今日の産経ニュース(12/6分)(追記・訂正あり)

■民主・福山*1、共産・志位氏 石川などでの「市民系」参院選統一候補に言及
http://www.sankei.com/politics/news/151206/plt1512060020-n1.html
 産経がこういう記事を書くと言う事は、相当、日本共産党の動きに警戒してるのでしょう。
 石川という話が出るのは「今現在石川には民主党議員がいないから」だそうです。現職がいる県よりもそう言う県の方が当然統一候補は立てやすい。
 現時点では「統一候補擁立」が正式に決まったわけではない。また民主党内における福山氏の立場もよくわかりません(これが岡田代表や枝野幹事長クラスなら文句なく民主党の意思認定していいでしょうが)。
 しかし、アンチ安倍の俺としてはこういう話が進展するのは大いに希望しますね。

 両党とも自前の候補を擁立するには人材不足であり、今後こうした市民団体系の無所属候補擁立の動きが広がる可能性がある。

 産経らしい悪口雑言ですね(苦笑)。別に立てる人材ならいくらでもいるでしょう。ただ「当選しないと意味がない」。市民団体系なら「党員以外も支持する可能性がある(当選可能性が高まる)」し、また選挙の勝ち負けだけでなく「これを機に各種市民団体との連携、交流を深めたい」という思惑があるわけです。


■【池田市長選】倉田氏が激戦制し当選、市長に復帰へ
http://www.sankei.com/west/news/151206/wst1512060067-n1.html
 維新のような無茶苦茶な連中が通用する大阪らしい無茶苦茶な選挙結果としか言いようがありませんね。

平成23年、5期目の任期途中で府知事選に出馬し落選。

 つうことで今回、元職・倉田氏が戦いを挑んだ現職・小南氏は「倉田氏が府知事選出馬時に後継指名した人間」だそうですから全く筋が通ってない。「指名したことは間違ってた」と強弁してるそうですが「誰の目にもはっきりとわかる失政」ならともかくそうでないなら普通の人間はこんなことは恥ずかしくてできません。ただの権力亡者じゃないですか。
 それでも返り咲けるというのは市民のレベルがそれだけ低いと言うことでしょう。
 なお、

 元市長で学校法人理事長の倉田薫(かおる)氏(67)が、現職の小南修身(おさみ)氏(68)=自民、民主、公明推薦=と、新人の元市議、山元建(たけし)氏(54)=共産推薦=を破って無所属3氏による激戦を制し、市長に返り咲いた。

ということですので、別にこの倉田氏、維新系と言う事ではないのでしょう。維新系だったら「ストップ維新」ということで共産はでなかったでしょうから。
 とは言えこの種の権力亡者は、権力維持のためなら何でもするでしょうから「維新と公然と手を結ぶこと*2」が今から危惧されますね。


■自民・憲法改正推進本部事務局長に上川元法相 素人*3ツートップは参院選での争点化回避か
http://www.sankei.com/politics/news/151207/plt1512070001-n1.html

 自民党は6日、憲法改正推進本部事務局長に上川陽子*4前法相を充てる方針を固めた。10月に本部長に就いた森英介*5元法相とともに法務行政には詳しいが、2人はこれまで憲法改正の議論にはほとんど関わっていない。

 つまりは森氏も上川氏も「ハト派とは言えない」でしょうが一方で高市総務相、稲田政調会長、下村前文科相のような「ゴリゴリのウヨ」「安倍側近」でもないわけです。結局の所、トップには「森氏や上川氏*6のような危なくない人間」をおいてごまかした上で、下の人間にやばいウヨ人間をつけて「下の人間にやらせる」つうことでしょう。安倍らしいせこさではあります。しかしこれって安倍が「右翼的改憲が国民に支持されてない」と自覚してることの証明でもあります。強がってみたところでよほど先の国会での安倍批判デモがショックだったんでしょう。
 まあ、でも産経なんかは「ゴリゴリのウヨ」をトップにつけて欲しかったんでしょうし既に安倍は「靖国参拝(1回しただけで米国などの批判に恐れをなして後は不実施)」「河野談話(骨抜きにしたいことは見え透いてるがさすがに公然とは撤回できず)」「北朝鮮外交(制裁一部解除し交渉再開)」と言う形で産経の期待を裏切ってますので産経的には「森や上川がトップで大丈夫か?」という不安もあるでしょう。何かあれば「森氏の前任者・船田元*7」が「長谷部教授を参考人にしたこと」で産経などウヨ連中に糞味噌に罵倒されたように森氏や上川氏も糞味噌に「船田と同様に早く更迭しろ」などと罵倒でしょう。


■フランスで地域圏選挙 パリ同時多発テロで極右躍進の公算
http://www.sankei.com/world/news/151206/wor1512060026-n1.html
 極右が躍進すればフランスでイスラム差別が深刻化し、フランス国内のイスラム教徒が反発からかえってISに協力する可能性すら危惧されるでしょう。そう言う意味で極右躍進など「ISへのアシスト」以外何物でもないのですがそういう冷静な認識はできないんでしょうか。


■【安倍政権考】「女子生徒13%が援交」発言受け、外務省の別の国連特別報告者の訪日延期を要請したのはオウンゴールではなかったか?
http://www.sankei.com/premium/news/151206/prm1512060011-n1.html

 特別報告者といえば、1990年代半ばに日本で慰安婦問題に関して調査し、いわゆる「クマラスワミ報告書」を出した特別報告者のラディカ・クマラスワミ氏がいた。最近の「13%が援交」発言もそうだが、特別報告者が持つ情報に偏りがあることは否定できない。こうした事情から特別報告者の訪問を拒否する国もある。

 ちなみに、「特別報告者の偏見の疑い」を理由に調査拒否してる国の一つは北朝鮮であり、そうした北朝鮮の態度を「アンチ北朝鮮」産経はもちろん過去に批判していました。
 ところが安倍が国連調査をドタキャンすると「ドタキャンどころか調査拒否の国もある」「だからドタキャン問題ない」とこのように居直るのだから心底呆れます。なお、産経が「調査拒否している国の名前とその理由」を具体的に書けなかったのはおそらく「それらの国*8を過去に産経が『調査拒否なんて不誠実だ』云々と非難していたから」でしょう。全く恥知らずな新聞です。

ケイ氏が米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する団体と接触しようとしていたとの情報もある。

 結局そういう話なんでしょう。つまりは沖縄基地問題に限らないのでしょうが「特別報告者が日本の人権問題について報告するに辺り」当然ながら「政府に対し批判的な人物、団体からも意見聴取する」わけですがそれが嫌だったんでしょう。
 「沖縄基地問題で政府批判が高まったら嫌だ」「今は調査に応じるのは嫌だ。いずれやらなきゃいけないとしても、しばらく先送りしたい(産経に寄れば来年の秋以降にして欲しいと言ってるそうです)」とか何とか。今回野党の「年内の臨時国会」開催要求をガン無視して「来年年明けの1/4に通常国会開催するからいいだろ」と居直ってるのと理由は同じです。「そんな自分勝手な理由でいったんOKした国連の調査をドタキャンするな」「人権調査で政府批判派からも意見聴取するのは当たり前だろうが」「お前ら今後は北朝鮮とかの国連調査拒否も批判するなよ」と本当に呆れますが
1)そう言うバカをして恥じないのが安倍政権であり
2)そういう安倍に苦言を呈せないのが今の自民党の谷垣*9幹事長や二階*10総務会長、あるいは公明党の山口*11代表であり
3)そうした安倍をマスコミもろくに批判しないわけです(批判ゼロではさすがにありませんが)。
 ただこれ国連相手にドタキャンですからね。日本の名誉が大いに傷ついたことは言うまでもないでしょう。
 だからこそ産経も「オウンゴールではなかったか?」とするわけですが、じゃあ安倍批判するかといったらもちろんそれはしないのですから全く産経も中途半端です。

*1:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官民主党政調会長(海江田代表時代)などを経て現在民主党幹事長代理。

*2:もちろん「もともと維新系の堺市長を造反させた」維新の無茶苦茶さを考えれば逆に「維新とは手を結ばず古巣の自民との関係修復に努めること」もあり得ますが。

*3:単に自民党の右翼的改憲論議に直接関わってないだけですので「素人」という表現は適切ではないでしょう。

*4:第一次安倍、福田内閣少子化等担当相、第二次安倍内閣総務副大臣、第三次安倍内閣法相などを歴任

*5:村山内閣労働政務次官小泉内閣厚労副大臣麻生内閣法相などを歴任

*6:ちなみに上川氏は岸田派(旧谷垣派)出身で、谷垣幹事長や岸田外相の子分に当たる人間です。派閥から考えれば安倍のような極右ではないでしょう。

*7:宮沢内閣で経済企画庁長官

*8:勿論北朝鮮を含みますがそれ以外の国もあるでしょう。

*9:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相など歴任

*10:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相など歴任

*11:細川内閣防衛政務次官公明党政調会長など歴任