)』(講談社)のような昭和天皇批判には賛同できないとはっきり言ってるそうですから「確信犯」なのでしょう。歴史を考える上では極めて問題が多い作品でしょう。まあ、とはいえ『天皇平和主義者論(聖断論)』というのはデマとは言え「あの戦争の非を認めている」と言う点では「大東亜戦争聖戦論などよりはマシ」ですが。
 『リメイク版・日本のいちばん長い日』より、もっと酷い映画としては、石原映画『俺は君のためにこそ死にに行く』、東日本ハウス映画『プライド』『ムルデカ』、安倍万歳芸人・百田某原作『永遠のゼロ』などがありますが今年公開でないせいか取り上げられていません。
 また今年公開でないため市川崑ビルマの竪琴』(1956年、後に1985年にリメイク)、今井正ひめゆりの塔』(1953年、後に1982年にリメイク版)、今村昌平『黒い雨*15』(1989年)、熊井啓『海と毒薬*16』(1986年)、黒木和雄『TOMORROW・明日』(1988年)、『美しい夏キリシマ』(2002年)、『父と暮せば*17』(2004年)、『紙屋悦子の青春』(2006年)、小林正樹人間の條件*18(六部作)』(1959〜1961年)、佐々部清出口のない海*19』(2006年)、『夕凪の街 桜の国*20』(2007年)、新藤兼人『原爆の子』(1952年)、『さくら隊散る』(1988年)、高畑勲火垂るの墓*21』(1988年)、山本薩夫『真空地帯*22』(1952年)、『戦争と人間*23(三部作)』(1970年〜1973年)など過去の戦争映画は「過去にこういう名画もあったという形」で「今井、今村、熊井、黒木、新藤、山本などいくつかの監督作品について」は言及されますが詳しくは紹介されません。
・つうことでまず『リメイク版・日本のいちばん長い日』を「昭和天皇を美化する悪い意味での問題映画」と共産党員らしく土井氏は見事にぶった切った上で「気を取り直して」去年公開の「ジョン・ラーベ映画」、今年公開の戦争映画4本、来年公開予定「アンジェリーナ・ジョリー映画」という別の「ずっとまともな映画」を好意的に紹介します。「悪口は最初に済ませておく」というのはいい考えです。
1)『野火』(公式サイト:http://nobi-movie.com/
 レイテ戦経験者であり、その体験を「俘虜記」「レイテ戦記」などで発表した大岡昇平の小説『野火』の映画化(なお、『野火』は1959年に市川崑が1度映画化している)。土井氏が指摘し、■映画ドットコム『塚本晋也監督、「野火」製作意図を今一度訴える「戦争の加害者としての歴史をなかったことにはさせない」』(http://eiga.com/news/20151028/8/)も指摘していることですがこの映画の特色はやはり「日本の加害を描いた」ということでしょう。日本で「太平洋戦争、日中戦争の映画」が作られる場合「空襲、原爆など」被害が描かれることが多いように思います。「南京事件なんてまず描かれない上」に海外で作られた南京事件映画を輸入して上映しようとすると「南京事件否定論ウヨの妨害が起こる」という情けなさです。
2)『ソ満国境15歳の夏』
 田原夏夫『ソ満国境15歳の夏』(1998年、築地書館)の映画化。ただし

http://eiga.com/movie/82182/
 東日本大震災から1年後の福島。仮設住宅で暮らす15歳の敬介は、放送部の作品づくりができないことを仲間たちと残念がっていた。そんな彼らのもとに突然、聞いたこともない中国北部の小さな村から取材をしてほしいとの依頼が舞い込む。期待と不安を胸に中国へと向かった彼らは、村の長老・金成義*24から、67年前のある出来事を聞かされる。それは、敗戦直前に勤労動員としてソ連との国境付近に送られたまま現地に取り残された少年たちの過酷な体験だった。

ということなので当然映画は「原作そのまんま」ではありません。
3)『おかあさんの木』(公式サイト:http://www.mothers-trees.com/
 大川悦生の児童文学作品『おかあさんの木』(ポプラ社)の映画化。
参考

アマゾンレビュー
・小学校五年生の時の国語の教科書*25で読みました。今でもその教科書は大事にとってあります。時折読んではそのたびに涙します。
 戦時下での一般の人々にとって、戦争が何の得にもならない愚かしいものであると強烈に印象付けられますが、決して声高に反戦を訴えるわけではなく、淡々とした筆致によって、ただただ悲哀が胸を打ちます。
 最近、戦争の記憶が社会の中で薄れてきているのか、戦争が遠すぎて逆に美化の対象になっているのかわかりませんが、硫黄島とか戦艦大和とか、兵士としての美学を貫いた散り様や、極限状況下での人間の絆とかを描く作品・映画が多いと感じますが、私個人としてはそういったものには全く共感できず、この本の「おかあさん」が生きた悲しい、そして惨めな人生にこそ、戦争がもつ真実があるんじゃないかなと思っています。
 戦争を実際に経験していない世代だからこそ、安易な戦争の美化や、戦争の表舞台には決して現れない累積された無数の悲しみから目をそらすということは、決してしたくないと思うのです。
 どうやらあまり有名な作品ではないようです。同世代でも国語で習ったという人にはほとんど出会ったことがありません。是非たくさんの人に読んで欲しい戦争童話の傑作のひとつだと思います。

あらすじ(ウィキペディア「おかあさんの木」参照)
 今から数十年前、ある家に「おかあさん」と七人の息子が暮らしていた。やがて日中戦争に日本が突入すると自分の息子たちは次々に召集され、戦地へ赴いていった。おかあさんは息子が出征する度に裏の空き地に桐を植え、息子が不在の間、代わりとなる桐に語りかけて息子たちを励まし続けた。始めは出征をするからには手柄を立てるようにと願っていたおかあさんも、一郎が中国大陸で戦死し、遺骨となって戻って来たことをきっかけに、次第に手柄を立てるより無事に戻ってくることを願うようになっていった。後に息子たちは全て召集をかけられ、戦争が終わっても誰一人戻らず、戦死または行方不明になっていた。おかあさんは次第に体が衰えていったが、それでも息子たちの帰って来るのを心待ちにして、自分が植えた七本の桐の木に絶えず語りかけた。しばらく経って軍人たちが次々に帰還する中、ビルマで行方不明になっていた五郎が片足を引きずった状態で家に戻ってきた時には、おかあさんは「五郎」と名づけた桐の木に凭れかかったまま息絶えていた。

4)「この国の空」(公式サイト:http://kuni-sora.com/
 高井有一この国の空』(新潮文庫、第20回(1984年) 谷崎潤一郎賞受賞作)の映画化。
■産経『映画「この国の空二階堂ふみ長谷川博己 戦時下、禁断の恋に生きる』
http://www.sankei.com/entertainments/news/150731/ent1507310010-n1.html
を見る限り「ストレートに戦争の悲劇を訴えるタイプの映画(『野火』『ソ満国境15歳の夏』『おかあさんの木』はそうでしょう)」とは違う「異色の映画」のようです。

http://www.sankei.com/entertainments/news/150731/ent1507310010-n1.html
 昭和20年。母(工藤夕貴)と2人で暮らす里子(二階堂)は、妻子を疎開させて隣家で1人暮らしをする市毛(長谷川)にひかれている。

5)「ジョン・ラーベ:南京のシンドラー」(公式サイト:http://johnrabe.jp/
 制作自体は今年ではありませんが日本での上映は去年(2014年)が初めてとのことです。
参考
■人民日報『映画「ジョン・ラーベ〜南京のシンドラー〜」が東京で上映』
http://j.people.com.cn/n/2014/1211/c94475-8821004.html
■朝鮮新報『南京事件の史実を伝える/映画「ジョン・ラーベ」、5年がかりで公開』
http://chosonsinbo.com/jp/2015/09/20150930riyo/
毎日新聞『平和ミュージアムとくしま:平和の尊さ見つめ直す 展示や講演、賛同金募る 来月徳島大/徳島』

http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20151104ddlk36040309000c.html
 第二次世界大戦に関する展示や講演で平和の尊さを見つめ直す催し「戦後70年平和ミュージアムとくしま」(毎日新聞徳島支局など後援)が12月12、13両日、徳島大常三島キャンパス(徳島市南常三島町)で開かれる。
(中略)
 13日には、徳島大卒のノンフィクション作家、城戸久枝さんが「中国残留孤児の歴史と今」をテーマに講演するほか、南京事件の際に市民を保護したドイツ人を描いた映画「ジョン・ラーベ」(2009年)を上映する。

6)アンジェリーナ・ジョリー『アンブロークン』
 産経が「反日映画呼ばわりしていた話題の映画」がついに「来年2月公開予定」だそうです。
これについては、■産経『「反日」と批判のアンジー監督作「アンブロークン」、来年2月に日本公開』(http://www.sankei.com/entertainments/news/151022/ent1510220003-n1.html)、■毎日新聞『映画:アンジェリーナ・ジョリーさん監督「アンブロークン」2月公開 日本軍による捕虜虐待描く』(http://mainichi.jp/shimen/news/20151022dde041200041000c.html)をご覧下さい。毎日が普通のタイトルなのに対し産経は「反日」呼ばわりで露骨にジョリー氏に敵対しています。
参考
■法華狼の日記『『アンブロークン』の漂流者銃撃の実在をうかがわせる資料が発見されたとのこと』
http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20150729/1438293776
■映画評論家町山智浩アメリカ日記『たまむすびで「アンブロークン」』
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20150112


シリーズ「格差と貧困はどうすすんだか」
■「高卒女性の12年をとおして見えてきたもの:若い女性の不安定と貧困、そして明日」(杉田真衣)
(内容紹介)
 『高卒女性の12年:不安定な労働、ゆるやかなつながり』(2015年、大月書店)を刊行された杉田氏(金沢大学准教授)に「著書についてお聞きする」という話です。まあ共産党的には「安倍ちゃんは女性活躍とか、一億総活躍とか、調子のいいこと、ぶっこいてるけど、こういう方面の貧困女子に目配りしてるんかいな(いやしてない)」つうことでしょう。まあ、俺も安倍には「性的サービス労働する高卒女子」なんて眼中にない、いやそれ以前に「弱者一般に対してどれほど目配りしてるのか怪しい」と思いますが。
 ググって見つけた杉田本書評エントリで内容紹介に代替します。学術的コメントできるほどの能力がないのでそういうコメントは基本的にしません(学術的コメントなんかそもそも過去の俺のコメントにないですけど)。

EU労働法政策雑記帳『杉田真衣「高卒女性の12年」』
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/12-5e9a.html

第6章:若年女性と性的サービス労働

つうのは内容がきつそうですね。
ライプツィヒの夏『治療とセットにして考えたほうがいいと思う』
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/78f4bf6075e9f02f3c25055217f3581c
id:Bill_McCrearyさんが『再貧困女子』で「貧困女子の風俗労働」つう話について簡単に触れられていましたが。

西東京日記INはてな
http://d.hatena.ne.jp/morningrain/20150930/p1

 浜野さんは高校卒業当時、生活保護を受けている母親と一歳下の弟の3人ぐらしで、他に3歳上の姉と金銭的トラブルで母親から「勘当」された二歳上の兄がおり、病弱な母親に代わって3歳上の姉が金銭的な管理などをしていたそうです。浜野さんは高校時代から居酒屋でアルバイトをし、家にお金を入れている状態でした。

 まあ一方で「バイトはしてるけどあくまでも小遣い稼ぎ」つう恵まれた「高校生」もいるわけです。
 「高校時代の小生」はそうですし、小生の高校時代の同級生なんかはそうでしょう。「母親が生活保護で自分が生計を支えてる」なんてこんな生活では「大学に進学できた」小生や小生の同級生とは違ってとても大学進学なんて困難でしょう(実際進学していないわけですが)。『こういう問題はもっと注目されるべきだ』と当たり前のことですが、書いておきます。

 第二部では、4人のインタビューに基づいた分析がなされているのですが、それも踏まえていくつか感じたことを書いてみたいと思います。
 まず、仕事に関しては選択肢こそあるものの、その選択肢はどれも魅力的ではないということです。
 若い女性ということで、バイト先はあります。日雇い派遣や風俗の仕事というのもあります。しかし、風俗を除けば、バイトはいずれも低時給であり、また、派遣の仕事は交通費が出ないことが多いなど、時給に換算すると低額になってしまうケースが多いです。
 風俗の仕事は、確かに給料はいいのですが、キャバクラなどでも警察の取り締まり等によって途中で潰れてしまうケースも多く、なかなか安定した仕事とはなりません。

まあ、風俗の場合、「警察の摘発」つう問題*26だけではなく
1)「ある種の接客業であり、ある種のテクニックがいる」つうのがあるわけです。まあこういう事言うと風俗嫌いの人*27には怒られてしまうと思いますが「人気風俗嬢とそうでない人がいる」わけです。まあ、何だって仕事には「向いてる仕事、不向きな仕事」「才能のある人、ない人」がいますが「風俗嬢に求められる能力」つうのはある種特殊でしょう。
2)また客もまともな人間ばかりではなく「暴力被害の危険性がある」。そういう特殊性による高給ですから「風俗は高給でいい」で済む話じゃないわけです。


ノーベル物理学賞受賞に際して「再録:ニュートリノの謎に挑む、素粒子と宇宙にまたがる研究の進展」(梶田隆章*28
(内容紹介)
 前衛2003年2月号に掲載した梶田氏の論文を「氏の2015年ノーベル物理学賞受賞を機に」再掲したという話です。なお、この梶田論文は『自然の謎と科学のロマン〈上〉宇宙と物質・編』(2003年、新日本出版社)に益川敏英*29など他の学者の論文と共に収録されています。


■論点
【Xバンド・レーダー米軍通信所、撤去のたたかいへ】(田中邦生*30
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で内容紹介に代替します。

赤旗
■社会リポート『不安押しのけ 米軍基地、レーダー建設 反対広がる、京都・京丹後』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-10-05/2014100515_01_1.html
■『丹後に米軍基地いりません、京都府民大集会 1400人超、倉林氏あいさつ、京丹後市
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-10-05/2014100501_04_1.html
■『米軍Xバンドレーダー、未明の搬入、市民抗議、基地建設の中止を訴え、京都』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-10-22/2014102215_01_1.html


■暮らしの焦点
横浜市 カジノは経済効果を生まない】(古谷やすひこ*31
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で内容紹介に代替します(なお、共産党は『ギャンブル依存症問題などから』カジノ反対の立場ですが、カジノ賛成の立場でも「無条件賛成でなければ」賛成派だからといって手放しでカジノ計画を万歳できるものではないでしょう。そもそも既にラスベガスやマカオといったライバルがあるのであり、そうしたライバルに勝てる保証は勿論ありません)。

赤旗
■『横浜市がカジノ誘致報告書、過大な経済効果予測 負の影響は推計せず、委託料 血税615万円』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-05-09/2015050914_01_1.html
■『法案再提出、カジノとんでもない、経済成長は幻想 6割ノー 審議に入らせぬ』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-05-10/2015051015_01_1.html
■『横浜のカジノに反対、法案継続を批判 市民団体が集会』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-28/2015092815_01_1.html


■文化の話題
【美術:グローバル資本主義を問うヴェネツィアビエンナーレ】(武居利史)
(内容紹介)
 今年開催の第56回ヴェネツィアビエンナーレグローバル資本主義批判がテーマとのこと)の紹介。

参考
ニューズウィーク日本版『ヴェネツィアビエンナーレとは何か(2):『資本論』とロールス・ロイス
http://www.newsweekjapan.jp/ozaki/2015/10/post-2_1.php
 「資本論を芸術のネタにしたり、グローバル資本主義批判とか言ってもあんたらスポンサーがロールスロイスとか大企業だったりするジャン、偽善だよ」つう批判がヴェネツィアビエンナーレにはあるんだそうです。


【映画:「顔のないヒトラーたち」:戦争犯罪人を自国で裁いた経験がドイツの現在を作った】(伴毅)
(内容紹介)
映画「顔のないヒトラーたち」の紹介。

参考
「顔のないヒトラーたち」公式サイト
http://kaononai.com/

http://www6.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/?pid=050821a
NHKBS世界のドキュメンタリー『ドイツ“アウシュビッツ裁判”〜自ら裁いた大量虐殺〜』 
 1945年1月ソビエト軍アウシュビッツを解放したとき親衛隊事務所には廃棄しきれなかった内部文書が散乱していた。ドイツ・ヘッセン州の司法長官は、戦時中政治犯としてナチに虐待された経験からアウシュビッツ裁判の開催を強く主張、検察が証拠の収集に当たった。
 その結果、親衛隊がガス殺用のチクロンBを取り寄せた際の命令書、毎日の処刑人数を示す記録がソ連軍押収文書のなかから発掘され、ナチ親衛隊の責任を初めて実証した。さらに、戦後、責任を問われることなく市民生活を送っていた元親衛隊員個々人の犯罪も明らかになっていく・・・。
 ドイツの市民が自ら、ホロコーストという過去を見つめ直す結果となった裁判のプロセスを振り返る。

http://www.yomiuri.co.jp/culture/cinema/creview/20151002-OYT8T50108.html
■読売新聞「顔のないヒトラーたち」(独)
 1958年の西ドイツでは、アウシュビッツ収容所についてほとんど知られていなかったという。
 驚くべき逸話から映画は始まる。日本と同じ敗戦国ドイツは、そこから過去とどのように向き合っていったのか。ドイツ人がドイツ人を裁いた1963年のアウシュビッツ裁判。そこに至る苦闘が、凝縮して描かれる。戦後70年の今こそ、見るべき作品だと思う。
 検事ヨハン(アレクサンダー・フェーリング)は、元ナチス親衛隊員が違法に教師をしていると記者(アンドレ・シマンスキ)から聞かされ、調査を始める。収容所の実態を知ったヨハンは、善き市民として暮らす元ナチスの人々の過去を暴き、戦争犯罪を裁こうとする。
 架空の登場人物もいるが、大筋は実話に基づいている。脚本も手がけたジュリオ・リッチャレッリ監督は、これが長編デビュー作とは思えない手腕を見せる。元ナチス党員がどこに潜んでいるか分からないサスペンス。過去を掘り返されることを周囲が嫌がる中、少しずつ協力者が増えていく感動。膨大な資料と格闘しながら、容疑者を1人ずつ追いつめる興奮。重いテーマを、見事なエンターテインメントに仕上げている。
 一方でヨハンが、恋人(フリーデリーケ・ベヒト)の父親、母親の再婚相手、そして実の父親までが元ナチスだと知り、正義を見失って苦悩する姿も描かれる。善良な人々はなぜナチス党員となったのか。問題の本質に迫ろうとする作り手たちの真剣さが心を打つ。2時間3分。

http://www.huffingtonpost.jp/toru-kumagai/auschwitz-trial_b_8238418.html
■ハフィントンポスト『顔のないヒトラーたち』(熊谷徹*32
 第二次世界大戦終結から70年目にあたる今年、我々日本人にとっても重い問いをつきつけるドイツ映画が公開された。本作品(原題Im Labyrinth des Schweigens=沈黙の迷宮の中で)は、1963年にアウシュビッツ裁判を実現させた検察官たちの苦闘を克明に描く。この裁判は、ドイツ社会を「過去との対決」へ突き動かした、重要な出来事だった。
 現在のドイツでは、政府、司法、教育機関、メディアなどが一体となって、ユダヤ人の大量虐殺などナチスの犯罪を糾弾し、若い世代に事実を伝える努力を続けている。ドイツの首相はことあるごとに被害国に謝罪し、犠牲者に追悼の意を表する。2015年1月にアウシュビッツ解放70年目の追悼式典で、ドイツのヨハヒム・ガウク大統領は、「アウシュビッツについて思いを馳せることなしに、ドイツ人のアイデンティティーはあり得ない」とまで言い切った。つまりこの国では、ナチスの犯罪を批判し、被害者たちに謝罪することが、国是となっている。
 だが1950年代〜60年代の西ドイツでは、ナチスの犯罪を糊塗したり、矮小化しようとしたりする傾向が強かった。社会の非ナチ化は表面的にしか行われず、西ドイツの諜報機関や警察、外務省、法務省などには、元ナチス党員らが数多く働いていた。
 今日の若いドイツ人たちが、映画に描かれた50年代の西ドイツ社会を見たら、「まるで別の惑星のようだ」と思うに違いない。それほど当時の西ドイツでは、ナチスの犯罪に関しては「臭い物にフタ」という雰囲気が強かった。ナチスの犯罪を暴露する者は、「Nestbeschmutzer(巣を汚す者)」と批判された。
(中略)
 この裁判の最大の意義は、アウシュビッツでの残虐行為の細部を初めて西ドイツ社会に広く知らせたことである。それまで大半の西ドイツ人は、アウシュビッツで何が起きていたかをほとんど知らなかった。フランクフルトで行われた裁判では、収容所に囚われていた被害者たちが、ガス室による大量虐殺や、親衛隊員らによる拷問、虐待の細部を証言し、メディアが連日報道した。アウシュビッツ裁判は、虐殺に加担した犯罪者たちが戦後の西ドイツでビジネスマンや役人として、長年にわたり罪を問われずに平穏な暮らしを送っていた事実をも、白日の下に曝したのだ。
 その後、ナチス犯罪と批判的に対決する動きは、1968年の学園紛争、そして1979年のテレビ映画「ホロコースト」の放映を通じて、政府から教会、庶民など社会全体を巻き込んだ運動に発展する。アウシュビッツ裁判はドイツの過去との対決の原点なのだ。
 西ドイツの連邦議会は、1979年に悪質で計画的な殺人については、時効を廃止した。その最大の目的は、ナチスの犯罪に加担した人物が生きている限り、訴追するためである。日本では連合軍が極東軍事裁判で戦争遂行に加担した軍人や政治家を処刑したり禁固刑に処したりした。だが日本の司法当局が日本人を訴追したことは一度もなかった。
 これに対し、ドイツの司法当局はナチスによる虐殺に加担した人物に対する捜査を、今も続けている。たとえば2011年5月12日、ミュンヘン地方裁判所は、当時91歳だったジョン・デミヤニュクに対し、ソビボール絶滅収容所の看守としてユダヤ人虐殺に加担した罪で、禁固5年間の実刑判決を下した。
(中略)
 ナチス犯罪の追及によって、ドイツ人の良心を呼び覚ました検察官たちの功績は大きい。
 ただし、生き証人が減っていく中、ナチス犯罪の追及は難しい。ドイツの司法当局は1950年代からナチス関連の犯罪容疑者約10万人に対して捜査を行ったが、その内有罪判決を受けたのは、約7000人にとどまる。「捕まるのは小魚ばかり。人体実験を繰り返したヨーゼフ・メンゲレなどの凶悪犯は摘発できなかった」という批判もある。
 だがドイツ人がこうした歴史との対決を続けているからこそ、この国は旧被害国の間で一定の信頼を回復することができた。もしもドイツが歴史との対決を怠っていたら、欧州連合の事実上のリーダーになることはできなかったに違いない。
 今日、日独それぞれが持つ周辺諸国との関係には、大きな違いがある。ドイツは、周辺諸国との間で虐殺の犠牲者数や慰安婦の数をめぐる不毛な論争は行っていない。この映画は、日独の歴史に対する向き合い方の間になぜ違いがあるのかについて、考えるきっかけも与えてくれる。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-18/2015101801_06_0.html
赤旗「きょうの潮流」
 「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目となる」。今年亡くなったドイツのワイツゼッカー*33元大統領が終戦40周年の記念演説で訴えた有名な一節です。▼彼はそのくだりの直前にこうも語っています。「罪の有無、老幼いずれを問わず、われわれ全員が過去を引き受けねばなりません。だれもが過去からの帰結に関わり合っており、過去に対する責任を負わされている」(『荒れ野の40年/永井清彦訳』)▼いま、ナチス戦争犯罪を告発する二つのドイツ映画が日本で公開されています。独裁者の命を狙った家具職人の人生と信念を描いた「ヒトラー暗殺、13分の誤算」。忍び寄るファシズムを追いながら音楽や自由を愛する“普通の男”を突き動かしたものを描きます▼「顔のないヒトラーたち」からは戦後ドイツの苦闘が見えてきます。良き隣人として日常生活を送るかつてのファシストたち。正義感あふれる若き検察官がその偽りと沈黙を暴く。真実を追及するあまり、親しい人たちとも対立する主人公の姿が痛ましい。アウシュビッツ裁判につながり、ドイツの歴史認識を変えていきます▼くり返し、自国の戦争犯罪と向き合い、記憶を消さないドイツ。翻って日本はどうか。日本軍慰安婦南京大虐殺の実態を隠そうとするなど、いまだにアジアの国々との関係はとげとげしい▼あの戦争は何だったのか―。個人と国の歴史を見つめ直した節目の今年。過去に対する責任は、侵略戦争を正しかったとする安倍政権に、刃となって向かうはずです。


【写真:観光地でない“谷根千*34”】(関次男)
(内容紹介)
・古屋行男写真集『町のとしつき:本郷・谷根千かわら版』(2015年、現代写真研究所出版局)の紹介。


■メディア時評
【テレビ:戦争法審議報道をふりかえる】(沢木啓三)
(内容紹介)
 戦争法案に批判的報道を行った報道ステーションを評価すると共に、それと真逆の権力翼賛番組「ミヤネ屋」などを厳しく批判。


■スポーツ最前線
ラグビーW杯、日本代表、世界に衝撃】(佐藤恭輔)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で内容紹介に代替します。

赤旗
■『日本 歴史的勝利、ラグビーW杯 強豪 南アに逆転』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-21/2015092101_07_1.html
■『きょうの潮流』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-26/2015102601_06_0.html
日本共産党東京都委員会『ラグビーワールドカップ、都議会4党11人視察へ、共産党は辞退』
http://www.jcp-tokyo.net/2015/1017/111225/


■新刊広告『戦国のゲルニカ:「大阪夏の陣図屏風」読み解き』(渡辺武著、2015年、新日本出版社
(内容紹介)
 ググって見つけた記事を紹介しておきます。

新日本出版社の商品紹介
 渡辺武『戦国のゲルニカ:「大阪夏の陣図屏風」読み解き』
・戦国合戦図に、なぜ非戦闘員の惨状が描かれなければならなかったのか?
大坂夏の陣は東西両軍合わせて21万人がぶつかり合い、大坂城も城下町も全焼するという激戦であった。この史上空前の大戦を描いた屏風がきわめて特異なのは、戦災に巻き込まれた庶民や敗走兵たちの悲惨な実態が、生々しく克明に刻まれていること。ピカソ反戦画「ゲルニカ」に比肩しうる壮大な合戦図に、戦争の何が描かれているか部分ごとに解説し、制作の謎にも迫る!

http://d.hatena.ne.jp/elkoravolo/20101217/1292559983
ポルフィの日記『大坂夏の陣図屏風:戦国のゲルニカ*35
 二年半ほど前、NHKの「その時歴史(ボーガス注:が動いた)」の再放送で、「戦国のゲルニカ」というタイトルで「大坂夏の陣図屏風」の特集があっていた。
(以下は、その番組を見た時の感想)
 「大坂夏の陣図屏風」は、大阪夏の陣の戦争の様子を描いた屏風絵だが、「戦国時代のゲルニカ」とも呼ばれるそうで、通常の屏風絵と異なり、詳細に戦場の悲惨さや庶民の被害を描いているところに特色があるとのこと。
 たしかに、身の毛もよだつような悲惨な様子が描かれていた。
 大阪城は、外堀の内部に多くの庶民の家が並ぶ、町を内側に抱えた城塞都市だったそうだが、冬の陣の後に外堀が埋められ、しかも夏の陣が急に始まったため、一般市民が脱出する暇がなく、多くの非戦闘員が戦争の巻き添えになったらしい。
 関が原の十五年後にあった戦争で、その間束の間平和だっただけに、雑兵たちが一儲けする物獲りの場ともなったらしく、略奪や暴行などすさまじかったらしい。
 「にせ首」と呼ばれる、非戦闘員の首をはねて戦場で採った首に見せかける行為が数多く行われたそうで、多くの庶民の命が奪われたらしい。
 また、奴隷狩りもずいぶん行われて、大阪の陣だけで少なくとも五、六千人以上が奴隷として連れて行かれたそうだ。
 大阪冬の陣・夏の陣が、こんなに悲惨な市街戦だったとは知らなかったので、見ていてとても驚かされた。
(中略)
 「大坂夏の陣図屏風」は、黒田長政*36が絵師に命じて描かせて、長く黒田家の所蔵だったのを、戦後に大阪市に譲られたとのこと。
(中略)
 「大坂夏の陣図屏風」は、大阪城で年に数週間は見れるとのこと。
 いつか実物を見てみたいなあと思う。

http://mainichi.jp/opinion/news/20150409ddn005070032000c.html
毎日新聞『戦国のゲルニカ』(論説委員・二木一夫)の一部紹介
 大阪城天守閣には、徳川方で戦った黒田長政が描かせたものと伝えられる「大坂夏の陣図屏風(びょうぶ)」が収蔵されている。スペイン内戦の空爆を主題にしたピカソの「ゲルニカ」になぞらえ、「戦国のゲルニカ」とも呼ばれている。
 屏風の右半分は豊臣、徳川両軍の激戦を再現した合戦絵巻だ。もう一方の左半分には、大坂城が落城した前後の町の惨状が克明に描かれている。城から逃げた無名の兵や逃げまどう民に対する略奪や乱暴が至る所で起きているのがわかる。
 今の政権の考える安全保障法制はいかなる事態でも国民の命と暮らしを守り抜くと勇ましい。議論が先走らぬよう、軍事と民衆被害はいつの世も隣り合わせにあると肝に銘じたい。

 「戦争とはいつの時代も悲惨である」、あまりにもベタで「小学生並みの感想」ですが本当にそう思います。時代劇だと「信長、秀吉、家康ら英雄にスポットが当たって」まず描かれない部分ですけど。

*1:ジョンソン政権国防次官補代理、ニクソン政権国家安全保障会議メンバー、クリントン政権国務省政策企画本部長など歴任

*2:参院議員、日本共産党書記局長

*3:衆院議員、日本共産党国会対策委員長

*4:著書『憲法と沖縄を問う』(編著、2010年、法律文化社

*5:衆院議員、日本共産党沖縄県委員長

*6:日本共産党沖縄県

*7:著書『(新版)医療構造改革と地域医療:後期高齢者医療と財政問題から日本の医療を考える』(2008年、自治体研究社)、『地域から健康をつくる:医療生協という挑戦』(2009年、自治体研究社)、『憲法を生かす社会保障へ:「いのち」への警鐘』(2013年、新日本出版社)など

*8:著書『これでわかるTPP問題一問一答』(編著、2011年、合同出版)、『TPPは国を滅ぼす』(2011年、宝島社新書)、『TPP参加「日本崩壊」のシナリオ』(2013年、宝島SUGOI文庫)など

*9:EU基準と比べ日本の派遣法制の規制の弱さが批判的に論じられているがまとめるだけの力がないのでここでは紹介しません。

*10:著書『現代資本主義と不安定就業問題』(1988年、御茶の水書房)、『雇用の弾力化と労働者派遣・職業紹介事業』(1999年、大月書店)、『ディーセント・ワークと新福祉国家構想』(共著、2011年、旬報社)、『「非正規大国」日本の雇用と労働』(2014年、新日本出版社)など

*11:個人サイト(http://www.zephyr.dti.ne.jp/~kmorioka/)。著書『働きすぎの時代』(2005年、岩波新書)、『貧困化するホワイトカラー』(2009年、ちくま新書)、『就職とは何か:〈まともな働き方〉の条件』(2011年、岩波新書)、『就活とブラック企業:現代の若者の働きかた事情』(編著、2011年、岩波ブックレット)、『過労死のない社会を』(編著、2012年、岩波ブックレット)、『過労死は何を告発しているか:現代日本の企業と労働』(2013年、岩波現代文庫)、『雇用身分社会』(2015年、岩波新書)など

*12:オリジナル版では八代目松本幸四郎、リメイク版では本木雅弘

*13:オリジナル版では笠智衆、リメイク版では山崎努。しかし「寅さん映画、小津映画の笠(オリジナル版)」が「強面の悪役が多い山崎(リメイク版)」に変わるとは。

*14:オリジナル版では三船敏郎、リメイク版では役所広司

*15:広島への原爆投下をテーマとした井伏鱒二の小説が原作

*16:九州大学米軍捕虜生体解剖事件をテーマにした遠藤周作の小説が原作

*17:井上ひさし戯曲の映画化

*18:五味川純平の小説が原作

*19:人間魚雷回天をテーマとした横山秀夫の小説が原作

*20:こうの史代の漫画が原作

*21:野坂昭如直木賞受賞作が原作

*22:野間宏の小説が原作

*23:五味川純平の小説が原作

*24:田中泯氏が演じている。

*25:『「おかあさんの木」は、教育出版発行の小学5年生国語教科書に昭和52年〜平成8年まで、また日本書籍発行の小学5年生国語教科書に昭和55年から平成16年まで、計27年間にわたり掲載されました。』(http://www.mothers-trees.com/gensaku.html参照)

*26:吉原とか雄琴とか有名風俗街は堂々と営業をやってるのと違うのかという気もしてもやもやしますが。

*27:別に小生も「度はずれた風俗好き」でもないですけど。

*28:著書『ニュートリノで探る宇宙と素粒子』(2015年、平凡社

*29:2008年ノーベル物理学賞受賞者。著書『現代の物質観とアインシュタインの夢』(1995年、岩波科学ライブラリー)、『素粒子はおもしろい』(2011年、岩波ジュニア新書)、『科学者は戦争で何をしたか』(2015年、集英社新書)など

*30:共産党京丹後市

*31:共産党横浜市

*32:著書『ドイツは過去とどう向き合ってきたか』(2007年、高文研)、『脱原発を決めたドイツの挑戦:再生可能エネルギー大国への道』(2012年、角川SSC新書)、『ドイツ中興の祖ゲアハルト・シュレーダー』(2014年、日経BP社)、『日本とドイツ:ふたつの「戦後」』(2015年、集英社新書)、『ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか』(2015年、青春新書インテリジェンス)など

*33:ドイツ連邦議会副議長、西ベルリン市長などを経て大統領

*34:谷中・根津・千駄木」の略称

*35:スペインの画家パブロ・ピカソがスペイン内戦中の1937年に描いた絵画。ドイツ空軍によってビスカヤ県のゲルニカが受けた都市無差別爆撃(ゲルニカ爆撃)を主題としている。(ウィキペディアゲルニカ」参照)

*36:初代福岡藩