今日の産経ニュース(1/26分)(追記・訂正あり)

■【視線】中国強弁の「南沙諸島」は日本の領土だった 終戦まで実効支配 論説委員・榊原智
http://www.sankei.com/politics/news/160126/plt1601260020-n1.html

 南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島が、元は日本の領土だったことをご存じですか。
(中略)
 1952(昭和27)年4月発効のサンフランシスコ平和条約第2条のf項にこうあります。
 「日本国は、新南群島及び西沙群島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する」
 ここでいう新南群島南沙諸島を指すのです。
(中略)
 1939(昭和14)年に平沼騏一郎*1内閣が日本の領有を宣言し、台湾の高雄市に組み込みました。日本の主張は正当であり、1945(昭和20)年の敗戦まで日本は実効支配をしています。

 「台湾の一部として日本が南沙を支配していた(そして産経が日本の南沙支配を正当と認める)」のなら、現在「『台湾を自国領とする』中国政府(中華人民共和国)ないし、台湾を実効支配する台湾政府(中華民国)」の南沙領有権主張こそ「産経にとって」正当でしょうが「日本の南沙支配と、中国や台湾の南沙領有権主張とは関係ない」と強弁するんだからいつもながら産経には呆れます。つうかその産経の理屈だとどうやってフィリピンだのベトナムだのの南沙領有権主張が正当化出来るんでしょうか。
 「戦前日本の南沙支配は正当、他国(中国、台湾(中華民国)はもちろんフィリピンやベトナムも含む)に対する侵略ではない(産経)」ならフィリピンやベトナムの領有権主張など中国や台湾以上に正当性なんかないでしょう。結局「戦前日本の南沙支配は正当化したい(たぶん日本の実効支配前はどこの国の政府も支配してない無主地だったとでも産経は言うのでしょう)」「でも中国の南沙領有権は否定したい」「台湾の領有権を認めると中国が有利になりそうだから台湾の領有権も否定しよう」「でもフィリピンやベトナムの領有権主張を正当化するネタが思い浮かばない」ということでこういうトンデモ文章になるのでしょう。

 もし、日本の領土のままであれば、今、南シナ海で中国の横暴がまかり通るようなことはなかったでしょう。

 もちろん冗談ですがそれにしてもレベルの低い冗談です。


■自民・野田*2前総務会長「2020年まで安倍首相」
http://www.sankei.com/politics/news/160126/plt1601260038-n1.html
 別に野田聖子が好きなわけではないのでどうでもいいのですが、野田も変な人間です。だったら何故総裁選に出ようとしたのか。結局、安倍に干されて泣きが入ったと言うことでしょうか。安倍政権が永遠に続くわけでもないのに安倍批判派として今後動く道を潰したわけで全く変な人です。だったら最初から何もしなければいいでしょう。
 一方今さらこんな泣きを入れたところで安倍もせせら笑うだけで、今さら野田の登用をする気もないでしょう。


■【産経抄】わたくしは殿下の妻です 1月26日
http://www.sankei.com/column/news/160126/clm1601260003-n1.html

 昭和37年11月、当時の皇太子ご夫妻は、フィリピンのマニラ国際空港に到着された。大統領官邸のマラカニアン宮殿までのパレードには、2、3メートルおきに完全武装兵が立つ、厳重な警戒態勢が敷かれた。
先の大戦で、アジア最大の激戦地となったマニラでは、訪問反対のデモを計画する動きがあったからだ。
(中略)
▼皇太子さまは、フィリピン人戦没者が眠る「無名戦士の墓」に花を手向(たむ)けられた。ただ、現地の日本人戦没者のご慰霊は実現しなかった。慰霊碑がまだできていなかったこともあるが、対日感情への配慮もあった。

 産経の言う「歴史認識問題で日本を批判するのは中韓だけ」「東南アジアは日本のおかげで独立できてむしろ感謝してる」が嘘だと改めて分かります。こうした反日感情は「フィリピン以外の東南アジア諸国」も同じでしょう。
 でも確かに中韓ほどに目だった抗議をしてないのは確かですし、だからこそウヨもデマ飛ばすわけです。
 では中韓と東南アジアと何が違うかといえば「カネ」ですね。中韓だって貧乏な頃は「日本との貿易重視」でそれほど日本批判はしてなかったわけです。しかし豊かになれば中韓だっていつまでも遠慮なんかしない。これは東南アジアだって同じでしょう。彼らが豊かになれば遠慮なんかしないでしょう。まあ、そんな事は産経だって本当はよく分かってるでしょうが。

帰国前の記者会見での出来事だ。
ケネディは『私はジャクリーンの夫である』と言っています」。
現地の記者が当時、世界の注目を集めていたケネディ米大統領夫人を話題にすると、すかさず美智子さまが答えられた。
「わたくしは殿下の妻です」。

 ここで現天皇が即座に「勿論私も『美智子の夫』です」とジョーク飛ばせば面白いんですが、まあ今はともかく当時の日本では一寸無理ですかね。

*1:検察総長、大審院長を務めた司法官僚。後に政界に転じ、山本内閣司法大臣、枢密院議長、首相、近衛内閣内務大臣など歴任。戦後、A級戦犯として無期禁固。1952年に病気を理由に仮釈放され死去。1978年に靖国に合祀された。

*2:小渕内閣郵政相、福田内閣食品安全等担当相、麻生内閣消費者問題等担当相、自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)など歴任